JP3838747B2 - 振動発生機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動発生機に関し、例えば、航空宇宙、自動車、電子、電気産業における製品ならびに部品の耐久試験、構造解析の際に用いられる振動試験装置の振動発生機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、航空宇宙、自動車、電子、電気産業における製品ならびに部品の耐久試験、構造解析においては、品質、信頼性向上を目的として、環境試験の中の一つである振動試験が広範に行われている。また、構造物の試験のいても、振動モード解析を行って技術向上を図ることが行われている。
【0003】
このような振動試験において用いる振動試験装置の振動発生機は、従来より、図9に示したような構造のものが用いられている。すなわち、この振動発生機100では、振動発生機本体(図示せず)内に配設した継鉄枠部材102に形設されたリング状凹部104にリング状の励磁コイル部材106を配設するとともに、継鉄枠部材102の中心側継鉄枠部材102Aと外側継鉄枠部材102Bとの間にエアギャップ108を形成している。そして、このエアギャップ108内及び励磁コイル部材106の内周面に上下動可能に配置されるとともに、懸架用バネ部材110を介して振動発生機本体に懸架されて上下振動可能な振動部材112が設けられている。この振動部材112の下方には円筒状のコイル枠部材114が固着され、コイル枠部材114には、導電性の巻線116が巻装されて可動コイル部材118を構成し、エアギャップ108内に位置するように配置されている。
【0004】
このように構成することによって、励磁コイル部材106に直流電流を流すことによって起磁力を発生させて、この起磁力によって磁路に設けたエアーギャップ108に直流強磁界を発生させている。そして、この磁界中にコイル部材118が位置し、このコイル部材118の電力供給端子119に交流電流を流すことにより、フレミングの左手の法則にしたがって、磁界と電流に直交する方向に力が発生し、コイル部材118、すなわち、振動部材112が上下振動するようになっている。
【0005】
図10は、従来の振動発生機の別の例であり、図10の振動発生機では、起磁力を励磁コイル部材106に直流電流を流すことによって発生させたが、継鉄枠部材の中心部分に永久磁石120を配設して、これをエネルギー源として起磁力を得るようにしたものである。その他の構成については、図9の振動発生機と同様である。
【0006】
ところで、前述した耐久試験、振動モード解析、ならびにこれら両方の目的で用いる振動試験装置の振動発生機はそれぞれ異なっており、一般的に耐久試験用に用いられている振動発生機を改造して、振動モード解析用振動発生機として使用している。
【0007】
すなわち、一般的に耐久試験に用いられている振動試験装置200は、図11に示したように、振動振動発生機202と、振動発生機に一定の振動を与えるための振動制御装置204と振動計206が一体となったコントローラ208とを備えている。そして、振動発生機202のテーブル210に取付治具を介して試験試料Aをボルトなどで締結し、振動のパラメータである加速度、変位、速度を規定のレベルでもって加振して、規定の時間などで振動試験を行い、試料の評価を実施している。
【0008】
一方、振動モード解析(「モーダル解析」とも言う)では、その製品、構造物自体が振動を発生するもの、又は振動を受けるもの、例えば、自動車などの車両、航空機、船舶、機械工作機器などの構造物に不可欠な試験である。この振動試験装置300では、図12及び図13に示したように、自動車、機械工作機器などの構造物Bの所定の部位に、信号発生機302、電力増幅器304を介して、所定の振動を与えるとともに、ロードセンサ306、加速度センサ308などを介して解析装置310にて、構造体Bの固有振動数、モード剛性、モード質量などを求めて機械構造物の技術評価を行うようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造物の振動モード解析では、例えば、車両の下、エンジン周りの狭い部分、構造物のフレーム間の空きスペース、工作機械などの内部のスペースなど設置スペースのない場所で使用しなければならないことが多々ある。そのため、従来では、構造物の振動モード解析で用いる振動発生機は、小規格の振動発生機、すなわち加振力も必然的に小さくならざるを得なかった。このような小さい力で構造物を加振させて、構造物の振動解析を実施しなけらばならないため、全系の信号レベルが低く、信号/ノイズ比が悪く、信頼性のあるデータが得られない結果となっていた。
【0010】
また、このような構造物の振動解析の際に、構造物の所定の部位に引張又は圧縮の予圧をかけて振動、加振を行って構造解析を実施する場合がある。この場合、従来では、振動発生機の機能とは別に、弾性体などを利用して外的の構造体に引張又は圧縮の力をかけている。例えば、振動発生機の振動部材を懸架しているバネの弾性力を用いて、強制的に押し付け、引っ張りを行うか、又はピアノ線などで引張力をかけておき加振する方法が用いられている。しかしながら、このような方法では、引張又は圧縮を与える力の制御が容易にはできなかった。
【0011】
また、構造物にこのような引張又は圧縮の予圧をかける方法として、電気的に直流電圧と交流電圧をミキシングする電子回路を用いて、可動コイルに電力を供給する方法がある。一方、例えば、自動車の構造解析を行う場合には、図5に示したように、所定の基本周波数の交流電流と基本周波数と異なった周波数の交流電流を重畳して供給して加振して、その応答を解析することが行われている。しかしながら、何れの場合においても、高価なミキシングのための電子回路、シグナルプロセッサなどを用いなければならなかった。
【0012】
さらに、従来の振動発生機では、図14のBH曲線に示したように、一般には、磁気回路は過飽和の状態で使用しているのが通常である。すなわち、磁気特性の動作点を「ニー点」と言われるa点で使用するのが磁気回路を最高効率で使用している状態であるが、振動試験装置の振動発生機では、少しでも加振力係数を上昇させるために、b点まで起磁力を上げて使用している。従って、従来では、実際に力に関与する起磁力は30%程度であり、残りの70%は漏洩によって空中に捨てており、非常に効率の悪い方法であった。
【0013】
本発明は、このような現状に鑑みて、加振力が格段と向上し、小型化、軽量化が容易であり、しかも、構造物の振動解析の際にも、構造物に純粋な引張又は圧縮力をかけて振動解析を容易に実施でき、信頼性のあるデータが得られ、コストも提言できる振動発生機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明なされたものであって、本発明の振動発生機は、振動発生機本体内に配設された継鉄枠部材と、
前記継鉄枠部材に形設されたリング状凹部に装着されたリング状の励磁コイル部材と、
前記継鉄枠部材の内側継鉄枠部材と外側継鉄枠部材との間に形成された上下2箇所の第1のエアギャップと第2のエアギャップと、
前記第1及び第2のエアギャップ内を上下動可能に配置されるとともに、懸架用バネ部材を介して振動発生機本体側に懸架されて上下振動可能に構成された振動部材と、
前記振動部材に固設されるとともに、前記第1のエアギャップ内に位置する第1の可動コイル部材と、
前記振動部材に固設されるとともに、前記第2のエアギャップ内に位置する第2の可動コイル部材とから構成したことを特徴とする。
【0015】
このように構成することによって、磁束密度の低下は十数パーセントですみ、しかも、従来の振動発生機と比較して、約2倍もの加振力が得られるとともに、高周波領域で振動発生機に信号を供給する電力増幅器のパワーが約半分ですむことになる。
【0016】
本発明の振動発生機では、前記励磁コイル部材に直流電流を供給するとともに、前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材に、直流電流又は交流電流のいずれかを選択的に供給できるように構成するのが好ましい。これによって、
また、本発明では、前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材に供給する電流の向きが逆向きになるようにして、加振力を増加させるように構成するか、又は、第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材の巻線方向が相互に逆方向になるようにして、加振力を増加させるように構成すればよい。
【0017】
さらに、本発明の振動発生機では、圧縮モード又は引張モードの際に、前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材のうち、一方に直流電流を、他方に交流電流を供給するように構成すればよい。
【0018】
また、本発明では、重畳モードの際に、前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材のうち、一方に基本周波数の交流電流を、他方に前記基本周波数と異なった周波数の交流電流を重畳して供給するように構成すればよい。
【0019】
このように構成することによって、耐久試験用の振動発生機として用いることができるばかりでなく、構造物の振動モード解析において、圧縮モード若しくは引張モード、又は重畳モードの際にも、従来のように機械的に外力を負荷するのではなく、電気的な力で作用することができるため、不要な機械的外乱成分の混入がなく、力の制御が容易であり、非常に信頼性の高い試験を実施できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の振動発生機の要部概略断面図、図2は、図1のA方向矢視図である。
図1および図2に示したように、この振動発生機1には、振動発生機本体(図示せず)内にリング状の継鉄枠部材2が配設(固着)されており、このリング状の継鉄枠部材2に形設されたリング状の凹部4にリング状の励磁コイル部材6が配設されている。なお、この励磁コイル部材6は、図示しないが、導線自体をリング形状に巻いて形成したものであって、直流電源(図示せず)から直流電流を通電することにより直流磁界を発生するように構成されている。なお、この励磁コイル部材6は、永久磁石であっても構わない。また、このような永久磁石を用いる場合には、励磁コイル部材は、図3に示したように、内側継鉄枠部材2Aに設けた励磁コイル部材6’としてもよく、図4に示したように、外側継鉄枠部材2Bに設けた励磁コイル部材6”としてもよい。
【0022】
また、継鉄枠部材2は、円柱形状の内側継鉄枠部材2Aとその周囲を取り囲むリング形状の外側継鉄枠部材2Bとから構成され、内側継鉄枠部材2Aと外側継鉄枠部材2Bの間に、長手方向に案内孔2Cが設けられている。そして、この案内孔2Cの上下2箇所に、第1のエアギャップ8と第2のエアギャップ9が形成されている。
【0023】
一方、この案内孔2Cには、振動部材12の上側振動部材12Aと下側振動部材12Bを連結する連結筒12Cが上下動可能に挿通されている。そして、図1および図2に示したように、外側継鉄枠部材2Bの上端及び下端にそれぞれ、周方向に一定角度離間して配設された少なくとも二つ以上の(図2に示したように、本実施例では、中心角で90°離間した4箇所の)固定枠部材13が固着されている。この固定枠部材13に懸架用バネ部材10の一端10Aが固定されているとともに、懸架用バネ部材10の他端10Bが、振動部材12の上側振動部材12Aと下側振動部材12Bに固定されている。
【0024】
なお、図1および図2に示したように、外側継鉄枠部材2Bの下端に、固定枠部材13の間の4箇所に、固定枠21の固定枠足部材21A〜21Dが固着されている。この固定枠足部材21A〜21Dは、中心に向かって延設されて、中心部分で一体化して固定枠本体22を構成し、固定枠本体22から上方に向かって、固定枠中央足部材23が延設され、下側振動部材12Bの中心部分に形成された中心孔12Dに挿通されて、内側継鉄枠部材2Aの下端に固着されている。
【0025】
なお、これらの上側振動部材12A、下側振動部材12B、及び連結筒12Cは、マグネシウム、アルミニウムなどの金属から構成するのが、可動部分を軽量化するため好ましい。また、本実施例の場合には、固定枠部材13を外側継鉄枠部材2Bの上端及び下端に固定したが、振動機本体に直接固定しても構わないことは勿論である。なお、振動部材12の上側振動部材12Aおよび下側振動部材12Bは、軽量で高剛性の金属、例えば、マグネシウム、アルミニウムなどから構成するのが好ましく、固定枠部材13は、純鉄から構成するのが好ましい。
【0026】
また、上側振動部材12Aの下方には円筒状のコイル枠部材14が接着又はボルトなどで固着され、コイル枠部材14には、導電性の巻線16が巻装されて第1の可動コイル部材18を構成し、第1のエアギャップ8内に位置するように配置されている。同様に、下側振動部材12Bの上方には円筒状のコイル枠部材17が接着又はボルトなどで固着され、コイル枠部材17には、導電性の巻線16’が巻装されて第2の可動コイル部材19を構成し、第2のエアギャップ9内に位置するように配置されている。なお、これらのコイル枠部材14及びコイル枠部材17は、軽量化からすれば、マグネシウム、アルミニウムなどの金属から構成するのが好ましい。
【0027】
従って、これらの構造によって、第1の可動コイル部材18及び第2の可動コイル部材19がそれぞれ、第1のエアギャップ8及び第2のエアギャップ9内を上下方向に移動可能となっており、これに伴って、振動部材12が上下方向に振動可能になっている。
【0028】
さらに、第1の可動コイル部材18及び第2の可動コイル部材19の巻線16及び巻線16’には、それぞれ電力供給端子20、20が外部に取り出されている。
【0029】
このように構成することによって、励磁コイル部材6に直流電流を流すことによって起磁力を発生させて、この起磁力によって磁路に設けた第1のエアーギャップ8及び第2のエアーギャップ9に直流強磁界を発生させる。そして、この磁界中にそれぞれ、第1のコイル部材18及び第2のコイル部材19がそれぞれ位置し、このコイル部材18及び第2のコイル部材19に交流電流を流すことにより、フレミングの左手の法則にしたがって、磁界と電流に直交する方向に力が発生し、第1のコイル部材18及び第2のコイル部材19、すなわち、振動部材112が上下振動するようになっている。
【0030】
ところで、このようにエアーギャップを上下2箇所に設けた場合のBH曲線は、図2に示したように、従来の動作点はb点であり、2つめのエアーギャップに消費する起磁力を差し引くと、その動作点はc点となり磁束密度(B)は低下するが、もともと漏洩させていた起磁力であり、その低下は高々十数%、10〜15%であり何ら遜色はない。
【0031】
また、この際に発生する力Fは、下記の式で求められる。
F=Bli N
B:エアーギャップ磁界の強さ、磁束密度 [T]
l:磁界に関与するコイルの有効長 [m]
i:コイルに流す電流 [A]
この式を用いて、従来よりエアーギャップを一つ追加し、同一コイルを配置した場合に発生する力は下記のようになる。
【0032】
すなわち、従来の磁束密度をB1、この時に発生する力をF1、エアーギャップを追加した特の力をF2とすれば、追加したエアーギャップの磁束密度B2は15%低下するとしてB1の85%である。
すなわち、B2=0.85B1[T]となる。
【0033】
従って、
1=B1li N
2=2×0.85・B1i N
となり、
【0034】
【数1】
Figure 0003838747
【0035】
従って、同一起磁力として、1.7倍、約2倍のの加振力が得られることになる。
また、第1のエアギャップ8及び第2のエアギャップ9の磁界の方向が逆であるため、第1のコイル部材18及び第2のコイル部材19は巻線16、16’を相互に逆方向に巻くか、流す電流の方向を逆にして並列接続にすれば、通電による駆動方向が同一となるため加振力が向上する。
【0036】
さらに、第1のコイル部材18の自己インダクタンスをL1、第2のコイル部材19の自己インダクタンスをL2とすれば、鉄心に巻かれていることから透磁率μSの値によっても影響されるが、各々のLからインピーダンスを求めると下記のようになる。
【0037】
【数2】
Figure 0003838747
【0038】
よって、インピーダンスは、L1の時の1/2となり、高周波領域で振動発生機に信号を供給する電力増幅器のパワーが約半分ですむことになる。
このような手法を、「力合成モード」と言い、図で示せば、図3のようになる。
【0039】
一方、本発明の振動発生機では、構造物の振動解析の際に、構造物の所定の部位に引張又は圧縮の予圧をかけて振動、加振を行って構造解析を実施する場合、すなわち、「圧縮モード」又は「引張モード」の際に、図4に示したように、第1の可動コイル部材18及び第2の可動コイル部材19の電力供給端子20、22のうち、一方に直流電流(二点鎖線参照)を、他方に交流電流(点線参照)を供給するように構成すればよい。
【0040】
また、本発明の振動発生機では、構造解析を行う場合には、所定の基本周波数の交流電流と基本周波数と異なった周波数の交流電流を重畳して供給して加振して、その応答を解析する「重畳モード」の際に、図5に示したように、前記第1の可動コイル部材18及び第2の可動コイル部材19の電力供給端子20、22のうち、一方に基本周波数の交流電流(図5(A)参照)を、他方に前記基本周波数と異なった周波数の交流電流(図5(B)参照)を重畳して(図5(C)参照)供給するように構成すればよい。
【0041】
このように構成することによって、耐久試験用の振動発生機として用いることができるばかりでなく、構造物の振動モード解析において、圧縮モード若しくは引張モード、又は重畳モードの際にも、従来のように機械的に外力を負荷するのではなく、電気的な力で作用することができるため、不要な成分の混入がなく、力の制御が容易であり、非常に信頼性の高い試験を実施できる。
【0042】
以上の実施例では、単に基本的な構成について述べたものであり、例えば、振動部材12の形状をコーン形状にするなど種々の変更が可能であることは勿論である。
【0043】
【発明の効果】
本発明の振動発生機では、振動発生機の磁路にエアーギャップを2回路形成し、エアーギャップにそれぞれコイルを配置したので、以下のような特有で顕著な作用効果を奏する優れた発明である。
(1)磁束密度の低下は十数パーセントですみ、しかも、従来の振動発生機と比較して、約2倍もの加振力が得られるとともに、高周波領域で振動発生機に信号を供給する電力増幅器のパワーが約半分ですむことになる。
【0044】
従って、従来の振動発生機のサイズで、約2倍もの力を発生することができるため、従来の振動発生機の力を基準にすれば、大きさを半分にすることができる。その結果、円形磁路にすると1/4にまで質量が低減することができ、小型、軽量化が図れ、耐久試験用として使用する場合、設置スペースが小さくてすむ。
(2)耐久試験用の振動発生機として用いることができるばかりでなく、小型、軽量化が図れたことにより、振動モード解析用加振源として使用する際、従来接地スペースがなくてできなかったことがかなりの実現性で可能となる。しかも、軽量化によって、設置作業が安全、確実に実施できる。
(3)また、試料に対して、圧縮、引張モード、波形重畳モードなど従来手軽にできなかった加振モードが実現できる。しかも、従来のように機械的に外力を負荷するのではなく電気的な力で作用することができるため、加振時の不要な外乱成分の混入がなく、力の制御が容易であり、非常に信頼性の高い試験が実施可能である。
(4)従って、振動発生機の質量は、従来比で1/2〜1/4の質量ですむことから、構成部品の質量が低減でき、資源の低減化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動発生機の要部概略断面図である。
【図2】図1のA方向矢視図である。
【図3】本発明の振動発生機の別の実施例の要部概略断面図である。
【図4】本発明の振動発生機のさらに別の実施例の要部概略断面図である。
【図5】エアーギャップを上下2箇所に設けた場合のBH曲線を示すグラフである。
【図6】「力合成モード」を示すグラフである。
【図7】「圧縮モード」又は「引張モード」を示すグラフである。
【図8】「重畳モード」を示すグラフである。
【図9】従来の振動発生機の要部概略断面図である。
【図10】従来の振動発生機の別の例の要部概略断面図である。
【図11】耐久試験に用いられている振動試験装置の概略構成図である。
【図12】自動車の振動モード解析の概略構成図である。
【図13】機械工作機器などのの振動モード解析の概略構成図である。
【図14】従来の振動発生機のBH曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・・振動発生機
2・・・・継鉄枠部材
2A・・・・内側継鉄枠部材
2B・・・・外側継鉄枠部材
2C・・・・案内孔
4・・・・凹部
6・・・・励磁コイル部材
8・・・・第1のエアギャップ
9・・・・第2のエアギャップ
12・・・・振動部材
12A・・・・上側振動部材
12C・・・・連結桿
13・・・・固定枠部材
14、17・・・・コイル枠部材
16、16’・・・・巻線
18・・・・第1の可動コイル部材
19・・・・第2の可動コイル部材
20、22・・・・電力供給端子

Claims (6)

  1. 振動発生機本体内に配設された継鉄枠部材と、
    前記継鉄枠部材に形設されたリング状凹部に装着されたリング状の励磁コイル部材と、
    前記継鉄枠部材の内側継鉄枠部材と外側継鉄枠部材との間に形成された上下2箇所の第1のエアギャップと第2のエアギャップと、
    前記第1及び第2のエアギャップ内を上下動可能に配置されるとともに、懸架用バネ部材を介して振動発生機本体側に懸架されて上下振動可能に構成された振動部材と、
    前記振動部材に固設されるとともに、前記第1のエアギャップ内に位置する第1の可動コイル部材と、
    前記振動部材に固設されるとともに、前記第2のエアギャップ内に位置する第2の可動コイル部材とから構成したことを特徴とする振動発生機。
  2. 前記励磁コイル部材に直流電流を供給するとともに、前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材に、直流電流又は交流電流のいずれかを選択的に供給できるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の振動発生機。
  3. 前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材に供給する電流の向きが逆向きになるようにして、加振力を増加させるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の振動発生機。
  4. 前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材の巻線方向が相互に逆方向になるようにして、加振力を増加させるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の振動発生機。
  5. 圧縮モード又は引張モードの際に、前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材のうち、一方に直流電流を、他方に交流電流を供給するように構成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の振動発生機。
  6. 重畳モードの際に、前記第1の可動コイル部材及び第2の可動コイル部材のうち、一方に基本周波数の交流電流を、他方に前記基本周波数と異なった周波数の交流電流を重畳して供給するように構成したことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の振動発生機。
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