JP3834438B2 - 把手付プラスチックボトル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボトル本体にそれとは別体の把手体を取り付けた把手付プラスチックボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ガラスに比べて軽量で耐衝撃性の大きいポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル樹脂などのプラスチックからなるボトル本体に、それとは別体の把手を取り付けた把手付プラスチックボトルが実用化され、なかでもボトル本体の側面に形成した把手取付用凹部に、握り部と該握り部の上下両端から横方向に突出する取り付け腕を備えた把手を、前記取り付け腕の端部を把手取付用凹部内の壁に埋め込むようにして取り付けてなる把手付プラスチックボトルが市場に流通している。
【0003】
この把手付プラスチックボトルは、図4に一部切り欠いた側面図を示すように、ブロー成形用型の中に、あらかじめ別体の把手3をその取り付け腕32,33の端部をブロー成形用型内に突出するようセットしておき、そのブロー成形用型の中でボトル本体1をブロー成形すると同時に、ボトル壁20により取り付け腕32,33の端部を包み込むようにして一体化する方法で製造されている。そして、取り付け腕32,33の端部には外方に突出片320、330が形成され、この突出片320、330もボトル壁20に埋め込むようにして抜け止め作用を果たしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の把手付プラスチックボトルは、特に把手3の材質としてボトル本体1と同様の材質など、互いに滑りが悪い樹脂を選択した場合、下側取り付け腕32の下側のボトル壁201が極めて薄くなり、穴が開きやすくなるなど、ボトル強度や、把手の取り付け強度に不安が生じるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決しようと鋭意検討の結果、把手の材質がボトル本体と互いに滑りが悪い樹脂の場合、ボトル本体をブロー成形すると同時に把手と一体化する際に、ボトル壁と把手の下方取り付け腕端部の下側突出片とが摩擦を生じ、傷ついたり、過延伸になったりして、ボトル壁が外側ほど薄くなりやすいことを見出し、本発明に到達したものでありその要旨は、ボトル本体の側面に形成した把手取付用凹部に、握り部と該握り部の上下両端から横方向に突出する取り付け腕を備えた把手体を、前記取り付け腕の端部を把手取付用凹部内の壁に埋め込むようにして取り付けてなる把手付プラスチックボトルにおいて、下方取り付け腕の先端部下面に突起を設けることなくその先端にほぼ垂直に立ち上がる鍔板部を設け、該鍔板部をボルト壁に埋め込むようにして取り付けるとともに、下方取り付け腕の先端部下面Fと下方取り付け腕の下側のボトル壁の接触開始部Sの位置関係が、先端部下面Fと接触開始部Sとの高さの差ΔHが先端部下面Fと接触開始部Sとの水平距離Dの20%以上であることを特徴とする把手付プラスチックボトルである。
【0006】
本発明の把手付プラスチックボトルは、下方取り付け腕の先端部下面Fと下方取り付け腕の下側のボトル壁の接触開始部Sの位置関係が、先端部下面Fと接触開始部Sとの高さの差ΔHが先端部下面Fと接触開始部Sとの水平距離Dの20%以上としたので、ボトル本体をブロー成形すると同時に把手と一体化する際に、ボトル壁と把手の下方取り付け腕端部の下側の面とは摩擦が比較的小さくてスムーズに延伸され、ボトル壁が外側に近い方でも充分な厚みを保つものである。本発明のボトル本体は、プラスチック、例えばポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル樹脂を用いて、まず、射出成形により中間製品である管状素材(以下、プリフォームという。)を形成し、ついで、該プリフォームを延伸温度、例えばポリエチレンテレフタレートの場合は90〜120℃まで加熱した状態でブロー成形型内にセットし、前記プリフォーム内に高圧空気などを吹き込んで2軸延伸ブロー成形して得られる。
【0007】
本発明において、把手はポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが使用できる。
【0008】
特に、把手体の材質としてボトル本体と同様のポリエステル樹脂を採用すると、回収してリサイクルする際に、本体と一緒に処理することができ、また把手として再生樹脂を使用することができるので好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は本発明のプラスチックボトルに取り付けられる把手体正面図、図2は図1の側面図、図3は本発明の把手付プラスチックボトルの一例を示す一部切り欠いた側面図、図4は従来の把手付プラスチックボトルの一部切り欠いた側面図である。
【0011】
本発明のプラスチックボトルに取り付けられる把手体は図1〜図3に示すように、ボトル本体1の側面に形成した把手取付用凹部2に、握り部31と該握り部31の上下両端から横方向に突出する取り付け腕32,33とを備えた把手体3を、前記取り付け腕32,33の端部を把手取付用凹部2内の壁20に埋め込むようにして取り付けてなる把手付プラスチックボトルにおいて、下方取り付け腕33の先端部下面Fと下方取り付け腕33の下側のボトル壁201の接触開始部Sの位置関係が、先端部下面Fと接触開始部Sとの高さの差ΔHが先端部下面Fと接触開始部Sとの水平距離Dの20%以上であることを特徴とする把手付プラスチックボトルである。
【0012】
先端部下面Fと接触開始部Sとの高さの差ΔHが先端部下面Fと接触開始部Sとの水平距離Dの20%未満では、下方取り付け腕の下側のボトル壁201が極めて薄くなり、穴が開きやすくなり、またプラスチックボトルを垂直に落下したときの衝撃などにより、把手体および下方取り付け腕が下向きに応力を受けたときはずれやすくなるため、上記範囲が必要とされる。
【0013】
本発明で使用する把手体において、下側取り付け腕33の先部は、すなわち、鍔板部4に接続する部分まで図1〜3に示すように、先端面近く(先端面から4mm以下の位置)まで、内側板51と外側板52とを、中央縦リブ53によって連結した横断面である長さ方向に直角な断面をH形構造とすることが好ましい。これは、H構造を取らずに充分な強度を得ようとすると、その分厚さを大きく取る必要が生じ、厚さを大きく取ると、把手体を射出成形するときの冷却過程における収縮により、特に鍔板部4の先端面に凹み(ヒケともいう)が生じやすく、H形構造とするとこのヒケが生じにくく目立たないからである。
【0014】
また、把手体3を製造するためには、移動型と固定型とから構成され、両型が把手体3の中央に対応する部分から分割できる射出成形型(図示せず)を用いるのが通常であるが、握り部31や下側取り付け腕33などが内側板51と外側板52とを、中央縦リブ53によって連結した横断面である長さ方向に直角な断面がH形構造であると射出成形型の分割方向および製品把手体3の抜き方向に対して抵抗となるアンダーカット部が生じないので、両型を分割して製品把手体3を取り出す工程が容易になるという利点もある。
【0015】
なお、後述の測定方法による把手体の取り付け強度は25kgf以上であれば実用的に使用できる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
あらかじめ1.8リットルボトル用ブロー成形用型内に、図1,2に示すような、握り部31と該握り部31の上下両端から横方向に突出する取り付け腕32,33を備え、下方取り付け腕3の先端部下面Fと下方取り付け腕33の下側のボトル壁201の接触開始部Sの位置関係が先端部下面Fと接触開始部Sとの高さの差ΔHが先端部下面Fと接触開始部Sとの水平距離Dの38%であるポリエチレンテレフタレート製の把手体3(実施例1)をセットし、重量62gのポリエチレンテレフタレート製のプリオフォーム5を107℃に加熱してブロー成形したところ、ポリエチレンテレフタレート製の把手体は、下方取り付け腕33の下側のボトル壁21の最も薄い部分が0.25mmの厚さを保ち、まったく孔は生じず良好な把手付プラスチックボトルが得られた。
【0017】
得られた、把手付きプラスチックボトルについて、下記方法で取り付け強度を測定した結果、本発明の把手体を用いた把手付プラスチックボトルの把手体の取り付け強度は、実施例1は50kgfであり、実用的に使用可能とされる25kgfに比較して、極めて大きく優れたものであった。
【0018】
[取り付け強度]
引っ張り試験機を用い、図3のボトル本体1を横倒しに固定して、把手体3の握り部31の中央高さ部分を掴み、垂直に引っ張り強度を測定して最大値を取り付け強度とした。
【0019】
(比較例1)
図4に示す従来の取り付け腕32,33の先部には外方(下方)に突出片330が形成されており、ΔH/Dが、18%である把手3を用いた他は実施例1と同様の条件でブロー成形したところ、ポリエチレンテレフタレート製の把手体3(比較例1)の場合は、下方取り付け腕33の下側のボトル壁21に孔が生ずるものがあった。
【0020】
得られた、把手付プラスチックボトルについて、実施例1と同様にして取り付け強度を測定した結果、比較例1は20kgfと実用的に使用できるものではなかった。
【0021】
また90cm高さからの垂直落下強度も実施例1では3個中いずれも把手外れはなかったが比較例1は把手外れが3個中2個認められた。
【0022】
【発明の効果】
本発明の把手付プラスチックボトルは、下方取り付け腕の先端部下面Fと下方取り付け腕の下側のボトル壁の接触開始部Sの位置関係が、先端部下面Fと接触開始部Sとの高さの差ΔHが先端部下面Fと接触開始部Sとの水平距離Dの20%以上としたので、ボトル本体をブロー成形すると同時に把手と一体化する際にボトル壁と把手の下方取り付け腕端部の下側の面とは摩擦が比較的小さくてスムーズに延伸され、ボトル壁が外側に近い方でも充分な厚みを保つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用される把手体の一例を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明の把手付プラスチックボトルの一例を示す一部切り欠いた側面図である。
【図4】従来の把手付プラスチックボトルの一例を示す一部切り欠いた側面図である。
【符号の説明】
1 ボトル本体
2 把手取付用凹部
3 把手体
4 鍔板部
20 ボトル壁
31 握り部
32 上方取り付け腕
33 下方取り付け腕
51 内側板
52 外側板
53 中央縦リブ
201 ボトル壁
F 下方取り付け腕の先端部下面
S 下側のボトル壁の接触開始部
Claims (1)
- ボトル本体の側面に形成した把手取付用凹部に、握り部と該握り部の上下両端から横方向に突出する取り付け腕を備えた把手体を、前記取り付け腕の端部を把手取付用凹部内の壁に埋め込むようにして取り付けてなる把手付プラスチックボトルにおいて、下方取り付け腕の先端部下面に突起を設けることなくその先端にほぼ垂直に立ち上がる鍔板部を設け、該鍔板部をボルト壁に埋め込むようにして取り付けるとともに、下方取り付け腕の先端部下面Fと下方取り付け腕の下側のボトル壁の接触開始部Sの位置関係が、先端部下面Fと接触開始部Sとの高さの差ΔHが先端部下面Fと接触開始部Sとの水平距離Dの20%以上であることを特徴とする把手付プラスチックボトル。
Priority Applications (1)
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JP34568098A JP3834438B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | 把手付プラスチックボトル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34568098A JP3834438B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | 把手付プラスチックボトル |
Publications (2)
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JP2000168783A JP2000168783A (ja) | 2000-06-20 |
JP3834438B2 true JP3834438B2 (ja) | 2006-10-18 |
Family
ID=18378246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34568098A Expired - Lifetime JP3834438B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | 把手付プラスチックボトル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3834438B2 (ja) |
-
1998
- 1998-12-04 JP JP34568098A patent/JP3834438B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2000168783A (ja) | 2000-06-20 |
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