JP3834926B2 - 磁気マーカおよびその施工方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
高速道路の磁気誘導システムに使用する磁気マーカ
【0002】
【従来の技術】
従来、高速道路用磁気誘導システムにおいての一つの目的は、走行中の自動車を路面の車線中央に沿って自動運行することであった。この基本的方式は図1に示すように、自動車9側には車体の底面中央部91に磁気センサ2を設置し、路面側3には車線中央に沿って磁気信号を出す磁気マーカ1を設置したものである。そしてその制御方式は、自動車9の左右方向の変位を、変位の原点を磁気マーカ1の上表面の鉛直軸の磁気センサ2の感受面の高さの位置にとり(以下原点と記す)、その原点からの自動車9の進行方向に対して左右方向への変位(以下、左右方向変位と表記する)を、磁気マーカ1からの磁束の垂直成分を磁気信号として計ることにより、原点での磁気信号と各左右方向変位での磁気信号の差ΔBを検出し、その大きさで変位を計り、その変位に応じて原点すなわち車線中央へ自動車をよせるように制御するという方式である。通常磁気マーカ1は車線中央に設置され、自動車は車線中央を自動運行するように制御された。
この方式においての従来の磁気マーカ1は細長い円柱磁石11、ケース12、蓋13よりなり、図2に示すように路面3に穴31を開けて埋め込まれて使用されていた。
【0003】
しかし、図2の磁気マーカでは2つの大きな問題点があった。
一つは、図2の従来方式の磁気マーカ1は、磁気マーカ鉛直上近傍すなわち車線中心近傍において、左右方向の変位が十分計れない不感帯部が存在したため、具体的には両側5cmの範囲で制御されずに、自動車3が左右にふらつくという問題を有していた。これは、従来の磁気マーカ1が発生する磁界分布は磁気マーカ1鉛直上近傍すなわち車線中心近傍において、左右方向変位に対する磁場の変化が小さいことにより、前記原点付近の左右方向変位の分解能が落ちることに起因している。二つ目は、磁気マーカ1の高さが50〜100mmのため、磁気マーカ1を路面3に埋設する為の路面3の穴堀り作業を伴うため煩雑でコスト高になるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】
そこで本発明は、磁気センサー側を変えること無く、左右方向変位の分解能を向上することにより自動車の左右のふらつきを大幅に低減し、かつ、磁気マーカ施工時に穴堀り工程等の煩雑、高コストの工程を省略できる磁気マーカ及びその施工方法を提供する。
【0005】
上記問題を解決するため発明者らは、下の手段を用いた。
第一の発明は、高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムにおいて、車線中央位置から自動車進行方向に対して左右方向への変位を計測するために自動車の底面に磁気センサを持ち、道路側に磁力信号を発する磁気マーカを有し、前記磁気マーカが偏平磁石よりなり、かつ、前記磁気センサと前記磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、前記磁気センサの不感帯が左右片側30mm以下であること特徴とする偏平磁気マーカについてである。
【0006】
このようにすると以下の作用効果を生じることが出来る。
本発明の特徴は、偏平磁気マーカを形成する磁場供給源である磁石が偏平なことである。磁石の使用量を同じにして、細長い円柱上の磁石を、偏平な磁石にすることにより、車線中央に敷設された磁気マーカの上表面の中心より鉛直方向軸方向に200mm以上にある水平空間の原点近傍により強い磁場を発生させ、原点から離れると速やかに減衰する磁界分布を有することを見いだした。これにより、偏平磁気マーカが発生する磁界分布は偏平磁気マーカ鉛直上近傍すなわち車線中心近傍において、原点からの左右方向変位に対する磁場の変化が大きくなり、前記原点付近の左右方向変位の分解能が向上することにより、磁気マーカ鉛直上近傍、すなわち、車線中央近傍において自動車が左右にふらつく現象が大幅に改善された。さらに、磁石形状が偏平となったことから、磁気マーカ施工を釘打ちまたは接着により固着することが可能となり、路面の穴堀り工程等の煩雑、高コストの工程を省略できた。
なお上記偏平磁石の形状は、十分な左右方向変位の分解能を出すには円板状の場合は直径60mm以上が好ましい。また違う形状の場合は、上記円板の円の面積が確保できることが望ましい。厚みについては、自動車走行時に運転者に衝撃が感じられない程度にするため、5mm以下が望ましい。
【0007】
更に本発明は、前記磁気センサの不感帯が、磁気センサと磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、左右片側30mm以下であることを特徴とする偏平磁気マーカについてである。
本発明の偏平磁気マーカは前記記載の効果により、前記磁気センサの不感帯を、磁気センサと磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、30mm以下にすることができる。
【0008】
第二の発明は、前記偏平磁石がプラスチック磁石であることを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカについてである。
偏平磁石をプラスチック磁石とすることにより、焼結磁石に比べ強度が優れ、磁石の割れが無くなり、長期間の使用に耐えうる磁気マーカを提供することができる。また、偏平な形状の磁石を安価に高精度で製造することができる。
【0009】
第三の発明は、前記偏平磁石において、防水および耐磨耗効果を有するコーティングもしくは樹脂モールドを施したことを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカについてである。
偏平磁石に防水および耐磨耗効果を有するコーティングもしくは樹脂モールドを施すことにより、耐防水、耐磨耗性を付与し、長期間の使用に耐えうる磁気マーカを提供することができる。
【0010】
第四の発明は、前記偏平磁石において、該偏平磁石の路面に設置する側の面にヨークを配設したことを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカについてである。偏平磁石の路面に設置する側の面にヨークを配設したことにより、偏平磁気マーカの強度を向上し、謝って自動車に踏まれた場合でも、長期間の使用に耐えうる磁気マーカを提供することができる。
【0011】
第五の発明は、高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムにおいて、車線中央位置から自動車進行方向に対して左右方向への変位を計測するために自動車の底面に磁気センサを持ち、道路側に磁力信号を発する磁気マーカを有し、当該磁気マーカが偏平磁石よりなり、かつ、磁気センサと磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、前記磁気センサの不感帯が左右片側30mm以下であること特徴とする偏平磁気マーカを、釘打ちまたは接着により特別な道路工事無しで路面に固着することを特徴とする偏平磁気マーカの路面固着方法についてである。
本発明の偏平磁気マーカは偏平なため厚みが薄いので、釘で打ちつけたり、路面との接地面積が広いので接着に適し、容易、安価に施工することができる。
【0012】
【発明を実施するための形態】
本発明の好適な実施態様を図3に基づいて説明する。
この磁気誘導システムは、路面3の中央部に、本発明の偏平磁気マーカ7を設置し、自動車9の底面部91に磁気センサ2を設置する。磁気センサ2の感受面中心21からから偏平磁気マーカ7の最短距離を250mmに設定した。磁気センサ2をフラックスゲートセンサを使用した。
この配置自体は、従来技術(図1)と同一である。
本発明の偏平磁気マーカ7の実施例1は図4に示す。
偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72とよりなる。偏平磁石71は、材質は圧縮成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=20MGOeのものを使用した。形状は図示したように40mm×40mmの正方形と直径40mmの半円を4つ組み合わせたもので、厚みは3.5mmである。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、外径126mmの円板状である。偏平磁石71の着磁方向は、図4の紙面に垂直な方向、すなわち、路面3に鉛直な方向である。偏平磁石71の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、樹脂に直接M8の釘73を4箇所打ちつけるか樹脂モールド72に仮穴をあけた後に、より釘73を打ちつけることによって行った。従来技術の図2の円柱磁石11は寸法が表面形状が直径19.7mmの円で、厚みが49mmあった。この円柱磁石は、最大エネルギー積(BHmax)=40MGOeの希土類焼結磁石を使用した。ケース12は外径が30〜50mm、厚さが50〜100mmであった。施工方法は、上記磁気マーカ1が路面に出っ張らないすれすれに位置できるように穴31を空け設置した。
【0013】
実際に上記システム上で、自動車3を自動運行させたときの、磁気センサの不感帯すなわち、自動車の左右方向のふらつきを計測した。
その結果、従来の磁気マーカ1を使用した場合は、不感帯が片側5cmで、本発明の偏平磁気マーカ7を使用した場合は、不感帯が片側3cmであり、左右のふらつきが大幅に低減されていた。
【0014】
ここで、上記効果を説明するために、路面3の中央部に置かれた、本発明の偏平磁気マーカ7及び従来技術の磁気マーカ1が生み出す磁界分布をコンピュータシミュレーションにより求め、それを図5に示す。コンピュータシミュレーションは、有限要素法を用いた軸対称3次元静磁場解析にておこなった。
横軸は偏平磁気マーカ7の上表面の中心の鉛直軸からの磁気センサ位置高さ位置(すなわち原点)での自動車進行方向に対する左右方向への変位を取っている。縦軸は上記横軸に示した3次元的位置での鉛直方向の磁界成分を取っている。なお、磁気センサ感受面高さ位置は250mmとした。通常偏平磁気マーカ7の上表面の中心部は、路面3の車線中央部に設置されてるので、路面3の車線中央部と同一と見てよい。
なお実際の自動運行での性能評価時に使用したフラックスゲートセンサの通常の磁束分解能は0.01Gレベルであるが、自動車車載状態での磁束分解能は温度変化やノイズ等のため0.1Gレベルに低下する。
【0015】
その結果本発明は、実線で示す如く、磁気センサの磁束分解能の0.1Gを越えるのに偏平磁気マーカ7の上方250mm上の原点から左右方向に25mmを越えれば移動したことがキャッチでき、中央へ引き戻す制御をすることが可能となる。すなわちこれがの実測での磁気センサ2の不感帯が片側25mmであることに繋がる。
それに比べて、従来技術は、点線に示す如く、0.1Gを越えるのに磁気マーカ1の上方250mm上の原点から左右方向に50mmを越えれば移動したことがキャッチでき、中央へ引き戻す制御をすることが可能となる。すなわちこれがの実測での磁気センサ2の不感帯が片側50mmであることに繋がる。
以上のことから、本実施形態例は左右方向における鉛直方向の磁界成分を単位磁石使用量で最大にする偏平薄型形状を採用することにより、偏平磁気マーカ7の上方250mm上の原点から左右方向の磁気の変化を大きくすることにより、磁気信号を大きくし、磁気センサ2の磁束分解能はそのままで、磁気センサ2の空間(左右方向の変位の)分解能を向上することにより磁気センサ2の不感帯を半減し、自動車の左右のふらつきを従来に比べ半減することができた。
また、本発明と従来技術の磁気マーカの施工方法を比較することにより偏平磁気マーカ7の方が偏平なため厚みが薄いので、釘で打ちつけるという簡単で安価に施工することができる。
【0016】
以下に偏平磁石71の実施例1の変形態様例を示していく。
実施例2は図6に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72とよりなる。偏平磁石71は、材質は圧縮成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=20MGOeのものを使用した。形状は図示したように直径90mmで、厚みが3.5mmの円板である。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、外径96mmで、厚みが5.0mmの円板である。偏平磁石7の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、接着材による接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は25mmである。
【0017】
実施例3は図7に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72とよりなる。偏平磁石71は、材質は射出成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=14MGOeのものを使用した。形状は図示したように直径120mmの円に内接する正六角形で、厚みが3.5mmの薄板である。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、外径126mmで、厚みが5.0mmの円板である。偏平磁石7の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、接着材による接着面75における接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は20mmである。
【0018】
実施例4は図8に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72および鉄板73とよりなる。偏平磁石71は、材質は射出成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=14MGOeのものを使用した。形状は図示したように直径120mmで、厚みが3.5mmの円板である。樹脂モールド72は偏平磁石の上面および側周面を覆っている。鉄板74は、偏平磁石71と樹脂モールド72の底面と磁気吸引力で当接している。鉄板74の寸法は直径126mmで厚みが1.5mmである。路面への施工は、接着材による接着面75における接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は20mmである。
【0019】
実施例5は図9に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72および鉄板73とよりなる。偏平磁石71は、材質は射出成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=15MGOeのものを使用した。形状は図示したように一辺が120mmの正方形で(四隅の肩を落としてある)、厚みが3.5mmの薄板である。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、一辺が126mmの正方形で(四隅の肩を落としてある)、厚みが5.0mmの円板である。偏平磁石2の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、接着材による接着面75における接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は15mmである。
【0020】
実施例2から5は全て、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は15〜25mmと従来技術に比べ半減近く改善されている。また偏平で薄型のため、簡単で安価な施工方法を取ることが出来る。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、偏平磁石を磁気マーカに適用することにより、センサー側を変えること無く、左右方向変位の分解能を向上することにより自動車の左右のふらつきを大幅に低減し、かつ、磁気マーカ施工時に穴堀り工程等の煩雑、高コストの工程を省略できる磁気マーカ及びその施工方法を提供することができた。
また本発明は、磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の位置から左右方向における鉛直方向の磁界成分を単位磁石使用量で最大にする偏平薄型形状を採用することにより、磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の位置近傍の磁気の変化を大きくすることにより、磁気信号を大きくし、磁気センサの磁束分解能はそのままで、磁気センサの空間(左右方向の変位の)分解能を向上させた。これによって、本磁気誘導システムに使用する磁気センサの選択の自由度が上がり、システムの設計の自由度が上がり、システム性能の向上が期待できる。
また本発明では、図10に示すように、鉛直方向の磁界の強さは、前記磁気マーカ中心の鉛直軸上で200mm以上の位置の近傍のみならず、磁界の強さがあるほぼ全範囲に渡って従来技術より大きく、磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の原点での磁界の強さから任意の位置での磁界強さを引いた値ΔBは、常に本発明の方が2倍近く大きい。よって磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の位置近傍以外でも磁気信号が大きくなり、測定の精度が向上していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムの説明図
【図2】従来の磁気マーカの説明図
【図3】本発明の磁気マーカを利用した高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムの説明図
【図4】本発明の実施例1の磁気マーカの説明図
【図5】本発明の偏平磁気マーカ及び従来技術の磁気マーカが生み出す、磁気マーカの上表面の中心の鉛直軸からの磁気センサ位置高さでの自動車進行方向に対する鉛直軸近傍の左右方向への変位における磁界分布図
【図6】本発明の実施例2の磁気マーカの説明図
【図7】本発明の実施例3の磁気マーカの説明図
【図8】本発明の実施例4の磁気マーカの説明図
【図9】本発明の実施例5の磁気マーカの説明図
【図10】本発明の偏平磁気マーカ及び従来技術の磁気マーカが生み出す、磁気マーカの上表面の中心の鉛直軸からの磁気センサ位置高さでの自動車進行方向に対する左右方向への変位における磁界分布図
【符号の説明】
1・・・従来技術の磁気マーカ
11・・・円柱磁石
12・・・ケース
13・・・蓋
2・・・磁気センサ
21・・・磁気センサ感受面中央
3・・・路面
31・・・路面上の磁気マーカ用穴
7・・・偏平磁気マーカ
71・・・偏平磁石
72・・・樹脂モールド
73・・・釘
74・・・鉄板
75・・・接着材による接着面
9・・・自動車
91・・・自動車の底面
【発明の属する技術分野】
高速道路の磁気誘導システムに使用する磁気マーカ
【0002】
【従来の技術】
従来、高速道路用磁気誘導システムにおいての一つの目的は、走行中の自動車を路面の車線中央に沿って自動運行することであった。この基本的方式は図1に示すように、自動車9側には車体の底面中央部91に磁気センサ2を設置し、路面側3には車線中央に沿って磁気信号を出す磁気マーカ1を設置したものである。そしてその制御方式は、自動車9の左右方向の変位を、変位の原点を磁気マーカ1の上表面の鉛直軸の磁気センサ2の感受面の高さの位置にとり(以下原点と記す)、その原点からの自動車9の進行方向に対して左右方向への変位(以下、左右方向変位と表記する)を、磁気マーカ1からの磁束の垂直成分を磁気信号として計ることにより、原点での磁気信号と各左右方向変位での磁気信号の差ΔBを検出し、その大きさで変位を計り、その変位に応じて原点すなわち車線中央へ自動車をよせるように制御するという方式である。通常磁気マーカ1は車線中央に設置され、自動車は車線中央を自動運行するように制御された。
この方式においての従来の磁気マーカ1は細長い円柱磁石11、ケース12、蓋13よりなり、図2に示すように路面3に穴31を開けて埋め込まれて使用されていた。
【0003】
しかし、図2の磁気マーカでは2つの大きな問題点があった。
一つは、図2の従来方式の磁気マーカ1は、磁気マーカ鉛直上近傍すなわち車線中心近傍において、左右方向の変位が十分計れない不感帯部が存在したため、具体的には両側5cmの範囲で制御されずに、自動車3が左右にふらつくという問題を有していた。これは、従来の磁気マーカ1が発生する磁界分布は磁気マーカ1鉛直上近傍すなわち車線中心近傍において、左右方向変位に対する磁場の変化が小さいことにより、前記原点付近の左右方向変位の分解能が落ちることに起因している。二つ目は、磁気マーカ1の高さが50〜100mmのため、磁気マーカ1を路面3に埋設する為の路面3の穴堀り作業を伴うため煩雑でコスト高になるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】
そこで本発明は、磁気センサー側を変えること無く、左右方向変位の分解能を向上することにより自動車の左右のふらつきを大幅に低減し、かつ、磁気マーカ施工時に穴堀り工程等の煩雑、高コストの工程を省略できる磁気マーカ及びその施工方法を提供する。
【0005】
上記問題を解決するため発明者らは、下の手段を用いた。
第一の発明は、高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムにおいて、車線中央位置から自動車進行方向に対して左右方向への変位を計測するために自動車の底面に磁気センサを持ち、道路側に磁力信号を発する磁気マーカを有し、前記磁気マーカが偏平磁石よりなり、かつ、前記磁気センサと前記磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、前記磁気センサの不感帯が左右片側30mm以下であること特徴とする偏平磁気マーカについてである。
【0006】
このようにすると以下の作用効果を生じることが出来る。
本発明の特徴は、偏平磁気マーカを形成する磁場供給源である磁石が偏平なことである。磁石の使用量を同じにして、細長い円柱上の磁石を、偏平な磁石にすることにより、車線中央に敷設された磁気マーカの上表面の中心より鉛直方向軸方向に200mm以上にある水平空間の原点近傍により強い磁場を発生させ、原点から離れると速やかに減衰する磁界分布を有することを見いだした。これにより、偏平磁気マーカが発生する磁界分布は偏平磁気マーカ鉛直上近傍すなわち車線中心近傍において、原点からの左右方向変位に対する磁場の変化が大きくなり、前記原点付近の左右方向変位の分解能が向上することにより、磁気マーカ鉛直上近傍、すなわち、車線中央近傍において自動車が左右にふらつく現象が大幅に改善された。さらに、磁石形状が偏平となったことから、磁気マーカ施工を釘打ちまたは接着により固着することが可能となり、路面の穴堀り工程等の煩雑、高コストの工程を省略できた。
なお上記偏平磁石の形状は、十分な左右方向変位の分解能を出すには円板状の場合は直径60mm以上が好ましい。また違う形状の場合は、上記円板の円の面積が確保できることが望ましい。厚みについては、自動車走行時に運転者に衝撃が感じられない程度にするため、5mm以下が望ましい。
【0007】
更に本発明は、前記磁気センサの不感帯が、磁気センサと磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、左右片側30mm以下であることを特徴とする偏平磁気マーカについてである。
本発明の偏平磁気マーカは前記記載の効果により、前記磁気センサの不感帯を、磁気センサと磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、30mm以下にすることができる。
【0008】
第二の発明は、前記偏平磁石がプラスチック磁石であることを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカについてである。
偏平磁石をプラスチック磁石とすることにより、焼結磁石に比べ強度が優れ、磁石の割れが無くなり、長期間の使用に耐えうる磁気マーカを提供することができる。また、偏平な形状の磁石を安価に高精度で製造することができる。
【0009】
第三の発明は、前記偏平磁石において、防水および耐磨耗効果を有するコーティングもしくは樹脂モールドを施したことを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカについてである。
偏平磁石に防水および耐磨耗効果を有するコーティングもしくは樹脂モールドを施すことにより、耐防水、耐磨耗性を付与し、長期間の使用に耐えうる磁気マーカを提供することができる。
【0010】
第四の発明は、前記偏平磁石において、該偏平磁石の路面に設置する側の面にヨークを配設したことを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカについてである。偏平磁石の路面に設置する側の面にヨークを配設したことにより、偏平磁気マーカの強度を向上し、謝って自動車に踏まれた場合でも、長期間の使用に耐えうる磁気マーカを提供することができる。
【0011】
第五の発明は、高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムにおいて、車線中央位置から自動車進行方向に対して左右方向への変位を計測するために自動車の底面に磁気センサを持ち、道路側に磁力信号を発する磁気マーカを有し、当該磁気マーカが偏平磁石よりなり、かつ、磁気センサと磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、前記磁気センサの不感帯が左右片側30mm以下であること特徴とする偏平磁気マーカを、釘打ちまたは接着により特別な道路工事無しで路面に固着することを特徴とする偏平磁気マーカの路面固着方法についてである。
本発明の偏平磁気マーカは偏平なため厚みが薄いので、釘で打ちつけたり、路面との接地面積が広いので接着に適し、容易、安価に施工することができる。
【0012】
【発明を実施するための形態】
本発明の好適な実施態様を図3に基づいて説明する。
この磁気誘導システムは、路面3の中央部に、本発明の偏平磁気マーカ7を設置し、自動車9の底面部91に磁気センサ2を設置する。磁気センサ2の感受面中心21からから偏平磁気マーカ7の最短距離を250mmに設定した。磁気センサ2をフラックスゲートセンサを使用した。
この配置自体は、従来技術(図1)と同一である。
本発明の偏平磁気マーカ7の実施例1は図4に示す。
偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72とよりなる。偏平磁石71は、材質は圧縮成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=20MGOeのものを使用した。形状は図示したように40mm×40mmの正方形と直径40mmの半円を4つ組み合わせたもので、厚みは3.5mmである。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、外径126mmの円板状である。偏平磁石71の着磁方向は、図4の紙面に垂直な方向、すなわち、路面3に鉛直な方向である。偏平磁石71の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、樹脂に直接M8の釘73を4箇所打ちつけるか樹脂モールド72に仮穴をあけた後に、より釘73を打ちつけることによって行った。従来技術の図2の円柱磁石11は寸法が表面形状が直径19.7mmの円で、厚みが49mmあった。この円柱磁石は、最大エネルギー積(BHmax)=40MGOeの希土類焼結磁石を使用した。ケース12は外径が30〜50mm、厚さが50〜100mmであった。施工方法は、上記磁気マーカ1が路面に出っ張らないすれすれに位置できるように穴31を空け設置した。
【0013】
実際に上記システム上で、自動車3を自動運行させたときの、磁気センサの不感帯すなわち、自動車の左右方向のふらつきを計測した。
その結果、従来の磁気マーカ1を使用した場合は、不感帯が片側5cmで、本発明の偏平磁気マーカ7を使用した場合は、不感帯が片側3cmであり、左右のふらつきが大幅に低減されていた。
【0014】
ここで、上記効果を説明するために、路面3の中央部に置かれた、本発明の偏平磁気マーカ7及び従来技術の磁気マーカ1が生み出す磁界分布をコンピュータシミュレーションにより求め、それを図5に示す。コンピュータシミュレーションは、有限要素法を用いた軸対称3次元静磁場解析にておこなった。
横軸は偏平磁気マーカ7の上表面の中心の鉛直軸からの磁気センサ位置高さ位置(すなわち原点)での自動車進行方向に対する左右方向への変位を取っている。縦軸は上記横軸に示した3次元的位置での鉛直方向の磁界成分を取っている。なお、磁気センサ感受面高さ位置は250mmとした。通常偏平磁気マーカ7の上表面の中心部は、路面3の車線中央部に設置されてるので、路面3の車線中央部と同一と見てよい。
なお実際の自動運行での性能評価時に使用したフラックスゲートセンサの通常の磁束分解能は0.01Gレベルであるが、自動車車載状態での磁束分解能は温度変化やノイズ等のため0.1Gレベルに低下する。
【0015】
その結果本発明は、実線で示す如く、磁気センサの磁束分解能の0.1Gを越えるのに偏平磁気マーカ7の上方250mm上の原点から左右方向に25mmを越えれば移動したことがキャッチでき、中央へ引き戻す制御をすることが可能となる。すなわちこれがの実測での磁気センサ2の不感帯が片側25mmであることに繋がる。
それに比べて、従来技術は、点線に示す如く、0.1Gを越えるのに磁気マーカ1の上方250mm上の原点から左右方向に50mmを越えれば移動したことがキャッチでき、中央へ引き戻す制御をすることが可能となる。すなわちこれがの実測での磁気センサ2の不感帯が片側50mmであることに繋がる。
以上のことから、本実施形態例は左右方向における鉛直方向の磁界成分を単位磁石使用量で最大にする偏平薄型形状を採用することにより、偏平磁気マーカ7の上方250mm上の原点から左右方向の磁気の変化を大きくすることにより、磁気信号を大きくし、磁気センサ2の磁束分解能はそのままで、磁気センサ2の空間(左右方向の変位の)分解能を向上することにより磁気センサ2の不感帯を半減し、自動車の左右のふらつきを従来に比べ半減することができた。
また、本発明と従来技術の磁気マーカの施工方法を比較することにより偏平磁気マーカ7の方が偏平なため厚みが薄いので、釘で打ちつけるという簡単で安価に施工することができる。
【0016】
以下に偏平磁石71の実施例1の変形態様例を示していく。
実施例2は図6に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72とよりなる。偏平磁石71は、材質は圧縮成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=20MGOeのものを使用した。形状は図示したように直径90mmで、厚みが3.5mmの円板である。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、外径96mmで、厚みが5.0mmの円板である。偏平磁石7の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、接着材による接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は25mmである。
【0017】
実施例3は図7に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72とよりなる。偏平磁石71は、材質は射出成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=14MGOeのものを使用した。形状は図示したように直径120mmの円に内接する正六角形で、厚みが3.5mmの薄板である。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、外径126mmで、厚みが5.0mmの円板である。偏平磁石7の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、接着材による接着面75における接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は20mmである。
【0018】
実施例4は図8に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72および鉄板73とよりなる。偏平磁石71は、材質は射出成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=14MGOeのものを使用した。形状は図示したように直径120mmで、厚みが3.5mmの円板である。樹脂モールド72は偏平磁石の上面および側周面を覆っている。鉄板74は、偏平磁石71と樹脂モールド72の底面と磁気吸引力で当接している。鉄板74の寸法は直径126mmで厚みが1.5mmである。路面への施工は、接着材による接着面75における接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は20mmである。
【0019】
実施例5は図9に示すように、偏平磁気マーカ7は、偏平磁石71と樹脂モールド72および鉄板73とよりなる。偏平磁石71は、材質は射出成形異方性プラマグを用い、最大エネルギー積(BHmax)=15MGOeのものを使用した。形状は図示したように一辺が120mmの正方形で(四隅の肩を落としてある)、厚みが3.5mmの薄板である。樹脂モールド72は偏平磁石の全面を覆うようにしており、一辺が126mmの正方形で(四隅の肩を落としてある)、厚みが5.0mmの円板である。偏平磁石2の上面の樹脂モールド72の厚みは1.0mm、下面の樹脂の厚みは0.5mmである。路面への施工は、接着材による接着面75における接着固定である。
実施例1と同じ条件での、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は15mmである。
【0020】
実施例2から5は全て、不感帯幅すなわち自動車の左右方向への片側のずれ量は15〜25mmと従来技術に比べ半減近く改善されている。また偏平で薄型のため、簡単で安価な施工方法を取ることが出来る。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、偏平磁石を磁気マーカに適用することにより、センサー側を変えること無く、左右方向変位の分解能を向上することにより自動車の左右のふらつきを大幅に低減し、かつ、磁気マーカ施工時に穴堀り工程等の煩雑、高コストの工程を省略できる磁気マーカ及びその施工方法を提供することができた。
また本発明は、磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の位置から左右方向における鉛直方向の磁界成分を単位磁石使用量で最大にする偏平薄型形状を採用することにより、磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の位置近傍の磁気の変化を大きくすることにより、磁気信号を大きくし、磁気センサの磁束分解能はそのままで、磁気センサの空間(左右方向の変位の)分解能を向上させた。これによって、本磁気誘導システムに使用する磁気センサの選択の自由度が上がり、システムの設計の自由度が上がり、システム性能の向上が期待できる。
また本発明では、図10に示すように、鉛直方向の磁界の強さは、前記磁気マーカ中心の鉛直軸上で200mm以上の位置の近傍のみならず、磁界の強さがあるほぼ全範囲に渡って従来技術より大きく、磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の原点での磁界の強さから任意の位置での磁界強さを引いた値ΔBは、常に本発明の方が2倍近く大きい。よって磁気マーカ中心の鉛直軸上でかつ200mm以上の位置近傍以外でも磁気信号が大きくなり、測定の精度が向上していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムの説明図
【図2】従来の磁気マーカの説明図
【図3】本発明の磁気マーカを利用した高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムの説明図
【図4】本発明の実施例1の磁気マーカの説明図
【図5】本発明の偏平磁気マーカ及び従来技術の磁気マーカが生み出す、磁気マーカの上表面の中心の鉛直軸からの磁気センサ位置高さでの自動車進行方向に対する鉛直軸近傍の左右方向への変位における磁界分布図
【図6】本発明の実施例2の磁気マーカの説明図
【図7】本発明の実施例3の磁気マーカの説明図
【図8】本発明の実施例4の磁気マーカの説明図
【図9】本発明の実施例5の磁気マーカの説明図
【図10】本発明の偏平磁気マーカ及び従来技術の磁気マーカが生み出す、磁気マーカの上表面の中心の鉛直軸からの磁気センサ位置高さでの自動車進行方向に対する左右方向への変位における磁界分布図
【符号の説明】
1・・・従来技術の磁気マーカ
11・・・円柱磁石
12・・・ケース
13・・・蓋
2・・・磁気センサ
21・・・磁気センサ感受面中央
3・・・路面
31・・・路面上の磁気マーカ用穴
7・・・偏平磁気マーカ
71・・・偏平磁石
72・・・樹脂モールド
73・・・釘
74・・・鉄板
75・・・接着材による接着面
9・・・自動車
91・・・自動車の底面
Claims (5)
- 高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムにおいて、車線中央位置から自動車進行方向に対して左右方向への変位を計測するために自動車の底面に磁気センサを持ち、道路側に磁力信号を発する磁気マーカを有し、
前記磁気マーカが偏平磁石よりなり、かつ、前記磁気センサと前記磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、前記磁気センサの不感帯が左右片側30mm以下であることを特徴とする偏平磁気マーカ。 - 前記偏平磁石がプラスチック磁石であることを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカ。
- 前記偏平磁石において、防水および耐磨耗効果を有するコーティングもしくは樹脂モールドを施したことを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカ。
- 前記偏平磁石において、該偏平磁石の路面に設置する側の面にヨークを配設したことを特徴とする請求項1に記載の偏平磁気マーカ。
- 高速道路における自動車を車線中央にて沿って走行するように制御する磁気誘導システムにおいて、車線中央位置から自動車進行方向に対して左右方向への変位を計測するために自動車の底面に磁気センサを持ち、道路側に磁力信号を発する磁気マーカを有し、
当該磁気マーカが偏平磁石よりなり、かつ、磁気センサと磁気マーカ間鉛直方向距離で200mm以上であるときに、前記磁気センサの不感帯が左右片側30mm以下であること特徴とする偏平磁気マーカを、釘打ちまたは接着により特別な道路工事無しで路面に固着することを特徴とする偏平磁気マーカの路面固着方法。
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