JP2003027432A - 磁気マーカ装置及びその製造方法 - Google Patents
磁気マーカ装置及びその製造方法Info
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- JP2003027432A JP2003027432A JP2001215447A JP2001215447A JP2003027432A JP 2003027432 A JP2003027432 A JP 2003027432A JP 2001215447 A JP2001215447 A JP 2001215447A JP 2001215447 A JP2001215447 A JP 2001215447A JP 2003027432 A JP2003027432 A JP 2003027432A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製作が容易で低コストであり、布設に際して
の制約がなく、布設時及び運用時に折損等の恐れがない
磁気マーカ装置を提供する。 【解決手段】 磁気マーカ装置1は、軟磁性金属板2上
に複数個の永久磁石3を近接して並列に配列し、非磁性
外装4でそれらを被覆した構造を有し、永久磁石3は、
いずれも上下方向に着磁された希土類系永久磁石(例え
ばNd−Fe−B系永久磁石)であり、鉄板等の軟磁性
金属板2上に所定位置関係で並列配置されており、磁気
特性を生ずべき主面側(上側)の極性は同極性となって
いる。
の制約がなく、布設時及び運用時に折損等の恐れがない
磁気マーカ装置を提供する。 【解決手段】 磁気マーカ装置1は、軟磁性金属板2上
に複数個の永久磁石3を近接して並列に配列し、非磁性
外装4でそれらを被覆した構造を有し、永久磁石3は、
いずれも上下方向に着磁された希土類系永久磁石(例え
ばNd−Fe−B系永久磁石)であり、鉄板等の軟磁性
金属板2上に所定位置関係で並列配置されており、磁気
特性を生ずべき主面側(上側)の極性は同極性となって
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両走行制御シス
テムにおける磁気マーカ装置に係り、とくに道路側イン
フラとして道路に埋設される磁気マーカ装置及びその製
造方法に関する。
テムにおける磁気マーカ装置に係り、とくに道路側イン
フラとして道路に埋設される磁気マーカ装置及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の走行制御システムにおける磁気誘
導システムは、道路の走行帯に一定間隔に磁気マーカ装
置を布設し、車両側の磁気センサにてこれを検知して走
行制御するシステムである。
導システムは、道路の走行帯に一定間隔に磁気マーカ装
置を布設し、車両側の磁気センサにてこれを検知して走
行制御するシステムである。
【0003】車両側の磁気センサの設置位置は路面上3
0cm程度となっているが、この高さにおいて、地磁気、
車両の磁性体等の影響を避けるため必要とされる磁束密
度は150μT〜200μT(1.5ガウス〜2ガウ
ス)程度とされている。
0cm程度となっているが、この高さにおいて、地磁気、
車両の磁性体等の影響を避けるため必要とされる磁束密
度は150μT〜200μT(1.5ガウス〜2ガウ
ス)程度とされている。
【0004】このため、必要とされる磁気マーカ装置と
しては、高エネルギ積の磁石材質を用い、大きな体積の
永久磁石が必要とされている。
しては、高エネルギ積の磁石材質を用い、大きな体積の
永久磁石が必要とされている。
【0005】磁気マーカ装置を設置する道路において、
舗装の上部は車両の走行による摩耗や表面の凹凸が生じ
るため、一定周期で表層の一定厚みを削って再舗装され
るのが通例であるため、磁気マーカ装置は、この再舗装
される部分よりも下部に設けることが望ましい。また、
高速道路等、車両走行制御システムが設置される道路の
かなりの部分は、高架や橋梁、トンネル等の人工路盤の
個所が多く、これらの部分は舗装部の厚みが少ないこと
が多い。このため、磁気マーカ装置としては厚みの少な
いもの、従って、面積の大きなものが必要とされること
が多い。
舗装の上部は車両の走行による摩耗や表面の凹凸が生じ
るため、一定周期で表層の一定厚みを削って再舗装され
るのが通例であるため、磁気マーカ装置は、この再舗装
される部分よりも下部に設けることが望ましい。また、
高速道路等、車両走行制御システムが設置される道路の
かなりの部分は、高架や橋梁、トンネル等の人工路盤の
個所が多く、これらの部分は舗装部の厚みが少ないこと
が多い。このため、磁気マーカ装置としては厚みの少な
いもの、従って、面積の大きなものが必要とされること
が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、直径が大き
く、厚みの小さな永久磁石を用いた磁気マーカ装置は、
例えば適当な補強材を追加したとしても折損しやすくな
ってしまう。磁気マーカ装置を設置する個所の路盤を完
全に平滑にすることは困難であり、小石等の異物を挟む
ことも考えられ、舗装等の工事や車両走行時の路面から
の圧力で磁気マーカ装置の磁石が折損してしまう可能性
がある。
く、厚みの小さな永久磁石を用いた磁気マーカ装置は、
例えば適当な補強材を追加したとしても折損しやすくな
ってしまう。磁気マーカ装置を設置する個所の路盤を完
全に平滑にすることは困難であり、小石等の異物を挟む
ことも考えられ、舗装等の工事や車両走行時の路面から
の圧力で磁気マーカ装置の磁石が折損してしまう可能性
がある。
【0007】また、直径が大きな希土類系の永久磁石
は、その固有抵抗が低いため、着磁をしようとする時、
渦電流作用のため、永久磁石の外周から遠い個所、すな
わち中心に近い個所まで充分に磁化することは困難であ
る。
は、その固有抵抗が低いため、着磁をしようとする時、
渦電流作用のため、永久磁石の外周から遠い個所、すな
わち中心に近い個所まで充分に磁化することは困難であ
る。
【0008】さらに、直径が大きく、厚みの少ない磁石
はパーミアンス係数が非常に小さな値(例えば直径75
mmで厚み7.5mmの磁石ではパーミアンス係数が0.19
であり、扁平形状になるほどパーミアンス係数は低下す
る)となり、舗装工事による高温あるいは、運用時の周
囲温度による長時間の高温で不可逆減磁を起こしてしま
う恐れがある。
はパーミアンス係数が非常に小さな値(例えば直径75
mmで厚み7.5mmの磁石ではパーミアンス係数が0.19
であり、扁平形状になるほどパーミアンス係数は低下す
る)となり、舗装工事による高温あるいは、運用時の周
囲温度による長時間の高温で不可逆減磁を起こしてしま
う恐れがある。
【0009】本発明は、上記状況を考慮し、その問題点
を解決して、製作が容易で低コストであり、布設に際し
ての制約がなく、布設時及び運用時に折損等の恐れがな
い磁気マーカ装置及びその製造方法を提供することを目
的とする。
を解決して、製作が容易で低コストであり、布設に際し
ての制約がなく、布設時及び運用時に折損等の恐れがな
い磁気マーカ装置及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0010】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
の実施の形態において明らかにする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明は、車両走行制御システムにお
ける磁気マーカ装置において、上下方向に着磁された永
久磁石を複数個並列に配置し、かつ磁気特性を生ずべき
主面側の各永久磁石の極性が同極性となっていることを
特徴としている。
に、本願請求項1の発明は、車両走行制御システムにお
ける磁気マーカ装置において、上下方向に着磁された永
久磁石を複数個並列に配置し、かつ磁気特性を生ずべき
主面側の各永久磁石の極性が同極性となっていることを
特徴としている。
【0012】本願請求項2の発明に係る磁気マーカ装置
は、請求項1において、前記永久磁石が、希土類系永久
磁石であることを特徴としている。
は、請求項1において、前記永久磁石が、希土類系永久
磁石であることを特徴としている。
【0013】本願請求項3の発明に係る磁気マーカ装置
は、請求項1又は2において、各永久磁石の主面側の逆
側に軟磁性金属板を設置したことを特徴としている。
は、請求項1又は2において、各永久磁石の主面側の逆
側に軟磁性金属板を設置したことを特徴としている。
【0014】本願請求項4の発明に係る磁気マーカ装置
は、請求項3において、前記軟磁性金属板に渦電流防止
用の切り込みあるいは孔を設けたことを特徴としてい
る。
は、請求項3において、前記軟磁性金属板に渦電流防止
用の切り込みあるいは孔を設けたことを特徴としてい
る。
【0015】本願請求項5の発明に係る磁気マーカ装置
は、請求項1,2,3又は4において、全面又は少なく
とも主面側の一部に非磁性外装を設けたことを特徴とし
ている。
は、請求項1,2,3又は4において、全面又は少なく
とも主面側の一部に非磁性外装を設けたことを特徴とし
ている。
【0016】本願請求項6の発明に係る磁気マーカ装置
は、請求項1,2,3,4又は5において、各永久磁石
のパーミアンス係数を0.8以上にしたことを特徴とし
ている。
は、請求項1,2,3,4又は5において、各永久磁石
のパーミアンス係数を0.8以上にしたことを特徴とし
ている。
【0017】本願請求項7の発明に係る車両走行制御シ
ステムにおける磁気マーカ装置の製造方法において、非
磁性外装内に永久磁石材を複数個並列に配置した後、各
永久磁石材を上下方向に着磁処理し、着磁処理で得られ
た各永久磁石の磁気特性を生ずべき主面側の極性を同極
性としたことを特徴としている。
ステムにおける磁気マーカ装置の製造方法において、非
磁性外装内に永久磁石材を複数個並列に配置した後、各
永久磁石材を上下方向に着磁処理し、着磁処理で得られ
た各永久磁石の磁気特性を生ずべき主面側の極性を同極
性としたことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気マーカ装
置及びその製造方法の実施の形態を図面に従って説明す
る。
置及びその製造方法の実施の形態を図面に従って説明す
る。
【0019】図1及び図2は本発明の第1の実施の形態
を示す。これらの図において、車両走行制御システムに
おける磁気マーカ装置1は、軟磁性金属板2上に複数個
の永久磁石3を近接して並列に配列し、非磁性外装4で
それらを被覆した構造を有している。
を示す。これらの図において、車両走行制御システムに
おける磁気マーカ装置1は、軟磁性金属板2上に複数個
の永久磁石3を近接して並列に配列し、非磁性外装4で
それらを被覆した構造を有している。
【0020】ここで、永久磁石3は、いずれも上下方向
に着磁された希土類系永久磁石(例えばNd−Fe−B
系永久磁石)であり、鉄板等の軟磁性金属板2上に所定
位置関係で並列配置されており、磁気特性を生ずべき主
面側(上側)の極性は同極性となっている。各永久磁石
3の厚さLと磁極幅D(例えば円柱であれば直径、角柱
であれば長辺)の寸法の比L/Dは、減磁を避けるため
概ね0.4以上とし、パーミアンス係数を0.8以上にな
るような形状とし、必要個数並べて、全体として必要な
磁気特性を確保するように構成する。
に着磁された希土類系永久磁石(例えばNd−Fe−B
系永久磁石)であり、鉄板等の軟磁性金属板2上に所定
位置関係で並列配置されており、磁気特性を生ずべき主
面側(上側)の極性は同極性となっている。各永久磁石
3の厚さLと磁極幅D(例えば円柱であれば直径、角柱
であれば長辺)の寸法の比L/Dは、減磁を避けるため
概ね0.4以上とし、パーミアンス係数を0.8以上にな
るような形状とし、必要個数並べて、全体として必要な
磁気特性を確保するように構成する。
【0021】非磁性外装4は、防水性、耐食性に優れた
非磁性樹脂等であり、上側外面に非磁性金属のカバーを
設ける構造としてもよい。
非磁性樹脂等であり、上側外面に非磁性金属のカバーを
設ける構造としてもよい。
【0022】実際の製造において、軟磁性金属板2上に
複数個の永久磁石3を配置した磁石モジュールに非磁性
外装4を設けるに当たり、成形法で樹脂モールドする場
合は、成形温度が高いため、永久磁石が減磁してしまう
恐れがあり、成形終了後に着磁することが望ましい。そ
のため、希土類系永久磁石となるべき永久磁石材を整列
用の治具を用いて軟磁性金属板2上に所定位置関係で並
列配置し、全体を非磁性外装4でモールドし、その後、
各永久磁石材を上下方向に着磁処理し、着磁処理で得ら
れた各永久磁石3の磁気特性を生ずべき主面側(上側)
の極性を同極性とする。
複数個の永久磁石3を配置した磁石モジュールに非磁性
外装4を設けるに当たり、成形法で樹脂モールドする場
合は、成形温度が高いため、永久磁石が減磁してしまう
恐れがあり、成形終了後に着磁することが望ましい。そ
のため、希土類系永久磁石となるべき永久磁石材を整列
用の治具を用いて軟磁性金属板2上に所定位置関係で並
列配置し、全体を非磁性外装4でモールドし、その後、
各永久磁石材を上下方向に着磁処理し、着磁処理で得ら
れた各永久磁石3の磁気特性を生ずべき主面側(上側)
の極性を同極性とする。
【0023】前記軟磁性金属板2は鉄板等であるが、上
記のように外装4を樹脂成形後に永久磁石3を着磁する
場合、大きな寸法の軟磁性金属板2に渦電流作用が生
じ、充分な着磁ができない恐れがある。この問題に対し
ては、永久磁石3同士の間に切欠き又は孔5(例えば図
示のスリット状、あるいはX字状、Y字状等)をあけて
渦電流作用を低減することで、充分な着磁が可能とな
る。
記のように外装4を樹脂成形後に永久磁石3を着磁する
場合、大きな寸法の軟磁性金属板2に渦電流作用が生
じ、充分な着磁ができない恐れがある。この問題に対し
ては、永久磁石3同士の間に切欠き又は孔5(例えば図
示のスリット状、あるいはX字状、Y字状等)をあけて
渦電流作用を低減することで、充分な着磁が可能とな
る。
【0024】前記軟磁性金属板2は、例えば、直径13
0mm、厚さ2mmの円形鉄板であり、その上に配置する永
久磁石3としては、直径15mm、高さ7.8mm、最大エ
ネルギ積239kJ/m3(30Mガウス・エルステッ
ド)のネオジウム系磁石25個を使用する。
0mm、厚さ2mmの円形鉄板であり、その上に配置する永
久磁石3としては、直径15mm、高さ7.8mm、最大エ
ネルギ積239kJ/m3(30Mガウス・エルステッ
ド)のネオジウム系磁石25個を使用する。
【0025】図3は、図1及び図2に示した磁気マーカ
装置1を路面下90mmに設置した状況及び磁束密度を測
定するポイントを示す。
装置1を路面下90mmに設置した状況及び磁束密度を測
定するポイントを示す。
【0026】図4は図3の条件で設置した本磁気マーカ
装置により作り出された、路面上300,400,50
0mmの高さにおける磁束密度の測定例を、地磁気の成分
を除いた値で示したものであり、必要条件(路面上30
cmの高さにおいて磁束密度150μT(1.5ガウス)
以上)を充分満たしていることが判る。但し、軟磁性金
属板2は、直径130mm、厚さ2mmの円形鉄板であり、
その上に配置する永久磁石3は、直径15mm、高さ7.
8mm、最大エネルギ積239kJ/m3(30Mガウス
・エルステッド)のネオジウム系磁石25個とした。
装置により作り出された、路面上300,400,50
0mmの高さにおける磁束密度の測定例を、地磁気の成分
を除いた値で示したものであり、必要条件(路面上30
cmの高さにおいて磁束密度150μT(1.5ガウス)
以上)を充分満たしていることが判る。但し、軟磁性金
属板2は、直径130mm、厚さ2mmの円形鉄板であり、
その上に配置する永久磁石3は、直径15mm、高さ7.
8mm、最大エネルギ積239kJ/m3(30Mガウス
・エルステッド)のネオジウム系磁石25個とした。
【0027】この第1の実施の形態によれば、次の通り
の効果を得ることができる。
の効果を得ることができる。
【0028】(1) 従来のように、直径等の寸法が大き
く、厚みの小さな永久磁石を用いて磁気マーカ装置を構
成した場合、折損発生の危険性があるが、本実施の形態
では複数個の永久磁石3を分離して配置して、全体とし
て所要の磁界を発生するようにしており、折損の恐れが
ない。
く、厚みの小さな永久磁石を用いて磁気マーカ装置を構
成した場合、折損発生の危険性があるが、本実施の形態
では複数個の永久磁石3を分離して配置して、全体とし
て所要の磁界を発生するようにしており、折損の恐れが
ない。
【0029】(2) 径の小さな永久磁石3を分離配置し
ており、大径の永久磁石に比して着磁が容易である。
ており、大径の永久磁石に比して着磁が容易である。
【0030】(3) 複数個の永久磁石3を軟磁性金属板
2上に適当な手段で配置し、ヨーク効果を持たせて、磁
気マーカ装置の主面側(上側)の磁束密度を向上させ、
併せてパーミアンス係数を高くして非可逆減磁特性を低
減させる効果を持たせることが可能である。
2上に適当な手段で配置し、ヨーク効果を持たせて、磁
気マーカ装置の主面側(上側)の磁束密度を向上させ、
併せてパーミアンス係数を高くして非可逆減磁特性を低
減させる効果を持たせることが可能である。
【0031】(4) 磁気マーカ装置設置場所の道路構造
により近接して鉄骨、鉄筋、鉄板がある場合、上記軟磁
性金属板2と複数個の永久磁石3とで磁気回路を構成す
ることで、それら外部の鉄骨等の磁性体により、磁気マ
ーカ装置主面側の道路上の磁気分布が乱れることを防止
できる効果がある。
により近接して鉄骨、鉄筋、鉄板がある場合、上記軟磁
性金属板2と複数個の永久磁石3とで磁気回路を構成す
ることで、それら外部の鉄骨等の磁性体により、磁気マ
ーカ装置主面側の道路上の磁気分布が乱れることを防止
できる効果がある。
【0032】(5) 複数個の永久磁石3と軟磁性金属板
2からなる磁石モジュールに非磁性外装4を設けるに当
たり、成形法で樹脂モールドする場合は、成形温度が高
いため、磁石が減磁してしまう恐れがある。このため、
成形終了後に着磁することで、永久磁石3の減磁を回避
することができる。
2からなる磁石モジュールに非磁性外装4を設けるに当
たり、成形法で樹脂モールドする場合は、成形温度が高
いため、磁石が減磁してしまう恐れがある。このため、
成形終了後に着磁することで、永久磁石3の減磁を回避
することができる。
【0033】(6) 樹脂成形後に永久磁石3を着磁する
場合、大きな寸法の軟磁性金属板2に渦電流作用が生
じ、充分な着磁ができない恐れに対しては、磁石と磁石
の間の軟磁性金属板2に切欠き又は孔5(形状は任意)
をあけておくことで、渦電流作用を低減し、充分な着磁
が可能となる。
場合、大きな寸法の軟磁性金属板2に渦電流作用が生
じ、充分な着磁ができない恐れに対しては、磁石と磁石
の間の軟磁性金属板2に切欠き又は孔5(形状は任意)
をあけておくことで、渦電流作用を低減し、充分な着磁
が可能となる。
【0034】図5及び図6は本発明の第2の実施の形態
であって、複数個の永久磁石3を相互位置のばらつきな
く配置できるように、位置決め用の非磁性構造材10を
用いた例を示す。前記非磁性構造材10は、複数個の永
久磁石3に相当する位置に磁石より僅かに大きな孔11
をそれぞれあけ、厚み寸法は磁石3の厚み寸法と同じ又
はこれよりやや薄い寸法で、外形が、磁気マーカ装置の
外径寸法を超えない寸法である。
であって、複数個の永久磁石3を相互位置のばらつきな
く配置できるように、位置決め用の非磁性構造材10を
用いた例を示す。前記非磁性構造材10は、複数個の永
久磁石3に相当する位置に磁石より僅かに大きな孔11
をそれぞれあけ、厚み寸法は磁石3の厚み寸法と同じ又
はこれよりやや薄い寸法で、外形が、磁気マーカ装置の
外径寸法を超えない寸法である。
【0035】まず、図5のように用意した非磁性構造材
10を軟磁性金属板2上に載置し、さらに非磁性構造材
10の各孔11に永久磁石3を挿置する。これにより、
各永久磁石3は相互位置がばらつかないように位置決め
保持される。
10を軟磁性金属板2上に載置し、さらに非磁性構造材
10の各孔11に永久磁石3を挿置する。これにより、
各永久磁石3は相互位置がばらつかないように位置決め
保持される。
【0036】次に、図6のように、軟磁性金属板2、永
久磁石3及び非磁性構造材10を覆うように非磁性樹脂
のモールドによって非磁性外装4を成形することで、磁
気マーカ装置が得られる。
久磁石3及び非磁性構造材10を覆うように非磁性樹脂
のモールドによって非磁性外装4を成形することで、磁
気マーカ装置が得られる。
【0037】この第2の実施の形態によれば、非磁性構
造材10により、各永久磁石3の位置を確実に規制で
き、永久磁石3の位置ずれに起因する製品ばらつきを防
止できる。その他の構成、及び作用効果は前述の第1の
実施の形態と同様である。
造材10により、各永久磁石3の位置を確実に規制で
き、永久磁石3の位置ずれに起因する製品ばらつきを防
止できる。その他の構成、及び作用効果は前述の第1の
実施の形態と同様である。
【0038】図7は本発明の第3の実施の形態であっ
て、路面からの応力を緩和可能な磁気マーカ装置の構成
を示す。この場合、磁気マーカ装置1の非磁性外装4の
上面に径方向に横断する凹溝20を複数条形成してあ
る。内部構造は第1又は第2の実施の形態と同様であ
る。
て、路面からの応力を緩和可能な磁気マーカ装置の構成
を示す。この場合、磁気マーカ装置1の非磁性外装4の
上面に径方向に横断する凹溝20を複数条形成してあ
る。内部構造は第1又は第2の実施の形態と同様であ
る。
【0039】この第3の実施の形態によれば、磁気マー
カ装置1が埋設された路面からの応力が加わっても、凹
溝20が形成してあることにより図8のように非磁性外
装4が撓むことができるため、折損事故の発生を回避す
ることが可能である。
カ装置1が埋設された路面からの応力が加わっても、凹
溝20が形成してあることにより図8のように非磁性外
装4が撓むことができるため、折損事故の発生を回避す
ることが可能である。
【0040】図9は本発明の第4の実施の形態であっ
て、複数個の永久磁石3の配置を工夫して表示機能を持
たせた磁気マーカ装置の構成を示す。この場合、非磁性
外装4内に内蔵された複数個の永久磁石3の一部でロッ
ト管理等に利用できる符号Q(数字、文字等で図示の例
は数字の「1」)を構成している。その他の構成は第1
又は第2の実施の形態と同様である。
て、複数個の永久磁石3の配置を工夫して表示機能を持
たせた磁気マーカ装置の構成を示す。この場合、非磁性
外装4内に内蔵された複数個の永久磁石3の一部でロッ
ト管理等に利用できる符号Q(数字、文字等で図示の例
は数字の「1」)を構成している。その他の構成は第1
又は第2の実施の形態と同様である。
【0041】前記符号Qは直接目視はできないが、磁束
分布を見ることのできる磁気検知シート(ビュア)を当
てて見ることで認識することができ、ロット管理等に利
用できる。
分布を見ることのできる磁気検知シート(ビュア)を当
てて見ることで認識することができ、ロット管理等に利
用できる。
【0042】なお、軟磁性金属板に対する永久磁石の位
置決め構造として、治具や構造材を用いる他に、軟磁性
金属板に位置決め用爪を立て、この爪にて永久磁石を位
置決めする構造としてもよい。
置決め構造として、治具や構造材を用いる他に、軟磁性
金属板に位置決め用爪を立て、この爪にて永久磁石を位
置決めする構造としてもよい。
【0043】また、第1及び第2の実施の形態では非磁
性外装が軟磁性金属板の裏側も覆っているが、軟磁性金
属板の上側、つまり主面側を少なくとも非磁性外装で覆
う構成であってもよい。
性外装が軟磁性金属板の裏側も覆っているが、軟磁性金
属板の上側、つまり主面側を少なくとも非磁性外装で覆
う構成であってもよい。
【0044】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車両
走行制御システムにおける磁気マーカ装置は、上下方向
に着磁された永久磁石を複数個並列に配置し、かつ磁気
特性を生ずべき主面側の各永久磁石の極性を同極性に揃
えることで、全体として所要の磁界を発生可能であり、
路盤への布設に制約を受けないように厚みを薄くした場
合でも外力による永久磁石の折損の発生がなく、低コス
トで容易に製作、設置できる。
走行制御システムにおける磁気マーカ装置は、上下方向
に着磁された永久磁石を複数個並列に配置し、かつ磁気
特性を生ずべき主面側の各永久磁石の極性を同極性に揃
えることで、全体として所要の磁界を発生可能であり、
路盤への布設に制約を受けないように厚みを薄くした場
合でも外力による永久磁石の折損の発生がなく、低コス
トで容易に製作、設置できる。
【0046】また、各永久磁石は非可逆減磁の無い形状
に設定可能であり、経時使用に伴って磁気特性が劣化す
ることがない。
に設定可能であり、経時使用に伴って磁気特性が劣化す
ることがない。
【0047】さらに、製造に際しては、非磁性外装の作
製後に、永久磁石の着磁を行うことで、非磁性外装形成
時の温度により永久磁石が減磁する問題を解消できる。
製後に、永久磁石の着磁を行うことで、非磁性外装形成
時の温度により永久磁石が減磁する問題を解消できる。
【図1】本発明の第1の実施の形態であって非磁性外装
を仮想線にて示す磁気マーカ装置の平面図である。
を仮想線にて示す磁気マーカ装置の平面図である。
【図2】同じく非磁性外装を仮想線にて示す正面図であ
る。
る。
【図3】第1の実施の形態で示した磁気マーカ装置を路
面下90mmに設置した状況及び磁束密度を測定するポイ
ントを示す説明図である。
面下90mmに設置した状況及び磁束密度を測定するポイ
ントを示す説明図である。
【図4】図3の条件で設置した本磁気マーカ装置により
作り出された、路面上300,400,500mmの高さ
における磁束密度の測定例を、地磁気の成分を除いた値
で示したグラフである。
作り出された、路面上300,400,500mmの高さ
における磁束密度の測定例を、地磁気の成分を除いた値
で示したグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態であって非磁性構造
材を用いた磁気マーカ装置の製造過程を示す正断面図で
ある。
材を用いた磁気マーカ装置の製造過程を示す正断面図で
ある。
【図6】同じく完成状態の正断面図である。
【図7】本発明の第3実施の形態を示す斜視図である。
【図8】第3の実施の形態において磁気マーカ装置が撓
むことで折損を回避した状態を示す説明図である。
むことで折損を回避した状態を示す説明図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態を示す平面図であ
る。
る。
【符号の説明】
1 磁気マーカ装置
2 軟磁性金属板
3 永久磁石
4 非磁性外装
5,11 孔
10 非磁性構造材
20 凹溝
Q 符号
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 小谷 勉
東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー
ディーケイ株式会社内
Fターム(参考) 2D064 AA09 BA15 CA04 EA15 EA17
JA01
Claims (7)
- 【請求項1】 車両走行制御システムにおける磁気マー
カ装置において、上下方向に着磁された永久磁石を複数
個並列に配置し、かつ磁気特性を生ずべき主面側の各永
久磁石の極性が同極性となっていることを特徴とする磁
気マーカ装置。 - 【請求項2】 前記永久磁石が、希土類系永久磁石であ
る請求項1記載の磁気マーカ装置。 - 【請求項3】 各永久磁石の前記主面側の逆側に軟磁性
金属板を設置した請求項1又は2記載の磁気マーカ装
置。 - 【請求項4】 前記軟磁性金属板に渦電流防止用の切り
込みあるいは孔を設けた請求項3記載の磁気マーカ装
置。 - 【請求項5】 全面又は少なくとも主面側の一部に非磁
性外装を設けた請求項1,2,3又は4記載の磁気マー
カ装置。 - 【請求項6】 各永久磁石のパーミアンス係数を0.8
以上にした請求項1,2,3,4又は5記載の磁気マー
カ装置。 - 【請求項7】 車両走行制御システムにおける磁気マー
カ装置の製造方法において、非磁性外装内に永久磁石材
を複数個並列に配置した後、各永久磁石材を上下方向に
着磁処理し、着磁処理で得られた各永久磁石の磁気特性
を生ずべき主面側の極性を同極性としたことを特徴とす
る磁気マーカ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001215447A JP2003027432A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | 磁気マーカ装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001215447A JP2003027432A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | 磁気マーカ装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003027432A true JP2003027432A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19050085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001215447A Withdrawn JP2003027432A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | 磁気マーカ装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003027432A (ja) |
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-
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- 2001-07-16 JP JP2001215447A patent/JP2003027432A/ja not_active Withdrawn
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