JP3839168B2 - 板材加工方法および板材加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は板材加工方法および板材加工装置に係り、さらに詳しくは、2工程以上の工程により加工される製品の加工順序を決定して加工を行う板材加工方法および板材加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9を参照するに、従来よりN種類の製品S1、S2、…、Snを、例えば穴明 け加工および曲げ加工の2工程で加工する場合には、一工程目でS1、S2、…、Snの順に穴明け加工を行って、パレットPLの上に下から順に集積される。こ のため、2工程目では、Sn、…、S2、S1の順に加工を行うのが一般的である 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の技術にあっては、最終的に納期の早いものが最終工程で一番目に加工されるように、各工程における加工順序や集積方法等を考えて加工しなければならず面倒であるという問題がある。
【0004】
また、各製品S1、S2、…、Sn毎にパレットPLを割り当てるようにすると 、集積スペースが大きくなるという問題がある。
【0005】
この発明の目的は、以上のような従来の技術に着目してなされたものであり、特に少加工数量製品における効率的な加工を行うことのできる板材加工方法および板材加工装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1による発明の板材加工方法は、前後2工程により板材を加工して製品を生産する板材加工方法において、前記製品の最終的生産順序に基づいて後工程生産順序を入力し、この後工程生産順序を反転させて前工程加工スケジュールを自動生成し、この前工程加工スケジュールの内加工実績があがった加工の順序を反転させて後工程加工スケジュールを自動生成すること、を特徴とするものである。
【0007】
従って、製品を前後2工程により生産する場合に、入力された最終的製品の生産順序である後工程生産順序を反転させて、前工程の加工スケジュールを自動生成し、実際に実行した前工程の加工スケジュールを反転させて後工程加工スケジュールを自動生成して加工を行う。
【0008】
請求項2による発明の板材加工方法は、第1工程から第N工程により板材を加工して製品を生産する板材加工方法において、前記製品の生産順序に基づいて第N工程生産順序を入力し、この第N工程生産順序を反転させて第N−1工程加工スケジュールを自動生成し、この第N−1工程加工スケジュールを反転させて第N−2工程加工スケジュールを自動生成し、以後前記処理を繰り返して第1工程加工スケジュールを自動生成した後、この第1工程加工スケジュールの内加工実績があがった加工の順序を反転させて第2工程加工スケジュールを自動生成し、この第2工程加工スケジュールの内加工実績が上がった加工の順序を反転させて次の工程の加工スケジュールを自動生成し、以後第N−1工程加工スケジュールの内加工実績が上がった加工順序を反転させて第N工程加工スケジュールを自動生成すること、を特徴とするものである。
【0009】
従って、製品を第一から第N工程により生産する場合に、入力された最終的製品の生産順序である第N工程生産順序を反転させて、Nー1工程の加工スケジュールを自動生成し、順次反転させながら前の工程の加工スケジュールを自動生成する。こうして、第1工程の加工スケジュールを自動生成したら、この第1工程の加工スケジュールのうち実際に実行した実績を反転させて第2工程の加工スケジュールを決定する。以後これを繰り返して第N工程の加工スケジュールまで決定して加工を行う。
【0010】
請求項3による発明の板材加工装置は、少なくとも前後2工程により板材を加工して製品を生産する板材加工装置であって、前記各工程の加工を行う加工機と、前記加工機により加工された板材を次の工程の加工機に所望の順番で供給すべく所望の位置に収納する自動倉庫と、前記加工機および自動倉庫を制御すると共に各工程における加工スケジュールを自動生成する制御装置と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0011】
従って、少なくとも前後2工程により板材を加工して製品を生産する場合には、制御装置が各工程における加工スケジュールを自動生成し、制御装置の制御により各工程において自動倉庫から効率的に板材を出し入れできる位置に板材を収納あるいは取り出しし、各工程の加工を行う加工機により板材加工を行う。
【0012】
請求項4による発明の板材加工装置は、請求項3記載の板材加工装置において、前記制御装置が、入力された最終的製品の生産順序に基づいて各工程における加工スケジュールを作成すべく指令する全工程統括コントローラと、この全工程統括コントローラからの指令に基づく後の工程の加工スケジュールを反転させて前の加工スケジュールを作成し、この前の加工スケジュールを反転させてより前の加工スケジュールを次々に作成すると共に、最初の工程に対する加工スケジュールを実行した実績を反転させて次の工程の加工スケジュールを次々に決定する各工程コントローラと、を備えてなることを特徴とするものである。
【0013】
従って、全工程統括コントローラが各工程コントローラに指示して、入力された最終的製品の生産順序に基づいて第N工程の加工スケジュールを決め、この第N工程の加工順序を反転させて第N−1工程の加工スケジュールを決め、同様にして次々に前の加工スケジュールを決めて第1工程の加工スケジュールを作成し、この第1工程の加工スケジュールの内実際に行った加工スケジュールを反転させて第2の加工スケジュールを作成し、同様にして次々に次の工程の加工スケジュールを自動作成して加工を行う。
【0014】
請求項5による発明の板材加工装置は、請求項4記載の板材加工装置において、前記各工程コントローラが、各工程において加工された板材の前記自動倉庫における収納場所を次の工程の加工スケジュールを考慮して決定すること、を特徴とするものである。
【0015】
従って、各工程コントローラは、各工程の加工スケジュールにより加工された板材は次の工程における加工スケジュールに従って加工を行う場合に、効率よく板材を供給することができる自動倉庫の位置に板材を収納する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1および図2には、この発明にかかる板材加工装置1の全体が示されている。この板材加工装置1では、複数工程(ここでは2工程)により製品Sを作成するものであり、例えばパンチング加工である第一工程を行うための加工機の一例としてのタレットパンチプレス3、例えば曲げ加工である第2工程を行うためのベンディングマシン5を有しており、このタレットパンチプレス3およびベンディングマシン5に部品である板材Wを供給するための板材供給装置7を有している。ここで、タレットパンチプレス3およびベンディングマシン5はすでに従来よりよく知られたものを用いることができるので、詳細な説明は省略する。
【0018】
板材供給装置7では、図示省略の多列・多段式のパレット収納棚を有する自動倉庫9が設けられており、この自動倉庫9の前(図1中下側)にはガイドレール11が設けられている。このガイドレール11には二台のクレーン台車13A、13Bが走行自在に設けられており、一方のクレーン台車13Aはパレット収納棚からパレットPLごと収納または取り出しを行うものである。
【0019】
他方のクレーン台車13BはパレットPLに集積されている板材Wから一枚だけ取り出す図示省略の一枚取り装置を備えており、自動倉庫9のパレット収納棚に収納されているパレットPL上の板材Wを一枚づつ取り出すものである。なお、この一枚取り装置は、特開平4−341405号公報に記載されているものを使用することができるので詳細な説明は省略するが、図示省略のバキュームパットを上下移動自在且つパレット収納棚の内部まで進入可能に備えているものである。
【0020】
前記自動倉庫9のガイドレール11を挟んで自動倉庫9と反対側に、タレットパンチプレス3およびベンディングマシン5が設けられている。このタレットパンチプレス3の一方の可動テーブル15A側(図1中左側)には、板材搬入装置17が設けられている。この板材搬入装置17は、クレーン台車13Aにより前述の自動倉庫9から取り出された板材Wを集積したパレットPLを搬入するためのチェーンコンベア19Aを有している。このチェーンコンベア19Aにより搬入されたパレットPLは、集積された板材Wの上面を一定の高さに保持するリフタ21Aに搬入される。
【0021】
リフタ21Aの上方には、リフタ21A上の板材Wを一枚取りする吸着パットとしての複数のバキュームパット23を有する一枚取り装置25が設けられており、この一枚取り装置25をタレットパンチプレス3に接近・離反せしめるローディング装置27が設けられている。
【0022】
一方、タレットパンチプレス3の他方の可動テーブル15B側(図1中右側)には、タレットパンチプレス3において加工された板材Wを自動倉庫9へ搬出する板材搬出装置29が設けられている。この板材搬出装置29は、タレットパンチプレス3の可動テーブル15Bから加工済みの板材Wを取り上げてリフタ21B上のパレットPLに搬出するためのアンローディング装置31を有している。さらに、リフタ21Bに載置されたパレットPLをクレーン台車13Aに搬出するためのチェーンコンベア19Bが設けられており、自動倉庫3の所定位置にパレットPLを収容する。
【0023】
上記構成により、クレーン台車13Aが自動倉庫9のパレット収納棚から所望の板材Wを集積したパレットPLを取り出してチェーンコンベア19Aの前に移動し、チェーンコンベア19AによりパレットPLをリフタ21Aの上に搬入する。一枚取り装置25がリフタ21A上の板材Wを一枚取りして、ローディング装置27によりタレットパンチプレス3に供給する。
【0024】
タレットパンチプレス3におけるパンチング加工が完了すると、アンローディング装置31が加工後の板材Wを取り上げてリフタ21B上のパレットPLに搬出して集積する。加工済みの板材Wを集積したパレットPLはチェーンコンベア19Bにより搬出され、クレーン台車13AによりパレットPLを取り上げて自動倉庫9の所定のパレット収納棚に収納する。
【0025】
一方、第2工程の曲げ加工を行うベンディングマシン5には、クレーン台車13Bにより供給された一枚の板材Wを搬入するためのパイプローラ33が設けられており、このパイプローラ33により搬入された板材Wを保持してベンディングマシン5の所定位置に供給するロボット35が設けられている。
【0026】
上記構成により、クレーン台車13Bにより自動倉庫9のパレット収納棚から所望の板材Wのみを一枚取り出してパイプローラ33の前に移動し、パイプローラ33により板材Wをロボット35に供給する。ロボット35は板材Wをベンディングマシン5の所定位置に位置決めし、ベンディングマシン5による曲げ加工が完了すると、ロボット35は加工後の板材Wをパイプローラ33に搬出する。クレーン台車13Bは、パイプローラ33により搬出された加工済みの板材Wを取り上げて自動倉庫9の所定のパレット収納棚のパレットPLに収納する。
【0027】
なお、前述の自動倉庫9、タレットパンチプレス3、ベンディングマシン5等を制御する制御装置37が、適宜の位置に設けられている。
【0028】
次に、前工程および後工程を考慮した板材加工方法について説明する。
【0029】
図3を参照するに、前述の制御装置37では、全工程統括コントローラ39および前後工程コントローラ41を有している。
【0030】
全工程統括コントローラ39は、前加工に関するデータを記憶しておく前工程スケジュールメモリ43F、前工程スケジュール実績メモリ45F、前工程自動倉庫在庫情報メモリ47Fを有しており、さらに後工程に関するデータを記憶しておく後工程スケジュールメモリ43L、後工程スケジュール実績メモリ45L、後工程自動倉庫在庫情報メモリ47Lを有している。また、前述の前工程および後工程のデータに基づいてスケジュールを自動作成する前後工程スケジュール自動生成処理部49、製品に関するデータを記憶してある製品マスタ51、前後工程自動倉庫間パレット搬送指示生成部53を有している。
【0031】
上記構成により、全工程統括コントローラ39は、前後工程のスケジュール、スケジュール実績、自動倉庫在庫情報を管理し、後工程のスケジュール指示に基づいて前工程のスケジュールを自動作成して、前後工程コントローラ41に管理情報を入力する。
【0032】
前後工程コントローラ41は、前工程コントローラ41Fおよび後工程コントローラ41Lを有している。
【0033】
前工程コントローラ41Fは、前工程における加工情報を記憶しておく前工程スケジュールメモリ55F、前工程加工データメモリ57F、前工程スケジュール実績メモリ59F、前工程自動倉庫在庫情報メモリ61Fを備えており、これらの加工情報に基づいて加工を行う前工程スケジュール運転部63Fを有している。
【0034】
後工程コントローラ41Lは、後工程における加工情報を記憶しておく後工程スケジュールメモリ55L、後工程加工データメモリ57L、後工程スケジュール実績メモリ59L、後工程自動倉庫在庫情報メモリ61Lを備えており、これらの加工情報に基づいて加工を行う後工程スケジュール運転部63Lおよび板材Wが載置されているパレットPLの搬送を指示するパレット搬送指示処理部65を有している。
【0035】
上記構成により、前後工程コントローラ41では、全工程統括コントローラ39からの加工スケジュールに基づきタレットパンチプレス3やベンディングマシン5等の加工機群のスケジュール運転を行う。また、このスケジュール運転の結果によるスケジュール実績と自動倉庫在庫情報を全工程統括コントローラ39に通知する。
【0036】
次に、前述の前工程および後工程を考慮した板材加工方法について、具体的な例を示して説明する。
【0037】
図4に示されているような製品S1、S2、S3、S4を生産する場合を例に採る。図5を参照するに、この場合の全工程統括コントローラ39による前後工程スケジュール自動生成処理は、スタートすると(ステップSS)、製品マスタ51に記憶されている情報に基づいて、最終的に得たい製品Sの順番を指示する後工程製品生産指示処理を行う(ステップS1)。例えば、S1→S2→S3→S4の順番のように指示する。
【0038】
続いて、製品マスタ51に記憶されている製品データおよび後工程スケジュールに基づいて前工程スケジュール自動生成処理を行う(ステップS2)。
【0039】
この前工程スケジュール自動生成処理は、図6を参照するに、前述の後工程製品生産指示処理をうけて、後工程スケジュールの製品毎の部品アセンブリ加工順と逆の加工順に並び替える(ステップS11)。
【0040】
後工程スケジュールの製品毎の組立て加工単位を考慮した部品加工順序でグループした並び換え処理を行う(ステップS12)。ここでは、各製品内の加工したい部品順位の同じものをまとめる。例えば、S3−P2とS4−P2を同じP2と してまとめる。また、部品加工順位の大きいものの順に並び換え、同じ部品加工順位のうちでは加工したい製品順位の大きい順に並びかえる。
【0041】
後工程での製品毎の部品組立て加工を行う上で、製品マスタ51の集積高さデータに基づいて製品パレット集積高さ制限を考慮したパレット単位分割処理を行う(ステップS13)。すなわち、同じ製品で部品名の異なるものは必ず別のパレットに収納する。どの製品パレットに収納してもよいものは、できるだけ前に加工されたものの上に混載する。
【0042】
前工程スケジュールが出来上がったら終了して前工程スケジュールメモリ55Fに記憶する。
【0043】
再び図5を参照するに、前工程スケジュール自動生成処理が完了したら後工程スケジュール自動生成処理を行う(ステップS3)。
【0044】
この後工程スケジュール自動生成処理は、図7を参照するに、前工程スケジュール実績と在庫情報から、前工程のスケジュール実績に基づいた後工程スケジュールを作成する(ステップS21)。すなわち、前工程スケジュールで実行されたものの順序を反転させて後工程スケジュールを作成する。但し、製品名の同じである各部品は互いに前後するように固める。
【0045】
前述の前工程加工が終了した時点では、各製品Sは図8に示されているようにパレットPLに集積されているので、後工程においては、製品S1の加工ではパ レットPLn-1から取り出すことができる。このパレットPLn-1では、製品S1 の加工が所定枚数完了したらS3−Pn-1が一番上に露出することとなる。
【0046】
製品S2は、パレットPLnから容易に取り出して加工することができる。所定枚数の加工が完了したらS3−PnがパレットPLnの一番上に露出することにな る。
【0047】
製品S3は、パレットPL1からS3−P1を、パレットPL2からS3−P2を、 …、パレットPLnからS3−Pnの順に一枚づつ取り出して加工を行う。これに より、まず製品S3が1個加工される。次いで、S3−P1の2枚目、S3−P2の 2枚目、…、S3−P2の2枚目を同様に取り出して後工程を行うと、製品S3の 2個目が加工される。以後、同様にして所定個数の製品S3が加工される。
【0048】
ここで、同じパレットPLにS3−P1ばかり所定枚数集積し、また別のパレットPLにS3−P2ばかり所定枚数集積するようにすると、S3−P1〜S3−Pn-1×所定枚数分の保管スペースを後工程加工機の近辺に必要となって不利となるため、上述のようにパレットPLに集積するものである。
【0049】
製品S4については、前述の製品S3の場合と同様にして加工を行う。
【0050】
以上の結果から、後工程により加工される製品の順番が所望の順番となるように、前工程加工スケジュールおよび後工程加工スケジュールを自動作成して製品毎の部品アセンブリ加工を行うので、板材加工装置1を効果的に稼動させて加工効率を改善することができる。
【0051】
なお、この発明は前述の発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。すなわち、前述の発明の実施の形態においては、前後2工程を有する板材の加工について説明したが、2工程以上の場合にも同様にして適用することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明による板材加工方法では、製品を前後2工程により生産する場合に、入力された最終的製品の生産順序である後工程生産順序を反転させて、前工程の加工スケジュールを自動生成し、実際に実行した前工程の加工スケジュールを反転させて後工程加工スケジュールを自動生成するので、所望の生産順序で効率よく板材加工を行うことができる。
【0053】
請求項2の発明による板材加工方法では、製品を第一から第N工程により生産する場合に、入力された最終的製品の生産順序である第N工程生産順序を反転させて、Nー1工程の加工スケジュールを自動生成し、順次反転させながら前の工程の加工スケジュールを自動生成する。こうして、第1工程の加工スケジュールを自動生成したら、この第1工程の加工スケジュールのうち実際に実行した実績を反転させて第2工程の加工スケジュールを決定する。以後これを繰り返して第N工程の加工スケジュールまで決定するので、所望の生産順序で効率よく板材加工を行うことができる。
【0054】
請求項3の発明による板材加工装置では、少なくとも前後2工程により板材を加工して製品を生産する場合には、制御装置が各工程における加工スケジュールを自動生成し、制御装置の制御により各工程において自動倉庫から効率的に板材を出し入れできる位置に板材を収納あるいは取り出しし、各工程の加工を行う加工機により板材加工を行うので、所望の生産順序で効率よく板材加工を行うことができる。
【0055】
請求項4の発明による板材加工装置では、全工程統括コントローラが各工程コントローラに指示して、入力された最終的製品の生産順序から第N工程の加工スケジュールを決め、この第N工程の加工順序を反転させて第N−1工程の加工スケジュールを決め、同様にして次々に前の加工スケジュールを決めて第1工程の加工スケジュールを作成し、この第1工程の加工スケジュールの内実際に行った加工スケジュールを反転させて第2の加工スケジュールを作成し、同様にして次々に次の工程の加工スケジュールを自動作成するので、所望の生産順序で板材加工を行うことができる。
【0056】
請求項5の発明による板材加工装置では、各工程コントローラは、各工程の加工スケジュールにより加工された板材は次の工程における加工スケジュールに従って加工を行う場合に、効率よく板材を供給することができる自動倉庫の位置に板材を収納するので、所望の生産順序で効率よく板材加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる板材加工装置の平面図である。
【図2】この発明にかかる板材加工装置の正面図である。
【図3】全工程統括コントローラと前後工程コントローラとの関係を示すブロック図である。
【図4】生産する製品の一例を示す説明図である。
【図5】全工程統括コントローラの動きを示すフローチャートである。
【図6】前工程コントローラの動きを示すフローチャートである。
【図7】後工程コントローラの動きを示すフローチャートである。
【図8】前工程加工が終了したときにパレットに集積された板材を示す説明図である。
【図9】従来の板材加工においてパレットに集積した板材を示す説明図である。
【符号の説明】
1 板材加工装置
3 タレットパンチプレス(加工機)
5 ベンディングマシン(加工機)
9 自動倉庫
37 制御装置
39 全工程統括コントローラ
41F 前工程コントローラ(各工程コントローラ)
41L 後工程コントローラ(各工程コントローラ)
S 製品
W 板材
Claims (5)
- 前後2工程により板材を加工して製品を生産する板材加工方法において、前記製品の最終的生産順序に基づいて後工程生産順序を入力し、この後工程生産順序を反転させて前工程加工スケジュールを自動生成し、この前工程加工スケジュールの内加工実績があがった加工の順序を反転させて後工程加工スケジュールを自動生成すること、を特徴とする板材加工方法。
- 第1工程から第N工程により板材を加工して製品を生産する板材加工方法において、前記製品の生産順序に基づいて第N工程生産順序を入力し、この第N工程生産順序を反転させて第N−1工程加工スケジュールを自動生成し、この第N−1工程加工スケジュールを反転させて第N−2工程加工スケジュールを自動生成し、以後前記処理を繰り返して第1工程加工スケジュールを自動生成した後、この第1工程加工スケジュールの内加工実績があがった加工の順序を反転させて第2工程加工スケジュールを自動生成し、この第2工程加工スケジュールの内加工実績が上がった加工の順序を反転させて次の工程の加工スケジュールを自動生成し、以後第N−1工程加工スケジュールの内加工実績が上がった加工順序を反転させて第N工程加工スケジュールを自動生成すること、を特徴とする板材加工方法。
- 少なくとも前後2工程により板材を加工して製品を生産する板材加工装置であって、前記各工程の加工を行う加工機と、前記加工機により加工された板材を次の工程の加工機に所望の順番で供給すべく所望の位置に収納する自動倉庫と、前記加工機および自動倉庫を制御すると共に各工程における加工スケジュールを自動生成する制御装置と、を備えてなることを特徴とする板材加工装置。
- 前記制御装置が、入力された最終的製品の生産順序に基づいて各工程における加工スケジュールを作成すべく指令する全工程統括コントローラと、この全工程統括コントローラからの指令に基づく後の工程の加工スケジュールを反転させて前の加工スケジュールを作成し、この前の加工スケジュールを反転させてより前の加工スケジュールを次々に作成すると共に、最初の工程に対する加工スケジュールを実行した実績を反転させて次の工程の加工スケジュールを次々に決定する各工程コントローラと、を備えてなることを特徴とする請求項3記載の板材加工装置。
- 前記各工程コントローラが、各工程において加工された板材の前記自動倉庫における収納場所を次の工程の加工スケジュールを考慮して決定すること、を特徴とする請求項4記載の板材加工装置。
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