JP3843428B2 - チップ状アンテナ素子及びその製造方法、並びにアンテナ実装プリント配線基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂基板上にアンテナ導体を形成したチップ状アンテナ素子及びその製造方法に関するものであり、さらには、プリント配線基板の一部に直接アンテナ導体を形成したアンテナ実装プリント配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば携帯電話等の移動体通信機や、いわゆるIEEE(Institute of Electronic and Electronics Engineers)802.11規格の無線LAN(Local Area Network)等、各種無線技術の開発が進められている。そして、これに伴い、無線通信を行うためのアンテナ素子に関する技術も開発されている。
【0003】
アンテナ素子は、無線通信を行うために必然的に設けられる部材であり、例えば円柱状の誘電体に放射電極や表面電極等を形成したものが知られている。この種のアンテナ素子は、通信機本体の外部に設置されて用いられるのが一般的である。ただし、外部に配設して用いるタイプのアンテナ素子では、小型化の妨げとなること、高い機械的強度が要求されること、部品点数の増加を招くこと等が問題になる。
【0004】
そこで、これに替わるアンテナ素子として、機器本体内に設けられたプリント配線基板に表面実装し得るチップ状アンテナ素子が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−221537号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平3−192804号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、チップ状アンテナ素子には種々のタイプのものがあるが、基材にセラミック等の高誘電率材料を用いたものが代表的である。例えば、前述の特許文献1には、誘電体基板の表面と平行して貫通孔を設け、この貫通孔内に放射電極を形成するとともに、誘電体基板の側面に給電電極を形成した表面実装型アンテナが開示されている。
【0008】
しかしながら、セラミック等の高誘電体材料を用いたチップアンテナでは、高誘電体材料自体が高価であることに加えて、その加工が煩雑であるという欠点があり、生産性の低下や製造コストの増大を招く。
【0009】
このような不都合を解消することを目的として、両面に銅箔を有するプリント配線基板を基材として用い、これにフォトエッチング技術を利用してアンテナ導体を形成したプリントアンテナも提案されている。このプリントアンテナでは、基材に安価なプリント配線基板を用いており、加工も容易であることから、製造コストを大幅に削減することが可能である。
【0010】
ただし、プリントアンテナにおいては、プリント配線基板の基材、例えばガラスエポキシ樹脂基材の誘電率が小さいことから、利得を確保するためにアンテナ導体の長さを長くせざるを得ず、小型化の妨げになっている。したがって、その改良が望まれている。
【0011】
基材の誘電率を高くするための技術としては、例えば特許文献2記載の技術がある。特許文献2記載の技術では、誘電率の異なる2種類の誘電体を用い、高誘電率を有する誘電体をアンテナ導体の下部に配している。
【0012】
しかしながら、特許文献2に記載される複合化技術をそのままプリント配線基板に応用することは難しく、特許文献2の各図面に記載されるような形状で高誘電体材料を挿入することはプリントアンテナにおいては現実的ではない。
【0013】
本発明は、このような従来技術の有する欠点を解消するために提案されたものであり、いわゆるプリントアンテナにおいて、十分な利得を確保しながら小型化することが可能なチップ状アンテナ素子及びその製造方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、一歩進めて、アンテナ素子をプリント配線基板に実装する必要のない全く新規なアンテナ実装プリント配線基板を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明のチップ状アンテナ素子は、樹脂基板にアンテナ導体が形成されてなり、前記樹脂基板にベアホールが形成されるとともに、このベアホールに高誘電樹脂が埋め込まれており、前記アンテナ導体は、前記樹脂基板に、互いに高さ方向に離隔された2つの導体によって形成された開放端を含む3次元的な構造を呈する導体パターンが形成されて構成されたものであることを特徴とするものである。
【0015】
上記各構成を有するチップ状アンテナ素子においては、高誘電樹脂により高誘電率が確保されているので、アンテナ導体の長さを短くしても十分な利得が得られる。高誘電樹脂は、プリント配線基板に設けられたベアホールを埋める形で形成されているため、簡単にプリント配線基板に複合化され、また、高誘電樹脂がプリント配線基板周辺の空間を占有することもないので、小型化の妨げになることもない。さらに、本発明のチップ状アンテナ素子において、アンテナ導体は、樹脂基板に、互いに高さ方向に離隔された2つの導体によって形成された開放端を含む3次元的な構造を呈する導体パターンが形成されて構成されたものである。したがって、本発明のチップ状アンテナ素子においては、アンテナ導体の開放端に比較的大きなキャパシタンスを生じさせることができるため、当該アンテナ導体における共振周波数の変動を無視できる程度に抑制することができることから、周辺に存在するグラウンドの影響に対する耐性を非常に強くすることができ、むしろ近傍にグラウンドを配置し、このグラウンドを利用してマッチングをとることが可能となる。そして、本発明のチップ状アンテナ素子においては、アンテナ導体の導体パターンを3次元的な構造とすることにより、誘電率が低い基板を用いて構成した場合であっても大型化することがなく、帯域幅も広帯域化することができる。また、本発明のチップ状アンテナ素子は、アンテナ導体の開放端にキャパシタンスが生じることに起因してインピーダンスが低下する問題も解消することができる。
【0016】
一方、本発明のアンテナ実装プリント配線基板は、配線パターンが形成されたプリント配線基板の一部領域にベアホールが形成されるとともに、このベアホールに高誘電樹脂が埋め込まれてなり、前記高誘電樹脂が埋め込まれた領域にアンテナ導体が形成されており、前記アンテナ導体は、前記樹脂基板に、互いに高さ方向に離隔された2つの導体によって形成された開放端を含む3次元的な構造を呈する導体パターンが形成されて構成されたものであることを特徴とするものである。
【0017】
上記各構成を有するアンテナ実装プリント配線基板においては、先のチップ状アンテナ素子と同様、高誘電樹脂が容易に複合化され、アンテナ導体の長さを短くしても十分な利得が得られる。また、本発明のアンテナ実装プリント配線基板では、プリント配線基板上にアンテナ導体が作り込まれており、プリント配線基板へのアンテナ素子の実装が不要である。
【0018】
さらに、本発明のチップ状アンテナ素子の製造方法は、樹脂基板の両面に貼られた銅箔をパターニングしてアンテナ導体を形成するアンテナ導体形成工程と、前記アンテナ導体を形成にて形成された前記アンテナ導体を避けるように前記樹脂基板にベアホールを孔空け形成するベアホール形成工程と、前記ベアホール形成工程にて形成された前記ベアホールに高誘電樹脂を埋め込む工程とを備えることを特徴とするものである。
【0019】
上記各工程からなるチップ状アンテナ素子の製造方法においては、アンテナ導体を形成した後に、アンテナ導体を避けるように樹脂基板にベアホールを孔空け形成して高誘電樹脂を埋め込む。したがって、本発明のチップ状アンテナ素子の製造方法よって製造された チップ状アンテナ素子においては、高誘電樹脂により高誘電率が確保されているので、アンテナ導体の長さを短くしても十分な利得が得られる。高誘電樹脂は、プリント配線基板に設けられたベアホールを埋める形で形成されているため、簡単にプリント配線基板に複合化され、また、高誘電樹脂がプリント配線基板周辺の空間を占有することもないので、小型化の妨げになることもない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したチップ状アンテナ素子及びアンテナ実装プリント配線基板について、図面を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
本実施形態は、樹脂基板を基材として、その表面にアンテナ導体を形成したプリントアンテナの一例であり、樹脂基板に形成したベアホールに高誘電樹脂を埋め込んだ例である。
【0022】
図1は、本実施形態のチップ状アンテナ素子を示すものである。このチップ状アンテナ素子1は、ベース基材となる樹脂基板2上にアンテナ導体3をパターニング形成してなるものであり、いわゆるプリントアンテナと称されるチップ状アンテナ素子である。
【0023】
上記樹脂基板2には、プリント配線基板の基材として一般に用いられるものであれば、いずれも使用可能である。具体的には、紙フェノール基板(XXP、XPC等)、紙ポリエステル基板(FR−2)、紙エポキシ基板(FR−3)、ガラス紙コンポジットエポキシ基板(CEM−1)、ガラス不織紙コンポジットエポキシ基板(CHE−3)、ガラス布エポキシ基板(G−10)、ガラス布エポキシ基板(FR−4)等を挙げることができる。なお、括弧内の記号は、米国電気製造業者協会(NEMA)記号である。これらの中で、吸湿性や寸法変化が少なく、自己消炎性を持つガラス布エポキシ基板(FR−4)が最も好適である。
【0024】
上記アンテナ導体3は、上記樹脂基板2上に積層された銅箔をフォトリソ技術によってパターニング(エッチング)することにより形成することができ、他の電極パターン等と同時に形成することができる。アンテナ導体3の種類としては、任意の形状のものを採用することができ、例えば導体を逆F字状に形成したいわゆる逆F型アンテナや、導体をコイル状に形成したいわゆるヘリカルアンテナ、ミアンダ状アンテナ等を挙げることができる。ここでは、蛇行状ラインとした蛇行状(櫛歯状)のアンテナパターンとしている。
【0025】
上述のように、両面に銅箔を有するプリント配線基板を用いてチップ状アンテナ素子1を形成することによって、チップ状アンテナ素子の小型化、薄型化が容易になり、また製造コストの削減にも繋がる。ただし、基材である樹脂基板2の誘電率が低いことから、そのままではアンテナ導体3の長さを長くせざるを得ず、小型化の妨げになる。例えば、上記紙フェノール基板(XXP)の誘電率(1MHz)は4.3、紙エポキシ基板(FR−3)の誘電率(1MHz)は4.1、ガラス布エポキシ基板(G−10)の誘電率(1MHz)は4.8,ガラス布エポキシ基板(FR−4)の誘電率(1MHz)は4.5〜4.8程度であり、チップ状アンテナ素子の誘電率としては不十分である。
【0026】
そこで、本実施形態では、樹脂基板2にベアホール4を形成し、これを高誘電樹脂5で埋め込むことにより、上記誘電率の不足を補っている。ここで、ベアホール4は、通常のプリント配線基板において層間接続等のために形成されるものと同程度の寸法で形成すればよく、したがって、他のベアホールやスルーホールを形成する工程において、これらベアホールやスルーホールと同時に形成することができる。ただし、このベアホール4に対しては、いわゆるスルーホールメッキは行わない。また、ベアホール4はここでは貫通孔としたが、必ずしもこれに限らず、樹脂基板2を貫通していなくてもよい。
【0027】
上記ベアホール4は、上記アンテナ導体3を避ける形で、アンテナ導体3が形成されていない部分にのみ形成されている。これは製造上の都合等によるものであり、場合によってはアンテナ導体3の下にもベアホール4を形成し、ここに高誘電樹脂5を埋め込んでもよい。
【0028】
上記ベアホール4に埋め込まれる高誘電樹脂5は、少なくとも樹脂基板2の誘電率よりも高い誘電率を有することが好ましく、誘電率20〜40程度の高誘電樹脂材料を使用することが好ましい。かかる高誘電樹脂材料としては、イミド系樹脂等を挙げることができ、さらには、セラミック等の高誘電率材料の微粒子を分散した樹脂材料等も高誘電樹脂材料として使用可能である。
【0029】
上記ベアホール4の形成密度は任意であり、十分な誘電率が確保できる程度に設定すればよいが、あまり多数のベアホール4を形成すると、チップ状アンテナ素子全体の強度が低下することから、自ずと限度がある。最適範囲は、埋め込む高誘電樹脂5の誘電率にもよるが、例えば30〜100個/cm2程度に設定することが好ましい。なお、樹脂基板2自体を高誘電樹脂材料で形成することも考えられるが、この場合には反り強度や硬度が低下する虞れがある。
【0030】
以上が本実施形態のチップ状アンテナ素子1の構成であるが、本実施形態のチップ状アンテナ素子1では、アンテナ導体3近傍に高誘電樹脂5を埋め込んでいるので、波長短縮効果を得ることができ、それによりアンテナ素子を小型化することができる。また、高誘電樹脂5は、樹脂基板2に埋め込まれており、樹脂基板2表面周辺の空間を占有することがないので、この点からもアンテナ素子の小型化に有利である。
【0031】
次に、上記チップ状アンテナ素子1の作製方法について説明する。上記チップ状アンテナ素子1を作製するには、先ず、図2(a)に示すように樹脂基板11の両面に銅箔12を貼った両面銅張り基板を用意し、図2(b)に示すように銅箔12をパターニングして櫛歯状のアンテナ導体13を形成する。銅箔12のパターニングは、他の電極パターン等とともに、通常のフォトリソ技術によって行えばよい。すなわち、銅箔12上にフォトレジスト層を形成し、これを露光、現像してパターニングすることによりレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクとして銅箔12をエッチングする。エッチングは、例えばウエットエッチングにより行う。
【0032】
上記のようにアンテナ導体13をパターニング形成した後、図2(c)に示すように、ベアホール14を孔空け形成する。ベアホール14は、例えば孔空けドリルを用いた機械加工等により容易に形成することができる。
【0033】
次いで、図2(d)に示すように、上記ベアホール14を高誘電樹脂15で埋め込み、さらに樹脂基板11をチップサイズに切断してチップ状アンテナ素子を完成する。前記高誘電樹脂15の埋め込みは、塗布や印刷等によって行えばよい。
【0034】
なお、上記のプロセスでは、予めアンテナ導体13を形成した後、ベアホール14の形成や高誘電樹脂15の埋め込みを行うようにしているが、逆に、樹脂基板11に予めベアホール14を形成し、高誘電樹脂15で埋め込んだ後、銅箔12を貼り付け、アンテナ導体13等のパターニングを行うようにしてもよい。この場合には、アンテナ導体13の下にも高誘電樹脂15が埋め込まれたベアホール14が存在する。
【0035】
本発明者らは、樹脂埋め込みの効果を確認するために、高誘電樹脂を孔埋めしたチップ状アンテナ素子の周波数特性を評価した。評価は、電磁界解析ソフトにて高誘電樹脂の影響について行った。
【0036】
実験では、図1に示すようなミアンダラインを有するチップ状アンテナ素子の樹脂基板(比誘電率4.49)に孔を空け、その孔に比誘電率60の高誘電樹脂を満たして解析を行った。高誘電樹脂の量は、下記式に基づきチップ状アンテナ素子本体に対する体積比で表す。
高誘電樹脂の割合=(高誘電樹脂の体積)÷(チップ状アンテナ素子の体積)
【0037】
計算モデルとして、高誘電樹脂が満たされた孔を1列有するもの(1ライン)、2列有するもの(2ライン)、3列有するもの(3ライン)と、孔を持たないもの(0ライン)とを設計し、計算結果を比較した。計算モデルは、裏面GNDの評価基板(サイズ:50×17×0.8mm)上にチップ状アンテナ素子(サイズ:8×3×0.65mm)を実装したものである。表1に、各サンプルの帯域幅BW、帯域中心周波数fcenter、共振周波数f0、電圧定在波比VSWR、及び高誘電樹脂の割合(%)を示す。
【0038】
【表1】
図3は、高誘電樹脂の割合別に定在波比SWRを周波数に対してプロットしたものである。高誘電樹脂の割合が高くなるにつれピークが全体的に低周波側へとシフトしていることがわかる。図4は、共振周波数f0及び帯域中心周波数fcenterを高誘電樹脂の割合に対してプロットしたものであり、図5は、帯域幅BWと高誘電樹脂の割合の関係を示すものである。
【0039】
本計算モデルにおいて、比誘電率60の高誘電樹脂を孔埋めした場合、高誘電樹脂による共振周波数シフトの効果を線形近似すると、アンテナの共振周波数は高誘電樹脂量1%増加につき約10MHzの低周波シフトとなる。
【0040】
(第2の実施形態)
本実施形態は、高誘電樹脂を樹脂基板に埋め込む代わりに、アンテナ導体の表面を覆うように高誘電樹脂層を形成したものである。
【0041】
図6に本実施形態のチップ状アンテナ素子21を示す。樹脂基板22上に蛇行状のアンテナ導体23が形成されていることは、先の第1の実施形態のものと同様であり、それぞれの構成も先の第1の実施形態のものと同様である。
【0042】
本実施形態のチップ状アンテナ素子21では、樹脂基板22にはベアホールは形成されておらず、高誘電樹脂も埋め込まれていない。その代わりに、アンテナ導体23を覆って高誘電樹脂層24が形成されている。
【0043】
上記高誘電樹脂層24は、先の第1の実施形態においてベアホールに埋め込まれる高誘電樹脂と同様のものを用いて形成することができ、これを塗布、あるいは印刷することにより簡単に形成することができる。
【0044】
上記高誘電樹脂層24は、アンテナ導体23の全てを覆って形成することが好ましいが、必ずしもこれに限らず、アンテナ導体23の一部を覆うように形成することも可能である。ただし、アンテナ導体23を覆う面積が多いほど効果が高く、実効的な効果を実現するためには、アンテナ導体23の50%以上を覆うように形成することが好ましい。高誘電樹脂層24の厚さは、任意に設定することができるが、10〜1000μm程度とすることが好ましい。下限である10μmを下回ると、十分な効果が得られない虞れがある。逆に上限である1000μmを越えて厚くなると、高誘電樹脂層24が樹脂基板22表面周辺の空間を占有することになり、小型化の妨げになる。
【0045】
実際、本発明者らは、次のような実験を行って高誘電樹脂層24の厚さに関する検討を行った。実験に用いたサンプルを図7(a)に示す。樹脂基板22としては厚さ0.6mmのFR−4(MCL−BE−67G(H))基板を用いた。高誘電樹脂層24の形成に用いたポッティング材は、イミド系樹脂(誘電率ε=約90)である。アンテナ導体23のパターンの各寸法は図7(b)に示す通りである。ここで、表2に示す通り、パターン幅Wの異なる複数のサンプルを作製した。
【0046】
【表2】
各サンプルについて、高誘電樹脂層24の厚さdを0mm、0.2mm、0.6mm、1.0mmと変え、それぞれについてピーク周波数(MHz)及びセンター周波数(MHz)を測定した。結果を表3及び図8(a),(b)に示す。また、高誘電樹脂層24の厚さdがゼロ(d=0)における測定値を基準とした時の、高誘電樹脂層24の厚さdによる周波数変化を表4及び図9に示す。
【0047】
【表3】
【表4】
これらの結果より、高誘電樹脂層24が無い場合のサンプルA1−1(パターンサイズ8×1.925mm)と同等の周波数特性をサンプルA1−5(パターンサイズ8×1.125mm)のサイズで実現しようとする場合、誘電率ε=約90の高誘電樹脂層24の厚さは1.0mm以上が必要であることがわかる。また、高誘電樹脂層24の厚さによる周波数シフト量は、下記近似式で表され、各厚さでの周波数シフト量は表5に示す通りとなる。
【0048】
Y=a1×X+a2×X2
a1=−367.852
a2=80.62343
|r|=0.9590687
【0049】
【表5】
以上の構成を有するチップ状アンテナ素子21は、先の図2(b)に示す工程までは第1の実施形態と同様に行い、形成されたアンテナ導体を覆って高誘電樹脂層24を塗布、あるいは印刷形成することにより作製することができる。あるいは、樹脂基板上に予め高誘電樹脂層を形成した後、この上に銅箔を貼り合わせ、これをパターニングしてアンテナ導体を形成するようにしてもよい。この場合には、アンテナ導体23は高誘電樹脂層24の表面に形成されることになるが、同様の効果を得ることができる。
【0050】
本実施形態のチップ状アンテナ素子21は、アンテナ導体23を覆って高誘電樹脂層24を形成しているので、波長短縮効果を得ることができ、それによりアンテナ素子を小型化することができる。また、高誘電樹脂層24は、樹脂基板22の表面に薄い層として形成されているので、樹脂基板22表面周辺の空間をほとんど占有することがなく、この点からもアンテナ素子の小型化に有利である。
【0051】
(第3の実施形態)
本実施形態は、プリント配線基板の一部領域を高誘電率化し、ここにアンテナ素子を一体的に形成したものである。
【0052】
図10に示すように、本実施形態のアンテナ実装プリント配線基板31は、通常のプリント配線基板32の一部領域にアンテナ導体33を形成し、アンテナ素子を一体化したものである。アンテナ導体33が形成される領域には、図10(b)に拡大して示すように、先の第1の実施形態と同様、アンテナ導体33の周囲にベアホール34が形成されている。そして、これらベアホール34には高誘電樹脂35が埋め込まれている。プリント配線基板32の他の領域には、所定の配線パターン36が形成されており、各種部品が実装される。
【0053】
通常のプリント配線基板では、回路設計上の都合等により、あまり高誘電率を有する基板を用いることはできない。本実施形態では、ベアホール34に高誘電樹脂35を埋め込むことによりプリント配線基板32を部分的に高誘電率化して、他の回路設計に影響を与えることなくアンテナ素子の一体形成を実現している。
【0054】
以上の構成を有するアンテナ実装プリント配線基板では、他の回路と同じ基板上に小型アンテナを作り込むことができ、チップアンテナとして別途形成し、これを実装するといった作業が不要である。また、チップアンテナを実装するための専用のランドも不要である。
【0055】
なお、プリント配線基板を部分的に高誘電率化する手法としては、前述のようにベアホールに高誘電樹脂を埋め込み形成する方法の他、図11に示すように、先の第2の実施形態と同様、アンテナ導体33を覆って高誘電樹脂層37を形成する方法により行うようにしてもよい。
【0056】
(第4の実施形態)
【0057】
本実施形態は、プリントアンテナの他の例を示すものである。本実施形態のプリントアンテナは、先の第1の実施形態〜第3の実施形態のアンテナ導体として適用可能である。
【0058】
プリントアンテナ40は、図12に示すように、断面の大きさが例えば3mm×8.8mmの矩形状を呈する薄板状の基板をエッチングすることにより、放射電極としての複数の導体41,42,43,44,45が基板の表面に露出形成されて構成される。具体的には、プリントアンテナ40においては、基板上に、略コ字状の導体41と矩形状の導体42,43,44,45とが形成される。また、プリントアンテナ40は、放射電極としての複数の矩形状の導体46,47,48,49,50,51,52が基板の下面に露出形成されて構成される。このうち、導体51は、給電用の導体であり、導体52は、接地用の導体として用いられる。
【0059】
さらに、プリントアンテナ40においては、内部に銅箔が施されて底面まで貫通した複数のスルーホール411,412,421,422,431,432,441,442,451,452が穿設される。具体的には、スルーホール411,421,422,441,442が、互いに略等間隔に一列に穿設されるとともに、スルーホール412,431,432,451,452が互いに略等間隔に一列に穿設され、スルーホール411,421,422,441,442からなるスルーホール群と、スルーホール412,431,432,451,452からなるスルーホール群とが、互いに平行に配列される。
【0060】
そして、スルーホール411は、基板の上面側に設けられた導体41における一の端部を始点とするとともに、下面側に設けられた導体47における一の端部を終点として穿設され、スルーホール412は、導体11における他の端部を始点とするとともに、下面側に設けられた導体48における一の端部を終点として穿設される。また、スルーホール421は、基板の上面側に設けられた導体42における一の端部を始点とするとともに、導体47における他の端部を終点として穿設され、スルーホール422は、導体42における他の端部を始点とするとともに、下面側に設けられた導体49における一の端部を終点として穿設される。さらに、スルーホール431は、基板の上面側に設けられた導体43における一の端部を始点とするとともに、導体48における他の端部を終点として穿設され、スルーホール432は、導体43における他の端部から下面側に設けられた導体50における一の端部を終点として穿設される。さらにまた、スルーホール441は、基板の上面側に設けられた導体44における一の端部を始点とするとともに、導体49における他の端部を終点として穿設され、スルーホール442は、導体44における他の端部から下面側に設けられた導体51における一の端部を終点として穿設される。また、スルーホール451は、基板の上面側に設けられた導体45における一の端部を始点とするとともに、導体50における他の端部を終点として穿設され、スルーホール452は、導体45における他の端部から下面側に設けられた導体52における一の端部を終点として穿設される。
【0061】
換言すれば、導体41,47がスルーホール411を介して電気的に導通可能に接続され、導体41,48がスルーホール412を介して電気的に導通可能に接続される。同様に、導体42,47がスルーホール421を介して電気的に導通可能に接続され、導体42,49がスルーホール422を介して電気的に導通可能に接続される。さらには、導体43,48がスルーホール431を介して電気的に導通可能に接続され、導体43,50がスルーホール432を介して電気的に導通可能に接続される。さらにまた、導体44,49がスルーホール441を介して電気的に導通可能に接続され、導体44,51がスルーホール442を介して電気的に導通可能に接続される。また、導体45,50がスルーホール451を介して電気的に導通可能に接続され、導体45,52がスルーホール452を介して電気的に導通可能に接続される。したがって、プリントアンテナ40においては、導体41,42,43,44,45,47,48,49,50,51,52が互いに電気的に導通可能に接続され、一連の導体として構成される。
【0062】
より具体的には、プリントアンテナ40は、複数のスルーホール411,412,421,422,431,432,441,442,451,452を介してミアンダ状に接続した複数の導体41,42,43,44,45,47,48,49,50,51,52を、導体11を中心にして略コ字状に屈曲させたような一連の導体パターンを形成して構成される。
【0063】
このように、プリントアンテナ40は、誘電率が低い基板を用いた場合には、通常であれば、周辺に存在するグラウンドの影響を考慮して長い導体パターンを形成し、これにともない大型化してしまうところ、3次元的な構造を呈する導体パターンを形成することにより、周辺に存在するグラウンドの影響に耐え得る値までインピーダンスを大きくすることができることから大幅な小型化を図ることができ、帯域幅も広帯域化することができる。
【0064】
このようなプリントアンテナ40は、導体41,46が基板の厚さ分だけ空間的に離隔されて配置されることにより、開放端を形成する。具体的には、プリントアンテナ40は、導体46がプリント基板にはんだ等を介して直接的に溶着される一方で、この導体46と高さ方向に離隔されて導体41が設けられる。これにより、プリントアンテナ40においては、導体41,46の間に比較的大きなキャパシタンスが生じる。
【0065】
ここで、プリントアンテナ40においては、導体41,46によって形成される開放端に最大電圧を生じ、この開放端が、例えば接地用の電極といったように、各種モジュールの一部としてプリント基板上に実装される他の金属体の近傍に設けられた場合には浮遊容量が発生する。
【0066】
しかしながら、プリントアンテナ40は、導体41,46を空間的に離隔して積極的に大きなキャパシタンスを形成することにより、たとえ導体46と金属体との間の距離にバラツキが生じた場合であっても、共振周波数の変動を無視できる程度に抑制することができる。したがって、プリントアンテナ40は、周辺に存在するグラウンドの影響に対する耐性を非常に強くすることができ、むしろ近傍にグラウンドを配置し、このグラウンドを利用してマッチングをとることができる。
【0067】
なお、プリントアンテナ40は、導体41,46の間にキャパシタンスが生じることにより、これに起因してインピーダンスが低下するが、上述したように、3次元的な構造を呈する導体パターンを形成することにより、この問題を解消することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明のチップ状アンテナ素子及び本発明のチップ状アンテナ素子の製造方法によって製造されたチップ状アンテナ素子によれば、いわゆるプリントアンテナにおいて、十分な利得を確保しながら小型化することが可能である。また、本発明のアンテナ実装プリント配線基板によれば、他の回路と同じ基板上にアンテナ素子を作り込むことができ、チップアンテナを実装する必要はない。さらに、本発明のチップ状アンテナ素子及びアンテナ実装プリント配線基板において、アンテナ導体は、樹脂 基板に、互いに高さ方向に離隔された2つの導体によって形成された開放端を含む3次元的な構造を呈する導体パターンが形成されて構成されたものであり、アンテナ導体の開放端に比較的大きなキャパシタンスを生じさせることができるため、当該アンテナ導体における共振周波数の変動を無視できる程度に抑制することができ、周辺に存在するグラウンドの影響に対する耐性を非常に強くすることができ、むしろ近傍にグラウンドを配置し、このグラウンドを利用してマッチングをとることが可能となる。そして、本発明のチップ状アンテナ素子及びアンテナ実装プリント配線基板においては、アンテナ導体の導体パターンを3次元的な構造とすることにより、誘電率が低い基板を用いて構成した場合であっても大型化することがなく、帯域幅も広帯域化することができる。また、本発明のチップ状アンテナ素子及びアンテナ実装プリント配線基板は、アンテナ導体の開放端にキャパシタンスが生じることに起因してインピーダンスが低下する問題も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したチップ状アンテナ素子の一例を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は断面図である。
【図2】 図1に示すチップ状アンテナ素子の製造プロセスを示す概略斜視図であり、(a)は両面銅貼り基板を示し、(b)はアンテナ導体パターニング工程、(c)はベアホール形成工程、(d)は高誘電樹脂埋め込み工程を示す。
【図3】 高誘電樹脂の割合別に定在波比SWRを周波数に対してプロットした特性図である。
【図4】 共振周波数f0及び帯域中心周波数fcenterを高誘電樹脂の割合に対してプロットした特性図である。
【図5】 帯域幅BWと高誘電樹脂の割合の関係を示す特性図である。
【図6】 本発明を適用したチップ状アンテナ素子の他の例を示すものであり、(a)は概略斜視図、(b)は断面図である。
【図7】 実験に使用したサンプルの構成を示すものであり、(a)は斜視図、(b)はアンテナ導体パターンの平面図である。
【図8】 高誘電樹脂層の厚さによる特性の相違を示すものであり、(a)は各厚さにおけるパターン幅とピーク周波数の関係を示す特性図、(b)は各厚さにおけるパターン幅とセンター周波数の関係を示す特性図である。
【図9】 高誘電樹脂層の厚さによる周波数変化を示す特性図である。
【図10】 本発明を適用したアンテナ実装プリント配線基板の一例を示す概略斜視図である。
【図11】 本発明を適用したアンテナ実装プリント配線基板の他の例を示す概略斜視図である。
【図12】 プリントアンテナの一例を模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1,21 チップ状アンテナ素子
2,22 樹脂基板
3,23,33 アンテナ導体
4,34 ベアホール
5,35 高誘電樹脂
24,37 高誘電樹脂層
32 プリント配線基板
Claims (9)
- 樹脂基板にアンテナ導体が形成されてなり、
前記樹脂基板にベアホールが形成されるとともに、このベアホールに高誘電樹脂が埋め込まれており、
前記アンテナ導体は、前記樹脂基板に、互いに高さ方向に離隔された2つの導体によって形成された開放端を含む3次元的な構造を呈する導体パターンが形成されて構成されたものであることを特徴とするチップ状アンテナ素子。 - 前記ベアホールは、前記アンテナ導体を避けるように形成されていることを特徴とする請求項1記載のチップ状アンテナ素子。
- 前記樹脂基板は、ガラス布エポキシ基板からなることを特徴とする請求項1記載のチップ状アンテナ素子。
- 前記アンテナ導体は、前記樹脂基板の表面から裏面にかけて貫通するように穿設されその内部に銅箔が施された1又は複数のスルーホールを介して複数の導体が互いに電気的に導通可能に接続されることによって前記導体パターンが形成されて構成されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載のチップ状アンテナ素子。
- 配線パターンが形成されたプリント配線基板の一部領域にベアホールが形成されるとともに、このベアホールに高誘電樹脂が埋め込まれてなり、
前記高誘電樹脂が埋め込まれた領域にアンテナ導体が形成されており、
前記アンテナ導体は、前記樹脂基板に、互いに高さ方向に離隔された2つの導体によって形成された開放端を含む3次元的な構造を呈する導体パターンが形成されて構成されたものであることを特徴とするアンテナ実装プリント配線基板。 - 前記ベアホールは、前記アンテナ導体を避けるように形成されていることを特徴とする請求項5記載のアンテナ実装プリント配線基板。
- 前記プリント配線基板は、ガラス布エポキシ基板を基材とすることを特徴とする請求項5記載のアンテナ実装プリント配線基板。
- 前記アンテナ導体は、前記樹脂基板の表面から裏面にかけて貫通するように穿設されその内部に銅箔が施された1又は複数のスルーホールを介して複数の導体が互いに電気的に導通可能に接続されることによって前記導体パターンが形成されて構成されたものであることを特徴とする請求項5乃至請求項7のうちいずれか1項記載のアンテナ実装プリント配線基板。
- 樹脂基板の両面に貼られた銅箔をパターニングしてアンテナ導体を形成するアンテナ導体形成工程と、
前記アンテナ導体を形成にて形成された前記アンテナ導体を避けるように前記樹脂基板にベアホールを孔空け形成するベアホール形成工程と、
前記ベアホール形成工程にて形成された前記ベアホールに高誘電樹脂を埋め込む工程とを備えることを特徴とするチップ状アンテナ素子の製造方法。
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