JP3839592B2 - 空気清浄機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気中の塵埃や臭気成分を除去する空気清浄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に空気清浄機の空気浄化エレメントは、塵埃を捕捉する集塵エレメントと臭い成分を除去する脱臭フィルターとから構成される。さらに、集塵エレメントは二つの電極間でコロナ放電を発生させて塵埃を帯電するイオン化部と、このイオン化部で帯電された塵埃を集塵するコレクタ部とから構成される。
例えば、図13は特開平5−184969号公報に開示されている従来の集塵エレメントのイオン化部を示す斜視図、図14はこのイオン化部を示す平面図である。図13と図14において、1は平板状の対向電極、2は長手方向に対して複数の針状突起2aが一定間隔で形成される放電電極である。平板状の対向電極1は複数設けられ、複数の対向電極1の間に放電電極2が配設される。そして、平板状の対向電極1の面に放電電極2に形成する複数の針状突起2aが対向し、かつ放電電極2は空気流に対して直交するように配置される。
【0003】
次に、対向電極1と放電電極2との間に直流の高電圧を印加することにより、この電極間でコロナ放電が発生する。これにより、この電極間を通過する塵埃は正に帯電され、この後でコレクタ部(図示省略)によって捕捉される。こうした構成により塵埃が除去された空気は、脱臭フィルター(図示省略)を通過することによって臭気成分が除去されて清浄な空気となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の空気清浄機に搭載する集塵エレメントのイオン化部は、放電電極に形成する複数の針状突起を空気の流れ方向に対して直交するように配置され、複数の針状突起と平板状の対向電極との第1空間(図14中のA)でコロナ放電が集中して発生することになる。このために、第1空間を通過する塵埃粒子の殆どは帯電され易い状態と言える。しかし、複数の針状突起間の第2空間(図14中のB)ではコロナ放電が殆ど発生せず、この第2空間を通過する塵埃は帯電されない状態にある。そして、帯電されない塵埃はコレクタ部(図示省略)で集塵が不可能な状態となる。このために、イオン化部とコレクタ部とから成る集塵エレメントの集塵効率は比較的低いという問題点があった。
【0005】
また、図15の(a)に示すように複数の針状突起同志の間隔を狭くした場合は、突起から対向電極に流れるコロナ放電電流が複数の針状突起同志で互いに干渉し合う。これにより、コロナ放電電流に脈動が生じて安定した電流が得られなくなるので、コロナ放電量は変動して帯電効率が低下する。このために、集塵エレメント自体の集塵効率が低下するという問題点があった。
なお、図15の(b),(c)は複数の針状突起同志でコロナ放電電流が互いに干渉しないような突起の配列状態を示す。図15の(b)は複数の針状突起同志の間隔を適正化した例、図15の(c)は複数の針状突起同志の間隔を広くした例である。しかし、何れの突起の配列状態においても、突起を対向電極の面に対向させると共に空気流に対して直交させた場合に、前述のようにコロナ放電を殆ど発生しない空間が存在し、この空間を通過する塵埃は全く帯電されないという問題点があった。
【0006】
また、前述のコロナ放電電流の脈動により雑音が発生すると同時にオゾン量が増え、人間に対して違和感を与えるという問題点があった。
【0007】
また、空気清浄機の空気浄化エレメントは塵埃を捕捉する他に、臭い成分を除去する例えば活性炭などの脱臭フィルターを具備する必要があるので、このフィルターの材料コストが費やされて装置本体の価格が高くなるという問題点があった。さらに、このフィルターを定期的にメンテナンスする必要があり、使用者に対して煩わしさを与えるという問題点があった。
【0008】
この発明は、前述のような問題点を解決するためになされたもので、空気浄化部を通過する塵埃の殆どを帯電させ、この塵埃をコレクタ部で効率良く集塵させるように電極周辺を工夫した。また、同時に複数の突起同志でコロナ放電電流が互いに干渉しないように工夫し、脈動成分が殆ど含まない安定したコロナ放電電流を電極間に流すようにした。即ち、電極間でコロナ放電を発生させる過程で塵埃を効率良く帯電させて集塵効率を向上し、かつ静音化を得ると共にオゾン発生量を抑制する空気清浄機の集塵エレメントの空気浄化部を提供することを目的としている。さらに、空気浄化部を通過する臭い成分をコロナ放電により発生するプラズマの構成因子であるラジカル(遊離基)で分解して除去するように電極周辺を工夫し、同時に空気浄化部に印加する電圧の設定条件を選定した。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる空気清浄機は、複数の平板状の対向電極とこの対向電極間に配置された放電電極とから成る空気浄化部を備えた空気清浄機において、前記空気浄化部は放電電極を構成する電極基部の一側に複数の第1の突起を配設すると共に他側に複数の第2の突起を配設し、これら第1の突起と第2の突起とは前記電極基部に沿って互い違いとなるように配置し、前記複数の第1の突起および第2の突起を前記平板状の対向電極の面に対して平行となるように配置し、前記平板状の対向電極、前記第1の突起および第2の突起を空気流に対して平行になるような状態で配置し、かつ各々の突起は先端部に少なくとも2箇所のエッジ部分を具備すると共に、前記平板状の対向電極の間隔をLとし、前記第1の突起先端部および第2の突起先端部は対向電極の内側に収まり、前記対向電極の空気上流側端部と前記第1の突起先端部との縦方向の間隔をS、前記対向電極の空気下流側端部と前記第2の突起先端部との縦方向の間隔をSとしたとき、0.25L≦S≦0.75Lの条件を満たすように構成し、前記第1の突起先端部および第2の突起先端部の2箇所のエッジ部分から前記対向電極に向かって塵埃帯電用のコロナ放電電流を流すようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明による塵埃の帯電機能および脱臭機能を有する空気浄化部の実施の形態を示す斜視図である。図1において、従来例と同一の符号は同一又は相当部分を示す。3は並行に配置された複数の平板状の対向電極1の間に配設された平板状の放電電極である。この平板状の放電電極3は電極基部3aと、この電極基部3aの長手方向に対して一側に複数の第1の突起3bを設け、他側に複数の第2の突起3cを設ける。そして、複数の第1の突起3bと第2の突起3cは電極基部3aの長手方向に対して互い違い(千鳥状)となるように配設される。また、複数の第1の突起3bおよび第2の突起3cは平板状の対向電極1の面に対して平行となるように配置する。さらに、対向電極1,第1の突起3b,第2の突起3cは空気流に対して平行になるような状態で配置される。
【0015】
また、図2と図3は電極基部3aに設けられる第1の突起3bおよび第2の突起3cの要部斜視図である。図2の突起は、例えば板厚0.1mm〜3mmの平板の突起先端部が一側から見た場合(図2中のA)には鋭角状、他側から見た場合(図2中のB)には平面状であり、即ち楔形となるように形成する。こうした構成により、鋭角状のエッジは2箇所(図2中のa,b)で形成され、2箇所のエッジから対向電極(図示省略)に向かってコロナ放電電流が流れる。したがって、所定の電圧の印加において、1箇所のエッジと比べて概2倍のコロナ放電電流を電極間に流すことができ、かつ複数の対向電極1に向かってそれぞれ均等に電流を流すことができる。このために、塵埃に対する帯電効率が非常に良好となる。
【0016】
これと同時に、臭い成分を化学的に分解して脱臭する性質をもつプラズマの構成因子であるラジカルを電極間に多量に生成させるよう、前述の電極間には直流の高電圧にパルス状の電圧が重畳される複合波形をもつ電圧を印加する。
なお、プラズマとは電極間でコロナ放電を発生させた際に生成する電離した気体であり、化学的に活性なラジカルと電子やイオンのような荷電粒子とから成り立つものである。そして、ラジカルとは化学的に活性な分子または原子であり、酸化力や還元力に富んで臭い成分の分解に適していると言える。
【0017】
また、2箇所のエッジからコロナ放電を発生させる他の例として、図3に示すような電極構造が挙げられる。これは、平板の先端部が分岐しており、分岐された一方の突起(図3中のA)および他方の突起(図3中のB)から対向電極(図示省略)に向かってコロナ放電電流が流れる。
【0018】
また、図4は第1の突起3bおよび第2の突起3cから平板状の対向電極1に向かって流れるコロナ放電電流の領域(図4中のA,B)を示すイオン化部の側面図である。また、図5はコロナ放電電流の領域(図5中のA,B)を示すイオン化部の正面図である。さらに、図6はコロナ放電電流の領域(図6中のA,B)を示すイオン化部の平面図である。
【0019】
図4乃至図6に示すようなコロナ放電電流の領域より、放電電極3の電極基部3aに設けられる複数の第1の突起3bと第2の突起3cとが電極基部3aを中心に互い違い(千鳥状)となるように配設され、かつ第1の突起3bと第2の突起3cとの間隔は電極基部3aの長手方向に対して所定値をもって一定状態となるように配列する。こうした構成により、複数の第1の突起3b同志および第2の突起3c同志でコロナ放電電流が互いに干渉しないことが分かる。また、空気流に対してコロナ放電電流が流れない空間領域が殆ど存在せず、これにより電流密度は一層高くなることが立証される。したがって、平板状の対向電極1と第1の突起3bとの間、対向電極1と第2の突起3cとの間を通過する塵埃は密度の高いコロナ放電電流場で効率良く帯電されると共に、前述の箇所を通過する臭い成分についてもコロナ放電電流場で生成されるプラズマの構成因子であるラジカルによって十分に分解することができる。
【0020】
また、図7は空気浄化部4、コレクタ部6により構成する空気浄化エレメントの全体構成図を示す。図7において、塵埃(図7中のA)を帯電させると共に臭気成分を取り除く空気浄化部4を構成する複数配列の対向電極1と複数配列の平板状の放電電極3との間に、第1の電源5から供給される数KVの直流電圧+パルス電圧を印加する。次に、帯電された塵埃(図7中のB)をクーロン力の作用で捕捉するコレクタ部6には第2の電源7から供給される数KVの直流電圧を印加する。なお、空気浄化部4の放電電極3は絶縁部材である碍子などを介してネジあるいは引っ張りバネ(図示省略)により、平板状の対向電極1と一体となったフレームに支持される。
【0021】
また、図7の構成図に示すような空気浄化部4に直流電圧(KV)のみを印加したときのコロナ放電電流(μA)の特性を表すV−I特性図を、図8に示す。ここでは、空気浄化部4を平板状の対向電極1を10列となるように配設し、この対向電極1の間に配設する平板状の放電電極3を9列となるように構成した。図8は、放電電極3の電極基部3aに複数の第1の突起3bと第2の突起3cとを配設させた場合(図8中のAパターン)、電極基部3aに第1の突起3aのみを配設させた場合(図8中のBパターン)の両者の実験結果を示す。図8において、例えば直流電圧7KVを印加したときはコロナ放電電流がAパターンの場合には約1200μA、Bパターンの場合には約600μAを示している。このように、イオン化部4に所定の直流電圧を印加したとき、電極基部3aの一側のみに複数の突起を設けた場合よりも電極基部3aの両側に複数の突起を設けた方がコロナ放電電流を概2倍得ることが確認できた。
【0023】
さらに、電極基部3aに設けられる第1の突起3bおよび第2の突起3cの金属材料は、例えば錫、ステンレス、金、白金などであっても良い。これらは、無垢の金属の他に下地金属の表面に金、白金などをメッキ処理しても良い。これについては、実施の形態2,3についても同様である。
【0024】
以上のように、平板状の対向電極1および平板状の放電電極3の電極基部3aに設けられる複数の第1の突起3b、第2の突起3cを空気流に平行になるように配設する。そして、電極基部3aを中心に各々の突起を互い違い(千鳥状)となるように配設することにより、電極間でコロナ放電電流の密度を高くできる。また、突起の形状を各種工夫したことにより、突起先端部のエッジ2箇所からコロナ放電を発生させることができる。これにより、塵埃に対しての帯電効率が非常に高く、かつ電極間にプラズマの構成因子であるラジカル(遊離基)が生成されるので臭い成分を分解して脱臭させることができる。さらに、電極間に低い直流電圧を印加して高いコロナ放電電流を得ることができるので、突起一本当たりの電流量を低くすることが可能である。これによって、突起先端部の放電による摩耗を軽減できる。また、空気清浄機本体の消費電力を低く抑えて省エネルギー化が図れる。
【0025】
実施の形態2.
図9の(a)乃至(c)は、この発明による空気浄化部を構成する対向電極と放電電極との最適な配置関係を求めるための他の実施の形態を示す側面図である。図9の(a)乃至(c)において、平板状の対向電極1の間隔をL、対向電極1の空気上流側端部と第1の突起3b先端部との縦方向の間隔をS、対向電極1の空気下流側端部と第2の突起3c先端部との縦方向の間隔をSに決める。そして、これらの関係を0.25L≦S≦0.75L(図9中のa)、0.25L>S(図9中のb)、S>0.75L(図9中のc)の3通りとなるように各々の電極を配置構成した。また、図9は第1の突起3bおよび第2の突起3cから対向電極1に向かって流れるコロナ放電電流(図9中の点線部)の各種形態を表す。
【0026】
こうした構成を有する空気浄化部4の直流電圧(kV)の印加に対しての電極間に流れるコロナ放電電流(μA)の関係を表したV−I特性図を、図10に示す。図10において、対向電極1、第1の突起3b、第2の突起3cとの配置関係が0.25L≦S≦0.75L(図10中のAパターン)の場合に、電極間に印加される直流電圧が例えば7(kV)のときにコロナ放電電流は約1200(μA)流れることが分かる。また、0.25L>S(図10中のBパターン)の場合には前述の同一電圧のときにコロナ放電電流は約900(μA)流れることが分かる。さらに、S>0.75L(図10中のCパターン)の場合には前述の同一電圧のときにコロナ放電電流は約750(μA)流れることが分かる。なお、図10は複数(2枚)の平板状の対向電極1の間に単数の放電電極3を配設するような組み合わせを1セットとして、これを9セットとなるように配列した場合の特性例である。
【0027】
前述の結果より、0.25L≦S≦0.75Lの電極の配置条件のときに、所定の直流電圧を印加した場合には電極間にコロナ放電電流が最も大きく流れることが実験結果より立証される。即ち、図9の(a)に示すような空気浄化部の配置構成が良好と判断される。これは、平板状の対向電極1の空気上下流端部の周辺に密度の高いコロナ放電電流路が形成できるので、コロナ放電電流が大きく流れるからと推測する。
【0028】
以上のように、対向電極1と電極基部3aに設けられる第1の突起3b、第2の突起3cとの配置条件を0.25L≦S≦0.75Lに設定した場合、所定の直流電圧の印加に対して電極間に流れるコロナ放電電流を大きくすることができ、かつ安定した電流を得ることができる。これにより、空気浄化部4において塵埃の帯電効率が一層高くなる。また、前述の直流電圧にパルス状の電圧を重畳させてプラズマの構成因子であるラジカルを多量に生成した場合に、臭い成分を十分に分解できるという利点を生じる。さらに、直流電圧を比較的低く設定して帯電効率を向上させることができるので、空気清浄機本体の消費電力を低く抑えて省エネルギー化を図ることができる。
【0029】
なお、図9の(a)乃至(c)において、電極基部3aに設けられる第1の突起3bと第2の突起3cとの突起長はそれぞれ同等に設定しているが、各々の突起長は異なっても良い。さらに、水平方向から見た場合に平板状の対向電極1と平板状の放電電極3との中心を同一としているが、必ずしも中心は同一でなくても良い。こうした配置構成であっても、前述とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0030】
実施の形態3.
図11は、この発明による空気浄化部を清掃する清掃部材の実施の形態を示す斜視図である。また、図12の(a)は空気浄化部に清掃部材を装着した場合の側面図、図12の(b)は空気浄化部に清掃部材を装着した場合の正面図を示す。図11と図12において、従来例あるいは実施の形態1,2と同一の符号は同一又は相当部分を示す。8は複数で配列される平板状の対向電極1および平板状の放電電極3をクリーニングする櫛形状の清掃部材である。この清掃部材8の長手方向に対して、所定間隔毎に第1のスリット8aと、この第1のスリット8a間に配置される第2のスリット8bを形成する。そして、図12の(a),(b)に示すように平板状の対向電極1の一部は第1のスリット部8aに挟まれ、平板状の放電電極3の一部は第2のスリット8bに挟まれる。
【0031】
次に、櫛形状の清掃部材8の具体的な動作方法について説明する。図12の(a),(b)に示すように、通常時は清掃部材8が対向電極1および放電電極3の長手方向の略中央部に挟持することにより、双方の電極の撓みを抑制させることができる。そして、空気清浄機を長時間使用させると対向電極1の面全体および放電電極3の第1の突起3b、第2の突起3cに塵埃が多量に付着する。これにより、双方の突起から対向電極1に向かって流れるコロナ放電電流が減少し、塵埃に対する帯電効率や臭い成分に対する脱臭能力が低下する恐れがある。ここで、対向電極1および放電電極3に取り付けている櫛形状の清掃部材8を双方の電極の長手方向に沿って摺動させることにより、電極に付着している塵埃を機械的に除去できる。こうした動作方法により、空気浄化部における帯電効率や脱臭能力の低下を抑制することができる。なお、こうした摺動動作を手動の他に、駆動装置(図示省略)を使用して自動的に行なっても良い。
【0032】
以上のように、複数配列の対向電極1および放電電極3に挟持する櫛形状の清掃部材8を摺動動作が可能となるように構成したので、通常時は対向電極1および放電電極3の撓みを抑制することができる。これにより、電極間の距離を一定に維持でき、安定したコロナ放電を発生させることができる。そして、空気清浄機の所定期間の動作後は簡単な清掃部材8の摺動動作により、対向電極1および放電電極3に付着した塵埃を機械的に除去でき、帯電効率や脱臭能力の低下を抑制することができる。
【0033】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0034】
この発明に係わる空気清浄機は、複数の平板状の対向電極とこの対向電極間に配置された放電電極とから成る空気浄化部を備えた空気清浄機において、空気浄化部は放電電極を構成する電極基部の一側に複数の第1の突起を設け、他側に複数の第2の突起を設け、第1の突起と第2の突起とは電極基部に沿って互い違いとなるように配置し、複数の第1の突起および第2の突起を平板状の対向電極の面に対して平行となるように配置し、平板状の対向電極、第1の突起および第2の突起を空気流に対して平行になるような状態で配置し、かつ各々の突起は先端部に少なくとも2箇所のエッジ部分を具備するようにしたので、電極間でコロナ放電電流の密度を高くできる。また、突起の形状を各種工夫して突起先端部のエッジ2箇所からコロナ放電を発生させることができる。これにより、塵埃の帯電効率や臭い成分に対する分解能力が非常に高い空気浄化部を得ることができる。
【0035】
また、平板状の対向電極の間隔をLとし、第1の突起先端部および第2の突起先端部は対向電極の内側に収まり、対向電極の空気上流側端部と第1の突起先端部との縦方向の間隔をS、対向電極の空気下流側端部と第2の突起先端部との縦方向の間隔をSとしたとき、0.25L≦S≦0.75Lの条件を満たすように構成し、第1の突起先端部および第2の突起先端部の2箇所のエッジ部分から対向電極に向かって塵埃帯電用のコロナ放電電流を流すようにしたので、電極間でコロナ放電電流の密度を高くできる。これにより、塵埃の帯電効率の向上や脱臭能力の高い空気浄化部を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による空気清浄機の空気浄化部を示す斜視図である。
【図2】 実施の形態1における空気浄化部の放電電極の突起を示す斜視図である。
【図3】 実施の形態1における放電電極の突起の他の例を示す正面図である。
【図4】 実施の形態1における空気浄化部のコロナ放電状態を示す側面図である。
【図5】 実施の形態1における空気浄化部のコロナ放電状態を示す正面図である。
【図6】 実施の形態1における空気浄化部のコロナ放電状態を示す平面図である。
【図7】 この発明による空気浄化部の全体構成図を示す。
【図8】 実施の形態1における空気浄化部の直流電圧とコロナ放電電流との関係を示すV−I特性図である。
【図9】 実施の形態2における空気浄化部の各種構成図を示す。
【図10】 実施の形態2における空気浄化部の直流電圧とコロナ放電電流との関係を示すV−I特性図である。
【図11】 実施の形態3における清掃部材の装着前の空気浄化部を示す斜視図である。
【図12】 実施の形態3における清掃部材の装着後の空気浄化部を示す構成図である。
【図13】 従来の集塵エレメントのイオン化部を示す斜視図である。
【図14】 従来のイオン化部を示す平面図である。
【図15】 従来のイオン化部における各種放電状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 平板状の対向電極、2 放電電極、2a 複数の突起、3 平板状の放電電極、3a 電極基部、3b 複数の第1の突起、3c 複数の第2の突起、4空気浄化部、5 第1の電源、6 コレクタ部、7 第2の電源、8 清掃部材、8a 第1のスリット、8b 第2のスリット。
Claims (1)
- 複数の平板状の対向電極とこの対向電極間に配置された放電電極とから成る空気浄化部を備えた空気清浄機において、前記空気浄化部は放電電極を構成する電極基部の一側に複数の第1の突起を配設すると共に他側に複数の第2の突起を配設し、これら第1の突起と第2の突起とは前記電極基部に沿って互い違いとなるように配置し、前記複数の第1の突起および第2の突起を前記平板状の対向電極の面に対して平行となるように配置し、前記平板状の対向電極、前記第1の突起および第2の突起を空気流に対して平行になるような状態で配置し、かつ各々の突起は先端部に少なくとも2箇所のエッジ部分を具備すると共に、前記平板状の対向電極の間隔をLとし、前記第1の突起先端部および第2の突起先端部は対向電極の内側に収まり、前記対向電極の空気上流側端部と前記第1の突起先端部との縦方向の間隔をS、前記対向電極の空気下流側端部と前記第2の突起先端部との縦方向の間隔をSとしたとき、0.25L≦S≦0.75Lの条件を満たすように構成し、前記第1の突起先端部および第2の突起先端部の2箇所のエッジ部分から前記対向電極に向かって塵埃帯電用のコロナ放電電流を流すことを特徴とする空気清浄機。
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