JP3834441B2 - 燃焼機器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7には高効率熱交換タイプの燃焼機器である給湯器の一例が模式的に示されている。この図7に示す燃焼機器は燃焼室1を有し、該燃焼室1内にはバーナ2が設けられており、このバーナ2の上方側にはメイン熱交換器3が設けられ、このメイン熱交換器3よりも排気側には間隔を介して潜熱回収用熱交換器4が設けられている。この潜熱回収用熱交換器4の入側には水供給源から水を導く給水通路5が接続され、潜熱回収用熱交換器4の出側には通路6の一端側が接続され、この通路6の他端側は前記メイン熱交換器3の入側に接続され、メイン熱交換器3の出側には給湯通路7の一端側が接続され、この給湯通路7の出側は台所やシャワー等の給湯場所に導かれている。
【0003】
上記バーナ2の下方側にはバーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファン8が設けられ、また、燃焼室1の上方側には上記バーナ2の燃焼により発生した排気を外部に導く排気通路9が連通接続されている。
【0004】
ところで、潜熱回収用熱交換器4には給水通路5から供給された水が入り込むので、潜熱回収用熱交換器4の水管表面温度は低く、このために、バーナ2の燃焼により発生した排気中の水蒸気成分が結露により潜熱回収用熱交換器4の水管表面に付着する。バーナ燃焼中には、潜熱回収用熱交換器4に結露した水滴(ドレン)の量は時間の経過と共に増加していき、ドレンの表面張力よりもドレンにかかる重力が大きくなったときに、ドレンが潜熱回収用熱交換器4から滴下する。この滴下したドレンがメイン熱交換器3や、さらにメイン熱交換器3を通り抜けてバーナ2まで落下すると、バーナ燃焼に支障を来すことから、潜熱回収用熱交換器4の下方側には該潜熱回収用熱交換器4から滴下したドレンを受けるためのドレン受け部12が設けられ、ドレンがメイン熱交換器3やバーナ2に落下するのを防止している。
【0005】
上記ドレン受け部12で受けられたドレンはドレン排出通路13を通して燃焼機器の外部に排出される構成となっており、ドレン受け部12で受けられたドレンをスムーズにドレン排出通路13に導くためにドレン受け部12にはドレン排出通路13に向けて下り傾斜が付けられている。
【0006】
上記図7に示す燃焼機器では、上記のように、潜熱回収用熱交換器4の下方側にドレン受け部12が配置されていることから、メイン熱交換器3を下から上に通り抜けた排気は上記ドレン受け部12をよけてドレン受け部12の端部と燃焼室1の内壁面との間の隙間14を通り抜け、流れを横方向に転換させ、潜熱回収用熱交換器4を横方向に通り抜ける構成と成している。
【0007】
上記潜熱回収用熱交換器4は、図6の(a)に示すように、複数の直線状水管15を有し、複数の直線状水管15は互いに間隙を介して排気入側から排気出側に向かう方向に並設されて水管並設群を構成し、図6の(a)に示す例では、複数の水管並設群が上下方向に互いに間隙を介して配置されている。
【0008】
上記直線状水管15は図6の(b)に示すような平行パスタイプの配設形態でもって配置される場合が多い。つまり、図6の(b)に示すように、水管並設群18Aの直線状水管15αはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15aに対向する位置に配置され、また、水管並設群18Aの直線状水管15βはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15bに対向する位置に配置されているというように、隣り合う上記水管並設群18の一方側の各直線状水管15は他方側の各直線状水管15に対向する位置に配設されている。
【0009】
上記各直線状水管15の両端部側は、図6の(a)に示すように、側板部材16によって支持され、また、上記各直線状水管15はU字形状水管17を介して連通接続されて例えば1本の通水通路を形成しており、その通水通路の入側が前記給水通路5に連通接続され、また、上記通水通路の出側が前記通路6に連通接続される。
【0010】
潜熱回収用熱交換器4は上記のように構成されており、排気は上記側板部材16a,16bに挟まれた領域を通りながら上記各直線状水管15に熱交換して流れ出ていくこととなる。
【0011】
上記のように、この燃焼機器にはメイン熱交換器3の排気側にさらに潜熱回収用熱交換器4が設けられており、この燃焼機器は、バーナ2の燃焼により発生した熱の多くをメイン熱交換器3で吸熱させ(例えば、バーナ2により発生した熱のうちの約80%をメイン熱交換器3で吸熱させ)、さらに、残りの熱の殆どを潜熱回収用熱交換器4によって吸熱させ、バーナ2により発生した熱の約90%以上をメイン熱交換器3と潜熱回収用熱交換器4を通る通水に吸熱させる高効率熱交換の達成を図る構成と成している。なお、上記潜熱回収用熱交換器4はバーナ2により発生した熱の潜熱のみを吸熱するのではなく、メイン熱交換器3によって吸熱し切れなかった顕熱をも吸熱することができるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記潜熱回収用熱交換器4は燃焼機器の周囲の外気温の影響を受け易い部分に設けられている。このために、外気温が非常に低くなる冬季等には、燃焼機器が使用されていない間に潜熱回収用熱交換器4の上記水管15,17内に滞留している水が凍結することがある。そこで、U字形状水管17にヒーターを設け、該ヒーターによってU字形状水管17を加熱し該U字形状水管17から直線状水管15に熱を伝熱させて潜熱回収用熱交換器4の各水管15,17内の滞留水が凍結するのを防止する手段が講じられる場合がある。
【0013】
しかしながら、上記直線状水管15の外表面には前述したようにドレンが付着し該ドレンは酸性濃度が高いので、そのドレンによる腐食を防止するために直線状水管15の外表面は耐食性に優れた材料により形成されていなければならず、このことにより、直線状水管15はステンレスによって形成されていた。ステンレスは熱伝導率が悪いために上記直線状水管15は熱が伝熱され難く、上記のように、ヒーター加熱による熱をU字形状水管17から直線状水管15の全領域に伝熱させるためには、能力の大きなヒーターが必要であり、その能力の大きなヒーターを数多く設けなければならないので、燃焼機器のコストが上昇してしまうという問題が生じる。
【0014】
この発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、能力の小さい加熱手段を用いて、潜熱回収用熱交換器の各水管内の水の凍結を確実に防止することができる燃焼機器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、バーナ燃焼の熱を利用して通水を加熱するメイン熱交換器と、該メイン熱交換器よりも排気側に間隔を介して配設される潜熱回収用熱交換器とが設けられている燃焼機器において、上記潜熱回収用熱交換器は互いに間隙を介して並設されている複数の直線状水管がU字形状水管を介して連通接続されている構成を備え、上記各直線状水管は複数の管が嵌合された多重管構造と成し、その多重管には熱伝導率に優れた熱伝導管が含まれ、上記U字形状水管は上記直線状水管の熱伝導管と接続されており、1個以上のU字形状水管を加熱し該加熱されたU字形状水管から直線状水管に熱を伝熱させて潜熱回収用熱交換器の各水管内の水の凍結を防止する潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0016】
第2の発明は、上記第1の発明の構成を備え、潜熱回収用熱交換器の各直線状水管を構成する最外管は少なくとも外表面が耐食性に優れた材料により形成されている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0017】
第3の発明は、上記第1又は第2の発明の構成を備え、潜熱回収用熱交換器は複数のU字形状水管が互いに間隙を介して上下方向に配置された構成を備え、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段は上下方向に隣り合うU字形状水管の間に挟まれて保持されている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0018】
第4の発明は、上記第1又は第2の発明の構成を備え、メイン熱交換器を下から上に通り抜けた排気は流れを横方向に転換させて潜熱回収用熱交換器を横方向に通り抜ける構成と成し、潜熱回収用熱交換器は該熱交換器の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、上記水管並設群の各直線状水管はU字形状水管を介して連通接続されて通水通路を構成しており、上記複数の水管並設群のうちの2つ以上の水管並設群の通水通路の端部を共通に連通接続するヘッダー部が設けられており、このヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられており、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段はU字形状水管を加熱するのに代えて、上記ヘッダー部を加熱する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0019】
第5の発明は、上記第1又は第2又は第3の発明の構成を備え、メイン熱交換器を下から上に通り抜けた排気は流れを横方向に転換させて潜熱回収用熱交換器を横方向に通り抜ける構成と成し、潜熱回収用熱交換器は該熱交換器の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、上記水管並設群の各直線状水管はU字形状水管を介して連通接続されて通水通路を構成しており、上記複数の水管並設群のうちの2つ以上の水管並設群の通水通路の端部を共通に連通接続するヘッダー部が設けられており、このヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられており、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段はU字形状水管に設けられると共に、上記ヘッダー部に設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0020】
第6の発明は、上記第1〜第5の発明の何れか1つの発明の構成を備え、潜熱回収用熱交換器は水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、隣り合う上記水管並設群の一方側の各直線状水管は他方側の水管並設群の水管間にほぼ対向する位置に配置されている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0021】
上記構成の発明において、潜熱回収用熱交換器の各直線状水管は多重管構造と成し、その多重管には熱伝導率に優れた熱伝導管が含まれており、U字形状水管は上記直線状水管の熱伝導管に連通接続されている。潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によって加熱されたU字形状水管から直線状水管の熱伝導管の一端部に熱が伝わると、その熱は、直ちに、上記熱伝導管の一端部から他端側に向けて伝熱され、直線状水管は全領域に亙り加熱されることとなる。
【0022】
上記熱伝導管は熱伝導率が良い材料により形成されているために、熱が伝熱し易く、このことにより、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段として、能力の小さい加熱手段を採用することが可能となり、前記課題が解決される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0024】
図1には第1の実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器の直線状水管がU字形状水管や側板部材等と共に抜き出され断面により示されている。なお、この第1の実施形態例の説明において、前述した図7の燃焼機器や図6の潜熱回収用熱交換器の構成部分と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0025】
この第1の実施形態例の燃焼機器は図7に示すシステム構成とほぼ同様な構成を備え、内部に組み込まれている潜熱回収用熱交換器4は前記図6に示す構成とほぼ同様であり、特徴的なことは、図1に示すように、潜熱回収用熱交換器4を構成する各直線状水管15は、内側管20に外側管21が嵌合された二重構造管と成している。また、図6の(a)に示す側板部材16a側と側板部材16b側とのうちの一方側に設けられている各U字形状水管17には図1に示すように潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段であるヒーター22がそれぞれ設けられている。
【0026】
上記直線状水管15の内側管20と外側管21は互いに異なる材料により形成されている。外側管21には酸性濃度が高いドレンが付着することから外側管21は耐食性に優れた材料(例えば、ステンレス)により形成され、内側管20は外側管21を構成する材料よりも熱伝導率が良い材料(例えば、銅)によって形成されており、この内側管20が熱伝導管として機能する。
【0027】
上記内側管20の端部は上記外側管21の端部よりも外側に食み出しており、この食み出し部分にU字形状水管17の端部側が嵌合されて内側管20とU字形状水管17とは例えばろう付けにより結合されている。上記U字形状水管17は熱伝導率が良い材料(例えば、銅)によって形成されている。なお、U字形状水管17は排気に晒されないことから酸性濃度が高いドレンは付着せず、ドレン付着による腐食問題は生じないので、腐食問題を気にせずにU字形状水管17の構成材料を選択することができる。
【0028】
上記ヒーター22はU字形状水管17を加熱し、加熱されたU字形状水管17から直線状水管15の内側管20の一端部に熱を伝熱させ該内側管20の他端側まで熱を確実に伝熱させることができる能力を持つものである。
【0029】
この第1の実施形態例では、例えば、燃焼機器の周囲の外気温を検出する外気温検出手段とU字形状水管17内の湯水の温度を検出する水温検出手段のうちの少なくとも上記水温検出手段が設けられ、上記温度検出手段により検出される温度(外気温、水温)が予め定めたしきい値温度以下に低下した場合には凍結の虞があると判断し、上記ヒーター22に自動通電し、ヒーター22によってU字形状水管17を加熱し、該加熱されたU字形状水管17から直線状水管15の内側管20に伝熱し、潜熱回収用熱交換器4の各水管17,15内の滞留水の凍結を防止する。
【0030】
この第1の実施形態例によれば、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された多重管構造と成し、外側管21は耐食性に優れた材料により形成されているので、ドレン付着に起因して直線状水管15が腐食してしまうのを防止することができる。その上、内側管20は熱伝導率に優れた材料により構成され、U字形状水管17は上記内側管20に接続されていることから、ヒーター22によって加熱されたU字形状水管17から内側管20の全領域に亙り熱が伝熱され易く、このことにより、能力の小さいヒーター22を用いても、潜熱回収用熱交換器4の各水管15,17の滞留水の凍結を確実に回避することができる。
【0031】
このように、潜熱回収用熱交換器凍結防止用のヒーターとして、能力の小さいヒーターを採用することができるので、能力の大きなヒーターを用いなくて済み、このことにより、燃焼機器のコスト上昇を抑制することができる。
【0032】
また、ヒーター22の熱を通す内側管20は熱伝導性に優れていることから、内側管20の一端側から他端側に掛けて熱が伝わり易く、このことにより、内側管20の両端側から熱を加えるのではなく、内側管20の一端側からのみ熱を加えるだけで、内側管20の全領域に熱を容易に伝熱させることが可能となる。内側管20の一端側から熱を加える構成とする場合には、内側管20の両端側から熱を加える構成とする場合よりもヒーター22の数を減少させることができる。このように、ヒーター22の数を減少させることができることに起因して燃焼機器のコスト削減を図ることが可能となり、また、ヒーター22をU字形状水管17に取り付ける手間を軽減することができるので、燃焼機器の製造効率を向上させることができる。
【0033】
さらに、従来では、直線状水管15がステンレスにより形成され、U字形状水管17は銅により形成されており、ステンレスと銅とのろう付けは難しいことから、直線状水管15とU字形状水管17のろう付けは容易ではなかった。これに対して、この第1の実施形態例では、内側管20は銅により形成することが可能であり、U字形状水管17はその内側管20とろう付け結合する構成であることから、内側管20が銅により形成されている場合には、銅管であるU字形状水管17と銅管である内側管20とのろう付け結合となり、その銅管同士のろう付けは容易であるので、U字形状水管17と内側管20とのろう付けを簡単に行うことができる。
【0034】
換言すれば、U字形状水管17が接続する内側管20はその外側に耐食性に優れた外側管21が形成されていることから、ドレン付着による腐食問題発生を心配することなく、内側管20の構成材料を選択することができる。このことから、腐食し易い銅を内側管20の構成材料として用いることができ、上記のように、ろう付けが容易となるという効果や、銅は熱伝導率が良いものであることから能力の小さいヒーターを用いることができるという効果を得ることができる。
【0035】
以下に、第2の実施形態例を説明する。この第2の実施形態例では、潜熱回収用熱交換器4の直線状水管15の配列形態、および、ヒーター22の配設形態に特徴があり、それ以外の構成は前記第1の実施形態例とほぼ同様である。この第2の実施形態例では、前記第1の実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0036】
図2の(a)にはこの第2の実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器4の直線状水管15の配列形態が断面状態により示され、図2の(b)にはこの第2の実施形態例におけるヒーター22の配設形態が示されている。
【0037】
上記図2の(a)に示すように、この第2の実施形態例では、直線状水管15は千鳥タイプの配列形態でもって配置されている。つまり、図2の(a)に示す例では、水管並設群18Aの直線状水管15αはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15aと直線状水管15bの間にほぼ対向する位置に配置され、また、水管並設群18Aの直線状水管15βはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15bと直線状水管15cの間にほぼ対向する位置に配置されるという如く、隣り合う水管並設群18の一方側の各直線状水管15は他方側の水管並設群18の直線状水管15間にほぼ対向する位置に配置されている。
【0038】
この第2の実施形態例では、図2の(b)に示すように、複数のU字形状水管17が上下方向に互いに間隙を介して配置されており、ヒーター22は、その上下方向に隣り合うU字形状水管17の間に挟まれて保持されている。
【0039】
この第2の実施形態例では、上記のように、直線状水管15は千鳥タイプの配列形態でもって配置されていることから、複数のU字形状水管17は互いに一部分が対向するように上下方向に配置されており、U字形状水管17により挟まれた部分にヒーター22が嵌め込まれ、U字形状水管17によってヒーター22は保持されている。
【0040】
ところで、この第2の実施形態例では、前記第1の実施形態例と同様に、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造と成している。このように、直線状水管15を二重管構造と成すことによって、直線状水管15が従来の如く単管構造である場合よりも、潜熱回収用熱交換器4の熱効率が低下することが考えられる。
【0041】
そこで、この第2の実施形態例では、従来よりも直線状水管15の本数を多くし、潜熱回収用熱交換器4を通り抜ける排気が接する直線状水管15の表面積を増加させ、排気の熱交換を行い易くする構成を備えている。潜熱回収用熱交換器4の幅、奥行き、高さはそれぞれほぼ寸法が定められていることから、上記のように、直線状水管15の本数を多くすることにより、必然的に、U字形状水管17間の間隔は従来よりも狭くなる。このことから、U字形状水管17間の間隔は該U字形状水管17の間にヒーター22を挟み込むのに適した狭い間隔となり、上記のように、U字形状水管17により挟まれた部分にヒーター22を嵌め込みU字形状水管17によってヒーター22を保持することができることとなる。
【0042】
なお、もちろん、直線状水管15の本数が従来と同様である場合にも、U字形状水管17間にヒーター22を嵌め込んで保持させることはできる。つまり、上下方向に配置された各U字形状水管17間の間隔を等間隔とするのではなく、図3の(a)に示すように、ヒーター22を設けると定めた部分のU字形状水管17間の間隔Dがヒーター22を嵌め込むのに適した間隔となるように、U字形状水管17を上下方向に配置する。このように、U字形状水管17を配置することにより、直線状水管15の本数が従来と同様である場合にも、U字形状水管17間にヒーター22を嵌め込んで保持させることはできる。
【0043】
この第2の実施形態例によれば、直線状水管15を千鳥タイプの配列形態でもって配設したので、潜熱回収用熱交換器4の熱効率低下を防止することができる。この第2の実施形態例では、直線状水管15は前記第1の実施形態例に示したように二重管構造であることから、前述したように、この二重管構造に起因して潜熱回収用熱交換器4の熱効率が低下する虞があるが、直線状水管15が千鳥タイプの配列形態でもって配設されているので、潜熱回収用熱交換器4に流れ込んだ排気は各直線状水管15間を蛇行しながら流れることとなる。このことから、排気が接する直線状水管15の表面積が増加し、排気から直線状水管15への熱交換を促進させることができることから、潜熱回収用熱交換器4の熱効率の低下を防止することができる。
【0044】
また、この第2の実施形態例では、ヒーター22はU字形状水管17間に挟まれて保持される構成であることから、ヒーター22を取り付けるための取り付け部材が不要となる上に、ヒーター22をU字形状水管17間に嵌め込むだけでヒーター22の取り付けが完了するので、いちいちヒーター22をねじ留めするというような面倒な取り付け作業が無くなり、燃焼機器の製造効率を向上させることができる。
【0045】
以下に、第3の実施形態例を説明する。この第3の実施形態例では、図4に示すようなヘッダー部24,25を備えた潜熱回収用熱交換器4が設けられている燃焼機器を対象としており、ヒーター22の配設位置に特徴がある。それ以外の構成は前記各実施形態例とほぼ同様であり、この第3の実施形態例では、前記各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0046】
この第3の実施形態例に示す潜熱回収用熱交換器4は前記直線状水管15とU字形状水管17に加えて、ヘッダー部24,25を有している。直線状水管15は潜熱回収用熱交換器4の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設して水管並設群18を構成し、複数の水管並設群18は上下方向に配設されている。上記水管並設群18の各直線状水管15はU字形状水管17を介して連通接続し通水通路を形成している。
【0047】
図4に示す例では、ヘッダー部24,25は共に潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設けられており、上記水管並設群18A,18Cの通水通路の排気出側端部は上記ヘッダー部24に連通接続され、水管並設群18B,18Dの通水通路の排気出側端部は上記ヘッダー部25に連通接続されている。
【0048】
また、上記水管並設群18Aの通水通路の排気入側端部と水管並設群18Bの通水通路の排気入側端部とは管路(図示せず)を介して連通接続され、また、同様に、上記水管並設群18Cの通水通路の排気入側端部と水管並設群18Dの通水通路の排気入側端部とは管路(図示せず)を介して連通接続されている。
【0049】
図4に示す潜熱回収用熱交換器4では、ヘッダー部24から水管並設群18Aの通水通路の排気出側端部と該通水通路の排気入側端部とその上側の水管並設群18Bの通水通路の排気入側端部と該通水通路の排気出側端部とを順に介してヘッダー部25に至る第1の通水経路と、ヘッダー部24から水管並設群18Cの通水通路の排気出側端部と該通水通路の排気入側端部とその上側の水管並設群18Dの通水通路の排気入側端部と該通水通路の排気出側端部とを順に介してヘッダー部25に至る第2の通水経路とが形成されている。
【0050】
図4に示す潜熱回収用熱交換器4では、例えば、ヘッダー部24は図7に示す給水通路5に連通接続され、ヘッダー部25は通路6に連通接続され、給水通路5からヘッダー部24に供給された水は上記第1と第2の各通水経路に分流して流れ、それら第1と第2の各通水経路を流れた水はそれぞれヘッダー部25で合流し通路6を介してメイン熱交換器3に供給されることとなる。
【0051】
この第3の実施形態例では、前記各実施形態例と同様に、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造であり、内側管20が熱伝導管と成しており、上記ヘッダー部24,25は例えば真鍮により形成され、上記直線状水管15の内側管20に連通接続されている。
【0052】
ところで、潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分は排気入側部分よりも燃焼機器の周囲の外気温の影響を受け易く、凍結し易い部分である。この第3の実施形態例では、ヘッダー部24,25はその潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設けられており、ヘッダー部25にはヒーター22が設けられている。なお、U字形状水管17にはヒーター22は設けられていない。
【0053】
この第3の実施形態例では、ヒーター22がヘッダー部25を加熱すると、ヘッダー部25から上記第1と第2の各通水経路を構成する各水管15,17を介してヘッダー部24まで熱を伝えて潜熱回収用熱交換器4の各水管15,17を加熱して滞留水の凍結を防止する構成であり、ヒーター22は上記のように潜熱回収用熱交換器4を構成している全てのU字形状水管17と直線状水管15に熱を伝熱させて確実に滞留水の凍結を防止することができる能力を持つものが取り付けられている。
【0054】
この第3の実施形態例によれば、前記各実施形態例と同様に、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造と成し、内側管20は熱伝導率が良い材料により形成された熱伝導管と成し、また、U字形状水管17も熱伝導率が良い材料により形成され、上記U字形状水管17は内側管20に連通接続しているので、この第3の実施形態例に示すように、ヘッダー部24,25が備えられている場合に、ヘッダー部25にヒーター22を設けるだけで、潜熱回収用熱交換器4内の全ての水管15,17にヒーター22による熱を伝熱させることが容易となる。
【0055】
また、この第3の実施形態例では、ヘッダー部25にヒーター22を設ける構成であり、ヘッダー部25には幅広で能力の大きいヒーターを取り付けることができることから、上記水管15,17の熱伝導性が優れていることと相俟って、ヘッダー部25に唯1個のヒーター22を設けるだけで、潜熱回収用熱交換器4内の全ての水管15,17にヒーター22による熱を伝熱させて滞留水の凍結を防止することができる。
【0056】
さらに、上記のように、ヘッダー部25に唯1個のヒーター22を設けて潜熱回収用熱交換器4の凍結を防止できる構成であることから、部品点数を大幅に減少させることが可能である上に、ヒーター22を1個取り付けるだけでよいので、複数のヒーター22を取り付けなければならない場合に比べて、ヒーターの取り付け作業を簡単かつスピーディーに行うことができ、製造効率の向上を図ることができる。
【0057】
さらに、この第3の実施形態例では、ヘッダー部25は排気出側に設けられており、このヘッダー部25にヒーター22が設けられる構成であることから、凍結し易い部分を確実に加熱することができ、より一層確実に水管15,17内の滞留水の凍結を防止することができる。
【0058】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造であったが、直線状水管15は三重以上の多重管構造としてもよい。三重以上の多重管構造とする場合には、その多重管構造のうちの少なくとも1つ以上の管は熱伝導率が良い例えば銅等の材料により形成され、その熱伝導率が良い材料により形成された1つの管を熱伝導管として機能させ、U字形状水管17はその熱伝導管と連通接続される。
【0059】
また、上記各実施形態例では、ドレン付着による問題発生を防止するために、直線状水管15を構成する最外管である外側管21は耐食性に優れた例えばステンレス等の材料により形成されていたが、この直線状水管15の最外管は少なくとも外表面が耐食性に優れた材料により形成されていれば、ドレン付着に起因した問題発生をほぼ回避することができるので、例えば、直線状水管15の最外管には耐食性に優れた材料から成る被覆層が被覆形成されている構成でもよい。具体的には、例えば、直線状水管15の最外管は銅管にテフロン等のフッ素樹脂の層が被覆形成されているものでもよい。
【0060】
さらに、上記第2の実施形態例では、直線状水管15は千鳥タイプの配列形態でもって配設されているために、上下方向に隣り合うU字形状水管17は互いに一部分が対向するように配設されており、そのU字形状水管17によって挟まれた部分にヒーター22が嵌め込まれていたが、例えば、直線状水管15は図6の(b)に示すような平行パスタイプの配列形態でもって配置され、図3の(b)に示すように、上下方向に隣り合うU字形状水管17は互いにほぼ全部が対向するように配設されている場合に、その上下方向に隣り合うU字形状水管17間にヒーター22を嵌め込んで保持する構成としてもよい。
【0061】
さらに、上記第1の実施形態例では、ヒーター22は1個のU字形状水管17を加熱する構成であり、また、第2の実施形態例では、ヒーター22は2個のU字形状水管17を同時に加熱する構成であったが、3個以上のU字形状水管17を同時に加熱するようにヒーター22を設けてもよい。
【0062】
例えば、図5の(a)に示すように、直線状水管15を配設し、このように直線状水管15を配設することによって、図5の(b)に示すように、U字形状水管17を配設する。つまり、U字形状水管17は水平方向に沿って並設されたU字形状水管17の並設群を構成し、この並設群は上下方向に複数段互いに間隙を介して配置されており、上下方向に隣り合う上記並設群の一方側のU字形状水管17は他方側の並設群の2個のU字形状水管17と対向する位置に配置されている。
【0063】
図5の(b)に示すような配列形態でもってU字形状水管17が配置されることによって、3個のU字形状水管17によって挟まれた領域が生じ、この領域にヒーター22を嵌め込み、ヒーター22を3個のU字形状水管17に接触させることによって、各ヒーター22はそれぞれ3個のU字形状水管17を同時に加熱することができる。このように、ヒーター22が2個以上のU字形状水管17を同時に加熱する構成とする場合には、ヒーター22が1個のU字形状水管17を加熱する構成とする場合に比べて、必要なヒーター22の数を減少させることができる。また、ヒーター22の数が減少する分、ヒーター22の取り付け作業の手間を削減することができる。
【0064】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヘッダー部25にヒーター22が設けられていたが、ヘッダー部25にヒーター22を設けるのに代えて、ヘッダー部24にヒーター22を設けてもよいし、また、ヘッダー部24とヘッダー部25の両方にヒーター22を設けてもよい。
【0065】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヘッダー部24,25は共に潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設けられていたが、例えば、ヘッダー部24,25の一方を潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設け、他方を排気入側部分に設けてもよい。この場合には、少なくとも排気出側部分に設けられたヘッダー部にヒーター等の加熱手段が設けられる。
【0066】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヒーター22はヘッダー部25に設けられ、U字形状水管17には設けられていなかったが、例えば、ヘッダー部25にヒーター22を設けると共に、第1や第2の実施形態例に示したように、U字形状水管17にもヒーター22を設けてもよい。
【0067】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヘッダー部25には1個のヒーター22が設けられていたが、複数のヒーター22をヘッダー部25に設けてもよい。
【0068】
さらに、上記各実施形態例は燃料ガスを燃焼させる給湯器を例にして説明したが、この発明は、潜熱回収用熱交換器が設けられている燃焼機器であれば適用することができる。例えば、給湯機能に風呂機能が付加されている潜熱回収用熱交換器付きの給湯風呂複合器や、風呂機能のみの潜熱回収用熱交換器付き風呂装置や、潜熱回収用熱交換器付きの暖房器や、潜熱回収用熱交換器付きの給湯暖房複合器や、ガス以外の例えば石油等を燃焼の燃料とする給湯器や給湯風呂複合器や風呂単機能装置や暖房器等の燃焼機器等にも適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
この発明によれば、潜熱回収用熱交換器を構成する直線状水管は複数の管が嵌合された多重管構造と成しており、その多重管構造には熱伝導管が含まれ、U字形状水管は上記熱伝導管に連通接続され、U字形状水管を加熱し該加熱されたU字形状水管から直線状水管に熱を伝熱させて潜熱回収用熱交換器の各水管内の水が凍結するのを防止する潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられているので、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段による熱を潜熱回収用熱交換器の各水管の全領域に亙り伝熱させることが容易となり、能力が小さい加熱手段を潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段として採用することが可能となる。
【0070】
直線状水管を構成する最外管は少なくとも外表面が耐食性に優れた材料により形成されているものにあっては、酸性濃度が高い水滴付着に起因した直線状水管の腐食問題を防止することができる上に、その最外管よりも内側の管には上記腐食問題発生の心配が無いことから、上記腐食問題を気にせずに管の構成材料を選択することができる。このことから、上記内側の管は、より熱伝導率に優れた材料により形成することができることとなり、この熱伝導率に優れた材料によって形成された管を熱伝導管と成すことによって、より能力の小さい加熱手段を潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段として採用することができる。
【0071】
上下方向に隣り合うU字形状水管の間に、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が挟み込まれて保持されているものにあっては、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を取り付けるための部材が不要となる上に、上下方向に隣り合うU字形状水管の間に潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を嵌め込むだけで、簡単に、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を取り付けることができるので、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段の取り付け作業の簡略化を図ることができる。
【0072】
前記のように、この発明は、直線状水管が多重管構造と成し、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段による熱が直線状水管を伝熱し易い構成を備えているので、潜熱回収用熱交換器にヘッダー部が設けられている場合には、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によってU字形状水管を加熱するのに代えて、上記ヘッダー部を加熱する構成とすることが可能であり、このように、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によってU字形状水管を加熱するのではなく、上記ヘッダー部を加熱する場合には、ヘッダー部だけに潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を設ければよく、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段の取り付け作業の手間を軽減することができる。
【0073】
潜熱回収用熱交換器にヘッダー部が設けられている場合に、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によってU字形状水管を加熱すると共に、上記ヘッダー部を加熱するものにあっては、より確実に、潜熱回収用熱交換器の各水管を加熱することができ、水管内の滞留水の凍結をより確実に回避することができる。
【0074】
潜熱回収用熱交換器にヘッダー部が設けられている場合に、そのヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられ、このヘッダー部に潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられているものにあっては、潜熱回収用熱交換器の排気出側部分は排気入側部分よりも凍結し易い部分であり、その凍結し易い部分に設けられたヘッダー部に潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられるので、凍結し易い部分を確実に加熱することができることとなり、潜熱回収用熱交換器の凍結をより確実に回避することができる。
【0075】
潜熱回収用熱交換器は水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、隣り合う上記水管並設群の一方側の各直線状水管は他方側の水管並設群の水管間にほぼ対向する位置に配置されているものにあっては、潜熱回収用熱交換器に流れ込んだ排気は直線状水管の間を蛇行しながら通ることとなり、排気が接する直線状水管の表面積が増加することから、潜熱回収用熱交換器の熱効率低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記各実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器の直線状水管の構成をを示す断面図である。
【図2】第2の実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器の直線状水管の配列形態およびヒーターの配置形態を示す説明図である。
【図3】U字形状水管の間にヒーターを挟み込んで保持する場合におけるヒーター配設形態のその他の実施形態例を示す説明図である。
【図4】第3の実施形態例において特徴的なヒーターの配設形態を示す説明図である。
【図5】その他の実施形態例を示す説明図である。
【図6】潜熱回収用熱交換器の一例を示す説明図である。
【図7】潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機器の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
3 メイン熱交換器
4 潜熱回収用熱交換器
15 直線状水管
17 U字形状水管
18 水管並設群
20 内側水管
21 外側水管
22 ヒーター
24,25 ヘッダー部
【発明の属する技術分野】
本発明は潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7には高効率熱交換タイプの燃焼機器である給湯器の一例が模式的に示されている。この図7に示す燃焼機器は燃焼室1を有し、該燃焼室1内にはバーナ2が設けられており、このバーナ2の上方側にはメイン熱交換器3が設けられ、このメイン熱交換器3よりも排気側には間隔を介して潜熱回収用熱交換器4が設けられている。この潜熱回収用熱交換器4の入側には水供給源から水を導く給水通路5が接続され、潜熱回収用熱交換器4の出側には通路6の一端側が接続され、この通路6の他端側は前記メイン熱交換器3の入側に接続され、メイン熱交換器3の出側には給湯通路7の一端側が接続され、この給湯通路7の出側は台所やシャワー等の給湯場所に導かれている。
【0003】
上記バーナ2の下方側にはバーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファン8が設けられ、また、燃焼室1の上方側には上記バーナ2の燃焼により発生した排気を外部に導く排気通路9が連通接続されている。
【0004】
ところで、潜熱回収用熱交換器4には給水通路5から供給された水が入り込むので、潜熱回収用熱交換器4の水管表面温度は低く、このために、バーナ2の燃焼により発生した排気中の水蒸気成分が結露により潜熱回収用熱交換器4の水管表面に付着する。バーナ燃焼中には、潜熱回収用熱交換器4に結露した水滴(ドレン)の量は時間の経過と共に増加していき、ドレンの表面張力よりもドレンにかかる重力が大きくなったときに、ドレンが潜熱回収用熱交換器4から滴下する。この滴下したドレンがメイン熱交換器3や、さらにメイン熱交換器3を通り抜けてバーナ2まで落下すると、バーナ燃焼に支障を来すことから、潜熱回収用熱交換器4の下方側には該潜熱回収用熱交換器4から滴下したドレンを受けるためのドレン受け部12が設けられ、ドレンがメイン熱交換器3やバーナ2に落下するのを防止している。
【0005】
上記ドレン受け部12で受けられたドレンはドレン排出通路13を通して燃焼機器の外部に排出される構成となっており、ドレン受け部12で受けられたドレンをスムーズにドレン排出通路13に導くためにドレン受け部12にはドレン排出通路13に向けて下り傾斜が付けられている。
【0006】
上記図7に示す燃焼機器では、上記のように、潜熱回収用熱交換器4の下方側にドレン受け部12が配置されていることから、メイン熱交換器3を下から上に通り抜けた排気は上記ドレン受け部12をよけてドレン受け部12の端部と燃焼室1の内壁面との間の隙間14を通り抜け、流れを横方向に転換させ、潜熱回収用熱交換器4を横方向に通り抜ける構成と成している。
【0007】
上記潜熱回収用熱交換器4は、図6の(a)に示すように、複数の直線状水管15を有し、複数の直線状水管15は互いに間隙を介して排気入側から排気出側に向かう方向に並設されて水管並設群を構成し、図6の(a)に示す例では、複数の水管並設群が上下方向に互いに間隙を介して配置されている。
【0008】
上記直線状水管15は図6の(b)に示すような平行パスタイプの配設形態でもって配置される場合が多い。つまり、図6の(b)に示すように、水管並設群18Aの直線状水管15αはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15aに対向する位置に配置され、また、水管並設群18Aの直線状水管15βはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15bに対向する位置に配置されているというように、隣り合う上記水管並設群18の一方側の各直線状水管15は他方側の各直線状水管15に対向する位置に配設されている。
【0009】
上記各直線状水管15の両端部側は、図6の(a)に示すように、側板部材16によって支持され、また、上記各直線状水管15はU字形状水管17を介して連通接続されて例えば1本の通水通路を形成しており、その通水通路の入側が前記給水通路5に連通接続され、また、上記通水通路の出側が前記通路6に連通接続される。
【0010】
潜熱回収用熱交換器4は上記のように構成されており、排気は上記側板部材16a,16bに挟まれた領域を通りながら上記各直線状水管15に熱交換して流れ出ていくこととなる。
【0011】
上記のように、この燃焼機器にはメイン熱交換器3の排気側にさらに潜熱回収用熱交換器4が設けられており、この燃焼機器は、バーナ2の燃焼により発生した熱の多くをメイン熱交換器3で吸熱させ(例えば、バーナ2により発生した熱のうちの約80%をメイン熱交換器3で吸熱させ)、さらに、残りの熱の殆どを潜熱回収用熱交換器4によって吸熱させ、バーナ2により発生した熱の約90%以上をメイン熱交換器3と潜熱回収用熱交換器4を通る通水に吸熱させる高効率熱交換の達成を図る構成と成している。なお、上記潜熱回収用熱交換器4はバーナ2により発生した熱の潜熱のみを吸熱するのではなく、メイン熱交換器3によって吸熱し切れなかった顕熱をも吸熱することができるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記潜熱回収用熱交換器4は燃焼機器の周囲の外気温の影響を受け易い部分に設けられている。このために、外気温が非常に低くなる冬季等には、燃焼機器が使用されていない間に潜熱回収用熱交換器4の上記水管15,17内に滞留している水が凍結することがある。そこで、U字形状水管17にヒーターを設け、該ヒーターによってU字形状水管17を加熱し該U字形状水管17から直線状水管15に熱を伝熱させて潜熱回収用熱交換器4の各水管15,17内の滞留水が凍結するのを防止する手段が講じられる場合がある。
【0013】
しかしながら、上記直線状水管15の外表面には前述したようにドレンが付着し該ドレンは酸性濃度が高いので、そのドレンによる腐食を防止するために直線状水管15の外表面は耐食性に優れた材料により形成されていなければならず、このことにより、直線状水管15はステンレスによって形成されていた。ステンレスは熱伝導率が悪いために上記直線状水管15は熱が伝熱され難く、上記のように、ヒーター加熱による熱をU字形状水管17から直線状水管15の全領域に伝熱させるためには、能力の大きなヒーターが必要であり、その能力の大きなヒーターを数多く設けなければならないので、燃焼機器のコストが上昇してしまうという問題が生じる。
【0014】
この発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、能力の小さい加熱手段を用いて、潜熱回収用熱交換器の各水管内の水の凍結を確実に防止することができる燃焼機器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、バーナ燃焼の熱を利用して通水を加熱するメイン熱交換器と、該メイン熱交換器よりも排気側に間隔を介して配設される潜熱回収用熱交換器とが設けられている燃焼機器において、上記潜熱回収用熱交換器は互いに間隙を介して並設されている複数の直線状水管がU字形状水管を介して連通接続されている構成を備え、上記各直線状水管は複数の管が嵌合された多重管構造と成し、その多重管には熱伝導率に優れた熱伝導管が含まれ、上記U字形状水管は上記直線状水管の熱伝導管と接続されており、1個以上のU字形状水管を加熱し該加熱されたU字形状水管から直線状水管に熱を伝熱させて潜熱回収用熱交換器の各水管内の水の凍結を防止する潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0016】
第2の発明は、上記第1の発明の構成を備え、潜熱回収用熱交換器の各直線状水管を構成する最外管は少なくとも外表面が耐食性に優れた材料により形成されている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0017】
第3の発明は、上記第1又は第2の発明の構成を備え、潜熱回収用熱交換器は複数のU字形状水管が互いに間隙を介して上下方向に配置された構成を備え、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段は上下方向に隣り合うU字形状水管の間に挟まれて保持されている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0018】
第4の発明は、上記第1又は第2の発明の構成を備え、メイン熱交換器を下から上に通り抜けた排気は流れを横方向に転換させて潜熱回収用熱交換器を横方向に通り抜ける構成と成し、潜熱回収用熱交換器は該熱交換器の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、上記水管並設群の各直線状水管はU字形状水管を介して連通接続されて通水通路を構成しており、上記複数の水管並設群のうちの2つ以上の水管並設群の通水通路の端部を共通に連通接続するヘッダー部が設けられており、このヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられており、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段はU字形状水管を加熱するのに代えて、上記ヘッダー部を加熱する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0019】
第5の発明は、上記第1又は第2又は第3の発明の構成を備え、メイン熱交換器を下から上に通り抜けた排気は流れを横方向に転換させて潜熱回収用熱交換器を横方向に通り抜ける構成と成し、潜熱回収用熱交換器は該熱交換器の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、上記水管並設群の各直線状水管はU字形状水管を介して連通接続されて通水通路を構成しており、上記複数の水管並設群のうちの2つ以上の水管並設群の通水通路の端部を共通に連通接続するヘッダー部が設けられており、このヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられており、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段はU字形状水管に設けられると共に、上記ヘッダー部に設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0020】
第6の発明は、上記第1〜第5の発明の何れか1つの発明の構成を備え、潜熱回収用熱交換器は水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、隣り合う上記水管並設群の一方側の各直線状水管は他方側の水管並設群の水管間にほぼ対向する位置に配置されている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0021】
上記構成の発明において、潜熱回収用熱交換器の各直線状水管は多重管構造と成し、その多重管には熱伝導率に優れた熱伝導管が含まれており、U字形状水管は上記直線状水管の熱伝導管に連通接続されている。潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によって加熱されたU字形状水管から直線状水管の熱伝導管の一端部に熱が伝わると、その熱は、直ちに、上記熱伝導管の一端部から他端側に向けて伝熱され、直線状水管は全領域に亙り加熱されることとなる。
【0022】
上記熱伝導管は熱伝導率が良い材料により形成されているために、熱が伝熱し易く、このことにより、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段として、能力の小さい加熱手段を採用することが可能となり、前記課題が解決される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0024】
図1には第1の実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器の直線状水管がU字形状水管や側板部材等と共に抜き出され断面により示されている。なお、この第1の実施形態例の説明において、前述した図7の燃焼機器や図6の潜熱回収用熱交換器の構成部分と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0025】
この第1の実施形態例の燃焼機器は図7に示すシステム構成とほぼ同様な構成を備え、内部に組み込まれている潜熱回収用熱交換器4は前記図6に示す構成とほぼ同様であり、特徴的なことは、図1に示すように、潜熱回収用熱交換器4を構成する各直線状水管15は、内側管20に外側管21が嵌合された二重構造管と成している。また、図6の(a)に示す側板部材16a側と側板部材16b側とのうちの一方側に設けられている各U字形状水管17には図1に示すように潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段であるヒーター22がそれぞれ設けられている。
【0026】
上記直線状水管15の内側管20と外側管21は互いに異なる材料により形成されている。外側管21には酸性濃度が高いドレンが付着することから外側管21は耐食性に優れた材料(例えば、ステンレス)により形成され、内側管20は外側管21を構成する材料よりも熱伝導率が良い材料(例えば、銅)によって形成されており、この内側管20が熱伝導管として機能する。
【0027】
上記内側管20の端部は上記外側管21の端部よりも外側に食み出しており、この食み出し部分にU字形状水管17の端部側が嵌合されて内側管20とU字形状水管17とは例えばろう付けにより結合されている。上記U字形状水管17は熱伝導率が良い材料(例えば、銅)によって形成されている。なお、U字形状水管17は排気に晒されないことから酸性濃度が高いドレンは付着せず、ドレン付着による腐食問題は生じないので、腐食問題を気にせずにU字形状水管17の構成材料を選択することができる。
【0028】
上記ヒーター22はU字形状水管17を加熱し、加熱されたU字形状水管17から直線状水管15の内側管20の一端部に熱を伝熱させ該内側管20の他端側まで熱を確実に伝熱させることができる能力を持つものである。
【0029】
この第1の実施形態例では、例えば、燃焼機器の周囲の外気温を検出する外気温検出手段とU字形状水管17内の湯水の温度を検出する水温検出手段のうちの少なくとも上記水温検出手段が設けられ、上記温度検出手段により検出される温度(外気温、水温)が予め定めたしきい値温度以下に低下した場合には凍結の虞があると判断し、上記ヒーター22に自動通電し、ヒーター22によってU字形状水管17を加熱し、該加熱されたU字形状水管17から直線状水管15の内側管20に伝熱し、潜熱回収用熱交換器4の各水管17,15内の滞留水の凍結を防止する。
【0030】
この第1の実施形態例によれば、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された多重管構造と成し、外側管21は耐食性に優れた材料により形成されているので、ドレン付着に起因して直線状水管15が腐食してしまうのを防止することができる。その上、内側管20は熱伝導率に優れた材料により構成され、U字形状水管17は上記内側管20に接続されていることから、ヒーター22によって加熱されたU字形状水管17から内側管20の全領域に亙り熱が伝熱され易く、このことにより、能力の小さいヒーター22を用いても、潜熱回収用熱交換器4の各水管15,17の滞留水の凍結を確実に回避することができる。
【0031】
このように、潜熱回収用熱交換器凍結防止用のヒーターとして、能力の小さいヒーターを採用することができるので、能力の大きなヒーターを用いなくて済み、このことにより、燃焼機器のコスト上昇を抑制することができる。
【0032】
また、ヒーター22の熱を通す内側管20は熱伝導性に優れていることから、内側管20の一端側から他端側に掛けて熱が伝わり易く、このことにより、内側管20の両端側から熱を加えるのではなく、内側管20の一端側からのみ熱を加えるだけで、内側管20の全領域に熱を容易に伝熱させることが可能となる。内側管20の一端側から熱を加える構成とする場合には、内側管20の両端側から熱を加える構成とする場合よりもヒーター22の数を減少させることができる。このように、ヒーター22の数を減少させることができることに起因して燃焼機器のコスト削減を図ることが可能となり、また、ヒーター22をU字形状水管17に取り付ける手間を軽減することができるので、燃焼機器の製造効率を向上させることができる。
【0033】
さらに、従来では、直線状水管15がステンレスにより形成され、U字形状水管17は銅により形成されており、ステンレスと銅とのろう付けは難しいことから、直線状水管15とU字形状水管17のろう付けは容易ではなかった。これに対して、この第1の実施形態例では、内側管20は銅により形成することが可能であり、U字形状水管17はその内側管20とろう付け結合する構成であることから、内側管20が銅により形成されている場合には、銅管であるU字形状水管17と銅管である内側管20とのろう付け結合となり、その銅管同士のろう付けは容易であるので、U字形状水管17と内側管20とのろう付けを簡単に行うことができる。
【0034】
換言すれば、U字形状水管17が接続する内側管20はその外側に耐食性に優れた外側管21が形成されていることから、ドレン付着による腐食問題発生を心配することなく、内側管20の構成材料を選択することができる。このことから、腐食し易い銅を内側管20の構成材料として用いることができ、上記のように、ろう付けが容易となるという効果や、銅は熱伝導率が良いものであることから能力の小さいヒーターを用いることができるという効果を得ることができる。
【0035】
以下に、第2の実施形態例を説明する。この第2の実施形態例では、潜熱回収用熱交換器4の直線状水管15の配列形態、および、ヒーター22の配設形態に特徴があり、それ以外の構成は前記第1の実施形態例とほぼ同様である。この第2の実施形態例では、前記第1の実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0036】
図2の(a)にはこの第2の実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器4の直線状水管15の配列形態が断面状態により示され、図2の(b)にはこの第2の実施形態例におけるヒーター22の配設形態が示されている。
【0037】
上記図2の(a)に示すように、この第2の実施形態例では、直線状水管15は千鳥タイプの配列形態でもって配置されている。つまり、図2の(a)に示す例では、水管並設群18Aの直線状水管15αはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15aと直線状水管15bの間にほぼ対向する位置に配置され、また、水管並設群18Aの直線状水管15βはその上側の水管並設群18Bの直線状水管15bと直線状水管15cの間にほぼ対向する位置に配置されるという如く、隣り合う水管並設群18の一方側の各直線状水管15は他方側の水管並設群18の直線状水管15間にほぼ対向する位置に配置されている。
【0038】
この第2の実施形態例では、図2の(b)に示すように、複数のU字形状水管17が上下方向に互いに間隙を介して配置されており、ヒーター22は、その上下方向に隣り合うU字形状水管17の間に挟まれて保持されている。
【0039】
この第2の実施形態例では、上記のように、直線状水管15は千鳥タイプの配列形態でもって配置されていることから、複数のU字形状水管17は互いに一部分が対向するように上下方向に配置されており、U字形状水管17により挟まれた部分にヒーター22が嵌め込まれ、U字形状水管17によってヒーター22は保持されている。
【0040】
ところで、この第2の実施形態例では、前記第1の実施形態例と同様に、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造と成している。このように、直線状水管15を二重管構造と成すことによって、直線状水管15が従来の如く単管構造である場合よりも、潜熱回収用熱交換器4の熱効率が低下することが考えられる。
【0041】
そこで、この第2の実施形態例では、従来よりも直線状水管15の本数を多くし、潜熱回収用熱交換器4を通り抜ける排気が接する直線状水管15の表面積を増加させ、排気の熱交換を行い易くする構成を備えている。潜熱回収用熱交換器4の幅、奥行き、高さはそれぞれほぼ寸法が定められていることから、上記のように、直線状水管15の本数を多くすることにより、必然的に、U字形状水管17間の間隔は従来よりも狭くなる。このことから、U字形状水管17間の間隔は該U字形状水管17の間にヒーター22を挟み込むのに適した狭い間隔となり、上記のように、U字形状水管17により挟まれた部分にヒーター22を嵌め込みU字形状水管17によってヒーター22を保持することができることとなる。
【0042】
なお、もちろん、直線状水管15の本数が従来と同様である場合にも、U字形状水管17間にヒーター22を嵌め込んで保持させることはできる。つまり、上下方向に配置された各U字形状水管17間の間隔を等間隔とするのではなく、図3の(a)に示すように、ヒーター22を設けると定めた部分のU字形状水管17間の間隔Dがヒーター22を嵌め込むのに適した間隔となるように、U字形状水管17を上下方向に配置する。このように、U字形状水管17を配置することにより、直線状水管15の本数が従来と同様である場合にも、U字形状水管17間にヒーター22を嵌め込んで保持させることはできる。
【0043】
この第2の実施形態例によれば、直線状水管15を千鳥タイプの配列形態でもって配設したので、潜熱回収用熱交換器4の熱効率低下を防止することができる。この第2の実施形態例では、直線状水管15は前記第1の実施形態例に示したように二重管構造であることから、前述したように、この二重管構造に起因して潜熱回収用熱交換器4の熱効率が低下する虞があるが、直線状水管15が千鳥タイプの配列形態でもって配設されているので、潜熱回収用熱交換器4に流れ込んだ排気は各直線状水管15間を蛇行しながら流れることとなる。このことから、排気が接する直線状水管15の表面積が増加し、排気から直線状水管15への熱交換を促進させることができることから、潜熱回収用熱交換器4の熱効率の低下を防止することができる。
【0044】
また、この第2の実施形態例では、ヒーター22はU字形状水管17間に挟まれて保持される構成であることから、ヒーター22を取り付けるための取り付け部材が不要となる上に、ヒーター22をU字形状水管17間に嵌め込むだけでヒーター22の取り付けが完了するので、いちいちヒーター22をねじ留めするというような面倒な取り付け作業が無くなり、燃焼機器の製造効率を向上させることができる。
【0045】
以下に、第3の実施形態例を説明する。この第3の実施形態例では、図4に示すようなヘッダー部24,25を備えた潜熱回収用熱交換器4が設けられている燃焼機器を対象としており、ヒーター22の配設位置に特徴がある。それ以外の構成は前記各実施形態例とほぼ同様であり、この第3の実施形態例では、前記各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0046】
この第3の実施形態例に示す潜熱回収用熱交換器4は前記直線状水管15とU字形状水管17に加えて、ヘッダー部24,25を有している。直線状水管15は潜熱回収用熱交換器4の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設して水管並設群18を構成し、複数の水管並設群18は上下方向に配設されている。上記水管並設群18の各直線状水管15はU字形状水管17を介して連通接続し通水通路を形成している。
【0047】
図4に示す例では、ヘッダー部24,25は共に潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設けられており、上記水管並設群18A,18Cの通水通路の排気出側端部は上記ヘッダー部24に連通接続され、水管並設群18B,18Dの通水通路の排気出側端部は上記ヘッダー部25に連通接続されている。
【0048】
また、上記水管並設群18Aの通水通路の排気入側端部と水管並設群18Bの通水通路の排気入側端部とは管路(図示せず)を介して連通接続され、また、同様に、上記水管並設群18Cの通水通路の排気入側端部と水管並設群18Dの通水通路の排気入側端部とは管路(図示せず)を介して連通接続されている。
【0049】
図4に示す潜熱回収用熱交換器4では、ヘッダー部24から水管並設群18Aの通水通路の排気出側端部と該通水通路の排気入側端部とその上側の水管並設群18Bの通水通路の排気入側端部と該通水通路の排気出側端部とを順に介してヘッダー部25に至る第1の通水経路と、ヘッダー部24から水管並設群18Cの通水通路の排気出側端部と該通水通路の排気入側端部とその上側の水管並設群18Dの通水通路の排気入側端部と該通水通路の排気出側端部とを順に介してヘッダー部25に至る第2の通水経路とが形成されている。
【0050】
図4に示す潜熱回収用熱交換器4では、例えば、ヘッダー部24は図7に示す給水通路5に連通接続され、ヘッダー部25は通路6に連通接続され、給水通路5からヘッダー部24に供給された水は上記第1と第2の各通水経路に分流して流れ、それら第1と第2の各通水経路を流れた水はそれぞれヘッダー部25で合流し通路6を介してメイン熱交換器3に供給されることとなる。
【0051】
この第3の実施形態例では、前記各実施形態例と同様に、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造であり、内側管20が熱伝導管と成しており、上記ヘッダー部24,25は例えば真鍮により形成され、上記直線状水管15の内側管20に連通接続されている。
【0052】
ところで、潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分は排気入側部分よりも燃焼機器の周囲の外気温の影響を受け易く、凍結し易い部分である。この第3の実施形態例では、ヘッダー部24,25はその潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設けられており、ヘッダー部25にはヒーター22が設けられている。なお、U字形状水管17にはヒーター22は設けられていない。
【0053】
この第3の実施形態例では、ヒーター22がヘッダー部25を加熱すると、ヘッダー部25から上記第1と第2の各通水経路を構成する各水管15,17を介してヘッダー部24まで熱を伝えて潜熱回収用熱交換器4の各水管15,17を加熱して滞留水の凍結を防止する構成であり、ヒーター22は上記のように潜熱回収用熱交換器4を構成している全てのU字形状水管17と直線状水管15に熱を伝熱させて確実に滞留水の凍結を防止することができる能力を持つものが取り付けられている。
【0054】
この第3の実施形態例によれば、前記各実施形態例と同様に、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造と成し、内側管20は熱伝導率が良い材料により形成された熱伝導管と成し、また、U字形状水管17も熱伝導率が良い材料により形成され、上記U字形状水管17は内側管20に連通接続しているので、この第3の実施形態例に示すように、ヘッダー部24,25が備えられている場合に、ヘッダー部25にヒーター22を設けるだけで、潜熱回収用熱交換器4内の全ての水管15,17にヒーター22による熱を伝熱させることが容易となる。
【0055】
また、この第3の実施形態例では、ヘッダー部25にヒーター22を設ける構成であり、ヘッダー部25には幅広で能力の大きいヒーターを取り付けることができることから、上記水管15,17の熱伝導性が優れていることと相俟って、ヘッダー部25に唯1個のヒーター22を設けるだけで、潜熱回収用熱交換器4内の全ての水管15,17にヒーター22による熱を伝熱させて滞留水の凍結を防止することができる。
【0056】
さらに、上記のように、ヘッダー部25に唯1個のヒーター22を設けて潜熱回収用熱交換器4の凍結を防止できる構成であることから、部品点数を大幅に減少させることが可能である上に、ヒーター22を1個取り付けるだけでよいので、複数のヒーター22を取り付けなければならない場合に比べて、ヒーターの取り付け作業を簡単かつスピーディーに行うことができ、製造効率の向上を図ることができる。
【0057】
さらに、この第3の実施形態例では、ヘッダー部25は排気出側に設けられており、このヘッダー部25にヒーター22が設けられる構成であることから、凍結し易い部分を確実に加熱することができ、より一層確実に水管15,17内の滞留水の凍結を防止することができる。
【0058】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、直線状水管15は内側管20に外側管21が嵌合された二重管構造であったが、直線状水管15は三重以上の多重管構造としてもよい。三重以上の多重管構造とする場合には、その多重管構造のうちの少なくとも1つ以上の管は熱伝導率が良い例えば銅等の材料により形成され、その熱伝導率が良い材料により形成された1つの管を熱伝導管として機能させ、U字形状水管17はその熱伝導管と連通接続される。
【0059】
また、上記各実施形態例では、ドレン付着による問題発生を防止するために、直線状水管15を構成する最外管である外側管21は耐食性に優れた例えばステンレス等の材料により形成されていたが、この直線状水管15の最外管は少なくとも外表面が耐食性に優れた材料により形成されていれば、ドレン付着に起因した問題発生をほぼ回避することができるので、例えば、直線状水管15の最外管には耐食性に優れた材料から成る被覆層が被覆形成されている構成でもよい。具体的には、例えば、直線状水管15の最外管は銅管にテフロン等のフッ素樹脂の層が被覆形成されているものでもよい。
【0060】
さらに、上記第2の実施形態例では、直線状水管15は千鳥タイプの配列形態でもって配設されているために、上下方向に隣り合うU字形状水管17は互いに一部分が対向するように配設されており、そのU字形状水管17によって挟まれた部分にヒーター22が嵌め込まれていたが、例えば、直線状水管15は図6の(b)に示すような平行パスタイプの配列形態でもって配置され、図3の(b)に示すように、上下方向に隣り合うU字形状水管17は互いにほぼ全部が対向するように配設されている場合に、その上下方向に隣り合うU字形状水管17間にヒーター22を嵌め込んで保持する構成としてもよい。
【0061】
さらに、上記第1の実施形態例では、ヒーター22は1個のU字形状水管17を加熱する構成であり、また、第2の実施形態例では、ヒーター22は2個のU字形状水管17を同時に加熱する構成であったが、3個以上のU字形状水管17を同時に加熱するようにヒーター22を設けてもよい。
【0062】
例えば、図5の(a)に示すように、直線状水管15を配設し、このように直線状水管15を配設することによって、図5の(b)に示すように、U字形状水管17を配設する。つまり、U字形状水管17は水平方向に沿って並設されたU字形状水管17の並設群を構成し、この並設群は上下方向に複数段互いに間隙を介して配置されており、上下方向に隣り合う上記並設群の一方側のU字形状水管17は他方側の並設群の2個のU字形状水管17と対向する位置に配置されている。
【0063】
図5の(b)に示すような配列形態でもってU字形状水管17が配置されることによって、3個のU字形状水管17によって挟まれた領域が生じ、この領域にヒーター22を嵌め込み、ヒーター22を3個のU字形状水管17に接触させることによって、各ヒーター22はそれぞれ3個のU字形状水管17を同時に加熱することができる。このように、ヒーター22が2個以上のU字形状水管17を同時に加熱する構成とする場合には、ヒーター22が1個のU字形状水管17を加熱する構成とする場合に比べて、必要なヒーター22の数を減少させることができる。また、ヒーター22の数が減少する分、ヒーター22の取り付け作業の手間を削減することができる。
【0064】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヘッダー部25にヒーター22が設けられていたが、ヘッダー部25にヒーター22を設けるのに代えて、ヘッダー部24にヒーター22を設けてもよいし、また、ヘッダー部24とヘッダー部25の両方にヒーター22を設けてもよい。
【0065】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヘッダー部24,25は共に潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設けられていたが、例えば、ヘッダー部24,25の一方を潜熱回収用熱交換器4の排気出側部分に設け、他方を排気入側部分に設けてもよい。この場合には、少なくとも排気出側部分に設けられたヘッダー部にヒーター等の加熱手段が設けられる。
【0066】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヒーター22はヘッダー部25に設けられ、U字形状水管17には設けられていなかったが、例えば、ヘッダー部25にヒーター22を設けると共に、第1や第2の実施形態例に示したように、U字形状水管17にもヒーター22を設けてもよい。
【0067】
さらに、上記第3の実施形態例では、ヘッダー部25には1個のヒーター22が設けられていたが、複数のヒーター22をヘッダー部25に設けてもよい。
【0068】
さらに、上記各実施形態例は燃料ガスを燃焼させる給湯器を例にして説明したが、この発明は、潜熱回収用熱交換器が設けられている燃焼機器であれば適用することができる。例えば、給湯機能に風呂機能が付加されている潜熱回収用熱交換器付きの給湯風呂複合器や、風呂機能のみの潜熱回収用熱交換器付き風呂装置や、潜熱回収用熱交換器付きの暖房器や、潜熱回収用熱交換器付きの給湯暖房複合器や、ガス以外の例えば石油等を燃焼の燃料とする給湯器や給湯風呂複合器や風呂単機能装置や暖房器等の燃焼機器等にも適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
この発明によれば、潜熱回収用熱交換器を構成する直線状水管は複数の管が嵌合された多重管構造と成しており、その多重管構造には熱伝導管が含まれ、U字形状水管は上記熱伝導管に連通接続され、U字形状水管を加熱し該加熱されたU字形状水管から直線状水管に熱を伝熱させて潜熱回収用熱交換器の各水管内の水が凍結するのを防止する潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられているので、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段による熱を潜熱回収用熱交換器の各水管の全領域に亙り伝熱させることが容易となり、能力が小さい加熱手段を潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段として採用することが可能となる。
【0070】
直線状水管を構成する最外管は少なくとも外表面が耐食性に優れた材料により形成されているものにあっては、酸性濃度が高い水滴付着に起因した直線状水管の腐食問題を防止することができる上に、その最外管よりも内側の管には上記腐食問題発生の心配が無いことから、上記腐食問題を気にせずに管の構成材料を選択することができる。このことから、上記内側の管は、より熱伝導率に優れた材料により形成することができることとなり、この熱伝導率に優れた材料によって形成された管を熱伝導管と成すことによって、より能力の小さい加熱手段を潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段として採用することができる。
【0071】
上下方向に隣り合うU字形状水管の間に、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が挟み込まれて保持されているものにあっては、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を取り付けるための部材が不要となる上に、上下方向に隣り合うU字形状水管の間に潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を嵌め込むだけで、簡単に、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を取り付けることができるので、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段の取り付け作業の簡略化を図ることができる。
【0072】
前記のように、この発明は、直線状水管が多重管構造と成し、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段による熱が直線状水管を伝熱し易い構成を備えているので、潜熱回収用熱交換器にヘッダー部が設けられている場合には、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によってU字形状水管を加熱するのに代えて、上記ヘッダー部を加熱する構成とすることが可能であり、このように、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によってU字形状水管を加熱するのではなく、上記ヘッダー部を加熱する場合には、ヘッダー部だけに潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段を設ければよく、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段の取り付け作業の手間を軽減することができる。
【0073】
潜熱回収用熱交換器にヘッダー部が設けられている場合に、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段によってU字形状水管を加熱すると共に、上記ヘッダー部を加熱するものにあっては、より確実に、潜熱回収用熱交換器の各水管を加熱することができ、水管内の滞留水の凍結をより確実に回避することができる。
【0074】
潜熱回収用熱交換器にヘッダー部が設けられている場合に、そのヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられ、このヘッダー部に潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられているものにあっては、潜熱回収用熱交換器の排気出側部分は排気入側部分よりも凍結し易い部分であり、その凍結し易い部分に設けられたヘッダー部に潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられるので、凍結し易い部分を確実に加熱することができることとなり、潜熱回収用熱交換器の凍結をより確実に回避することができる。
【0075】
潜熱回収用熱交換器は水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、隣り合う上記水管並設群の一方側の各直線状水管は他方側の水管並設群の水管間にほぼ対向する位置に配置されているものにあっては、潜熱回収用熱交換器に流れ込んだ排気は直線状水管の間を蛇行しながら通ることとなり、排気が接する直線状水管の表面積が増加することから、潜熱回収用熱交換器の熱効率低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記各実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器の直線状水管の構成をを示す断面図である。
【図2】第2の実施形態例において特徴的な潜熱回収用熱交換器の直線状水管の配列形態およびヒーターの配置形態を示す説明図である。
【図3】U字形状水管の間にヒーターを挟み込んで保持する場合におけるヒーター配設形態のその他の実施形態例を示す説明図である。
【図4】第3の実施形態例において特徴的なヒーターの配設形態を示す説明図である。
【図5】その他の実施形態例を示す説明図である。
【図6】潜熱回収用熱交換器の一例を示す説明図である。
【図7】潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機器の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
3 メイン熱交換器
4 潜熱回収用熱交換器
15 直線状水管
17 U字形状水管
18 水管並設群
20 内側水管
21 外側水管
22 ヒーター
24,25 ヘッダー部
Claims (6)
- バーナ燃焼の熱を利用して通水を加熱するメイン熱交換器と、該メイン熱交換器よりも排気側に間隔を介して配設される潜熱回収用熱交換器とが設けられている燃焼機器において、上記潜熱回収用熱交換器は互いに間隙を介して並設されている複数の直線状水管がU字形状水管を介して連通接続されている構成を備え、上記各直線状水管は複数の管が嵌合された多重管構造と成し、その多重管には熱伝導率に優れた熱伝導管が含まれ、上記U字形状水管は上記直線状水管の熱伝導管と接続されており、1個以上のU字形状水管を加熱し該加熱されたU字形状水管から直線状水管に熱を伝熱させて潜熱回収用熱交換器の各水管内の水の凍結を防止する潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段が設けられていることを特徴とする燃焼機器。
- 潜熱回収用熱交換器の各直線状水管を構成する最外管は少なくとも外表面が耐食性に優れた材料により構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃焼機器。
- 潜熱回収用熱交換器は複数のU字形状水管が互いに間隙を介して上下方向に配置された構成を備え、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段は上下方向に隣り合うU字形状水管の間に挟まれて保持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃焼機器。
- メイン熱交換器を下から上に通り抜けた排気は流れを横方向に転換させて潜熱回収用熱交換器を横方向に通り抜ける構成と成し、潜熱回収用熱交換器は該熱交換器の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、上記水管並設群の各直線状水管はU字形状水管を介して連通接続されて通水通路を構成しており、上記複数の水管並設群のうちの2つ以上の水管並設群の通水通路の端部を共通に連通接続するヘッダー部が設けられており、このヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられており、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段はU字形状水管を加熱するのに代えて、上記ヘッダー部を加熱する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃焼機器。
- メイン熱交換器を下から上に通り抜けた排気は流れを横方向に転換させて潜熱回収用熱交換器を横方向に通り抜ける構成と成し、潜熱回収用熱交換器は該熱交換器の排気入側から排気出側に向かう水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、上記水管並設群の各直線状水管はU字形状水管を介して連通接続されて通水通路を構成しており、上記複数の水管並設群のうちの2つ以上の水管並設群の通水通路の端部を共通に連通接続するヘッダー部が設けられており、このヘッダー部は潜熱回収用熱交換器の排気出側部分に設けられており、潜熱回収用熱交換器凍結防止用加熱手段はU字形状水管に設けられると共に、上記ヘッダー部に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の燃焼機器。
- 潜熱回収用熱交換器は水平方向に沿って並設された複数の直線状水管の並設群が上下方向に複数段配置された構成を備え、隣り合う上記水管並設群の一方側の各直線状水管は他方側の水管並設群の水管間にほぼ対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の燃焼機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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