JP3843522B2 - 真空ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気圧よりも低圧力の真空を発生する真空ポンプに関するもので、特に車両に搭載されたバキュームブレーキブースタの負圧発生源としての車両用サーボブレーキ装置の真空ポンプに係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばトラック等の大型車両に搭載されたバキュームブレーキブースタの負圧発生源としての車両用サーボブレーキ装置の真空ポンプが知られている。この真空ポンプは、通常、エンジンのクランクシャフトよりドライブギヤを介して伝達されるエンジンの回転動力によって回転駆動されて真空(大気圧よりも低圧力の負圧)を発生している。ここで、真空ポンプは、エンジンのギヤボックス内に突出するようにギヤケースに取り付けられ、ポンプ室で圧縮された空気、およびポンプ室を潤滑した潤滑油をギヤボックス内に排出するための吐出口をギヤケース内に突出した円筒状ボス部の端面で開口している。
【0003】
そして、真空ポンプに回転動力を伝達するドライブギヤは、クランクシャフトと噛み合う他のギヤと共に、エンジンのギヤボックス内に配されている。そして、エンジン下部に設置されたオイルポンプより圧送され、ノズルより噴射される潤滑油によってドライブギヤと真空ポンプのドリブンギヤとの噛み合い部が潤滑される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の真空ポンプにおいては、ギヤボックス内の潤滑油の流れよりも下方で吐出口が開口するように、ギヤボックスに搭載すると、ギヤボックス内を流れる潤滑油が吐出口より真空ポンプのポンプ室に逆流して、真空ポンプが高負荷を受ける等の不具合が発生する。したがって、真空ポンプは、吐出口付近にギヤボックス内の潤滑油の流れが来ないように、吐出口の位置を決める必要があるため、ギヤボックスへの真空ポンプの搭載位置が限定されていた。
【0005】
また、ギヤトレインのドライブギヤと真空ポンプのドリブンギヤとの噛み合い部を強制的に潤滑して駆動トルクおよび騒音を低減しているが、エンジンのギヤボックス内にノズル等を設ける必要があり、そのノズルより噴射された潤滑油が真空ポンプの吐出口付近に潤滑油の流れを作ることにより、真空ポンプの搭載位置が更に狭まってしまうという問題が生じていた。
【0006】
ここで、吐出口よりポンプ室へ潤滑油が逆流することを防止する目的で、ポンプ室で圧縮された空気を吐出する吐出口を設けた円筒状ボス部の端面に、ギヤボックス内より潤滑油が逆流するのを防止する逆流防止機構を設けた真空ポンプ(特開平7−208339号公報等)が提案されている。ところが、その真空ポンプの逆流防止機構は、プレス成形によって環状体に形成されたストップリング、吐出口を閉塞するように設けられた逆止弁、およびこの逆止弁の端部を固定するビス等から構成されているので、部品点数や組付工数が多く、真空ポンプの製品価格を上昇させるという問題が生じていた。
【0007】
【発明の目的】
本発明の目的は、部品点数や組付工数を最小限にしながらも、ギヤボックス内の潤滑油が吐出口よりポンプ室に逆流することを防止した真空ポンプを提供することにある。そして、搭載位置の自由度を向上した真空ポンプを提供することにある。また、排出孔より排出される潤滑油によりドライブギヤとドリブンギヤとの噛み合い部を潤滑することにより、駆動トルクおよび騒音を低減した真空ポンプを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、ギヤボックス内に突出するケーシングの先端部に吐出口を設けると共に、その吐出口を覆い、ケーシングの先端部との間に環状空間を形成する被覆部材を設け、さらに被覆部材に形成された排出孔を、ギヤボックス内の潤滑油の流れよりも上方で開口させている。これにより、仮に吐出口がギヤボックス内の潤滑油の流れよりも下方で開口していても、被覆部材が吐出口を覆っているので、ギヤボックス内の潤滑油が吐出口からポンプ室に浸入することはない。
【0009】
したがって、簡単な構成の被覆部材をケーシングの先端部に設けるだけで、吐出口からポンプ室への潤滑油の逆流を防止できるので、真空ポンプが高負荷を受ける等の不具合を解消できると共に、部品点数や組付工数が最小限となることにより、真空ポンプの製品価格を低減できる。また、被覆部材の排出孔は、ギヤボックス内の潤滑油の流れよりも上方で開口しているので、ケーシングの吐出口の位置がどの位置にあっても、ギヤボックス内の潤滑油が吐出口からポンプ室に浸入することはない。これにより、真空ポンプをギヤボックスにどのように搭載しても、被覆部材の排出孔をギヤボックス内の潤滑油の流れよりも上方で開口させることができれば、逆流防止効果を維持できるので、真空ポンプのギヤボックスへの搭載位置に自由度を向上させることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、被覆部材の排出孔を、ギヤボックス内に設けられたギヤトレインのうちの1つのドライブギヤと真空ポンプのドリブンギヤとの噛み合い部付近で開口させることにより、ポンプ室を潤滑した潤滑油が排出孔から噛み合い部に向けて排出される。それによって、ドライブギヤと真空ポンプのドリブンギヤとの噛み合い部に潤滑油を供給する専用部品を設けることなく、その噛み合い部を潤滑することもできる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、ケーシングの先端部に設けられた円筒状ボス部の端面に形成された環状溝と吐出口を覆うように設けられた被覆部材との間には、ポンプ室より空気および潤滑油を吐出するための吐出口に連通する環状空間が形成されている。これにより、円筒状ボス部の軸方向の端面よりも大きく突出するように被覆部材を設ける必要がないので、被覆部材とドリブンギヤとの干渉を防止するためにドリブンギヤの取付位置をずらすことによる真空ポンプの軸方向寸法の増大化を防止できる。したがって、真空ポンプの軸長を小型化できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔実施例の構成〕
図1ないし図5は本発明の実施例を示したもので、図1ないし図3は真空ポンプを示した図で、図4はエンジンのギヤトレインを示した図である。
【0013】
本実施例の真空ポンプ1は、車両に搭載されたバキュームブレーキブースタ(車両用サーボブレーキ装置)の負圧発生源としてのバキュームポンプに利用されるベーンポンプで、車両に搭載されたギヤトレイン(歯車列)2を介して伝達される駆動源であるエンジン(図示せず)の回転動力によって駆動されて、大気圧よりも低圧力の真空(負圧)を発生する。
【0014】
ここで、ギヤトレイン2は、図4に示したように、エンジンのボディの側面に取り付けられるギヤボックス(エンジンカバー)3内に収容され、エンジンのクランクシャフト4に嵌合するタイミングギヤ5と、このタイミングギヤ5と噛み合って真空ポンプ1を駆動するアイドルギヤ(本発明のドライブギヤに相当する)6と、その他の各種ギヤ2a〜2cとからなる。
【0015】
真空ポンプ1は、図1ないし図3に示したように、上記のアイドルギヤ6と噛み合うドリブンギヤ7と、このドリブンギヤ7と連結したシャフト8と、このシャフト8の外周に嵌め合わされた円柱状のロータ9と、このロータ9に放射状に嵌め込まれた複数枚のベーン10と、シャフト8およびロータ9を回転自在に支持するケーシング11と、このケーシング11の先端部に取り付けられる吐出口カバー12とから構成されている。
【0016】
ドリブンギヤ7は、外周側にアイドルギヤ6と噛み合う多数の歯部13を有し、内周側が軸受14と座付ナット15とに挟み込まれてシャフト8の先端部の外周に嵌め合わされている。シャフト8は、一端側がケーシング11の内周に軸受14を介して回転自在に支持されていると共に、他端側がケーシング11の内周に軸受16を介して回転自在に支持されている。このシャフト8の一端部(先端部)は、ギヤボックス3内に突出しており、その突出部分に上記のドリブンギヤ7が固定されている。
【0017】
ロータ9は、ケーシング11の円筒内面の中心と偏心した位置でシャフト8の外周にスプライン嵌合されて、シャフト8と一体に回転する。このロータ9には、ベーン10を収容するためのスリット17がロータ9の周方向に複数箇所等間隔で設けられている。複数枚のベーン10は、スリット17内に摺動自在に挿入されており、ロータ9が回転すると、遠心力の作用によってスリット17内を径方向の外方へ飛び出し、先端(外周端)がケーシング11の円筒内面に摺接しながらスリット17内を移動する。これらのベーン10の先端がケーシング11の円筒内面に当接した状態で、ケーシング11の内壁面とロータ9の外周面、および周方向に隣り合う2枚のベーン10によって区画形成された空間がポンプ室Pとなる。
【0018】
次に、ケーシング11を図1ないし図3に基づいて説明する。ケーシング11は、円筒内面を有する第1ケーシング21と、この第1ケーシング21の他端部を密閉する第2ケーシング22とからなる。第1ケーシング21の軸方向の先端部(一端部)には、ギヤボックス3内に突出した状態でギヤボックス3の壁面に形成された丸穴部23に差し込まれる円筒状のボス部24が設けられている。
【0019】
ボス部24とこのボス部24の外周より径方向の外方側へ突出した図示下側のステー部25との間には、ポンプ室Pで圧縮された空気、および摺動部分を潤滑した潤滑油(オイル)を吐出するための吐出口26が形成されている。その吐出口26は、図1および図5に示したように、ボス部24の外周に沿って一定の幅で円弧状に設けられている。そして、2個のステー部25は、ギヤボックス3の外壁面にOリング27を介してボルト等の締結具(図示せず)を用いて固定されている。
【0020】
第2ケーシング22は、第1ケーシング21の他端面に、Oリング28を介してボルト等の締結具(図示せず)を用いて密着固定されている。この第2ケーシング22の中央部より軸方向に突出した円筒状の連結部29には、ポンプ室Pに潤滑油を導入するための給油口31が形成されている。この給油口31には、潤滑油を導入するための配管(図示せず)が取り付けられる。
【0021】
また、第2ケーシング22の図示上部には、チェックバルブが取り付けられている。このチェックバルブは、弁ハウジング32、弁体33およびスプリング34からなり、弁ハウジング32の他端部には、ポンプ室P内に空気を吸入する吸入口35が形成されている。この弁ハウジング32は、バキュームブレーキブースタに負圧を供給する真空タンク(図示せず)と真空ポンプ1とを連結する連結配管(図示せず)が接続される。なお、シャフト8の他端部には、給油口31側の端面と軸受16側の外周面とを連通する連通路36が形成されている。
【0022】
上記のポンプ室Pは、ロータ9が第1ケーシング21の円筒内面の中心と偏心した位置で回転することから、ロータ9の回転に伴って容積変化を生じながら周方向に移動する。なお、吸入口35は、ポンプ室Pの容積が拡大する領域でポンプ室Pと連通し、吐出口26は、ポンプ室Pの容積が減少する領域でポンプ室Pと連通する位置に設けられている。すなわち、吸入口35の開口位置と吐出口26の開口位置とは、ケーシング11の軸心線を中心にして対称的な位置とされている。ここで、ロータ9、複数枚のベーン10およびケーシング11よりポンプ本体が構成される。
【0023】
次に、吐出口カバー12を図1、図2および図5に基づいて説明する。ここで、図5は吐出口カバー12の排出孔の形成位置とギヤボックス3内の潤滑油の流れとの関係を示した図である。
【0024】
吐出口カバー12は、本発明の被覆部材に相当する部品で、ギヤボックス3内に突出した円筒状のボス部24の先端形状に沿って設けられる環状体で、金属板をプレス成形して得られる。この吐出口カバー12の円環状側壁の一部、つまりギヤボックス3内の潤滑油の流れ(図5の矢印)よりも上方に位置する部位には、空気および潤滑油を吐出する丸穴形状の排出孔41が複数個形成されている。この排出孔41は、真空ポンプ1のドリブンギヤ7の歯部13とアイドルギヤ6とが噛み合う噛み合い部42付近で開口し、且つ噛み合い部42に向けて開口している。そして、吐出口カバー12は、ボス部24の外周端面に形成された環状溝43との間に、吐出口26より排出された空気および潤滑油を複数個の排出孔41に導くための環状流路(本発明の環状空間に相当する)44が形成されている。
【0025】
そして、吐出口カバー12は、図1に示したように、円筒状側壁がボス部24の端部外周に嵌め合わされた状態で、円環状側壁がボス部24の先端面にビス45(またはリベット)を用いて固定される。これにより、ボス部24の図示下方側に形成された吐出口26は、図5に示したように、ギヤボックス3内の潤滑油の油面よりも下方で開口していたとしても、吐出口カバー12によって閉塞されているので、ギヤボックス3内の潤滑油が吐出口26から真空ポンプ1内に逆流することはない。
【0026】
〔実施例の作用〕
次に、本実施例の真空ポンプ1の作用を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
【0027】
タイミングギヤ5、アイドルギヤ6およびドリブンギヤ7を介して伝達されるエンジンの回転動力によって、シャフト8と一体にロータ9が回転することにより、ケーシング11内に形成される各ポンプ室Pの容積がロータ9の回転に伴って変化する。そのポンプ室Pの容積が拡大する領域において、ポンプ室Pの回転方向前方側に位置するベーン10が、吸入口35を通過してポンプ室Pがチェックバルブを介して吸入口35に連通すると、吸入口35を通じて真空タンク内の空気がポンプ室P内に吸入される。このポンプ室Pが最大容積となるまで真空タンク内の空気を吸入した後に、ポンプ室Pの回転方向後方側に位置するベーン10が、吸入口35を通過するとポンプ室Pと吸入口35との連通が遮断される。
【0028】
その後、さらにロータ9が回転して、ポンプ室Pの容積が減少する領域に達すると、ポンプ室Pの容積減少に伴ってポンプ室Pに吸入された空気が徐々に圧縮される。そして、ポンプ室Pの回転方向前方側に位置するベーン10が、吐出口26を通過してポンプ室Pが吐出口26に連通すると、ポンプ室P内の空気が吐出口26よりボス部24外に排出されて、環状流路44を通って吐出口カバー12の複数個の排出孔41からギヤボックス3内に放出される。
【0029】
一方、給油口31からケーシング11内に導入された潤滑油は、シャフト8の他端部に形成された連通路36を通ってシャフト8の外周と軸受16の内周との摺動部分を潤滑した後に、ポンプ室P内に流入して、各ベーン10の先端とケーシング11の円筒内面との摺動部分を潤滑する。そして、潤滑油は、ポンプ室Pから吐出口26に至って、この吐出口26よりボス部24外に排出される。そして、潤滑油は空気と一緒に環状流路44を通って吐出口カバー12の複数個の排出孔41からギヤボックス3内に放出される。
【0030】
〔実施例の効果〕
以上のように、真空ポンプ1は、仮にエンジンが高速回転してギヤボックス3内の潤滑油量が増加した場合でも、吐出口26を吐出口カバー12で覆っているので、ギヤボックス3内に対流する潤滑油が吐出口26よりポンプ室Pへ逆流することを防止できる。また、本実施例のように、吐出口26がギヤボックス3内の潤滑油の油面よりも下方で開口していても、吐出口カバー12が吐出口26を覆っているので、ギヤボックス3内の潤滑油が吐出口26からポンプ室Pへ逆流することを防止できる。これにより、真空ポンプ1から空気および潤滑油を放出する際に脈動の影響による吐出音の発生を抑えることができるので、騒音を低減できる。
【0031】
したがって、排出孔41を形成するだけの簡単な構成の吐出口カバー12によって吐出口26を塞ぐだけで、吐出口26からポンプ室Pへの潤滑油の逆流を防止できるので、真空ポンプ1が高負荷を受ける等の不具合を解消できると共に、部品点数や組付工数が最小限となることにより、真空ポンプ1の製品価格を低減できる。
【0032】
ここで、一般的に、真空タンクと真空ポンプ1とを連結する連結配管の取回しの関係から吸入口35の開口位置をケーシング11の上方側にすると、吐出口26の開口位置は、吸入口35の位置と対称的な位置の下方側となる。しかし、本実施例では、吐出口カバー12によって吐出口26を塞ぐと共に、ギヤボックス3内の潤滑油の流れよりも上方で吐出口カバー12の排出孔41を開口させているので、ケーシング11の吐出口26の位置が下方にあっても、ギヤボックス3内の潤滑油が吐出口26からポンプ室Pへ逆流することはない。これにより、真空ポンプ1をギヤボックス3の外壁のどのような位置に搭載しても、吐出口カバー12の排出孔41をギヤボックス3内の潤滑油の油面よりも上方で開口させることができれば、逆流防止効果を維持できるので、真空ポンプ1のギヤボックス3への搭載位置に自由度を向上させることができる。
【0033】
そして、ギヤボックス3内に収容されたギヤトレイン2のアイドルギヤ6と真空ポンプ1のドリブンギヤ7との噛み合い部42に向けて吐出口カバー12の排出孔41を開口させることにより、排出孔41からギヤボックス3内に放出される潤滑油は、噛み合い部42に向けて排出される。それによって、アイドルギヤ6とドリブンギヤ7との噛み合い部42に潤滑油を供給するノズルや配管等の専用部品を設けることなく、アイドルギヤ6とドリブンギヤ7との噛み合い部42を潤滑することもできる。
【0034】
また、ボス部24の端面に形成された環状溝43と吐出口26を覆うように設けられた吐出口カバー12との間には、吐出口26に連通する環状流路44が形成されている。これにより、ボス部24の軸方向の端面よりも大きくギヤボックス3内に突出するような凸形状の吐出口カバーを設ける必要がないので、吐出口カバー12とドリブンギヤ7との干渉を防止するためにドリブンギヤ7のシャフト8への取付位置をギヤボックス3の内部側にずらすことによる真空ポンプ1の軸方向寸法の増大化を防止できる。したがって、真空ポンプ1の軸長を小型化できる。
【0035】
〔変形例〕
本実施例では、ロータ9、複数枚のベーン10およびケーシング11よりポンプ本体を構成するベーンポンプに本発明を適用したが、ラジアルプランジャポンプ、トロコイドポンプ、内接歯車ポンプまたは外接歯車ポンプ等の回転ポンプ、渦巻きポンプ、軸流ポンプあるいは往復ポンプなどに本発明を適用しても良い。
【0036】
本実施例では、真空ポンプ1をバキュームブレーキブースタの負圧発生源としてのバキュームポンプに利用したが、真空ポンプ1を車両以外の場所で負圧発生源として利用しても良い。また、真空ポンプ1と駆動源との間にギヤトレインが介在していれば、駆動源として定置式のエンジン、電動モータ、水車または風車等を用いても良い。ギヤトレイン中にチェーンやスプロケットが配されていても良い。
【0037】
本実施例では、図5の実線で示したように、吐出口カバー12に2個の排出孔41を設けたが、吐出口カバー12の排出孔41をギヤボックス3内の潤滑油の油面よりも上方で開口させることができれば、図5の破線で示したように、排出孔41を設けても良い。また、排出孔41は、1個または3個以上でも良い。さらに、排出孔41は、丸穴形状だけでなく、角穴形状でも良い。そして、環状流路44を円弧状流路のように短くしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空ポンプの全体構成を示した側面断面図である(実施例)。
【図2】真空ポンプの主要構成を示した正面図である(実施例)。
【図3】真空ポンプの内部構成を示した正面図である(実施例)。
【図4】エンジンのギヤトレインを示した説明図である(実施例)。
【図5】吐出口カバーの排出孔の形成位置とギヤボックス内の潤滑油の流れとの関係を示した説明図である(実施例)。
【符号の説明】
P ポンプ室
1 真空ポンプ
2 ギヤトレイン
3 ギヤボックス
6 アイドルギヤ(ドライブギヤ)
7 ドリブンギヤ
8 シャフト
9 ロータ
10 ベーン
11 ケーシング
12 吐出口カバー(被覆部材)
24 ボス部
26 吐出口
31 給油口
35 吸入口
41 排出孔
42 噛み合い部
43 環状溝
44 環状流路(環状空間)

Claims (3)

  1. 駆動源に駆動連結するギヤトレインを収納するギヤボックスに取り付けられ、前記ギヤトレインを介して前記駆動源の回転動力が伝達されて真空を発生する真空ポンプであって、
    空気を圧縮すると共に、潤滑油により潤滑されるポンプ室、およびこのポンプ室より空気および潤滑油を吐出するための吐出口を有し、この吐出口が前記ギヤボックス内に突出する一端部で開口したケーシングと、
    このケーシングの吐出口を覆うように設けられ、前記ケーシングの一端部との間に環状空間を形成する被覆部材と
    を備え、
    前記被覆部材は、前記ギヤボックス内の潤滑油の流れよりも上方で、前記吐出口より吐出された空気および潤滑油を前記ギヤボックス内に排出する排出孔が開口していることを特徴とする真空ポンプ。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
    前記真空ポンプは、前記ギヤボックス内に設けられたギヤトレインのうちの1つのドライブギヤに噛み合って前記駆動源の回転動力が伝達されるドリブンギヤを備え、
    前記被覆部材の排出孔は、前記ドライブギヤと前記ドリブンギヤとの噛み合い部付近で開口していることを特徴とする真空ポンプ。
  3. 請求項2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記ケーシングの一端部には、内周側で前記ドリブンギヤに駆動連結するシャフトを回転自在に支持すると共に、前記ギヤボックス内に突出する円筒状ボス部が設けられ、
    前記環状空間は、前記吐出口に連通し、且つ前記円筒状ボス部の端面に形成された環状溝と前記被覆部材との間に形成されることを特徴とする真空ポンプ。
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