JP3840201B2 - 高周波増幅回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高周波増幅回路、特に高効率増幅を図った高周波増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
高効率な線形増幅器を実現する手段の1つとして、非特許文献1に示すLINC(Linear Amplification with Nonlinear Components)による飽和増幅器を用いた増幅回路が知られている。図12にLINCの原理を説明するためのブロック図を示す。信号分離器112により、包絡線変動を伴う変調信号である入力高周波信号Sin(t)が定包絡線位相変調信号である高周波信号対S1(t),S2(t)に分離される。分離された高周波信号対S1(t),S2(t)は、それぞれ高効率な非線形増幅器114−1,114−2により増幅されてから合成器116により電力合成されることで、線形増幅された出力高周波信号Sout(t)が出力される。
【0003】
ここで、信号Sin(t)の位相が静止して見える直交座標系上のベクトルによって信号Sin(t),S1(t),S2(t)を図示すると図13のようになる。図13に示すように、信号Sin(t)は、位相が+θ(t)で振幅がamax/20.5である信号S1(t)と、位相が−θ(t)で振幅がamax/20.5である信号S2(t)と、に分離される。信号Sin(t)を以下の(1)式で表すと、信号S1(t),S2(t)はそれぞれ以下の(2)、(3)式で表され、θ(t)は以下の(4)、(5)式で表される。
【数1】
【0004】
合成器116の入出力インピーダンスが同一の場合、合成器116のインピーダンス変換により信号の電圧が1/20.5倍となることを考慮すると、電力合成後の出力高周波信号Sout(t)は以下の(6)式で表される。
【数2】
【0005】
(6)式において、Gは増幅器114−1,114−2の利得である。この従来の増幅回路によれば、(6)式に示すように入力高周波信号Sin(t)を利得Gで増幅した出力高周波信号Sout(t)を得るとともに、高効率な線形増幅を図っている。
【0006】
この方式は信号の分離に(4)式で示すような三角関数演算が必要であるため、回路が複雑になるという問題点があった。また、ディジタル信号処理を用いてベースバンド信号レベルに応じた位相差を有する信号対をベースバンド領域で生成してから、増幅器114−1,114−2に入力する高周波信号対S1(t),S2(t)を周波数変換を用いて生成する方式もある。しかし、その場合は増幅器114−1,114−2の入力までにおける回路のばらつきにより、増幅器114−1,114−2に入力する高周波信号対S1(t),S2(t)にばらつきが発生するため、増幅回路の特性が劣化するという問題点があった。そこで、本発明は、簡単な回路構成で高効率増幅を実現できる高周波増幅回路を提供することを目的とする。なお、高効率化を図った高周波増幅回路の他の一例として、特許文献1,2に示すものが開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−68942号公報
【特許文献2】
特開2002−76781号公報
【非特許文献1】
DONALD C. COX,"Linear Amplification with Nonlinear Components",IEEE TRANSACTIONS ON COMMUNICATIONS,DECEMBER 1974
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明に係る高周波増幅回路は、入力高周波信号をその振幅に応じた位相差を有する高周波信号対に分離する分離手段と、該高周波信号対の各々を増幅する増幅器対と、該増幅器対により増幅された高周波信号対の各々を合成して出力する第1の合成手段と、を備え、前記入力高周波信号を増幅した信号を前記第1の合成手段の出力から得る高周波増幅回路であって、前記分離手段は、各々が前記入力高周波信号の振幅を設定値に調整した信号であり、互いに略同振幅かつ略逆位相である逆相信号対を生成する逆相信号対生成手段と、各々が前記入力高周波信号を分配した信号であり、各々が前記逆相信号対の各々と略直交し、互いに略同位相である同相信号対を生成する同相信号対生成手段と、前記逆相信号対の一方と前記同相信号対の一方とを合成することにより前記高周波信号対の一方を前記増幅器対の一方へ出力する第2の合成手段と、前記逆相信号対の他方と前記同相信号対の他方とを合成することにより前記高周波信号対の他方を前記増幅器対の他方へ出力する第3の合成手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、入力高周波信号を基に、互いに略同振幅かつ略逆位相である逆相信号対と、各々が逆相信号対の各々と略直交し互いに略同位相である同相信号対と、を生成している。そして、逆相信号対の一方と同相信号対の一方とを合成することで高周波信号対の一方を生成し、逆相信号対の他方と同相信号対の他方とを合成することで高周波信号対の他方を生成している。これによって、入力高周波信号の振幅が変動しても高周波信号対の振幅変動を微少とすることができるので、簡単な回路構成で高効率増幅を実現できる。
【0010】
第2の本発明に係る高周波増幅回路は、第1の本発明に記載の回路であって、前記逆相信号対生成手段は、各々が前記入力高周波信号の振幅を一定の設定値に調整した信号である前記逆相信号対を生成することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、逆相信号対の振幅を一定値に調整することにより、回路構成をさらに簡略化することができる。
【0012】
第3の本発明に係る高周波増幅回路は、第1の本発明に記載の回路であって、前記逆相信号対生成手段は、各々が前記入力高周波信号の振幅を該振幅及び前記増幅器対の飽和出力に基づく設定値に調整した信号である前記逆相信号対を生成することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、逆相信号対の振幅を該振幅及び増幅器対の飽和出力に基づく設定値に調整することにより、出力高周波信号の振幅の抑圧が防止でき、良好な歪み特性を実現できる。
【0014】
第4の本発明に係る高周波増幅回路は、第1〜3の本発明のいずれか1に記載の回路であって、前記逆相信号対生成手段は、前記入力高周波信号の振幅を調整する振幅調整手段と、該振幅調整手段からの信号を略逆位相の信号対に略等分配することにより前記逆相信号対を出力する第1の分配手段と、を有し、前記同相信号対生成手段は、前記入力高周波信号の位相を略π/2移相させる移相手段と、該移相手段からの信号を略同位相の信号対に分配することにより前記同相信号対を出力する第2の分配手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0016】
(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る高周波増幅回路は、信号分離器12、増幅器対14及び合成器16を備えている。
【0017】
信号分離器12は、入力高周波信号Sin(t)をその振幅に応じた位相差を有する高周波信号対S1(t),S2(t)に分離して増幅器対14へ出力する。例えば、信号Sin(t)は包絡線変動を伴う変調信号であり、信号S1(t),S2(t)はほぼ定包絡線となる位相変調信号である。
【0018】
増幅器対14は、互いに並列に設けられた増幅器14−1,14−2によって構成されており、増幅器14−1と増幅器14−2とで利得、位相特性は略同一である。増幅器14−1は高周波信号対の一方S1(t)を増幅し、増幅器14−2は高周波信号対の他方S2(t)を増幅する。また、ここでの増幅器14−1,14−2は飽和増幅器として用いられる。
【0019】
合成器16は、増幅器14−1の出力端子C及び増幅器14−2の出力端子Aにそれぞれ対応して設けられた伝送線路18−1,18−2を含む。そして、合成器16は、増幅器14−1,14−2によりそれぞれ増幅された信号G×S1(t),G×S2(t)(Gは増幅器14−1,14−2の利得)を伝送線路18−1,18−2をそれぞれ介して信号合成点Eにて合成し、出力高周波信号Sout(t)を図示しない負荷へ出力する。
【0020】
伝送線路18−1,18−2は、例えばマイクロストリップ線路によって構成される。伝送線路18−1の一端は増幅器14−1の出力端子Cと一致し、伝送線路18−1の他端は合成器16の信号合成点Eと一致している。同様に、伝送線路18−2の一端は増幅器14−2の出力端子Aと一致し、伝送線路18−2の他端は合成器16の信号合成点Eと一致している。そして、伝送線路18−1の電気長(増幅器14−1の出力端子Cと合成器16の信号合成点Eとの間の電気長)及び伝送線路18−1の電気長(増幅器14−2の出力端子Aと合成器16の信号合成点Eとの間の電気長)は、ともに高周波信号対S1(t),S2(t)の波長の1/4の奇数倍に略等しくなるように調整されている。また、ここでの増幅器14−1の出力端子C及び増幅器14−2の出力端子Aについては、増幅器14−1,14−2内の増幅素子の出力端子となる。
【0021】
さらに、図1に示すように、増幅器14−1の出力端子Cは対応する伝送線路18−1のみと接続されており、増幅器14−2の出力端子Aは対応する伝送線路18−2のみと接続されている。このように、本実施形態の合成器16は、増幅器14−1の出力端子Cと増幅器14−2の出力端子Aとが反射波吸収抵抗を介して接続されていない点で、ウィルキンソン合成器と異なる。
【0022】
本実施形態における信号分離器12は、分配器20、逆相信号対生成器22、同相信号対生成器30及び合成器26,28を備えている。そして、逆相信号対生成器22はリミッタ増幅器32及び分配器34を備えており、同相信号対生成器30は移相器36及び分配器38を備えている。
【0023】
分配器20は、入力高周波信号Sin(t)を略同位相の信号対に略等分配する。分配器20により分配された入力高周波信号対Sin(t)/20.5の一方は逆相信号対生成器22内のリミッタ増幅器32に入力され、他方は同相信号対生成器30内の移相器36に入力される。
【0024】
リミッタ増幅器32は、分配器20により分配された入力高周波信号Sin(t)/20.5の振幅を一定値alimにした信号Slim(t)を出力する。ここでの一定値alimについては、増幅器14−1,14−2の飽和出力レベルに基づいて設定される。分配器34は、リミッタ増幅器32からの信号Slim(t)を互いに略逆位相の逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)に略等分配して出力する。ここで、分配器34から出力される逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)は、各々が入力高周波信号Sin(t)の振幅を一定値alim/20.5に調整した信号であり、互いに略同振幅かつ略逆位相である。
【0025】
移相器36は、分配器20により分配された入力高周波信号Sin(t)/20.5の位相を略π/2だけ移相した信号Sp(t)を出力する。分配器38は、移相器36からの信号Sp(t)を略同位相の同相信号対Sp(t)/20.5に略等分配して出力する。ここで、分配器38から出力される同相信号対Sp(t)/20.5は、各々が入力高周波信号Sin(t)を分配した信号であり、各々が逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の各々と略直交し、互いに略同位相である。
【0026】
分配器34から出力される逆相信号対の一方Sl1(t)及び分配器38から出力される同相信号対の一方Sp(t)/20.5が合成器26にて合成されることで、高周波信号対の一方S1(t)が得られる。そして、分配器34から出力される逆相信号対の他方Sl2(t)及び分配器38から出力される同相信号対の他方Sp(t)/20.5が合成器28にて合成されることで、高周波信号対の他方S2(t)が得られる。本実施形態では以上の構成の信号分離器12により、増幅器対14への入力信号である高周波信号対S1(t),S2(t)を得ることができる。
【0027】
ここで、信号Sin(t)の位相が静止して見える直交座標系上のベクトルによって信号S1(t),S2(t),Sout(t)を図示すると図2のようになる。ただし、本実施形態においては、分配器20,34,38、合成器16,26,28の入出力インピーダンスを同一としており、分配器20,34,38により信号の電圧が1/20.5倍になり、合成器16,26,28により同相信号の電圧が20.5倍になるものとしている。そして、図2では各ベクトルを信号S1(t),S2(t)における電圧に換算して図示している。
【0028】
図2において、逆相信号対成分Sl1(t)/20.5,Sl2(t)/20.5については、合成器16にて略同振幅かつ略逆位相で合成されるため、互いに打ち消し合いほとんど出力されない。一方、同相信号対成分Sp(t)/2同士については、合成器16にて略同位相で合成されて出力高周波信号Sout(t)として出力される。
【0029】
さらに、信号Sin(t)を以下の(7)式で表すと、信号Slim(t),Sp(t),Sl1(t),Sl2(t),S1(t),S2(t),Sout(t)は、それぞれ以下の(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(16)式で表され、θ(t)は以下の(14)、(15)式で表される。
【数3】
【0030】
(16)式に示すように、入力高周波信号Sin(t)を増幅した出力高周波信号Sout(t)を合成器16の出力から得ることができる。また、入力高周波信号Sin(t)の振幅が変動しても増幅器14−1,14−2への入力信号S1(t),S2(t)の振幅の変動は微少であるため高効率増幅が実現される。
【0031】
また、増幅器14−1の出力端子Cにおける電圧及び電流をそれぞれV1及びI1とし、合成器16の信号合成点Eにおける電圧及び電流をそれぞれV2及びI2とする。そして、増幅器14−1の出力端子Cと合成器16の信号合成点Eとの間の特性を以下の(17)式によって表すものとする。
【数4】
【0032】
一般的に伝送線路のF行列は、特性インピーダンスをZ0、電気長をLとすると、以下の(18)式によって表される。
【数5】
【0033】
ただし、(18)式におけるγは、以下の(19)式によって表される。
【数6】
【0034】
(19)式において、αは減衰定数であり、βは位相定数である。
【0035】
ここで、α=0、β=2×π/λ(λは波長)とし、(18)式を簡略化すると、以下の(20)式が得られる。
【数7】
【0036】
本実施形態の伝送線路18−1においては、電気長L=(2×n−1)×λ/4(nは自然数)であるため、高周波信号対S1(t),S2(t)の周波数において(17)式のa,b,c,dは、以下の(21)式によって表される。
【数8】
【0037】
同様に、増幅器14−2の出力端子Aと合成器16の信号合成点Eとの間の特性についても、(17)、(21)式によって表される。
【0038】
(17)、(21)式から、以下の(22)式が得られる。
【数9】
V1/I1=Z02×I2/V2 (22)
【0039】
(22)式は、合成器16の信号合成点Eにおける電圧V2が0のときに、増幅器14−1の出力端子Cから負荷側を見たインピーダンス及び増幅器14−2の出力端子Aから負荷側を見たインピーダンスがともに無限大になることを示している。これによって、増幅器14−1,14−2にそれぞれ入力される高周波信号対S1(t),S2(t)の位相差の変動に対して、増幅器14−1の出力端子Cから負荷側を見たインピーダンス及び増幅器14−2の出力端子Aから負荷側を見たインピーダンスを、高効率となるようなインピーダンスに追従させることができる。以下、負荷インピーダンス可変原理について図3〜5を用いて説明する。
【0040】
合成器16を線形とすると、even(同相)モードとodd(逆相)モードに分けて考えることができる。図3に示すように、増幅器14−1,14−2をeven(同相)とodd(逆相)に分割した電圧源24−1,24−2,24−3と仮定する。電圧源24−2の電圧E2(t)と電圧源24−3の電圧E3(t)とは互いに逆位相であり、電圧源24−1の電圧E1(t)は電圧源24−2の電圧E2(t)及び電圧源24−3の電圧E3(t)と直交している。また、増幅器14−1,14−2の出力インピーダンスをZ0とし、合成器16の負荷インピーダンスをZLとする。ここで、増幅器14−1の出力電圧G×S1(t)は、互いに直交した電圧源24−1の電圧E1(t)と電圧源24−3の電圧E3(t)との重ね合わせで表すことができ、増幅器14−2の出力電圧G×S2(t)は、互いに直交した電圧源24−1の電圧E1(t)と電圧源24−2の電圧E2(t)との重ね合わせで表すことができる。具体的には以下の(23)〜(25)式で表される。
【数10】
【0041】
even(同相)モードでは、図4に示すように、電圧源24−1のみで考える。この場合は、増幅器14−1の出力端子Cから負荷側を見たインピーダンス及び増幅器14−2の出力端子Aから負荷側を見たインピーダンスがともにZ0になるように設計することにより、電圧源24−1には最大電流が流れ、出力高周波信号Sout(t)の電力レベルが最大となる。
【0042】
一方、odd(逆相)モードでは、図5に示すように、電圧源24−2,24−3で考える。この場合は、電圧源24−2の電圧E2(t)と電圧源24−3の電圧E3(t)とは互いに逆位相であるため、合成器16の信号合成点Eにおける電圧V2は0となる。したがって、(22)式より、増幅器14−1の出力端子Cから負荷側を見たインピーダンス及び増幅器14−2の出力端子Aから負荷側を見たインピーダンスがともに無限大になるので、電圧源24−2,24−3の電流は0となり、電力が消費されずに出力高周波信号Sout(t)の電力レベルは0となる。このように、伝送線路18−1,18−2は、高周波信号対S1(t),S2(t)の周波数においてd=0を略満たすことにより、増幅器14−1,14−2により増幅された高周波信号対G×S1(t),G×S2(t)が合成器16の信号合成点Eにて逆位相で合成される状態を仮想した場合に、増幅器14−1の出力端子Cから負荷側を見たインピーダンス及び増幅器14−2の出力端子Aから負荷側を見たインピーダンスがともに無限大となるように機能する。
【0043】
even(同相)モードとodd(逆相)モードとの間の高周波信号対G×S1(t),G×S2(t)については、even(同相)モードとodd(逆相)モードとの重ね合わせで表すことができ、even(同相)モードとodd(逆相)モードとの重み付けを変化させることにより、高周波信号対G×S1(t),G×S2(t)の位相差を連続的に変化させることができる。そして、高周波信号対G×S1(t),G×S2(t)の位相差が小さいときは負荷電流を大きくすることができ、高周波信号対G×S1(t),G×S2(t)の位相差が大きいときは負荷電流を小さくすることができる。
【0044】
以上のように構成された本実施形態の高周波増幅回路によれば、入力高周波信号Sin(t)を基に、互いに略同振幅かつ略逆位相である逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)と、各々が逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の各々と略直交し互いに略同位相である同相信号対Sp(t)/20.5と、を生成している。そして、逆相信号対の一方Sl1(t)と同相信号対の一方Sp(t)/20.5とを合成することで高周波信号対の一方S1(t)を生成し、逆相信号対の他方Sl2(t)と同相信号対の一方Sp(t)/20.5とを合成することで高周波信号対の他方S2(t)を生成している。このように、入力高周波信号Sin(t)の振幅が変動したときの振幅変動が微少となる高周波信号対S1(t),S2(t)を入力高周波信号Sin(t)を基に簡単な回路構成で生成できる。したがって、本実施形態によれば、簡単な回路構成で高効率増幅を実現できる。さらに、逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅をリミッタ増幅器32により一定値に調整することで、回路構成をさらに簡略化することができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、増幅器14−1,14−2にそれぞれ入力される高周波信号対S1(t),S2(t)の位相差の変動に対して、増幅器14−1の出力端子Cから負荷側を見たインピーダンス及び増幅器14−2の出力端子Aから負荷側を見たインピーダンスを高効率となるように変化させることができるので、増幅回路の効率をさらに向上させることができる。そして、負荷インピーダンスを変化させる際に、制御回路を用いる必要がないため、簡単な回路構成で増幅回路の効率を向上させることができるとともに、位相差の変動が速い高周波信号対S1(t),S2(t)においても負荷インピーダンスを応答よく変化させることができる。
【0046】
上記の説明においては、増幅器14−1,14−2を飽和増幅器として用いる場合について説明したが、以下に説明するように、増幅器14−1,14−2を飽和増幅器として用いなくてもよい。
【0047】
増幅器14−1,14−2を飽和増幅器として用いる場合は、入力高周波信号Sin(t)の振幅の増大、すなわち増幅器14−1,14−2への入力信号S1(t),S2(t)の振幅の増大とともに、出力高周波信号Sout(t)の振幅の抑圧量も増大する。図6に信号S2(t)に着目したベクトル図を示す。ただし、図6では信号S2(t)における電圧に換算して図示している。図6において、増幅器14−1,14−2が飽和していなければベクトルSl2(t)/20.5とベクトルSp(t)/2との合成ベクトルはSD(t)となる。しかし、Ssat=|Sl2(t)|/20.5であり増幅器14−1,14−2が飽和状態にあると、信号SD(t)の振幅はSsatを超えることができないため、信号SD(t)の振幅はSsatに制限されて歪みを生じる。ここで、Ssatは信号S2(t)における電圧に換算した増幅器14−1,14−2の飽和出力である。また、抑圧量Sは以下の(26)式で表される。
【数11】
【0048】
そこで、図7に示すように、Ssat>|Sl2(t)|/20.5となるように増幅器14−1,14−2のバックオフを設定することにより、|Sp(t)|(|Sin(t)|)が増大しても増幅器14−1,14−2がすぐには飽和状態にならないため、信号SD(t)の振幅を抑圧させないことができる。増幅器14−1,14−2のバックオフについては、増幅器14−1,14−2の飽和出力レベルとリミッタ増幅器32の出力レベルとの相対レベルに基づいて設定することができ、効率の劣化しない範囲で設定される。
【0049】
(2)第2実施形態
図8は、本発明の第2実施形態に係る高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。本実施形態においては、逆相信号対生成器22は、第1実施形態と比較して、可変減衰器42、及び可変減衰器42における信号の減衰量を制御する制御回路48をさらに備えている。そして、同相信号対生成器30は、第1実施形態と比較して、分配器44及び増幅器46をさらに備えている。
【0050】
分配器44は、分配器20により同相信号対生成器30へ分配された入力高周波信号Sin(t)/20.5を増幅器46及び制御回路48へ分配する。増幅器46は、分配器44の分配により減衰した信号レベルを分配前のレベルに戻すために設けられている。増幅器46からの信号は移相器36に入力される。
【0051】
可変減衰器42は、リミッタ増幅器32からの信号Slim(t)を減衰した信号Satt(t)を分配器34へ出力する。可変減衰器42における信号の減衰量は制御回路48によって制御される。
【0052】
制御回路48は、増幅器50、包絡線検波器52、A/Dコンバータ54、ディジタル信号処理回路56及びD/Aコンバータ58を備えている。増幅器50は、分配器44により制御回路48へ分配された信号を増幅して出力する。包絡線検波器52は、増幅器50からの信号を包絡線検波することで、入力高周波信号Sin(t)の振幅レベルを検出する。この検出レベルはA/Dコンバータ54を介してディジタル信号処理回路56に読み込まれる。ディジタル信号処理回路56は、読み込まれた検出レベルに基づいて制御指令値を演算し、D/Aコンバータ58を介して可変減衰器42へ出力する。ここで、可変減衰器42の減衰量を制御するための制御指令値については、ディジタル信号処理回路56によって入力高周波信号Sin(t)の振幅レベル及び増幅器14−1,14−2の飽和出力レベルに基づいて演算される。なお、他の構成については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0053】
前述したように、逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅が一定で増幅器14−1,14−2を飽和増幅器として用いる場合は、入力高周波信号Sin(t)の振幅の増大、すなわち増幅器14−1,14−2への入力信号S1(t),S2(t)の振幅の増大とともに、出力高周波信号Sout(t)の振幅の抑圧量も増大する。そこで、本実施形態では、入力高周波信号Sin(t)の振幅の増大に応じて逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅を可変減衰器42により減少させる。これによって、出力高周波信号Sout(t)の振幅の抑圧量を減少させることができる。
【0054】
さらに、入力高周波信号Sin(t)の振幅が変動しても増幅器14−1,14−2への入力信号S1(t),S2(t)の振幅が一定となるように、可変減衰器42により逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅が調整されることが好ましい。以下、好ましい可変減衰器42における信号の減衰量、すなわちディジタル信号処理回路56内で演算される制御指令値について説明する。
【0055】
図9において、逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅が一定の場合は、入力高周波信号Sin(t)の振幅が増大して信号Sp(t)の振幅が増大すると、増幅器14−1,14−2が飽和状態となって信号SD(t)の振幅が抑圧される。しかし、可変減衰器42によりリミッタ増幅器32からの出力信号Slim(t)を減衰させてから、分配器34により分配させて逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)を出力すれば、合成ベクトルはSC(t)となり、Sp(t)成分は抑圧されなくなる。
【0056】
ここで、入力高周波信号Sin(t)の振幅が変動しても信号SC(t)の振幅が一定値|Slim(t)|を維持するための可変減衰器42の減衰量|Satt(t)|/|Slim(t)|は、以下の(27)式で表される。
【数12】
【0057】
(27)式の演算については、テーブル参照等を用いてディジタル信号処理回路56内で実現可能である。
【0058】
本実施形態においても第1実施形態と同様に、簡単な回路構成で高効率増幅を実現できる。さらに、本実施形態においては、逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅を可変減衰器42により減衰させることで、出力高周波信号Sout(t)の振幅の抑圧量を減少させることができる。さらに、可変減衰器42の減衰量|Satt(t)|/|Slim(t)|を(27)式に基づいて制御することにより、高周波信号対S1(t),S2(t)の振幅を最適化できるので、高効率を確保するとともに良好な歪み特性を実現できる。
【0059】
上記の説明においては、ディジタル信号処理回路56を用いて逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅を制御する場合について説明した。ただし、図10に示すように、ディジタル信号処理回路56を用いずに逆相信号対Sl1(t),Sl2(t)の振幅を制御することもできる。図10に示す構成においては、逆相信号対生成器22は、可変減衰器42の代わりに減算器62を備えており、制御回路48の代わりに補償回路64を備えている。補償回路64は、増幅器70、包絡線検波器72、分配器74及び乗算器76を備えている。他の構成については図8に示す構成と同様であるため説明を省略する。
【0060】
増幅器70は、分配器44により制御回路48へ分配された信号を増幅して出力する。分配器74は、増幅器70からの信号を包絡線検波器72及び乗算器76へ分配する。包絡線検波器72は、分配器74により分配された信号の一方を包絡線検波することで、増幅器70からの信号の振幅レベルを検出する。乗算器76は、分配器74に分配された信号の他方と包絡線検波器72からの信号とを掛け合わせて減算器62へ出力する。減算器62は、リミッタ増幅器32からの信号Slim(t)から乗算器76からの信号を減算した信号Satt(t)を分配器34へ出力する。
【0061】
ここで、(27)式を以下の(28)式に示す近似式で考える。(28)式については、中心(0,0)、半径|Slim(t)|である円における点(|Slim(t)|,0)の周辺部分を、点(|Slim(t)|,0)を通り、焦点(|Slim(t)|/2,0)の放物線で近似することによって導出することができる。
【数13】
【0062】
図11に(27)式と(28)式とを比較した計算結果を示す。この計算結果によれば、誤差を−40dBとするためには、|Sp(t)|/|Slim(t)|の値は0.5程度まで許容される。
【0063】
図10に示す構成において、増幅器70の利得をリミッタ増幅器32の出力レベル(一定値)に応じて設定することにより、補償回路64は、入力高周波信号Sin(t)の振幅を|Sp(t)|2/(2×|Slim(t)|)に調整した信号を出力することができる。このように、補償回路64は、入力高周波信号Sin(t)の振幅を該振幅の2乗に比例した振幅に調整した信号を出力することになる。
【0064】
図10に示す構成によれば、信号Satt(t)の振幅を(28)式に示す振幅に調整することができるので、入力高周波信号Sin(t)の振幅が変動しても増幅器14−1,14−2への入力信号S1(t),S2(t)の振幅をほぼ一定に保つことができる。したがって、図10に示す構成においても、高効率を確保するとともに振幅の抑圧を防止できる。そして、図10に示す構成においては、ディジタル信号処理回路56を用いていないため、入力高周波信号Sin(t)の振幅の変動に対して高周波信号対S1(t),S2(t)の振幅をさらに応答よく最適化できる。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る高周波増幅回路の構成の概略を示す図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係る高周波増幅回路の動作を説明する図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る高周波増幅回路の動作を説明する図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係る高周波増幅回路の動作を説明する図である。
【図5】 本発明の第1実施形態に係る高周波増幅回路の動作を説明する図である。
【図6】 増幅器の飽和による出力高周波信号の振幅の抑圧を説明する図である。
【図7】 増幅器のバックオフの設定により出力高周波信号の振幅の抑圧を防止する例を説明する図である。
【図8】 本発明の第2実施形態に係る高周波増幅回路の構成の概略を示す図である。
【図9】 本発明の第2実施形態に係る高周波増幅回路の動作を説明する図である。
【図10】 本発明の第2実施形態に係る高周波増幅回路の他の構成の概略を示す図である。
【図11】 逆相信号対の振幅の補償に用いる近似式の計算結果を示す図である。
【図12】 従来の高周波増幅回路の構成の概略を示す図である。
【図13】 従来の高周波増幅回路の動作を説明する図である。
【符号の説明】
12 信号分離器、14 増幅器対、16,26,28 合成器、20,34,38,44,74 分配器、22 逆相信号対生成器、30 同相信号対生成器、32 リミッタ増幅器、36 移相器、42 可変減衰器、48 制御回路、62 減算器、64 補償回路。
Claims (4)
- 入力高周波信号をその振幅に応じた位相差を有する高周波信号対に分離する分離手段と、
該高周波信号対の各々を増幅する増幅器対と、
該増幅器対により増幅された高周波信号対の各々を合成して出力する第1の合成手段と、
を備え、
前記入力高周波信号を増幅した信号を前記第1の合成手段の出力から得る高周波増幅回路であって、
前記分離手段は、
各々が前記入力高周波信号の振幅を設定値に調整した信号であり、互いに略同振幅かつ略逆位相である逆相信号対を生成する逆相信号対生成手段と、
各々が前記入力高周波信号を分配した信号であり、各々が前記逆相信号対の各々と略直交し、互いに略同位相である同相信号対を生成する同相信号対生成手段と、
前記逆相信号対の一方と前記同相信号対の一方とを合成することにより前記高周波信号対の一方を前記増幅器対の一方へ出力する第2の合成手段と、
前記逆相信号対の他方と前記同相信号対の他方とを合成することにより前記高周波信号対の他方を前記増幅器対の他方へ出力する第3の合成手段と、
を有することを特徴とする高周波増幅回路。 - 請求項1に記載の高周波増幅回路であって、
前記逆相信号対生成手段は、各々が前記入力高周波信号の振幅を一定の設定値に調整した信号である前記逆相信号対を生成することを特徴とする高周波増幅回路。 - 請求項1に記載の高周波増幅回路であって、
前記逆相信号対生成手段は、各々が前記入力高周波信号の振幅を該振幅及び前記増幅器対の飽和出力に基づく設定値に調整した信号である前記逆相信号対を生成することを特徴とする高周波増幅回路。 - 請求項1〜3のいずれか1に記載の高周波増幅回路であって、
前記逆相信号対生成手段は、
前記入力高周波信号の振幅を調整する振幅調整手段と、
該振幅調整手段からの信号を略逆位相の信号対に略等分配することにより前記逆相信号対を出力する第1の分配手段と、
を有し、
前記同相信号対生成手段は、
前記入力高周波信号の位相を略π/2移相させる移相手段と、
該移相手段からの信号を略同位相の信号対に分配することにより前記同相信号対を出力する第2の分配手段と、
を有することを特徴とする高周波増幅回路。
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