JP3841478B2 - 樹脂成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形品に係るものであり、特に一部が合成樹脂製のボディに埋め込まれて支持された金属部品を備えた樹脂成形品、特に、前記金属部品の一端部の対基準位置寸法は同じでも他端部の対基準位置寸法が異なる複数の規格の一つに従って金属部品が配置された樹脂成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日の物品は、単一の規格だけに限定されて提供されることは少なく、具体的な機能等の違いに応じた複数の規格を用意して提供されることが多い。この場合、規格は異なってもボディや部品の外形もしくは寸法等は同一であったり、又は、違いがあってもそれが一部のみに過ぎないことも珍しくはない。
例えば、電気部品として用いられる各種のソケットやコネクタの中には、そうしたものが多く、端子の数や基準位置に対する配列寸法等が異なるだけで、その他の部分は同一であったりすることがよくある。
【0003】
図19、図20はそのような相対的関係をもつ2種類のバルブソケットの一例を示すものである。
図19において、aは6つの端子b1、b2、b3、b4、b5、b6を備えた6極型バルブソケットを示す。eは6極型バルブソケットのボディを示し、このボディeにはコネクタ部hが備えられている。コネクタ部hには、上面が開口した凹形のバルブ装着部f、前方に向かって開口した矩形の差込口gが形成されている。
【0004】
また図20において、cは4つの端子d1、d2、d3及びd4を備えた4極型バルブソケットを示す。
e´は4極型バルブソケットのボディを示し、このボディe´には上面が開口した凹形のバルブ装着部f´、前方に向かって開口した矩形の差込口g´が形成されている。
ボディeとボディe´は、6極型バルブソケットaの差込口gの横幅が4極型バルブソケットcの差込口g´の横幅より長いことを除き、略違いはない。
6極型バルブソケットの6つの端子b1、b2、b3、b4、b5、b6は、その各中間部がボディeの中実部に埋め込まれて支持されている。
さらに端子b1、b2、b3、b4、b5、b6の前端部をなすプラグ端部i1、i2、i3、i4、i5、i6が、ボディeの差込口g内にあって左右方向へ3個等間隔で上下二段に配置されている。
【0005】
プラグ端部i5、i6の中心は、ボディeの中心線O上に位置している。また、左側上下2つのプラグ端部i1、i3の中心と、右側上下2つのプラグ端部i2、i4の中心は、それぞれ、前記中心線Oから距離2P離間して位置している。
プラグ端部i1、i2を有する端子b1、b2の中間部j1、j2は、ボディeの中実部を上下方向に延び、上端部をなす接触部k1、k2は略S字形に屈曲してバルブ装着部f内の底部に配置され、中心線Oからの離間距離は互いに等しい寸法Pになっている。
【0006】
4極型バルブソケットの4つの端子d1、d2、d3、d4は、その各中間部がボディe´の中実部に埋め込まれて支持されている。端子d1、d2、d3、dの前端部をなすプラグ端部m1、m2、m3、m4がボディe´の差込み口g´内にあって左右方向へ2個並びで上下二段に配置されており、左側上下2つのプラグ端部m1、m3の中心と右側上下2つのプラグ端部m2、m4の中心は、それぞれ、ボディe´の中心線O´から寸法P離間して位置している。
【0007】
プラグ端部m1、m2を有する端子d1、d2の中間部n1、n2は、ボディe´の中実部を上下方向に延びている。上端部をなす接触部q1、q2は、略S字形に屈曲してバルブ装着部f´内の底部に配置され、中心線O´からの離間距離は互いに等しい寸法P、即ち、6極型バルブソケットaにおけるS字形の接触部k1、k2の中心線Oからの寸法Pと同じ距離になっている。
【0008】
6極型バルブソケットaの一対の端子b1、b2と、4極型バルブソケットcの一対の端子d1、d2とを比較すると、その接触部k1、k2、q1、q2の、基準位置としての中心線O、O´からの寸法は同じであり、中間部j1、j2とn1、n2の高さも同じである。そして、違うところは6極型バルブソケットaにおけるプラグ端部i1、i2の中心線Oからの寸法が、4極型バルブソケットcにおけるプラグ端部m1、m2の中心線O´からの寸法の2倍になっている点である。
【0009】
この違いのために、6極型バルブソケットaの前記一対の端子b1、b2にあっては、中間部j1、j2の形状をその総幅が4極型バルブソケットcの端子d1、d2の幅の2倍になる形状にしてある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、端子のような金属部品を金型によって形成する場合は、通常、抜き型と曲げ型の2つを必要とする。
この点、上記した従来の2種類のバルブソケットa、cにあっては、一部の端子の基準位置(中心線O、O´)に対する寸法Pが異なる以外に全く違いがないにも拘らず、それぞれ専用の形状を有する端子b1、b2とd1、d2を用意していたため、部品点数が多くなるだけで無く、抜き型と曲げ型がそれぞれ2種類必要になるので、大変コスト高になってしまうという問題があった。
【0011】
本発明は上記従来の問題点に着目してなされたものであり、金属部品の基準位置に対する寸法が異なっても、1種類の金属部品材を共通に用いることができて、その分、金型等の成形手段の数が少なくて済む樹脂成形品を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、金属端子と前記金属端子の一部が埋め込まれた合成樹脂製のボディとからなるバルブソケットであって、前記端子は板金材料の端子材からなり、前記端子材の形状は、接触部と、前記接触部の下片から下方へ延びた埋込部と、前記埋込部の下端から前方へ向けて水平に延びた差込部とからなり、前記埋込部の丈は端子として必要な丈より長くなっており、前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置をオフセットしない場合には、前記端子材の埋込部がクランク形に折り曲げられて屈曲されて、埋込部が端子として必要な丈になった端子が形成され、前記接触部の中心に対する前記差込部の中心を左側にオフセットする場合には、前記埋込部が左下がりの折曲げ線で左側へ折り曲げられ、さらに、前記折曲げ線より差込部側にあって平行な別の折曲げ線で下方へ折り曲げられることで、前記埋込部の丈がクランク形に折り曲げられた場合と同じで、しかも前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置が左側にオフセットされた端子が形成され、前記接触部の中心に対する前記差込部の中心を右側にオフセットする場合には、前記埋込部が右下がりの折曲げ線で同様に折り曲げられることで、前記埋込部の丈がクランク形に折り曲げられた場合と同じで、しかも前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置が右側にオフセットされた端子が形成され、上記したいずれの折り曲げ方でも、差込部の規格を満たす端子となっていることを特徴とするバルブソケットである。
【0013】
請求項2の発明は、 請求項1に記載したバルブソケットにおいて、さらに、別の端子を有し、前記別の端子は板金材料の端子材からなり、前記別の端子に用いられる端子材の形状は、接触部と、前記接触部の下端部を水平に曲げた部分に連続して延びる埋込部と、前記埋込部の右端と中間部が連続した差込部とからなり、前記埋込部の丈は端子として必要な丈より長くなっており、前記埋込部が直角に下方に向けて折曲げられることで端子が形成されるか、前記埋込部の中間部がクランク形に屈曲され、さらに前記接触部側が直角に下方に向けて折曲げられることで端子が形成されることで、前記埋込部を必要な丈にしつつ、前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置がオフセットされ、差込部の規格を満たす端子となっていることを特徴とするバルブソケットである。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2に記載したバルブソケットにおいて、メイン端子とサブ端子は請求項1に記載の端子に用いられる端子材が折り曲げられて形成され、アース端子は請求項2に記載の別の端子に用いられる端子材が折り曲げられて形成されていることを特徴とするバルブソケットである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示した実施の形態に従って説明する。
図面に示した実施の形態は、本発明樹脂成形品を、6極型と4極型の2つの規格を有するバルブソケットに適用したものである。
符号1は6極型バルブソケット(図1から図7参照)を示し、この6極型バルブソケット1には、合成樹脂製のボディ2と金属部品としての6つの端子3、4、5、6、7、8が備えられている。
符号9は4極型バルブソケット(図8から図14参照)を示し、この4極型バルブソケット9には、合成樹脂製のボディ2´と金属部品としての4つの端子3´、4´、5´、10が備えられている。
【0016】
ボディ2、2´は、それぞれ、下面が閉じられた円筒状をなすバルブ装着部11、11´と、バルブ装着部11、11´の外周面中間部に沿って延びるフランジ12、12´と、バルブ装着部11、11´の下にあって前後方向に長い角柱状をしたコネクタ部13、13´とが合成樹脂により一体に形成されて構成されている。
【0017】
コネクタ部13、13´の前半部は前面が開口した差込口14、14´を有する中空な筒状に形成され、後半部である中実部15、15´の上部がバルブ装着部11、11´の底部にもなっている。
バルブ装着部11、11´の外径はフランジ12、12´から下の部分がフランジ12、12´より上の部分より小さくなっており、かつ、下の部分は上の部分に対して後へ偏心している。
また、バルブ装着部11、11´の内周面の後頂部には上方から見てコ字形をした溝11a、11´aが形成されている。
【0018】
4極型バルブソケット9のボディ2´におけるコネクタ部13´の横寸法は、6極型バルブソケット1のボディ2におけるコネクタ部13の横寸法よりやや狭くなっており、この寸法の違いを除いて、2つのボディ2と2´は殆ど同一の構造及びサイズを有している。
Oは6極型バルブソケット1における基準位置としての中心線(バルブ装着部11の中心線である)を示し、前後方向から見て、コネクタ部13の幅方向の中心は前記中心線Oと一致している。
O´は4極型バルブソケット9における基準位置としての中心線(バルブ装着部11´の中心線である)を示し、前後方向から見て、コネクタ部13´の幅方向の中心は前記中心線O´と一致している。
【0019】
6極型バルブソケット1の端子3、4、5、6、7、8は、いずれもその各部が板金材料により一体に形成されて構成されている。3はメイン端子を、4はサブ端子を、5はアース端子をそれぞれ示し、その他の3つの端子6、7、8はそれぞれに所定の機能を有した別端子を示す。
【0020】
メイン端子3とサブ端子4は一部を除いて互いに同じ形状をしている。即ち、メイン端子3とサブ端子4は、前後方向から見て略S字形に屈曲され上方から見て長方形状をした接触部3a、4aと、接触部3a、4aの下片の縁から下方へ延びた埋込部3b、4bと、埋込部3b、4bの下端から前方へ向けて水平に延びた差込部3c、4cとから構成されている。埋込部3b、4bの中間部16、16は側方斜め45°下方もしくは上方から見てクランク形に屈曲している。
【0021】
メイン端子3とサブ端子4とが相違する点は、図5を見て分かるように、メイン端子3の埋込部3bが接触部3aの下片の後縁左端部から延びているのに対し、サブ端子4の埋込部4bは接触部4aの下片の前縁右端部から延びている点と、サブ端子4の差込部4cの方がメイン端子3の差込部3cよりやや長い点だけである。
アース端子5は、前後方向から見て縦長の長方形をした接触部5aと、接触部5aの前方へ向けて水平に屈曲させた下端部右端から下方へ延びた埋込部5bと、前後方向へ延びる細幅な平板状をした差込部5cとによって構成され、差込部5cの前後方向略中間部の右側縁と埋込部5bの下端とが連続している。
別端子6、7、8は、いずれも、アース端子5の差込部5cと同じ形状及び大きさを有している。
【0022】
以上6つの端子3、4、5、6、7、8は次のように配置されている。
端子3、4、5、6、7、8の各前端部はボディ2の差込口14の奥まったところにあって、左右方向へ3個等間隔で上下二段に配置されている。前方から見て(図4参照)、中間の上下2つの別端子7、8の中心はボディ2の中心線O上に位置している。また左側上下2つの端子であるメイン端子3及び別端子6の各前端部の中心と右側上下2つの端子であるサブ端子4及びアース端子5の各前端部の中心は、それぞれ、前記中心線Oから寸法2P離間して位置している。
【0023】
メイン端子3、サブ端子4及びアース端子5の各埋込部3b、4b、5bは、ボディ2の中実部15を上下方向に延びている。また別端子6、7、8の前後両端部を除く部分は中実部15を前後方向へ貫通している。
メイン端子3及びサブ端子4の各接触部3a、4aは、下片がバルブ装着部11の内底面に着座している。接触部3a、4aは、中心線Oを挾んで互いに前後に等距離離間し、メイン端子3の接触部3aがサブ端子4の接触部4aより前に位置している。
【0024】
4極型バルブソケット9の端子3´、4´、5´、10は、いずれもその各部が板金材料により一体に形成されて構成されている。3´はメイン端子を、4´はサブ端子を、5´はアース端子を、10は所定の機能を有した別端子をそれぞれ示す。
メイン端子3´とサブ端子4´は一部を除いて互いに同じ形状をしている。即ち、メイン端子3´とサブ端子4´は、前方から見て略S字形に屈曲され上方から見て長方形状をした接触部3´a、4´aと、接触部3´a、4´aの下片の縁から下方へ延びた埋込部3´b、4´bと、埋込部3´b、4´bの下端から前方へ向けて水平に延びた差込部3´c、4´cとから構成されている。
【0025】
埋込部3´b、4´bの中間部17、17は側方から見てクランク形に屈曲している。
メイン端子3´とサブ端子4´とが相違する点は、メイン端子3´の埋込部3´bが接触部3´aの後縁の左端部から延びているのに対し、サブ端子4´の埋込部4´bは接触部4´aの前縁の右端部から延びている点と、サブ端子4´の差込部4´cの方がメイン端子3´の差込部3´cよりやや長い点だけである。
【0026】
4極型バルブソケット9のアース端子5´は、前後方向から見て縦長の長方形状をした接触部5´aと、接触部5´aの前方へ向けて水平に屈曲させた下端部右端から下方へ延びた細幅の埋込部5´bと、前後方向へ延びる細幅な平板状をした差込部5´cとによって構成されている。差込部5´cの前後方向の略中間部の右側縁と埋込部5´bの下端とが連続している。埋込部5´bの中間部18は前後方向から見てクランク形に屈曲させられている。
別端子10は、アース端子5´の差込部5´cと同じ形状及び大きさを有している。
【0027】
6極型バルブソケット1のメイン端子3と4極型バルブソケット9のメイン端子3´との違いは、埋込部3b、3´bの中間部16、17の屈曲形状と、この屈曲形状の違いに伴う埋込部3b、3´bの総幅だけであり、その他の各部の形状及び寸法には違いがない。
また、6極型バルブソケット1のアース端子5と4極型バルブソケット9のアース端子5´との違いは、埋込部5b、5´bの屈曲の有無と、この屈曲の有無に伴う埋込部5b、5´bの左右方向における総幅だけであり、その他の各部の形状及び寸法には違いがない。
【0028】
4極型バルブソケット9の4つの端子3´、4´、5´、10は次のように配置されている。
端子3´、4´、5´、10の各前端部はボディ2´の差込口14´の奥まったところにあって、左右2列で上下二段に配置されている。そして、前方から見て(図11参照)、左側上下2つの端子であるメイン端子3´及び別端子10の前端部の各中心と右側上下2つの端子であるサブ端子4´及びアース端子5´の前端部の各中心は、それぞれ、ボディ2´の中心線O´から寸法P離間して位置している。
【0029】
メイン端子3´、サブ端子4´及びアース端子5´の各埋込部3´b、4´b、5`bはボディ2´の中実部15´を上下方向に延び、別端子10の前後両端部を除く部分は中実部15´を前後方向へ貫通している。
メイン端子3´及びサブ端子4´の各接触部3´a、4´aは、6極型バルブソケット1における各接触部3a、4aと同じく、下片がバルブ装着部11´の内底面に着座している。接触部3´a、4´aは、中心線O´を挾んで互いに前後に等距離離間し、メイン端子3´の接触部3´aがサブ端子4´の接触部4´aより前に位置している。
【0030】
6極型バルブソケット1のメイン端子3と4極型バルブソケット9のメイン端子3´は次に説明する一種類の端子材から形成される。
19は端子材(図15及び図16参照)を示し、接触部19a、埋込部19b及び差込部19cとによって構成されている。
端子材19の埋込部19bは真っ直な平板になっていると共に、丈Hはメイン端子3及び3´の埋込部3b、3´bに必要な丈H1(図5、図6、図7、図12、図13、図14参照)よりやや長くなっている。この点を除き、端子材19の各部の形状及び寸法はメイン端子3、3´が有する同じ名称の各部の形状及び寸法と同じになっている。
【0031】
端子材19の埋込部19bの略中間部を、図15で2点鎖線で示すように、側方から見てクランク形に屈曲させることで埋込部19bの丈をH1にする。これにより、4極型バルブソケット9のメイン端子3´が形成される。
また、同じ端子材19の埋込部19bを、図16で2点鎖線で示すように、上端から所定の寸法下がった位置を通って左下がり45°に延びる線20を折曲げ線として、そこから下方の部分を手前左側へ折り曲げる。
【0032】
次いで、折曲げ線20よりやや手前の位置を通って折曲げ線20と平行に延びる線を別の折曲げ線として、そこから先の部分を下方へ折り曲げる。従って、端子材19の差込部19cの中心、が接触部19aの中心に対して寸法2Pだけ左側へオフセットされると共に、埋込部19bの丈がH1になる。これにより、6極型バルブソケット1のメイン端子3が形成される。
【0033】
図示は省略したが、6極型バルブソケット1のサブ端子4と、4極型バルブソケット9のサブ端子4´は、端子材19と略同様の端子材(差込部19cの長さは異なる)の埋込部を、メイン端子3、3´を形成するためにした折曲げと同様に折り曲げることによって形成される。メイン端子3、3´の場合と違うところは、6極型バルブソケット1用のサブ端子4についての折曲げの方向が反対になるだけである。
【0034】
6極型バルブソケット1のアース端子5と、4極型バルブソケット9のアース端子5´は、次に説明する一種類の端子材から形成される(図17及び図18参照)。
21は端子材を示し、この端子材21は縦長の長方形状をした接触部21aと、接触部21aの下端部を前方へ水平に曲げた部分に連続して右側へ延びる埋込部21bと、前後方向へ延びる細幅の板状をした差込部21cとによって構成されている。差込部21cの上側縁略中間部は、埋込部21bの右端と連続している。 埋込部21bの長さLは、アース端子5、5´の埋込部5a、5´aに必要な丈H2(図5、図6、図7、図12、図13、図14参照)よりやや長くなっている。この点を除き、端子材21の各部の形状及び寸法はアース端子5、5´が有する同じ名称の各部の形状及び寸法と同じになっている。
【0035】
端子材21の埋込部21bを、図18で2点鎖線で示すように、接触部21aより所定の寸法離れた位置から直角に下方へ向けて折り曲げることで埋込部21bの長さをH2にする。これによって、差込部21cの中心が接触部21aの中心に対して右側へ寸法2Pオフセットしたところに位置することになる。このようにして6極型バルブソケット1のアース端子5が形成される。
【0036】
また、図18に2点鎖線で示すように、端子材21の埋込部21bの略中間部を、所定量、前方から見てクランク形に屈曲させると共に、接触部21aに近い位置から下方へ直角に折り曲げる。これによって、埋込部21bの長さがH2になり、差込部21cの中心が接触部21aの中心に対して右側へ寸法Pオフセットしたところに位置する。このようにして4極型バルブソケット9のアース端子5´が形成される。
上記のように1種類の端子材の折り曲げ方を変えることによって、6極型バルブソケット1の端子3、5と、4極型バルブソケット9の端子3`、5`を、1種類の端子材で形成することができるようになり、大幅なコストダウンを図ることが可能となる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても本発明に含まれる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明樹脂成形品にあっては、金属部品の基準位置に対する寸法が異なっても、1種類の金属部品材を共通に用いることができるため、その分、金型等の成形手段の数が少なくて済み、大幅なコストダウンを図ることができるようになる。
【0039】
また、金属部品材の中間部の一部を厚み方向と幅方向への成分を含む方向への折曲を含んで折り曲げることにより、他端部の対基準位置寸法を現出するようにしたので、幅方向での規格が異なる場合でも、その規格の違いを容易に現出することができるできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を、中心線に対する端子の位置が異なる2種類の規格を有するバルブソケットに適用した実施の一形態を示すものであり、6極型バルブソケットの斜視図である。
【図2】図1に示すバルブソケットの拡大平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿って切断した拡大断面図である。
【図4】一部を図2のIV−IV線に沿って切断した拡大断面図である。
【図5】図1に示すバルブソケットが有するメイン端子の斜視図である。
【図6】図1に示すバルブソケットが有するサブ端子の斜視図である。
【図7】図1に示すバルブソケットが有するアース端子を示す斜視図である。
【図8】4極型バルブソケットの斜視図である。
【図9】図8に示すバルブソケットの拡大平面図である。
【図10】図9のVIII−VIII線に沿って切断した拡大断面図である。
【図11】一部を図9のIX−IX線に沿って切断した拡大断面図である。
【図12】図8に示すバルブソケットが有するメイン端子の斜視図である。
【図13】図8に示すバルブソケットが有するサブ端子の斜視図である。
【図14】図8に示すバルブソケットが有するアース端子を示す斜視図である。
【図15】4極型及び6極型のバルブソケットのメイン端子に共通の端子材から4極型バルブソケット用メイン端子を形成するための折り曲げを説明するための斜視図である。
【図16】4極型及び6極型のバルブソケットのメイン端子に共通の端子材から6極型バルブソケット用メイン端子を形成するための折り曲げを説明するための正面図である。
【図17】4極型及び6極型のバルブソケットのアース端子に共通の端子材から6極型バルブソケット用アース端子を形成するための折り曲げを説明するための正面図である。
【図18】4極型及び6極型のバルブソケットのアース端子に共通の端子材から4極型バルブソケット用アース端子を形成するための折り曲げを説明するための正面図である。
【図19】従来の6極型バルブソケットの一部切欠き平面図である。
【図20】従来の4極型バルブソケットの一部切欠き正面図である。
【符号の説明】
1 6極型バルブソケット
2、2´ ボディ
3、3´ メイン端子
3a、3´a (メイン端子の)接触部
3b、3´b (メイン端子の)埋込部
3c、3´c (メイン端子の)差込部
4、4´ サブ端子
4a、4´a (サブ端子の)接触部
4b、4´b (サブ端子の)埋込部
4c、4´c (サブ端子の)差込部
5、5´ アース端子
5a、5´a (アース端子の)接触部
5b、5´b (アース端子の)埋込部
5c、5´c (アース端子の)差込部
6 別端子
7 別端子
8 別端子
9 4極型バルブソケット
10 別端子
11、11´ バルブ装着部
11a、11´a (バルブ装着部の)溝
12、12´ フランジ
13、13´ コネクタ部
14、14´ 差込口
15、15´ 中実部
16 (6極型バルブソケットのメイン端子の埋込部の)中間部
17 (4極型バルブソケットのメイン端子の埋込部の)中間部
18 (4極型バルブソケットのアース端子の)中間部
19 (メイン端子用の)端子材
19a (端子材の)接触部
19b (端子材の)埋込部
19c (端子材の)差込部
20 折曲げ線
21 (アース端子用の)端子材
21a (端子材の)接触部
21b (端子材の)埋込部
21c (端子材の)差込部
O、O´ 中心線
H (端子材の埋込部の)丈
H1 (メイン端子の埋込部の)丈
H2 (アース端子の埋込部の)丈
L (端子材の埋込部の)長さ
Claims (3)
- 金属端子と前記金属端子の一部が埋め込まれた合成樹脂製のボディとからなるバルブソケットであって、
前記端子は板金材料の端子材からなり、
前記端子材の形状は、接触部と、前記接触部の下片から下方へ延びた埋込部と、前記埋込部の下端から前方へ向けて水平に延びた差込部とからなり、前記埋込部の丈は端子として必要な丈より長くなっており、
前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置をオフセットしない場合には、前記端子材の埋込部がクランク形に折り曲げられて屈曲されて、埋込部が端子として必要な丈になった端子が形成され、
前記接触部の中心に対する前記差込部の中心を左側にオフセットする場合には、前記埋込部が左下がりの折曲げ線で左側へ折り曲げられ、さらに、前記折曲げ線より差込部側にあって平行な別の折曲げ線で下方へ折り曲げられることで、前記埋込部の丈がクランク形に折り曲げられた場合と同じで、しかも前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置が左側にオフセットされた端子が形成され、
前記接触部の中心に対する前記差込部の中心を右側にオフセットする場合には、前記埋込部が右下がりの折曲げ線で同様に折り曲げられることで、前記埋込部の丈がクランク形に折り曲げられた場合と同じで、しかも前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置が右側にオフセットされた端子が形成され、
上記したいずれの折り曲げ方でも、差込部の規格を満たす端子となっていることを特徴とするバルブソケット。 - 請求項1に記載したバルブソケットにおいて、さらに、別の端子を有し、
前記別の端子は板金材料の端子材からなり、
前記別の端子に用いられる端子材の形状は、接触部と、前記接触部の下端部を水平に曲げた部分に連続して延びる埋込部と、前記埋込部の右端と中間部が連続した差込部とからなり、前記埋込部の丈は端子として必要な丈より長くなっており、
前記埋込部が直角に下方に向けて折曲げられることで端子が形成されるか、
前記埋込部の中間部がクランク形に屈曲され、さらに前記接触部側が直角に下方に向けて折曲げられることで端子が形成されることで、
前記埋込部を必要な丈にしつつ、前記接触部の中心に対する前記差込部の中心の位置がオフセットされ、差込部の規格を満たす端子となっていることを特徴とするバルブソケット。 - 請求項2に記載したバルブソケットにおいて、メイン端子とサブ端子は請求項1に記載の端子に用いられる端子材が折り曲げられて形成され、アース端子は請求項2に記載の別の端子に用いられる端子材が折り曲げられて形成されていることを特徴とするバルブソケット。
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JP14681796A JP3841478B2 (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 樹脂成形品 |
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JPH09300484A JPH09300484A (ja) | 1997-11-25 |
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