JP3843411B2 - マニキュアばさみ - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は請求項1に記載の上位概念に基づくマニキュアばさみに関する。
【0002】
(背景技術)
この種のマニキュアばさみはFR−PS 996 752によって公知に属すると共にまたいわゆる爪切りばさみの形でそれぞれDE−PS 478 585およびUS−PS 1 721 415によっても公知に属する。さらにたとえばDE−OS 30 43 552から、製造コストの節減を図るためマニキュアばさみのはさみ本体を、2本の握り柄の間に嵌め込まれて刃を形成する金具とは別個に、プラスチックから製造することも既に公知に属している。しかしながらプラスチックは適切な靭性を備えている場合には通例使用される金属材料に比して比較的柔軟である。さらにその目的からして互いに一線に当接する刃は別個のはさみ本体に組み込まれる場合には、たとえはさみ本体が金属製であろうとも、場合によりそれほど正確にガイドされないことがある。だが正確なガイドが行われなければ完璧な切断は不可能である。
【0003】
(発明の開示)
そこで、本発明の目的は、請求項1に記載の上位概念に基づくマニキュアばさみをそれが比較的厚い爪を切断するのにも適するように刃が当接する際に常に正確にガイドされるように構成することである。
【0004】
前記課題は請求項1に記載の特徴によって基本的に解決される。従請求項はその他に可能な好適な実施形態を記載している。
【0005】
ばね部の脚端を外側から包む2本の握り柄の屈曲部の相互嵌合は刃の相互当接に際しても必然的に正確なガイドを結果することとなる。請求項7の記載のように2本の握り柄の後端も互いに整合的にガイドされれば前記ガイドをさらに向上させることが可能である。
【0006】
因みにここでマニキュアばさみという場合、同概念は当然のことながらペディキュア目的の使用も排除するものではない。
【0007】
以下、このマニキュアばさみの好ましい実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0008】
図2からもっともよく判明するように、図示したマニキュアばさみは2本の別々の握り柄4と6とから成るはさみ本体2と、刃が形成された金具8と、ねじ12とナット14とで構成される2体式の回転軸ならびに、つめ16と軸棒18と渦巻ねじりばね20とから成るロック機構を有している。
【0009】
双方の握り柄4と6とは、互いに重ね合わされる握り柄4と6との対応する穴24と26とにナット14の軸部22を挿し込んだ後、反対側からねじ12を同所にねじ込んで固定することにより相互に合体させられる。
【0010】
図から看取されるように、ねじ12はねじ部28の他に2つの穴30を備えた平らな頭部32を有し、この頭部は握り柄4の対応する窪み34に嵌まり込む。同じくナット14も軸部22の他に平らな頭部36を有し、この頭部は握り柄6の対応する(図中では見えない)窪みに収容される。
【0011】
ねじ12をナット14に対して固定するため、ナット14の軸部22はその末端に対向する2個所の平面部38を有し、これらの平面部は握り柄4の穴24に設けられた対応する平面部40に嵌入し、他方ねじ12の頭部32の下側には1本の放射リブ42が形成され、このリブは窪み34の底部に設けられた多数の放射溝44のいずれかに嵌まり込む。ただしこの実施形態とは異なりナット14を握り柄4と一体化することもできることは言うまでもない。
【0012】
ばね板から製造される金具8はあぶみ状の、正確に言えば基本的にU字形のばね部46を有し、両脚端48には対向した側方折り曲げ部50が設けられている。さらにこれらの両脚端48は金具をはさみ本体2に取付けるための穴52を有している。
【0013】
金具8はばね部46の頭頂部56がナット14の軸部22を囲むようにしてはみさ本体2の対応する窪み54に嵌め込まれる。特に図3が示しているように、握り柄4と6との当該前端部58と60とはばね部46の脚端48を外側から包むように形成されている。これらの前端部58と60とのそれぞれ内側に形成された固定用突起62は脚端48の穴52を貫通する。さらにこれらの前端部58と60とは金具8の折り曲げ部50と対向した側に互いに当接する屈曲部64と66とを有し、これらの屈曲部は折り曲げ部50と共に刃10によって切り取られた爪または皮膚片を収容するための収容ポケット68を形成する。
【0014】
図3から看取されるように、屈曲部64と66とははさみが閉じられるときには溝70と舌状の凸部72が相補嵌合して前端部58と60とを確実にガイドし、それと同時に刃10が互いに確実に当接するようにガイドする。本構成は特にはさみ本体2が好ましくはプラスチック製であり、したがって金属製のはさみ本体と比較して一定の無視できない柔軟性を有するとのことを考慮している。
【0015】
双方の握り柄4と6とはさらに反対側においても先述したロック機構によってガイドされる。この趣旨からして握り柄4に軸棒18によって回転軸支されているつめ16は双方の握り柄4と6との当該溝74と76(図4)内に側方遊びなく嵌合支持されていることにより、双方の握り柄は互いに側方に反れることができないこととなる。
【0016】
ばね20は軸棒18を包んでつめ16の当該凹所78内に配置される。このばねはつめを外側に向かって回転させるようにつめ16と握り柄4との双方に突っ張り作用をおよぼしている。
【0017】
注目すべきは図6に示したようにはさみが開いている場合にもつめ16は握り柄6の溝76から外れないという点である。はさみを完全に閉じる場合(図4)にはつめ16のラグ80を溝76に設けられたアンダカットを形成しているキャッチ82に押し込むことができ、つめはその後金具8からはさみ本体2に作用する開脚ばね力の作用下で引き続き同所に保持される。はさみを開くには先ず握り柄4と6との後方脚84と86とをわずかに強く握り締めなければならないが(図5)、これによってラグ80がキャッチ82のアンダカット後方にずれると共にばね20がつめ16を外側に向かって回転させることとなる。その後の開脚は金具8のばね部46の作用によって行われる。他方、握り柄6はつめ16により図6に示した位置に保持されるが、それはラグ80が溝76の端部に設けられたショルダ88に当たり、溝76内の接触面90によってつめ16がさらに外側に向かって回転することが阻止されるためである。
【0018】
さらに図3から判明するように、折り曲げ部50の当接角度は鈍角を成し、当接角の頭頂部を外側から容易に研磨することができることにより刃10の磨面の形成はきわめて容易である。
【0019】
刃が磨耗したかまたはもはや再研磨が意味を持たない場合には、金具8を容易に交換することが可能であり、それにはねじ12を外して双方の握り柄4と6とを切離しさえすればよい。
【0020】
はさみ本体2は特にその後部を図示した実施形態とは異なってたとえば反り返らせることもできることは当然である。支持およびロック機構に関しても、それが設けられる必要がある場合には、多様な変種が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になるおおよそ実物大のマニキュアばさみの平面図であり、隠れている金具は図中に破線で示されている。
【図2】 構成部品の全体が判明するようにして示したマニキュアばさみの分解図である。
【図3】 マニキュアばさみの刃部を図1中に示した線III −III に沿って切断した拡大断面図である。
【図4、図5、図6】 それぞれ後部を切り欠いて示したマニキュアばさみの図1と同様な平面図であるが、各図はそれぞれ異なった使用状態を示している。

Claims (10)

  1. 2本の柄から成るはさみ本体(2)と、同本体に嵌め込まれる、ばね板からなるU字形のばね部(46)とその両脚端(48)に刃(10)を形成する折り曲げ部(50)を有する金具(8)とから構成されるマニキュアばさみにおいて、
    はさみ本体の2本の柄(4,6)の前端部(58,60)は、ばね部(46)の脚端(48)を外側から包み、そして前記2本の柄の前端部は刃を形成する折り曲げ部(50)と対向した側で互いに当接嵌合する屈曲部(64,66)を有することを特徴とするマニキュアばさみ。
  2. ばね板からなるU字形のばね部(46)ははさみ本体(2)の回転軸(12,14)を囲むようにして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマニキュアばさみ。
  3. 金具(8)の刃を形成する折り曲げ部(50)は互いに鈍角を成して当接し、刃(10)は当接角の頭頂部を外側から研磨して作り出されることを特徴とする請求項1または2に記載のマニキュアばさみ。
  4. ばね部(46)の脚端(48)には金具(8)をはさみ本体(2)へ取付けるための穴(52)が設けられており、ばね部(46)の脚端(48)を外側から包む握り柄(4,6)の前端部(58,60)はそれぞれ内側に、前記脚端の当該穴(52)を嵌合貫通する固定用突起(62)を有することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のマニキュアばさみ。
  5. ばね部(46)の脚端(48)を外側から包む握り柄(4,6)の前端部(58,60)の屈曲部(64,66)は互いに当接嵌合することにより、金具(8)の刃を形成する折り曲げ部(50)と共に切り取られた爪または皮膚片を収容するための収容ポケット(68)を形成することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のマニキュアばさみ。
  6. 2本の柄から成るはさみ本体(2)はその後端に取り外し式のロック機構(16−20,74−90)を備え、同ロック機構は金具(8)から作用する開脚ばね力に抗して前記はさみ本体を少なくともほぼ閉じた状態に保つことに適していることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のマニキュアばさみ。
  7. 前記ロック機構は一方の握り柄(4)に回転軸支されたつめ(16)を有し、前記つめは他方の握り柄(6)に設けられた嵌合溝(76)に収容されることにより、2本の握り柄(4,6)は、閉ざされた位置の近くで握り柄が有する柔軟性にかかわりなく両者を整合状態に保つことを特徴とする請求項6に記載のマニキュアばさみ。
  8. つめ(16)ははさみが開いている場合にも当該溝(76)から外れることがないことを特徴とする請求項7に記載のマニキュアばさみ。
  9. つめ(16)は、はさみを閉じた位置においてつめを外側に向って回転させるばね(20)のばね力に抗して、溝(76)に設けられたアンダカットを形成しているキャッチ(82)に押し込むことができることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載のマニキュアばさみ。
  10. 金具(8)を除く握り柄(4,6)、ねじ(12)、ナット(14)及びつめ(16)はプラスチック製であることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のマニキュアばさみ。
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