JP3837816B2 - 学習支援装置および問題回答提示方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、学習支援装置および問題回答提示方法に関し、詳しくは所定の言語の問題に対する回答を音声により入力可能であり、その言語の習得を支援する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、英語などの言語を学習する際、聞き取りの能力や発声(発音やイントネーション等を含む)の能力を習得するために、問題の出力を音声により行なうものや回答を学習者が音声により行なう学習支援装置が知られている。問題に対する回答を音声により入力可能なこうした学習支援装置では、問題を出力するボタン、回答者の音声を入力するボタンあるいは正解を再生させるボタンなどがあり、装置を使用する回答者は、これらのボタンを順次操作することにより、まず問題を見たり聞いたりし、この問題に対する回答を喋ってこれを録音し、最後に正解を聞くと言った作業を繰り返すことになる。
【0003】
学習用に出題される問題は、例えば習得しようとする言語が英語の場合、まず英語音声により出力され、これを聞いた回答者が、聞き取った英文を繰り返す単純なヒアリングの問題、英語で質問され質問の内容に英語で答える問題、日本語で提示された文章を英語に翻訳して口頭で答える問題など様々な問題が考えられる。いずれの場合も、▲1▼問題の提示、▲2▼回答の入力、▲3▼正解の提示、というステップを採ることが一般的であり、各ステップに応じてボタンが用意されていた。
【0004】
なお、ボタンは、ハードウェアとしてのスイッチ等を回答者が直接手などで操作するものもあれば、モニタ上に表示されたボタンをマウス等のポインティングデバイスで操作するものも存在した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の学習支援装置では、問題に対する音声の録音や再生、あるいは回答を確認するために、いちいちボタンを操作しなければならず、使い勝手が必ずしも良くないという問題があった。特に、問題に対する学習者の回答を録音する機能を有する装置の場合、録音ボタンと再生ボタンとが加わることになり、出題用のボタン、録音開始のボタン、再生ボタン、正解の出力用ボタン、次の問題に進むボタンなど多数のボタンが必要となり、学習者が操作を誤ることが考えられる。例えば、録音ボタンを押して学習者の発語を録音した後、正解ボタンを押して正解を聞き、次に自分の発語を再生しようとして、誤って録音ボタンを押してしまうと、先の自分の発語を聞くことができなくなってしまう。加えて、ボタンの操作が増えると、学習者はボタン操作に気を使わねばならず、教師に一対一で会話を教えてもらうというマンツーマンの学習スタイルとはほど遠いものになってしまう。教師が出題し、これに回答すると、学習者の回答に反応して正解を教えてくれ、間違っていれば教師の正解を聞いて反復練習するというマンツーマンの学習スタイルは、会話の練習にとっては極めて有益であるが、ボタン操作が増えると、こうしたスタイルから隔たり、学習者の学習意欲を失わせることになりやすい。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、学習者の発語を録音する機能を有する学習支援装置において問題の出力から回答の再生までをスムースに行なって、言語学習を支援することを目的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
かかる目的を達成する本発明の第1の学習支援装置は、
所定の言語の問題に対する回答を音声により入力可能であり、該言語の習得を支援する学習支援装置であって、
問題を認識可能に出力する問題出力手段と、
該問題に対する回答を音声により入力する音声入力手段と、
音声入力手段により入力した音声を、再生可能に記憶する音声記憶手段と、
問題の出力が指示されたとき、前記問題出力手段が出力した問題に対する回答を前記音声入力手段により入力し、該音声を前記音声記憶手段に記憶すると共に、該音声の入力が終了した後、該音声記憶手段に記憶された音声を再生する再生手段と
該音声の再生に続けて、前記問題について用意された正解を音声により出力する正解出力手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この学習支援装置は、問題の出力が指示されると、これに対する学習者の回答を音声入力手段により入力すると共に、これを音声記憶手段に記憶し、音声の入力の終了後、記憶した音声を再生する。しかも、この音声の再生に続けて、問題について用意された正解を音声により出力する。この結果、学習者は、自ら回答を発語した後に、自己の回答をまず耳に入れ、続いて正しく発音された正解を聞くことになり、今聞いたばかりの回答に従って発語を繰り返すことが容易となる。このため、正しく発音された正解をまねて自らの発語を修正して行くという言語学習の基本を、容易に実現することができる。また、マンツーマンの学習スタイルにより近いスタイルで学習を行なうことができる。
【0009】
また、本発明の第2の学習支援装置は、
所定の言語の問題に対する回答を音声により入力可能であり、該言語の習得を支援する学習支援装置であって、
問題を認識可能に出力する問題出力手段と、
該問題に対する回答を音声により入力する音声入力手段と、
音声入力手段により入力した音声を、再生可能に記憶する音声記憶手段と、
問題の出力が指示されたとき、前記問題出力手段が出力した問題に対する回答を前記音声入力手段により入力し、該音声を前記音声記憶手段に記憶すると共に、該音声の入力が終了した後、該音声記憶手段に記憶された音声の再生と前記問題について用意された正解の音声による出力とを行なう正解出力手段と、
該正解出力手段による処理の後に、前記音声入力手段を起動して、前記回答を再度入力可能とする再入力手段と、
該再入力手段により前記音声入力手段を起動したとき、所定期間の内に、該音声入力手段により音声の入力がなされたか否かを判定する音声入力判定手段と、該音声入力判定手段により音声入力があったと判定された場合には、前記音声入力手段による音声の入力を継続すると共に、これに引き続く前記音声記憶手段による音声の記憶、前記正解出力手段による音声の再生および出力までの一連の処理を行なわせ、更に前記再入力手段による前記処理を繰り返す再実行手段と
を備えたことを要旨としている。
【0010】
この学習支援装置によれば、問題の出力が指示されると、これに対する学習者の回答を音声入力手段により入力すると共に、これを音声記憶手段に記憶し、音声の入力の終了後、記憶した音声の再生と問題について用意された正解の音声による出力とを行なう。この結果、学習者は、自ら回答を発語した後に、記憶した音声の回答の再生と問題について用意された正解の出力とを組にして聞くことになり、しかも、回答を出力した後、所定期間の内に音声入力手段により音声の入力がなされたか否かを判断し、音声入力があったと判定された場合には、音声の入力を継続すると共に、これに引き続く音声の記憶、記憶した音声の再生および正解の出力までの一連の処理を繰り返すから、学習者が納得するまで、音声の入力と回答との比較を繰り返すことができる。従って、マンツーマンの反復練習に一層近いスタイルで学習することができる。なお、この学習支援装置において、正解出力手段が行なう記憶した音声の再生と問題の回答の音声による出力とは、組み合わせて行なわれれば足り、いずれが先でも差し支えない。
【0011】
これらの学習支援装置において、音声入力判定手段は、回答の入力がなされていないときに入力された音声の大きさを背景音として記憶する背景音記憶手段を備え、所定期間の内に入力された音声が、予め記憶された該背景音より所定値以上大きい場合に、音声の入力がなされたと判定することも可能である。この場合には、背景音が喧しい場合にも、学習者による音声入力の有無を精度良く判定することができる。
【0012】
また、上記の学習支援装置において、音声入力判定手段により、前記所定の期間に音声の入力がないと判断された場合には、音声入力手段による音声の入力を打ち切ると共に、問題出力手段を起動し、次の問題の出力から、前記一連の処理を開始させる次問題開始手段を備えるものとすることも可能である。この場合には、一つの問題による学習から次の問題への移行時に、ボタンなどを操作する必要がないという利点が得られる。
【0013】
更に、こうした学習支援装置において、正解出力手段の出力する音声の大きさを設定可能な第1の音量設定手段と、再生手段が再生する音声の大きさを設定可能な第2の音量設定手段とを備えるものとしても良い。正解の音声は予め用意されているのに対して、学習者による回答は、声の大小やマイクまでの距離、背景音の大きさなどにより、再生される音量の大小は一定にならない。従って、二つの音量設定手段を設け、両音声の音量を個別に設定することにより、回答の出力音と再生音とのバランスを適正に設定することができる。なお、両方の音量が概ね同じになるように、自動的に再生音量を設定する構成も考えることができる。
【0014】
なお、音声の入出力を行なう学習支援装置では、音声入力手段が入力した音声を、視認可能な形態で表示する入力音声表示手段と、正解出力手段の出力する回答に対応した音声を、視認可能な形態で表示する回答音声表示手段とを設けるものとすることができる。視認可能な形態としては、波形表示や発音記号による表示、スペクトルによる表示などを考えることができる。こうした構成を採ることにより、両方の音声を単に耳で聞いてその違いを理解するだけでなく、例えば波形表示や発音記号表示により、視覚的に理解することが容易となる。
【0015】
また、本発明の第1の問題回答提示方法は、
所定の言語の問題に対する回答を音声により入力可能であり、該言語の習得を支援するために問題と回答とを提示する方法であって、
問題を認識可能に出力し、
該問題に対する回答を音声により入力し、
該入力した音声を、再生可能に記憶し、
問題の出力が指示されたとき、前記出力した問題に対する回答を入力して記憶すると共に、該音声の入力が終了した後、該記憶した音声を再生し、
該音声の再生に続けて、前記問題について用意された正解の回答を音声により出力すること
を要旨としている。
【0016】
この問題回答提示方法によれば、問題の出力が指示されると、これに対する学習者の回答を入力すると共に、これを記憶し、音声の入力の終了後、記憶した音声を再生する。しかも、この音声の再生に続けて、問題について用意された正解を音声により出力する。この結果、学習者は、自ら回答を発語した後に、自己の回答をまず耳に入れ、続いて正しく発音された正解を聞くことになり、今聞いたばかりの正解に従って発語を繰り返すことが容易となる。このため、正しく発音された正解をまねて自らの発語を修正して行くという言語学習の基本を、容易に実現することができる。
【0017】
また、本発明の第2の問題回答提示方法は、
所定の言語の問題に対する回答を音声により入力可能であり、該言語の習得を支援するために問題と回答とを提示する方法であって、
問題を認識可能に出力し、
該問題に対する回答を音声により入力し、
該入力した音声を、再生可能に記憶し、
問題の出力が指示されたとき、前記出力した問題に対する回答を入力して記憶すると共に、該音声の入力が終了した後、該記憶された音声の再生と前記問題の回答の音声による出力とを行ない、
その後、前記回答を再度入力可能とし、
該回答の入力を再度可能としてから所定期間の内に、音声の入力がなされたか否かを判断し、
音声の入力があったと判定された場合には、前記音声の入力を継続すると共に、これに引き続く前記音声の記憶、前記音声の再生および出力までの一連の処理を行なわせ、更に回答の入力を再度可能とする前記処理を繰り返すこと
をその要旨とする。
【0018】
この問題回答提示方法によれば、問題の出力が指示されると、これに対する学習者の回答を入力すると共に、これを記憶し、音声の入力の終了後、記憶した音声の再生と問題の回答の音声による出力とを行なう。この結果、学習者は、自ら回答を発語した後に、記憶した音声の再生と問題について用意された正解の回答の音声による出力とを行なう。この結果、学習者は、自ら回答を発語した後に、記憶した音声の回答の再生と問題について用意された正解の出力とを組にして聞くことになり、しかも、回答を出力した後、所定期間の内に音声の入力がなされたか否かを判断し、音声入力があったと判定された場合には、音声の入力を継続すると共に、これに引き続く音声の記憶、記憶した音声の再生および回答の出力までの一連の処理を繰り返すから、学習者が納得するまで、音声の入力と正解との比較を繰り返すことができる。なお、この問題回答提示方法において、音声の入力が終了した後に行なわれる記憶音声の再生と問題の正解の音声による出力とは、組み合わせて行なわれれば足り、いずれが先でも差し支えない。
【0019】
【発明の他の態様】
この発明は、以下のような他の態様も含んでいる。第1の態様は、コンピュータを、
問題を認識可能に出力する問題出力手段、
該問題に対する回答を音声により入力する音声入力手段、
音声入力手段により入力した音声を、再生可能に記憶する音声記憶手段、
問題の出力が指示されたとき、前記問題出力手段が出力した問題に対する回答を前記音声入力手段により入力し、該音声を前記音声記憶手段に記憶すると共に、該音声の入力が終了した後、該音声記憶手段に記憶された音声を再生する再生手段、
該音声の再生に続けて、前記問題の回答を音声により出力する正解出力手段
として機能させるためのプログラムを記憶した機械読み取り可能な記録媒体である。この媒体を特定のコンピュータに接続された機械読み取り装置に読み取らせることにより、コンピュータを学習支援装置として働かせることができる。なお、こうした記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、パンチカード等を考えることができる。こうした記録媒体の他の例としては、バーコードなどの符号が印刷された紙なども考えることができる。
【0020】
本発明の第2の態様は、
問題を認識可能に出力する問題出力手段、
該問題に対する回答を音声により入力する音声入力手段、
音声入力手段により入力した音声を、再生可能に記憶する音声記憶手段、
問題の出力が指示されたとき、前記問題出力手段が出力した問題に対する回答を前記音声入力手段により入力し、該音声を前記音声記憶手段に記憶すると共に、該音声の入力が終了した後、該音声記憶手段に記憶された音声の再生と前記問題の回答の音声による出力とを行なう正解出力手段、
該正解出力手段による処理の後に、前記音声入力手段を起動して、前記回答を再度入力可能とする再入力手段、
該再入力手段により前記音声入力手段を起動したとき、所定期間の内に、該音声入力手段により音声の入力がなされたか否かを判断する音声入力判定手段、
該音声入力判定手段により音声入力があったと判定された場合には、前記音声入力手段による音声の入力を継続すると共に、これに引き続く前記音声記憶手段による音声の記憶、前記正解出力手段による音声の再生および出力までの一連の処理を行なわせ、更に前記再入力手段による前記処理を繰り返す再実行手段
として機能させるためのプログラムを記憶した機械読み取り可能な記録媒体である。
【0021】
なお、第3の形態として、コンピュータシステムのマイクロプロセッサによって実行されることにより上記の記録媒体に記録されたプログラムを通信回線を介して供給する供給装置あるいは供給方法を考えることも可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成及び作用を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明の好適な実施例である英会話学習支援装置20の全体構成を示す概略構成図である。図示するように、本実施例の英会話学習支援装置20は、コンピュータ本体38において所定のプログラムを実行することにより実現されるものである。このコンピュータ本体38には、問題文や正解文、出力音声の波形や自己採点の結果などを視認可能に表示するCRT26、回答者の音声を入力する手段としてのマイク34、問題文の読み上げなど種々の音声を出力するスピーカ35、回答や自己採点の結果を手操作により入力する手段としてのマウス36及びキーボード24等が接続されている。この英会話学習支援装置20は、回答者が回答として発した音声(以下、回答者音声と略す)をマイク34を介して装置内部に入力するとともにこれをハードディスク32に記憶し、この回答者音声を再生した後に、問題について用意された正解を英語を母語とする者による音声(以下、ネイティブ音声と略す)を出力するといった処理を行なう。これらの処理は、コンピュータ本体38の主記憶にロードされたプログラムにより行なわれる。この英会話学習支援装置20が実行するプログラムは、CD−ROMの中に予め書き込まれており、CD−ROMをCD−ROMドライブユニット39にセットすると、コンピュータ本体38において学習支援の各種処理を実行するための準備が完了する。
【0023】
図2は、本発明の好適な実施例である英会話学習支援装置20のハードウェアであるコンピュータ本体38の内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、この装置は、予め設定されたプログラムに従って英会話学習支援装置20に関わる動作を制御するための各種演算処理を実行するCPU21を中心に、バス31により相互に接続された次の各部を備える。ROM22は、CPU21で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格納しており、RAM23は、同じくCPU21で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが一時的に読み書きされるメモリである。キーボード・マウスインターフェイス25は、キーボード24及びマウス36からの信号の入出力を司り、音声入出力インタフェース37は、マイク34からの音声信号を司るとともに、スピーカ35への音声信号出力を制御する。CRTC27は、カラー表示可能なCRT26への信号出力を制御し、プリンタインタフェース29は、プリンタ28へのデータの出力を制御する。ハードディスク32には、RAM23にロードされて実行される各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供される各種プログラム、あるいは各種変換辞書などが記憶されている。このハードディスク32の制御は、ハードディスクコントローラ(HDC)30により行なわれる。CD−ROMドライブユニット39は、CD−ROMに記録された記録内容を読み取る装置である。タイマ33は、現時点における時刻、年月日などの所定の時点を示す日時情報を発生している。
【0024】
このように構成されたハードウェアにおいて、英会話学習プログラムが記録されたCD−ROMがCD−ROMドライブユニット39に装着されると、このコンピュータ本体38上で動作しているオペレーティングシステムが、CD−ROMを認識し、CD−ROMに記録された英会話学習支援プログラムを実行可能な状態とする。英会話を学習しようとする使用者が、このプログラムを起動することにより、問題文の画面表示・音声出力、回答の入力、入力された回答に対する自己採点結果の表示などがなされることになり、コンピュータ本体38は、英会話学習支援装置20として機能する。
【0025】
次に、上記ハードウェア上で実行される英会話学習支援処理の詳細について説明する。まず、キーボード24において、英会話学習の実行指示を行なうキー操作がなされたとき、CPU21の命令によりCD−ROMに記録された英会話学習支援プログラムがRAM23上にロードされ、実行可能な状態となる。なお、CD−ROM上のプログラムをハードディスク32に一旦ロードし、ハードディスク32から起動するするものとしても良い。
【0026】
英会話学習支援プログラムの概要について説明する。図3は、この英会話学習支援装置20で実現している英会話学習支援の内容を表すブロック図である。本実施例の英会話学習支援装置20は、大きくはレッスンLSと、サーチSRの二つの機能を備える。レッスンLSは、種々の学習内容を使用者に提供する機能であり、サーチSRは、学習用に予め準備された例文を任意に検索する機能である。レッスンLSは、本実施例では、更に4つのレッスン、すなわち、QuickListening(ヒアリング)、Listening(ヒアリング練習)、QuickTranslation(和文英訳練習)、Speaking(英会話練習)に分かれており、これらのレッスン以外にAuto(自動)と呼ばれる自動実行モード、Text(例文一覧表示)と呼ばれる例文の一覧表示機能を有する。Autoが選択された場合には、特に各レッスンを個別に起動しなくとも、QuickListeningから上記の4つのレッスンが順番に行なわれる
【0027】
さらに各学習メニューは学習目的に対応して、日常生活編DLと海外旅行編ABの2つのパートに分かれ、各自の能力に適合した学習ができるように、各パート毎に初級、中級、上級という3つのレベルが設けられている。CD−ROMには、これらのレッスン、パートおよびレベル毎に、所定数の問題が記録されている。
【0028】
英会話学習支援プログラムが起動されると、まず開始画面をCRT26に表示する処理が行なわれる。開始画面には、レッスンLS又はサーチSRの機能を選択するためのアイコンが表示される。使用者は、マウス36を操作して、いずれかのアイコンを選択することにより、希望する機能を起動することができる。レッスンLSが選択がされると、使用者が希望するレッスン、パート及びレベルを選択するための欄又はアイコンを表示する処理が行なわれる。レッスン、パート及びレベルの選択がされると、各学習支援を実行する処理が行なわれる。
【0029】
学習支援自体のプログラムが起動されると、開始画面が表示され、使用者が使用者名を選択する欄を表示する処理が行なわれる。英会話学習支援装置20は、各使用者の過去の学習履歴を累積して保存する機能を備えており、使用者名が選択されるとその使用者が過去に行なった問題について、その過去の正答率を表示する処理が行なわれる。正答率の表示は、正答率の高低によってグラフ状にかつ色分けして表示される。
【0030】
以上の英会話学習支援プログラムの開始処理に引き続き、指定されたレッスンの指定されたパートの初級・中級・上級のいずれかのレッスンが開始される。各レッスンの概要を説明する。まず、レッスンLSの一学習メニューであるSpeaking(英会話練習)を例にとってその全体的な処理を、図4のフローチャートを参照しつつ説明する。図4に示したSpeaking(英会話練習)ルーチンが起動されると、まず、装置周辺の背景音の大きさを測定しこの値をバックグラウンド・ノイズ(BGN)値として設定する処理を行なう(ステップS100)。この値は、この後に行なわれる処理である回答者音声の録音処理及び再生処理において、回答者音声が入力されたか否かを判定するための基準値の設定に用いられる。詳細については後述する。次に、CD−ROMに予め格納された例文の中から最初の問題となる例文を選択し(ステップS110)、選択された例文のうち問題文となる日本語文をCRT26に表示し(ステップS120)、音声として出力する処理を行なう(ステップS130)。この問題文の出力後、所定の規則に基づいて回答制限時間を設定する処理を行なう(ステップS140)。回答制限時間は、正解文として準備されている英文をネイティブ音声で出力するために必要な時間を基準として設定する。なお、一般に、英語を母語とする者とそれ以外の者とでは英語を話す速度に差があり、初心者ほど時間がかかることから、調整時間として、初級では4秒、中級では3秒、上級では2秒を加算して回答制限時間を設定している。
【0031】
回答制限時間の設定を行なった後、回答者が回答として発した音声の入力がなされ、かつ、その回答者音声の入力レベルがバックグラウンド・ノイズ値以上であると判断した場合には、回答者音声の録音・再生及び正解文の表示・出力ルーチンが起動する(ステップS150)。本ルーチンでは、第一に回答者が発する音声を回答者音声として録音する処理、第二に録音された回答者音声を自動的に再生する処理、第三に正解文である英文をCRT26に表示する処理、第四にネイティブ音声を出力する処理という4つの処理を実行する。これらの処理の詳細については、後で説明する。
【0032】
本ルーチンが終了した後、回答者により自己採点の入力がなされ、入力後その結果をCRT26へ表示する(ステップS160)。自己採点は、この実施例では、再生された回答者音声とその後に出力されたネイティブ音声とを回答者自身が比較し、回答者が満足した場合には正解として「Yes」、不満である場合には不正解として「No」を所定のボタンにより選択することによって行なわれる。マイク34を用いて、回答者の音声を入力しているから、音声認識と発音の評価とを用いることにより、自動的に正誤の判定を行なうものとしても良い。自己採点の結果は、図7に例示するように、正解の場合には緑色の○印、不正解の場合には赤色の×印を、CRT26上の自己採点結果表示欄61に表示している。次に、累積の正解数及び不正解数を表示する処理を行なう(ステップS170)。図7に示すように、本実施例では、選択されたレッスンのそのパートの同じレベルの問題における累積正解数および累積不正解数をCRT26上の累積正誤数表示欄62に表示している。累積正解数,累積不正解数は、それぞれ「Yes」ボタン,「No」ボタンの下方に表示される。そして、指定された全ての問題の出題が完了するまで、以上の処理を繰り返す(ステップS180)。
【0033】
次に、以上説明したSpeaking(英会話練習)における全体的な処理のうち、回答者音声の録音・再生から正解文の出力までの一連の処理である回答者音声の録音・再生及び正解文の表示・出力ルーチン(ステップS150)について、図5および図6のフローチャートを参照しつつ説明する。本ルーチンが起動されると、まず回答者音声の録音処理が行なわれる(ステップS210)。以下、この録音処理の詳細について、図6の音声録音処理ルーチンに基づいて説明する。この音声録音処理ルーチンが起動されると、問題文の出力後になされる回答者による回答に備えて、回答者音声を入力する前に、音声入力フラグFinを初期値0にセットする処理を行なう(ステップS300)。音声入力フラグFinが値0であるとは、音声入力が未だなされていない状態を意味する。セット完了後、録音を開始し、入力音声レベルVinを測定する処理を行なう(ステップS310)。入力音声レベルVinがバックグラウンド・ノイズ値BGNを超えたと判断した場合には、回答者音声の入力がなされたものとして音声入力フラグFinを値1にする処理を行なう(ステップS320、S330)。なお、バックグランド・ノイズ値BGNは、図4に示したステップS100で、予め測定しておいた値である。
【0034】
入力音声レベルVinとバックグラウンド・ノイズ値BGNとの比較は、録音を停止するまでの間、継続して行なわれる。従って、録音開始直後に回答者音声の入力がなくても経過時間Tが回答制限時間TLを超えるまで音声の入力処理を継続し、その入力音声レベルVinがバックグラウンド・ノイズ値BGNを超えたと判断した場合には、回答者音声の入力が開始されたものとして音声入力フラグFinを値1とする処理を行なうのである(ステップS340、S320、S330)。入力音声レベルVinがバックグラウンド・ノイズ値BGNを超えることなく、回答制限時間TLが経過した場合には、回答者音声の入力がなかったものとみなして録音を停止する処理を行なう(ステップS340、S370)。この場合には、本音声録音処理ルーチンが終了したとき、音声入力フラグFinは、ステップS300で設定された値0に保たれている。
【0035】
回答者音声の入力がなされて音声入力フラグFinが値1に設定された場合、更に入力音声レベルVinがバックグラウンド・ノイズ値BGN以下となってその状態が1秒間以上継続するか否かを判断する処理を繰り返し実行する(ステップS350)。入力音声レベルVinが1秒間以上、バックグランド・ノイズ値BGN以下となっていれば、回答者音声の入力が完了したものとみなし、この場合には、録音を停止する処理を行なう(ステップS350、S370)。入力音声レベルVinが存続し、かつ回答制限時間TLが残っていると判断した場合には、回答者が回答中であるとみなして録音処理を続け(ステップS360)、入力音声レベルVinが1秒間以上継続してバックグラウンド・ノイズ値BGN以下であったと判断した時点で、録音を停止する処理を行なう(ステップS350、S370)。回答者による回答の入力が継続している場合でも、経過時間Tが回答制限時間TLを超えたと判断した場合には、時間切れとして録音を停止する処理を行なう(ステップS350、S360、S370)。なお、この実施例では、回答の入力中でも回答制限時間TLを経過すれば時間切れとして処理しているが、回答の入力が継続されている場合には、回答制限時間TLを越えてもそのまま回答を入力できるものとすることもできる。初級などの場合は、すらすらと回答できない場合も考えられるので、使用者が回答を試みている間は、回答として受け付けるものとすることも、学習支援装置の一つの形態として採用し得るからである。
【0036】
本ルーチンは、録音の停止処理(ステップS370)をもって終了し、図5のステップS215以下の処理に移行する。図5のフローチャートに戻って説明を続ける。録音処理(ステップS210)を行なった後、音声入力フラグFinの状態を確認する処理を行なう(ステップS215)。フラグFinが値1、即ち回答者音声の録音がなされたと判断した場合には、図6の音声録音処理ルーチンによって録音された回答者音声を再生する処理を行なう(ステップS220)。フラグFinが値0、即ち回答者音声の録音がなされなかったと判断された場合には、この回答者音声の再生処理(ステップS220)はスキップされる。続いて、正解の英文をCRT26に表示する処理を行ない、その後、正解英文表示フラグFenを初期値0にセットする(ステップS230)。その後、予めCD−ROMに記録しておかれたネイティブ音声を出力する処理を行ない(ステップS240)、再度、図6の音声録音処理ルーチンを実行する(ステップS250)。ネイティブ音声の出力に引き続いて回答者に反復練習の機会を提供するのである。
【0037】
なお、本実施例では、回答者が出された問題に対して初めて回答する場面では、回答音声の入力がなかった場合(フラグFin=0の場合)であっても、音声入力フラグFinが1と判断された場合と同様に、ネイティブ音声出力後に再度図6の音声録音処理ルーチンが実行される(ステップS250)。最初の回答時に、回答の入力がない場合には、通常は使用者が正解が分からず、回答できないケースと考えることができるので、正解を表示した後、反復練習を行なわせるためである。なお、回答入力の機会を今一度用意することは、回答者が音声入力の機会をうっかり逸すことや、声が小さすぎたりマイク34から遠すぎたりして回答の入力を正しく行なえない場合も考えられるので、こうした点からも有効である。
【0038】
二度目の録音処理(ステップS250)の終了後、音声入力フラグFinが値1であるか否かの判断を行なう(ステップS255)。フラグFinが値1であると判断した場合には、最初の録音処理(ステップS215)の終了後と同様に、録音された回答者音声を再生する処理を行なう(ステップS260)。その後、正解英文表示フラグFenの値について判断し、このフラグFenが値1であると判断した場合には、正解英文をCRT26に表示した後、正解英文表示フラグFenを値0にセットし(ステップS265、S270)、正解英文表示フラグFenが値0であると判断した場合には、正解英文を表示せず、正解英文表示フラグFenの値を1にセットする処理を行なう(ステップS265、S280)。この結果、後述するように繰り返し音声の入力と正解の出力とが行なわれる場合、正解英文は一回毎に表示されたり、表示されなかったりすることになる。回答者は、正解英文を見て正解を明確に理解することと、正解英文を見ることなく正解を発語できるかを確認することの両方を行なうことができる。
【0039】
正解英文の表示または不表示の後、ネイティブ音声を出力する処理を行ない(ステップS290)、再度ステップS250の音声録音処理ルーチンに戻り、回答音声の入力が上述した処理を繰り返す。音声録音処理ルーチンで音声入力フラグFinが値0となると、即ち回答者が音声入力をやめると、現在出題されている問題に対する学習を完了するとの意志表示とみなして、「NEXT」に抜けて、本ルーチンを終了する。
【0040】
以上説明したように本実施例の英会話学習支援装置20は、回答として録音された回答者音声を、回答の入力終了後に再生し、回答者音声の再生に続けて、ネイティブ音声を出力する。この結果、回答者は、自ら回答を発語した後に、自己の回答をまず耳に入れ、続いて正しく発音された正解を聞くことになり、今聞いたばかりの正解に従って発語を繰り返すことが容易となる。このため、正しく発音された正解をまねて自らの発語を修正して行くという言語学習の基本を、容易に実現することができる。また、ネイティブ音声の出力を回答者音声の再生後に続けて行なうことにより、回答者は、より厳格かつスムーズな自己採点を行なうことができる。回答者は、直前に聞いたネイティブの音声を基準として自己採点をできるからである。
【0041】
また、本実施例の英会話学習支援装置20では、図8に示すように、問題の出題後、録音処理(図6)が行なわれ、回答者がこれら対して回答を音声で発語する限り、1つの問題に対する発音練習を継続することができる。従って、回答者自身が納得するまで、回答者自身の音声とネイティブ音声との比較を繰り返すことができる。回答者の入力音声レベルVinルが背景音BGN以上であった場合にのみ、回答者が回答したものとみなすので、背景音が喧しい場合にも、回答者による音声入力の有無を精度良く判定することができる。さらに、二回目以降の反復練習においては、隔回毎に正解英文が表示されるので、回答者は、同一問題について何回も反復練習する場合に、ネイティブ音声と再生された自分の音声との対比に加えて、目で正解英文を確認したり、正解英文を見ることなく回答を発語したりといった練習を行なうことができ、バランスのとれた発音学習を実現することができる。正解英文が表示されているときには、ネイティブ音声を聞きながら正解を構成する各単語を確認することや、個々の英単語についての正しい発音を学習することが可能となり、一方、正解英文が表示されていないときには、自分が正解をそらんじることができるかを確認することが可能となる。
【0042】
また、回答者が、ネイティブ音声を聞いた後に回答音声を発しなければ、回答制限時間TLの経過後、その問題についての反復練習を自動的に終了して次の問題が出題される。従って、回答者が、英文の反復練習を止めて次の問題へ移ることを欲した際にボタン操作を行なう必要がない。回答者は、自分が音声を発するか発しないかという英会話学習の最も基本的な対処によって、反復練習を継続するか次の問題の出題に移行するかをコントロールできるのである。従って、より一層、反復学習の効率化を図ることができる。また、回答者が音声で回答する際、一度音声による回答が始まれば、回答制限時間TLが経過しなくとも、音声の入力が1秒間以上とぎれれば、回答は終了したとみなして、正解の出力などに移るので、上級者が素早く回答した場合などに、設定した制限時間の終了まで待たされるということがない。なお、上記の実施例では、録音した回答音声の再生後に、正解文であるネイティブ音声を出力しているが、録音した回答音声の再生と正解文であるネイティブ音声の出力とを、回答者の回答の発声がある限り継続するものでは、両者の再生と出力の前後関係は、逆であっても差し支えない。
【0043】
以上、Speaking(英会話練習)における全体的な処理のうち、最も特徴的な処理を行なう録音・音声再生ルーチンについて説明した。次に、Speaking(英会話練習)におけるその他の特徴的な処理について説明する。本実施例の英会話学習支援装置20は、問題文及び正解文を出力する際の音量と録音した回答者音声の再生時の音量とを独立に設定することができる。本実施例における音声入出力インタフェース37の内部構成を図9に示す。図示するように、この音声入出力インタフェース37は、バス31に接続されたD/A変換器76と、D/A変換器76により変換されたアナログ信号(音声)を増幅してスピーカ35に出力するアンプ74、およびこのアンプ74の増幅度(ゲイン)を設定するゲイン設定部72とを備える。ゲイン設定部72は、所定のアドレスを備え、CPU21からこのアドレスを指定することにより、内部のステータスレジスタに、所望のデータを書き込みむことができる。ゲイン設定部72は、ステータレジスタに書き込まれたデータに従って、アンプ74に制御信号を出力し、アンプ74の増幅度をコントロールする。したがって、CPU21は、音声の再生に先立って、このゲイン設定部72に、音量に相当するデータを書き込んでおけば、スピーカ35から出力しようとする音声の情報をバス31を介してD/A変換器76に連続的に出力だけで、所望の音量で音声を出力することができる。
【0044】
再生・出力すべき音声の調整は、以下のように行なわれる。使用者は、画面左下の再生音量設定ボタン53または出力音声設定ボタン54を、マウス36により操作することで、音量の設定を行なう。即ち、各設定ボタン53,54の上向き矢印ボタンを押すと、その右側の音量設定ランプが下から順に点灯したように表示され、大きな音量に変更される。各設定ボタンの下向き矢印ボタンを押すとその右側の音量設定ランプは上から順に消灯したように表示され、小さな音量に変更される。この処理は、各設定ボタン53,54毎に独立に行なうことができる。下から何番目のランプまでが点灯状態に設定されたかという情報(以下、設定情報という)は、独立にRAM23の所定の番地に格納される。CPU21は、回答者の録音した音声を再生する際、あるいは問題や正解文を出力する際、音声情報を音声入出力インタフェース37に出力するのに先だって、この設定情報を音声入出力インタフェース37のゲイン設定部72に出力する。この結果、アンプ74は、設定された増幅度で、音声を再生または出力し、使用者は、スピーカ35を介して、所望の音量で、両方の音声をそれぞれ聞くことができる。
【0045】
上記の構成を採った結果、本実施例の英会話学習支援装置20は、録音した回答者音声の再生音量を、問題文の読み上げ音声やネイティブ音声の出力音量と独立して調整することが可能であり、回答者音声の再生音の大きさとネイティブ音声の大きさとのバランスを適正に設定することができる。回答者の音声の録音状態は、声の大小やマイク34までの距離、背景音の大きさなどの録音状態によって変化しやすいので、これを任意に調整できる利点は大きい。なお、録音した回答音声の音量と問題文や正解文の出力時の音声を独立に設定できるのであれば、例えば両方の音量を一括して設定するメインボリュームと、メインボリュームにより設定された音量の中で、回答音声の再生音量を相対的に設定するサブボリュームとを設けた構成なども採用可能である。
【0046】
また、本実施例の英会話学習支援装置20は、回答として回答者により入力され録音された音声と正解として出力されるネイティブ音声について、それぞれの音声を視認できる波形形状に変換した形でCRT26上に表示するという機能を有する。回答者音声の波形表示は次のような処理によって行なわれる。問題文の音声が出力された後、CPU21が音声入出力インタフェース37を制御して、マイク34から入力される音声のモニタを開始する。背景音以上の音量の入力があったときから音声の取り込みを開始し、マイク34、音声入出力インタフェース37を介して取り込まれる音声をハードディスク32に記憶していく。音声の記憶は、音声の波形を所定のサンプリング時間でサンプリングすることにより行なう。音声入力が行なわれ、その後1秒間以上音声のない状態が続くと、回答者音声の入力は完了したと判断し、音声入力の処理を終了する(図6参照)。ハードディスク32に記憶された波形情報は、CPU21によってグラフィカルな情報に変換された後、バス31を介してCRTC27に渡され、CRTC27はこのグラフィカルな情報に基づいて、CRT26上の回答者音声波形表示欄55に音声波形に相当する波形を表示する。
【0047】
ネイティブ音声の発音波形は、各正解文毎に、予めCD−ROMに記憶されており、CPU21が、この発音波形情報をバス31を介してCRTC27に渡す。CRTC27はこの情報に基づいて、回答者音声と同様、CRT26上のネイティブ音声波形表示欄56に、音声波形に相当する波形を表示する。
【0048】
かかる構成を採った結果、回答者は、両方の音声を単に耳で聞いてその違いを理解するだけでなく、波形表示により、視覚的に理解することが容易となる。特に、英文の発音は単語ごとのアクセントのみならず、文中において強弱をつけるべき部分も各文によって多種多様であることから、こうした多様な発音上の特徴を音声のみならず視覚的にも提示することにより、効率の良い学習支援を実現することができる。
【0049】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、英語以外の言語の学習支援装置に適用することができる。また、CRT26への音声波形の表示は、上述した実施例の形態に限定されるものではなく、発音記号による表示、スペクトルによる表示など、種々の形態が採用可能である。また、背景音の測定及び設定の時期は、例えば、問題文を出力した直後など、回答者音声が入力されていないときであればどの段階で行なっても差し支えなく、その測定及び設定の頻度についても、例えば一問終了する毎に測定及び設定をやり直す形態も採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である英会話学習支援装置の全体構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施例である英会話学習支援装置が実現されるハードウェア構成の概要を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例である英会話学習支援装置で実現できる英会話学習支援の内容を表す説明図である。
【図4】本発明の実施例で実行されるSpeaking(英会話練習)の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】回答者音声の録音・再生及び解答文の表示・出力ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】音声録音処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】実施例におけるCRT26への表示の一例を示す説明図である。
【図8】実施例における出題、録音処理、正解出力などのタイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】第2実施例における音声入出力インタフェース37の概略構成を表す説明図である。
【符号の説明】
20…英会話学習支援装置
21…CPU
22…ROM
23…RAM
24…キーボード
25…キーボード・マウスインタフェース
26…CRT
27…CRTC
28…プリンタ
29…プリンタインタフェース
30…HDC
31…バス
32…ハードディスク
33…タイマ
34…マイク
35…スピーカ
36…マウス
37…音声入出力インタフェース
38…コンピュータ本体
39…CD−ROMドライブユニット
53…再生音量設定ボタン
54…出力音声設定ボタン
55…回答者音声波形表示欄
56…ネイティブ音声波形表示欄
61…自己採点結果表示欄
62…累積正誤数表示欄
72…ゲイン設定部
74…アンプ
76…D/A変換器
Claims (6)
- 所定の言語の問題に対する回答を音声により入力可能であり、該言語の習得を支援する学習支援装置であって、
問題を記憶する問題記憶手段と、
前記問題記憶手段に記憶された問題を、視覚と聴覚との少なくとも一方により認識可能に出力する問題出力手段と、
前記出力された問題に対する回答を音声により入力する回答音声入力手段と、
前記回答音声入力手段により入力された音声を、再生可能に記憶する回答音声記憶手段と、
前記回答音声記憶手段に記憶された音声を再生する回答音声再生手段と、
前記問題について用意された正解の音声を再生する正解再生手段と、
前記正解再生手段による正解の音声の再生があったときに、所定期間の内に、該回答音声入力手段により音声の入力がなされたか否かを判断する音声入力判定手段と、を備え、
前記回答音声入力手段は、前記問題出力手段による問題の出力があったときと、前記正解再生手段による正解の音声の再生があったときとに、音声の入力を可能とし、
前記音声入力判定手段により音声の入力があったと判定された場合には、前記回答音声記憶手段は入力された音声を記憶し、前記回答音声再生手段は前記記憶された音声を再生し、前記正解再生手段は正解の音声を再生する、学習支援装置。 - 請求項1記載の学習支援装置であって、
前記音声入力判定手段により、前記所定の期間に音声の入力がないと判断された場合には、前記回答音声入力手段は音声の入力を打ち切ると共に、前記問題出力手段は次の問題を出力する、学習支援装置。 - 請求項2記載の学習支援装置であって、さらに、
前記回答の入力がなされていないときの背景音を入力して記憶する背景音記憶手段を備え、
前記音声入力判定手段は、前記所定期間の内に入力された音声が、前記背景音記憶手段に記憶された該背景音より所定値以上大きい場合に、前記音声の入力がなされたと判定する手段である学習支援装置。 - 請求項2記載の学習支援装置であって、
前記正解再生手段の再生する音声の大きさを設定可能な第1の音量設定手段と、
前記回答音声再生手段が再生する音声の大きさを設定可能な第2の音量設定手段とを備える学習支援装置。 - 請求項2記載の学習支援装置であって、
前記回答音声入力手段が入力した音声を、視認可能な形態で表示する入力音声表示手段と、
前記正解出力手段の出力する回答に対応した音声を、視認可能な形態で表示する回答音声表示手段とを備えた学習支援装置。 - 所定の言語の習得を支援するために前記言語の問題と正解とを提示すると共に、問題に対する回答を音声により入力する方法であって、
問題出力手段が、問題記憶手段に記憶された問題を、視覚と聴覚との少なくとも一方により認識可能に出力する工程と、
回答音声入力手段が、前記出力された問題に対する回答を音声により入力する工程と、
回答音声記憶手段が、前記入力された音声を、再生可能に記憶する工程と、
回答音声再生手段が、前記記憶された音声を再生する工程と、
正解再生手段が、前記問題について用意された正解の音声を再生する工程と、
音声入力判定手段が、前記正解の音声を再生する工程の後、所定期間の内に、前記回答を入力する工程において音声の入力がなされたか否かを判断する工程と、を備え、
前記回答を入力する工程は、前記問題を出力する工程の後と、前記正解を再生する工程の後とに、音声の入力を可能とする工程であり、
前記音声の入力がなされたか否かを判断する工程において音声の入力があったと判定された場合には、前記音声を記憶する工程と、前記音声を再生する工程と、前記正解の音声を再生する工程と、が実行される、問題回答提示方法。
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