JP3840041B2 - 電気機械的に可動されるフィルム型反射表示装置及びその製造方法並びにフィルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法 - Google Patents

電気機械的に可動されるフィルム型反射表示装置及びその製造方法並びにフィルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気機械的に可動されるフィルム型反射表示装置及びその製造方法並びにフィルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法に係り、特に、テキスト及び画像を生じさせる黒、白或いはカラーのタブを有し、電気機械的に可動される多数のフィルム装置が2次元的にグリッド状に配置された電気機械的に可動されるフィルム型反射表示装置及びその製造方法並びにフィルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法に関する。
【0002】
これらの表示装置は、可動型フィルム表示装置(AFD’S)と称せられ、紙のように十分に白い背景が得られ、低消費電力で、高い応答性及び良好なカラー表示特性等を提供できる特徴を有している。
【0003】
【従来の技術】
従来から表示装置製造業者は、巨大な壁掛けテレビ、即ち、電子情報ボードを顧客に安価な価格で提供することを長い間切望している。優れた光学的特性を提供する様々な技術が既に市場で入手可能である。しかし、これら技術のほとんどは、サイズにおいて制約があり、この制約に加えて低価格である表示装置は、ほとんど見当たらないとされている。現在、高いコントラスト率、鮮明な色彩領域、広い視野角、高い応答性、低消費電力を実現することができ、薄く、かつ、明るく、任意のサイズにすることができ、また、低価格である表示装置を製造することを可能にする技術の開発が要望されている。
【0004】
以下に、従来からよく知られている表示装置に関する利点と欠点とを簡単に説明する。
【0005】
液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)は、薄く、かつ光を透過又は反射させる表示装置装置を実現するために、これまで最も広く用いられている。例えば、反射型LCDは、腕時計、携帯電話、ゲームのコンソール又は電気器具等に用いられている。殆どの反射型LCDでは、その内に偏光板が組み込まれ、その結果として暗い像が伝達され、画像は低コントラストになってしまう。そして、この低コントラストの特性のために、反射型LCDでは、色あせた色彩しか表示することができないとされている。特に、製造コストをできるだけ低減し、かつ可動性及びバッテリー寿命を延ばすために、色彩品質及び輝度が犠牲にされている。コストが重要でない場合において、高品質の画像で、しかも、画像を表示する時間を延ばすことが必要とされる応用製品では、ほとんど透過性LCDが用いられている。これらの透過性LCDを組み込んだ表示装置は、ポータブル・ノート型コンピュータ市場で既に何年間もの間、主な表示装置とされている。そして、透過性LCDは、製造歩留りが改善され、以前と比較して価格が下がった結果として、デスクトップ・表示装置市場にも多く出回りはじめている。最も一般的なLCD装置は、ツイステッド・ネマティック(TN:Twisted Nematic)構造で液晶層を閉じ込めているグラスセルを通常具備している。軽い重量、薄いフレーム、及び、広範な色彩範囲を有し、高解像度並びに鮮明なテキスト品質による表示が可能なノートブックコンピュータを実現するための条件を透過型LCDは十分に備えている。現在のTFT(TFT:Thin Film Transistor)タイプのLCDは、非常に多くのTFT製造工程が必要とされ、その歩留りが良くないことに基づくため、陰極線管(ブラウン管)と比較してまだ高価である。しかしながら、LCDは、持ち運びの利便性を提供することから、非常に多くの需要がある。しかしながら、セルが大きくなればなるほど製造欠損が現れてくるため(表面が大きくなればなるほど、様々な欠損が生じる確率も高くなることから)、LCDが非常に巨大な表示装置を実現するための解決策を与えるかどうかは疑わしいとされている。従って、巨大なLCD表示装置を製造する場合には、良好な製品が劇的に減少され、製造コストが激増する問題がある。非常に大きいLCDは、市場において需要があると期待できるが、LCDが大きなCRTと競合するためには非常に低価格な製造工程が必要とされる。シームレス技術を用いることによって小さく且つ安いLCDを連続的に組み合わせて大きなものを作る努力がされているが、各表示素子の端部が見えなくなってしまう問題があり、この問題から大きな表示装置とするには、限界があるととされている。
【0006】
表示装置のサイズを大きくする問題は、近い将来に解決されると考えられる最も逼迫している問題と考えられるが、その問題がLCDを用いる適用範囲を制限する唯一の障害ではない。最もよく用いられている液晶(すなわち、最良な光学的特性を提供する液晶)の反応時間もまた、かなり遅くなる傾向にある。映画やテレビ画像が表示されるときに、移動する物体によるゴーストのようなハロー痕跡と連続的に変化する画像の詳細がぼやけてしてしまう。それゆえ、迅速な切り替え(現在の光学的特性を維持しながら)に対応するための新しいセル構造と液晶の開発が必要とされる。
【0007】
第2の最も広く製造されている平坦で薄い表示装置の技術は、プラズマ表示装置の技術である。プラズマ表示装置は、大きなサイズで製造することができ、広い色彩範囲、高いコントラスト率、広い視野角度のような理想的な光学特性を迅速な応答性で提供することができる。しかし、プラズマ表示装置は、十分な輝度を提供するために、大きな電力消費が必要とされる。更に、プラズマ表示装置は、同一サイズのLCDよりもかなり重く、かさばる。この特質は、ノードブックコンピュータ市場を視野に入れる場合は、致命的な弱点とされている。大きな表示部を有する表示装置にとっては、製造コストがまだ非常に高価であり、プラズマ表示装置が、現在のCRTと競合する主製品になるまで、何年はかかると思われる。
【0008】
フィールド・エミッシッブ・表示装置(FED:Field Emissive Display)は、優れた光学特性を提供する薄くて軽い表示装置であり、全てのCRTに取って代わる最も有力な可能性のある技術であると見なされている。FEDは、基本的には微視的に形成された先端部を有する電極のアレイを支持するガラスパネルから構成されている。その電極は、電場を強くした場合に電子を射出するように設定されている。現在、テレビとして使用されているCRTに用いられている技術に非常に似ているものであって、表示動作の過程において、射出された電子は、パターン化された蛍光体に衝撃を与え、その蛍光体からは、順番に赤、緑又は青色の光線が射出されて画像が表示される。FEDでは、小さいサイズの表示装置を製造することは成功しているが、製品として販売できる程度のコストで大きな表示装置を製造することができるかどうかは、まだ明確ではないとされている。
【0009】
更に、本願の発明者は、既に、新規な構造に係る可動フィルム型表示装置を特開平8−271933号で提案している。この新規の提案に係る可動フィルム型表示装置では、一端が固定で他端が可動可能であってタブが設けられた可動型のカンチレバー、即ち、片持梁(以下単にカンチレバーと称する。)とこのカンチレバーとの間にギャップが設けられた固定側の電極との間に生じる静電誘導力によってカンチレバーを可動として表示片としてのタブ(例えば、折り曲げ片)の背景を表示或いは非表示とするものである。可動フィルム型表示装置は、このような構造が行列に配置されて各タブが独立に可動されることで画像の表示が可能となるものである。
【0010】
このような電気機械的可動構造を多数配列した可動フィルム型表示装置では、その電気機械的可動構造を積層する必要があり、また、その配置には、正確なアライメントが必要とされることから、その製造に適した構造並びに新規な製造方法並びに装置の提案が要望されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、優れた光学特性を有する薄く軽い表示装置は、すでに市場において入手可能である。しかし、現在の技術で、大きな表示装置を低価格で製造することは困難であり、他の解決方法が要望されている。
【0012】
高解像度又は大きなサイズを有する表示装置は、非常に多くのピクセルを具備している。それぞれのピクセルを一つずつ製造すると、非常に多くの製造工程が必要になり、一定時間に製造されるピクセル数が非常に少なくなり、製造コストが膨大になってしまう。特に、提案された可動フィルム型表示装置構造は、高解像度で大きなサイズを有する表示装置の実現が可能であるが、正確なアライメントが必要とされ、多数の電気機械的可動構造を積層することが必要とされることから、効率的且つ正確に電気機械的可動構造を積層する技術が必要とされる。
【0013】
この発明は、上述した事情に鑑みなされたものであって、その目的は、多数の電気機械的可動構造を正確に且つ効率的に積層することができる構造を有するフィルム型反射表示装置並びに製造方法を提供するにある。
【0014】
また、この発明の目的は、紙のような白さを表現する特性を有し、低消費電力で、高い応答性で良好な色彩性能を有する画面を提供できる多数の電気機械的可動構造を正確に且つ効率的に積層することができる構造を有するフィルム型反射表示装置並びに製造方法を提供するにある。
【0015】
更に、この発明の目的は、効率的に且つ高い精度でフィルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法を提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、
夫々が固定電極を有する複数のプラットフォームと、
前記固定電極に対向するように各プラットフォーム上に配列された複数の可動カンチレバーであって、各可動カンチレバーは、各プラットフォーム上に湾曲可能に固定され、先端に折り曲げられた第1の表示片を有する複数の可動カンチレバーと、
前記可動カンチレバー上に夫々配置された複数の固定カンチレバーであって、先端に折り曲げられた第2の表示片を有する複数の固定カンチレバーと、
前記各プラットフォームに設けられ、前記固定電極に電気的に接続される第1の導電ライン及び前記各プラットフォーム上の前記可動カンチレバーの夫々に電気的に接続される第2の導電ラインを有する配線ボードであって、当該第1及び第2の導電ラインを介して前記固定電極及び前記可動カンチレバー間に電圧信号を印加して選択的に前記可動カンチレバーを湾曲させる配線ボードと、
前記プラットフォームが互いに積層されて前記第1及び第2の表示片が行列に配置され、前記可動カンチレバーが選択駆動されて前記第1及び第2の表示片が選択的に表示される反射表示装置において、
前記各プラットフォームは、
前記可動カンチレバー及び前記固定カンチレバーを当該プラットフォームに固定するに際して前記第2の表示片を前記第1の表示片の背後に配置するよう前記可動カンチレバーと前記固定カンチレバーとを前記プラットフォーム上で位置合わせする第1の位置合わせ部と、及び
前記可動カンチレバー及び前記固定カンチレバーが固定された前記各プラットフォームを他のプラットフォームに積層するに際して前記可動カンチレバーの湾曲によって前記第1の表示片が前記第2の表示片の背後に変位されるように前記プラットフォームを互いに位置合わせする第2の位置合わせ部と、
を具備することを特徴とする反射表示装置が提供される。
【0017】
この発明によれば、
導電膜で樹脂フイルムが被覆された複数の第1のフイルム部材を用意し、
前記第1のフイルム部材の基部が残るように当該第1のフイルム部材を短冊状にカットして複数の可動カンチレバー片が当該基部から延出されている第1のカンチレバー部材を形成し、
この第1の短冊状フイルムの先端を折り曲げて第1の表示片に形成し、
絶縁性の第2のフイルム部材を用意し、
前記第2のフイルム部材の基部が残るように当該第2のフイルム部材を短冊状にカットして複数の固定カンチレバー片が当該基部から延出されている第2のカンチレバー部材を形成し、
電圧信号を印加する第1及び第2の導電ライン及びその端子が形成されている配線ボードを複数用意し、
第1のステップ、この第1のステップに隣接して形成されている第2のステップ並びに平坦部及びにこの平坦部から傾斜されて延出される傾斜面を有し、当該傾斜面は、固定電極としての導電層が絶縁層で被覆されて形成されているプラットフォームであって、前記第1及び第2の位置合わせ部材を備えた複数のプラットフォームを用意し、
前記第1の導電ラインが前記導電層に接続されるように、前記第2のステップに接着材を介して前記配線ボードを装着して当該配線ボードを前記プラットフォームに固定し、
前記第1のカンチレバー部材を治具に保持させ、
前記第1の位置合わせ部材を利用して前記配線ボードが固定された前記プラットフォームを前記治具に位置合わせし、前記第1のカンチレバー部材を前記第1のステップに設けた接着材を介して固定して前記可動カンチレバー片の夫々を前記第2の導電ラインに接続し、
前記第1のカンチレバー部材から前記基部を除去して前記可動カンチレバー片を分離し、
前記第2のカンチレバー部材を前記治具に保持させ、
前記第1の位置合わせ部材を利用して前記可動カンチレバー片が固定された前記プラットフォームを前記治具に位置合わせし、前記第1表示片の背後に第2の表示片を配置するように前記第1のカンチレバー部材を前記プラットフォームに固定して前記プラットフォーム上に前記可動カンチレバー片及び固定カンチレバーを配列させ、
前記第1及び第2の表示片を行列に配置するとともに前記可動カンチレバー片が湾曲された際に、この可動カンチレバーによって変位する前記第1の表示片が隣接するプラットフォーム上の前記第2の表示片の背後に配置されるように前記プラットフォームを前記第2の位置合わせ部材を利用して積層することを特徴とするフイルム型反射表示装置の製造方法が提供される。
【0018】
この発明によれば、
導電膜で樹脂フイルムが被覆され、着色された先端部を有する複数の矩形状フイルム部材を用意し、
この矩形状フイルム部材の基部が残るように当該矩形状フイルム部材を短冊状にカットして多数の可動カンチレバー片が前記基部から互いに略平行に前記着色先端部まで延出されているカンチレバー部材を形成し、
前記着色先端部を突出させた状態で前記カンチレバー部材をブロック間に狭持し、
平坦面を有する圧接部材を前記ブロック上で摺動させて前記着色先端部を前記ブロック上で折り曲げ、前記圧接部材によってこの先端部を前記複数のブロック上に圧接させ、
前記着色先端部を前記ブロックに圧接した状態で前記ブロック及び前記フイルム部材を加熱し、
前記ブロック及び前記を除冷し、
その後、前記フイルム部材を前記ブロックから除去して前記着色先端部が折り曲げられたカンチレバー部材に成型する
フイルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明のフィルム型反射表示装置の一実施例を説明する。
【0020】
この発明の一実施例に係るフィルム型反射表示装置及び製造方法並びにこのフィルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法の具体例について、図1から図12を参照して説明する。
【0021】
この発明の一実施例に係るフィルム型反射表示装置を説明するに先立ち図1(a)及び図1(b)を参照してその原理について説明する。
【0022】
この図1(a)及び図1(b)に示されるように剛性を有する固定電極1に対向して変形可能なカンチレバー、即ち、片持梁(以下単にカンチレバーと称する。)2が配置されている。カンチレバー2の基部は、カンチレバー2の自由端が可動可能なように固定電極1に設けた絶縁性のスペーサ10に支持固定されている。従って、カンチレバー2と固定電極1との間には、スペーサ10に相当するギャップ4が空けられ、カンチレバー2の自由端がこのギャップ4内で可動可能となる。固定電極1は、ポリマーをモールディングしてその表面を導電性フィルムで覆い、その後、更に絶縁層で被覆することによって作られている。また、カンチレバー2は、両面が導電部としてのアルミニューム層で覆われている薄いPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムで湾曲を最小限に抑え、変形可能なように作られている。信号ライン8及び接地ライン9がそれぞれ固定電極1及びカンチレバー2の導電部に接続されている。
【0023】
このような電極構造において零電圧の信号(V=Voff)が信号ライン8に与えられると、カンチレバー2は、図1(a)に示すように休止位置に留まることとなる。また、電圧パルス(V=Von)が信号ライン8に与えられると、カンチレバー2は、カンチレバー2と固定電極1との間に発生される静電力によって固定電極1に向けて湾曲される。
【0024】
図2(a)及び2(b)は、図1に示した電極構造においてカンチレバー2の先端に着色された表示片としてのタブ、即ち、折り曲げ片(以下単にタブと称する。)3が設けられた電極構造を示している。このタブ3は、その基部としてのカンチレバー2に対してほぼ直角に折り曲げて形成され、或いは、カンチレバー2の自由端に視認される部分として片部を設けてタブ3としても良い。また、図3(a)には、カンチレバー2に対向する固定電極1の面が傾斜された変形例に係る電極構造が示され、また、図3(b)には、湾曲されたスロープに形成されている変形例に係る電極構造が示されている。図2(a)及び2(b)或いは図3(a)及び3(b)の比較から明らかなように零電圧の信号(V=Voff)が信号ライン8に与えられていれば、カンチレバー2が変形されず、タブ3の面が正面に向けられに対して電圧パルス(V=Von)が信号ライン8に与えられると、カンチレバー2が湾曲されてタブ3の面がシフトして傾けられることとなる。
【0025】
上述した電極構造を用いて画素(ピクセル)を生成する場合には、図4(a)及び図4(b)に示すように可動カンチレバー2に加えて、その先端に第2のタブ7が設けられた固定カンチレバー6が固定電極1に固定されている。可動カンチレバー2及び固定カンチレバー6は、ほぼ同一の幅を有し、また、第1及び第2のタブ3、7は、ほぼ同一のサイズ或いは第1のタブ3が第2のタブ7よりも僅かに大きいサイズに定められている。可動カンチレバー2の第1のタブ3は、ある色(有彩色及び無彩色を含む。)に着色され、また、固定カンチレバー6の第2のタブ7は、他の色に着色されている。2つのカンチレバー2,6は、可動カンチレバー2が固定カンチレバー6及び固定電極1間に狭持され、その先端のタブ3、7間にギャップ5が生じるように組み合わされて固定電極1に固定されている。
【0026】
可動カンチレバー2に零電圧(V=Voff)が与えられる際には、既に説明したように図4(a)に示すように可動カンチレバー2は、変形されずそのままの位置に保たれることとなる。タブ3の外面が白色であれば、外部からは、画素としての白色が見えるだけとなる。ここで、パルス信号(V=Von)が可動カンチレバー2に与えられると、カンチレバー2が図4(b)に示すように固定電極1に向けて変形されてその先端のタブ3が変位されることとなる。その結果、カンチレバー7は、変形しないのであるから、その先端に設けられ、タブ3の背面に隠れていたタブ7が見えるようになる。例えば、このタブ7の外面が黒であれば、黒い画素としてのタブ7が見えるようになる。
【0027】
実際の表示装置は、図5に示すようにカンチレバー2,6及び固定電極1の組み合わせが積層された構造を有している。しかも、可動カンチレバー2が変形されてその先端のタブ3が変位された際に、その変位されたタブ3が隣接する固定カンチレバー6のタブ7の背面に位置可能なように変位されるタブ3と固定タブ7との間にギャップ11が空けられ、このようなギャップ11が生じるように各組み合わせがその長手方向に沿って僅かに偏奇するように配置されている。このギャップ11は、可動カンチレバー2が変形される範囲に関係し、また、可動カンチレバー2の変形の範囲は、固定電極1の湾曲するスロープに関連している。従って、このスロープは、可動カンチレバー2が変形に変形できるような適切な形状に定められることが必要とされる。
【0028】
図6に示されるように表示装置の実際の使用においては、組み合わせ構造が傾けられて積層され、一見外部からは、タブ3、7が平面スクリーンを構成するように配置される。いずれの可動カンチレバー6にも電圧が印加されなければ(零電圧に維持されていれば)、その反射光線12は、白色の光線であることから、外部13からみれば、このスクリーンは、全く同一色、例えば、真っ白なスクリーンに見えることとなる。これに対して、特定の可動カンチレバー6にパルス電圧(V=Von)が印加されれば、図7に示すようにタブ3が変位されてタブ3の背面にあるタブ7が見えるようになり、画素としてのタブ7の組み合わせで例えば、文字Aが表示される。
【0029】
可動カンチレバー6に比較的高い周期を有するパルス電圧(V=Von)が与えられれば、可動カンチレバー6がその周期で振動し、その結果、タブ3がタブ7の全面で振動され、背景の色が例えば黒が周期的に表れることとなる。このタブの3の振動及び人間の目の残像現象によって、輝度が変化し、例えば、その表示される文字がグレーで表示されることとなる。パルス電圧(V=Von)の周波数を変更することによって、輝度を調整することができることとなる。また、無彩色のタブのみならず、有彩色(3原色)のタブが用意され、それぞれが独自にシフトされれば、いずれの色彩にも対応する画像、文字、パターン等を表示することが可能である。
【0030】
図8には、図6及び図7に示した可動フィルム型表示装置を実現するに用いられる剛性プラットフォーム21が示されている。上述した可動フィルム型表示装置を実現しようとすると、ピクセル、即ち、タブ3、7は、高々数百ミクロンの大きさとなる。この表示装置の部品は、数十ミクロンの値で正確にアラインされ、また、組み立てられなければならない。全ての部品を互いに関連して適切に固定するには、図8に示すように剛性プラットフォーム21が必要とされ、このような構造のプラットフォームなしでは、可動フィルム型表示装置を組み立てることが困難となる。即ち、図8に示すような剛性プラットフォーム21を用いることによって高い精度で、且つ、効率的に可動フィルム型表示装置を組み立てることができる。
【0031】
図8に示されるプラットフォーム21は、可動フィルム型表示装置の部品の電気的接続を達成し、各部品のアライメントを取り、また、これらの部品を安定に組み立てる為の構造を有し、ポリマーをモールドすることによって容易に作ることができるいくつかの工程を経た構造を有している。このプラットフォーム21は、図1から図7に示される固定電極1に相当する薄い金属フィルムが湾曲面部27に付着され、これに続いて絶縁層が形成されている。プラットフォーム21には、湾曲面部27に続いて平坦部29を有し、この平坦部29の基部には、平坦部29が延びる方向に沿って延出されたステップ22が形成されている。このステップ22の内面は、平坦に形成され、後に説明するように、このステップ22内に両面テープが貼付され、この両面テープ上に既に説明した可動カンチレバー2の固定側が付着固定される。
【0032】
このステップ22に続いてプラットフォーム21には、第2のステップ構造23、即ち、溝が形成されている。この第2のステップ構造23も同様にその内に両面テープが収容すべく平坦な内面を有し、この内面は、第1のステップ22の平坦面に沿って延出されている。この第2のステップ構造23には、その内に設けられる両面テープによって後に説明するようにフレキシブルプリント回路(FPC)が固定される。
【0033】
プラットフォーム21の後部上には、平坦な上面を有する突出部24が設けられている。この突出部24は、金属層で覆われた支持パッドであり、この金属層は、既に説明した固定電極1を構成する金属フィルムに電気的に接続されている。この金属層は、異方性導電フィルム(ACF)で覆われ、フレキシブルプリント回路(FPC)のラインを固定電極1としての金属フィルムに接続し、電位を固定電極に与える機能を有している。異方性導電フィルム(ACF)は、金属粒子を含み、熱と圧力とが与えられた際に2つの導体を電気的に導通することができるものとして良く知られている。
【0034】
プラットフォーム21の後部の両側には、後に説明するジグを用いてカンチレバー3、7をこのプラットフォームに位置合わせする為のスリット26が形成され、また、このプラットフォーム21の後部には、他のプラットフォーム21との位置合わせの為の貫通孔25が形成されている。即ち、後に説明するようにジグ上に配列されたカンチレバー2、或いは、6は、ジグの突出部がこのスリット26に嵌合されることによってプラットフォーム21に対するカンチレバー2、或いは、6の位置が定まり、正確に両者が位置合わせされ、接着剤によってプラットフォーム21のステップ22上にカンチレバー2、或いは、6が固定される。また、プラットフォーム21の貫通孔25にピン(図示せず)を挿入することによってプラットフォーム21は、他のプラットフォーム21に対して位置合わせされる。プラットフォーム21の上面が他のプラットフォーム21の下面に対向するように次々にピンをプラットフォーム21の貫通孔25に通すことによってプラットフォーム21が積層され、各プラットフォーム21上のカンチレバー3,7が他のプラットフォーム21上のカンチレバー3,7に正確に位置合わせされることとなる。
【0035】
図8に示されたプラットフォーム21を用いて図6及び図7に示した可動フィルム型表示装置を製造する方法について次に説明する。
【0036】
初めにカンチレバー2、6カンチレバーを製造する方法について説明する。既に述べたことから明らかなように、カンチレバー2、6は、最も繊細な部品であり、全てが同一の電気機械的特性を有するように作られなければならない。図9(a)に示すようにPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの両面が薄いアルミニュームでコートされた導電フィルムが用意され、この導電フィルムがカットされて複数のカンチレバー片32が用意される。カンチレバー片32の先端33は、フィルムをカットする前に、着色、例えば、黒色に着色されている。また、フィルムの基部には、予めアルミニュームがコートされず、PET(ポリエチレンテレフタレート)フイルム部のみで作られた帯状部31が設けられ、この帯状部31によってカットされた一連のカンチレバー片32が保持されている。この帯状部31を除去することにカンチレバー片32がそれぞれカンチレバー2として電気的にもまた、機械的にも独立してプラットフォーム21上に設けられることとなる。
【0037】
カンチレバー片32の先端をタブ3或いは7とする為には、カンチレバー片32が図9(b)に示されるジグ34に保持されてそのカンチレバー片32の先端が折り曲げられる。図9(b)に示されるジグ34は、両側が開口されている箱形に形成され、その内にカンチレバー片32を保持する為の多数の矩形棒状ブロック39が設けられている。ジグ34の壁面には、スクリュー溝36が設けられ、このスクリュー溝36には、プッシュロッド37が螺合されている。このプッシュロッド37は、ジグ34内に設けられたプレッシャーブロック35に連結されている。ジグ34内では、カンチレバー片32のタブ3或いは7に形成されるべき着色された先端が矩形棒状ブロック39間から飛び出すように矩形棒状ブロック39間にカンチレバー片32が配置されている。ここで、基部としての帯状部31を含めたカンチレバー片32の高さは、タブ3或いは7に形成されるべき着色された先端部分の長さだけ矩形棒状ブロック39の高さよりも大きく、着色された先端部分だけが矩形棒状ブロック39間から突出されることが好まし。図9(c)に示すように矩形棒状ブロック39は、プッシュロッド37が前進されることによってプレッシャーブロック35がこの矩形棒状ブロック39を押し、その結果、カンチレバー片32が矩形棒状ブロック39間に狭持され、カンチレバー片32の先端の折り曲げ工程の準備が整えられる。
【0038】
カンチレバー片32が保持された状態でジグ34が加熱され、このジグ34上にその表面がテフロンコートされた重し、即ち、圧接体38が載置される。この重し38が矩形棒状ブロック35、39上をスライドされることによってカンチレバー片32の先端がほぼ90度折り曲げられ、折り曲げられてタブ3或いは7が矩形棒状ブロック35、39上に設けられた状態で重し38が載せられたままでジグ34が室温にまで冷却されることを待つこととなる。室温に戻されると、カンチレバー片32の先端が折り曲げられたままとなり、タブ3或いは7の形状を保つこととなる。
【0039】
図10は、プラットフォーム21と共に用いられるに適するフレキシブルプリント回路(FPC)40を示している。このフレキシブルプリント回路(FPC)40は、ITO基板41から作られ、この一方の面に導電ライン43及び接続舌片42がエッチングにより形成されている。フレキシブルプリント回路(FPC)40は、プラットフォーム21のステップ23に装着されるべく、その幅及び奥行きがプラットフォーム21のステップ23にほぼ等しい帯状部47を有し、また、この帯状部47からは、プラットフォーム21の後部の両側に設けられた突出部間に装着されるに適する幅を有する延出部49が設けられている。フレキシブルプリント回路(FPC)40の帯状部47上にほぼ等間隔で接続舌片42が設けられ、この接続舌片42から帯状部47及び延出部49上を導電ライン43が延出されている。また、導電ライン44がITO基板41の一方の面に同様に形成され、貫通孔45を介して他方の面に形成されている固定電極接続用舌片46に接続され、この舌片46は、固定電極1に相当するプラットフォーム21の薄い金属フィルムにプラットフォーム21上の突出部24を介して接続される。プラットフォーム21に装着される前に異方性導電フィルム53がこのフレキシブルプリント回路(FPC)40の帯状部47及び舌片46上に付着される。即ち、異方性導電フィルムは、初めに固定電極1に接触される固定電極接続用舌片46に付着され、次に、カンチレバー片32に電気的に接続される接続片42に付着される。
【0040】
フレキシブルプリント回路(FPC)40をプラットフォーム21に装着するには、図11(a)に示すように接着される。即ち、図11(b)に示すようにプラットフォーム21のステップ22、23に両面テープ51、52が装着されてこれに接着され、フレキシブルプリント回路(FPC)40の他方の面に設けられた固定電極接続用舌片46がプラットフォーム21上の突出部24上に位置され、これに接着剤によって固定される。また、フレキシブルプリント回路(FPC)40の帯状部47が両面テープ52に接着されて接続舌片42が設けられた帯状部47の異方性導電フィルム53の面が両面テープ51の面に連続的して接することとなる。
【0041】
このようにフレキシブルプリント回路(FPC)40が設けられたプラットフォーム21は、図12に示すように組み立てジグ61によってその上にカンチレバー2が固定される。このカンチレバー片32を剛性プラットフォーム21上に組み付け、このカンチレバー片32をプラットフォーム21上の接続舌片42に電気的に接続するには、可動フィルム型表示装置を実現する上で最も重要とされている。極めて薄く、また、その湾曲特性及び電気的応答性が変形に対して極めて変動しやすいことから、カンチレバー片32に歪み等を生じさせないような平坦な面を有する高い品質が必要とされる。
【0042】
既に図9(a)から図9(c)を参照して説明したように複数のカンチレバー片32が帯状部31に支持されている構造体が用意され、この構造体のままプラットフォーム21上に固定する方がより精度良く且つ効率的にカンチレバー片32をプラットフォーム21上に固定するに適している。ジグ61は、図12に示すようにプラットフォーム21が適合されるに適する窪み66を規定する側部67を有し、その側部67には、プラットフォーム21の両側に設けられたスリット26に嵌合される位置合わせ用の突起65が設けられている。ジグ61の窪み66内は、カンチレバー片32を配置するために平坦に形成されている。また、ジグ61は、ステップ62を有し、このステップ62には、カンチレバー片32のタブ3或いは7を保持するための保持ブロック63がスライド可能に設置されている。
【0043】
カンチレバー片32をプラットフォーム21に固定するには、カンチレバー片32が窪み66内の平坦面に配置され、その先端のタブ3或いは7がステップ62の位置合わせ用の側壁64に接触するように配置される。この状態で、保持ブロック63が側壁64に向かって前進され、この保持ブロック63と側壁64との間にカンチレバー片32のタブ3或いは7が保持される。この状態でプラットフォーム21がプラットフォーム21のフレキシブルプリント回路(FPC)40が設けられた面がジグ61に向けられ、プラットフォーム21の両側に設けられたスリット26がジグ61の位置合わせ用の突起65に嵌合される。その後、プラットフォーム21に設けられた両面テープ51にカンチレバー片32が接着される。カンチレバー片32が両面テープ51によってプラットフォーム21に固定されると、カンチレバー片32のタブ3或いは7が保持ブロック63と側壁64との間から解放され、このプラットフォーム21がジグ61から取り出される。この取り出されたプラットフォーム21では、カンチレバー片32は、異方性導電フィルムで覆われた接続片42上に位置され、この状態でカンチレバー片32に熱及び圧力を部分的に加えることによってカンチレバー片32内の導電層が接続片42に電気的に接続され、また、機械的に固定される。その後、カンチレバー片32の基部としての帯状部31が除去され、それぞれ独立したカンチレバー片32がプラットフォーム21上に固定保持されることとなる。
【0044】
カンチレバー片32が可動カンチレバー2として設けられたプラットフォーム21には、更に固定側のカンチレバー7が接着剤で固定される。固定側のカンチレバー7も図9(a)から図9(c)と同様の工程を経て作られ、図13に示したジグ61に装着されてプラットフォーム21に固定される。固定側のカンチレバー7は、それ自体がアルミニュームコートを有せず、電極としての機能を有していない。従って、可動側のカンチレバーとは異なり、固定側のカンチレバー7は、機械的及び電気的に分離された構造を有せず、その基部が図9(a)に示すように帯状部で連結されたもののままでも良く、この帯状部が両面テープ51によってプラットフォーム21上に固定されても良い。固定側のカンチレバー7のタブ7がプラットフォーム21上に固定される場合には、可動側のカンチレバー2のタブ3との間に所定のギャップ5が設けられるように配置されることが必要とされる。ここで、可動カンチレバー2が設けられたプラットフォーム21に固定側のカンチレバー7を設ける際にジグ61を利用する場合には、可動カンチレバー2が保持ブロック63に当接されるが、可動カンチレバー2自体が変形可能であることから、可動カンチレバー2は、単に保持ブロック63に当接されて変形されるのみで、固定側のカンチレバー7をプラットフォーム21上に設ける障害とはならない。また、固定側のカンチレバー7のタブ7と可動側のカンチレバー2のタブ3との間の所定のギャップ5に相当する幅を有するスペーサが用意され、このスペーサで固定側のカンチレバー6のタブ7を側壁64に対して押さえ付けた後に可動カンチレバー2が設けられたプラットフォーム21が固定されても良い。
【0045】
上述したように可動カンチレバー2及び固定側のカンチレバー7が設けられた複数個のプラットフォーム21が用意されると、プラットフォーム21の貫通孔25にピン(図示せず)が挿入されて多数のプラットフォーム21が互いに位置合わせされる。プラットフォーム21の貫通孔25は、ギャップ11に相当する距離だけ互いに異なる位置に少しずつ偏奇して設けられていることから、組み合わされたプラットフォーム21は、互いに隣接するプラットフォーム21のタブ7とタブ3との間は、図5を参照して説明したギャップ11が空けられることとなる。
【0046】
以上のように互いに位置合わせされた多数のプラットフォーム21がピンによって一体化されることによって図6及び図7に示したような原理で動作される表示装置が製造される。
【0047】
尚、上述したフィルム型反射表示装置の実施例では、タブ7を有する固定カンチレバー6を備えた例を示したが、特にこの固定側カンチレバー6が設けられなくとも、可動カンチレバー2が変形されて可動カンチレバー2の先端のタブ3がシフトされた際にタブ7に代えて表れる背景が設けられれば良く、特に固定カンチレバー6によってタブ7が支持される構造に限られるものではない。また、上述したフィルム型反射表示装置の実施例では、カンチレバー片32の先端33が同一色で着色されている場合について説明したが、このカンチレバー片32の先端33は、同一色でなくとも複数色の配列が着色されても良い。一列のカンチレバー片32の先端33が適切に着色、例えば、3原色の2又は3色で着色され、他のプラットフォームに固定される他のカンチレバー片32の先端33が適切に着色されることによって行列(グリッド状)に配置されたその先端に対応するタブによって様々な色彩でしかもその振動を可変とすることによって様々な明度で画像等を表示することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、この発明のフィルム型反射表示装置によれば、多数の電気機械的可動構造を正確に且つ効率的に積層することができる構造を有することから、十分に高い精度で、しかも、効率的にフィルム型反射表示装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、固定電極と薄い可撓性のカンチレバーを基本的に組み合わせたこの発明の表示装置における動作原理を概念的に示す斜視図である。
【図2】(a)及び(b)は、固定電極とタブを先端に有する可撓性のカンチレバーとを基本的に組み合わせたこの発明の表示装置において図1に示したと同様な動作原理でタブを利用して表示状態が変化させることができることを説明する為の斜視図である。
【図3】(a)及び(b)は、傾斜された固定電極を有する図2の変形例に係る表示装置の斜視図である。
【図4】(a)及び(b)は、固定電極、タブを先端に有する可撓性のカンチレバー及びタブを有する固定カンチレバーを基本的に組み合わせたこの発明の表示装置において図1に示したと同様な動作原理でタブを利用して表示状態が変化させることができることを説明する為の斜視図である。
【図5】図4に示した表示構造を積層した表示装置の一実施例を概略的に示す側面図である。
【図6】図5に示した積層構造の表示装置を傾けることによって平坦な表示が見えることを説明する為の説明図である。
【図7】図5に示した積層構造の表示装置で白黒の画像を表示することができることを説明する為の説明図である。
【図8】図5に示した積層構造の表示装置を製造するに最適な形態を有するプラットフォームを示す斜視図である。
【図9】(a)、(b)及び(c)は、図8に示されるプラットフォームに固定されるカンチレバーを製造する方法を示す工程図である。
【図10】図8に示されるプラットフォームに固定されるフレキシブルプリント回路(FPC)を示す平面図である。
【図11】(a)及び(b)は、図10に示すフレキシブルプリント回路(FPC)が固定されたプラットフォームを示す斜視図及びその一部拡大図である。
【図12】図11に示すプラットフォームにカンチレバーを固定する為のジグ及びジグへのプラットフォームの装着過程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1...固定電極
2...可動カンチレバー
3、7...タブ
4...ギャップ
6...固定カンチレバー
8...信号ライン
9...接地ライン
10...スペーサ
21...剛性プラットフォーム
22、23...ステップ
24...突出部
25...貫通孔
26...スリット
27...湾曲面部
29...平坦部
31...帯状部
32...カンチレバー片
34、61...ジグ
37...プッシュロッド
35,39...矩形状ブロック
40...フレキシブルプリント回路
42、45、46...接続舌片
45...貫通孔
53...異方性導電フィルム
65...位置合わせ用突起
66...窪み

Claims (8)

  1. 夫々が固定電極を有する複数のプラットフォームと、
    前記固定電極に対向するように各プラットフォーム上に配列された複数の可動カンチレバーであって、各可動カンチレバーは、各プラットフォーム上に湾曲可能に固定され、先端に折り曲げられた第1の表示片を有する複数の可動カンチレバーと、
    前記可動カンチレバー上に夫々配置された複数の固定カンチレバーであって、先端に折り曲げられた第2の表示片を有する複数の固定カンチレバーと、
    前記各プラットフォームに設けられ、前記固定電極に電気的に接続される第1の導電ライン及び前記各プラットフォーム上の前記可動カンチレバーの夫々に電気的に接続される第2の導電ラインを有する配線ボードであって、当該第1及び第2の導電ラインを介して前記固定電極及び前記可動カンチレバー間に電圧信号を印加して選択的に前記可動カンチレバーを湾曲させる配線ボードと、
    前記プラットフォームが互いに積層されて前記第1及び第2の表示片が行列に配置され、前記可動カンチレバーが選択駆動されて前記第1及び第2の表示片が選択的に表示される反射表示装置において、
    前記各プラットフォームは、
    前記可動カンチレバー及び前記固定カンチレバーを当該プラットフォームに固定するに際して前記第2の表示片を前記第1の表示片の背後に配置するよう前記可動カンチレバーと前記固定カンチレバーとを前記プラットフォーム上で位置合わせする第1の位置合わせ部と、及び
    前記可動カンチレバー及び前記固定カンチレバーが固定された前記各プラットフォームを他のプラットフォームに積層するに際して前記可動カンチレバーの湾曲によって前記第1の表示片が前記第2の表示片の背後に変位されるように前記プラットフォームを互いに位置合わせする第2の位置合わせ部と、
    を具備することを特徴とする反射表示装置。
  2. 前記各プラットフォームは、第1の接着層が設けられる第1のステップを有し、前記可動カンチレバーが前記プラットフォーム上に前記第1の接着層を介して固定されることを特徴とする請求項1の反射表示装置。
  3. 前記各プラットフォームは、第2の接着層が設けられる第2のステップを有し、前記配線ボードが前記プラットフォーム上に前記第2の接着層を介して固定されることを特徴とする請求項1或いは請求項2の反射表示装置。
  4. 前記配線ボードの第1及び第2の導電ラインは、夫々前記固定電極及び可動カンチレバーに接続されるべき第1の接続部を有し、また、前記固定電極及び可動カンチレバーは、前記第1及び第2の導電ラインの第1の接続部に接続されるべき第2の接続部を有し、第1及び第2の一方或いは両方に異方性導電フィルムが付加されていることを特徴とする請求項1の反射表示装置。
  5. 導電膜で樹脂フイルムが被覆された複数の第1のフイルム部材を用意し、
    前記第1のフイルム部材の基部が残るように当該第1のフイルム部材を短冊状にカットして複数の可動カンチレバー片が当該基部から延出されている第1のカンチレバー部材を形成し、
    この第1の短冊状フイルムの先端を折り曲げて第1の表示片に形成し、
    絶縁性の第2のフイルム部材を用意し、
    前記第2のフイルム部材の基部が残るように当該第2のフイルム部材を短冊状にカットして複数の固定カンチレバー片が当該基部から延出されている第2のカンチレバー部材を形成し、
    電圧信号を印加する第1及び第2の導電ライン及びその端子が形成されている配線ボードを複数用意し、
    第1のステップ、この第1のステップに隣接して形成されている第2のステップ並びに平坦部及びにこの平坦部から傾斜されて延出される傾斜面を有し、当該傾斜面は、固定電極としての導電層が絶縁層で被覆されて形成されているプラットフォームであって、前記第1及び第2の位置合わせ部材を備えた複数のプラットフォームを用意し、
    前記第1の導電ラインが前記導電層に接続されるように、前記第2のステップに接着材を介して前記配線ボードを装着して当該配線ボードを前記プラットフォームに固定し、
    前記第1のカンチレバー部材を治具に保持させ、
    前記第1の位置合わせ部材を利用して前記配線ボードが固定された前記プラットフォームを前記治具に位置合わせし、前記第1のカンチレバー部材を前記第1のステップに設けた接着材を介して固定して前記可動カンチレバー片の夫々を前記第2の導電ラインに接続し、
    前記第1のカンチレバー部材から前記基部を除去して前記可動カンチレバー片を分離し、
    前記第2のカンチレバー部材を前記治具に保持させ、
    前記第1の位置合わせ部材を利用して前記可動カンチレバー片が固定された前記プラットフォームを前記治具に位置合わせし、前記第1表示片の背後に第2の表示片を配置するように前記第1のカンチレバー部材を前記プラットフォームに固定して前記プラットフォーム上に前記可動カンチレバー片及び固定カンチレバーを配列させ、
    前記第1及び第2の表示片を行列に配置するとともに前記可動カンチレバー片が湾曲された際に、この可動カンチレバーによって変位する前記第1の表示片が隣接するプラットフォーム上の前記第2の表示片の背後に配置されるように前記プラットフォームを前記第2の位置合わせ部材を利用して積層することを特徴とするフイルム型反射表示装置の製造方法。
  6. 前記第1のカンチレバー部材を固定する為に、前記配線ボードの端子には、異方性導電フィルムが付加されていることを特徴とする請求項5のフィルム型反射表示装置の製造方法。
  7. 前記第1のカンチレバー部材を固定する工程は、前記可動カンチレバー片の先端の第1の表示片を狭持した状態で前記プラットフォームに前記第1のカンチレバー部材を固定する工程を含む請求項5のフィルム型反射表示装置の製造方法。
  8. 導電膜で樹脂フイルムが被覆され、着色された先端部を有する複数の矩形状フイルム部材を用意し、
    この矩形状フイルム部材の基部が残るように当該矩形状フイルム部材を短冊状にカットして多数の可動カンチレバー片が前記基部から互いに略平行に前記着色先端部まで延出されているカンチレバー部材を形成し、
    前記着色先端部を突出させた状態で前記カンチレバー部材をブロック間に狭持し、
    平坦面を有する圧接部材を前記ブロック上で摺動させて前記着色先端部を前記ブロック上で折り曲げ、前記圧接部材によってこの先端部を前記複数のブロック上に圧接させ、
    前記着色先端部を前記ブロックに圧接した状態で前記ブロック及び前記フイルム部材を加熱し、
    前記ブロック及び前記を除冷し、
    その後、前記フイルム部材を前記ブロックから除去して前記着色先端部が折り曲げられたカンチレバー部材に成型する
    フイルム型反射表示装置の為の表示用のカンチレバーを製造する方法。
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