JP3843290B2 - 印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー印刷と単色印刷とを行うことのできる印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータやワードプロセッサ等、様々な事務機器で生成された文書データは、その機器に接続された印刷装置によって印刷される。印刷装置には、電子写真方式、サーマルプリンタ式、ワイヤドット式、インクジェット式等、様々な方式のものが存在する。これらの印刷装置は、いずれも、上記事務機器のような上位装置から受信した印刷用データを受信してメモリ等に蓄積し、これを加工し、所定のタイミングでプリントエンジンに転送しながら印刷を実行する。カラープリンタの場合には、印刷用データは、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックといった色成分毎に編集されて処理される。また、白黒画像のみから成る文字を主体とする文書の印刷要求が少なくないことから、印刷装置には、カラー印刷機能とともに、白黒印刷機能も兼ね備えたものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には次のような解決すべき課題があった。一般に、カラー画像を印刷するための印刷装置は、上記のように4色分の色成分に対応するデータを、それぞれ圧縮したり伸長したり変換処理をしてプリントエンジンに供給する。従って、単色用の印刷装置に比べると、4倍程度のデータ処理能力を備える。
【0004】
このようなカラー用の印刷装置を用いて白黒印刷を行う場合に、高いデータ処理機能のうちの一部のみを使用して、印刷装置を動作させるのは不経済である。4倍のデータ処理能力を持つならばデータ転送速度を4倍にして高速印刷をさせることも考えられる。しかしながら、無条件にデータ転送速度を4倍に上げてしまうと、システムクロック周波数が高くなるために、雑音対策が難しくなるといった問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
印刷用データに基づいて相互に異なる単色の印刷を実行する複数の印刷ユニットと、一定周期のライン同期信号を受ける毎に前記各印刷ユニットに対応する1ライン分の各印刷用データ及び該各印刷用データの印刷すべき色を指定する色指定情報を出力するプリントエンジンインタフェース制御部と、前記出力された各印刷用データを前記色指定情報に基づいて前記各印刷ユニットに供給するメカニカル制御部とを備える印刷装置において、低速及び高速のいずれかの印刷条件が設定されると対応する印刷条件を示すコマンドを出力するコマンドインタフェース制御部と、前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、単色印刷と判定すると単色印刷通知を前記メカニカル制御部に出力する通知制御部と、前記メカニカル制御部に設けられ、前記単色印刷通知を受けると前記コマンドに対応させて前記ライン同期信号及び該ライン同期信号よりも短周期の単色印刷用ライン同期信号のいずれかを出力する同期信号制御部と、前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、前記ライン同期信号叉は前記単色印刷用ライン同期信号を受ける毎に単色対応の印刷用データ及び色指定情報を前記メカニカル制御部に出力する単色データ制御部と、を含むことを特徴とする印刷装置。
【0006】
〈構成2〉
印刷用データに基づいて相互に異なる単色の印刷を実行する複数の印刷ユニットと、一定周期のライン同期信号を受ける毎に所定周波数の伝送クロックに同期して前記各印刷ユニットに対応する1ライン分の各印刷用データ及び該各印刷用データの印刷すべき色を指定する色指定情報を出力するプリントエンジンインタフェース制御部と、前記出力された各印刷用データを前記色指定情報に基づいて前記各印刷ユニットに供給するメカニカル制御部とを備える印刷装置において、前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、単色印刷と判定すると単色印刷通知を前記メカニカル制御部に出力する通知制御部と、前記メカニカル制御部に設けられ、前記単色印刷通知を受けると、前記伝送クロックよりも周波数の小さい単色印刷用伝送クロックを出力するクロック制御部と、前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、前記単色印刷用伝送クロックに同期させて単色対応の印刷用データ及び色指定情報を前記メカニカル制御部に出力する単色データ制御部と、を含むことを特徴とする印刷装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
〈具体例1〉
図1は、本発明の印刷装置によるプリントエンジンインタフェースの説明図である。
この図の説明をする前に、印刷装置全体の構成や動作の説明を行う。
図2には、印刷装置全体の構成を示すブロック図を図示した。
この装置は、上位装置1から印刷用データを受け入れて印刷を制御する制御部10と、プリントエンジン20とを備える。制御部10は、上位装置1と接続されたインタフェース2と、このインタフェース2とシステムバス3を介して接続された、プロセッサ4、プログラムメモリ5、ワーキングメモリ6、フォントメモリ7、画像メモリ8及びプリントエンジンインタフェース9とから構成される。
【0019】
プロセッサ4は制御部(CU)の動作を制御し、プログラムメモリ5はプロセッサ4の動作プログラムを格納する。ワーキングメモリ6は印刷用のパラメータその他のデータを一時格納するメモリで、フォントメモリ7は印刷用の文字フォントデータ等を格納するメモリである。画像メモリ8はインタフェース2を介して受信した印刷用データを記憶して、印刷終了まで保持するメモリである。印刷用データを圧縮したり、伸長したりした後のデータはいずれもこの画像メモリ8に一時格納される。
【0020】
プリントエンジン20には、メカニカル制御部21(PU)、印刷機構部22が設けられている。制御部10の、プリントエンジンインタフェース9からは、プリントエンジン20に対し、印刷用データ9aが出力され、プリントエンジンインタフェース9とプリントエンジン20との間では、プリントコントロール信号9bが送受信される構成となっている。
【0021】
上位装置1は、印刷用データを生成し、制御部10に供給するコンピュータやワードプロセッサあるいは画像読取装置である。インタフェース2は、例えばRS232Cインタフェースやパラレルインタフェース等から構成される。プリントエンジンインタフェース9は、プロセッサ4の指示に従って画像メモリ8から印刷用データを読み出してプリントエンジン20に転送し、あるいはプリントエンジン20から出力されるプリントコントロール信号9bを受け入れて、これをプロセッサ4等に送信するインタフェース回路である。
【0022】
以上の構成の装置は、上位装置1からインタフェース2を介して印刷用データを受信し、同時に受信された制御コマンドや文字キャラクタ、グラフィックコマンド、ビットイメージデータ等を必要に応じてワーキングメモリ6に一時格納する。制御部10のプロセッサ4は印刷用データを処理加工して、画像メモリ8上に展開し、その後プリントエンジンに印刷用データを転送する。プリントエンジン20の印刷機構部22は次のように構成される。
【0023】
図3には、タンデム式カラー印刷装置の印刷機構部断面図を示す。
この印刷機構部は、図の右上に示すような印刷ユニットを4組備えている。この印刷ユニットは、感光体ドラム31の周りに、帯電ローラ32、露光器33、現像ローラ34、転写ローラ35及びクリーニングローラ36を配置した構成のものである。帯電ローラ32により帯電された感光体ドラム31には、露光器33によって光像が照射され、静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ34により現像され、感光体ドラム31の外周面にトナー像が形成される。そのトナー像は転写ローラ35において用紙等の媒体に転写される。
【0024】
クリーニングローラ36は、転写終了後の感光体ドラム31の外周面をクリーニングするためのものである。現像ローラ34には、各ユニット毎にそれぞれ別々の色のトナーが収容されている。従って、色ユニット毎にそれぞれ別々の色の印刷が実行される。図の印刷機構部では、一番右側にイエローの印刷ユニット31Y、その左側にマゼンタの印刷ユニット31M、次にシアンの印刷ユニット31C、一番左に黒の印刷ユニット31Kが配置されている。
【0025】
用紙30は、搬送ベルト38の上に載せられて図の右側から左側に向かって搬送される。そして、最初に印刷ユニット31Yの転写ローラ35Yによってイエローのトナー像が転写され、次に印刷ユニット31Mの転写ローラ35Mによってマゼンタのトナーが転写される。更に、印刷ユニット31Cの転写ローラ35Cによってシアンのトナー像が転写された後、最後に印刷ユニット31Kの転写ローラ35Kによって黒のトナー像が転写される。これらのトナー像は定着器37を通過する際に熱処理され、用紙30に定着される。
【0026】
上記のような構成のプリントエンジン20に対し印刷用データを出力するインタフェースは、図1に示すような構成となっている。
図1には、図2により説明した制御部10のプリントエンジンインタフェース9と、プリントエンジン20のメカニカル制御部21と、その間のインタフェース信号群を図示した。
なお、プリントエンジンインタフェース9は、ビデオインタフェース9Aとコマンドインタフェース9Bとから構成されている。ビデオインタフェース9Aからはプリントエンジン20に対し、プリント開始信号PRINT−Nが出力される。また、プリントエンジン20からビデオインタフェース9Aに対して印刷準備完了信号PRDY−Nや、用紙が走行を開始したことを示す走行開始信号FSYNC−Nや、ライン同期信号LSYNC−Nが出力される。
【0027】
なお、走行開始信号FSYNC−Nは、用紙が図3に示した各印刷ユニットの直前に達したとき、それぞれ出力される用紙先端位置表示のための信号である。ビデオインタフェース9Aからプリントエンジン20には、ライン同期信号LSYNC−Nの入力するタイミングでシリアルデータWDATA−Nが出力される。[0−7]は、8ビットのパラレルデータであることを示す。また、同時にビデオインタフェース9Aからプリントエンジン20には、この発明において特徴的な動作をする色指定信号CSEL−Nが出力される。上記のような信号はプリントエンジン20から制御部10に出力される伝送クロックWCLK−Nに同期して転送される。
【0028】
コマンドインタフェース9Bは後から説明するように、本発明の実施に適する印刷色指定のためのコマンドを含む各種コマンドの送受信を行うインタフェースで、コマンド送信信号CBSY−Nは、制御部10からプリントエンジン20に対しコマンドを送信するとき有効になる信号である。また、コマンド送信信号SBSY−Nは、プリントエンジン20から制御部10に対してコマンドを送信するとき有効になる信号である。コマンドSC−Nは、プリントエンジン20と制御部10との間で相互にシリアルに転送される信号である。クロックSCLK−Nは、コマンドをシリアルに転送するためのクロックである。
【0029】
この図1に示すプリントエンジンインタフェースの動作を、図4以下を用いて説明する。
図4は、印刷用データの転送動作タイムチャートである。
(a)はプリント開始信号で、これが制御部10からプリントエンジン20に対して出力されると、プリントエンジン20から制御部10に対し、(b)に示すようにプリント開始準備完了を示す信号PRDYが返される。(c)は、用紙走行開始信号FSYNCで、例えば最初の印刷ユニットを検出したときに有効になる信号である。(d)には、この用紙走行開始信号FSYNCを時間軸方向に拡大したものを図示している。
【0030】
(e)は、ライン同期信号LSYNCで、用紙が所定の印刷ユニットを通過中、1ライン分のシリアルデータを露光器が受け入れる直前に有効になる。(f)はシリアルデータWDATAで、(g)には、その伝送クロックWCLKを図示した。(h)は、(e)に示すライン同期信号LSYNCを拡大したものである。(i)は、データ転送開始のためのゲート信号LGATEで、この信号が有効の間に、シリアルデータが印刷ユニットの露光部に転送される。
【0031】
(j)は、シリアルデータWDATAを拡大して示したもので、(k)は、更にその伝送クロックWCLKを拡大して示したものである。(l)に示すように、シリアルデータWDATAは伝送クロックの1周期毎に1ビット転送される。
【0032】
図5には、ビデオインタフェースの動作タイムチャート(その1)を示す。
図の(a)は、既に説明したプリント開始信号PRINT−Nで、(b)は印刷準備完了信号PRDY−Nである。(c)、(d)、(e)、(f)は、それぞれ用紙の先端が各色Y,M,C,Kの印刷ユニット直前に達したときにセンサが動作し、これを伝える信号FSYNK−Nである。従って、それぞれ一定時間ずれたタイミングで有効になっている。(g)はライン同期信号LSYNC−Nで、最初の印刷ユニットの印刷開始から最後の印刷ユニット印刷終了までの間、一定の周期で出力される。(h)には、このライン同期信号LSYNC−Nを時間軸方向に拡大した図を示した。
【0033】
(i)は黒の用紙走行開始信号が無効の状態から有効の状態に切り換わったところを示している。(j)はシリアルデータの転送タイミングを示す。図に示すように、ライン同期信号LSYNC−Nが1回有効になると、イエローY、マゼンタM、シアンC、黒Kのそれぞれ1ライン分のシリアルデータWDATA−Nが順次各印刷ユニットに転送される。黒の印刷ユニットにおける走行開始信号が無効な状態では、黒の印刷ユニットへはシリアルデータの転送がない。この状態を図5(j)により示している。
【0034】
図6には、ビデオインタフェースの動作タイムチャート(その2)を示す。
図6(a)〜(j)は、図5と同様の内容を示し、(a)〜(g)の一部を時間軸方向に拡大して、(h)〜(l)に示している。(k)と(l)は、2ビット構成の色指定信号CSEL0−N、CSEL1−Nの状態を示す。この図に示すように、例えばイエローのシリアルデータ転送の際には、色指定信号CSEL0−NとCSEL1−Nとが共に“0”である。
【0035】
次に、色指定信号CSEL0−Nが“1”になり、CSEL1−Nが“0”のときはマゼンタのシリアルデータが転送される。逆に、色指定信号CSEL0−Nが“0”、CSEL1−Nが“1”のときはシアンのシリアルデータが転送される。そして、CSEL0−NとCSEL1−Nが共に“1”の場合には黒のシリアルデータが転送される。この図の(1)、(2)、(3)の部分を時間軸方向に拡大したところを図7に示す。
【0036】
図7は、ビデオインタフェースの動作タイムチャート(その3)である。
図7(a)は伝送クロックで、(b)はライン同期信号である。図に示すライン同期信号の立ち上がりのタイミングで、シリアルデータWDATA−Nの転送が開始される。また、(3)に示すように、(d)、(e)に示す色指定信号CSEL0−N、CSEL1−Nの切り換わりによって、シリアルデータの転送先が切り換えられる。
【0037】
(f)、(g)、(h)、(i)、(j)は、ちょうどイエローの印刷ユニットによる最後のラインの印刷を終了した時点の状態を示す。ここでは、走行開始信号が(g)に示すように、中間点で有効状態から無効の状態に切り換わっている。これによって、図の右側ではイエローの印刷ユニットに対するシリアルデータの転送が終了している。
【0038】
以上のようなインタフェースを用いて、今度は単色印刷を実行する場合の動作を説明する。
図8に、具体例1によるビデオインタフェースの動作タイムチャートを示す。
図の(a)に示すライン同期信号LSYNC−Nは、周期Tのタイミングで出力される。この周期Tは、丁度図7(f)に示した周期と一致する。即ち、4色分のそれぞれ1ライン分のシリアルデータが転送される周期である。なお、ここでは、黒一色の単色印刷を制御する例を示す。もちろん、他の色の単色印刷でも同様の制御が行われる。
【0039】
(b)は、黒のシリアルデータを示している。即ち、この(a)に示すライン同期信号のタイミングで、1ライン分の黒のシリアルデータが図1に示す制御部10からプリントエンジン20に対して転送される。このとき、図の(c)、(d)に示すように、色指定信号CSEL0−NとCSEL1−Nとは、いずれも黒色を指定するために“1”のレベルとなっている。
【0040】
図8(b)に示す黒のシリアルデータの転送速度は、図7(h)に示した4色分のシリアルデータの転送速度に比較すると、4分の1になっている。1ライン分のシリアルデータのビット数はカラー印刷の場合も黒のみの単色印刷の場合も変わらない。従って、カラー用の4ライン分のシリアルデータを転送する時間に白黒画像の1ライン分のシリアルデータを転送するなら転送クロック周波数は4分の1でよい。即ち、シリアルデータの転送クロック周波数をカラー印刷時の4分の1にすることによって、発生するノイズレベルを十分に低くすることが可能になる。
【0041】
次に、(e)〜(h)の動作について説明する。(e)は、(a)と比較した場合に、ライン同期信号LSYNC−Nの周期が4分の1になっている。即ち、図の(f)に示すように、4分の1の周期で1ライン分のシリアルデータWDATAが制御部10からプリントエンジン20に向けて転送される。この例の場合、データ転送速度はカラー印刷のときと変わらない。(g)、(h)に示すように、色指定信号CSEL0−NとCSEL1−Nとは、共に“1”の一定の状態に保たれている。これによって、シリアルデータの1ライン分の転送毎に、白黒画像の単色印刷を実行する指示が制御部10からプリントエンジン20に送られる。
【0042】
図8の(a)〜(d)、あるいは(e)〜(h)のいずれの場合においても、プリントエンジンの側で黒の印刷ユニットのみが動作し、印刷を実行することになる。また、(a)〜(d)の例では、これまでと同一の周期で1ライン分ずつデータが転送され、カラー印刷と同一の速度で黒の単色印刷が実行される。また、このときの転送クロック周波数は、カラー印刷の場合の4分の1になり、ノイズ低減が図られる。
【0043】
一方、(e)〜(h)の例では、シリアルデータの転送クロックは、カラー印刷の場合と変わらないから、ノイズが増加することはない。一方、カラー印刷の場合に4色4ライン分のシリアルデータを転送するタイミングで、黒の単色印刷用シリアルデータが4ライン分転送される。従って、実質的なデータ転送速度がカラー印刷の場合の4倍になる。黒色用の印刷ユニットはカラー印刷の場合の4倍の速度で動作し、単色印刷の場合に高速印刷が可能になる。
【0044】
次に、図1の制御部10に設けたコマンドインタフェース9Bの動作を説明する。
図9は、コマンドインタフェースの動作タイムチャートである。
図8を用いて説明した例では、単色印刷を行う旨の指示が、図1に示したビデオインタフェース9Aから出力される色指定信号CSEL−Nによって行われた。ここでは、コマンドインタフェース9Bを用いて色指定を行う例を説明する。
【0045】
図9(a)の信号CBSY−Nが有効な状態では、図1に示す制御部10からプリントエンジン20に対しコマンドSC−Nが転送される。(c)に示すコマンドSC−Nは8ビット構成で、(d)に示すクロックSCLK−Nに同期して制御部10からプリントエンジン20に向けてシリアルに転送される。プリントエンジン20の側ではこれを認識し、例えば黒の単色印刷がこれから実行されるという通知を受けて、黒の印刷ユニットのみを動作させる状態を設定する。
【0046】
このコマンドを認識すると、プリントエンジン20から制御部10に対しコマンドレスポンスが転送される。図9の(c)(d)の右半分はこの状態を示し、信号SBSYが有効になっており、この間コマンドレスポンスに相当するコマンドSC−NがクロックSCLKと同期して転送される。
【0047】
このように、コマンドを用いて単色印刷を指示することにより、色指定信号CSEL0−N、CSEL1−Nを無視して単色印刷を開始することも可能である。なお、この単色コマンドは、例えば黒色とかマゼンタ色といったひとつの印刷色を指定する命令である。更に、図8を用いて説明したライン同期信号の周期も指定することができる。即ち、高速印刷を行うかあるいは低速でシリアルデータを転送するかといった内容のコマンドを発行し、印刷条件の設定を行うことができる。
【0048】
図10には、こうしたコマンドインタフェースの具体的な動作フローチャートを示す。
まず、ステップS1において、制御部10が、これから印刷しようとする1フレーム分の印刷データを調べ、単色のみかどうかを判断する。1フレームというのは用紙1枚に印刷する印刷用データの単位である。全て、例えば白黒画像と判断すると、ステップS2に進み、白黒画像の印刷を行う単色コマンドを発行する。これがプリントエンジン20に受け入れられると、プリントエンジンは該当する印刷ユニットのみを駆動する準備を行う。
【0049】
次のステップS3において、スピードアップコマンドを発行する。即ち、ここでは例えば図8(e)〜(h)のようなモードで動作をさせる。その後、ステップS4で単色印刷の処理が実行される。
【0050】
一方、ステップS1においてカラー印刷と判断されると、ステップS5に進み、各色コマンド即ちカラー印刷を行う旨のコマンドを発行し、ステップS6において、通常のスピードで印刷を実行する旨のコマンドを発行する。そして、ステップS7において、従来通りの方法で各色印刷の処理が実行される。
【0051】
〈具体例1の効果〉
以上のような方法によって、単色印刷における高速印刷あるいは低転送クロック転送が可能となる。なお、以上のような制御は、電子写真プリンタのみならずサーマルプリンタ、インクジェットプリンタ等についても実現可能である。
【0052】
〈具体例2〉
カラー印刷装置では、4色分の印刷用データを使用する。従って、単色印刷の場合に比べて多量のメモリが必要となる。このため、上位装置からビットマップデータから成る印刷用データを受信すると、そのデータを圧縮してからメモリに格納する。そして、印刷の直前にメモリ中のデータを伸長してプリントエンジンに出力する。この具体例では、単色印刷を行う場合に、これらの回路を有効に利用する例を説明する。
【0053】
図11には、具体例2によるデータ処理系ブロック図を示す。
図に示す圧縮データメモリ40Yには、イエローの印刷用データを圧縮したものが格納される。圧縮データメモリ40Mにはマゼンタ、圧縮データメモリ40Cにはシアン、圧縮データメモリ40Kには黒の印刷用データを圧縮したものが格納される。このデータ圧縮方法は、一般によく知られた任意の方法が採用される。
【0054】
伸長回路42Y,42M,42C,42Kは、それぞれ各色の圧縮データを伸長する処理を行う回路である。伸長バッファ43Y,43M,43C,43Kは、それぞれ伸長されたデータを一時格納するメモリである。こうして伸長されたデータが、ビデオ信号45Y,45M,45C,45Kとされ、シリアルデータ化されてプリントエンジンに向けて出力される構成となっている。ビデオ回路44は、伸長バッファ43Y,43M,43C,43Kから印刷用データを読み出して、該当する印刷ユニットへビデオデータを転送する制御を行う、タイミング制御回路である。
【0055】
ここで、圧縮データメモリ40Y,40M,40C,40Kと伸長回路42Y,42M,42C,42Kとの間には、アドレス発生手段41が設けられている。このアドレス発生手段41は、例えば圧縮データメモリ40Yから読み出される圧縮データを伸長回路42Yに転送するようアドレス制御を行う回路から構成される。通常、カラー印刷を行う場合には、各色のシリアルデータが連続して同時に転送されるため、伸長回路42Y,42M,42C,42Kは、それぞれ同時に並行して動作する。
【0056】
ところが、例えば黒の単色印刷を行う場合には、従来、伸長回路42K,伸長バッファ43Kのみが動作して印刷を行うようにしていた。この具体例では、単色印刷を行う場合に、他の色の信号処理のために用意されている回路を有効に活用し、処理速度を向上させる例を紹介する。
【0057】
即ち、圧縮データメモリ40Kに格納された、白黒画像印刷用の圧縮データを、アドレス発生手段41が各伸長回路42Y,42M,42C,42Kに対し適当に分配する。各伸長回路42Y,42M,42C,42Kは、それぞれ分配された圧縮データを伸長し、伸長バッファ43Y,43M,43C,43Kに格納する。その後、ビデオ回路44は、伸長バッファ43Y,43M,43C,43Kの信号をもとの順に整列させて、ビデオ信号45Kとして黒色印刷用の印刷ユニットにシリアルデータとして転送する。
【0058】
一般に、圧縮データを圧縮データメモリ40Kから読み出す時間よりも、読み出された圧縮データを伸長処理する時間の方が長い。従って、複数の伸長回路を有効に利用することによって実質的な処理速度を高めることができる。2つの伸長回路を使用すれば印刷速度は2倍になり、4つの伸長回路を利用すれば印刷速度が4倍になる。こうした制御を実現するために、圧縮データメモリ40Kには例えば印刷用データをブロック単位で格納する。
【0059】
図12には、圧縮データメモリの内容説明図を示す。
この図に示すように、圧縮データは、例えばCDATA1,CDATA2,…というように多数のブロックに分割されている。そして、各圧縮データのブロック毎のデータサイズCME1,CME2,…がヘッダとして付加されている。更に、分割された圧縮データ毎に伸長回路指定データBS1,BS2,…が付加されている。
【0060】
従って、図11のアドレス発生手段41が圧縮データメモリ40Kから単位量の圧縮データを読み出すと、その都度その圧縮データに付加された伸長回路指定データを読み取る。そして、該当する伸長回路のアドレスを発生し、その伸長回路に対し圧縮データを転送する。こうした処理を繰り返すことによって、複数の伸長回路に平均に圧縮データを分配し、効率よく単色印刷のための圧縮データ処理を行う。ビデオ回路44がデータを集合する場合は、例えば、伸長バッファ43Y,43M,43C,43Kの順に、上記ブロックに相当するデータ量ずつデータを読み取って出力すればよい。
【0061】
〈具体例2の効果〉
以上のように、カラー印刷装置を単色印刷に用いた場合、他の色の印刷のために用意された回路を有効に利用し、高速印刷が可能になる。
また、既に説明したように、プリントエンジンの印刷ユニットを4倍の速度で駆動して高速印刷を行おうとすると、その印刷用データの処理も高速で行わなければならない。最も高速処理を要求される部分は、他の回路よりもデータ処理量の多い伸長回路の部分である。従って、この部分について、他の色のために用意された回路を活用すれば、各伸長回路の処理速度をアップさせなくても高速印刷が実現できる。また、高速印刷を行ってもノイズを増加させないという効果がある。
【0062】
〈具体例3〉
上記のような信号処理を、上位装置から印刷用データを受信してプリントエンジンに出力するまでの様々な段階で応用できる。
図13には、受信印刷データ処理系ブロック図を示す。
この図は、上位装置から印刷装置が印刷用データを受信してから印刷を実行するまでのデータ処理系を機能ブロックで表したものである。受信データ50は、まず受信バッファ51に一時格納される。このデータは、コンピュータのディスプレイ表示制御に使用されるRGB系のデータである。このデータを印刷に使用するために、データ変換部52がデータ変換を行う。これによって、YMCK系のデータとされる。これが受信バッファ53に格納される。
【0063】
このデータは、圧縮回路54によって圧縮され、ラスタバッファ55に格納される。そして、伸長回路56によって順次伸長されながらプリントエンジン側のビデオバッファ57に転送される。こうして、印刷プロセス58Y,58M,58C,58Kに対して、各色の印刷用データが1ライン分ずつ供給され、印刷が実行される。
【0064】
図14には、具体例3によるデータ処理系ブロック図を示す。
図に示すように、受信バッファ53Y,53M,53C,53K、圧縮回路54Y,54M,54C,54K、ラスタバッファ55Y,55M,55C,55K、伸長回路56Y,56M,56C,56K、ビデオバッファ57Y,57M,57C,57Kが、それぞれ各色毎に設けられて、各色の印刷用データを処理するように順に接続されている。
【0065】
この例では、受信バッファ53Y,53M,53C,53Kと、圧縮回路54Y,54M,54C,54Kとの間に信号切換手段61が設けられている。また、ビデオバッファ57Y,57M,57C,57Kの出力は、ヘッド(HEAD)信号コントロール回路62を介して各色の印刷プロセス58Y,58M,58C,58Kに転送されるように構成されている。HEAD信号コントロール回路62は、ビデオバッファ57Y,57M,57C,57Kから各色の印刷プロセスへ1ライン分ずつシリアルデータを転送する制御を行う回路である。
この例も具体例2の場合と同様に、単色印刷を行う際に、他の色のために用意された回路を有効に利用する。
【0066】
即ち、信号切換手段61は、例えば白黒画像の単色印刷の場合に、受信バッファ53Kに格納された白黒画像の印刷用データを4つの圧縮回路54Y,54M,54C,54Kに分配するよう動作する。この信号分配方法は、具体例2で説明した所定量のデータブロック毎でもよいし、例えば所定バイト毎とか1ライン毎といった単位で分配してもよい。いずれの場合においても、圧縮回路54Y,54M,54C,54Kと、伸長回路56Y,56M,56C,56K等が、それぞれ印刷用データを分担して処理するため、具体例2で説明した場合と同様に処理速度の向上を図ることができる。
【0067】
HEAD信号コントロール回路62は、各ビデオバッファ57Y,57M,57C,57Kに格納されたデータを順番に集めて、例えば白黒画像の印刷を行う印刷プロセス58Kに転送する。これによって、印刷速度を4倍にしたとしても、データ処理速度自体はカラー印刷の場合と同等以下でよくなる。
【0068】
図15には、具体例3によるデータ処理系ブロック図(その2)を示す。
この図のブロック構成は、図14に示したものとほぼ同様で、信号切換手段63が圧縮回路54Y,54M,54C,54Kの後に配置されている点のみが異なる。即ち、信号切換手段63が、例えば白黒画像の単色印刷の場合、圧縮回路54Kに格納された白黒画像の圧縮データをラスタバッファ55Y,55M,55C,55Kに分配して格納する機能を持つ。
【0069】
既に説明したように、データを伸長する処理は他の処理に比べて比較的時間がかかる。従って、この図に示すように、全ての伸長回路56Y,56M,56C,56Kを単色印刷の場合に有効に利用する構成とすれば、処理速度の向上が図られる。更に、4つのラスタバッファ55Y,55M,55C,55Kを共用することにより、ラスタバッファ55Kのみを使用する場合に比べて、メモリ資源を有効に活用できるという効果がある。
【0070】
図16には、具体例3によるデータ処理系ブロック図(その3)を示す。
ここでは、図14や図15に示したものと同様の構成のブロックに対して、信号切換手段64を伸長回路56Y,56M,56C,56Kとビデオバッファ57Y,57M,57C,57Kの間に移した点が異なる。この例では、4つのビデオバッファ57Y,57M,57C,57Kを有効に利用して印刷を実行しようとする。
【0071】
即ち、従来の処理の場合には単色印刷を行う場合に、それぞれその色のために指定されたビデオバッファのみが使用される。ところが、元々ビデオバッファの容量は制限されているため、これによって印刷速度やその他の制御が制限されることも多い。単色印刷の場合には他の印刷のために用意されているビデオバッファを有効に利用することによって実質的な印刷プロセスにおける印刷速度を向上させることも可能である。特に、信号処理に時間のかかるようなケースにこの例は有効と言える。
【0072】
〈具体例3の効果〉
以上のように、単色印刷の場合に他の色のために用意された回路を利用することにより、処理速度が向上し、資源を有効に利用することができる。なお、上記具体例3はいずれも、白黒画像の単色印刷のみならず他の色の単色印刷においても同様に実施が可能である。また、上記の例では、単色印刷のために他の全ての色の処理用として用意された回路を利用した。しかしながら、必ずしも全部を利用することなく、他の1つ以上の任意の数の回路を利用するようにしてよい。
【0073】
〈具体例4〉
一般に、カラー印刷を行う場合、解像度を粗くすると画像品質が極端に下がってしまう。従って、例えば600dpiといった程度の高い解像度が要求される。ところが、単色印刷の場合には、文字のみを含む文書といった内容の画像印刷が多い。文字のみが含まれているような画像では、比較的解像度が低くても十分に画質を維持できる。
【0074】
例えば、文字のみの文書では150dpi〜300dpi程度の解像度でも十分なことが多い。そこで、この例では、単色印刷の場合の印刷速度を向上させるために、解像度を低下させる。この場合の処理を行うハードウェアは、図14,15,16に示したような構成でよい。その圧縮回路と伸長回路とが次のような動作を行うことによって、単色印刷の場合の印刷用データの処理量を削減し、高速印刷を可能にする。
【0075】
図17には、600dpiの画像説明図を示す。
この図に示す画像は、文字「A」を600dpiで表現した場合の各画素配列を示している。各画素の配列ピッチは1インチ当たり600ドットである。例えば、図16に示す圧縮回路54Kは、受信バッファ53Kに格納された図17に示すようなデータを、最初に主走査方向と副走査方向について2分の1に圧縮する。即ち、主走査方向に見た場合、隣り合う2ドットずつの論理和を出力値とし、副走査方向には1ラインずつのデータを削除するという方法で一次圧縮をする。その後、その解像度の低くなった印刷用データについて、通常の圧縮処理を行ってラスタバッファ55Kに格納する。
【0076】
図18には、こうして得られた300dpiの画像説明図を示す。
この図に示すように、600dpiの場合と比べて画素数が4分の1になるため、圧縮処理や伸長処理の信号処理速度を4倍にすることが可能になる。なお、印刷プロセス58Kは600dpiに適合するように設計されているので、ラスタバッファ55Kに格納されたデータを伸長回路56Kが従来通りの方法で伸長し、その後、解像度を元に戻す。その出力はビデオバッファ57Kに格納される。
【0077】
図19には、復元した600dpiの画像説明図を示す。
ここでは、主走査方向のラスタデータは同一のビットを2回ずつ出力し、副走査方向のラインデータは同一ラインデータを2回ずつ出力する。図17と図19を比較してわかるように、文字等の単色印刷においては、これで十分な画質の画像を復元することが可能である。
【0078】
〈具体例4の効果〉
以上の処理によって、解像度を低くしてから解像度を元に戻すまでの間、信号処理速度を向上させることができ、高速印刷が可能になる。このようなデータの復元は印刷プロセスの印刷動作直前で行えばよい。従って、例えばプリントエンジンの内部にこうした復元機能を設けておくこともできる。これにより、データ量が少なくなるから、制御部10からプリントエンジン20へのデータ転送速度を向上させることも可能になる。
【0079】
〈具体例5〉
図20には、具体例5によるデータ変換処理の説明図を示す。
図の(a)は、図16等と同様の受信データからビデオデータへのデータ変換部分ブロック図を示す。図に示す受信データ50は光学系の色成分データで、受信バッファ51R,51G,51Bにそれぞれ、赤R、緑G、青Bの信号として格納される。これがデータ変換部52において、印刷系の色成分に変換処理される。受信バッファ53Y,53M,53C,53Kは、それぞれイエローY,マゼンタM,シアンC,黒Kのデータを格納するメモリである。
【0080】
上記のような回路において、データ変換部52は通常、ソフトウェアにより構成され、入力する各色成分のデータを参照しながら複雑な変換処理を実行する。従って、この部分での変換時間が印刷の高速化を妨げている。この具体例では、単色印刷の場合に、この部分の変換処理を簡略化し、印刷の高速化を図る。
【0081】
(b)には、光学系(RGB)の受信データの内容と、変換後の印刷系(YMCK)の受信データの内容を示す。データの値は、それぞれ16進法で2桁表示している。従って、データは“00”〜“FF”までの256段階である。“00”はその色成分が最大値の0%の強度であることを示し、“FF”は100%の強度であることを示している。
【0082】
RGBは光の3原色で、YMCはインクの3原色である。前者は加法混色、後者は減法混色であるから、RGBが全て100%の場合に印刷色が白になる。従って、この場合YMCKは全て0%になる。また、RGBが全て0%の場合、印刷色は黒となる。従って、YMCは全て“0”になり、Kだけが“FF”となる。こうした性質を考慮し、単色印刷が指定された場合に変換処理を簡略化する。
【0083】
図21には、データ変換処理動作フローチャートを示す。
まず、ステップS1で、印刷装置が上位装置から白黒画像印刷のための黒色指定コマンドを受信したかどうかを判断する。上位装置は、予め例えば白黒画像の単色印刷を行う場合に、こうしたコマンドを印刷装置に送信する。このような条件でRGBデータを受信する場合、上記データ変換部52はステップS2〜ステップS6に示すように動作する。
【0084】
まず、ステップS2において、色成分Rをチェックする。Rが“00”であれば無条件に出力データの色成分Kを“FF”にする。即ち、白または黒のデータしかないから、Rが“00”であれば他のデータを確認することなく無条件にKを“FF”にする。これがステップS2とステップS3の処理である。
【0085】
一方、Rが“FF”の場合には白のデータであるから、ステップS4からステップS5に進み、Kのデータを“00”にする。即ち、他のGやBのデータを参照することなく処理を実行する。そして、いずれの場合にも、出力すべきY,M,Cのデータは“00”であるからステップS6において、一律にこれらのデータの内容を決定する。なお、このステップS6の処理は、入力するデータ毎に行わず、予め一括初期設定しておいても構わない。
【0086】
こうして、ステップS7で全てのデータについての変換処理が終了したかどうかを判断し、変換が終了していなければ元に戻って別のデータについての変換処理を行う。なお、ステップS1において、白黒画像印刷のための黒色指定コマンドを受信していないと判断すると、ステップS7に進み、既に説明したような通常の変換処理が実行される。
【0087】
〈具体例5の効果〉
以上のように、この具体例によれば、印刷装置側で予め白黒印刷であることを認識していれば、RGBデータをYMCKデータに変換する場合の変換処理が極めて簡単になる。従って、その後の印刷処理も高速化でき、実質的に高速印字が可能になる。
【0088】
〈具体例6〉
図20(a)に示したように、上位装置から入力した受信データは、受信バッファ51R,51G,51Bに格納される。ところが、白黒画像印刷を行う場合には、3色分の色成分のうち、1色分例えば色成分Rのデータ以外は参照しない。従って、他の色成分のデータは受信をして記憶しておく必要がない。この具体例では、受信バッファを効率的に利用する方法を紹介する。
図22には、データ変換部分のブロック図を示す。
図22の回路は、図20(a)に示した回路に、受信データ50を最初に受け入れる信号切換手段60を設けたものである。この信号切換手段60は、受信データの中から色成分Rのデータのみを選択して受信をする。さらに、その色成分Rのデータは、受信バッファ51R,51G,51Bに分配して格納する。
【0089】
データ変換部52は、受信バッファ51R,51G,51Bに格納されたデータを順番に読み出して変換処理を行う機能を持つ。従って、受信時に受信バッファ51R,51G,51BにRデータを順番に格納していけば、データ変換部52は、これらのデータを格納した順番に取り出し、既に図21を用いて説明した変換処理を行う。
【0090】
〈具体例6の効果〉
以上によって、受信バッファ51R,51G,51Bを有効に活用することができる。また、受信バッファに余裕ができることから、データの実質的な受信処理が高速化される。これによって、印刷処理全体が高速化されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリントエンジンインタフェースの説明図である。
【図2】印刷装置全体のブロック図である。
【図3】タンデム式カラー印刷装置の断面図である。
【図4】印刷用データの転送動作タイムチャートである。
【図5】ビデオインタフェースの動作タイムチャート(その1)である。
【図6】ビデオインタフェースの動作タイムチャート(その2)である。
【図7】ビデオインタフェースの動作タイムチャート(その3)である。
【図8】具体例1によるビデオインタフェースの動作タイムチャートである。
【図9】コマンドインタフェースの動作タイムチャートである。
【図10】コマンドインタフェースの動作フローチャートである。
【図11】具体例2によるデータ処理系ブロック図である。
【図12】圧縮データメモリの内容説明図である。
【図13】受信印刷データ処理系ブロック図である。
【図14】具体例3によるデータ処理系ブロック図(その1)である。
【図15】具体例3によるデータ処理系ブロック図(その2)である。
【図16】具体例3によるデータ処理系ブロック図(その3)である。
【図17】600dpiの画像説明図である。
【図18】300dpiの画像説明図である。
【図19】復元した600dpiの画像説明図である。
【図20】具体例5によるデータ変換処理説明図である。
【図21】データ変換処理動作フローチャートである。
【図22】データ変換部分のブロック図である。
【符号の説明】
9A ビデオインタフェース
9B コマンドインタフェース
10 制御部
20 プリントエンジン
21 メカニカル制御部
CSEL 色指定信号
LSYNC ライン同期信号
Claims (6)
- 印刷用データに基づいて相互に異なる単色の印刷を実行する複数の印刷ユニットと、一定周期のライン同期信号を受ける毎に前記各印刷ユニットに対応する1ライン分の各印刷用データ及び該各印刷用データの印刷すべき色を指定する色指定情報を出力するプリントエンジンインタフェース制御部と、前記出力された各印刷用データを前記色指定情報に基づいて前記各印刷ユニットに供給するメカニカル制御部とを備える印刷装置において、
低速及び高速のいずれかの印刷条件が設定されると対応する印刷条件を示すコマンドを出力するコマンドインタフェース制御部と、
前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、単色印刷と判定すると単色印刷通知を前記メカニカル制御部に出力する通知制御部と、
前記メカニカル制御部に設けられ、前記単色印刷通知を受けると前記コマンドに対応させて前記ライン同期信号及び該ライン同期信号よりも短周期の単色印刷用ライン同期信号のいずれかを出力する同期信号制御部と、
前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、前記ライン同期信号叉は前記単色印刷用ライン同期信号を受ける毎に単色対応の印刷用データ及び色指定情報を前記メカニカル制御部に出力する単色データ制御部と、
を含むことを特徴とする印刷装置。 - 前記色指定情報は、複数の信号線に対して出力される各信号の組み合せから成ることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
- 前記色指定情報は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかの色を指定することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
- 印刷用データに基づいて相互に異なる単色の印刷を実行する複数の印刷ユニットと、一定周期のライン同期信号を受ける毎に所定周波数の伝送クロックに同期して前記各印刷ユニットに対応する1ライン分の各印刷用データ及び該各印刷用データの印刷すべき色を指定する色指定情報を出力するプリントエンジンインタフェース制御部と、前記出力された各印刷用データを前記色指定情報に基づいて前記各印刷ユニットに供給するメカニカル制御部とを備える印刷装置において、
前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、単色印刷と判定すると単色印刷通知を前記メカニカル制御部に出力する通知制御部と、
前記メカニカル制御部に設けられ、前記単色印刷通知を受けると、前記伝送クロックよりも周波数の小さい単色印刷用伝送クロックを出力するクロック制御部と、
前記プリントエンジンインタフェース制御部に設けられ、前記単色印刷用伝送クロックに同期させて単色対応の印刷用データ及び色指定情報を前記メカニカル制御部に出力する単色データ制御部と、
を含むことを特徴とする印刷装置。 - 前記色指定情報は、複数の信号線に対して出力される各信号の組み合せから成ることを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
- 前記色指定情報は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかの色を指定することを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
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