JP3840948B2 - 温度測定センサと、温度測定センサの製造方法並びに温度測定センサの製造に用いる成形型 - Google Patents

温度測定センサと、温度測定センサの製造方法並びに温度測定センサの製造に用いる成形型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエアコン、特に自動車用エアコンの熱交換器(エバポレータ)等の近傍の空気温度を検知させる温度測定センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
エアコン、特に自動車用エアコンの熱交換器(エバポレータ)の近傍の空気の温度を検知させるセンサの感温素子(サーミスタ)は、ホルダに保持され、ホルダは、ブラケットによって、通常はエアコンの空気流出側の壁面に取付けられる。上記ホルダには、一定の長さが必要であり、ホルダには、図4に示すような熱可塑性合成樹脂製のハウジング20が用いられていた。このハウジング20は、感温素子21のリード線22の一部を胴部内に収納して定位置に保持するものであり、胴部の断面形状が半円弧形で、半開状態の筒型をなし、胴部の周面一部には、少なくとも1以上の嵌め込み型の掛止部23を有している。感温素子21の取り付けに際しては、掛止部23を開き、ハウジング20の先端開口からハウジング20の胴部内に感温素子21のリード線22を挿し込み、ハウジング20の胴部からリード線22を引出し、掛止部23を結合させる。これによって、リード線22の一部は、ハウジング20内に保持され、感温素子21はハウジング20の先端部に固定される。感温素子21を装備したハウジング20は、止め具24にねじ込んだネジによって所定位置に取り付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造のホルダによるときには、ハウジング20内へのリード線22の挿し込みの操作が厄介であり、感温素子21の保持の安定性に欠けるという欠点がある。そのほか、上記目的に用いられるホルダには、止め具を有する金属あるいはセラミックパイプ内にリード線を差し込んで樹脂封止する形式のものや、クリップ方式と称するものが知られているが、いずれも、リード線の取り付けの操作性、保持の安定性に欠けるという欠点があった。上記目的に使用するホルダには、感温素子の引出し線を定位置に安定に保持し、ホルダの長さ方向に歪や変形がないことが必要とされる。このような問題を解決する方法として、例えば、合成樹脂によるモールド成形によってホルダ内にリード線を埋め込む方法が考えられる。
【0004】
ところが、熱可塑性合成樹脂を用いてホルダを細長い棒状に成形加工したときに、感温素子の引出し線がホルダの成形型内の定位置に確実に保持されていないと、モールド時の樹脂の注入圧力をうけてホルダの中心軸からずれてその一部がホルダの表面に露出することがある。また、成形後、熱歪、熱変形などが原因となってホルダの長手方向(軸方向)に屈曲変形するという問題がある。もし、温度センサのホルダが長手方向(軸方向)に屈曲変形して温度センサごとにその形状が異なるときには、熱交換器(エバポレータ)の近傍の空気の温度の測定位置にバラツキが生じ、ひいてはエアコン毎の温度制御にバラツキが生じ、このバラツキを補正するための調整がさらに必要になる。
【0005】
本発明の目的は、熱可塑性合成樹脂を用いたホルダに熱歪や熱変形を生じさせず、しかも、感温素子の引出し線を定位置にモールドして安定した温度測定センサを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するため手段】
上記目的を達成するため、本発明による温度測定センサにおいては、感温素子の引出し線をモールドしたホルダを有する温度測定センサであって、
ホルダは、棒状の熱可塑性合成樹脂成形体であり、互いに直交する周面の第1方向と第2方向とに一定間隔を置いてそれぞれ向き合わせに凹部が形成され、
凹部は、熱可塑性合成樹脂成形体内に埋め込まれた引出し線を成形体内の定位置に保形させる保形手段の抜け痕である。
【0007】
また、第1方向の凹部は、保形手段に用いられた第1ピンの抜け痕の穴であり、第2方向の凹部は、保形手段に用いられた第2ピンの抜け痕の溝である。
【0008】
また、ホルダの横断面形状は円形であり、第2ピンの抜け痕の溝は、両側縁はホルダの周上に開放されているものである。
【0009】
また、ホルダの周上に形成された凹部は、ホルダの全長にわたる反りを分断して部分的な範囲の反りに止めるものである。
【0010】
また、本発明による温度測定センサの製造方法においては、保形処理と、注入処理と、脱型処理とを有する温度測定センサの製造方法であって、
保形処理は、感温素子の引出し線を成形型内にセットし、型内にセットされた引出し線を、それぞれ一定間隔を置いて互いに直交する二つの方向から引出し線の一部を支える処理であり、
注入処理は、成形型を閉じ、型内に溶融合成樹脂を注入し、引出し線をモールドしたホルダを合成樹脂によって引出し線と一体に成形加工する処理であり、
脱型処理は、ホルダを成形型から脱型し、型内で引出し線を支える部分にそれぞれ凹部が形成されたホルダを得る処理である。
【0011】
また、本発明による温度測定センサ成形用の成形型においては、第1ピンの列と、第2ピンの列とを有し、感温素子の引出し線モールドされたホルダを有する温度測定センサ成形用の成形型であって、
第1ピンおよび第2ピン、型内にセットされる温度測定センサの感温素子の引出し線の一部を支える手段として成形型の対をなす割型にセットされ、それぞれ一定間隔を置いて互いに直交する第1方向と、第2方向とに配列された棒状体であり、
第1ピンは、対をなす割型に、それぞれ対をなして向き合わせに組み付けられ、キャビティ内に張出してキャビティ内に形成されるホルダの第1方向に第1ピンの抜け痕の穴を形成するものであり、
第2ピンは、一方の割型に取付けられ、キャビティを横切って、他方の割型に達する長さを有し、キャビティ内に張出してキャビティ内に形成されるホルダの第2方向に第2ピンの抜け痕の溝を形成するものである。
【0012】
また、第1ピンおよび第2ピンは、いずれも円形断面の棒状体であり、成形型の割型に備え、第1ピンは、キャビティ内にセットされる感温素子の引出し線の2本の被覆線の隣接部に向き合わせに配設されるものであり、第2のピンは、その周面一部がそれぞれの被覆線の外周一部に接するように一方の割型に取り付けられ、他方の割型には、第2ピンを受入れるピン穴が開口されているものである。
【0013】
また、第1ピン及び第2ピンは、ホルダの長さ方向に交互に位置をずらせたものである。
【0014】
また、第1ピンは、端面に引出し線の両被覆線の外周形状を象った曲面を有し、この曲面を両被覆線に跨って両面から押し付けることによって、引出し線を定位置に安定に保持するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明による温度測定センサの実施の形態を図によって説明する。図1において、本発明による温度測定センサ1は、感温素子2の引出し線3をモールドしたホルダ4を有している。引出し線3は、対の被覆線3A,3Bを有している。感温素子2は、例えばサーミスタであり、感温素子2のリード線5は、引出し線3に結線され、図1(a)に示すように、感温素子2は、そのリード線5と、リード線5に結線された引出し線3の一部を含めてエポキシ樹脂による樹脂コート6で覆い、その樹脂コート6にて感温素子2を保護し、さらに必要により、樹脂コート6と、引出し線3とに跨り、熱収縮性チューブ(図示略)で覆って、水密性を高めることもある。
【0016】
ホルダ4は、熱可塑性合成樹脂成形体であり、円形断面の棒状に加工されたものである。ホルダ4の互いに直交する周面の第1方向D1と第2方向D2とに一定間隔を置いてそれぞれ向き合わせに凹部7A,7A及び7B,7Bが形成されている。もっとも、第1方向D1と第2方向D2との区別は、専ら説明の都合のものであり、何れが第1方向または第2方向であってもよい。
【0017】
凹部7A、7Bは、熱可塑性合成樹脂成形体内に埋め込まれた引出し線3の対の被覆線3A、3Bを縦方向および横方向からはさんで成形体内の定位置に保形させる保形手段の抜け痕である。第1方向D1の凹部7A(図1(a)参照)は、保形手段に用いられた後述する第1ピン9の抜け痕の穴であり、第2方向D2(図1(b)参照)の凹部7Bは、保形手段に用いられた第2ピン10Aの抜け痕の溝であり、第2ピン10Aの抜け痕の溝は、両側縁が円形断面のホルダ4の周上に開放されている。8は、ホルダ4の基部に一体に形成したブラケットである。ブラケット8は、温度測定センサ1をエアコン、特に自動車用エアコンに設置する場合の壁面への取付部となるものである。
【0018】
次に、本発明の温度測定センサの製造方法を工程順に説明する。図2に、本発明による温度測定センサを製造する成形型の構造を示す。本発明による温度測定センサは、保形処理と、注入処理と、脱型処理とを順に行なうことによって製造される。
【0019】
図2において、まず、感温素子2の引出し線3を成形型11内にセットする。保形処理は、型内にセットされた引出し線3を、それぞれ一定間隔を置いて互いに直交する二つの方向から引出し線3の一部を支える処理である。保形処理には、第1ピン9の列と、第2ピン10Aの列とを型(キャビティ)内に張出した成形型11の割型11A,11B(図3(c)参照)を用いて行う。
【0020】
第1ピン9と、第2ピン10Aとは、型内にセットされた引出し線3の一部を支える手段として成形型11にセットされたものであり、それぞれ一定間隔を置いて互いに直交する第1方向D1と、第2方向D2とに配列されている。第1ピン9および第2ピン10Aは、いずれも棒状体であり、第1ピン9は、成形型11の割型11Aと11Bとにそれぞれ対をなして向き合せ組みつけられ、第2ピン10Aは、図3(c)に示すように、一方の割型11Bに取り付けられ、型(キャビティ)を横切って、他方の割型11Aに達する長さを有し、第2ピン10Aに向き合う他方の割型11Aには、第2ピン10Aの先端部分を受入れるピン穴10Bが開口されている。図2(C)において、第1ピン9は、その端面の平面をキャビティ内にセットされる引出し線3の2本の被覆線3A,3Bの隣接部に向き合わせに配設されるものであり、第2のピン10Aは、その周面一部がそれぞれの被覆線3Aまたは3Bの外周一部に接するように配設されるものである。
【0021】
なお、樹脂コート6された先端の感温素子2の部分と、引出し線3の基端側の部分とは、成形型11の型外に露出させ、感温素子2の先端にストッパー12をあてがって位置規制をするとともに、成形型11の両開口端縁は、保持部13にて封止する。また、成形型11のキャビティには、ブラケット14の成形部分が設けられている。
【0022】
次に、保形処理と、注入処理と、脱型処理との処理要領を図3(a)〜(c)に示す。図3(a)は、対の第1ピン9,9と、1本の第2ピン10Aとで引出し線3を保形した状態である。注入処理は、成形型11の型内に溶融合成樹脂Rを注入し、注入された樹脂Rによって、引出し線3がモールドされたホルダ4を成形する処理である。図3(b)は、注入処理の処理要領を示している。注入処理によって、ホルダ4は、キャビティの形状を象り、ブラケット14が基部に形成され、引出し線3を内部に埋め込んで円形断面の棒状に成形加工される。
【0023】
脱型処理は、図3(c)に示すように、割型11A,11Bを開いて、型内に成形された成形体であるホルダ4を成形型11から脱型する処理である。脱型されたホルダ4の外周面要所には、図1(a)、(b)に示すように、第1方向D1に凹部7A,第2方向D2に凹部7Bがそれぞれ長さ方向に位置がずれて形成される。凹部7A,7Bは、前述のように保形手段に用いた第1ピン9と、第2ピン10Aとの抜け痕であり、ホルダ4の脱型によって、図1に示す温度測定センサ1が得られる。
【0024】
本発明において、第1ピン9は、上下段の被覆線3A,3B間に跨ってその両側の接合部分を支え、第2ピン10Aは、上下段の被覆線3A,3Bの上面及び下面を支えるため、注入処理の間、引出し線3は、樹脂の注入圧を受けてもずれることがなく、型内の定位置に保持され、注入樹脂をホルダ4の軸線方向に誘導する芯として機能する。
【0025】
第1ピン9及び第2ピン10Aは、注入処理時においては、引出し線3の保形手段として機能し、注入された樹脂は、引出し線3を芯としてその周囲に盛付けられ、注入樹脂は、第1ピン9及び第2ピン10Aと、引出し線3(上下段の被覆線3A,3B)との間に入り込み、引出し線3の周囲を完全に覆って固化する。
【0026】
脱型処理後は、第1ピン9の抜け痕はホルダ4の周面に開口する穴となり、第2ピン10Aの抜け痕は、両側部分がホルダ4の外周に開放された溝となって、いずれもホルダの周上に凹部7A,7Bとして残され、この凹部7A,7Bは、ホルダ4の変形防止手段として機能する。
【0027】
すなわち、ホルダ4の成形材料に用いられた熱可塑性合成樹脂の冷却時の「ひけ」や熱歪によって、ホルダの全長にわたる反りや変形が生じようとしても、その反りや変形は、凹部7A,7Bによって分断され、部分的な反りに止められて全長にわたる反りの発生が抑制され、たとえ反り、変形が生じたとしても、その変形は、それぞれの凹部7A,7A・・・又は7B、7B・・・に分断され、ホルダ4の軸方向の変形は許容範囲内に収めることができる。
【0028】
本発明において、成形型11内で感温素子2の引出し線3が樹脂の注入圧力を受けて位置ずれが生じないように保形手段である第1ピン9及び第2ピン10Aによって引出し線3を型内の定位置に保持することが必要である。第1ピン9は、引出し線3の両被覆線3A,3B間に跨ってその両面をはさんで左右の位置ずれを防止し、第2ピン10Aは、引出し線3の被覆線3A,3Bを上下からはさんで上下の位置ずれを防止するが、ホルダの長さ方向には、第1ピン9及び第2ピン10Aの位置を交互にずらせることによって、型内で引出し線を定位置に保持している。
【0029】
なお、以上実施形態においては、第1ピン9として端面に平坦面を有する棒状のピンを用いる例を示したが、あるいは図2(d)に示すように引出し線3の被覆線3A,3Bの外周形状を象った曲面1を第1ピン9の端面に形成し、この曲面を被覆線3A,3Bに跨って両面から押し付けることによって、引出し線を定位置に安定に保持する機能をより高めることができる。本発明は、自動車用エアコンの熱交換器(エバポレータ)の近傍の空気温度を検知させる温度測定センサに限らず、他のエアコンの空気温度検知用として、さらには各種技術分野における温度検知用センサとして広く利用できる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明による温度測定センサにおいては、その成形時に,保持手段として、互いに直交する第1方向と第2方向とに一定間隔を置いてそれぞれ向き合わせに設けた第1ピンと、第2ピンによって感温素子の引出し線を支えて成型加工するものであり、成形時には、引出し線を型内の定位置に保持し、脱型後、第1ピン及び第2ピンの抜け痕は、ホルダの周上に凹部として残され、樹脂の冷却時の「ひけ」や熱歪によってホルダの全長に生ずる反りや変形を部分的な範囲に止めて全長にわたる反りの発生を抑制し、たとえ反り、変形が生じたとしても、その変形の範囲を許容範囲内に収めることが可能であり、エアコン、特に自動車用エアコンの熱交換器(エバポレータ)に接触させることなくその近傍に正規の姿勢で設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の1実施形態を示す温度測定センサの側面図、(b)は同平面図、(c)は(a)のY1−Y1線断面拡大図、(d)は、第1ピンの他の実施形態を示す図である。
【図2】(a)は、本発明の温度測定センサを製造する成形型の側面図、(b)は同平面図、(c)は、(a)のY2−Y2線拡大断面図である。
【図3】温度測定センサの製造工程を工程順に示すもので、(a)は保形処理、(b)は注入処理、(c)は脱型処理の処理要領を示す図である。
【図4】センサのホルダの従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 センサ
2 感温素子
3 引出し線
4 ホルダ
5 リード線
6 樹脂コート
7A,7B 凹部
8 ブラケット
9 第1ピン
10A 第2ピン
10B ピン穴
11 成形型
11A,11B 割型
12 ストッパ
13 保持部
14 曲面
R 注入樹脂

Claims (9)

  1. 感温素子の引出し線をモールドしたホルダを有する温度測定センサであって、
    ホルダは、棒状の熱可塑性合成樹脂成形体であり、互いに直交する周面の第1方向と第2方向とに一定間隔を置いてそれぞれ向き合わせに凹部が形成され、
    凹部は、熱可塑性合成樹脂成形体内に埋め込まれた引出し線を成形体内の定位置に保形させる保形手段の抜け痕であることを特徴とする温度測定センサ。
  2. 第1方向の凹部は、保形手段に用いられた第1ピンの抜け痕の穴であり、第2方向の凹部は、保形手段に用いられた第2ピンの抜け痕の溝であることを特徴とする請求項1に記載の温度測定センサ。
  3. ホルダの横断面形状は円形であり、第2ピンの抜け痕の溝は、両側縁はホルダの周上に開放されているものであることを特徴とする請求項1に記載の温度測定センサ。
  4. ホルダの周上に形成された凹部は、ホルダの全長にわたる反りを分断して部分的な範囲の反りに止めるものであることを特徴とする請求項1に記載の温度測定センサ。
  5. 保形処理と、注入処理と、脱型処理とを有する温度測定センサの製造方法であって、
    保形処理は、感温素子の引出し線を成形型内にセットし、型内にセットされた引出し線を、それぞれ一定間隔を置いて互いに直交する二つの方向から引出し線の一部を支える処理であり、
    注入処理は、成形型を閉じ、型内に溶融合成樹脂を注入し、引出し線をモールドしたホルダを合成樹脂によって引出し線と一体に成形加工する処理であり、
    脱型処理は、ホルダを成形型から脱型し、型内で引出し線を支える部分にそれぞれ凹部が形成されたホルダを得る処理であることを特徴とする温度測定センサの製造方法。
  6. 第1ピンの列と、第2ピンの列とを有し、感温素子の引出し線モールドされたホルダを有する温度測定センサ成形用の成形型であって、
    第1ピンおよび第2ピン、型内にセットされる温度測定センサの感温素子の引出し線の一部を支える手段として成形型の対をなす割型にセットされ、それぞれ一定間隔を置いて互いに直交する第1方向と、第2方向とに配列された棒状体であり、
    第1ピンは、対をなす割型に、それぞれ対をなして向き合わせに組み付けられ、キャビティ内に張出してキャビティ内に形成されるホルダの第1方向に第1ピンの抜け痕の穴を形成するものであり、
    第2ピンは、一方の割型に取付けられ、キャビティを横切って、他方の割型に達する長さを有し、キャビティ内に張出してキャビティ内に形成されるホルダの第2方向に第2ピンの抜け痕の溝を形成するものであることを特徴とする温度測定センサ成形用の成形型。
  7. 第1ピンおよび第2ピンは、いずれも円形断面の棒状体であり、成形型の割型に備え、第1ピンは、キャビティ内にセットされる感温素子の引出し線の2本の被覆線の隣接部に向き合わせに配設されるものであり、第2ピンは、その周面一部がそれぞれの被覆線の外周一部に接するように一方の割型に取り付けられ、他方の割型には、第2ピンを受入れるピン穴が開口されているものであることを特徴とする請求項6に記載の温度測定センサ成形用の成形型。
  8. 第1ピン及び第2ピンは、ホルダの長さ方向に交互に位置をずらせたものであることを特徴とする請求項7に記載の温度測定センサ成形用の成形型。
  9. 第1ピンは、端面に引出し線の両被覆線の外周形状を象った曲面を有し、この曲面を両被覆線に跨って両面から押し付けることによって、引出し線を定位置に安定に保持するものであることを特徴とする請求項7に記載の温度測定センサ成形用の成形型。
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