JP3837502B2 - 生体用多孔質複合体、その製造方法及びその用途 - Google Patents

生体用多孔質複合体、その製造方法及びその用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体用多孔質複合体に関するものであり、更に詳しくは、多くの空隙を含むことによりその見かけの密度が著しく小さい超軽量金属製多孔質構造体材料、その製造方法及びその用途に関するものであり、本発明の生体用多孔質複合体は、新生骨の侵入で早期に生体に適合する空間を導入した生体用材料、特に、生体適合性インプラント材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来、生体用材料として、例えば、歯科材料としては、金、銀、パラジウム或いはニッケルクロム合金等が使用されており、最近では、チタン材料(チタン若しくはその合金)も耐食性に優れ、また、生体との馴染みが良いことから、人工股関節、人工膝関節等の人工骨材料として、或いは人工歯根、人工歯床等のインプラント用歯科材料、その他の生体用材料として、注目されている。
【0003】
この種の生体用材料には、生体とよく馴染むこと、刺激性或いは毒性がないこと、腐食したり崩壊したりしないこと、少々の力を加えても破損しないこと等の特性が要求されるが、チタン材料の場合は、比較的これらの要求特性を満たし得るものである。
【0004】
ところで、チタン材料或いはその他の金属材料をそのまま生体用材料として用いた場合、これらの金属材料は、弾性率が人工骨等に比べて桁違いに高いために、曲げ力等が働いたときに人工骨と生体骨等との界面で大きな応力が発生し、これに起因して、人工骨等の生体材料と生体骨との間で剥離が生じたり、割れが生じたりする恐れがある。
【0005】
そこで、この種の生体材料を多孔質体とすることが考えられており、それにより、生体の骨組織が多孔質体の空隙内に入り込んで生体用材料(人工骨)と生体骨とが一体化し、そこに、本来の生体骨と極めて近似した骨組織を早期に形成させることが可能となる。
また、生体用材料を、このような多孔質体とすることで、金属材料を用いながら、これを極めて軽量化することが可能となる。
【0006】
ところで、この種の空隙が連続した金属多孔質体を製造する方法として、従来、以下のような方法が知られている。
その第1の方法は、鋳造法と呼ばれるものであり、発泡ポリウレタンのような多孔質高分子材料の空隙内に石膏等を流し込むようにして型どりし、その後、加熱により高分子材料を焼失させると同時に鋳型を焼成し、次いで、その鋳型の空隙内に溶融金属を注入・凝固させた後、鋳型を破砕除去する方法である。
【0007】
また、第2の方法は、メッキ法と呼ばれるものであり、樹脂製等の微小粒子集合体が形成する空隙に、無電解メッキ、例えば、ニッケル等の金属イオンを含む溶液に浸漬する方法で金属を充填し、その後、加熱により、破小粒子を焼失・除去するものであり、その微小粒子の焼失によって、空隙形成、即ち、多孔質構造体を得る方法である。
【0008】
また、第3の方法は、スペースホルダー法と呼ばれるものであり、金属粉末と加熱により焼失するスベーサ材料粉末とを混合して所定形状に成形し、その後、加熱によりスペーサ材料を焼失させた後、残った金属粉末を焼結温度で焼結させ、多孔質構造体を得る方法である。
【0009】
しかしながら、上記第1の方法、即ち、鋳造法と呼ばれる方法の場合、溶融金属を注入・凝固させた状態で、その金属凝固体の空隙内に石膏等の鋳型材料が詰まった状態となり、従って、その鋳型材料の破砕除去のプロセスが必要となるが、このプロセスは、困難なプロセスであって、金属多孔質体の空隙内に残った鋳型材料を容易に除去することができず、そのために、本方法は、生産性が著しく悪く、この方法では、従来、板状の材料しか作製できないのが実情である。
【0010】
一方、上記第2の方法、即ち、メッキ法と呼ばれる方法では、作製できる金属多孔質体がニッケル等に限定されてしまう上、生産性が低く、第1の方法と同様に、従来、板状の材料しか作製できないのが実情である。
【0011】
他方、上記第3の方法、即ち、スペースホルダー法と呼ばれる方法では、従来、金属粉末、スペーサ材料粉末の何れも球状の粉末を用いているが、粉末混合の特性上、スペーサ材料粉末が一様に分散せず、特に、空隙率を大きく取った場合、空隙と空隙とを遮断すべき金属材料が切離して、空隙同士が繋がった状態となり易く、また、これに伴って、材料強度のばらつきが著しく大きくなり、全体の強度も低くなるという問題を生ずる。
【0012】
また、空隙と空隙との間の金属材料が切離することによって、尖った部分が多く発生し、従って、このような多孔質構造体を生体用材料として用いたとき、随所に生じている尖った部分が、生体に対する刺激拠点となってしまうといった不都合が生じる。
【0013】
図1の(イ)、(口)、(ハ)は、多孔質化した材料の二次元構造を模式的に表したものである。
図中、(イ)は、球状の金属粉末とスペーサ材料粉末とが理想的に混合した理想状態での組織を示している。この場合には、金属材料が良好に網目構造を成していて、空隙Pと空隙Pとは、金属材料Mにより良好に遮断された状態にあり、従って、また、金属材料Mは、空隙PとPとの間の部分において、良好に繋がった状態にある。
【0014】
しかしながら、実際には、特に、空隙率が高くなった場合には、このように理想的には金属粉末とスペーサ材料粉末とが分散混合せず、或いは、また、空隙と空隙を分ける部分の金属材料層Maの厚みが極めて薄いために、図1(ロ)に示されているように、同部分が比較的容易に切れたり、離脱したりしてしまい、それにより、多くの尖った部分が発生してしまうという問題がある。
そして、この結果、その尖った部分が生体に対する刺激拠点となり、更に、また、この現象によって、材料強度に大きなばらつきが生じるとともに、全体の強度も小さなものとなってしまうという問題があった。
【0015】
このような多孔質構造体は、特に、生体用材料として、即ち、骨と一体化する生体適合性材料として使用する場合、骨が侵入して一体化が始まれば、骨と材料との複合体としての強度は順次向上していくが、生体内に導入した当初は、骨との一体化がまだ行われていないために、材料自体の強度が小さいことが問題となってしまうという欠点がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術の諸問題を抜本的に解決することを可能とする新しい生体用多孔質複合体を開発することを目標として鋭意研究を進める過程で、上記多孔質構造体の空隙にハイドロキシアパタイトを充填することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の高強度多孔質体の製造方法及び高強度多孔質体は、このような従来技術の諸問題を抜本的に解決するために創出されたものであって、本発明は、新生骨の侵入で早期に生体に適合する空間を導入した新規生体適合材料、その製造方法及びその用途を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)スペースホルダー法を用いて、材料金属の主成分となる粉末を多孔質構造体とし、新生生体骨が容易に侵入する空を材料内に形成した多孔質構造体において、1)その空隙の少なくとも一部にハイドロキシアパタイトを充填したこと、2)該ハイドロキシアパタイトが、その密度を変化させて生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトであること、3)上記ハイドロキシアパタイトの充填により、多孔質構造体の圧縮強度並びに変形抵抗を向上させたこと、を特徴とする生体用多孔質複合体。
(2)生生体骨が容易に侵入する空を材料内に連続して形成した金属製多孔質構造体において、1)その連続する空隙の一部にハイドロキシアパタイトを充填したこと、2)空隙と空隙との間の部分で切離した金属材料の尖った部分による生体刺激性がないこと、を特徴とする前記(1)記載の生体用多孔質複合体。
(3)材料金属の主成分となる粉末の成分が、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、鉄、ニッケル、又は銅のいずれかである前記(1)又は(2)記載の生体用多孔質複合体。
(4)スペースホルダー法を用いて、材料金属の主成分となる粉末の第1相と無機又は有機のスペーサ材料粉末の第2相を混合して成形し、次いで、スペーサ材料粉末の焼失温度に加熱して第2相を焼失させた後、第1相を焼結して、新生生体骨が容易に侵入する空を材料内に形成した多孔質構造体を作製し、次いで、その空隙の少なくとも一部にハイドロキシアパタイトを充填した後、焼結処理し、その際に、焼結条件を制御することによりハイドロキシアパタイトの密度を変化させて生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトとすることを特徴とする生体用多孔質複合体の製造方法。
(5)材料金属の主成分となる第1相粉末に、液相を経ることなく蒸発する無機又は有機の第2相粉末を混合して、プレス型内で成形し、次いで、加熱して第2相を分解・蒸失した後、第1相を焼結して、新生生体骨が容易に侵入する空を材料内に連続して形成した多孔質構造体を作製し、次いで、その連続する空隙の一部にハイドロキシアパタイトを充填した後、焼結処理することを特徴とする前記(4)記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(6)燐酸溶液と水酸化カルシウム溶液を用いた共沈法を利用することにより、ハイドロキシアパタイトを多孔質構造体内の空隙に充填することを特徴とする前記(4)又は(5)記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(7)粉末状ハイドロキシアパタイトを振動充填することにより、ハイドロキシアパタイトを多孔質構造体内の空隙に充填することを特徴とする前記(4)又は(5)記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(8ゾルゲル法を利用することにより、ハイドロキシアパタイトを多孔質構造体内の空隙に充填することを特徴とする前記(4)又は(5)記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(9)多孔質構造体を形成する材料金属の主成分となる粉末の成分が、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、鉄、ニッケル、又は銅のいずれかである前記(4)又は(5)記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(10)第2相の主成分が、炭酸水素アンモニウム、尿素、ポリオキシメチレン樹脂、尿素樹脂、発泡ポリスチレン樹脂、又は発泡ポリウレタン樹脂のいずれかである前記(4)又は(5)記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(11)第1相と第2相の粉末混合体に、更に、第1相の成分の繊維を添加混合することを特徴とする前記(4)又は(5)記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(12)ハイドロキシアパタイトの焼結度を制御することにより、ハイドロキシアパタイトの密度を調整することを特徴とする前記(4)に記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
(13)前記(1)から(3)のいずれかに記載の生体用多孔質複合体又は請求項4から12のいずれかに記載の方法により得られる生体用多孔質複合体を構成要素として含む、生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトを用いたことを特徴とする生体適合性インプラント部材。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の第1の態様は、新生生体骨が容易に侵入する空間を多量に保持した上で、初期強度が高く、また、生体刺激性がない生体用多孔質複合体に係るものであり、材料金属の主成分となる粉末を成形し、焼結して、新生生体骨が容易に侵入する空間を材料内に連続して形成した多孔質構造体において、その連続する空隙の少なくとも一部をハイドロキシアパタイトで充填することを特徴とする。
【0019】
本発明の他の態様は、生体用多孔質複合体の製造方法に関するものであり、金属粉末と加熱により焼失する空隙形成材料としての無機又は有機のスベーサ材料粉末とを混合してプレス成形し、次いで、該スペーサ材料粉末の焼失温度に加熱して、該スペーサ材料を焼失させた後、これより高温の焼結温度で焼結処理して前記金属粉末を焼結させた金属多孔質体において、その空隙の少なくとも一部をハイドロキシアパタイトによって充填することを特徴とする。
【0020】
本発明では、ハイドロキシアパタイトを多孔質体内の空隙に充填する上記方法において、燐酸溶液と水酸化カルシウム溶液を用いた共沈法を利用することができる。
また、本発明では、ハイドロキシアパタイトを多孔質体内の空隙に充填する上記方法において、粉末状ハイドロキシアパタイトを振動充填する方法を利用することができる。
【0021】
また、本発明では、ハイドロキシアパタイトを多孔質体内の空隙に充填する上記方法において、ゾルゲル法を利用することができる。
また、本発明では、上記生体用多孔質複合体において、多孔質構造体を形成する主成分となる粉末の成分として、好適には、例えば、、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、鉄、ニッケル、銅が例示されるが、これらに制限されるものではなく、同効のものであれば同様に使用することができる。
【0022】
また、本発明は、上記生体用多孔質複合体の製造方法において、前記スペーサ材料粉末として、好適には、例えば、炭酸水素アンモニウム、尿素、ポリオキシメチレン樹脂、尿素樹脂、発泡ポリスチレン樹脂、又は発泡ポリウレタン樹脂の何れかを主成分としたものが例示されるが、これらに制限されるものではなく、同効のものであれば同様に使用することができる。
更に、本発明では、上記生体用多孔質複合体の製造方法において、前記材料金属粉と前記スペーサ材料粉末の混合体に、更に、前記材料金属の繊維を添加混合することができる。この場合、上記繊維の種類、形態、及び添加量等は特に制限されるものではなく、その使用目的に応じて適宜のものを選択することができる。
【0023】
上記のように、本発明の製造方法は、前記した従来の第3の方法、即ち、スペースホルダー法を用いて作製した多孔質構造体の後処理技術として、その空隙の少なくとも一部に上記ハイドロキシアパタイトを充填することにより、同方法で発生する弊害を確実に回避して、それにより、高性能な生体用多孔質複合体を得ることを可能とすることを特徴とするものである。
ハイドロキシアパタイトは、最終的には生体内で吸収されるために、金属製多孔質構造体の空隙にハイドロキシアパタイトを充填しておいても、当該ハイドロキシアパタイトが生体に順次吸収されながら、新生生体骨が金属製多孔質構造体内に侵入していくために、多孔質構造体が有する機能を阻害することにはならない。
【0024】
その一方で、ハイドロキシアパタイトが上記多孔質構造体の空隙部分に充填されることにより、圧縮強度並びに変形抵抗が著しく向上し、無充填時には初期強度が小さいという金属製多孔質構造体の本来の特性を大きく改善することができる。即ち、図1の(イ)に、上記多孔質構造体の二次元構造を模式的に示すように、空隙Pと空隙Pとの間に存在している金属材料が良好に繋がった状態にあり、また、空隙Pと空隙Pとは金属材料によって良好に遮断され、独立した空隙をかたち造るような場合において、その空隙にハイドロキシアパタイトを充填することにより、その強度や変形抵抗を大幅に向上させることができる。
【0025】
また、ハイドロキシアパタイトを上記空隙部分に充填しない場合には、特に、空隙率を高くして、骨と多孔質体が一体化した際の特性を、より骨だけの特性に近づけたい場合には、図1の(ロ)に、模式的に示すように、空隙と空隙との間の部分で金属材料が切離してしまう部分Maが発生する。こうした部分は、多孔質体を生体材料として使用する際に、その尖った部分が生体を刺激するといった不都合の発生を回避することが困難となる。
【0026】
しかし、こうした場合に、金属製多孔質構造体の空隙部分にハイドロキシアパタイトが充填されることにより、こうした尖った部分は、ハイドロキシアパタイトに覆われるため、生体を刺激するといった不都合は発生しなくなる利点が生じる。すなわち、空隙率が90%を超えるような、極めて高い空隙率を有し、内部に尖った部分をかなり含有する金属製多孔質構造体でも、生体に刺激を与えることなく使用することが可能となる。
【0027】
図1の(イ)に示す多孔質構造体は、従来の緻密構造の金属材料から成る生体用材料に比べて、それ自身多孔質構造に由来して有利な効果を奏するものであるが、特に、本発明の製造方法にて得られた生体用多孔質複合体である図1の(ハ)は、尖った部分による生体への刺激もなく、且つ強度も高強度であり、更に、金属材料の使用量を格段に低減できるため、生体用材料として、特に好適なものである。
【0028】
本発明においては、上記金属製多孔質構造体の材料金属としては、前述したように、好適には、例えば、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、鉄、ニッケル、銅の何れかの単体若しくは合金を好適に用いることができるが、これらに制限されるものではない。
特に、生体用材料として用いる場合には、チタニウム若しくはその合金粉末を好適に使用可能である。
【0029】
また、上記スペーサ材料粉末としては、前述したように、好適には、例えば、炭酸水素アンモニウム、尿素、ポリオキシメチレン樹脂、尿素樹脂、発泡ポリスチレン樹脂、発泡ポリウレタン樹脂の何れかを主成分としたものを好適に使用することが可能であるが、これらに制限されるものではない。本発明においては、また、材料金属の主成分となる金属粉末のみを焼結したものばかりでなく、当該金属粉末に金属繊維を混合して焼結したものにも好適に適用することができる。この場合、金属繊維の種類及び形態等は、特に制限されるものではなく、適宜のものを使用することができる。
【0030】
本発明では、上記金属製多孔質構造体の空隙の少なくとも一部にハイドロキシアパタイトを充填する。ハイドロキシアパタイトは、例えば、燐酸溶液と水酸化カルシウム溶液を用いた共沈法を利用することにより生成されるが、本発明では、ハイドロキシアパタイトの種類及びその充填方法は特に制限されない。ハイドロキシアパタイトを充填するには、例えば、湿式法である燐酸溶液と水酸化カルシウム溶液を用いた共沈法を利用して、多孔質体内にハイドロキシアパタイトを析出させることができる。更に、この析出したハイドロキシアパタイトを乾燥後、焼結条件を制御することにより、ハイドロキシアパタイトの密度を変化させることができる。より高密度のハイドロキシアパタイトとなる方が、生体内での溶解速度が遅くなり、生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトを作製できる。
【0031】
また、ハイドロキシアパタイトの充填には、例えば、粉末状のハイドロキシアパタイトを振動充填にて多孔質体内に入れ込むことができる。同様に、この粉末状ハイドロキシアパタイトの焼結条件を制御することにより、ハイドロキシアパタイトの密度を変化させることができ、それにより、生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトを作製できる。
【0032】
更に、また、ハイドロキシアパタイトの充填には、例えば、溶媒に分散させたゾル状態のハイドロキシアパタイトから溶媒を除いたゲルにおいて、高温焼結させるゾルゲル法によっても、多孔質体内にハイドロキシアパタイトを析出させることができる。この際、同様に焼結度を制御することにより、ハイドロキシアパタイトの密度を変化させることができ、生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトを作製できる。焼結処理は、例えば、後記する実施例に示されるように、ハイドロキシアパタイトを多孔質体内に充填して作製した複合体を自然乾燥させた後に、真空炉内において約1000℃に加熱して数時間の焼結処理を行うことで実施されるが、これに制限されるものではなく、同効の方法及び条件であれば適宜採用することができる。本発明の生体用多孔質複合体は、生体適合性インプラント部材として有用である。本発明において、生体適合性インプラント部材とは、人工骨部材、人工歯根、人工歯床を含むあらゆる種類の生体用部材を包含するものであることを意味している。
【0033】
図2に、本発明の方法による多孔質化プロセスの一例を示す。
この例では、原料金属粉末とスペーサ材料粉末とを撹絆・混合装置12にて攪拌・混合し、得られた混合体を、次に、プレス成形装置14で所定形状にプレス成形した後、スペーサ材除去装置16にセットし、同装置によって成形体に対する加熱を行ってスペーサ材料を焼失させる。
【0034】
この例において、スぺーサ材除去装置16は、真空排気口18を有しており、そこから真空排気しながら発熱体20により成形体に対する加熱を行ってスペーサ材料を焼失させる。尚、図中、10aは、そのようにしてスペーサ材料を除去した中間製品Aを表している。
【0035】
次に、スペーサ材料を除去処理した中間製品10aを焼結装置22(22a)にセットし、そこで、再び、スペーサ材除去装置における昇温加熱よりも高い焼結温度でこれを焼結処理する。尚、図の焼結装置22(22a)においても、真空排気口18を有しており、そこから真空排気を行いながら、発熱体20により中間製品10aを加熱し、これを焼結させる。ここにおいて、スペーサ材料の除去された後が空隙として残った多孔質構造体10bからなる中間製品Bが得られる。
【0036】
更に、この中間製品Bを、ハイドロキシアパタイトを合成する容器33内に置き、発熱体20で温度制御をしつつ、燐酸水溶液30と水酸化カルシウム懸濁液31をポンプ32で供給し、水素イオン濃度を制御しながら攪拌混合して、多孔質構造内にハイドロキシアパタイトを充填し、多孔質体10cを作製する。
その後、このハイドロキシアパタイトを充填した多孔質体を、常温で自然乾燥させた後、真空排気しながら焼結装置22(22b)において、金属の多孔質材の焼結は進まないがハイドロキシアパタイトが焼結する温度で、これを焼結処理して最終製品Cを得る。本発明の方法による多孔質化プロセスは、上記プロセス及び手段に制限されるものではなく、その使用目的に応じて、任意のプロセス及び手段を用いて、適宜の工程を設計することができる。
【0037】
【実施例】
次に、本発明の実施例を以下に詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例
ガスアトマイズ法ないし水素化脱水素化法でTi粉末を作製後、50μm以下に分級したTi粉末に、直径500μmのポリオキシメチレン樹脂製の球状スペーサ材料粉末を室温で約5倍の分量で加えて、十分攪拌・混合し、その後、プレス型にて成形加工した。
【0038】
その後、真空炉内において300℃まで5時間かけて昇温させ、この過程でスペーサ材料を焼失させ、その後、更に、1200℃に加熱して、2時間の焼結処理を行った。
得られた多孔質体の引張強度を測定したところ、5MPaであった。尚、空隙率は80%であった。
ここで、引張強度の測定は、JIS Z2550に準拠した試験片において、JIS Z2241に準拠した方法で行った。
【0039】
次に、この多孔質体をハイドロキシアパタイトを合成する槽に入れ、液温を40℃、水素イオン濃度をpH8に制御しながら、燐酸水溶液と水酸化カルシウム懸濁液を攪拌混合し、ハイドロキシアパタイトを多孔質体内に充填処理した。
この複合体を自然乾燥させた後に、真空炉内において1000℃に加熱して2時間の焼結処理を行った。
得られた多孔質体の密度は、空隙の約50%がハイドロキシアパタイトで充填された状況であり、その引張強度を測定したところ、10MPaであった。
【0040】
以上、本発明の実施例を詳述したが、これはあくまで一例示であり、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた実施の形態で実施することが可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、生体用多孔質複合体、その製造方法及びその用途に係るものであり、本発明により、1)多くの空隙を含むことによりその見かけ密度が著しく小さい超軽量金属製多孔質構造体材料及びその製造方法を提供することができる、2)新生骨の侵入で早期に生体に適合する空間を導入した生体用材料を提供することができる、3)空隙率が90%を越えるような、極めて高い空隙率を有し、内部に尖った部分をかなり含有する金属製多孔質構造体でも、生体に刺激を与えることなく使用することができる、4)生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトを充填した生体用多孔質複合体を提供することができる、という格別の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】多孔質化した材料の二次元模式図である。
【図2】本発明の方法による多孔質化プロセスの一例を示す説明図である。

Claims (13)

  1. スペースホルダー法を用いて、材料金属の主成分となる粉末を多孔質構造体とし、新生生体骨が容易に侵入する空を材料内に形成した多孔質構造体において、(1)その空隙の少なくとも一部にハイドロキシアパタイトを充填したこと、(2)該ハイドロキシアパタイトが、その密度を変化させて生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトであること、(3)上記ハイドロキシアパタイトの充填により、多孔質構造体の圧縮強度並びに変形抵抗を向上させたこと、を特徴とする生体用多孔質複合体。
  2. 生生体骨が容易に侵入する空を材料内に連続して形成した金属製多孔質構造体において、(1)その連続する空隙の一部にハイドロキシアパタイトを充填したこと、(2)空隙と空隙との間の部分で切離した金属材料の尖った部分による生体刺激性がないこと、を特徴とする請求項1記載の生体用多孔質複合体。
  3. 材料金属の主成分となる粉末の成分が、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、鉄、ニッケル、又は銅のいずれかである請求項1又は2記載の生体用多孔質複合体。
  4. スペースホルダー法を用いて、材料金属の主成分となる粉末の第1相と無機又は有機のスペーサ材料粉末の第2相を混合して成形し、次いで、スペーサ材料粉末の焼失温度に加熱して第2相を焼失させた後、第1相を焼結して、新生生体骨が容易に侵入する空を材料内に形成した多孔質構造体を作製し、次いで、その空隙の少なくとも一部にハイドロキシアパタイトを充填した後、焼結処理し、その際に、焼結条件を制御することによりハイドロキシアパタイトの密度を変化させて生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトとすることを特徴とする生体用多孔質複合体の製造方法。
  5. 材料金属の主成分となる第1相粉末に、液相を経ることなく蒸発する無機又は有機の第2相粉末を混合して、プレス型内で成形し、次いで、加熱して第2相を分解・蒸失した後、第1相を焼結して、新生生体骨が容易に侵入する空を材料内に連続して形成した多孔質構造体を作製し、次いで、その連続する空隙の一部にハイドロキシアパタイトを充填した後、焼結処理することを特徴とする請求項4記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  6. 燐酸溶液と水酸化カルシウム溶液を用いた共沈法を利用することにより、ハイドロキシアパタイトを多孔質構造体内の空隙に充填することを特徴とする請求項4又は5記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  7. 粉末状ハイドロキシアパタイトを振動充填することにより、ハイドロキシアパタイトを多孔質構造体内の空隙に充填することを特徴とする請求項4又は5記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  8. ゾルゲル法を利用することにより、ハイドロキシアパタイトを多孔質構造体内の空隙に充填することを特徴とする請求項4又は5記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  9. 多孔質構造体を形成する材料金属の主成分となる粉末の成分が、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、鉄、ニッケル、又は銅のいずれかである請求項4又は5記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  10. 第2相の主成分が、炭酸水素アンモニウム、尿素、ポリオキシメチレン樹脂、尿素樹脂、発泡ポリスチレン樹脂、又は発泡ポリウレタン樹脂のいずれかである請求項4又は5記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  11. 第1相と第2相の粉末混合体に、更に、第1相の成分の繊維を添加混合することを特徴とする請求項4又は5記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  12. ハイドロキシアパタイトの焼結度を制御することにより、ハイドロキシアパタイトの密度を調整することを特徴とする請求項4に記載の生体用多孔質複合体の製造方法。
  13. 請求項1から3のいずれかに記載の生体用多孔質複合体又は請求項4から12のいずれかに記載の方法により得られる生体用多孔質複合体を構成要素として含む、生体骨の成長速度に合致させた溶解速度を有するハイドロキシアパタイトを用いたことを特徴とする生体適合性インプラント部材。
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