JP3836951B2 - 吊持用ハンガー - Google Patents
吊持用ハンガー Download PDFInfo
- Publication number
- JP3836951B2 JP3836951B2 JP18001797A JP18001797A JP3836951B2 JP 3836951 B2 JP3836951 B2 JP 3836951B2 JP 18001797 A JP18001797 A JP 18001797A JP 18001797 A JP18001797 A JP 18001797A JP 3836951 B2 JP3836951 B2 JP 3836951B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rod
- hanging
- resistance
- hanger
- cap
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Holders For Apparel And Elements Relating To Apparel (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣類、タオル、シーツあるいは毛布等の被吊持品を吊り掛けて保管する吊持用ハンガーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平8−256900号公報によって開示された、衣類等を吊持するハンガーが知られている。このハンガーは、頂部にフックを備えた一対の腕杆からなる二股状のハンガー本体と、このハンガー本体の一対の腕杆の間に架橋されたズボンやスカートを掛ける吊り棒とを備えた基本構成を有している。上記吊り棒は、表面に摩擦係数の大きい滑り止めを備えているとともに、両端部には径方向に突設されたリングばね等からなる弾性接触子が取り付けられている。
【0003】
一方、上記各腕杆には上記弾性接触子を内包した状態で吊り棒を軸支する円筒状の軸受部材が設けられ、弾性接触子を軸受部材に嵌め込むことによって吊り棒が腕杆に軸心回りに回転自在に支持されるようになっている。
【0004】
そして、円筒状の軸受部材の内周面には全周に亘って内歯が形成され、上記弾性接続子は、その先端部が上記内歯に弾性的に接触して回転抵抗が得られるようになっている。このような構成のハンガーにおいては、衣類を吊り棒に吊り掛けると、表面の滑り止めによって衣類の吊持状態が確実に維持されるとともに、吊持された衣類を上記回転抵抗よりも大きな力で引張ると、内歯に噛み合っている弾性接続子が弾性変形しながら吊り棒は回転し、これによって衣類を吊り棒から引き取ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特開平8−256900号公報によって開示された上記ハンガーにあっては、吊り棒は、所定の力で回転するようになっているため吊られた衣類を引き取る分には便利であるが、取り外せないようにハンガー本体の腕杆に結合されているため、衣類を吊り棒に掛けるためには、ハンガーを吊持位置から一旦取り外し、一方の手で把持した状態で他方の手に持った衣類をハンガー本体の腕杆と吊り棒との間に通すという面倒な操作を行わなければならず、この面では不便であるという問題点を有していた。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、吊り棒に吊持された衣類の引き取り操作の容易さを維持した上で衣類の吊り棒への吊り掛け操作が容易な吊持用ハンガーを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の吊持用ハンガーは、被吊持物が吊り掛けられる吊り棒と、この吊り棒を一対の腕部材間に架橋して支持するハンガー本体とからなり、上記吊り棒の外周面には摩擦係数の大きい滑り止めが備えられてなる吊持用ハンガーであって、上記吊り棒には両端部に軸心回りの相対回転が可能なキャップが設けられている一方、上記腕部材には上記キャップを着脱自在に、かつ、回り止めした状態で保持する棒支持部が設けられ、上記吊り棒と上記キャップとの間には、両者の相対回転に一定の回転抵抗を付与する回転抵抗機構が介設され、上記回転抵抗機構は、上記吊り棒と同心で共回りするとともに、上記キャップが同心で相対回転可能に外嵌される回転抵抗部材を備えて構成され、上記回転抵抗部材の外周面には弾性変形し得る抵抗片が径方向に向けて突設されている一方、上記キャップの内周面には上記抵抗片が当接する抵抗面が形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
この吊持用ハンガーによれば、吊り棒は、外周面に摩擦係数の大きい滑り止めを備えているため、吊り棒に吊り掛けられた被吊持物は、上記滑り止めによってずり落ちが防止されて安定した吊持状態が維持される。かかる吊り棒は、ハンガー本体の腕部材に設けられた棒支持部に回り止め状態のキャップを介して支持されているとともに、吊り棒とキャップとは相対回転可能になっているため、吊り棒に吊り掛けられた被吊持物の一部を把持して引張ることにより、この引張り力は上記滑り止めを介して吊り棒に周方向に向かう力として伝達され、これによって吊り棒が回転しながら被吊持物は引き取られる。
【0009】
そして、吊り棒とキャップとの間には、相対回転に一定の回転抵抗を付与する回転抵抗機構が介設されているため、この回転抵抗機構による抵抗の大きさを、吊り棒に吊り掛けられる被吊持物(例えばズボン等の衣類)の予想される重量よりも若干大きく設定しておくことにより、たとえ被吊持物の吊り掛け状態がアンバランスになって、吊り棒を境にした一方の重量が他方の重量よりも大きくなって重量の大きい方に被吊持物がずり落ちようとしても、上記回転抵抗によって吊り棒は回転が阻止され、ずり落ちは防止される。
【0010】
これに対し、吊り棒に吊り掛けられている被吊持物を引張ると、通常この引張力は衣類等の被吊持物の重量よりも大きいため(すなわち設定された回転抵抗の値よりも大きいため)、吊り棒は回転して吊持されている被吊持物は引き取られ、ハンガーから外される。
【0011】
そして、吊り棒は、ハンガー本体の腕部材に設けられた棒支持部に対して着脱自在に取り付けられているため、被吊持物をハンガー本体に装着するに際しては、吊り棒を一旦ハンガー本体から取り外してこのフリー状態の吊り棒に二つ折れにした被吊持物を跨がせてから、吊り棒をハンガー本体に装着することにより、被吊持物がハンガーに吊持収納された状態になる。
【0012】
このように、吊持用ハンガーは、所定の回転抵抗よりも大きい力を加えることによりキャップとの間で相対回転する吊り棒自体が、ハンガー本体に対して着脱自在に装着されているため、ハンガー本体に装着された吊り棒に吊持されている被吊持物のずり落ちを確実に防止するとともに、吊持された被吊持物の吊り棒からの取り外しが容易であるという機能を維持した上で、被吊持物の吊り棒への吊り掛け操作を容易に行うことが可能になる。
【0013】
また、回転抵抗機構は、吊り棒と同心で共回りするとともに、キャップが同心で相対回転可能に外嵌される回転抵抗部材を備えて構成され、回転抵抗部材の外周面には弾性変形し得る抵抗片が径方向に向けて突設されている一方、キャップの内周面には抵抗片が当接する抵抗面が形成されているため、キャップをハンガー本体の棒支持部に装着して軸心回りの回転を規制した状態で吊り棒を回すと、吊り棒とキャップとの間に介設された回転抵抗部材の抵抗片が、キャップの内周面に設けられた抵抗面に干渉し、これによって吊り棒の回転に対して所定の回転抵抗が付与される。
【0014】
本発明の請求項2記載の吊持用ハンガーは、請求項1記載の吊持用ハンガーにおいて、上記抵抗片は、上記回転抵抗部材の外周面から径方向に突設された合成樹脂製の薄片によって形成されている一方、上記抵抗面は上記キャップの内周面に全周に亘って等ピッチで形成された内歯によって形成され、上記薄片は、先端部が上記内歯間の溝に嵌まり込むように寸法設定されていることを特徴とするものである。
【0015】
この吊持用ハンガーによれば、キャップをハンガー本体の棒支持部に装着して軸心回りの回転を規制した状態で吊り棒を回すと、回転抵抗部材の回転に伴って合成樹脂製の薄片が軸心回りに周回し、薄片の先端部がキャップの内周面に形成された内歯の山を乗り越えるときの撓み弾性変形による弾性力で回転抵抗が発生する。そして、薄片が内歯の山を越えると弾性変形が解除されて回転抵抗は消滅し、つぎの内歯の山で回転抵抗が再度生じる。このように吊り棒の回転によって回転抵抗は断続的に発生し、これによって被吊持物を吊り棒から引き取るときには、軽快なクリック感が得られる。
【0016】
また、薄片の撓みによる弾性力に起因した回転抵抗は、例えば面同士の摺接による摺動抵抗に比べて安定しており、従って、断続して発生する回転抵抗の値は、経時的に平均すると安定したものになる。
【0017】
本発明の請求項3記載の吊持用ハンガーは、請求項1または2記載の吊持用ハンガーにおいて、上記棒支持部は、上記腕部材に複数段で設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
この吊持用ハンガーによれば、一つのハンガー本体に複数の被吊持物を、上下方向に順次ずらせた積層状態で吊り掛けることができるため、被吊持物に対する収納空間が節約される。
【0019】
本発明の請求項4記載の吊持用ハンガーは、請求項1乃至3のいずれかに記載の吊持用ハンガーにおいて、上記滑り止めは、吊り棒の表面に径方向に突設された状態で長手方向に延びるように、周方向等ピッチで突設された突条によって形成されていることを特徴とするものである。
【0020】
この吊持用ハンガーによれば、吊り棒に吊り掛けられた被吊持物は、吊り棒への当接面がずり落ちる方向と直交するように設けられた吊り棒表面の突条に干渉し、これによってずり落ちが確実に防止されとともに、被吊持物を引張ることによってこの引張り力が吊り棒が回転するように吊り棒に確実に伝達される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、図面を基に詳細に説明する。なお、本実施形態においては、プラスチック成形品として多段式ハンガーを挙げている。図1は、本発明に係る多段式ハンガーの一実施形態を示す分解斜視図であり、図2は、その組立て斜視図である。なお、図1および図2において、X−X方向を幅方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
【0022】
これらの図に示すように、本発明に係る多段式ハンガー(吊持用ハンガー)10(プラスチック成形品)は、逆U字形状を呈したハンガー枠体1と、このハンガー枠体1に着脱自在に装着されるハンギングロッド(吊り棒)3と、上記ハンガー枠体1に取り付けられるフック部材4とを備えた基本構成を有している。上記ハンガー枠体1は、図2に示すように、水平方向に延びる横杆12と、この横杆12の両端部から垂下した幅方向一対の縦杆(腕部材)13とからなっている。かかる多段式ハンガー10は、外観形状が前後および左右でそれぞれ対称に形成されている。
【0023】
このようなハンガー枠体1は、同一形状の一対の単位成形品2を、成形時のパーティング面11が互いに当接するように合わせられて形成されている。なお、パーティング面11とは、所定の金型を用いて単位成形品2を射出成形する際に、上型と下型との当接面の直ぐ内側に形成される面のことであり、二つの単位成形品2のパーティング面11同士を相互に当接させることによってハンガー枠体1が形成される。
【0024】
上記単位成形品2は、水平方向に延びる半割れ水平杆21と、この半割れ水平杆21の両端部から垂下した一対の半割れ垂直杆22とからなっている。上記横杆12は、前後の半割れ水平杆21がそれぞれのパーティング面11を当接させた状態で結合されることによって形成され、上記縦杆13は、前後の半割れ垂直杆22がそれぞれのパーティング面11を当接させた状態で結合されることによって形成されている。
【0025】
かかる単位成形品2は、断面形状が略同一厚み寸法を備えた円弧状に形成され、これによって前後方向の一方の面に、単位成形品2の全長に亘った断面視で円弧状の凹溝23が形成され、前後の単位成形品2がパーティング面11同士の接合によって合体した状態で、ハンガー枠体1内に前後の凹溝23からなる空洞14が形成されるようになっている。
【0026】
上記半割れ水平杆21の中央部には、上方に膨出した半割れ膨出部24が設けられ、前後の単位成形品2が合体された状態で横杆12の上部に正面視で上に凸の円弧状の膨出部15が形成されるようになっている。この膨出部15に上記フック部材4が装着されている。
【0027】
また、幅方向一対の半割れ垂直杆22の対向面には、互いに対向する方向に突設された半割れ支持突片25が、上下方向に等ピッチで複数個設けられている。各半割れ支持突片25は、半割れ水平杆21の対向面に向かってL字形状を呈し、前後の単位成形品2が合体された状態で、前後の半割れ支持突片25が合わされることにより、それらで上方に向かって開いたU字溝16aを有するロッド支持部(棒支持部)16が形成されるようになっている。従って、前後の単位成形品2が合体されて形成したハンガー枠体1の幅方向一対の各U字溝16aにハンギングロッド3の両端部を嵌め込むことによって、図2に示すように、幅方向一対の縦杆13間にハンギングロッド3が装着された状態になる。
【0028】
図3は、後方に位置した図1に示す単位成形品2の部分拡大斜視図であり、図4は、前方に位置した図1に示す単位成形品2の部分拡大斜視図である。また、図5は、図2のA−A線断面図であり、図6は、図2のB−B線断面図である。まず図3に示すように、単位成形品2の凹溝23には、半割れ水平杆21の中央部に凹溝23内に向かって膨出した中央膨出部26が形成されているとともに、中央膨出部26の幅方向両端部に対して若干離間した位置から左右の半割れ垂直杆22の下端部に向けて凹溝23内に膨出された幅方向一対の膨出条27とが設けられている。これら中央膨出部26および膨出条27が形成されることによって半割れ垂直杆22の表面側には、図4に示すように、陥没部17および化粧溝18が凹設されている。特に上記化粧溝18によってハンガー枠体1の外観がデザイン的に優れたものになっている。また、上記陥没部17は、化粧板17aによって閉止され、これによってハンガー枠体1の外観の見苦しさが解消されるようにしている。
【0029】
上記中央膨出部26は、ハンガー枠体1の上下方向に延びる中心線Lに対して左右対称の第1中央膨出部26aと第2中央膨出部26bとからなっているとともに、上記膨出条27は、中心線Lに対して左右対称の第1膨出条27aと第2膨出条27bとからなっている。
【0030】
そして、第1中央膨出部26aには、図3の前方に向けて二股状の係合突片28(二股状係合突片281)および板状の係合突片28(板状係合突片283)が前方に向けて突設されている一方、第2中央膨出部26bには、中心線Lに対する左右対称位置に各係合突片28に対応した係合孔(係合凹部)29(二股状係合突片281に対応した第1係合孔291および板状係合突片283に対応した第2係合孔292)が穿設されている。上記二股状係合突片281の先端部には互いに反対方向に突出した先細りの爪片282が設けられているとともに、板状係合突片283の先端部には先細りの一つの爪片284が設けられている。
【0031】
これによって、一の単位成形品2と他の単位成形品2とを、パーティング面11を合わせて合体させることにより、二股状係合突片281が第1係合孔291に嵌入してその爪片282が第1係合孔291の縁部に係止されるとともに(図5および図6)、板状係合突片283が第2係合孔292に嵌入して爪片284が第2係合孔292の縁部に係止されて一対の単位成形品2は強固に結合されるようになっている。
【0032】
また、図3における右方の半割れ水平杆21および半割れ垂直杆22のパーティング面11には、外縁部から若干内側に寄った部分に、縁部に沿った案内突条211が設けられている一方、左方の半割れ水平杆21および半割れ垂直杆22には上記案内突条211よりも内側寄りの部分に上記案内突条211に対応した嵌入突条212が設けられている。そして、一対の単位成形品2がパーティング面11を接するように合わせられた状態で、嵌入突条212が案内突条211に案内されつつ凹溝23内に摺接状態で嵌まり込み、これによって一対の単位成形品2の当接部分に貫通した隙間が形成されないようにしている(図5)。
【0033】
また、図3における左方の半割れ支持突片25のパーティング面11には、水平方向に延びる嵌合溝251が凹設されている一方、同右方の半割れ支持突片25のパーティング面11には、上記嵌合溝251に対応した嵌合突片252が突設され、一対の単位成形品2が合体された状態で嵌合突片252が嵌合溝251に嵌まり込み、これによって上記U字溝16が形成されるようになっている。
【0034】
また、上記半割れ膨出部24の頂部には半円錐状で上方に突出した半円錐部24aが設けられている。この半円錐部24aには中心線L(図3)に沿うように上下方向に延びる装着溝24bが設けられ、二つの単位成形品2が合体された状態で一対の半円錐部24aによって円錐部19が形成されるとともに、この円錐部19を上下に貫通した装着孔19aが形成されるようになっている。
【0035】
上記ハンギングロッド3は、棒状のロッド本体31と、このロッド本体31の幅方向両端部に取り付けられた一対の六角形状キャップ32とからなっている。各キャップ32は、回り止めされた状態でハンガー枠体1のU字溝16に着脱自在に装着されるように寸法設定されている。また、上記ロッド本体31の外周面には長手方向に延びる複数の突条が周方向に等ピッチで設けられており、衣類Cをロッド本体31に掛けた状態で衣類Cの滑り落ちが防止されるようになっている。
【0036】
上記フック部材4は、図1に示すように、上記装着孔19aの径寸法より若干小さい径寸法の棒体41と、この棒体41の頂部に形成された鈎状のフック42と、上記棒体41の下端部に同心で設けられた係止円盤43とを備えて形成されている。係止円盤43の径寸法は装着孔19aの径寸法より大きく寸法設定され、二つの単位成形品2の合体時に棒体41を各装着溝24bに嵌め込むことによって、フック部材4は係止円盤43に抜け止めされた状態で装着孔19aに装着されるようになっている。
【0037】
本実施形態に係る多段式ハンガー10は、以上詳述したように、ハンガー枠体1の外観形状が前後方向および左右方向のいずれにおいても対称に形成されているとともに、ハンガー枠体1を構成する単位成形品2は、左右方向において中心線Lに対して互いに対称な位置の一方に係合用の突部(係合突片28、嵌入突条212および嵌合突片252)が突設されているとともに、他方に上記突部が嵌まり込む凹部(係合孔29、案内突条211間の凹部および嵌合溝251)が形成されているため、全く同一に構成された一の単位成形品2と他の単位成形品2とを、図1に示すように、それらのパーティング面11を互いに対向させ後、各パーティング面11が当接するように両者を合体させることによって各突部が対応した各凹部に嵌まり込み、図2に示すような多段式ハンガー10が得られる。
【0038】
つぎに本発明に係るハンギングロッド(吊り棒)について説明する。図7は、本発明に係るハンギングロッドの一実施形態を示す分解斜視図であり、図8は、その組立て斜視図である。また、図9は、図8に示すハンギングロッドのD−D線断面図である。これらの図に示すように、ハンギングロッド3は、ロッド本体31と、このロッド本体31の両端部に設けられたキャップ32と、このキャップ32に内装されてロッド本体31との間に介設される回転抵抗部材33と、上記三者(ロッド本体31、キャップ32および回転抵抗部材33)を結合する結合軸34とから構成されている。
【0039】
上記ロッド本体31は、筒状体によって形成され、両側部を除いた中央部分の外周面に軸方向に延びる突条(滑り止め)31aが周方向に等ピッチで複数条設けられ、これらの突条31aによる抵抗の増加で吊り掛けられた衣類Cが滑り落ちるのを防止している。また、ロッド本体31は、その端部の内周面に軸方向に延びるように凹設されたキー溝31bを有し、このキー溝31bを介した上記回転抵抗部材33との結合によって回転抵抗部材33と軸心回りに一体回転するようになっている。
【0040】
上記キャップ32は、外観形状が六角柱状に形成された六角筒部32aと、この六角筒部32aの外方(図7の右方)端部を閉止した天板32bとを備えて形成されている。上記六角筒部32aは、その筒内奥部の内周面に周方向の全周に亘って等ピッチで突設された内歯(抵抗面)32cを有している。また、上記天板32bの中心部分には、対向位置に一対のキー溝32eを備えたキーホール32dが穿設されている。このキーホール32dは、上記結合軸34が差し通されるものである。
【0041】
上記回転抵抗部材33は、外筒33aと、この外筒33a内に差し通された内筒33bとの二重構造で構成されている。内筒33bの図7における右端部には外筒33aと同径のフランジ33cが設けられ、これによってフランジ33cと外筒33aとの間に環状溝33dが形成されている。この環状溝33dには、溝底(すなわち内筒33bの外周面)から径方向に向かって突設された合成樹脂製の腰の強いフィルム(薄片)からなる抵抗片33eが設けられている。この抵抗片33eは、幅方向が内筒33bの軸方向と一致するように環状溝33d内の溝底に固定され、これによって周方向に弾性変形して撓むようになっている。かかる抵抗片33eは、外筒33aの外周面より若干外方に突出するように寸法設定されている。
【0042】
また、上記外筒33aおよびフランジ33cの径寸法は、上記キャップ32の六角筒部32aの内径寸法よりも小さく、かつ、六角筒部32a内に嵌装された状態で上記内歯32cの先端に摺接する程度に設定されている。そして、外筒33aが六角筒部32a内に嵌装された状態で、フランジ33cが六角筒部32a内の内歯32c部分に遊嵌されるとともに、抵抗片33eの先端が内歯32c間の隙間に嵌まり込み、かつ、外筒33aが六角筒部32a内の内歯32cが設けられていない部分に嵌まり込むようになっている。
【0043】
上記抵抗片33eは、ロッド本体31を軸心回りに回した場合に、抵抗片33eの先端部が内歯32cを乗り越えるときの弾性変形による回転抵抗を得るためのものであり、衣類Cを吊り掛けた状態では、たとえ吊り掛け状態がアンバランスで、ロッド本体31を境に振り分けられた衣類Cの一方の重量が他方より大きくなっても、上記回転抵抗によってロッド本体31は回転しないが、衣類Cの一部を把持して引張ると、容易に回転するように弾性力が設定されている。
【0044】
また、上記外筒33aの外周面には、内歯32cが設けられていない部分の六角筒部32aの内径よりも僅かに外径寸法が小さい環状突条33a′が突設されている。かかる環状突条33a′を設けることで、外筒33aが六角筒部32a内に嵌装された状態で、六角筒部32aの内周面との接触面積が小さくなり、これによって回転抵抗部材33のキャップ32内での回転が円滑に行われるようにしている。
【0045】
また、外筒33aの図7における左端部には外筒33aの外形寸法よりも径寸法の大きい鍔部33a″が設けられ、この鍔部33a″によって外筒33aの六角筒部32a内への過突入が防止されるとともに、ハンギングロッド3の外観視が見苦しくないようにしている。
【0046】
上記内筒33bは、外径寸法が上記ロッド本体31の内径寸法よりも僅かに小さく寸法設定されているとともに、上記外筒33aは、内径寸法がロッド本体31の外径寸法よりも僅かに大きく寸法設定されている。これによって外筒33aの内周面と内筒33bの外周面との間には、ロッド本体31が嵌入され得る環状嵌入空間35が形成されている。従って、ロッド本体31は、それを内筒33bに外嵌することによって環状嵌入空間35に嵌まり込み、これによって外筒33aに内嵌されるようになっている。
【0047】
また、内筒33bの外周面には、上記ロッド本体31のキー溝31bに対応したキー溝33fが凹設されている。そして、ロッド本体31を環状嵌入空間35に嵌入するに際し、キー片36を両キー溝31b,33fに亘るように装着することによって、ロッド本体31と回転抵抗部材33とが軸心回りに共回りするようになっている。
【0048】
上記結合軸34は、軸本体34aと、この軸本体34aの一端部に同心で固定された化粧円盤34bとを備えて形成されている。上記軸本体34aは、径寸法が上記キーホール32dおよび内筒33bの内径寸法よりも若干小さく径設定されているとともに、内筒33bより長尺に長さ設定されている。これによって回転抵抗部材33がキャップ32内に嵌装された状態で結合軸34をキーホール32dを介してキャップ32内に差し通すことにより、軸本体34aの先端が回転抵抗部材33の内筒33bの先端(図7の左方)から外部に突出するようになっている。
【0049】
上記軸本体34aの外周面には、内筒33bの内周面に摺接する3本の環状突条34a′が設けられ、これら環状突条34a′が線接触状態で内筒33b内周面に接触することによって内筒33bと軸本体34aとが円滑に相対回転するようにしている。
【0050】
また、軸本体34aは、先端部に端面が切り込まれて形成した二股部34dを有している。この二股部34dの各二股片には、先窄みで外方に向かって突出した一対の係止突片34eが設けられている。これによってキャップ32に嵌装された回転抵抗部材33の内筒33bに軸本体34aを差し通した状態で係止突片34eが内筒33bの端縁部に係止され、軸本体34aが抜け止めされるようになっている。
【0051】
また軸本体34aは、その基端側(図7の右方)にキャップ32のキー溝32eに対応した一対のキー突片34cが設けられ、軸本体34aをキーホール32dに根本部分まで差し込んだ状態でキー突片34cがキー溝32eに嵌まり込み、これによってキャップ32と結合軸34との共回りが規制されるようになっている。
【0052】
そして、図7に示すようなハンギングロッド3の分解状態において、まず、軸本体34aをキャップ32の天板32bに差し通してキー突片34cをキー溝32eに嵌め込み、ついで回転抵抗部材33を軸本体34aに外嵌してフランジ33cをキャップ32内の奥部にまで押し込むことによって係止突片34eが内筒33bの端縁に係止され、キャップ32に回転抵抗部材33および結合軸34が組み付けられた状態になる。
【0053】
ついで内筒33bのキー溝33fにキー片36を嵌め込んだ状態でこのキー片36にロッド本体31側のキー溝31bを合わせるようにしてハンギングロッド3派を内筒33bに外嵌して環状嵌入空間35の奥部にまで押し込むことにより、図8に示すような組み付けが完了したハンギングロッド3が得られる。
【0054】
そして、ロッド本体31と内筒33bとの間に介設されるキー片36を、圧縮弾性変形し得る、例えば合成樹脂製のものを採用することにより、ロッド本体31が内筒33bに外嵌された状態でキー片36の弾性力によって両者間に弾性力が作用し、ロッド本体31が回転抵抗部材33から外れ難くなる。
【0055】
本実施形態のハンギングロッド3は以上のように構成されているので、図8に示すように、キャップ32をハンガー枠体1のロッド支持部16に装着した状態でロッド本体31を軸心回りに回すと、この回転はキー片36を介して内筒33bに伝達され、回転抵抗部材33は軸心回りに回転する。この回転によって環状溝33dに設けられた抵抗片33eも軸心回りに一体に回転するが、抵抗片33eの先端側は、内筒33bの内歯32c間の隙間に嵌まり込んでいるため、ロッド本体31の回転に際して抵抗片33eは、内歯32cを乗り越えるように弾性変形する必要があり、これによってロッド本体31の回転に対して抵抗力が形成される。
【0056】
そして、本発明においては、衣類Cをロッド本体31に吊り掛けた状態では、たとえ衣類Cのロッド本体31を境にした振り分け状態がアンバランスであってもロッド本体31の回転が抑止されるとともに、ロッド本体31と吊り掛けられた衣類Cとの間の摩擦力の方が、上記抵抗片33eの抵抗力より大きくなるように抵抗片33eの弾性力を設定してあるため、ロッド本体31に吊り掛けられた衣類Cを引張ることによって、抵抗片33eは弾性変形しつつ内歯32cを乗り越えながら軸心回りに回転し、これによるロッド本体31の回転で衣類はロッド本体31から外される。
【0057】
そして、本発明においては、ハンギングロッド3は、キャップ32をロッド支持部16に対して挿脱することにより、左右の縦杆13の間に対して着脱自在になっているため、ハンギングロッド3に衣類Cを吊り掛けるに際してはハンギングロッド3をハンガー枠体1から取り外し、これに衣類Cを吊り掛けてからハンギングロッド3をハンガー枠体1に装着することができ、衣類Cの多段式ハンガー10への吊り掛け操作が容易になる。
【0058】
本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、ハンガーとして一対の縦杆13間に複数のハンギングロッド3を架橋する多段式ハンガー10が採用されているが、本発明はハンガーが多段式であることに限定されるものではなく、ハンガー枠体に一つだけのハンギングロッド3が装着される通常のハンガーを採用してもよい。
(2)上記の実施形態においては、多段式ハンガー10は、ハンガー枠体1に4本のハンギングロッド3を装着し得るように構成されているが、本発明は、ハンガー枠体1に装着し得るハンギングロッド3が4本であることに限定されるものではなく、2本〜3本であってもよいし、5本以上であってもよい。
(3)上記の実施形態においては、キャップ32の内周面に内歯32cが設けられている一方、回転抵抗部材33に抵抗片33eが設けられているが、こうする代わりに回転抵抗部材33の外筒33aの外周面に外歯を設ける一方、キャップ32の内周面に上記外歯に噛合する抵抗片を設けてもよい。
(4)上記の実施形態においては、ロッド支持部16に回り止め状態で支持されるキャップ32がロッド本体31の端部に回転抵抗部材33を介して外嵌されるように構成されているが、本発明は回り止めとしてキャップ32を用いることに限定されるものではなく、ロッド本体31の端部の開口に栓を内嵌するように構成し、この栓を回り止めとして利用してもよい。この場合は、上記実施形態の回転抵抗部材33に相当する別の回転抵抗部材をロッド本体31の内周面と栓の外周面とに間に介在させるようにすればよい。
(5)上記の実施形態においては、抵抗片33eは、回転抵抗部材33の環状溝33dに4片が設けられているが、本発明は抵抗片33eが4片であることに限定されるものではなく、4片未満であってもよいし、5片以上であってもよい。そして、抵抗片33eの設置個数は、その弾性力に応じて設定され、弾性力が大きくなるに従って設置個数は少ない個数で済ませることができる。
(6)上記の実施形態においては、回転抵抗部材33に合成樹脂製の薄片からなる抵抗片33eが設けられているが、抵抗片としてリング状のばねを採用してもよいし、ゴム等の弾性材料を採用してもよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の吊持用ハンガーによれば、まず、ハンガー本体を、吊り棒と、この吊り棒を腕部材間に支持するハンガー本体とから構成し、吊り棒の外周面には摩擦係数の大きい滑り止めを備えた構成としたため、吊り棒に吊り掛けられた被吊持物を、滑り止めによってずり落ちが防止された、安定した吊持状態に維持することができる。かかる吊り棒は、ハンガー本体の腕部材に設けられた棒支持部に回り止め状態のキャップを介して支持されているとともに、吊り棒とキャップとは相対回転可能になっているため、吊り棒に吊り掛けられた被吊持物の一部を把持して引張ることにより、この引張り力は上記滑り止めを介して吊り棒に周方向に向かう力として伝達され、これによって吊り棒を回転させながら被吊持物を吊り棒から引き取ることができる。
【0060】
そして、吊り棒とキャップとの間には、相対回転に一定の回転抵抗を付与する回転抵抗機構が介設されているため、この回転抵抗機構による抵抗の大きさを、吊り棒に吊り掛けられる被吊持物(例えばズボン等の衣類)の予想される重量よりも若干大きく設定しておくことにより、たとえ被吊持物の吊り掛け状態がアンバランスになり、吊り棒を境にした一方の重量が他方の重量よりも大きくなって重量の大きい方に被吊持物がずり落ちようとしても、上記回転抵抗によって吊り棒は回転が阻止され、被吊持物のずり落ちを確実に防止することができる。
【0061】
また、吊り棒に吊り掛けられている被吊持物を引張ると、通常この引張力は衣類等の被吊持物の重量よりも大きいため(すなわち設定された回転抵抗の値よりも大きいため)、吊り棒は回転して吊持されている被吊持物は引き取られ、これによって被吊持物をハンガーから取り外すことができる。
【0062】
そして、吊り棒は、ハンガー本体の腕部材に設けられた棒支持部に対して着脱自在に取り付けられているため、被吊持物をハンガー本体に装着するに際しては、吊り棒を一旦ハンガー本体から取り外してこのフリー状態の吊り棒に二つ折れにした被吊持物を跨がせてから、吊り棒をハンガー本体に装着することにより、被吊持物をハンガーに吊持収納した状態にすることができる。
【0063】
このように、吊持用ハンガーは、所定の回転抵抗よりも大きい力を加えることによりキャップとの間で相対回転する吊り棒自体が、ハンガー本体に対して着脱自在に装着されているため、ハンガー本体に装着された吊り棒に吊持されている被吊持物のずり落ちを確実に防止するとともに、吊持された被吊持物の吊り棒からの取り外しが容易であるという機能を維持した上で、被吊持物の吊り棒への吊り掛け操作を容易に行うことが可能になり、非常に便利である。
【0064】
また、回転抵抗機構は、吊り棒と同心で共回りするとともに、キャップが同心で相対回転可能に外嵌される回転抵抗部材を備えて構成され、回転抵抗部材の外周面には弾性変形し得る抵抗片が径方向に向けて突設されている一方、キャップの内周面には抵抗片が当接する抵抗面が形成されているため、キャップをハンガー本体の棒支持部に装着して軸心回りの回転を規制した状態で吊り棒を回すと、吊り棒とキャップとの間に介設された回転抵抗部材の抵抗片が、キャップの内周面に設けられた抵抗面に干渉し、これによって吊り棒の回転に対して所定の回転抵抗を付与することができる。
【0065】
本発明の請求項2記載の吊持用ハンガーによれば、抵抗片は、回転抵抗部材の外周面から径方向に突設された合成樹脂製の薄片によって形成されている一方、抵抗面はキャップの内周面に全周に亘って等ピッチで形成された内歯によって形成され、薄片は、先端部が内歯間の溝に嵌まり込むように寸法設定されているため、キャップをハンガー本体の棒支持部に装着して軸心回りの回転を規制した状態で吊り棒を回すと、回転抵抗部材の回転に伴って合成樹脂製の薄片が軸心回りに周回し、薄片の先端部がキャップの内周面に形成された内歯の山を乗り越えるときの撓み弾性変形による弾性力で回転抵抗を発生させることができる。そして、薄片が内歯の山を越えると弾性変形が解除されて回転抵抗は消滅し、つぎの内歯の山で回転抵抗を再度生じさせることができる。このように吊り棒の回転によって回転抵抗は断続的に発生し、これによって被吊持物を吊り棒から引き取るときには、軽快なクリック感を得ることができる。
【0066】
また、薄片の撓みによる弾性力に起因した回転抵抗は、例えば面同士の摺接による摺動抵抗に比べて安定しており、従って、断続して発生する回転抵抗の値を、経時的に平均した平均値で安定したものにすることができる。
【0067】
本発明の請求項3記載の吊持用ハンガーによれば、棒支持部を腕部材に複数段で設けたため、一つのハンガー本体に複数の被吊持物を、上下方向に順次ずらせた積層状態で吊り掛けることができ、被吊持物に対する収納空間を節約することができる。
【0068】
本発明の請求項4記載の吊持用ハンガーによれば、滑り止めを、吊り棒の表面に径方向に突設された状態で長手方向に延びるように、周方向等ピッチで突設された突条によって形成したてめ、吊り棒に吊り掛けられた被吊持物は、吊り棒への当接面がずり落ちる方向と直交するように設けられた吊り棒表面の突条に干渉し、これによって被吊持物のずり落ちを確実に防止することができるとともに、被吊持物を引張ることによってこの引張り力を吊り棒が回転するように吊り棒に確実に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る多段式ハンガーの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】 図1に示す多段式ハンガーの組立て斜視図である。
【図3】 後方に位置した図1に示す単位成形品の部分拡大斜視図である。
【図4】 前方に位置した図1に示す単位成形品の部分拡大斜視図である。
【図5】 図2のA−A線断面図である。
【図6】 図2のB−B線断面図である。
【図7】 本発明に係るハンギングロッドの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図8】 図7に示すハンギングロッドの組立て斜視図である。
【図9】 図8に示すハンギングロッドのD−D線断面図である。
【符号の説明】
10 多段式ハンガー(吊持用ハンガー)
1 ハンガー枠体 11 パーティング面
12 横杆 13 縦杆(腕部材)
14 空洞 15 膨出部
16 U字溝(棒支持部) 17 陥没部
17a 化粧板 18 化粧溝
19 円錐部 19a 装着孔
2 単位成形品 21 半割れ水平杆
211 案内突条 212 嵌入突条
22 半割れ垂直杆 23 凹溝
24 半割れ膨出部 24a 半円錐部
25 半割れ支持突片 251 嵌合溝
252 嵌合突片 26 中央膨出部
26a 第1中央膨出部
26b 第2中央膨出部
27 膨出条 27a 第1膨出条
27b 第2膨出条 28 係合突片
281 二股状係合突片
282,284 爪片
283 板状係合突片
3 ハンギングロッド(吊り棒)
31 ロッド本体
31a 突条 31b キー溝
32 キャップ 32a 六角筒部
32b 天板
32c 内歯(抵抗面)
32d キーホール 32e キー溝
33 回転抵抗部材 33a 外筒
33b 内筒 33c フランジ
33d 環状溝 33e 抵抗片
34 結合軸 34a 軸本体
34b 化粧円盤 34c キー突片
34d 二股部 34e 係止突片
35 環状嵌入空間 36 キー片
4 フック部材 33 回転抵抗部材
41 棒体 42 フック
43 係止円盤
Claims (4)
- 被吊持物が吊り掛けられる吊り棒と、この吊り棒を一対の腕部材間に架橋して支持するハンガー本体とからなり、上記吊り棒の外周面には摩擦係数の大きい滑り止めが備えられてなる吊持用ハンガーであって、上記吊り棒には両端部に軸心回りの相対回転が可能なキャップが設けられている一方、上記腕部材には上記キャップを着脱自在に、かつ、回り止めした状態で保持する棒支持部が設けられ、上記吊り棒と上記キャップとの間には、両者の相対回転に一定の回転抵抗を付与する回転抵抗機構が介設され、上記回転抵抗機構は、上記吊り棒と同心で共回りするとともに、上記キャップが同心で相対回転可能に外嵌される回転抵抗部材を備えて構成され、上記回転抵抗部材の外周面には弾性変形し得る抵抗片が径方向に向けて突設されている一方、上記キャップの内周面には上記抵抗片が当接する抵抗面が形成されていることを特徴とする吊持用ハンガー。
- 上記抵抗片は、上記回転抵抗部材の外周面から径方向に突設された合成樹脂製の薄片によって形成されている一方、上記抵抗面は上記キャップの内周面に全周に亘って等ピッチで形成された内歯によって形成され、上記薄片は、先端部が上記内歯間の溝に嵌まり込むように寸法設定されていることを特徴とする請求項1記載の吊持用ハンガー。
- 上記棒支持部は、上記腕部材に複数段で設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の吊持用ハンガー。
- 上記滑り止めは、吊り棒の表面に径方向に突設された状態で長手方向に延びるように、周方向等ピッチで突設された突条によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の吊持用ハンガー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18001797A JP3836951B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 吊持用ハンガー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18001797A JP3836951B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 吊持用ハンガー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1118900A JPH1118900A (ja) | 1999-01-26 |
JP3836951B2 true JP3836951B2 (ja) | 2006-10-25 |
Family
ID=16076012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18001797A Expired - Lifetime JP3836951B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 吊持用ハンガー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3836951B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2397756B (en) * | 2003-01-30 | 2005-12-21 | Braitrim | Non-slip garment hanger |
CN104939642A (zh) * | 2015-06-19 | 2015-09-30 | 谢桂生 | 一种简易衣架 |
-
1997
- 1997-07-04 JP JP18001797A patent/JP3836951B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1118900A (ja) | 1999-01-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20180168259A1 (en) | Strap fastening device | |
GB2289307A (en) | Resilient clip | |
JP3836951B2 (ja) | 吊持用ハンガー | |
US6978917B2 (en) | Garment hanger with improved tab holder | |
JP2007195852A (ja) | ハンガー及び物干具 | |
KR100254692B1 (ko) | 옷걸이 | |
JPH0824489A (ja) | クリップ | |
JP2781148B2 (ja) | 多段式ハンガー | |
JP3069697B1 (ja) | ハンガー吊具 | |
JP3665801B2 (ja) | 衣服吊下構造およびそれに用いられる衣服ハンガ | |
TWM590021U (zh) | 彈性扣合衣架 | |
US5950885A (en) | Garment hanger with reinforced non-creep clamp retainers | |
JPH07328959A (ja) | 鋸腰下用鞘 | |
JPH0531931Y2 (ja) | ||
JPH08256900A (ja) | ハンガー | |
JP2018023708A (ja) | 物品支持具及びこれを組み立てるためのキット | |
JP2557090Y2 (ja) | 被服ハンガー | |
JPH07300157A (ja) | 棒状工具の吊り具 | |
JP2949062B2 (ja) | 物干竿に対するハンガーの係止装置 | |
JP3641404B2 (ja) | 吊り下げ具 | |
JPH041917Y2 (ja) | ||
JP2507766Y2 (ja) | ハンガ―フック | |
JP3006216U (ja) | 衣服ハンガー用把持具 | |
JP2591282Y2 (ja) | 衣服用ハンガー | |
JPH0615536Y2 (ja) | 洋服ハンガー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040702 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060316 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060425 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060626 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060725 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060728 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110804 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120804 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |