JP3838594B2 - 防災設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防災設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、火災感知器、中継器、発信機または被制御機器等の複数の端末装置が火災受信機に接続される防災設備において、各端末装置にアドレスを割付け、火災受信機側から、上記アドレスに基づいて端末装置を順次呼び出し、呼び出された端末装置だけが、その端末装置に関する個別情報(火災感知信号等)を上記火災受信機へ送出するポーリング方式が用いられている。そして、複数の警報線にそれぞれ複数個接続された多数の端末装置を、火災受信機に内蔵するデータ処理装置を使用して、上記火災受信機が順次呼出し、各端末装置からの火災発生等の情報を収集する。
【0003】
したがって、このようなポーリング方式を用いると、各端末装置は、呼び出しを受けるまで、上記火災受信機に情報を送出することができない。この呼び出しを受ける周期は、線路に接続されている端末装置数の増加に応じて長くなる。このために、端末装置で情報が生成されてから所定の時間内に上記火災受信機に情報を伝送しなければならない端末装置が存在すると、線路に接続できる端末装置数に限界が生じる。
【0004】
このように速やかな伝送が要求される端末装置としては、特に、発信機が存在する。発信機を使用して火災を通報しようとする場合、発信機に設けられている押しボタン等を通報者が操作し、これによって、作動信号が当該発信機から火災受信機に送信され、火災受信機が作動信号を受信したことを示す応答信号が火災受信機から当該発信機に送信され、その応答信号を当該発信機が受信すると、当該発信機から火災通報された旨を、当該発信機に設けられている応答ランプの点灯等によって表示する。
【0005】
上記の場合、発信機を操作後、当該発信機における応答ランプが点灯されるまでには、最悪の場合、ポーリングの一周期の時間を必要とすることもある。このように、発信機を操作してから応答ランプが点灯されるまでの待ち時間が長いと、当該通報者が奇異を感ずることもあり、この待ち時間を短くするために、一系統の線路に接続する端末装置の総数が相当制限される。
【0006】
この制限を緩和するために、火災受信機から伸びた線路に接続された複数の端末装置を順次呼び出し、各端末装置独自の個別情報を収集するようにし、発信機の作動に基づいて、発信機を有する端末装置に共通な特定情報を、個別情報に優先して火災受信機に伝達させ、また、当該火災受信機がその特定情報を受信すると、当該発信機を有する端末装置を他の端末装置に優先して呼び出し、作動した発信機を特定するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例においては、発信機を有する端末装置から火災受信機が上記特定情報を受信すると、発信機を有する端末装置を火災受信機が順次呼び出し、発信機の作動した端末装置を特定するので、発信機を有する端末装置が多数接続されている場合には、発信機が作動した端末装置を特定するまでの時間、また、発信機を操作後、火災受信機から火災通報が伝送された旨の表示が当該発信機で行われるまでの時間がやはり長いという問題がある。
【0008】
そこで、発信機を有する端末装置から火災受信機が上記特定情報を受信すると、火災受信機が発信機を有する端末装置を順次呼び出すのではなく、発信機を有する端末装置を一斉に呼び出し、この呼び出しに応じて、作動した発信機を有する端末装置が応答すれば、発信機を操作した後、火災受信機から火災通報が伝送された旨の表示が当該発信機で行われるまでの時間が短くなる。
【0009】
しかし、このようにした場合、複数の発信機が同時期に作動すると、それら複数の発信機を有する複数の端末装置が同時に応答するので、信号が衝突し、発信機を有する端末装置を、火災受信機が正しく特定することができないという新たな問題が生じる。
【0010】
本発明は、上記発信機を有する端末装置が多数接続され、発信機が作動した端末装置を一斉に呼び出した場合、上記端末装置からの返送信号が衝突せずに、発信機が作動した端末装置を特定することができる防災設備を提供することを目的とするものである。
【0011】
また、上記従来のポーリング方式を用いると、多数の端末装置からの情報をたとえば5秒以内で取り込むためには、警報線上を伝送するデータの伝送スピードを上げる必要があり、そのためには、ビット数の多い伝送路を用いなければならず、経済的ではない。
【0012】
これを解決するためには、上記複数の端末装置をグループに分割し、各グループを呼び出す信号間にアイドリング期間を設け、このアイドリング期間中に、各グループを識別できる割込み信号を、端末装置が火災受信機に送出し、火災受信機は上記割込み信号を受けると、上記割込信号を送出した上記グループに属する端末装置を優先して順次呼び出すような装置が提案されている。
【0013】
しかし、このようなポーリング方式では、異常を検出した端末装置が属するグループを識別できる割込信号(たとえばグループ番号)を、上記アイドリング期間中に火災受信機に送出し、その後順次当該グループの端末装置を呼び出すので、1つのグループに属する端末装置が多いと、異常を検出した端末装置を検出するまでの時間が長いという問題がある。
【0014】
本発明は、1つのグループに属する端末装置が多数である場合に、異常を検出した端末装置を迅速に検出することができる防災設備を提供することを目的とするものである。
【0015】
火災感知器、火災センサ、防排煙機器、消火機器、防盗検知器、または、これらが接続される中継器等の端末装置を火災受信機がポーリングし、この呼出された端末装置が監視情報を火災受信機に送り、この火災受信機が上記監視情報を収集する防災設備が知られている。そして、この防災設備は、火災受信機が呼出した端末装置に対して制御情報を送出するものである。
【0016】
ところで、この種の防災設備では、火災受信機と端末装置との間で伝送ミスが発生することがあり、たとえば、火災が発生していない地区を火災発生地区と誤って判断したり、または、端末装置が制御命令と誤って判断し、防排煙機器や消火機器を動作させてしまうことがある。
【0017】
上記のような火災受信機と端末装置との間における伝送ミスを防止するために、上記従来装置においては、火災受信機が、アドレスコードと命令コードとを火災受信機が加算して1次加算コードを作成し、この作成された1次加算コードを端末装置に送出し、端末装置では、火災受信機から受信したアドレスコードと命令コードとを加算して第1加算コードを作成し、この作成された第1加算コードが、受信した1次加算コードと同じであれば、火災受信機から受信した信号が正常であると端末装置が認識する。一方、端末装置が、返送データとアドレスコードと命令コードと1次加算コードとを加算して2次加算コードを作成し、この作成された2次加算コードと返送データとアドレスコードと命令コードとを火災受信機に送出し、火災受信機では、端末装置から受信した返送データとアドレスコードと命令コードと、火災受信機が作成した1次加算コードとを加算して第2加算コードを作成し、この第2加算コードが、受信した2次加算コードと同じであれば、火災受信機から送出したアドレスコードと命令コードとを端末装置が正常に受信したことを認識する。
【0018】
また、上記従来例においては、端末装置が信号送受信回路(並直列変換回路を含む回路)を有し、この信号送受信回路にアクティブビットが入力されると、伝送路上でロー信号となるように変換されて出力され、逆に、信号送受信回路に非アクティブビットが入力されると、伝送路上でハイ信号となるように変換されて出力される。また、伝送路上でロー信号とハイ信号とが衝突した場合には、ハイ信号になるとする。
【0019】
一方、火災受信機が伝送路からロー信号を受信すると、この受信されたロー信号は、火災受信機が有する信号送受信回路(並直列変換回路を含む)によってアクティブビットに変換され、他方、火災受信機が伝送路からハイ信号を受信すると、この受信されたハイ信号は、火災受信機が有する信号送受信回路によって非アクティブビットに変換される。したがって、上記のように伝送路上でロー信号とハイ信号とが衝突することによって、火災受信機には、ハイ信号が受信され、火災受信機が有する信号送受信回路によって非アクティブビットに変換され、火災受信機の内部に取り込まれる。
【0020】
したがって、上記従来例において、火災感知器等の複数の端末装置がアクティブビットと非アクティブビットとを伝送路に同時に送出すると、火災受信機は、非アクティブビットを取り込む。
【0021】
ところで、上記従来方法では、たとえば、防災設備において、互いに異なる2つの火災感知器に同一のアドレスが誤って付与され、そのうちの一方の火災感知器が返送データとして火災情報を送出し、同一のアドレスが付与された2つの火災感知器のうちの他方の火災感知器が通常である旨を示す情報(非火災情報)を送出した場合、上記火災情報が火災受信機に伝送上到達しない場合があり、また、2次加算コードが第2加算コードと一致し、しかも、互いに異なる2つの火災感知器に同一のアドレスが誤って付与されているという伝送異常の状態が検出されない場合もある。
【0022】
たとえば、アドレスAD、コマンドCM1、CM2がそれぞれ16進数でFFh、01h、00hで示される(すなわち、8ビットの2進数で表示するとそれぞれ11111111、00000001、00000000である。また、以下、16進数は符後の末尾にhを付けて表すものとする。)とし、同一のアドレスが付与されている2つの火災感知器のうちの1つの火災感知器が火災情報を示す返送データD1として01h(8ビットの2進数で表示すると00000001)、同一のアドレスが付与された2つの火災感知器のうちの他方の火災感知器が、通常である旨を示す返送データD2として00h(8ビットの2進数で表示すると00000000)を送出したとする。
【0023】
この場合、1次加算コードPSは、上記演算によって00hになる。また、火災情報を示す返送データD1に対する2次加算コードSS1は、上記演算によって、01hになり、通常である旨を示す返送データD2に対する2次加算コードSS2は、上述の演算によって00hとなる。しかし、2つの端末装置に付与されているアドレスが同一であるので、返送データD1とD2との返送タイミングが同時であり、また、2次加算コードSS1とSS2との返送タイミングが同時になる。
【0024】
したがって、信号線L上で返送データD1とD2とが重複(衝突)し、また同様に信号線上で2次加算コードSS1とSS2とが重複する。ここで、01hと00hが重複(衝突)すると00hになる。なぜならば、伝送上ビット0がハイであり、ビット1がロウであって、どちらか一方がハイの場合には伝送上ハイとなる伝送方式を採用している場合には、これら01hと00hとを8ビットの2進数で表示すると、それぞれ00000001と00000000になるが、ビット「0」とビット「1」が重複すると、ビット「0」となってしまうからである。
【0025】
したがって、伝送上のみかけの返送データと2次加算コードとは、ともに00hが送出されたかのようになる。このような信号を火災受信機が受信した場合には、みかけの返送データとして00hを用いて、上述の演算によって、第2加算コードは、00hとなり、みかけの2次加算コードと一致してしまい、火災情報が火災受信機に伝送されないという問題があり、また、伝送の異常も検出されないという問題がある。
【0026】
本発明は、防災設備において、互いに同一のアドレスが複数の端末装置に付与されていた場合に、火災情報が発生すると、火災情報を火災受信機に確実に伝送することができ、また、伝送異常を確実に検出することができる防災設備を提供することを目的とする。
【0027】
従来のポーリング方式において、端末装置またはその端末装置を含むグループにおいて伝送異常が発生したことを火災受信機が検出した場合、他の端末装置またはその端末装置を含むグループに対するポーリングを中断し、当該端末装置または当該端末装置を含むグループに対して再度ポーリングを実施し、伝送異常を連続して検出した場合に、真に伝送異常が発生したと受信部が認識し、その旨を受信部等に表示する。
【0028】
しかし、上記従来例においては、伝送異常検出時に再度ポーリングを実施するので、ポーリングを再度実施する時間だけ、その他の端末装置またはその端末装置を含むグループから状態情報等を収集するタイミングが遅れ、防災設備に属する端末装置に対して行うポーリングの全体の所要時間が増大するという問題がある。
【0029】
本発明は、伝送異常による誤警報を防止し、伝送異常を確実に表示することができ防災設備において、伝送異常が発生した場合、防災設備に属する端末装置に対して行うポーリングの全体の所要時間が増大することを阻止することができる防災設備を提供することを目的とするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
請求項1、2に記載の発明は、火災受信機または中継器等の受信部は、端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとに基づいて1次加算コードを作成し、アドレスコードと命令コードと1次加算コードとを送出し、端末装置は、受信部から受信したアドレスコードと命令コードとに基づいて作成した第1加算コードと、受信部から受信した1次加算コードとを比較し、返送データとアドレスコードと命令コードとに基づいて作成した2次加算コードと返送データとを受信部に送出し、受信部は、端末装置から受信した返送データとアドレスコードと命令コードとに基づいて作成した第2加算コードと端末装置から受信した2次加算コードとを比較する防災設備である。
【0031】
請求項3〜5記載の発明は、火災感知器、中継器、発信機または被制御機器を含む複数の端末装置と、火災受信機または中継器等の受信部とが信号線を介して結ばれ、端末装置を受信部がポーリングすることによって、端末装置から所定の端末情報を読み込み、判別し、表示し、または端末装置を制御する防災設備において、受信部と信号線との接続部に設けられている第1の信号反転手段と、端末装置と信号線との接続部に設けられている第2の信号反転手段とを有する防災設備である。
【0032】
【発明の実施の形態および実施例】
図1は、本発明の一実施例である防災設備100を示す系統図である。
【0033】
防災設備100は、火災受信機REと、電源線を兼ねる1対の信号線Lと、各種端末装置とを有し、1対の信号線Lを介して、火災受信機REに、各種端末装置が接続されている。
【0034】
防災設備100における各種端末装置は、アナログ式火災感知器Sと、発信機Pと、中継器RP等で構成され、複数台、たとえば255台の端末装置が火災受信機REに接続されている。アナログ式火災感知器Sは、煙、熱、炎の光、ガスまたは臭い等の火災現象を検出し、その物理量信号を出力する火災感知器であり、光電式、減光式、イオン化式等の煙式、熱式、炎式、ガス式、臭い式等の火災感知器である。なお、所定レベルの火災現象を検出したときに火災信号を出力するオンオフ式火災感知器F、防火戸D、地区ベルB、ガス漏れ検出器G等が、中継器RPを介して信号線Lに接続されている。
【0035】
ここで、上記各端末装置には、火災受信機REに近い側から、端末装置毎に、順次、2桁の16進数によって定められるアドレスが付与されている。すなわち、各端末装置には、火災受信機REに近い側から、00h、01h、02h、……、FEhのようなアドレスが付与されている。ただし、以下の説明では、便宜上、上記アドレスを主に、10進数によって表示する。
【0036】
アドレス00h〜FEhが付与されている端末装置は、火災受信機REに近い側から順に、16個のグループG0〜G15に分けられ、また、図1に示すように、グループG0〜G14にはそれぞれ16台の各種端末装置が属し、グループG15には15台の各種端末装置が属している。ところで、255台の端末装置のそれぞれには、00h〜FEhの8ビットで構成されている互いに異なる固有のアドレスが1個づつ与えられている。
【0037】
図2は、上記実施例における端末装置のアドレスを8ビット構成のコードで示す図であり、図2(1)、(2)は、それぞれ、10進数の10番目、255番目の端末装置のアドレスを、8ビットの2進数コードで示す図である。
【0038】
各端末装置の個々の2進数コードのアドレスは、図2に示されるように、上位4ビット(以下、「上位桁」という)と、下位4ビット(以下、「下位桁」という)とに分けられ、上位桁によって0からはじまるグループ番号を表し、下位桁によって0からはじまるグループ内の端末装置番号を表わしている。すなわち、10番目(10進数)の端末装置に着目すると、その2進数アドレスが「00001001」であり、そのアドレスコードの上位桁が「0000」である(0h)ので、その端末装置は第0グループに属し、その下位桁が「1001」である(9h)ので、そのグループ内における端末装置番号が9に対応する10番目の端末装置であることを示し、これら上位桁と下位桁とを組み合わせた「0Ah」が、防災設備100の全体からみた端末装置の順番が10番であることを示している。
【0039】
また、端末装置番号が254に対応する255番目(10進数)の端末装置に着目すると、その2進数アドレスが「11111110」であり、そのアドレスコードの上位桁が「1111」である(Fh)ので、その端末装置は第15グループに属し、その下位桁が「1110」である(Eh)ので、そのグループ内における15番目の端末装置であることを示し、これら上位桁と下位桁とを組み合わせた「FEh」が、防災設備100の全体からみた端末装置の順番が255番であることを示している。
【0040】
すなわち、上記実施例では、8ビットのコード全体で、防災設備100の全体からみたアドレスを示し、さらに、8ビットのコードの上位桁によってグループ番号を示し、その下位桁によってグループ内における端末装置番号(以下、「グループ内端末装置番号」という)を示している。
【0041】
上記のように、複数の端末装置のそれぞれに、複数の桁数で表示されるアドレスを付与し、アドレス中の特定の桁によってグループ番号を表しているので、「ポイント・ポーリング」の「グループ情報収集フレーム」においては、グループ番号が共通する複数の端末装置を、ポーリング時に同時に呼び出すことができる。また、呼び出されたグループ番号を有する複数の端末装置のそれぞれは、グループ内端末装置番号が互いに異なることを利用して、各端末装置毎に、応答タイミングを割り当てることができる。
【0042】
火災受信機REは、上記各端末装置に対して、後述のポイント・ポーリング、システムポーリング、セレクティングの各モードに従ってポーリングを行い、所定の端末装置から所定情報を収集したり、所定端末装置を制御する。
【0043】
なお、以下、「ポーリング」とは、ポイント・ポーリングまたはシステムポーリングを指し、セレクティングを除くものとする。
【0044】
図3は、上記実施例の動作を示すタイムチャートである。
【0045】
図3に示す「ポイント・ポーリング」は、「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されている。
【0046】
「グループ情報収集フレーム」は、各端末装置を1つ1つ順次ポーリングするのではなく、255台の端末装置をたとえば16個のグループにグループ化し、その各グループ毎に、火災受信機REが呼出すフレームである。呼出されたグループに属する各端末装置は、各端末装置毎に割り当てられた応答タイミング時に、状態情報または種別情報ID等の要求されたデータを順次、火災受信機REに返送する。
【0047】
つまり、上記実施例は、火災感知器、中継器、発信機または被制御機器等の複数の端末装置が受信部に接続されている防災設備において、複数の端末装置が複数のグループに分けられ、受信部がグループ毎にポーリングを行い、複数のグループのうちの所定のグループへのポーリング信号発信と、上記所定のグループの次のグループへのポーリング信号発信との間に、上記所定のグループに属する複数の端末装置からの情報を、時分割で受信部が受信する防災設備である。
【0048】
上記実施例によれば、1つのグループに属する端末装置が多数である場合に、異常を検出した端末装置を迅速に検出することができる。
【0049】
なお、上記時分割に使用するタイムスロットが複数設けられている場合、図23で後述するように、所定のグループへのポーリング信号発信と、所定のグループの次のグループへのポーリング信号発信との間におけるタイムスロットの開始時刻が遅い程、上記タイムスロットの幅が広くなるように設定されている。
【0050】
ここで、「状態情報」とは、端末装置がアナログ式火災感知器である場合は、検出した火災現象の物理量データであり、端末装置が中継器RPである場合は、オンオフ式火災感知器Fやガス漏れ検出器Gが接続されているときに、火災信号やガス漏れ信号の有無を示すデータであり、防火戸Dや地区ベルB等の被制御機器が接続されているときに、これらの機器の開閉状態や動作中か否かを示すデータであり、鳴動中か否かを示すデータであり、端末装置が発信機である場合は、押しボタンスイッチが押されて作動中か否かを示すデータである。
【0051】
そして、ポイント・ポーリングを構成する「グループ情報収集フレーム」において収集される所定情報を、「グループ情報」という。
【0052】
ポイント・ポーリングを構成する「発信機検出フレーム」は、発信機Pが人為的に操作されるものであり、発信機Pの作動情報は信頼性が高いので、速やかに作動情報を収集するために設けられたフレームである。したがって、発信機検出フレームは、図3に示すように、1つのグループに対して「グループ情報収集フレーム」が1回実行される毎に、防災設備100に属する全ての発信機に対して同時に呼び出しを行い、発報中の発信機があれば、その発報中の発信機は、当該呼び出しに対し、発信機毎に指定されているタイムスロットのうちで発報中の発信機に指定されているタイムスロットに、自分のアドレスを火災受信機REに対して返送する。
【0053】
「発報発信機アドレス情報」は、「発信機検出フレーム」において収集されるアドレスである。上記実施例では、発信機Pが複数発報した場合、アドレスの大きい発信機が送信を停止し、アドレスが最も小さい1つの発信機のみが返送するようにしている。この詳細については、後述する。
【0054】
「システムポーリング」は、火災受信機REが端末装置に対して所定の制御命令を送信し、全ての端末装置を制御するものである。ここで、システムポーリング時に、火災受信機REが複数の端末装置に対して行う制御命令は、たとえば、火災復旧命令(火災信号を送出したアナログ式火災感知器Sや中継器RP等の端末装置、地区ベルBを鳴動させている中継器RP等の端末装置等を正常な監視状態に復旧させる命令)、蓄積復旧命令(所定時間、火災状態が継続しているか否かを判別する蓄積動作を行うために、火災信号を送出した火災感知器や中継器等の端末装置を復旧させる命令)、地区音響停止命令(鳴動中の地区ベルBを停止させる命令)である。
【0055】
また、「セレクティング」は、所望の端末装置に対応するアドレスを指定して所定制御命令を送信し、当該端末装置を制御したり、また、任意の端末装置に状態情報等の要求命令を所望の端末装置に送信し、個々の端末装置から状態情報等を収集する動作である。
【0056】
図3の左上から右上に向かって動作が進み、その右端からは、1つ下の段の左端に動作が進み、上記のようにして順次、処理が進む。また、図3中、横線の上の信号は、火災受信機REから送信される信号であり、その横線の下の信号は、端末装置から送信される信号である。
【0057】
まず、火災受信機REから端末装置へ送出されるアドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPSの各コードと、端末装置から火災受信機REへ送出される返送データD1、ニ次サムチェックコードSS、自己のアドレスDA、返送データDaの各コードとについて説明をする。
【0058】
ここで、上記各コードAD、CM1、CM2、PS、D1、SS、DA、Daのそれぞれは、たとえばスタートビットSB(図2においては、スタートビットをMSBで示してある)、8ビットのデータ領域、ストップビットEB(図2においては、ストップビットをLSBで示してある)の計10ビットで構成される。したがって、これらが、伝送上、火災受信機REから端末装置へ、または、端末装置から火災受信機REへ送出される場合、10ビットで表される2進数として、上位の桁から順次、1ビットづつ送出される。なお、以下の説明において、コードAD、CM1、CM2、PS、D1、DA、Da、SSの内容を示す8ビットのデータ領域を、説明の便宜上、2桁の16進数で表す。
【0059】
まず、火災受信機REから、端末装置に対して、アドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPSが送出される。ここで、アドレスADは、00hからFFhまでの2桁の16進数であり、アドレスADが00hからFEhまでである場合(すなわちAD≠FFhである場合)、セレクティングにおいて動作すべき防災設備100に設けられた端末装置のアドレス(以下、「セレクティングアドレスコード」という。)を示し、また、アドレスADがFFhである場合、ポイント・ポーリングまたはシステムポーリングである旨(以下、ポーリング命令という)を示す。
【0060】
コマンドCM1も、2桁の16進数であり、セレクティングを行う場合(すなわちAD≠FFhである場合)、その内容を示し、たとえば、コマンドCM1が82hであれば、火災試験命令であることを示し、83hであれば、火災感知器の確認灯を消灯させるための確認灯消灯制御命令等についてのセレクティングであることを示す。
【0061】
また、ポーリング命令(AD=FFh)が行われている場合、コマンドCM1は、行われるべきポーリングの種類を示す。すなわち、コマンドCM1が、0Xhである場合には、ポイント処理を行う旨(ポイント処理命令)を示し、FXhである場合、システム処理を行う旨(システム処理命令)を示す。
【0062】
ここで、Xは、0hからFhまでの16進数であり、この場合、そのポーリングの内容を示す。たとえば、コマンドCM1が00hである場合、ポイント・ポーリングであって、種別情報ID返送命令を示し、コマンドCM1が01hである場合、ポイント・ポーリングであって、状態情報返送命令を示し、コマンドCM1がF0hである場合、システムポーリングであって、火災復旧命令を示し、コマンドCM1がF1hである場合、システムポーリングであって、蓄積復旧命令を示し、コマンドCM1がF2hである場合、システムポーリングであって、地区音響停止命令を示し、コマンドCM1がF3hである場合、システムポーリングであって、非常放送停止命令を示す。
【0063】
コマンドCM2も、2桁の16進数であるが、セレクティングとシステムポーリングとの場合には、使用されない。
【0064】
また、ポイント・ポーリングである場合、コマンドCM2の下位桁によって、当該ポーリングにおいて所定の情報を返送すべきグループ(ポイント・ポーリングにおけるグループ指定コード)を示す。たとえば、コマンドCM2は、0Xhで表される。ここで、Xは、0hからFhまでの16進数であり、所定の情報を返送すべきグループ番号を示す。
【0065】
さらに、一次サムチェックコードPSは、火災受信機REからの伝送が正常に行われたか否かを端末装置が確認するために用いられるコードであり、コードAD、CM1、CM2に基づいて所定の演算によって得られ、これについては後述する。
【0066】
他方、ポイント・ポーリングの場合、状態情報または種別情報IDとして返送データD1が各端末装置から火災受信機REに送出され、ニ次サムチェックコードとしてニ次サムチェックコードSSが各端末装置から火災受信機REに送出される。
【0067】
また、セレクティングである場合、自己のアドレスDA、返送データDaが火災受信機REに送出され、ニ次サムチェックコードSSが火災受信機REに送出される。なお、システムポーリングである場合、端末装置は何も返送しない。なお、返送データDaは、端末装置の状態情報、種別情報IDまたは火災復旧命令等の制御命令を受信した場合、制御命令通りに作動した旨を示す情報である。
【0068】
また、ニ次サムチェックコードSSは、端末装置からの伝送が正常に行われたか否かを火災受信機REが確認するために用いられるコードであり、ポイント・ポーリングである場合、上記AD、CM1、CM2、PS、D1から所定演算によって得られ、また、セレクティングの場合、上記AD、CM1、CM2、PS、DA、Daから所定演算によって得られ、この所定演算について後述する。
【0069】
次に、上記実施例の動作を、図3に基づいて説明する。
【0070】
ポイント・ポーリングは、「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成され、「グループ情報収集フレーム」は、受信機が端末装置の呼び出しを行う「受信機フィールド」と、受信機と端末装置との間で伝送が行われない「第1ウェイティングフィールドWF1」と、呼出された端末装置が信号伝送を行う「端末装置フィールド」とで構成され、また、「発信機検出フレーム」は、受信機と発信機との間で信号伝送を行う「発信機フィールド」と、受信機と端末装置との間で信号伝送が行われない「第2ウェイティングフィールドWF2」とで構成される。
【0071】
まず、図3に示すように、時点P0において、ポイント・ポーリングの1つの動作である「グループ情報収集フレーム」における「受信機フィールド」が開始される。つまり、火災受信機REは、アドレスADとしてFFhを送出し、コマンドCM1として01hを送出し、コマンドCM2としてたとえば00hを送出し、また、所定の一次サムチェックコードPSを送出する。
【0072】
一方、端末装置フィールドにおいて、上記コマンド等を受信した各グループに属する端末装置は、自己のアドレスの上位桁で示されるグループ番号と、火災受信機REから受信したグループ番号とが一致した場合、第1ウェイティングフィールドWF1が終了した後、返送データD1とニ次サムチェックコードSSとを火災受信機REに返送する。
【0073】
そして、当該各端末装置が要求されたデータを返送する場合、呼び出しを受けたグループに属する16台の各端末装置毎に割り当てられた応答タイミング時に、端末装置番号が小さい端末装置から順次データを返送する。
【0074】
他方、火災受信機REは、第1ウェイティングフィールドWF1が経過し、端末装置フィールドに入る。端末装置フィールドは、各端末装置のそれぞれの状態情報を火災受信機REが受信するための16個のスロットであり、この端末装置フィールドにおいて、端末装置番号0〜15の端末装置は、各端末装置の端末装置番号に対応したタイムスロット毎に、返送データD1とニ次サムチェックコードSSとを順次、送出し、火災受信機REは各端末装置から送出されたデータを収集する。
【0075】
この端末装置フィールドが終了すると、「発信機検出フレーム」が開始される。「発信機検出フレーム」は、ポイント・ポーリングの1つの動作であり、図3における時点CPにおいて、発信機Pのみを呼び出す発信機呼出パルスPCを火災受信機REが送出するフレームである。所定の発信機Pの押しボタンが操作され、上記所定の発信機Pが発報状態にある場合、受信機REが発信機呼出パルスPCを送出した直後に、発信機Pが自己アドレスADpを発信する。ここで、発信機呼出パルスPCは、発信機Pからのスタートビットを兼ねているので、8ビットで表される発信機アドレスADpの返送タイミングの同期をとることができる。このようにして、火災受信機REは、発報した発信機Pのアドレス情報ADpを得ることができる。
【0076】
「発信機検出フレーム」において、発信機フィールドが終了すると、火災受信機REは第2ウェイティングフィールドWF2に入り、この第2ウェイティングフィールドWF2が終了すると、グループ番号0のグループを指定して実行するポイント・ポーリング(G0)を終了する。
【0077】
そして、グループを指定するコマンドCM2が1インクリメントされ、時点P1において、グループ番号1のグループを指定して実行するポイント・ポーリング(G1)が開始され、ポイント・ポーリング(G0)の動作と同様の動作を繰り返す。以下、図3において省略してある時点P2、P3、……、P14において、各グループ番号2h、……、Fhを指定し、ポイント・ポーリングが開始され、ポイント・ポーリング(G0)の動作と同様の動作を繰り返す。
【0078】
グループ番号Fhを指定してポイント・ポーリングを終了した後、図3において省略してあるが、種別情報IDを収集するポイント・ポーリングが実行され、火災受信機REは、アドレスADとしてFFhを送出し、コマンドCM1、CM2としてそれぞれ00h、01hを送出し、所定の一次サムチェックコードPSを送出し、端末装置フィールドにおいて返送データD1として、各端末装置の状態情報を送出する代わりに、種別情報IDを各端末装置から送出する。
【0079】
なお、返送データD1以外については、状態情報を収集するポイント・ポーリングの動作と基本的には同様の動作が、グループ番号0hのグループを指定して実行される。そして、グループ番号0h〜Fhのグループを順次、指定し、ポイント・ポーリングが実行され、火災受信機REは、各端末装置から種別情報IDを収集する。グループ番号Fhのグループを指定したポイント・ポーリングが終了した後に、状態情報を収集するポイント・ポーリングが開始される。
【0080】
次に、上記実施例におけるシステムポーリングの動作について説明する。
【0081】
図3の時点P16において、たとえば、火災復旧を実行するシステムポーリングを行う旨の命令を、火災受信機REの操作部OPを介して、オペレータが火災受信機REに入力したとする。この場合、火災受信機REは、火災復旧を実行するシステムポーリングを示すコマンド等として、ポーリング命令(AD=FFh)と、火災復旧命令(CM1=F0h)と、一次サムチェックコードPSとを順次、送出する。
【0082】
なお、上記実施例において、システムポーリングを実行する場合、端末装置から火災受信機REへ応答信号を返送しないようにしているが、火災受信機REから命令信号を受信したことを示す応答信号を、端末装置から火災受信機REに返送するようにしてもよい。
【0083】
また、システムポーリングにおいて、蓄積復旧、地区音響停止、非常放送停止を実行する場合、上記説明における火災復旧命令(CM1=F0h)の代わりに、それぞれ、蓄積復旧命令(CM1=F1h)、地区音響停止命令(CM1=F2h)、非常放送停止命令(CM1=F3h)を送出し、それ以外の点については、上記火災復旧を行うシステムポーリングの動作と基本的には同様の動作を実行する。
【0084】
次に、上記実施例におけるセレクティングの動作について説明する。
【0085】
図3の時点P17において、たとえば、アドレスADが12hである端末装置の確認灯を消灯させるセレクティングを行う旨の命令を、火災受信機REの操作部OPを介して、オペレータが火災受信機REに入力したとする。この場合、火災受信機REは、確認灯の消灯を行うセレクティングを示すコマンド等として、セレクティングを行うべき端末装置のアドレス(AD=12h)と、確認灯消灯制御命令(CM1=83h)と、一次サムチェックコードPSとを順次、送出する。
【0086】
また、この信号を受信したアドレスADが12hである端末装置は、自己のアドレスDAと、返送データDaと、ニ次サムチェックコードSSとを、火災受信機REに返送する。この場合における返送データDaは、確認灯が消灯されている状態を示すデータである。
【0087】
また、セレクティングにおいて火災受信機REから送出される命令としては、確認灯消灯制御命令(CM1=83h)以外に、火災試験命令(CM1=82h)、確認灯点灯制御命令(CM1=84h)、CL間制御命令(CM1=85h)、防排煙中継器の起動復帰命令(CM1=86h)、連動鳴動制御命令(CM1=87h)、手動鳴動制御命令(CM1=88h)、SCI切離制御命令(CM1=89h)、火災復旧命令(CM1=F0h)、蓄積復旧命令(CM1=F1h)地区音響停止命令(CM1=F2h)、非常放送停止命令(CM1=F3h)、種別情報ID返送命令(CM1=00h)、状態情報返送命令(CM1=01h)等がある。上記各命令を火災受信機REが送出してセレクティングを行う動作は、命令内容が互いに異なる点を除いて、端末装置の確認灯を消灯させる上記セレクティングの動作と、基本的には同様の動作である。
【0088】
次に、上記実施例において、ポイント・ポーリングにおける発信機検出フレームを実行中に、複数の発信機が同時に発報している場合に、そのうちの1つの発信機のアドレスのみが火災受信機REに返送される動作について説明する。
【0089】
図4は、上記実施例において、3台の発信機PA 、PB 、PC が同時に応答信号を送出しようとした場合(発報を知らせるために自己アドレスを同時に送出しようとした場合)の動作を示すタイムチャートである。
【0090】
図4に示すタイムチャートにおいて、複数の発信機が発報を知らせるために各自己アドレスADを同時に送出しようとした場合、各自己アドレスADのうちで最も小さいアドレスADのみが火災受信機REに伝送され、最も小さいアドレスAD以外のアドレスADが送出されないので、伝送線上におけるアドレスADの衝突が生じない。この伝送線上におけるアドレスADの衝突が生じない理由について、以下に説明する。
【0091】
図4(1)は、火災受信機REからのタイミングCPで出力される発信機呼出パルスPCを示す図であり、図4(2)、(3)、(4)は、発報した各発信機PA 、PB 、PC から送出されたアドレス信号を示す図である。
【0092】
なお、図4に関する説明においては、説明の便宜上、各発信機PA 、PB 、PC のアドレスADを10進数で示し、タイムチャート上にはそのアドレスADを2進数で示してある。つまり、発信機PA のアドレスは、10進数の「62」(2進数で示すと、「00111110」)であり、発信機PB のアドレスは、10進数の64(2進数で示すと、「01000000」)であり、発信機PC のアドレスは、10進数の160(2進数で示すと、「10100000」)であるとする。
【0093】
図4(1)に示す時点CPで、火災受信機REから発信機PA 、PB 、PC が発信機呼出パルスPCを受信したときに、発信機PA 、PB 、PC がそれぞれ発報していたとする。そして、時点CPにおいて発信機呼出パルスPCが火災受信機REから送出された後に、発信機PA 、PB 、PC が、各自己のアドレスADの最上位ビットから1ビットづつ送出を開始する。
【0094】
ここで、発信機PB のアドレスADは「01000000」(2進数)であるので、その最上位ビットは「0」であり、発信機PA のアドレスADは「00111110」(2進数)であるので、その最上位ビットは「0」であり、発信機PC のアドレスADは「10100000」(2進数)であるので、その最上位ビットは「1」である。
【0095】
つまり、各アドレスADの最上位ビットに着目すると、発信機PA 、PB が「0」(すなわち非アクティブレベル)を送出し、発信機PC が「1」(すなわちアクティブレベル)を送出し、上記実施例においては、信号線Lに、「0」(すなわち非アクティブレベル)と、「1」(すなわちアクティブレベル)とが送出されると、信号線L上の信号は、「0」(すなわち非アクティブレベル)になるようになっている。
【0096】
このように信号線Lの値が「0」(すなわち非アクティブレベル)になっているにもかかわらず、発信機PC が「1」(すなわちアクティブレベル)を送出しようとしているので、発信機PC は、自己のアドレスADよりも小さいアドレスADの発信機が信号送出中であると判断し、その後における発信機PC の自己アドレスADの送出を断念する。一方、発信機PA 、PB は、信号線が「0」(すなわち非アクティブレベル)になっており、発信機PA 、PB が「0」(すなわち非アクティブレベル)を送出しているので、アドレスADの最上位ビット送出の段階では、発信機PA 、PB は、自己のアドレスADよりも小さいアドレスADの発信機が信号送出中であるとは判断せず、その後における発信機PA 、PB の自己アドレスADの送出を続行しようとする。
【0097】
次に、アドレスADの最上位ビットの次のビットに着目すると、発信機PA が「0」(すなわち非アクティブレベル)を送出し、発信機PB が「1」(すなわちアクティブレベル)を送出しているので、信号線L上の信号は、「0」(すなわち非アクティブレベル)になる。
【0098】
このように信号線L上の信号が「0」(すなわち非アクティブレベル)になっているにもかかわらず、発信機PB が「1」(すなわちアクティブレベル)を送出しようとしているので、発信機PB は、自己のアドレスADよりも小さいアドレスADの発信機が信号送出中であると判断し、その後における発信機PB の自己アドレスADの送出を断念する。
【0099】
一方、発信機PA は、信号線が「0」(すなわち非アクティブレベル)になっており、発信機PA が「0」(すなわち非アクティブレベル)を送出しているので、アドレスADの最上位ビットの次のビット送出の段階では、自己のアドレスADよりも小さいアドレスADの発信機が信号送出中であるとは判断せず、その後における発信機PA の自己アドレスADの送出を続行しようとする。
【0100】
そして、アドレスADの最上位ビットの次の次のビットに着目すると、発信機PA が「1」(すなわちアクティブレベル)を送出し、信号線が「1」(すなわちアクティブレベル)であるので、アドレスADの最上位ビットの次の次のビット送出の段階で、発信機PA は、自己のアドレスADよりも小さいアドレスADの発信機が信号送出中であるとは判断せず、その後における発信機PA の自己アドレスADの送出を続行しようとする。そして、上記判断、動作を繰り返してアドレスADの最下位ビットが送出される。
【0101】
この結果、最もアドレスADの小さい発信機PA のアドレスのみが火災受信機REに送出され、したがって、複数の発信機が発報を知らせるために各自己アドレスADを同時に送出しようとした場合、各自己アドレスADの衝突を阻止することができる。そして、図4(4)に示すように、伝送上の信号は、火災受信機REからの発信機呼出パルスをスタートビットとし、発信機PA のアドレスADが8ビットで送出される。
【0102】
なお、複数の発信機が発報を知らせるために各自己アドレスADを同時に送出しようとした場合、各自己アドレスADのうちで最も大きいアドレスADのみが火災受信機REに伝送され、最も大きいアドレスAD以外のアドレスADが送出されないようにしてもよく、このようにすることによって、発信機を有する端末装置が多数接続され、発信機が作動した端末装置を一斉に呼び出した場合、端末装置からの返送信号が衝突せずに、発信機が作動した端末装置を特定することができる。
【0103】
つまり、上記実施例は、火災感知器、中継器、発信機または被制御機器等の複数の端末装置が受信部に接続されている防災設備において、複数の発信機が発報した場合に、発報した複数の発信機のうちの1つの発信機の信号のみが受信部に送信されるように制御される防災設備である。この場合、発信機は、他の発信機が同時に信号送出状態にあるときに、他の発信機との間で、上記受信部に送信する優先度を判別する優先度判別手段を有する。さらに、上記優先度判別手段は、発報した複数の発信機の各アドレスのうちで、最も大きなアドレスまたは最も小さなアドレスを判別する手段であり、この判別された最も大きなアドレスまたは最も小さなアドレスが上記受信部に送信される。
【0104】
上記実施例によれば、発信機を有する端末装置が多数接続され、発信機が作動した端末装置を一斉に呼び出した場合、端末装置からの返送信号が衝突せずに、発信機が作動した端末装置を特定することができる。
【0105】
図5は、上記実施例において使用されている火災受信機REの一例を示すブロック図である。
【0106】
火災受信機REは、マイクロプロセッサMPU1と、ROM(Read Only Memory)11〜13と、RAM(Random Access Memory)11〜19と、インタフェースIF11〜13と、信号送受信部TRX1と、操作部OPと、表示部DPと、タイマTsltとを有する。
【0107】
ROM11は、図9〜図15に示すフローチャートに関するプログラム等を記憶する領域である。ROM12は、各端末装置のアドレス(グループ番号と端末番号)と種別情報IDとが対応している端末マップテーブルを記憶する領域である。ROM13は、火災地区と制御すべき防火戸等の被制御機器との連動制御関係を示す連動制御テーブルを記憶する領域である。
【0108】
RAM11は、作業用領域である。RAM12は、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて端末装置から返送された返送データD1と、ニ次サムチェックコードSSとを記憶する領域であり、返送データD1を格納するRAM121と、ニ次サムチェックコードSSを格納するRAM122とで構成されている。RAM13は、各種端末装置のアドレスと種別情報IDとを記憶する領域である。
【0109】
なお、初期設定時には、ROM12に記憶されている各端末装置のアドレスと種別情報IDとがRAM13にロードされ、それ以降、端末装置の付け替え等によって、これらのアドレスと種別情報IDとを変更する必要がある場合には、操作部OPを操作することによって、これらを変更することができる。また、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて、種別情報IDが返送された場合、RAM13に先に記憶されている種別情報IDは、この返送された種別情報IDに更新される。
【0110】
RAM14は、上記グループ情報収集フレームにおいて、端末装置に送信すべきアドレスADと、コマンドCM1、CM2と、一次サムチェックコードPSとを記憶する領域である。なお、RAM14は、アドレスADを格納するRAM141と、コマンドCM1を格納するRAM142と、コマンドCM2を格納するRAM143と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM144とで構成されている。
【0111】
RAM15は、ポイント・ポーリングにおける発信機検出フレームにおいて、返送された発信機のアドレスを記憶する領域である。RAM16は、伝送異常検出変数fxをアドレスAD毎に記憶する領域である。なお、伝送異常検出変数fxは、アドレスADがxである端末装置について、伝送異常が検出された回数を示す変数であり、10進法で示される。
【0112】
RAM17は、システムポーリングにおいて端末装置に送信すべきアドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSとを記憶する領域である。なお、RAM17は、アドレスADを格納するRAM171と、コマンドCM1を格納するRAM172と、コマンドCM2を格納するRAM173とで構成されている。
【0113】
RAM18は、セレクティングにおいて端末装置に送信すべきアドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSとを記憶する領域である。なお、RAM18は、アドレスADを格納するRAM181と、コマンドCM1を格納するRAM182と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM183とで構成されている。
【0114】
RAM19は、セレクティングにおいて端末装置から返送された端末装置の自己アドレスDAと、返送データDaと、ニ次サムチェックコードSSとを記憶する領域である。なお、RAM19は、端末装置の自己アドレスDAを格納するRAM191と、返送データDaを格納するRAM192と、ニ次サムチェックコードSSを格納するRAM193とで構成されている。
【0115】
タイマTsltは、状態情報を受信するためのスロットと発信機スロットとについて、その開始時間と終了時間とを管理するタイマである。
【0116】
インタフェースIF11は、操作部OPとマイクロプロセッサMPU1とを接続するインタフェースである。インタフェースIF12は、表示部DPとマイクロプロセッサMPU1とを接続するインタフェースである。インタフェースIF13は、信号送受信部TRX1とマイクロプロセッサMPU1とを接続するインタフェースである。
【0117】
信号送受信部TRX1は、並直列変換器と、送信回路と、受信回路と、直並列変換器等で構成されている。操作部OPには、各種スイッチ、テンキー等が設けられている。表示部DPには、各種表示灯、CRT等が設けられている。
【0118】
図6は、上記実施例における端末装置の一例としてのアナログ式光電式火災感知器Sを示すブロック図である。
【0119】
アナログ式光電式火災感知器Sは、マイクロプロセッサMPU2と、ROM21、22と、RAM21〜28と、インタフェースIF21〜26と、信号送受信部TRX2と、煙検出用発光素子の一例としての発光ダイオードLDと、受光素子の一例としてのホトダイオードPDと、所定の時間間隔でパルスを発生させ発光、受光等のセンサ処理(煙検出動作)に基づいて上記発光ダイオードLDとホトダイオードPDとを駆動させる)クロック発生源CLKと、動作確認灯としての発光ダイオードLEDと、タイマTdと、発光ダイオードLDを所定の発光量で発光させる発光回路LDCと、増幅回路やサンプルホールド回路を有する受光回路PDCと、動作確認灯LEDの消灯、点灯を制御する発光回路LEDCと、受光部の感度を所定値まで上昇させ火災試験を実行するための火災試験回路TEとを有する。
【0120】
ROM21は、ポイント処理、システム処理、セレクティング処理等の動作に関するプログラム等を記憶する領域である。ROM22は、自己アドレス(その上位桁が、自己が属するグループ番号、その下位桁が、端末番号としても使用される)と、種別情報IDとを記憶する領域である。なお、ROM22の代わりにディップスイッチ等を使用するようにしてもよい。
【0121】
RAM21は、作業用領域である。RAM22は、現在の煙の物理量の情報を記憶する領域である。RAM23は、グループ内端末番号mと、自己の状態情報とを火災受信機REに返送するタイミング(すなわち自己に割り当てられたスロット)を記憶する領域である。なお、火災受信機REに返送する上記返送タイミングは、自己のアドレスの下位桁で示されるグループ内端末番号mに基づいて、初期設定時の直後に算出され、以下の説明では、上記返送タイミングを情報返送開始時刻Tdmで示す。
【0122】
RAM24は、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて火災受信機REから受信したアドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPSを記憶する領域である。なお、RAM24は、アドレスADを格納するRAM241と、コマンドCM1を格納するRAM242と、コマンドCM2を格納するRAM243と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM244とで構成されている。
【0123】
RAM25は、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて火災受信機REへ送出する返送データD1と、ニ次サムチェックコードSSとを記憶する領域である。なお、RAM25は、返送データD1を格納するRAM251と、二次サムチェックコードSSを格納するRAM252とによって構成されている。
【0124】
RAM26は、システムポーリングにおけるアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPSを記憶する領域である。なお、RAM26は、アドレスADを格納するRAM261と、コマンドCM1を格納するRAM262と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM263とで構成されている。
【0125】
RAM27は、セレクティングにおけるアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPSを記憶する領域である。なお、RAM27は、アドレスADを格納するRAM271と、コマンドCM1を格納するRAM272と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM273とで構成されている。
【0126】
RAM28は、セレクティングにおいて返送される当該火災感知器Sの自己アドレスDAと、返送データDaと、ニ次サムチェックコードSSとを記憶する領域である。なお、RAM28は、自己アドレスDAを格納するRAM281と、返送データDaを格納するRAM282と、ニ次サムチェックコードSSを格納するRAM283とで構成されている。
【0127】
インタフェースIF21は、クロックCLKとマイクロプロセッサMPU2とを接続するインタフェースである。インタフェースIF22は、火災試験回路TEとマイクロプロセッサMPU2とを接続するインタフェースである。インタフェースIF23は、信号送受信部TRX2とマイクロプロセッサMPU2とを接続するインタフェースである。インタフェースIF24は、受光回路PDCとマイクロプロセッサMPU2とを接続するインタフェースである。インタフェースIF25は、発光回路LEDCとマイクロプロセッサMPU2とを接続するインタフェースである。インタフェースIF26は、煙検出用の発光回路LDCとマイクロプロセッサMPU2とを接続するインタフェースである。Tdは、データ返送開始時間等を管理する返送タイミング管理タイマである。信号送受信部TRX2は、信号送受信部TRX1と同様のものである。
【0128】
なお、アナログ式火災感知器Sは、上記実施例に示した光電式に限定されず、熱式、炎式、ガス式、臭い式等であってもよい。この場合には、煙検出用の発光ダイオードLDとその発光回路LDC、ホトダイオードPDとその受光回路PDCの代わりに、熱式のアナログ式火災感知器であれば、感熱手段としてのサーミスタとその検出回路とを設けてもよく、炎式のアナログ式火災感知器であれば、焦電素子または紫外線検出素子等の受光素子とその検出回路とを設けてもよく、ガス式のアナログ式火災感知器であれば、ガスセンサとその検出回路とを設けてもよく、臭い式火災感知器であれば、臭いセンサとその検出回路とを設けるようにしてもよく、これらの点以外については、その基本的構造は同じである。
【0129】
図7は、上記実施例における端末装置の一例としての中継器RPを示すブロック図である。
【0130】
中継器RPは、マイクロプロセッサMPU3と、ROM31、32と、RAM31〜38と、インタフェースIF31〜38と、データ返送開始時刻等を管理する返送タイミング管理タイマであるタイマTdと、当該中継器RPに接続されているオンオフ式火災感知器から火災信号を受信する火災信号受信回路FSRと、中継器に接続された当該オンオフ式火災感知器の受光部の感度を所定値まで上昇させ火災試験を実行するための火災試験回路TEと、図示しない地区ベルを制御する地区音響制御回路LACと、中継器におけるCL線(図示せず)を制御するCL間制御回路CLRと、図示しない防火戸Dの開閉を制御する防排煙制御回路BHRと、中継器RPと信号線末端の電源のオン・オフとを制御するSCI切断制御回路SCRと、図示しないスピーカからの警報発生を制御する放送制御回路BACと、信号送受信部TRX3とを有する。
【0131】
ROM31は、図10〜12に示すフローチャートに関するプログラム等を記憶する領域である。ROM32は、自己アドレス(上位桁がグループ番号として、下位桁が端末番号としても使用される)と種別情報ID等を記憶する領域である。なお、ROM32の代わりに、ディップスイッチ等を使用するようにしてもよい。
【0132】
RAM31は、作業用領域である。RAM32は、現在の状態情報(すなわち、オンオフ式火災感知器Fが火災であるとの信号を送出しているか否か等)を記憶する領域である。RAM33は、グループ内端末番号がmである自己の状態情報を火災受信機REに返送するタイミング(すなわち自己に割り当てられたスロット)を記憶する領域である。この返送タイミングを、以下の説明では、情報返送開始時刻Tdmで示す。なお、後述する初期設定時(図16のU1)の直後に、自己のアドレスの下位桁で示される端末番号に基づいて、当該返送タイミングが算出される(図16のU2)。
【0133】
RAM34は、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて火災受信機REから受信したアドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPSを記憶する領域であり、アドレスADを格納するRAM341と、コマンドCM1を格納するRAM342と、コマンドCM2を格納するRAM343と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM344とで構成されている
RAM35は、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて火災受信機REへ送出する返送データD1と、ニ次サムチェックコードSSとを記憶する領域であり、返送データD1を格納するRAM351と、ニ次サムチェックコードSSを格納するRAM352とで構成されている。
【0134】
RAM36は、システムポーリングにおけるアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPSを記憶する記憶領域であり、アドレスADを格納するRAM361と、コマンドCM1を格納するRAM362と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM363とで構成されている。
【0135】
RAM37は、セレクティングにおけるアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPSを記憶する記憶領域であり、アドレスADを格納するRAM371と、コマンドCM1を格納するRAM372と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM373とで構成されている。
【0136】
RAM38は、セレクティングにおいて返送される端末装置の自己アドレスDAと、返送データDaと、ニ次サムチェックコードSSとを記憶する領域であり、アドレスDAを格納するRAM381と、返送データDaを格納するRAM382と、ニ次サムチェックコードSSを格納するRAM383とで構成されている。
【0137】
インタフェースIF31は、火災信号受信回路FSRとマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。インタフェースIF32は、火災試験回路TEとマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。インタフェースIF33は、地区音響制御回路LACとマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。インタフェースIF34は、CL間制御回路CLRとマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。インタフェースIF35は、防排煙制御回路BHRとマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。インタフェースIF36は、SCI切断制御回路SCRとマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。インタフェースIF37は、放送制御回路BACとマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。インタフェースIF38は、信号送受信部TRX3とマイクロプロセッサMPU3とを接続するインタフェースである。なお、信号送受信部TRX3は、信号送受信部TRX1と同様のものである。上記実施例において、1つの中継器にオンオフ式火災感知器、地区ベル、防火戸、スピーカが接続されているが、これらの少なくとも1つの機器が中継器に接続されるように構成してもよい。
【0138】
図8は、上記実施例における発信機Pを示すブロック図である。
【0139】
発信機Pは、マイクロプロセッサMPU4と、ROM41、42と、RAM41〜49と、インタフェースIF41〜43と、信号送受信部TRX4と、火災時に操作されるべき押しボタン式等のスイッチSWと、応答ランプとしての発光ダイオードLEDと、応答ランプLEDを発光させる発光回路LEDCと、ビットタイマTbとを有する。
【0140】
ROM41は、図18と図19とに示すフローチャートに関するプログラム等を記憶する領域である。ROM42は、上位桁がグループ番号として、下位桁が端末番号としても使用される自己アドレスを記憶する領域である。なお、ROM42の代わりに、ディップスイッチ等を使用するようにしてもよい。
【0141】
RAM41は、作業用領域である。RAM42は、現在の作動情報を記憶する領域である。RAM43は、図18と図19とに示す動作において自己の作動情報を火災受信機REに返送するタイミングを記憶する領域である。なお、当該タイミングは、アナログ式光電式火災感知器Sにおける動作と同様に、初期設定時の直後に、自己のアドレスの下位桁で示されるグループ内端末番号mに基づいて算出される。RAM44は、発信機が作動(すなわち発報)している場合に、図18と図19とに示す動作において送出する自己のアドレス設定を記憶する領域である。
【0142】
RAM45は、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて、火災受信機REから受信したアドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPSを記憶する領域であり、アドレスADを格納するRAM451と、コマンドCM1を格納するRAM452と、コマンドCM2を格納するRAM453と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM454とで構成されている。
【0143】
RAM46は、ポイント・ポーリングのグループ情報収集フレームにおいて火災受信機REへ送出する返送データD1と、ニ次サムチェックコードSSとを記災する領域であり、返送データD1を格納するRAM461とニ次サムチェックコードSSを格納するRAM462とで構成されている。
【0144】
RAM47は、システムポーリングにおいて火災受信機REから受信したアドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSとを記憶する領域であり、アドレスADを格納するRAM471と、コマンドCM1を格納するRAM472と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM473とで構成されている。
【0145】
RAM48は、セレクティングにおいて、火災受信機REから受信したアドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSとを記憶する領域であり、アドレスADを格納するRAM481と、コマンドCM1を格納するRAM482と、一次サムチェックコードPSを格納するRAM483とで構成されている。
【0146】
RAM49は、セレクティングにおいて、火災受信機REへ送出する自己のアドレスDAと、返送データDaと、ニ次サムチェックコードSSとを記憶する領域であり、自己アドレスDAを格納するRAM491と、返送データDaを格納するRAM492と、ニ次サムチェックコードSSを格納するRAM493とで構成されている。
【0147】
インタフェースIF41は、信号送受信部TRX4とマイクロプロセッサMPU4とを接続するインタフェースである。インタフェースIF42は、押しボタン式等のスイッチSWとマイクロプロセッサMPU4とを接続するインタフェースである。インタフェースIF43は、応答ランプとしての発光回路LEDCとマイクロプロセッサMPU4とを接続するインタフェースである。
【0148】
信号送受信部TRX4は、信号送受信部TRX1と同様のものである。また、ビットタイマTbは、後述の発信機呼出パルスとアドレス送信信号とアドレス送信信号とが互いに重複して出力されることを防止するために使用される管理タイマである。
【0149】
次に、上記実施例における火災受信機REの動作について説明する。
【0150】
図9は、上記実施例において、火災受信機REの動作を示すシステムフローチャートである。
【0151】
まず、火災報知設備の電源を投入することによって立ち上げが行われた後、初期設定を行い(S1)、たとえば全てのアドレスについての伝送異常検出変数fxを「0」に設定する。そして、確認灯の消灯等のセレクティング命令を、火災受信機REの操作部OPからオペレータが入力したか否かを判別し(S2)、上記セレクティング命令が入力されていない場合(S2)、システムポーリング命令を、火災受信機REの操作部OPからオペレータが入力したか否かを判別し(S3)、上記システムポーリング命令が入力されていない場合(S3)、ポイント・ポーリングを行い(S4)、ステップS2に戻り、上記動作(S2〜S4)を繰り返す。
【0152】
なお、確認灯の消灯等のセレクティング命令をオペレータが入力した場合(S2)、セレクティングを行う(S6)。また、システムポーリング命令をオペレータが入力した場合(S3)、システムポーリングを行う(S5)。したがって、操作部OPからオペレータが入力しない場合には(S3)、ポイント・ポーリングが行われる(S4)。
【0153】
なお、上記各ポーリングとセレクティングとの詳細内容は、火災受信機REの操作部OPからオペレータによって入力され、その入力に基づいてアドレスAD、コマンドCM1、コマンドCM2、一次サムチェックコードPSの内容が定まり、各種のポーリングとセレクティングとが実行される。
【0154】
図10〜図12は、図9におけるポイント・ポーリング(S4)の動作を具体的に示すフローチャートである。
【0155】
ここで、「グループ情報収集フレーム」の動作は、主にS401〜S426に相当し、「発信機検出フレーム」の動作は、主にS427〜S433に相当する。
【0156】
まず、ポーリング命令(AD=FFh)、ポイント・ポーリングにおける状態情報返送命令(CM1=01h)、ポイント・ポーリングにおけるグループ指定コード(たとえばCM2=00h)のそれぞれをRAM141、RAM142、RAM143に格納する(S401〜S403)。
【0157】
次に、RAM141〜RAM143のアドレスAD、コマンドCM1、CM2を加算して、一次サムチェックコードPSを得る(S404)。この一次サムチェックコードPSをRAM144に格納する(S405)。そして、RAM141〜RAM144に格納されているアドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPSを信号送受信部TRX1から順次、送出する(S406)。そして、管理タイマTsltをスタートさせ(S407)、また、mを0にリセットする(S408)。なお、mは、グループ内端末番号を示す16進数である。なお、タイマTsltが既に起動している場合には、クリアーして再スタートさせるリセットを行う(S408)。
【0158】
次に、当該管理タイマTsltが、グループ内端末番号がmである端末装置から返送される返送データD1、ニ次サムチェックコードSSを受信するためのスロットの開始時刻が開始時刻Tsmであるか否かを判別する(S409)。なお、スロットの開始時刻Tsmの小文字mは、グループ内端末番号を示すものである。当該管理タイマTsltが、上記スロットの開始時刻Tsmを示す場合(S409)、受信イネーブル状態(受信可能状態)となる(S410)。
【0159】
一方、当該管理タイマTsltが、スロット開始時刻Tsmに満たない場合、当該管理タイマTsltが、上記スロット開始時刻Tsmとなるまで待つ(S409)。また、当該管理タイマTsltがスロット開始時刻Tsmを示すまでは、火災受信機REは端末装置に対して何も行わない(第1ウェイティングフィールドWF1になる)。受信イネーブル状態となり、第1所定時間T1内に端末装置から返送データD1を受信したら(S411、S434)、返送データD1をRAM121に格納する(S412)。
【0160】
ここで、第1所定時間T1は、上記スロット開始時刻Tsmから、当該端末装置のグループ内端末番号よりも1つ大きいグループ内端末番号(m+1)を有する端末装置のスロット開始時刻Tsm+1までの時間である。当該第1所定時間T1を越えたか否かの判別は、上記管理タイマTsltが行う(S434)。
【0161】
次に、第2所定時間T2内に端末装置からニ次サムチェックコードSSを受信したら(S413、S435)、ニ次サムチェックコードSSをRAM122に格納する(S414)。
【0162】
ここで、第2所定時間T2は、上記スロット開始時刻Tsmから、グループ内端末番号mのためのスロットの終了時刻Temまでの時間である。第2所定時間T2を越えたか否かの判別も、当該管理タイマTsltが行う(S435)。さらに、当該端末装置から火災受信機REへの伝送が正常に行われたか否かを判断するために、RAM122に格納されたニ次サムチェックコードSSに基づいてサムチェックを行う。
【0163】
すなわち、RAM141〜RAM144、RAM121にそれぞれ格納されているアドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPS、返送データD1を読出し(S414〜S419)、アドレスADと、コマンドCM1、CM2と、返送データD1と、一次サムチェックコードPSとを加算することによって、二次演算コードSC1を得る(S420)。
【0164】
この得られた二次演算コードSC1が、RAM122に格納されているニ次サムチェックコードSSと一致するか否かを判断する(S422)。サムチェックの結果が、一致すれば(S422)、伝送が正常に行われたと判断できるので、ポイント・ポーリングが1回目の場合(S423)、伝送異常検出変数fxが0であるので、そのまま受信を禁止し(S423、S424)、ここで、グループ内端末番号mを有する端末装置からのデータの読み込みは終了する。したがって、この時点で受信途中のデータは、破棄される。
【0165】
次に、mを1インクリメントし(S425)、上記動作(S409〜S424)を繰り返し、グループ内端末番号がm+1である端末装置からの返送データD1とニ次サムチェックコードSC1とを収集する。そして、上記動作(S409〜S426)を、mの値が10hになるまで繰り返し、mが10hを越えたら(S426)、ステップS427に進む。すなわち、mが10hを越えた場合には、グループ内の16台の端末装置の全てからの返送データD1、ニ次サムチェックコードSSの収集が終了したので、ステップS427に進む。
【0166】
このようにして、1つのグループに属する各端末装置の各返送データD1が、順次、各端末装置について用意されているスロットで、一群のグループ情報として返送され、火災受信機REに収集される。
【0167】
なお、アドレスがx番の端末装置から返送データD1を、上記所定時刻Tsm+1内に受信しない場合(S434)には、当該x番の端末装置に対する無応答処理を行う(S436)。ここで、無応答処理とは、アドレスがxである端末装置について、伝送異常検出変数fxを1インクリメントすることをいい、伝送異常検出変数fxが、たとえば、3となった場合には、火災受信機REの表示部DPに異常表示(伝送異常であるとの表示)を行うことをいう。ここで、伝送異常検出回数を示す変数fxは、アドレス別にRAM16に格納される。
【0168】
また、アドレスがx番である端末装置からニ次サムチェックコードSSを、所定時刻Tem内に受信しない場合(S435)にも、伝送異常検出変数fxを1インクリメントすることによって、無応答処理する(S436)。伝送異常検出変数fxが「3」になった場合、火災受信機REの表示部DPに異常表示(伝送異常であるとの表示)が行われる。なお、上記と同様に、伝送異常検出変数fxは、アドレス別にRAM16に格納される。さらに、二次演算コードSC1がニ次サムチェックコードSSと一致しない場合(すなわち、サムチェックの結果が不一致である場合)(S422)、誤応答処理がなされる(S437)。ここで、誤応答処理も、上記無応答処理の場合と同様に、伝送異常検出変数fxが1インクリメントされ、伝送異常検出変数fxが「3」になった場合には、火災受信機REの表示部DPに異常表示(伝送異常であるとの表示)が行われる。なお、伝送異常検出変数fxは、アドレス別にRAM16に格納される。
【0169】
また、ポイント・ポーリングが2回目以降の場合に、伝送異常検出変数fxが0か否か(すなわち、前回までのデータ受信中の端末装置が、前回までのポイント・ポーリングにおいて、無応答処理または誤応答処理がなされたか否か、つまり、RAM16にアドレス別に記憶されているfxが0であるか否か)を判別する(S423)。前回において、上記異常が検出されていない場合(すなわちfxが0である場合)(S423)、受信禁止状態となる(S424)。
【0170】
一方、上記異常が検出されている場合(すなわち伝送異常検出変数fxが0でない場合)(S423)、伝送異常検出変数fxを0にリセットする(S438)。したがって、無応答処理や誤応答処理といった伝送異常検出が連続して3回行われなければ、異常表示がされない(伝送異常であるとの表示がされない)。なお、「0」になった伝送異常検出変数fxは、アドレス別にRAM16に格納される。
【0171】
つまり、上記実施例は、火災感知器、中継器、発信機または被制御機器等の複数の端末装置が受信部に接続される防災設備において、端末装置に、無応答処理、誤応答処理等の伝送異常が発生した場合に、上記伝送異常を検出する伝送異常検出手段と、伝送異常の検出回数を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶されている検出回数が所定回数以上になると、伝送異常が発生したことを表示する伝送異常表示手段とを有する防災設備である。また、上記実施例は、火災感知器、中継器、発信機または被制御機器等の複数の端末装置が受信部に接続される防災設備において、端末装置に伝送異常が発生した場合でも、ポーリングを続行する防災設備である。
【0172】
このように構成することによって、ポイント・ポーリングを実行中に無応答処理、誤応答処理等の伝送異常が発生しても、ポイント・ポーリングを続行することができるので、伝送異常が発生した場合、防災設備に属する端末装置に対して行うポーリングの全体の所要時間が増大することを阻止することができる。
【0173】
次に、「発信機検出フレーム」の動作(主にS427〜S433の動作)について説明する。
【0174】
マイクロプロセッサMPU1は、管理タイマTsltが発信機スロット開始時刻Tpを示しているか否かを判別する(S427)。管理タイマTsltが、発信機スロット開始時刻Tpを示している場合(S427)、発信機検出フレームを開始し、受信イネーブル状態(受信可能状態)にし(S428)、発信機呼出パルスPCを信号送受信部TRX1から送出する(S429)。
【0175】
なお、発信機呼出パルスPCは、発信機Pが火災受信機REに返送する返送信号のスタートビットを兼ねている。また、発信機呼出パルスPCは、当該グループ内の発信機Pだけでなく、全てのグループに属する全ての発信機Pを呼び出す呼び出しパルスである。したがって、全グループに属する発報中の発信機PのアドレスADpを、火災受信機REが収集することができる。
【0176】
次に、第3所定時間T3内に発報中の発信機Pから、当該発信機PのアドレスADpを受信した場合(S430、S439)、RAM15に当該アドレスADpを格納し(S431)、発信機Pが発報した旨と、当該発信機Pのアドレスとを、火災受信機REに表示し(S432)、コマンド(グループ指定コード)CM2を1インクリメントし、RAM143に格納する(S433)。この場合、古いグループ指定コードCM2についての記憶は消去される。なお、「第3所定時間T3」は、発信機スロット開始時刻Tpから発信機スロット終了時刻Tepまでの時間であり、第3所定時間T3を越えたか否かを、管理タイマTsltが判別する。
【0177】
一方、上記管理タイマTsltが、発信機スロット終了時刻Tepに満たないと判別した場合(S439)、発信機スロット終了時刻Tepになるまで、管理タイマTsltが待つ(S430)。
【0178】
また、発報中の発信機Pから当該発信機PのアドレスADpを、第3所定時間T3が経過するまで、火災受信機REが受信しない場合には(S430、S439)、上記と同様に、グループ指定コードCM2を1インクリメントし、RAM143に格納する(S433)。このときに、古いグループ指定コードCM2についての記憶が消去される。
【0179】
なお、上記ステップS433において、グループ指定コードが最終グループ番号である場合、最初のグループ番号に戻る。
【0180】
このようにして、全グループに属する全ての発報中の発信機PのアドレスADpは、発報発信機Pアドレス情報として、発信機スロットの間に火災受信機REに返送され、火災受信機REに収集される。そして、グループ指定コード(コマンド)CM2を1インクリメントし(S433)、火災受信機REが端末装置に対して何も行わない第2ウェイティングフィールドWF2(図示せず)を経過した後、マイクロプロセッサMPU1は、図9に示すステップS2に戻り、セレクティング命令とシステムポーリング命令とがない場合(S2、S3)、次のグループ番号1のグループについて、グループ情報収集フレームを含むポイント・ポーリングを行う。
【0181】
なお、上記第2ウェイティングフィールドWF2において、各端末装置から返送される返送データD1と二次サムチェックコードSSとの返送時期のばらつきを吸収するために、信号伝送上の冗長性をもたせる。この信号伝送上の冗長性によって、端末装置の処理を軽減することができ、また、伝送のバイトフレームの同期をとることができる。
【0182】
そして、グループ番号2、3、……、15のそれぞれのグループについて、順次、「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングが終了した後、図示しない、状態情報返送命令(CM1=01h)の代わりに、種別情報ID返送命令(CM1=00h)を、アドレスAD、コマンドCM2とともに、火災受信機REから送出することによって、グループ番号0、1、2、3、……、15のそれぞれのグループについて、順次、種別情報IDを収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングを実行する。
【0183】
このときにおけるポイント・ポーリングの動作は、返送データD1として状態情報を送る代わりに種別情報IDを送る点を除いて、基本的には、状態情報を収集する「グループ情報収集フレーム」を含むポイント・ポーリングの動作と同様である。そして、このポイント・ポーリングが終了した後、以下、状態情報を収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングと、種別情報IDを収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングとを交互に繰り返す。
【0184】
なお、上記実施例においては、伝送フレーム長管理タイマTfを火災受信機REに設け、ステップS2に先立って伝送フレーム長管理タイマTfを始動させ、伝送フレーム長管理タイマTfがオーバーフローする前に、ステップS433までの動作を実行し、または、第2ウェイティングフィールドWF2が終了しない場合には、ポイント・ポーリングを実施中のグループにおける当該ポイント・ポーリングを強制的に終了し、グループ指定コードCM2を1インクリメントし、次のグループについてポイント・ポーリングを開始するようにしてもよい。
【0185】
このような上記動作を通じて、グループG0〜G15に属する各端末装置の状態情報がグループ毎に収集される。そして、これら収集したデータに基づいて、火災受信機REは、異常等を検出した端末装置を検出することができる。
【0186】
なお、上記動作説明では、状態情報を収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングと、種別情報IDを収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングとを交互に繰り返すようにしている。しかし、常時は、状態情報を収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングを実行し、操作部OPから種別情報IDを収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングを行う旨の命令をオペレータが火災受信機REに入力した場合にのみ、種別情報IDを収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングを行い、全ての端末装置についての種別情報IDを収集し、その後再び、状態情報を収集する「グループ情報収集フレーム」と「発信機検出フレーム」とで構成されるポイント・ポーリングを行うルーチンに戻るようにしてもよい。
【0187】
また、種別情報IDを収集する「ポイント・ポーリング」においては、発信機検出フレームを省略するようにしてもよい。
【0188】
図13は、上記実施例において、操作部OPからシステムポーリングを行う旨の命令をオペレータが火災受信機REに入力した場合(S5)の具体例を示すフローチャートである。
【0189】
操作部OPから入力命令があった場合(S5)、システムポーリングでRAM171とRAM172とに、アドレスADとコマンドCM1とを格納し(S501、S502)、当該アドレスADと当該コマンドCM1とを加算することによって一次サムチェックコードPSを得る(S503)。そして、この一次サムチェックコードPSをRAM173に格納する(S504)。
【0190】
次に、RAM171〜RAM173に格納されているアドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSとを、信号送受信部TRX1から順次、送出し(S505)、上記アドレスADと上記コマンドCM1と上記一次サムチェックコードPSとを、再送されることを防止するために、RAM17から消去する(S506)。そして、図9のステップS2に戻る。
【0191】
なお、上記実施例では、アドレスADとコマンドCM1と一次サムチェックコードPSとを火災受信機REから送出したまま、端末装置からは何も応答しないようにしているが、火災受信機REから送出された上記コマンドCM1を受信したことを知らせる応答信号D1と、端末装置から火災受信機REへの伝送が正常に行われたか否かを確認するためのニ次サムチェックコードSSとを、図10〜12に示したポイント・ポーリングの場合と同様に、端末装置から火災受信機REに送信するようにしてもよい。
【0192】
図14と図15とは、上記実施例において、操作部OPからセレクティングを行う旨の命令を、オペレータが火災受信機REに入力した場合(S6)における具体例を示すフローチャートである。
【0193】
操作部OPから入力命令があった場合(S6)、RAM181、RAM182から、セレクティングにおけるアドレスADとコマンドCM1とを格納し(S601、S602)、当該アドレスADと当該コマンドCM1とを加算することによって、一次サムチェックコードPSを得る(S603)。この一次サムチェックコードPSを、RAM183に格納する(S604)。そして、RAM181〜RAM183に格納されているアドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSとを信号送受信部TRX1から順次、送出する(S605)。
【0194】
次に、管理タイマTsltをスタートさせ(S606)、また、当該管理タイマTsltが、グループ内端末番号がmである端末装置から返送される端末装置の自己アドレスDAと、返送データDaと、ニ次サムチェックコードSSとを受信するためのスロットの開始時刻T4になっているか否かを判別する(S607)。当該管理タイマTsltが、上記スロットの開始時刻T4となっている場合(S607)、受信イネーブル状態(受信可能状態)となる(S608)。
【0195】
一方、当該管理タイマTsltが、上記スロット開始時刻T4になっていない場合(S608)、当該管理タイマTsltが、上記スロット開始時刻T4を示すまで待つ(S609のN)。また、当該管理タイマTsltが、上記スロット開始時刻T4を示すまでは、火災受信機REは端末装置に対して何も行わない第1ウェイティングフィールドWF1になる。所定時刻T5内に、端末装置から自己アドレス端末装置の自己アドレスDAを受信したら(S609、S623)、端末装置の自己アドレスDAをRAM191に格納する(S610)。なお、当該所定時刻T5を越えたか否かの判別は、上記管理タイマTsltが行う。次に、所定時刻T6内に端末装置から返送データDaを受信したら(S611、S624)、返送データDaをRAM192に格納する(S612)。当該所定時刻T6を越えたか否かの判別も、当該管理タイマTsltが行う。さらに、所定時刻T7内に、端末装置から二次サムチェックコードSSを受信したら(S613、S625)、二次サムチェックコードSSをRAM193に格納する(S614)。当該所定時刻T7を越えたか否かの判別も、当該管理タイマTsltが行う。
【0196】
さらに、当該端末装置から火災受信機REへの伝送が正常に行われたか否かを判断するために、RAM193に格納された二次サムチェックコードSSに基づき、サムチェックを行う。すなわち、RAM181〜RAM183、RAM191とRAM192にそれぞれ格納されているアドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSと、自己アドレス端末装置の自己アドレスDA、返送データDaとを読出し(S615〜S619)、アドレスADとコマンドCM1、一次サムチェックコードPS、自己アドレス端末装置の自己アドレスDA、返送データDaを加算することによって二次演算コードSC2を得る(S620)。
【0197】
そして、二次演算コードSC2が、RAM193に格納されている二次サムチェックコードSSと一致するか否かを判断する(S621)。サムチェックの結果が一致すれば、伝送が正常に行われたと判断できるので、(S621)、そのまま受信を禁止し(S622)、図9のS2へ戻る。
【0198】
また、所定時刻T5内に、アドレスDAを端末装置から受信しない場合(S609、S623)、無応答処理が行われる(火災受信機REの表示部DPに、無応答であるとの異常表示が行われる)(S626)。
【0199】
また、所定時刻T6内に、端末装置から返送データDaを受信しない場合(S624)、または、所定時刻T7内に端末装置から二次サムチェックコードSSを受信しない場合(S625)にも、無応答処理が行われる(火災受信機REの表示部DPに、伝送異常であるとの異常表示が行われる)(S626)。
【0200】
さらに、二次演算コードSC2がニ次サムチェックコードSSと一致しない場合(サムチェックの結果が不一致である場合)(S621)、誤応答処理が行われる(火災受信機REの表示部DPに、伝送異常であるとの異常表示が行われる)(S627)。
【0201】
なお、無応答処理(S626)、または、誤応答処理(S627)を行った場合にも、受信を禁止し(S622)、リターンする。
【0202】
図16は、上記実施例における端末装置の一例としての中継器RPのメインフローチャートを示す図である。
【0203】
まず、初期設定を行い(U1)、自己の有するグループ内端末番号から返送タイミング(情報返送開始時刻Tdm)を算出する(U2)。受信信号があった場合(U3)、アドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPSをそれぞれRAM341〜RAM344に格納する(U4〜U7)。
【0204】
次に、RAM341〜RAM343のアドレスADと、コマンドCM1と、CM2との各コードを加算することによって、一次演算コードSC3を得る(U8)。この一次演算コードSC3と、一次サムチェックコードPSとが一致するか否かを判断し(U9)、この受信した信号についてのサムチェックの結果が一致すれば(U9)、伝送が正常に行われたので、アドレスADの内容がポーリング命令であるか否かを判別し(U10)、ポーリング命令である場合には、コマンドCM1の内容がポイント処理命令であるか否かを判別する(U11)。ここで、ポイント処理命令である場合(CM1=0Xh)には、ポイント処理を行う(U12)。
【0205】
また、ポーリング命令でないと判別した場合(AD≠FF)には(U10)、セレクティング処理を行う(U14)。
【0206】
一方、コマンドCM1の命令がポイント処理命令でないと判別した場合(CM1≠0Xh)(U11)、システム処理を行う(U13)。
【0207】
なお、受信信号のない場合には(U3)、状態情報の収集を行い(U15)、得られた状態情報をRAM32に格納する。このとき、RAM32には、たとえば直前の5回分のデータが既に格納され、そのうちの一番古い状態情報が消去される(U16、U17)。
【0208】
ここで、オンオフ式火災感知器Fやガス漏れ検出器Gが中継器に接続されている場合には、火災信号やガス漏れ信号の有無を中継器が検出することによって、また、防火戸Dが接続されている場合には開状態を示す開状態信号と閉状態を示す閉状態信号とを中継器が検出することによって、また、地区ベルBが接続されている場合には 鳴動状態を示す鳴動状態信号を中継器が検出することによって、状態情報の収集が行われる。なお、光電式火災感知器S等の火災感知器と発信機Pとにおいても、上記動作と同様に動作する。
【0209】
また、システムポーリング、セレクティングのように、火災受信機REからコマンドCM2が送出されない場合にも、ステップU6を実行しない点を除いて、上記動作と基本的には同じ動作が行われる。
【0210】
ところで、上記サムチェックを行う場合、各コードを加算するが、コード体系によっては、互いに異なるべきサムチェック同士が偶然一致する場合がある。たとえば、2つの端末機器に付与されているアドレスが重複した場合には、互いに異なるべきサムチェック同士が偶然一致する。
【0211】
つまり、互いに異なる端末機器ではあるがそれらのアドレスが同一である場合、アドレスが同一であるので、同一のタイミングで返送データが受信機に送出される。この場合、返送データの内容が互いに同一であれば、問題がないが、返送データD1の内容が互いに異なると、問題になる。
【0212】
すなわち、返送データD1のビット0を火災ビットとして設定し、火災時にビット0を「1」にセットし、非火災時にビット0を「0」にセットする場合、信号線L上では、「1」と「0」とが衝突すると、「0」になる。ここで、同一アドレスが付与されている一方の端末機器が火災を検出し、他方の端末機器が非火災を検出すると、上記一方の端末機器のビット0が「1」を送出し、上記他方の端末機器のビット0が「0」を送出するが、信号線L上では「1」と「0」とが衝突すると「0」になるので、火災受信機REは、返送データ中のビット0として「0」を受信し、同一アドレスが付与されている端末機器が非火災を検出したと判断する。したがって、同一アドレスが付与されている2つの端末機器の一方のみが火災を検出しても、火災受信機REには火災情報が到達しない。
【0213】
そこで、同一アドレスが付与されている2つの端末機器の一方のみが火災を検出したときに、火災受信機REに火災情報がかならず到達するようにするためには、返送信号を反転させ、この反転信号を信号線Lに送り出し、火災受信機REで再反転するようにすればよい。
【0214】
すなわち、上記実施例は、火災感知器、中継器、発信機または被制御機器を含む複数の端末装置と火災受信機とが信号線を介して結ばれ、上記端末装置を上記火災受信機がポーリングすることによって、上記端末装置から所定の端末情報を読み込み、判別し、表示し、または上記端末装置を制御する防災設備において、火災受信機と信号線との接続部に設けられている第1の信号反転手段と、端末装置と信号線との接続部に設けられている第2の信号反転手段とを有するものである。
【0215】
また、上記実施例は、端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとを加算して1次加算コードを作成する1次加算コード作成手段と、アドレスコードと命令コードと1次加算コードとを送出する第1の送出手段とを、火災受信機が有し、火災受信機から受信したアドレスコードと命令コードとを加算して第1加算コードを作成する第1加算コード作成手段と、第1加算コードと、火災受信機から受信した1次加算コードとが一致していることを判別する第1判別手段と、第1加算コードと1次加算コードとが一致したときに、火災受信機に返送する返送データと火災受信機から受信したアドレスコードと命令コードと1次加算コードとを加算して2次加算コードを作成する2次加算コード作成手段と、返送データと2次加算コードとを火災受信機に送出する第2送出手段とを、端末装置が有し、さらに、端末装置から受信した返送データと端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードと1次加算コードとを加算して第2加算コードを作成する第2加算コード作成手段と、第2加算コードと端末装置から受信した2次加算コードとが一致しているか否かを判別する第2判別手段とを、火災受信機が有する防災設備である。
【0216】
さらに、上記実施例において、2次加算コード、第2加算コードを作成する場合、1次加算コードをその加算対象に含めないように変形してもよい。つまり、その変形例は、端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとを加算して1次加算コードを作成する1次加算コード作成手段と、アドレスコードと命令コードと1次加算コードとを送出する第1の送出手段とを、火災受信機が有し、火災受信機から受信したアドレスコードと命令コードとを加算して第1加算コードを作成する第1加算コード作成手段と、第1加算コードと、火災受信機から受信した1次加算コードとが一致していることを判別する第1判別手段と、第1加算コードと1次加算コードとが一致したときに、火災受信機に返送する返送データと火災受信機から受信したアドレスコードと命令コードとを加算して2次加算コードを作成する2次加算コード作成手段と、返送データと2次加算コードとを火災受信機に送出する第2送出手段とを、端末装置が有し、さらに、端末装置から受信した返送データと端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとを加算して第2加算コードを作成する第2加算コード作成手段と、第2加算コードと端末装置から受信した2次加算コードとが一致しているか否かを判別する第2判別手段とを、火災受信機が有する防災設備である。
【0217】
なお、アドレスAD、DAは、上記アドレスコードの例であり、コマンドCM1、CM2は、上記命令コードの例であり、返送データD1、Daは、上記返送データの例である。
【0218】
図17は、上記実施例において、中継器RPにおけるポイント処理の動作を示すフローチャートである。
【0219】
ここで、マイクロプロセッサMPU3は、自己の属するグループが呼び出されたか否かを判別し(U101)、具体的には、自己のグループ番号とコマンドCM2の下位桁とが一致したと判別した場合(U101)、自己の属するグループを指定していると判断し、自己の有する状態情報を火災受信機REに返送すべく、以下の動作を行う。
【0220】
まず、ポイント処理の内容を判別するために、受信したコマンドCM1が状態情報返送命令であるか否かを判別し(U102)、状態情報返送命令である場合には、RAM32から現在の状態情報を読出し、この状態情報を返送データD1としてRAM351に格納する(U103)。そして、返送タイミング管理タイマTdを起動する(U104)。なお、タイマTdが既に起動している場合には(U104)、タイマTdをクリアーして再スタートさせることによって、リセットする。
【0221】
次に、タイマTdが情報返送開始時刻Tdmを示しているか否かを判別する(U105)。ここで、情報返送開始時刻Tdm中の小文字mは、グループ内端末番号を示す。タイマTdが、情報返送開始時刻Tdmを示してい場合(U105)、RAM341〜RAM344、RAM351にそれぞれ格納されているアドレスAD、コマンドCM1、コマンドCM2、一次サムチェックコードPS、返送データD1の各コードを読み出し(U106〜U110)、当該アドレスAD、コマンドCM1、コマンドCM2、一次サムチェックコードPS、返送データD1の各コードを加算することによって、ニ次サムチェックコードSSを得、RAM352に格納する(U111)。そして、RAM351、RAM352に格納されている返送データD1とニ次サムチェックコードSSとを信号送受信部TRX1から順次、送出する(U113)。
【0222】
一方、マイクロプロセッサMPU3が自己のグループ番号とコマンドCM2の下位桁とが一致しないと判別した場合(U101)、自己の属するグループを指定していないと判断し、リターンし、ポイント処理を行わない。
【0223】
一方、受信した信号が状態情報返送命令でなかった場合(CM1≠01h)(すなわち種別情報ID返送命令(CM1=00h)である場合)には(U102)、ROM32に格納されている自己の種別情報IDを読出し、RAM351に格納する。そして、以下、ステップU104〜U113を実行する。なお、状態情報を返送する代わりに自己の種別情報IDを返送データD1として火災受信機REに送出する点を除いて、ステップU104〜U113の動作は、基本的には、上記の場合と同様である。
【0224】
さらに、タイマTdが情報返送開始時刻Tdmを示していないと判別した場合(U105)には、情報返送開始時刻Tdmになるまで待つ。
【0225】
なお、ステップU102〜U105において、火災受信機RE側が端末装置に対して何も行わない第1ウェイティングフィールドWF1になっており(S409)、したがって、中継器RPは自己に接続されているオンオフ式火災感知器F等から得た火災信号等のデータ解析を好条件で実行することができる。
【0226】
なお、上記実施例においては、端末装置の一例として中継器RPを取り上げ、そのポイント処理について示したが、端末装置が他の光電式火災感知器や熱式火災感知器等の火災感知器であっても、その場合におけるポイント処理動作は、基本的には、中継器RPにおけるポイント処理動作と同様である。すなわち、端末装置がたとえば光電式火災感知器Sである場合、クロック発生源からのクロックパルスの発生によって発光回路LDCに接続されている発光ダイオードLDが周期的に発光し、受光回路PDCに接続されているホトダイオードPDが当該発光光のうちで煙によって散乱された光を受光し、煙濃度を検出することによって、状態情報を収集する点を除いて、基本的には、中継器RPの場合に実行されるポイント処理動作と同様である。
【0227】
また、上記実施例において、自己のグループ内端末番号mから、情報返送開始時刻Tdmが算出され(U2)、各端末装置のグループ内端末番号mが大きくなればなる程(すなわち火災受信機REから端末装置までの距離が長くなる程)、情報返送開始時刻Tdmは遅くなるように設定されている。
【0228】
なお、情報返送開始時刻Tdmを算出する場合、、たとえば当該端末装置の所定のROMに、グループ内端末番号mと情報返送情報とのテーブルを予め格納し、自己のグループ内端末番号mに基づいて、対応する情報返送開始時刻を求めるようにすればよい。また、情報返送開始時刻Tdmは、火災受信機REが生成するグループ内端末番号m用のスロットの開始時刻と同じ時刻である。この情報返送開始時刻Tdmに基づいて、各端末装置に対応して設けられた各スロットに応じて、各端末装置の状態情報が順次、火災受信機REに返送される。
【0229】
図18と図19とは、上記実施例において、端末装置の一例としての発信機Pにおけるポイント処理の動作を示すフローチャートである。
【0230】
まず、初期設定を行い(U201)、図17に示してあるステップU101〜U113のグループ情報収集フレームに対する応答を実行する(U202)。そして、所定時刻T1a内に(U217)、各発信機Pが発報中であるか否かを、押しボタンSWが押されているか否かによって、各発信機Pが判別する(U203)。すなわち、所定時刻T1a内に押しボタンSWが押され、発報中と判別した場合(U203、U217)、火災受信機REが生成した発信機スロットを、所定時刻T2a内に各発信機Pが検出したか否かを判断する(U204)。
【0231】
一方、当該所定時刻T1aを経過しても押しボタンSWが押されず、発報していないと判別した場合(U203、U217)にはリターンする。なお、作業領域用のRAM41に設けられたタイマによって、当該所定時刻T1aが経過したか否かが判別され、上記タイマは、上記初期設定とともに起動され、その初期設定時に既に起動している場合には、当該設定時にクリアーし再スタートさせることによってリセットされる。また、下記所定時刻T2a、T3aについても、所定時刻T1aの場合と同様である。
【0232】
そして、火災受信機REによって生成される発信機スロットを、各発信機Pが所定時刻T2a内に検出した場合(U204、U218)、送信ビット数カウンタの値b(10進数で示す)に「7」をセットする(U205)。そして、「アドレスAD.b」は、発信機Pのアドレスの最下位ビットからbビットだけ上位の数を示す。したがって、たとえば、b=0である場合、アドレスAD.bは最下位のビットを示し、b=7である場合、アドレスAD.bは最上位ビットを示す。なお、上記のように、各発信機Pのアドレスは、8ビットの2進数で示される。
【0233】
そして、火災受信機REから送出された発信機呼出パルスを、所定時間T3a内に発信機Pが検出した場合(U206、U219)、ビットタイマTbを起動させる(U207)。なお、ここで、図示しないが、前回のポイント・ポーリングで自己のアドレスを送出したか否かを判別し、送出していた場合にはリターンする。これは、火災受信機REがポイント・ポーリングを繰り返すことによって発報している発信機Pを、アドレスの小さい順に逐次火災受信機REが検出できるようにするためである。その後、当該タイマTbが所定時間経過した場合(U208)、アドレスAD.bを送信しタイマをスタートさせる(U209)。
【0234】
なお、タイマTbが所定時間経過していない場合(U208)には、そのまま待つ。ここでいう所定時間は、発信機呼出パルスの幅分の時間である。この所定時間は、火災受信機REからの発信機呼出パルスと、発信機Pからのアドレス送信信号とが重複しないように設けられている時間である。したがって、上記所定時間には、たとえば1ビットに相当する時間(たとえば1/2400秒)が採用されている。一方、火災受信機REから送出された発信機検出パルスを、各発信機Pが所定時間T3a内に検出しない場合(U206、U219)には、リターンする。
【0235】
一方、各発信機Pが発信機スロットを検出しない場合(U204、U218)にはリターンする。ここで、上記グループ情報収集フレームにおけるデータ返送用のスロットが全て終了したことを発信機Pが判別することによって、発信機スロットの検出が行われる。
【0236】
そして、発信機PのアドレスADp(アドレスADpはRAM44に記憶されている)の最下位ビットからbビットだけ上位のビットを送出するとともに、再度タイマTbを起動させ(U209)、発信機Pから送出されるアドレスADpの最下位ビットからbビットだけ上位のビットが1である場合(U210、U211)、信号線の状態が0であるか1であるかを、所定時間内にわたり監視し、判別する(U214)。すなわち、当該発信機Pは、他の発信機Pからも送出されるアドレスの最下位ビットからbビットだけ上位のビットが0であるか1であるかを所定時間内にわたり監視し、判別する。
【0237】
ここで、信号線の状態が1のまま、上記所定時間を経過した場合(U214、U215)、bの値を1ディクリメントする(U212)。一方、上記所定時間内に信号線Lの状態が0になった場合(すなわち自分よりも小さいアドレスを有する発信機Pが発信中である場合)には、他の発信機Pがアドレス送信中であると判別し(U214)、当該発信機Pに対して発信機アドレスの送信を強制的に終了する(U216)。なお、上記所定時間には、たとえば、発信機Pが送出するアドレス送信信号の1ビット幅の時間(たとえば1/2400秒)が採用されている。このアドレス送信信号の1ビット幅の時間は、各発信機Pからアドレスとして送出される8ビットで表される2進数の各位の数を逐次比較するための時間である。
【0238】
なお、当該発信機Pから送出されるアドレスの最下位ビットからbビットだけ上位のビットが「0」である場合(U210)、タイマTbがオーバーフローするまで所定時間待ち(U211)、bの値を1デクリメントする(U212)。ここで、このように待ち時間を設けたのは、発信機Pからのアドレス送信信号の1ビット分と、同じ発信機Pから次に送出されるアドレス送信信号の1ビット分とが、重複しないようにするためである。
【0239】
そして、bが0以上であれば(U213)、発信機PのアドレスADpの各位のビット全てを送出していないので、上記動作(U209〜U213)を繰り返す。一方、bが0未満であれば(U213)、発信機PのアドレスADpの各位のビット全てを送出したので、送信を終了する。
【0240】
上記動作(U209〜U213までのルーチン)を繰り返すことによって、発信機PのアドレスADpの各位のビットは、上位から逐次送出され、また、発信機Pが、ビット単位で送信データと受信データとを比較し、アクティブレベルを送信しているにもかかわらず、非アクティブレベルを受信した発信機Pが送信を中止し、最終的に、火災受信機REは、1つの発信機のみのアドレスを発報発信機Pアドレス情報として得ることができる。
【0241】
なお、上記グループ情報収集フレームについて説明したように、1つの発信機Pが自己の発信機Pのアドレスの送出を終了した後にチェックコードを送出し、これによって、伝送が正常に行われたか否かを火災受信機REが確認できるようにしてもよい。
【0242】
なお、上記実施例では、1つのグループに属する端末装置の数を16台として設定したが、16台以外の台数を設定してもよく、また、グループの数を16としたが、16以外にグループ分けしてもよい。
【0243】
また、個々の端末装置にアドレスを付与する場合、2桁の数を用いて、上記のように表現する代わりに、下位桁をグループ番号、上位桁を各グループ内端末番号となるように、2桁の16進数を用いて表示してもよく、また、全ての端末装置を特定できるのであれば、2桁に限定せず、複数の端末装置それぞれに複数の桁数で表示されるアドレスを付与し、アドレス中の数桁によって、グループ番号を表示し、残りの桁によって、各グループ内端末番号を表示するようにしてもよい。
【0244】
なお、上記実施例において、複数の発信機Pが発報した場合、発報した各発信機Pの8ビットの2進数として表されるアドレスの各位の数の大小を、最上位から順に比較することによって、発報した発信機Pのアドレスのうちで最小のアドレスを優先させて、火災発信機PREに送出するようにしているが、このようにする代わりに、アドレスの最下位ビットから順に比較するようにしてもよい。つまり、発信機Pが自己のアドレスを下位のビットから順次、送出し、発報した各発信機Pの8ビットの2進数として表されるアドレスの各位の数の大小を、最下位ビットから順に比較することによって、発報した発信機Pのうちの1つの発信機Pのアドレスを、優先的に火災受信機REに送出するようにしてもよい。
【0245】
図20は、上記実施例において、端末装置の一例としての中継器RPのシステム処理の動作(U13)を示すフローチャートである。
【0246】
なお、システム処理(U13)に入る前に、RAM341、RAM342、RAM344にそれぞれ格納されているアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPSを、それぞれRAM361、RAM362、RAM363に移す。
【0247】
まず、マイクロプロセッサMPU3が受信したコマンドCM1が火災復旧命令である場合(U301)、火災信号受信回路FSRと、地区音響制御回路LAC等を復旧し、リターンする。一方、火災復旧命令でなく(U301)、コマンドCM1が蓄積復旧命令である場合(U303)、火災信号受信回路FSRを復旧し(U304)、リターンする。また、蓄積復旧命令でなく(U303)、コマンドCM1が地区音響停止命令である場合(U305)、地区音響制御回路LACをオフ制御し(U306)、リターンする。地区音響停止命令でなく(U305)、非常放送停止命令である場合(U307)、非常放送制御回路BACをオフ制御し(U308)、リターンする。非常放送停止命令でなければ(U307)、リターンする。
【0248】
なお、地区音響停止命令と非常放送停止命令とによる制御を受けない点を除けば、光電式火災感知器S等の火災感知器におけるシステム処理の動作は、基本的には、中継器RPについて既に説明したシステム処理の動作と同様である。また、蓄積復旧命令と地区音響停止命令と非常放送停止命令とによる制御を受けない点を除けば、発信機Pにおける動作は、基本的には、中継器RPについて既に説明したシステム処理の動作と同様である。
【0249】
図21、図22は、上記実施例において、端末装置の一例としての中継器RPにおけるセレクティング処理の具体的な動作(U14)を示すフローチャートである。
【0250】
なお、セレクティング処理(U14)に入る前に、RAM341、RAM342、RAM344にそれぞれ格納されているアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPSを、それぞれRAM371、RAM372、RAM373に移す。
【0251】
まず、中継器RPの自己アドレスと、受信したアドレスADとが一致するか否かを、マイクロプロセッサMPU3が判別する(U401)。その自己アドレスと受信したアドレスADとが一致した場合(U401)、当該中継器RPを指定していると判断し、自己の有する状態情報を火災受信機REに返送すべく、以下の動作を行う。
【0252】
すなわち、セレクティング処理すべき内容を判別するために、受信した信号が種別情報返送命令(CM=00h)であるか否かを判別し(U402)、種別情報返送命令であれば(U402)、ROM32から種別情報IDと自己アドレスとを読出し、それぞれRAM382とRAM381とに格納する(U403)。そして、RAM371、RAM372、RAM373、RAM381、RAM382にそれぞれ格納されているアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPS、自己アドレスDA、返送データDaを読み出し(U415〜U419)、アドレスADと、コマンドCM1と、一次サムチェックコードPSと、自己アドレスDAと、返送データDaとの各コードを加算することによって、ニ次サムチェックコードSSを得(U420)、このニ次サムチェックコードSSをRAM383に格納する。そして、RAM381、RAM382、RAM383に格納されている自己のアドレスDA、返送データDa、ニ次サムチェックコードSSを、信号送受信部TRX3から順次、送出する(U421)。
【0253】
一方、受信した信号が種別情報返送命令ではないと、マイクロプロセッサMPU3が判別し(U402)、受信した信号が状態情報返送命令(CM1=01h)であれば(U404)、RAM32から状態情報を読出し、RAM382に格納するとともに、図示しないROM32から自己アドレスを読出し、RAM382に格納する(U405)。そして、以下、ステップU415〜U421を実行する。なお、自己の種別情報IDの代わりに、当該状態情報を返送データDaとして、火災受信機REに送出される点を除けば、U415〜U421の基本動作は、上記で説明した動作と同様である。
【0254】
一方、マイクロプロセッサMPU3が受信したコマンドCM1が火災復旧命令であるか否かについて判別し(U406)、火災復旧命令である場合には(U406)、火災信号受信回路FSR、地区音響制御回路LAC等を復旧する(U407)。当該コマンドCM1が、火災復旧命令でなく、蓄積復旧命令である場合(U408)、火災信号受信回路FSRを復旧する(U409)。当該コマンドCM1が、蓄積復旧命令でなく、地区音響停止命令である場合(U410)、地区音響制御回路LACをオフ制御する(U411)。当該コマンドCM1が、地区音響停止命令でなく非常放送停止命令である場合(U412)、非常放送制御回路BACをオフ制御する(U413)。当該コマンドCM1が、非常放送停止命令ではない場合(U412)、リターンする。
【0255】
なお、上記実施例のポイントポーリングにおいて、コマンドCM1によって、各種データのうち状態情報を返送するか種別情報IDを返送するかの区別がされ、コマンドCM2によって、グループが指定されるようにしてあるが、これとは逆に、コマンドCM2によって、各種データのうちで状態情報を返送するか種別情報IDを返送するかの区別がされ、コマンドCM1によって、グループが指定されるようにしてもよい。
【0256】
また、上記実施例のシステムポーリングとセレクティングにおいては、コマンドCM2を使用しないようにしているが、このようにする代りに、火災感知器の確認灯を消灯するための確認灯消灯命令を、火災受信機REが端末装置に送出するときに、確認灯を制御する命令としてコマンドCM1を送出し、消灯する命令としてコマンドCM2を送出し、順次、アドレスAD、一次サムチェックコードPSを送出するようにしてもよい。
【0257】
さらに、上記実施例では、中継器RPについてのセレクティングについて説明したが、光電式火災感知器S等の火災感知器の場合は、地区音響停止命令と非常放送停止命令による制御を受けない点、発信機Pの場合は、蓄積復旧命令、地区音響停止命令と非常放送停止命令による制御を受けない点を除けば、火災感知器、発信機Pのそれぞれにおけるセレクティングの動作は、上記中継器RPについてのセレクティングの動作と、基本的には同様である。
【0258】
また、上記実施例のポイントポーリングにおいて、1つのグループに属する各端末装置から、順次、返送データD1と二次サムチェックコードSSとを受信するときに、状態情報または種別情報IDを受信するための上記スロットの幅は、グループ内端末番号mが大きくなるに従って、広くなるように設定されている。たとえば、図23ではグループ番号1のグループについて、ポイントポーリングが行われた場合のスロット幅について示してあるが、m=0hからm=10hになるに従って、スロットの幅が広くなるようにスロット幅を設定している。これは、火災受信機REや端末装置に用いられるMPU1、MPU2、MPU3、MPU4の発振子の振動数は、製品に明示されている振動数に誤差が1%程度含まれており、この誤差を吸収するためである。つまり、各スロット幅に広がりを持たせることによって、各発振子の振動数の誤差による各端末装置から送出される各返送データD1と二次サムチェックコードSSとの授受のタイミングと、火災受信機REがそれらを受信するタイミングとのずれを吸収することができる。
【0259】
また、システム処理またはセレクティング処理に入る前に、RAM341、RAM342、RAM344のアドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPSを他のRAMに移すようにしているが、移すことなく、当該RAM341、RAM342、RAM344の内容(アドレスAD、コマンドCM1、一次サムチェックコードPS)をシステム処理やセレクティング処理において、そのまま使用するようにしてもよい。
【0260】
なお、上記実施例では、ポイントポーリングにおいて伝送異常を検出するようにしているが、ポイントポーリングに限らず、システムポーリングやセレクティングにおいても、上記と同様に、伝送異常を検出するようにしてもよい。
【0261】
また、上記実施例では、二次サムチェックコードと二次演算結果コードとを算出する場合、一次サムチェックコードPSを使用しているが、一次サムチェックコードPSを使用せずに演算を行い、二次サムチェックコードと二次演算結果コードとを算出するようにしてもよい。
【0262】
なお、上記実施例では、2つの火災感知器から同時に2つの返送データとニ次サムチェックコードとが送出され、一方の返送データを構成するアクティブビットと他方の返送データを構成する非アクティブビットとがそれらの火災感知器から同じタイミングで送出された場合に、火災受信機において一方の返送データを構成するアクティブビットのみが優先的に検出されるような構成を採用するようにしてもよい。
【0263】
図24は、本発明の他の実施例における端末装置の一例としての光電式火災感知器Saを示すブロック図である。
【0264】
図25は、本発明の他の実施例における火災受信機REaの一例を示すブロック図である。
【0265】
光電式火災感知器Sa内において、信号送受信部TRX2に接続されるIF23と信号送受信部TRX2との間に、返送データとニ次サムチェックコードとを送出する際にのみ動作する信号反転手段として、信号反転回路SIC1が設けられ、一方、火災受信機REa内において、信号送受信部TRX1に接続されているIF13と信号送受信部TRX1との間に、端末装置フィールドにおいてのみ動作する信号反転手段として、信号反転回路SIC2が設けられている。信号反転回路SIC2は、アクティブビットを非アクティブビットに変換し、非アクティブビットをアクティブビットに変換する回路である。
【0266】
その他の条件は、従来例における条件と同様であるとする。つまり、アクティブビットは、信号送受信部TRX1で信号線L上ロー信号となるように変換され、非アクティブビットは、信号送受信部TRX1で信号線L上ハイ信号となるように変換され、また逆に、信号線L上のロー信号は、信号送受信部TRX1でアクティブビットとなるように変換され、信号線L上のハイ信号は、信号送受信部TRX1で非アクティブビットとなるように変換される。また、信号線L上ロー信号とハイ信号とが重複した場合には、ハイ信号になる。
【0267】
上記のように信号反転回路SIC2を設けたので、複数の火災感知器からアクティブビットと非アクティブビットとが同じタイミングで送出された場合には、火災受信機はアクティブビットを受信する。
【0268】
次に、上記実施例のポイントポーリングとポイント処理とについて、具体的に数値を用いて説明する(主にS401〜S426、U4〜U12、U101〜U113)。
【0269】
火災感知器Saが火災を検出している場合、当該火災感知器SaのMPU2が、状態情報D1として01hを送出し、火災を検出していない場合、当該火災感知器SaのMPU2は、状態情報D1として00hを送出するものとする。
【0270】
ここで、火災感知器D11とD22とが火災感知器Saで構成され、火災感知器D11とD22とに同一アドレス1が付されており、火災感知器D11は火災を検出しており、火災感知器D22は火災を検出していないものとする。
【0271】
また、アドレスAD、コマンドCM1、コマンドCM2、一次サムチェックコードPSがそれぞれ2桁の16進数でFFh、01h、00h、00h(8ビットの2進数で表示すると、それぞれ11111111、00000001、00000000、00000000)で示されるコードが、火災受信機REaから送出されたとする。
【0272】
また、火災感知器D11のMPU2aは、火災である旨の返送データD1aとして01h(8ビットの2進数で表示すると、00000001)を送出し、また、二次サムチェックコードSS1aとして01hを送出する。
【0273】
一方、火災感知器D22のMPU2bは非火災である旨の返送データD1bとして00h(8ビットの2進数で表示すると00000000)を送出し、また、二次サムチェックコードSS1bとして00hを送出する。
【0274】
上記の場合、アクティブビットと非アクティブビットとが同時に信号線Lに送出されると(信号が衝突すると)、火災受信機REaがアクティブビットのみを受信するような構成であるので、返送データとして01hと、二次サムチェックコードとして01hとを火災受信機REaが受け取り、火災受信機REaは、アドレスが1である火災感知器が火災を検出していると認識する。
【0275】
図26は、上記実施例において、2つの火災感知器D11、D22からの信号と、信号線L上の信号とについて示す図である。
【0276】
ところで、従来の防災設備において、互いに同一のアドレスが2つの端末装置に誤って付与されていた場合、そのいずれか一方の端末機器が火災情報を発生し、他方の端末機器が火災情報を発生しないと、火災情報が火災受信機に伝送されないという問題があり、また、伝送の異常も検出されないという問題がある。
【0277】
この従来例の問題を解決するために、上記実施例においては、独自のサムチェックの計算を行っており、この独自のサムチェックの計算方法について、以下に、具体的に説明する。
【0278】
まず、サムチェックを計算する場合、信号線Lに送出する各コード中のアクティブビットの数をカウントし、このカウント値を反転し、この反転値の最上位ビットを削除した値を使用する。なお、アクティブビットの最大値は、セレクティングの場合、8×4+8×3=56ビットである。
【0279】
たとえば、アドレスAD=FFh、コマンドCM1=01h、コマンドCM2=03h、返送データD1=07hである場合、
アドレスAD=FFhを2進数で示すと、「11111111」であり、このアクティブビット数は、8個であり、このアクティブビット数を16進数で示すと8hになる。コマンドCM1=01hを2進数で示すと、「00000001」であり、このアクティブビット数は、1個であり、このアクティブビット数を16進数で示すと1hになる。コマンドCM2=03hを2進数で示すと、「00000011」であり、このアクティブビット数は、2個であり、このアクティブビット数を16進数で示すと2hになる。
【0280】
そして、上記アドレスAD、コマンドCM1、CM2における各アクティブビット数8h、1h、2hを加算すると、8h+1h+2h=0Bhになる。この0Bhを2進数で示すと「00001011」になり、これを反転すると、「11110100」になり、これを16進数で表現すると、F4hになる。そして、このF4hを2進数で示した「11110100」の最上位ビットを削除し、「01110100」を得、これを16進数で示した74hが一次サムチェックコードPSである。
【0281】
なお、上記F4hを2進数で示した「11110100」の最上位ビットを削除するには、F4h(2進数で示すと「11110100」)と7Fh(2進数で示すと「01111111」)とを論理積演算すればよい。
【0282】
上記一次サムチェックコードPSである74hを2進数で示すと、「01110100」であり、このアクティブビットの数は、4個であり、このアクティブビットの数を16進数で示すと4hになる。
【0283】
一方、返送データD1=07hを2進数で示すと、「00000111」であり、このアクティブビット数は、3個であり、このアクティブビット数を16進数で示すと3hになる。
【0284】
そして、上記アドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPS、返送データD1における各アクティブビット数8h、1h、2h、4h、3hを加算すると、8h+1h+2h+4h+3h=12hになる。この上記アドレスAD、コマンドCM1、CM2、一次サムチェックコードPS、返送データD1における各アクティブビット数の加算値12hを2進数で示すと「00010010」であり、これを反転すると、「11101101」になり、これを16進数で示すと、EDhになり、このEDhを2進数で示した「11101101」の最上位ビットを削除し、「01101101」を得、これを16進数で示した6Dhが二次サムチェックコードSSである。
【0285】
つまり、上記実施例において、火災受信機REは、端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとにおけるアクティブビット数を、各コード毎にカウントする第1のアクティブビット数カウント手段と、第1のアクティブビット数カウント手段によってカウントされたアクティブビット数を加算してアクティブビット数の加算値を得る第1のアクティブビット数加算手段と、第1のアクティブビット数加算手段によって得られたアクティブビット数の加算値を反転させて反転値を得る第1の反転手段と、第1の反転手段によって反転された反転値の最上位ビットを削除した1次加算コードを作成する1次加算コード作成手段と、アドレスコードと命令コードと1次加算コードとを送出する第1の送出手段とを有する。
【0286】
また、上記実施例において、端末装置は、火災受信機から受信したアドレスコードと命令コードとにおけるアクティブビット数を、各コード毎にカウントする第2のアクティブビット数カウント手段と、第2のアクティブビット数カウント手段によってカウントされたアクティブビット数を加算したアクティブビット数の加算値を得る第2のアクティブビット数加算手段と、第2のアクティブビット数加算手段によって得られた加算値を反転させた反転値を得る第2の反転手段と、第2の反転手段によって反転された反転値の最上位ビットを削除した第1加算コードを作成する第1加算コード作成手段と、第1加算コードと、火災受信機から受信した1次加算コードとが一致していることを判別する第1の判別手段と、第1加算コードと1次加算コードとが一致したときに、火災受信機に返送する返送データと、火災受信機から受信したアドレスコードと、命令コードとのアクティブビット数を、各コード毎にカウントする第3のアクティブビット数カウント手段と、第3のアクティブビット数カウント手段によってカウントされたアクティブビット数を加算した加算値を得る第3のアクティブビット数加算手段と、第3のアクティブビット数加算手段によって得られた加算値を反転させ反転値を得る第3の反転手段と、第3の反転手段による反転値の最上位ビットを削除した2次加算コードを作成する2次加算コード作成手段と、返送データと2次加算コードとを火災受信機に送出する第2の送出手段とを有する。
【0287】
さらに、上記実施例における火災受信機REは、端末装置から受信した返送データと、端末装置に伝送すべきアドレスコードと、命令コードとの各アクティブビット数を、各コード毎にカウントする第4のアクティブビット数カウント手段と、第4のアクティブビット数カウント手段によってカウントされた各アクティブビット数を加算した加算値を得る第4のアクティブビット数の加算手段と、第4のアクティブビット数の加算手段によって得られた加算値を反転して反転値を得る第4の反転手段と、第4の反転手段によって得られた反転値の最上位ビットを削除し、第2加算コードを作成する第2加算コード作成手段と、第2加算コードと、端末装置から受信した2次加算コードとが一致しているか否かを判別する第2の判別手段とを有する。
【0288】
なお、上記実施例において、第3のアクティブビット数カウント手段は、1次加算コードのアクティブビット数をもカウントする手段であり、また、第4のアクティブビット数カウント手段は、1次加算コードのアクティブビット数をもカウントする手段であってもよい。
【0289】
上記実施例によれば、防災設備において、互いに同一のアドレスが複数の端末装置に付与されていた場合に、火災情報が発生すると、火災情報を火災受信機に確実に伝送することができ、また、伝送異常を確実に検出することができる。
【0290】
なお、一次サムチェックコードPSは、上記1次加算コードの例であり、ニ次サムチェックコードSSは、上記2次加算コードの例であり、一次演算コードSC1は、上記第1加算コードの例であり、二次演算コードSC2は、上記第2加算コードの例である。
【0291】
なお、上記各実施例において、端末装置の一例として、光電式火災感知器Saを示したが、熱式、炎式、ガス式、臭い式の火災感知器にも適用でき、またオンオフ式火災感知器を接続した中継器にも適用できる。
【0292】
また、上記実施例において、信号送受信部TRX1、TRX2内に信号反転回路を設けるようにしてもよい。
【0293】
さらに、上記実施例において、火災受信機の代わりに、中継器等の他の受信部を使用してもよい。
【0294】
本発明によれば、防災設備において、互いに同一のアドレスが複数の端末装置に付与されていた場合に、火災情報が発生すると、火災情報を火災受信機等の受信部に確実に伝送することができ、また、伝送異常を確実に検出することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である防災設備100を示す系統図である。
【図2】上記実施例における端末装置のアドレスを8ビット構成のコードで示す図であり、図2(1)、(2)は、それぞれ、10進数の10番目、255番目の端末装置のアドレスを、8ビットの2進数コードで示す図である。
【図3】上記実施例の動作を示すタイムチャートである。
【図4】上記実施例において、3台の発信機PA 、PB 、PC が同時に応答信号を送出しようとした場合(発報を知らせるために自己アドレスを同時に送出しようとした場合)の動作を示すタイムチャートである。
【図5】上記実施例において使用されている火災受信機REの一例を示すブロック図である。
【図6】上記実施例における端末装置の一例としてのアナログ式光電式火災感知器Sを示すブロック図である。
【図7】上記実施例における端末装置の一例としての中継器RPを示すブロック図である。
【図8】上記実施例における発信機Pを示すブロック図である。
【図9】上記実施例において、火災受信機REの動作を示すシステムフローチャートである。
【図10】図9におけるポイント・ポーリング(S4)の動作を具体的に示すフローチャートである。
【図11】図9におけるポイント・ポーリング(S4)の動作を具体的に示すフローチャートである。
【図12】図9におけるポイント・ポーリング(S4)の動作を具体的に示すフローチャートである。
【図13】上記実施例において、操作部OPからシステムポーリングを行う旨の命令をオペレータが火災受信機REに入力した場合(S5)の具体例を示すフローチャートである。
【図14】上記実施例において、操作部OPからセレクティングを行う旨の命令を、オペレータが火災受信機REに入力した場合(S6)における具体例を示すフローチャートである。
【図15】上記実施例において、操作部OPからセレクティングを行う旨の命令を、オペレータが火災受信機REに入力した場合(S6)における具体例を示すフローチャートである。
【図16】上記実施例における端末装置の一例としての中継器RPのメインフローチャートを示す図である。
【図17】上記実施例において、中継器RPにおけるポイント処理の動作を示すフローチャートである。
【図18】上記実施例において、端末装置の一例としての発信機Pにおけるポイント処理の動作を示すフローチャートである。
【図19】上記実施例において、端末装置の一例としての発信機Pにおけるポイント処理の動作を示すフローチャートである。
【図20】上記実施例において、端末装置の一例としての中継器RPのシステム処理の動作(U13)を示すフローチャートである。
【図21】上記実施例において、端末装置の一例としての中継器RPにおけるセレクティング処理の具体的な動作(U14)を示すフローチャートである。
【図22】上記実施例において、端末装置の一例としての中継器RPにおけるセレクティング処理の具体的な動作(U14)を示すフローチャートである。
【図23】上記実施例において、スロット幅の設定例を示す図である。
【図24】本発明の他の実施例における端末装置の一例としての光電式火災感知器Saを示すブロック図である。
【図25】本発明の他の実施例における火災受信機REaを示すブロック図である。
【図26】上記実施例において、2つの火災感知器D11、D22からの信号と、信号線L上の信号とについて示す図である。
【符号の説明】
RE…受信部としての火災受信機、
S…アナログ式火災感知器、
RP…中継器、
B…地区音響装置(地区ベル)、
G…ガス漏れ検出器、
D…被制御機器としての防火戸、
F…オンオフ式火災感知器、
P…発信機、
PC…発信機呼出パルス、
PS…一次サムチェックコード、
SS…ニ次サムチェックコード、
SIC1…信号反転回路、
SIC2…信号反転回路。
Claims (4)
- 火災感知器、中継器、発信機または被制御機器等の複数の端末装置を火災受信機または中継器等の受信部がポーリングすることによって、上記端末装置から端末情報を読み込み、判別し、表示し、または上記端末装置を制御する防災設備において、
上記受信部は、
上記端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとにおけるアクティブビット数を、上記各コード毎にカウントする第1のアクティブビット数カウント手段と;
上記第1のアクティブビット数カウント手段によってカウントされたアクティブビット数を加算してアクティブビット数の加算値を得る第1のアクティブビット数加算手段と;
上記第1のアクティブビット数加算手段によって得られたアクティブビット数の加算値を反転させて反転値を得る第1の反転手段と;
上記第1の反転手段によって反転された反転値の最上位ビットを削除した1次加算コードを作成する1次加算コード作成手段と;
上記アドレスコードと上記命令コードと上記1次加算コードとを送出する第1の送出手段と;
を有し、
上記端末装置は、
上記受信部から受信した上記アドレスコードと上記命令コードとにおけるアクティブビット数を、上記各コード毎にカウントする第2のアクティブビット数カウント手段と;
上記第2のアクティブビット数カウント手段によってカウントされたアクティブビット数を加算したアクティブビット数の加算値を得る第2のアクティブビット数加算手段と;
上記第2のアクティブビット数加算手段によって得られた加算値を反転させた反転値を得る第2の反転手段と;
上記第2の反転手段によって反転された反転値の最上位ビットを削除した第1加算コードを作成する第1加算コード作成手段と;
上記第1加算コードと、上記受信部から受信した上記1次加算コードとが一致していることを判別する第1の判別手段と;
上記第1加算コードと上記1次加算コードとが一致したときに、上記受信部に返送する返送データと、上記受信部から受信した上記アドレスコードと、上記命令コードとのアクティブビット数を、各コード毎にカウントする第3のアクティブビット数カウント手段と;
上記第3のアクティブビット数カウント手段によってカウントされたアクティブビット数を加算した加算値を得る第3のアクティブビット数加算手段と;
上記第3のアクティブビット数加算手段によって得られた加算値を反転させ反転値を得る第3の反転手段と;
上記第3の反転手段による反転値の最上位ビットを削除した2次加算コードを作成する2次加算コード作成手段と;
上記返送データと上記2次加算コードとを受信部に送出する第2の送出手段と;
を有し、
さらに、上記受信部は、
上記端末装置から受信した上記返送データと、上記端末装置に伝送すべき上記アドレスコードと、上記命令コードとの各アクティブビット数を、各コード毎にカウントする第4のアクティブビット数カウント手段と;
上記第4のアクティブビット数カウント手段によってカウントされた上記各アクティブビット数を加算した加算値を得る第4のアクティブビット数の加算手段と;
上記第4のアクティブビット数の加算手段によって得られた加算値を反転して反転値を得る第4の反転手段と;
上記第4の反転手段によって得られた反転値の最上位ビットを削除し、第2加算コードを作成する第2加算コード作成手段と;
上記第2加算コードと、上記端末装置から受信した上記2次加算コードとが一致しているか否かを判別する第2の判別手段と;
を有することを特徴とする防災設備。 - 請求項1において、
上記第3のアクティブビット数カウント手段は、上記1次加算コードのアクティブビット数をもカウントする手段であり、また、上記第4のアクティブビット数カウント手段は、上記1次加算コードのアクティブビット数をもカウントする手段であることを特徴とする防災設備。 - 火災感知器、中継器、発信機または被制御機器を含む複数の端末装置と、火災受信機または中継器等の受信部とが信号線を介して結ばれ、上記端末装置を上記受信部がポーリングすることによって、上記端末装置から所定の端末情報を読み込み、判別し、表示し、または上記端末装置を制御する防災設備において、
上記受信部と上記信号線との接続部に設けられている第1の信号反転手段と;
上記端末装置と上記信号線との接続部に設けられている第2の信号反転手段と;
を有し、
上記受信部は、上記端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとを加算して1次加算コードを作成する1次加算コード作成手段と、上記アドレスコードと上記命令コードと上記1次加算コードとを送出する第1の送出手段とを有し、
上記端末装置は、上記受信部から受信した上記アドレスコードと上記命令コードとを加算して第1加算コードを作成する第1加算コード作成手段と、上記第1加算コードと、上記受信部から受信した上記1次加算コードとが一致していることを判別する第1判別手段と、上記第1加算コードと上記1次加算コードとが一致したときに、上記受信部に返送する返送データと上記受信部から受信したアドレスコードと命令コードと1次加算コードとを加算して2次加算コードを作成する2次加算コード作成手段と、上記返送データと上記2次加算コードとを受信部に送出する第2送出手段とを有し、
さらに、上記受信部は、上記端末装置から受信した上記返送データと上記端末装置に伝送すべきアドレスコードと上記命令コードと上記1次加算コードとを加算して第2加算コードを作成する第2加算コード作成手段と、上記第2加算コードと上記端末装置から受信した上記2次加算コードとが一致しているか否かを判別する第2判別手段とを有することを特徴とする防災設備。 - 火災感知器、中継器、発信機または被制御機器を含む複数の端末装置と、火災受信機または中継器等の受信部とが信号線を介して結ばれ、上記端末装置を上記受信部がポーリングすることによって、上記端末装置から所定の端末情報を読み込み、判別し、表示し、または上記端末装置を制御する防災設備において、
上記受信部と上記信号線との接続部に設けられている第1の信号反転手段と;
上記端末装置と上記信号線との接続部に設けられている第2の信号反転手段と;
を有し、
上記受信部は、上記端末装置に伝送すべきアドレスコードと命令コードとを加算して1次加算コードを作成する1次加算コード作成手段と、上記アドレスコードと上記命令コードと上記1次加算コードとを送出する第1の送出手段とを有し、
上記端末装置は、上記受信部から受信した上記アドレスコードと上記命令コードとを加算して第1加算コードを作成する第1加算コード作成手段と、上記第1加算コードと、上記受信部から受信した上記1次加算コードとが一致していることを判別する第1判別手段と、上記第1加算コードと上記1次加算コードとが一致したときに、上記受信部に返送する返送データと上記受信部から受信したアドレスコードと命令コードとを加算して2次加算コードを作成する2次加算コード作成手段と、上記返送データと上記2次加算コードとを受信部に送出する第2送出手段とを有し、
さらに、上記受信部は、上記端末装置から受信した上記返送データと上記端末装置に伝送すべきアドレスコードと上記命令コードとを加算して第2加算コードを作成する第2加算コード作成手段と、上記第2加算コードと上記端末装置から受信した上記2次加算コードとが一致しているか否かを判別する第2判別手段とを有することを特徴とする防災設備。
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