JP3841006B2 - グラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造 - Google Patents

グラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、斜面や法面の安定に用いられるグラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造に関し、詳しくは、穿孔した地盤の安定性の悪い(崩れや易い)場合でも、安定した強度を有するグラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
グラウンドアンカーの施工は、削岩機により地盤に孔をあけ、その孔にテンドンを挿入し、グラウト材を充填、固化して、このテンドンの地盤に対する定着力をもって、不安定な表層の地盤をテンドンに緊張力を付与して受圧板を地盤に強く押し当てて、崩れようとした表層の地盤の力に対抗させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従前のグラウンドアンカーの施工では、削岩機により地盤に孔をあけて、挿入していたので、孔の安定しない地盤(孔が崩れる地盤)では、そのまま使用することができず、孔を安定させるために、地盤改良材を注入する等の地盤改良工事を行った後に、グラウンドアンカーの工事を行っていたので、大変な手間と費用を要した。
【0004】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、かつテンドンの防錆を行ない、工期の短縮や工費の縮減を可能とするグラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0006】
請求項1に記載の発明は、ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内外にグラウト材を充填し、
グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側に樹脂被覆した自由長部を、先端側に定着部を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするグラウンドアンカーの施工方法である。
【0007】
この請求項1に記載の発明によれば、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0008】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着が地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内部からビットを経てその内外にグラウト材を充填し、
グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側にシース管を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、楔を用いて前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするグラウンドアンカーの施工方法である。
【0010】
この請求項2に記載の発明によれば、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0011】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着が地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記自穿孔ロッドは、パイプ材を外側のロープねじの加工時にパイプ材の内側にもロープねじの凹凸を生じる肉厚さであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のグラウンドアンカーの施工方法である。
【0013】
この請求項3に記載の発明によれば、自穿孔ロッドのパイプ材の内側の凹凸と線材の凹凸によりグラウト材を介して確実に定着できるため、自穿孔ロッドの内部にテンドンを挿入する構成としての一体化が図れる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記テンドンは、前記樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のグラウンドアンカーの施工方法である。
【0015】
この請求項4に記載の発明によれば、テンドンは、樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であり、樹脂被覆内での線材を伸びのある自由長部とすることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内外にグラウト材を充填し、
グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側に樹脂被覆した自由長部を、先端側に定着部を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするアンカー構造である。
【0017】
この請求項5に記載の発明によれば、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0018】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着を地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内部からビットを経てその内外にグラウト材を充填し、
グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側にシース管を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、楔を用いて前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするアンカー構造である。
【0020】
この請求項6に記載の発明によれば、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0021】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着を地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、前記自穿孔ロッドは、パイプ材を外側のロープねじの加工時にパイプ材の内側にもロープねじの凹凸を生じる肉厚さであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のアンカー構造である。
【0023】
この請求項7に記載の発明によれば、自穿孔ロッドのパイプ材の内側の凹凸と線材の凹凸によりグラウト材を介して確実に定着できるため、自穿孔ロッドの内部にテンドンを挿入する構成としての一体化が図れる。
【0024】
請求項8に記載の発明は、前記テンドンは、前記樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のアンカー構造である。
【0025】
この請求項8に記載の発明によれば、テンドンは、樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であり、樹脂被覆内での線材を伸びのある自由長部とすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のグラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造の実施の形態を、図面に基づいて説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。
【0027】
まず、第1のグラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造を、図1乃至図6に基づいて説明する。図1は削孔から削孔終了の工程図、図2はグラウト材注入から止水部材の取付の工程図、図3は養生から施工完了の工程図、図4はテンドンの側面図、図5は自穿孔ロッドの断面図、図6はアンカー構造を示す半分を破断して示す図である。
【0028】
この実施の形態は、受圧板を地盤の穿孔に対して先に設置する場合である。テンドン4は、図4に示すように、PC鋼より線の1本の線材で構成され、この線材の頭部側にシース管24を被覆し、このシース管24にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブ25を取り付けた構成である。このテンドン4は、シース管24で被覆された部分が、伸びのある自由長部4aとなり、被覆されない先端側が、グラウト材に固定される定着長部4bとなる。また、テンドン4のシース管24の被覆に替り、テンドン4に被覆する手段は、押し出し成形やコーテング等の樹脂被覆でもよい。
【0029】
また、自穿孔ロッド2は、図5に示すように、パイプ材を外側のロープねじの加工時にパイプの内側にもロープねじの凹凸6を生じる肉厚さのロッドを用いる。
【0030】
まず、地盤20に格子状の受圧板21をグラウンドアンカー挿通部21aを除き、コンクリートを打設して置く(図1(a))。穿孔機30に自穿孔ロッド2をセットする。自穿孔ロッド2は、ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなり、この自穿孔ロッド2は、先端のビット1を有する。
【0031】
受圧板21のグラウンドアンカー挿通部21aに、自穿孔ロッド2を挿通し、穿孔機30を操作して自穿孔ロッド2の先端のビット1により、所定の深さ穿孔しながら挿入し、地盤20に打設する(図1(b))。穿孔深さが深い場合は、複数のパイプをカプラーを介して接続して穿孔する。このように、カプラーを介して接続することで、必要とする長さを自由に得られる。
【0032】
穿孔機30を地盤側の自穿孔ロッド2から外す(図1(c))。自穿孔ロッド2の頭部にグラウト材の注入アダプター3を、自穿孔ロッド2の頭部の受圧板側側端部のねじ部を使用して接続し、その注入アダプター3を介して自穿孔ロッド2の内部からビット1を経てその内外にグラウト材22の必要量を注入し、自穿孔ロッド2の内部と地盤20の穿孔に充填する(図2(d))。
【0033】
グラウト材の注入アダプター3を自穿孔ロッド2の頭部から外し、グラウト材22の硬化の前に、線材からなるテンドン4をシース管24により被覆されていない先端側から自穿孔ロッド2の頭部から先端にかけて内部に挿入する(図2(e))。
【0034】
そして、止水部材19の孔をテンドン4に挿通し、自穿孔ロッド2の頭部の内側に嵌めて取り付ける(図2(f))。
【0035】
グラウト材22が養生固化した後、受圧板21の上からテンドン4の固定部材を構成する座金7、凹型ワッシャー8a及び凸型ワッシャー8bの雄雌ワッシャー1組、さらにアンカーヘッド13を構成するテーパー溝を有する座金を挿通する(図3(g))。
【0036】
楔18形式のアンカーヘッド13を用いてテンドン4を緊張保持して、受圧板21を締付る(図3(h))。そして、テンドン4の緊張保持は、テンドン4の種類に応じて楔18によるアンカーヘッド13の組み合わせや、図示しないねじ形式の線材の場合は、ナットとの組み合わせも使用できる。
【0037】
そして、テンドン4の頭部の防錆保護のため、防錆材23であるオイルを内部に入れた防錆キャップ10を凹型ワッシャー8aにねじ締付けて取付け(図3(i))、受圧板21を締付けて地盤20に押し当てて地盤20の力に対向させるグラウンドアンカーの施工を完了する(図3(j))。
【0038】
なお、受圧板21の設置順序は、自穿孔ロッド2の穿孔の後に設置しても良いし、さらに、テンドン4を挿入し、グラウト材を硬化させた後に設置しても良いし、この構成のように、自穿孔ロッド2の穿孔の前に設置しても良い。
【0039】
このように、自穿孔ロッド2の内側にも、外ねじの加工に伴う凹凸を自動で形成されるようにしたので、グラウト材22は、確実に自穿孔ロッド2に定着される。
【0040】
また、テンドン4が線材からなり、グラウト材22との付着力が強いPC鋼より線や凹凸のあるロープねじ線材やねじ節状の異形鉄筋を用いれば、テンドン4はグラウト材22に定着される。自穿孔ロッド2に埋め込まれた部分のテンドン4は、シース管24により被覆された部分が、熱収縮チューブ25によりシース管24にグラウト材の進入を阻止されて伸びのある自由長部4aとなり、シース管24により被覆されない部分が、定着長部4bとなり、グラウト材22を介して強固に一体化される。また、テンドン4にロープねじ線やねじ節状の異形鉄筋を用いた場合の緊張保持は、楔18を用いたアンカーヘッド13に替り、図示しないナットでもよい。
【0041】
このように、自穿孔ロッド2を用いて穿孔して埋設し、地盤20の崩れに対処し、地盤20の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0042】
また、自穿孔ロッド2の内外部ともグラウト材22が定着されるので、内部に挿入される線材からなるテンドン4の定着を地盤20に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤20に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド2自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッド2が防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0043】
次に、第2のグラウンドアンカーの施工方法及びアンカー構造を、図7及び図8に基づいて説明する。図7はアンカー構造を示す半分を破断して示す図、図8はスペーサーを示す図である。
【0044】
この実施の形態は、地盤を穿孔して自穿孔ロッドを挿入してから受圧板を設置する場合である。テンドン4は、図7に示すように、PC鋼より線の3本の線材で構成され、この線材の頭部側にシース管24を被覆してなり、このシース管24にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブ25を取り付けた構成である。複数のスペーサー14を、線材の所定箇所に取り付けて一体化している。3本の線材は、図8に示すスペーサー14の係合凹部14aに係合して保持されている。
【0045】
また、自穿孔ロッド2は、太径のパイプ材を外側のロープねじの加工時にパイプの内側にもロープねじの凹凸を生じる肉厚さのロッドを用いる。
【0046】
まず、穿孔機に自穿孔ロッド2をセットする。自穿孔ロッド2は、ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなり、この自穿孔ロッド2は、先端のビット12を有する。
【0047】
穿孔機を操作して自穿孔ロッド2の先端のビット12により、所定の深さ穿孔しながら挿入し、地盤20に打設する。穿孔深さが深い場合は、複数のパイプをカプラーを介して接続して穿孔する。自穿孔ロッド2の一部を地盤表面から露出する状態になるように挿入する。
【0048】
穿孔機を自穿孔ロッド2から外し、その地盤面より突出した自穿孔ロッド2にプレキャストコンクリート製の受圧板21の孔21aを挿通して、受圧板21を地盤20に載置する。
【0049】
自穿孔ロッド2の頭部にグラウト材の注入アダプターを、自穿孔ロッド2の頭部の受圧板側側端部のねじ部を使用して接続し、その注入アダプターを介して自穿孔ロッド2の内部からビット1を経てその内外にグラウト材22の必要量を注入し、自穿孔ロッド2の内部と地盤20の穿孔に充填する。
【0050】
グラウト材の注入アダプターを自穿孔ロッド2の頭部から外し、グラウト材22の硬化の前に、複数の線材を一体化してなるテンドン4をシース管24により被覆されていない先端側から自穿孔ロッド2の頭部から先端にかけて内部に挿入する。
【0051】
そして、止水部材19の孔をテンドン4に挿通し、自穿孔ロッド2の頭部の内側に嵌めて取り付ける。グラウト材22が養生固化した後、受圧板21の上からテンドン4の固定部材を構成する座金7、凹型ワッシャー8a及び凸型ワッシャー8bの雄雌ワッシャー1組、さらにアンカーヘッド13を挿通する。
【0052】
楔18形式のアンカーヘッド13を用いてテンドン4を緊張保持して、受圧板21を締付ける。
【0053】
そして、テンドン4の頭部の防錆保護のため、防錆材23であるオイルを内部に入れた防錆キャップ10を凹型ワッシャー8aにねじ締付けて取付け、受圧板21を締付けて地盤20に押し当てて地盤20の力に対向させるグラウンドアンカーの施工を完了する。
【0054】
なお、受圧板21の設置順序は、自穿孔ロッド2の頭部にグラウト材注入アダプターを接続し、その注入アダプターを介して自穿孔ロッド2の中空部からグラウト材22の必要量を地盤20の穿孔と自穿孔ロッド2の中空部に注入充填し、グラウト材22の硬化する前に止水部材19を自穿孔ロッド2の内側に嵌め、更に、その止水部材19の孔にテンドン4の頭部を挿入し、グラウト材22を養生固化させた後に、受圧板21のその孔21aにテンドン4の頭部を挿入して受圧板21の上から固定部材を挿通し、楔18形式のアンカーヘッド13を用いてテンドン4を緊張保持して、受圧板21を締付ける。
【0055】
そして、テンドン4の頭部の防錆保護のため、防錆キャップ10を凹型ワッシャー8aにねじ締付けて取付け、受圧板21を締付けて地盤20に押し当てて地盤20の力に対向させるグラウンドアンカーの施工を完了しても良い。
【0056】
雄雌ワッシャーは、片側の内部を球面にすると、球面のワッシャーの使用により、受圧板21と自穿孔ロッド2との間に角度が生じても、角度の対応が可能になる。また、テンドン4の自由長部4aに相当する部分の自穿孔ロッド2は、ストレートのパイプとし、両端のみを接続できるようにねじ部にしても良い。
【0057】
このように、自穿孔ロッド2を用いて穿孔して埋設し、地盤20の崩れに対処し、地盤20の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0058】
また、自穿孔ロッド2の内外部ともグラウト材22が定着されるので、内部に挿入される複数の線材を一体化してなるテンドン4の定着を地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。
【0059】
また、自穿孔ロッド2に埋め込まれた部分のテンドン4は、シース管24により被覆された部分が、熱収縮チューブ25によりシース管24にグラウト材の進入を阻止されて伸びのある自由長部4aとなり、シース管24により被覆されない部分が、定着長部4bとなり、グラウト材22を介して強固に一体化される。
【0060】
また、地盤20に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド2自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことで、自穿孔ロッド2が防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0061】
特に、太径の自穿孔ロッド2を用いた場合には、スペーサー14の使用で、複数の線材同士の絡みつきや、自穿孔ロッド2との接触を妨げるので、グラウト材22との付着が良好となり、テンドン4の線材が複数挿入できるので大きな耐力を必要とするときにも対応が可能である。
【0062】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明では、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0063】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着が地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0064】
請求項2に記載の発明では、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0065】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着が地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0066】
請求項3に記載の発明では、自穿孔ロッドのパイプ材の内側の凹凸と線材の凹凸によりグラウト材を介して確実に定着できるため、自穿孔ロッドの内部にテンドンを挿入する構成としての一体化が図れる。
【0067】
請求項4に記載の発明では、テンドンは、樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であり、樹脂被覆内での線材を伸びのある自由長部とすることができる。
【0068】
請求項5に記載の発明では、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0069】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着を地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0070】
請求項6に記載の発明では、自穿孔ロッドを用いて穿孔して埋設し、地盤の崩れに対処し、地盤の安定しない崩壊性の地盤でも、地盤改良工事を伴わないで、グラウンドアンカーが設置できるので作業の合理化が図れ、工期の短縮や工費の縮減も図れる。
【0071】
また、自穿孔ロッドの内外部ともグラウト材が定着されるので、内部に挿入されるテンドンの定着を地盤に伝達され、固着力の高いアンカーが得られる。また、地盤に亀裂ができたとしても、パイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッド自体が鋼製なので強く亀裂などを生じないことから、自穿孔ロッドが防錆の機能をし、高い防水機能を有したグラウンドアンカーが得られる。
【0072】
請求項7に記載の発明では、自穿孔ロッドのパイプ材の内側の凹凸と線材の凹凸によりグラウト材を介して確実に定着できるため、自穿孔ロッドの内部にテンドンを挿入する構成としての一体化が図れる。
【0073】
請求項8に記載の発明では、テンドンは、樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であり、樹脂被覆内での線材を伸びのある自由長部とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】削孔から削孔終了の工程図である。
【図2】グラウト材注入から止水部材の取付の工程図である。
【図3】養生から施工完了の工程図である。
【図4】テンドンの側面図である。
【図5】自穿孔ロッドの断面図である。
【図6】アンカー構造を示す半分を破断して示す図である。
【図7】アンカー構造を示す半分を破断して示す図である。
【図8】スペーサーを示す図である。
【符号の説明】
1,12 ビット
2 自穿孔ロッド
3 注入アダプター
4 テンドン
7 座金
8a 凹型ワッシャー
8b 凸型ワッシャー
10 防錆キャップ
13 アンカーヘッド
19 止水部材
20 地盤
21 受圧板
22 グラウト材
30 穿孔機

Claims (8)

  1. ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内外にグラウト材を充填し、
    グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側に樹脂被覆した自由長部を、先端側に定着部を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
    前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするグラウンドアンカーの施工方法。
  2. ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内部からビットを経てその内外にグラウト材を充填し、
    グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側にシース管を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
    前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、楔を用いて前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするグラウンドアンカーの施工方法。
  3. 前記自穿孔ロッドは、パイプ材を外側のロープねじの加工時にパイプ材の内側にもロープねじの凹凸を生じる肉厚さであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のグラウンドアンカーの施工方法。
  4. 前記テンドンは、前記樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のグラウンドアンカーの施工方法。
  5. ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内外にグラウト材を充填し、
    グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側に樹脂被覆した自由長部を、先端側に定着部を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
    前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするアンカー構造。
  6. ねじ部をその周面に有するパイプ状中空鋼からなる自穿孔ロッドを、先端のビットによる穿孔により地盤に打設し、前記自穿孔ロッドの内部からビットを経てその内外にグラウト材を充填し、
    グラウト材の硬化の前に、少なくとも1本の線材からなり頭部側にシース管を有するテンドンを前記自穿孔ロッドの頭部から先端にかけて内部に挿入し、前記テンドンの頭部を前記自穿孔ロッドの頭部から突出させてグラウト材を養生固化させ、
    前記地盤に設置した受圧板の上から前記テンドンの頭部に固定部材を挿通し、楔を用いて前記テンドンを緊張保持して、前記受圧板を締付けて地盤に押し当てて地盤の力に対抗させることを特徴とするアンカー構造。
  7. 前記自穿孔ロッドは、パイプ材を外側のロープねじの加工時にパイプ材の内側にもロープねじの凹凸を生じる肉厚さであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のアンカー構造。
  8. 前記テンドンは、前記樹脂被覆にグラウト材の進入を阻止する熱収縮チューブを取り付けた構成であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のアンカー構造。
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