JP3836016B2 - 埋込材ユニットおよびこれを使用したプレキャストコンクリート板ならびに中空スラブの構築方法 - Google Patents
埋込材ユニットおよびこれを使用したプレキャストコンクリート板ならびに中空スラブの構築方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は埋込材ユニットおよびこれを使用したプレキャストコンクリート板ならびに中空スラブの構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、軽量化を図るために軽量埋込材を埋設した中空スラブが多く構築されている。このような軽量埋込材を埋設した中空スラブの一例が、図7に示すものであり、軽量埋込材15をスラブ下筋16とスラブ上筋17とで挟み込んで、コンクリート18の打設時における浮き上がりを防いでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の中空スラブには以下のような問題がある。
(1)軽量埋込材を1個づつ設置しなければならないため手間がかかる。
(2)軽量埋込材の設置精度を高めるために、スラブ筋を溶接格子にしなければならずコストかかる。
(3)軽量埋込材を設置するために、スラブ筋の量を多くしなければならず余分なコストがかかる。
(4)スラブ筋が軽量埋込材と接するためコンクリートの付着強度が減少する。
【0004】
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、効率的でかつ精度良く配置できる軽量埋込材およびこれを使用したプレキャストコンクリート板ならびに中空スラブの構築方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための手段である埋込材ユニットは、適宜間隔ごとに配置された球形の軽量埋込材が、隣接した軽量埋込材の上部間および下部間にわたって取り付けた連結材で接合され、該連結材は断面楔形であることを特徴とする。また上側の連結材はその上端がスラブ上筋の下端と同じ高さに設置され、下側の連結材はその下端がスラブ下筋の上端と同じ高さに設置されている。また端部に位置した軽量埋込材の外側に連結材が取り付けられ、該連結材を対向する連結材の厚さ分だけずらしている。
【0006】
またプレキャストコンクリート板は、請求項1〜3のいずれかの埋込材ユニットがコンクリート板に設置されてなることを特徴とする。
【0007】
さらに中空スラブの構築方法は、請求項1〜3のいずれかの埋込材ユニットを、スラブ型枠に設置した浮き上がり防止具で軽量埋込材を固定するとともに、該軽量埋込材の連結材をスラブ上筋またはスラブ下筋に結束した後、前記スラブ型枠内にコンクリートを打設することを特徴とし、スラブ下筋は天井インサートに固定されることを含む。
【0008】
効率的でかつ精度良く設置できる埋込材ユニットを製作することができる。コンクリート板に断面楔形の連結材が埋設されるので、埋込材ユニットのコンクリート板からの引き抜けが困難になる。埋込材ユニットをスラブ下筋に載せることで取付位置が決まるため、該スラブ下筋の精密配筋が不要となってコストの削減ができる。埋込材ユニットを精度良く配置するための余分なスラブ筋が不要となって経済的な配筋量になる。プレキャストコンクリート板または中空スラブにおけるスラブ上筋およびスラブ下筋を埋込材ユニットに接触させないで配筋できる。プレキャストコンクリート板の軽量化を図ることができる。型枠内にコンクリートを打設する際の埋込材ユニットの浮き上がりを防ぐことができるとともに、中空スラブの施工手間やコストの削減を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の埋込材ユニットおよびこれを使用したプレキャストコンクリート板(以下、PC板という)ならびに中空スラブの構築方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。はじめに、埋込材ユニットの実施の形態について説明し、その後にPC板および中空スラブの構築方法の実施の形態について説明する。また各実施の形態において同じ構成は同じ符号を付して説明し、異なった構成にのみ異なった符号を付して説明する。
【0010】
図1は第1の実施の形態の埋込材ユニット1を示したものである。この埋込材ユニット1は、横方向に適宜間隔をもって配置された球形の軽量埋込材(発泡樹脂製または樹脂中空製)2が、隣接した軽量埋込材2の上部間または下部間にわたって設けられた連結材3で接合されて構成されている。この連結材3は断面楔形であり、軽量埋込材2と一体成形されるか、あるいは嵌入溝4にはめ込まれている。これらの連結材のうちの上側の連結材3は、その上端がスラブ上筋の下端と同じ高さに位置するように設置され、下側の連結材3は、その下端がスラブ下筋の上端と同じ高さに位置するように設置されている。このような軽量埋込材2からなる埋込材ユニット1は、スラブ型枠などに簡単かつ精度良く設置することができるので、施工の効率性を高めることができる。
【0011】
また図2および3は第2の実施の形態の埋込材ユニット5を示したものである。この埋込材ユニット5は端部に位置した軽量埋込材2の外側に、他の埋込材ユニット6を接合するための連結材3aを設け、これを対向した連結材3の厚さ分だけずらしたものであり、これ以外は第1の実施の形態の埋込材ユニット1と同じ構成である。このように前記連結材3aをずらしたことにより、図3に示すように、他の埋込材ユニット6を接合した埋込材ユニット5を形成することができる。
【0012】
また図4は第2の実施の形態の埋込材ユニット5を使用したPC板7である。このPC板7は埋込材ユニット5がスラブ下筋8に結束されてコンクリート板9に設置されたものである。前記連結材3は断面楔形になっているため、埋込材ユニット5のコンクリート板9からの引き抜けが困難になっている。この埋込材ユニット5は、上記のようなPC板7だけに限らず、いわゆるフルPC板にも設置することができる。
【0013】
また図5は第1の実施の形態の中空スラブの構築方法を示したものである。この構築方法は、スラブ下筋8が配筋されたスラブ型枠10に埋込材ユニット(第2の実施の形態のもの)5を設置して、下側の連結材3をスラブ下筋8に結束するとともに、スラブ型枠10の底板に固定された浮き上がり防止具19の固定棒19aを軽量埋込材2に差し通して、その先端に留め具19bをねじ込む。前記の連結材3は下端がスラブ下筋8の上端と同じ高さに位置するように設置されているため、スラブ下筋8が軽量埋込材2に接しないようになっている。次に、この埋込材ユニット5の上にスラブ上筋11を配筋して上側の連結材3に結束する。この連結材3も上端がスラブ上筋11の下端と同じ高さに位置するように設置されているため、スラブ上筋11が軽量埋込材2に接しないようになっている。このように埋込材ユニット5が固定されたスラブ型枠10内にコンクリート12を打設して、中空スラブ13を構築する。このときスラブ下筋8およびスラブ上筋11で拘束され、かつ浮き上がり防止具19でスラブ型枠10に固定された埋込材ユニット5は浮き上がらずにスラブ内に埋設される。
【0014】
また図6は第2の実施の形態の中空スラブの構築方法を示したものである。この構築方法は、スラブ下筋8を天井インサート14に結束したものであり、これ以外は第1の実施の形態の中空スラブの構築方法と同じである。このようにすることにより、軽量埋込材2をスラブ型枠10の底板に固定する必要がなくなる。
【0015】
【発明の効果】
効率的でかつ精度良く設置できる埋込材ユニットを製作することができる。
【0016】
コンクリート板に断面楔形の連結材が埋設されるので、埋込材ユニットのコンクリート板からの引き抜けが困難になる。
【0017】
埋込材ユニットをスラブ下筋に載せることで取付位置が決まるため、該スラブ下筋の精密配筋が不要となってコストの削減ができる。
【0018】
埋込材ユニットを精度良く配筋する余分なスラブ筋が不要となるため、経済的な配筋量となる。
【0019】
プレキャストコンクリート板または中空スラブにおけるスラブ上筋およびスラブ下筋を軽量埋込材に接触させないで配筋できる。
【0020】
プレキャストコンクリート板の軽量化を図ることができる。
【0021】
スラブ下筋に下部の連結材を結束することで埋込材ユニットが設置できるので、中空スラブの施工手間やコストが削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (1)は第1の実施の形態の埋込材ユニットの平面図、(2)は(1)のA−A線断面図、(3)は軽量埋込材の断面図である。
【図2】(1)は第2の実施の形態の埋込材ユニットの平面図、(2)は(1)のB−B線断面図である。
【図3】 他の埋込材ユニットを接合した第2の実施の形態の埋込材ユニットの平面図である。
【図4】(1)はPC板の平面図、(2)は(1)のC−C線断面図である。である。
【図5】第1の実施の形態の中空スラブの構築方法を示す断面図である。
【図6】第2の実施の形態の中空スラブの構築方法を示す断面図である。
【図7】従来の中空スラブの断面図である。
【符号の説明】
1、5 埋込材ユニット
2、15 軽量埋込材
3、3a 連結材
4 嵌入溝
6 他の埋込材ユニット
7 PC板
8、16 スラブ下筋
9 コンクリート板
10 スラブ型枠
11、17 スラブ上筋
12、18 コンクリート
13 中空スラブ
14 天井インサート
19 浮き上がり防止具
19a 固定棒
19b 留め具
Claims (6)
- 適宜間隔ごとに配置された球形の軽量埋込材が、隣接した軽量埋込材の上部間および下部間にわたって取り付けた連結材で接合され、該連結材は断面楔形であることを特徴とする埋込材ユニット。
- 上側の連結材はその上端がスラブ上筋の下端と同じ高さに設置され、下側の連結材はその下端がスラブ下筋の上端と同じ高さに設置されたことを特徴とする請求項1に記載の埋込材ユニット。
- 端部に位置した軽量埋込材の外側に連結材が取り付けられ、該連結材を対向する連結材の厚さ分だけずらしたことを特徴とする請求項1または2に記載の埋込材ユニット。
- 請求項1〜3のいずれかの埋込材ユニットがコンクリート板に設置されてなることを特徴とするプレキャストコンクリート板。
- 請求項1〜3のいずれかの埋込材ユニットを、スラブ型枠に設置した浮き上がり防止具で軽量埋込材を固定するとともに、該軽量埋込材の連結材をスラブ上筋またはスラブ下筋に結束した後、前記スラブ型枠内にコンクリートを打設することを特徴とする中空スラブの構築方法。
- スラブ下筋は天井インサートに固定されてなることを特徴とする請求項5に記載の中空スラブの構築方法。
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JP2001344680A JP3836016B2 (ja) | 2001-11-09 | 2001-11-09 | 埋込材ユニットおよびこれを使用したプレキャストコンクリート板ならびに中空スラブの構築方法 |
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2001
- 2001-11-09 JP JP2001344680A patent/JP3836016B2/ja not_active Expired - Lifetime
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