JP3840978B2 - 抗体物質を用いた空気浄化システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンなどを特異的に吸着除去するための空気浄化システムに関する。また、本発明は、この空気浄化システムに好適な空気浄化フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、細菌、カビ又はウィルスなどに対する感染が社会問題となっており、例えば、病院内での感染やあるいは公共施設内など不特定多数の人間が大勢集まる場所での感染が懸念されている。特に病院内での感染は、抗生物質などの乱用からMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)等の発生を招く原因となることもある。この対策として、従来は衣類、器具類などを消毒したりしているのが現状であった。
【0003】
しかしながら、このような消毒の手段だけでは有効に細菌、カビ又はウィルスなどに対する感染を防止できないことが明らかになってきた。すなわち、病院や公共施設などに限らず、最近の建築物では全室にダクトを設けてこのダクトを通じてエアーコンディショナーにより空気を循環させて建物全体の室温等を調整しているため、このエアーコンディショナーを介して施設内を浮遊する細菌、カビ又はウィルスなどが施設全体に拡散することがあり、このような空気を媒体とした感染には有効な防止手段がないのが現状である。
【0004】
そこで、エアーコンディショナーの空気流通部に酸化チタンや強酸性の滅菌ゾーンを設けて、ここを通過する細菌、カビ又はウィルスなどを滅菌してやることが行なわれているが、酸化チタンや強酸性の滅菌ゾーンを通過させて吸着除去する方法では、滅菌にある程度の時間を要する上に滅菌効果の点で必ずしも十分な効果が得られないという問題点があった。また、建物全体を流通する空気を滅菌するにはコスト的にも実用的でないという問題点があった。さらに、細菌、カビ又はウィルスなどによってはその滅菌効果が得られない場合もあった。
【0005】
一方、細菌、カビ又はウィルスなどとは別に最近では花粉・ダニ等のハウスダストなどによる、いわゆる環境アレルギーによる問題が指摘されており、これら環境アレルギーを引き起こすアレルゲンも除去することが望まれている。
【0006】
もし簡単な構造で多様な細菌、カビ又はウィルスのみならず環境アレルゲンに対しても対応可能な空気浄化システムを提供できればこれらの空気感染や雰囲気の汚染を防止できて望ましい。
【0007】
したがって、本発明の目的は、安全かつ簡便に調製可能な空気浄化システムを提供することを目的とする。また、本発明は、かかる空気浄化システムに好適な空気浄化フィルタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、畜産動物に所望とする抗体の抗原となる細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲン等を投与すると抗体が生じ、有効成分として畜産食品に蓄積されるが、この抗体は細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンの種類に応じて複数種を同時に発生されることができることから、一度に複数種の抗原を接種させることで多くの種類の抗体を得ることができ、この抗体は経口から投与しなくても、これが有効成分として移行した畜産食品に接触させるだけで、抗原である空気中の細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲン等を吸着除去することができるという驚くべき効果を見出した。特にこの抗体物質を繊維材などに担持させてフィルタとすればその適用範囲を拡大することができることを見出した。これらに基き本発明に想到した。
【0009】
すなわち、本発明の請求項1記載の抗体物質を用いた空気浄化システムは、鶏に抗原となる細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンを投与することにより当該細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンの抗体を産生し、有効成分としてこの抗体が移行した卵を含有してなる抗体物質を空気と接触させることにより空気中の細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンを特異的に吸着除去する空気浄化システムであって、空気吸入部とこの空気吸入部の下流側に設けられた吸着除去部と空気吹出部とからなり、空気吸入部から吸入した空気が吸着除去部を流通して浄化された後、空気吹出部から供給され、前記吸着除去部に前記抗体物質を配置するとともに、前記吸着除去部が、流通する空気を抗体物質を混入した溶液層を通過させるものである。
【0010】
また、請求項2記載の抗体物質を用いた空気浄化システムは、前記請求項1において、前記卵が脱脂卵黄粉末又は脱脂卵黄粉末から水抽出して得られる水溶性画分である。
【0011】
【発明の実施形態】
以下、本発明の抗体物質を用いた空気浄化システムの一実施例について図1を参照して詳細に説明する。同図において、空気浄化システム1は、空気の流通路となるダクト2と、このダクト2の途中に設けられた吸着除去部たる空気浄化フィルタ4を備えた空調ユニット3と、吹出しファン5とからなり、このダクト2の基端2A及び終端2Bはそれぞれ天井面6に形成された空気吸入部たる吸入口7及び空気吹出部たる吐出口8に連通している。そして、吐出口8には吐出された空気を拡散するための拡散ファン9が付設されている。上述したような空気浄化システム1において、空気浄化フィルタ4は、抗体物質を担持した不織布からなる。
【0012】
ここで抗体物質とは、細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲン等の抗体が移行した畜産食品含有するものである。すなわち、動物は、体内に侵入してきた細菌、カビ、ウィルス、環境アレルゲン、さらには異種タンパク質等の異物(抗原)に対して特異的に結合し、その感染力あるいは毒性を消去する免疫蛋白質(特異的抗体)を血液中に産生する能力を有する。特に鶏卵や乳成分の場合、血液中の特異的抗体は鶏卵中へ濃縮化されて移行する。そして、このような抗体を体内に取り入れることで人間の体内にもこれら抗体が産生される。一方、この抗体は、細菌、カビ、ウィルス等に限らず、化学物質に対しても産生されるが、この化学物質としては環境アレルゲンとして作用するものも含まれる。
【0013】
上述したような抗体に関し、本発明者らが種々研究した結果、この抗体は細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲン等の抗原と接触することで、その毒性を消去する作用をなすことから、この抗体を空気中に存在させて細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲン等の抗原と接触させるだけで、これを吸着除去することが可能であることを見出した。
【0014】
したがって、本発明は、細菌、カビ、ウィルス等と、環境アレルゲンのいずれにも作用しうるものであり、ウィルス類しては、例えば、インフルエンザウィルス、パラインフルエンザウィルス、呼吸器多核質ウィルス(RSV)、アデノウィルス、ライノウィルス、コロナウィルス、おたふくかぜ(流行性耳下線炎:ムンプスウィルス)、はしかウィルス、風疹ウィルス、天然痘ウィルスなどが挙げられる。また、細菌類としては大腸菌、結核菌、インフルエンザ菌(ヘモフィリス)、ジフテリア菌、肺炎球菌、百日咳菌及び炭瘡菌などが挙げられる。また、抗原としての環境アレルゲンとしては、花粉、ダニなどが挙げられる。このような抗原は、畜産動物に上記各細菌、カビ又はウィルスのそれぞれの死菌、あるいは環境アレルゲンの一種又は二種以上を投与することにより、同時に複数種の抗体を産生させることができるので、複数種の細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲン等の抗原を同時に投与することで、投与した全ての抗原の抗体が得られるため、別々に複数種の抗体をそれぞれ用意する必要がない。そして、この抗体は畜産動物の血液成分及び/又はその血液成分が移行した畜産食品中に含まれることになる。
【0015】
上記抗原を投与する畜産動物としては、牛、馬、羊、ヤギ、鶏、アヒル、うずら等の家畜が挙げられるが、生産性の点から牛又は鶏が好ましく、特に量産性の点から産卵鶏が好ましい。この畜産動物に抗原を投与する方法としては、特に制限はないが抗原を水などの適当な溶媒に溶解、懸濁、乳化等させて経口投与、腹腔内注射、筋肉注射、皮内注射する方法等によればよく、効率性の点から筋肉注射あるいは経口投与が好ましい。そして、抗原の1回当たりの投与量は、投与する抗原や投与の対象となる畜産動物の種類、投与方法等により異なるが、例えば筋肉注射による場合は、通常1〜3回の投与により抗体の産生が確認される程度の量であることが好ましい。
【0016】
次に本発明において使用する畜産動物の血液成分とは、血液、血清、血漿等をいい、これらの血液成分は乾燥粉末として用いるのが好ましい。さらに、血清又は血漿を限外濾過やゲル濾過等の適当な手段で精製して得られる分子量100,000〜200,000の画分を用いることもできる。
【0017】
また、本発明において、血液成分が移行した畜産食品とは、卵又は乳をいう。そして、前記畜産食品が卵である場合は、全卵液、卵白液、卵黄液、全卵粉末、卵白粉末、卵黄粉末、脱脂全卵粉又は脱脂卵黄粉末を使用することができ、中でも脱脂全卵粉又は脱脂卵黄粉末が好ましく用いられる。また、上記脱脂全卵粉末又は脱脂卵黄粉末から水抽出して得られる水溶性画分を用いることもできる。このような水溶性画分は、例えば、脱脂卵黄にその質量の5〜10倍量の水を加えて撹拌した後、濾過して得られる濾液を濃縮後、噴霧乾燥又は凍結乾燥して得ることができる。一方、前記畜産食品が乳である場合は、脱脂乳、全乳粉末、脱脂粉乳を使用することができ、中でも脱脂粉乳が好ましく用いられる。また、脱脂粉乳から水抽出して得られる水溶性画分を用いてもよい。さらに、上記水溶性画分を限外濾過やゲル濾過等の適当な手段で精製して得られる分子量100,000〜200,000の画分を用いることもできる。
【0018】
畜産動物からの血液の採取、卵や乳の採取は、上述した方法により抗体を産生させ、所望とする抗原に対する抗体が確認されてから行えばよく、一度抗体が産生されれば、約3ケ月間継続的に産生され続けるため、適宜抗原を追加投与すればよい。
【0019】
上述したような抗体が移行した畜産食品としては、抗体の含有率、量産性、再現性などの点で鶏卵及びその加工品を用いるのが好ましい。
【0020】
このような抗体が移行した畜産食品を含有する抗体物質を、粉体としてあるいはそれを含有する溶液として、空気浄化フィルタ4の不織布を構成する材料に混入し、その後、この材料を用いて常法により不織布を製造するか、あるいは既存の不織布を抗体物質を含有する溶液に浸漬した後乾燥することで空気浄化フィルタ4とすることができる。このようにして得られる空気浄化フィルタ4の特異的吸着除去力は、抗体物質の配合率と、不織布4の厚さとにより決定されるものであるので、使用する空気浄化システム1の性能に応じてこれらを適宜設定すればよく、不織布4の厚さは吸着除去効果の点では厚い方が好ましいが、あまり厚いと圧損失が大きすぎて空気浄化システム1の効率が低下する。
【0021】
前記構成につきその作用について説明する。図1に示すような空気浄化システム1を稼動させると、まず、空調ユニット3が作動して吸入口7から室内Rの空気が吸入され、この空調ユニット3に流入する。このとき空気は空気浄化フィルタ4を通過することになるので、空気中に含まれる細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンなどは、この空気浄化フィルタ4に担持された抗体物質と接触することにより瞬時に吸着除去された後、所望の温度に調整される。そして、この吸着除去された浄化空気が吹出しファン5から室内Rに還流される。このとき拡散ファン9により浄化空気が室内に満遍なく行き渡ることになる。このような作用が繰り返されることにより、室内Rの空気を浄化することができる。そして、上述したような抗体物質による吸着除去効果の持続期間は、室内の細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンなどによる汚染の度合いによって変化するものであるので、あらかじめ室内Rの汚染情況から抗体物質の持続性を計算しておき、例えば計算上は4カ月間有効であれば、それより短い期間、例えば3ケ月ごとに空気浄化フィルタ4のみを取り替えるようにすればよい。
【0022】
なお、前記実施例においては室内の内部循環型の空気浄化システム1について説明してきたが、外部から空調された空気を導入する場合にも同様に適用可能であることはいうまでもない。
【0023】
次に本発明の第2実施例について図2を参照して説明する。本実施例の空気浄化システム1は、空気浄化フィルタ4以外は前述した第1実施例と同様の構成を有するのでその詳細な説明は省略する。本実施例においては、吸着除去部11はダクト2から連続する箱体12とこの箱体12内に左右交互に複数立設された遮蔽板13とからなる。そして、この遮蔽板13には抗体物質が担持されている。吸着除去部11をこのような構成とすることにより、空調ユニット3が作動して吸入口7から室内Rの空気が吸入され、この空調ユニット3に流入すると、空気は吸着除去部11を通過することになるので、この際、複数の遮蔽板13に衝突しながら通過する。このため、空気中に含まれる細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンなどは、この遮蔽板13に担持された抗体物質と接触することにより瞬時に吸着除去された後、所望の温度に調整される。そして、この吸着除去された浄化空気が吹出しファン5から室内Rに還流される。このとき拡散ファン9により浄化空気が室内に満遍なく行き渡ることになる。このような作用が繰り返されることにより、室内Rの空気を浄化することができる。
【0024】
次に本発明の第3実施例について図3を参照して説明する。本実施例の空気浄化システム1は、空気浄化フィルタ4以外は前述した第1実施例と同様の構成を有するのでその詳細な説明は省略する。本実施例においては、吸着除去部21はダクト2から連続する流通管22とこの流通管22が下側に配置された吸着除去槽23とからなる。そして、この吸着除去槽23には抗体物質を分散させた吸着除去液24が注入されている。吸着除去部21をこのような構成とすることにより空調ユニット3が作動して吸入口7から室内Rの空気が吸入され、この空調ユニット3に流入すると、流通管22から吐出されて吸着除去液24を通過することになるが、この際、空気中に含まれる細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンなどは、この吸着除去液24中に分散した抗体物質と接触することにより瞬時に吸着除去された後、所望の温度に調整される。そして、この吸着除去された浄化空気が吹出しファン5から室内Rに還流される。このとき拡散ファン9により浄化空気が室内に満遍なく行き渡ることになる。このような作用が繰り返されることにより、室内Rの空気を浄化することができる。
【0025】
以上、本発明の空気浄化システム及び空気浄化フィルタについて添付図面を参照して説明してきたが、本発明は前記実施例に限定されることなく、種々の変形実施が可能である。例えば、空気浄化システムとしては、前述した第1実施例のような建築物に固定する形態のものに限らず、持ち運び可能な空気清浄機のような形態としてもよい。さらに、抗体物質を含む溶液をスプレーなどに封入して、空気を浄化したい空間にスプレーすることにより、所望とする空間を瞬間的に浄化できるようにしたものを空気浄化システムとしてもよい。
【0026】
【実施例】
以下の具体的実施例に基き本発明をより詳細に説明する。
実施例1
抗体物質の調製
白色レグホン種の産卵鶏(孵化後180日齢)に対し、大腸菌の死菌(108個/ml)1mlを筋肉注射した。さらに、初回の筋肉注射から8週間目に、初回と同様の方法で2回目の筋肉注射を行った。そして、初回の筋肉注射から10週目に産卵した全ての卵を割卵して卵黄を分離し均質化した後、噴霧乾燥して乾燥卵黄粉末を得た。次いで、この乾燥卵黄粉末をエタノールで脱脂して脂質成分を除去した後、減圧下で乾燥した。得られた脱脂乾燥卵黄を乳鉢で微粉末化して抗体物質としての脱脂卵黄粉末を得た。
空気浄化フィルタの作製
上述のようにして得られた脱脂卵黄粉末100gを水900mlに懸濁し、30分間撹拌した後、濾過して濾液を回収した。この濾液を濃縮した濃縮液に不織布を浸漬したものを乾燥して、所定形状の枠に貼り付けて空気浄化フィルタとした。
空気浄化試験
大腸菌(ワイルドタイプ)を水に懸濁して108個/mlの濃度の大腸菌懸濁液を調製した。この大腸菌懸濁液を噴霧器に入れ、図4に示すように空気浄化フィルタ31を一面として他方の面から空気を吸引する構成とした箱体32の空気浄化フィルタ31の面に対して箱体32の外側から10秒間大腸菌懸濁液を噴霧した。
【0027】
このとき空気浄化フィルタ31の前後に水を入れたシャーレを30秒間静置し、これを適当に希釈して、1日間、LB培地で培養した後、コロニーをカウントした結果を表1に示す。また、比較のために同じ素材の不織布のみを用いた場合(比較例1)についても同様にLB培地で培養してコロニーをカウントした結果を表1にあわせて示す。
【0028】
【表1】
【0029】
表1から明らかなとおり、本発明の抗体物質を用いた空気浄化システムは、優れた吸着除去性を発揮することがわかる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の抗体物質を用いた空気浄化システムは、鶏に抗原となる細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンを投与することにより当該細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンの抗体を産生し、有効成分としてこの抗体が移行した卵を含有してなる抗体物質を空気と接触させることにより空気中の細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンを特異的に吸着除去する空気浄化システムであって、空気吸入部とこの空気吸入部の下流側に設けられた吸着除去部と空気吹出部とからなり、空気吸入部から吸入した空気が吸着除去部を流通して浄化された後、空気吹出部から供給され、前記吸着除去部に前記抗体物質を配置するとともに、前記吸着除去部が、流通する空気を抗体物質を混入した溶液層を通過させるものであるので、短時間で効率よく細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンなどを吸着除去することができる。
【0031】
また、請求項2記載の抗体物質を用いた空気浄化システムは、前記請求項1において、前記卵が脱脂卵黄粉末又は脱脂卵黄粉末から水抽出して得られる水溶性画分であるので、量産性に優れているとともに、均質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による空気浄化システムを示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例による空気浄化システムの吸着除去部を示す平面図である。
【図3】本発明の第3実施例による空気浄化システムの吸着除去部を示す側面図である。
【図4】本発明において使用した実験装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 空気浄化システム
7 吸入口(空気吸入部)
8 吐出口(空気吹出部)
21 吸着除去部
Claims (2)
- 鶏に抗原となる細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンを投与することにより当該細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンの抗体を産生し、有効成分としてこの抗体が移行した卵を含有してなる抗体物質を空気と接触させることにより空気中の細菌、カビ、ウィルス又は環境アレルゲンを特異的に吸着除去する空気浄化システムであって、空気吸入部とこの空気吸入部の下流側に設けられた吸着除去部と空気吹出部とからなり、空気吸入部から吸入した空気が吸着除去部を流通して浄化された後、空気吹出部から供給され、前記吸着除去部に前記抗体物質を配置するとともに、前記吸着除去部が、流通する空気を抗体物質を混入した溶液層を通過させるものであることを特徴とする抗体物質を用いた空気浄化システム。
- 前記卵が脱脂卵黄粉末又は脱脂卵黄粉末から水抽出して得られる水溶性画分であることを特徴とする請求項1記載の空気浄化システム。
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