JP3834345B2 - 電極式水処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、水管等の水の通路を通る水の改質を行う電極式水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、水中にはカルシウムやマグネシウム等の物質が含まれ、これらのカルシウムやマグネシウム等がスケールとして析出し、この析出したスケールが通水管の内壁面に付着成長し、水の流れが悪くなる等、様々な問題が生じる。
【0003】
このようなスケール析出を防止するものとして、図11に示すような電極式水処理装置が提案されている。この装置は、アルミニウム等の筒体1の内部に絶縁性の固定板2を配置し、この固定板2の中心部に炭素棒3を取り付けたもので、筒体1は給水管に介設され、筒体1内を通る水に、アルミニウムと炭素のイオン化傾向の違いを利用してアルミニウムと炭素間に電流を流し、この電流エネルギーにより通水する水を活性化して水の溶解度を増し、スケールの析出を防止しようとするものである。
【0004】
しかしながら、イオン化傾向の違いによって生じる電流は非常に微弱であり、水の活性化の効果の上ではまだ不十分であり、図11に示した装置を長期間使用すると、筒体1と炭素棒3の電極面に汚れや酸化膜が付着し、水の活性化作用が弱められて、水の改質効果が失われてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、その問題を解決するために、本出願人は、図7に示すように、ステンレスのハウジング4の内部に一対のステンレス電極5,6を間隔を介して対向配置し、この電極5,6に矩形の極性反転電圧を印加することにより、電極5,6表面に汚れや酸化膜が付き難く、水に十分な活性化エネルギーを与え、スケールの析出を長期に渡って防止することができる電極式水処理装置を提案している。
【0006】
なお、同図において、各電極5,6には棒状の導伝体7が接続固定されており、この導伝体7は図示されていない絶縁部材を介してハウジング4に気密に取り付けられており、各電極5,6の導伝体7が制御装置8に接続され、この制御装置8に形成される極性反転駆動手段によって電極5,6に矩形の極性反転電圧が印加されるようになっている。また、図8には、図7の電極式水処理装置の外観図が示されているが、図7,8に示すように、ハウジング4の両端側には水管等に接続する接続部16が形成されている。
【0007】
図9は制御装置8の回路を示したもので、制御装置8は電圧印加手段として機能する極性反転駆動手段9を有し、この極性反転駆動手段9は電源回路10、矩形パルス発振回路11とを有して構成されている。電源回路10は商用電源の電源電圧を降圧し、必要に応じ直流電圧に変換して電圧を矩形パルス発振回路11に加えるようになっており、矩形パルス発振回路11は、図10に示すような矩形のプラスとマイナスが反転するパルス電圧を作り出し、電極5,6に極性の反転した電圧を印加する。そうすると、電極5,6間に流れる電流は図10に示すように、時間tに対して周期的に変化する矩形のパルス電流となる。
【0008】
この装置によれば、電極5,6間に流れる電流が、図10に示したような矩形状の極性反転パルス電流として与えられるために、対向した電極の極性反転切り換えが瞬間的に急激に行われることにより、スケールが電極の極性反転切り換えにより反転するときの瞬間的な慣性エネルギーにより、スケールの分子と分子の結合が切れることにより、スケールが非常に小さくなって水中に溶けるために、スケールの発生がより効果的に抑制されると考えられており、実際に、この装置を給水管に介設すれば、図11に示した装置を設けたときに比べてスケールの析出防止を長期に渡って防止できることが立証されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7の装置において、電極5,6が配設されているステンレスのハウジング4は電気伝導体であるために、電極5,6のハウジング4との距離が電極5,6同士の電極間距離以下に形成されていると、電極5,6に印加した電圧による電流が、例えば、図7の(a)の破線矢印に示すように、ハウジング4側に流れてしまい、電極5と電極6との間に電流が流れなくなってしまうといった問題があった。そうなると、せっかく電極5,6間に矩形の極性反転電圧を印加してもスケール析出防止効果が果たせないのである。
【0010】
そのため、この装置においては、例えば、図7の(b)に示すように、電極5,6の幅を理想的な電極幅よりもかなり小さくして電極5,6をハウジング4から遠ざけなくてはならず、そうすると、スケール防止のための水処理を行える水の割合がどうしても小さくなってしまった。
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電極間に十分に電流を流すことが可能であり、それにより水に十分な活性化エネルギーを与え、スケールの析出を長期に渡って防止することができる電極式水処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、本第1の発明は、ハウジング内の通水通路に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記ハウジングの通路内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、前記対向配置された両電極はその電極両端がハウジングの両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、前記ハウジング内通水通路の両端とその近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴として構成されている。
【0013】
また、本第2の発明は、ハウジング内の通水通路に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記ハウジングを絶縁体により形成し、前記対向配置された両電極はその電極両端がハウジングの両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、ハウジングの通水通路両端とその近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴として構成されている。
【0014】
さらに、本第3の発明は、水の通路内に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記電極が配設されている領域の水の通路の内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、前記対向配置された両電極はその電極両端が前記絶縁コーティングの形成領域の両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、この絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との絶縁コーティング形成領域における両端の境界位置と、その近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴として構成されている。
【0015】
【作用】
上記構成の本発明において、電極が配設されている例えばハウジング等の領域の水の通路はその内壁が絶縁されており、さらに、水の通路の内壁の絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との境界位置と、電極との最短距離が電極同士の電極間距離よりも大きく形成されているために、電極から水の通路側へ電流が流れることはなく、電極に印加された極性反転電圧による電流は確実に電極間に流れる。そして、この電流エネルギーにより水が活性化して溶解度が増し、しかも、極性反転電圧が印加されることで、水中に流れる電流の向きが反転して水中のイオンの偏在がなくなり、スケールの析出が効果的に抑制される。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本実施例の説明において、図7,8に示した電極式水処理装置と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。図1には、本発明に係る電極式水処理装置の第1の実施例の要部構成が示されている。本実施例が図7に示した電極式水処理装置と異なる特徴的なことは、ハウジング4の通水通路内壁を絶縁膜13により絶縁コーティングして絶縁したことと、ハウジング4内通路の両端と電極5,6との最短距離(B)を電極5,6の電極間距離(A)よりも大きく形成したことであり(A<B)、それ以外の構成は図7の電極式水処理装置と同様に構成されている。なお、前記絶縁膜13は、エポキシやテフロン等の絶縁体の塗料等をハウジング4内に塗装することにより形成される。
【0017】
本実施例は以上のように構成されており、本実施例でも、図7に示した電極式水処理装置と同様に、制御装置8の極性反転駆動手段9により電極5,6に極性反転電圧が印加され、そうすると、図10に示したような矩形のパルス電流が電極5,6間に流れるが、本実施例では、ハウジング4の通水通路内壁は絶縁コーティングにより絶縁されているために、電極5,6からハウジング4に電流が流れることはない。
【0018】
また、ハウジング4と接続される通水管25は、一般に、金属により形成されており、電気伝導体であるために、ハウジング4の通水通路内壁が絶縁されていても、ハウジング4の通水通路両端と電極5,6との最短距離(B)が電極5,6同士の電極間距離(A)以下の長さだとすると、電極5,6から通水管25側に電流が流れてしまうが、本実施例では、ハウジング4内通路の両端と電極5,6との最短距離(B)が電極間距離(A)よりも大きく形成されているために、電極5,6側からハウジング4の両端に接続される通水管に電流が流れるようなことはなく、前記パルス電流は確実に電極5,6間に流れる。
【0019】
そのため、本実施例では、ハウジング4内通路を流れる水に電極5,6からの十分な電流エネルギーが加えられ、それにより、水に十分な活性化エネルギーが与えられ、水の溶解度が増し、しかも、極性反転電圧が印加されることで、水中に流れる電流の向きが反転して水中のイオンの偏在がなくなり、スケールの析出を効果的に抑制することができる。
【0020】
図4には、本実施例の電極式水処理装置によるスケール析出抑制効果を確認するための実験装置の一例が示されており、本出願人は、このような実験装置を用いて次のような実験を行った。まず、容器20に未処理の水を入れ、容器21には、図7に示した電極式水処理装置を用いて一定時間水処理を行った水を入れ、容器22には、本実施例の電極式水処理装置を用いて一定時間水処理を行った水を入れる。なお、本実施例の電極式水処理装置による水処理の時間と前記図7の電極式水処理装置による水処理の時間とは同一時間とし、また、各容器20,21,22に入れる水の容量はいずれも等しくする。
【0021】
次に、各容器20〜22の水に、それぞれ同じ大きさの銅板23(23a〜23c)を入れて沈め、これらの各容器20〜22をウォーターバス24内入れ、このウォーターバス24内の水の温度を80℃として各容器20〜22の水を濃縮し、それにより、各容器20〜22の水に入れた銅板23a〜23cの表面にスケールを析出させ、そのスケールをHの鉛筆で引っ掻いて、銅板23a〜23cへのスケールの付着の度合を確認した。その結果、容器20内の未処理の水に沈めた銅板23aと、容器21内の、図7の電極式水処理装置により処理した水に沈めた銅板23bには、いずれもスケールが強固に付着し、Hの鉛筆で引っ掻いても殆ど傷が付かなかったが、容器22内の、本実施例の電極式水処理装置により処理した水に沈めた銅板23cの表面に付着したスケールは、Hの鉛筆により容易に銅板23cから剥がれ、銅板23cの表面が現れた。
【0022】
図5には、図4の実験によりスケールが付着した銅板23の表面の顕微鏡写真を模写した図が示されており、同図の(a)は銅板23aおよび23bの表面が、同図の(b)には銅板23cの表面が示されている。これらの図から分かるように、前記未処理の水や図7の電極式水処理装置により処理した水を濃縮させたときには、銅板23の表面に針状のスケールが析出し、この針状のスケールが核となってどんどん析出成長していくが、本実施例の電極式水処理装置により処理した水を濃縮させても、針状スケールの発生は殆ど見られず、スケールの析出量も少なく、析出したスケールも球状の結晶構造のものが殆どである。このような球状のスケールは、壁面への付着力が弱く、かつ、スケールの分子と分子の結合力も弱いために、すぐに破壊して水中に溶けるので、スケールが大きく成長するということもなくなり、このように、本実施例の電極式水処理装置を用いて水処理を行えば、極めて良好にスケールの析出を抑制できることが確認された。
【0023】
図2には、本発明に係る電極式水処理装置の第2の実施例の要部構成が示されている。本実施例が上記第1の実施例と異なる特徴的なことは、ハウジング4をエポキシ等の絶縁体14により形成し、絶縁膜13を省略したことであり、それ以外の構成は上記第1の実施例と同様に構成されている。
【0024】
本実施例は以上のように構成されており、本実施例でも、ハウジング4の通水通路両端と電極5,6との最短距離(B)が電極5,6の電極間距離(A)よりも形成されている(A<B)ために、電極5,6に印加される極性反転電圧による電流が電極5,6からハウジング4やハウジング4と接続される通水管側に流れることが抑制され、上記第1の実施例と同様の動作により同様の効果を奏することができる。
【0025】
図3には、本発明に係る電極式水処理装置の第3の実施例の要部構成が示されている。第3の実施例が上記第1の実施例と異なる特徴的なことは、ハウジング4を設けずに、電極5,6を水の通路としての通水管25内に間隔を介して対向配置したことである。本実施例では電極5,6が配設されている領域の通水管25の内壁を、エポキシやテフロン等により絶縁コーティングし、この絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との境界位置(図のC)と、電極5,6との最短距離(B)が電極5,6同士の電極間距離(A)よりも大きく形成されている。
【0026】
本実施例は以上のように構成されており、本実施例でも上記第1の実施例と同様の動作により同様の効果を奏することができる。
【0027】
なお、本発明は上記実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施例では、第1、第3の実施例の絶縁膜13を形成する絶縁体や、上記第2の実施例のハウジング4の絶縁体14をエポキシやテフロンとしたが、絶縁膜13や絶縁体14はエポキシやテフロン以外の他の絶縁材料を採用することもできる。
【0028】
また、上記実施例では、いずれも、矩形パルス発振回路11を有する極性反転駆動手段9を設け、電極5,6に矩形の極性反転電圧を印加するようにしたが、参考例としては、矩形パルス発振回路11の代わりに、矩形以外の極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、この極性反転駆動手段により電極5,6に電圧を印加して、例えば、図6に示すような滑らかな波形を有する極性反転パルス電流が流れるようにすることもできる。ただし、上記実施例のように、矩形の極性反転電圧を印加すると、極性反転が急激に行われ、この極性反転時のスケールの急激な反転慣性エネルギーにより、スケールの分子間結合が切れて、水に溶け易くなり、スケールの析出抑制効果を非常に高めることが可能となるために、矩形の極性反転電圧を電極5,6間に印加することが望ましい。
【0029】
さらに、上記実施例では、本実施例の装置を給水管に介設する使用例で説明したが、本実施例の装置は水の改質が要求される様々な用途に使用できるものであり、例えば、上記第1,第2の実施例のように、ハウジング4を有するユニット化した電極式水処理装置を各種のタンク内等に装着し、タンク内の水の改質を行うことができる。このように、水が収容されるタンク等に浸漬して使用する場合等には、図1,2に示すように、ハウジング4に流通孔12を設け、電極配置領域に水を流通し易くする構成にしたりして、ハウジング4の形態を任意に可変設計できる。
【0030】
さらに、上記実施例では、電源回路10に商用電源を接続したが、商用電源の代わりに電池を電源として用いてもよい。
【0031】
さらに、本実施例では、電極5,6はステンレスを用いて形成したが、これら電極5,6の材料はステンレスに限定されるものではなく、他の材料を用いて構成することができる。これら電極5,6は水回り部分に使用されるので、水に対する耐蝕性を備えた材料により構成することが望ましい。
【0032】
さらに、上記第1の実施例では、ハウジング4はステンレスを用いて形成したが、ハウジング4の材料はステンレスに限定されるものではなく、他の材料を用いて構成することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、電極が配設されている領域の水の通路の内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、この絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との境界位置と、前記電極の最短距離を電極同士の電極間距離よりも大きく形成することにより、電極に極性反転電圧が印加されたときに、電極から水の通路の絶縁コーティングされていない部分へ電流が流れることを防止して、確実に電極間に極性反転電流を流すことが可能となり、この電流エネルギーにより通路内の水を活性化して水の溶解度を高め、さらに、水中のイオンの偏在をなくし、スケールの析出を長期に渡って防止することができる。
【0034】
また、通水可能にしたハウジング内に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、ハウジングの通路内壁を絶縁コーティングにより絶縁したり、ハウジングを絶縁体により形成した本発明においても、ハウジング内の通水通路両端と電極との最短距離を電極同士の電極間距離よりも大きく形成することにより、前記と同様に、電極からハウジングやハウジングと接続される通水管等へ電流が流れることはなく、確実に電極間に極性反転電流を流すことが可能となるために、上記と同様の効果によりスケールの析出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極式水処理装置の第1の実施例を示す要部構成図である。
【図2】本発明に係る電極式水処理装置の第2の実施例を示す要部構成図である。
【図3】本発明に係る電極式水処理装置の第3の実施例を示す要部構成図である。
【図4】上記第1の実施例によるスケール析出抑制効果を確認するための実験装置の一例を示す説明図である。
【図5】上記第1の実施例の装置の効果確認の実験効果を示すスケール析出結晶構造の顕微鏡写真の模式図である。
【図6】 矩形以外の滑らかな波形を有する極性反転電流を参考例としてを示す説明図である。
【図7】本出願人が以前に提案している電極式水処理装置の一例を示す断面説明図である。
【図8】図7に示した装置の外観説明図である。
【図9】図7に示した電極式水処理装置の制御回路を示すブロック図である。
【図10】図9の回路により電極に印加される矩形の極性反転電圧を示す説明図である。
【図11】従来の電極式水処理装置の説明図である。
【符号の説明】
4 ハウジング
5,6 電極
8 制御装置
9 極性反転駆動手段
11 矩形パルス発振回路
13 絶縁膜
14 絶縁体
【産業上の利用分野】
本発明は、水管等の水の通路を通る水の改質を行う電極式水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、水中にはカルシウムやマグネシウム等の物質が含まれ、これらのカルシウムやマグネシウム等がスケールとして析出し、この析出したスケールが通水管の内壁面に付着成長し、水の流れが悪くなる等、様々な問題が生じる。
【0003】
このようなスケール析出を防止するものとして、図11に示すような電極式水処理装置が提案されている。この装置は、アルミニウム等の筒体1の内部に絶縁性の固定板2を配置し、この固定板2の中心部に炭素棒3を取り付けたもので、筒体1は給水管に介設され、筒体1内を通る水に、アルミニウムと炭素のイオン化傾向の違いを利用してアルミニウムと炭素間に電流を流し、この電流エネルギーにより通水する水を活性化して水の溶解度を増し、スケールの析出を防止しようとするものである。
【0004】
しかしながら、イオン化傾向の違いによって生じる電流は非常に微弱であり、水の活性化の効果の上ではまだ不十分であり、図11に示した装置を長期間使用すると、筒体1と炭素棒3の電極面に汚れや酸化膜が付着し、水の活性化作用が弱められて、水の改質効果が失われてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、その問題を解決するために、本出願人は、図7に示すように、ステンレスのハウジング4の内部に一対のステンレス電極5,6を間隔を介して対向配置し、この電極5,6に矩形の極性反転電圧を印加することにより、電極5,6表面に汚れや酸化膜が付き難く、水に十分な活性化エネルギーを与え、スケールの析出を長期に渡って防止することができる電極式水処理装置を提案している。
【0006】
なお、同図において、各電極5,6には棒状の導伝体7が接続固定されており、この導伝体7は図示されていない絶縁部材を介してハウジング4に気密に取り付けられており、各電極5,6の導伝体7が制御装置8に接続され、この制御装置8に形成される極性反転駆動手段によって電極5,6に矩形の極性反転電圧が印加されるようになっている。また、図8には、図7の電極式水処理装置の外観図が示されているが、図7,8に示すように、ハウジング4の両端側には水管等に接続する接続部16が形成されている。
【0007】
図9は制御装置8の回路を示したもので、制御装置8は電圧印加手段として機能する極性反転駆動手段9を有し、この極性反転駆動手段9は電源回路10、矩形パルス発振回路11とを有して構成されている。電源回路10は商用電源の電源電圧を降圧し、必要に応じ直流電圧に変換して電圧を矩形パルス発振回路11に加えるようになっており、矩形パルス発振回路11は、図10に示すような矩形のプラスとマイナスが反転するパルス電圧を作り出し、電極5,6に極性の反転した電圧を印加する。そうすると、電極5,6間に流れる電流は図10に示すように、時間tに対して周期的に変化する矩形のパルス電流となる。
【0008】
この装置によれば、電極5,6間に流れる電流が、図10に示したような矩形状の極性反転パルス電流として与えられるために、対向した電極の極性反転切り換えが瞬間的に急激に行われることにより、スケールが電極の極性反転切り換えにより反転するときの瞬間的な慣性エネルギーにより、スケールの分子と分子の結合が切れることにより、スケールが非常に小さくなって水中に溶けるために、スケールの発生がより効果的に抑制されると考えられており、実際に、この装置を給水管に介設すれば、図11に示した装置を設けたときに比べてスケールの析出防止を長期に渡って防止できることが立証されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7の装置において、電極5,6が配設されているステンレスのハウジング4は電気伝導体であるために、電極5,6のハウジング4との距離が電極5,6同士の電極間距離以下に形成されていると、電極5,6に印加した電圧による電流が、例えば、図7の(a)の破線矢印に示すように、ハウジング4側に流れてしまい、電極5と電極6との間に電流が流れなくなってしまうといった問題があった。そうなると、せっかく電極5,6間に矩形の極性反転電圧を印加してもスケール析出防止効果が果たせないのである。
【0010】
そのため、この装置においては、例えば、図7の(b)に示すように、電極5,6の幅を理想的な電極幅よりもかなり小さくして電極5,6をハウジング4から遠ざけなくてはならず、そうすると、スケール防止のための水処理を行える水の割合がどうしても小さくなってしまった。
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電極間に十分に電流を流すことが可能であり、それにより水に十分な活性化エネルギーを与え、スケールの析出を長期に渡って防止することができる電極式水処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、本第1の発明は、ハウジング内の通水通路に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記ハウジングの通路内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、前記対向配置された両電極はその電極両端がハウジングの両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、前記ハウジング内通水通路の両端とその近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴として構成されている。
【0013】
また、本第2の発明は、ハウジング内の通水通路に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記ハウジングを絶縁体により形成し、前記対向配置された両電極はその電極両端がハウジングの両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、ハウジングの通水通路両端とその近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴として構成されている。
【0014】
さらに、本第3の発明は、水の通路内に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記電極が配設されている領域の水の通路の内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、前記対向配置された両電極はその電極両端が前記絶縁コーティングの形成領域の両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、この絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との絶縁コーティング形成領域における両端の境界位置と、その近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴として構成されている。
【0015】
【作用】
上記構成の本発明において、電極が配設されている例えばハウジング等の領域の水の通路はその内壁が絶縁されており、さらに、水の通路の内壁の絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との境界位置と、電極との最短距離が電極同士の電極間距離よりも大きく形成されているために、電極から水の通路側へ電流が流れることはなく、電極に印加された極性反転電圧による電流は確実に電極間に流れる。そして、この電流エネルギーにより水が活性化して溶解度が増し、しかも、極性反転電圧が印加されることで、水中に流れる電流の向きが反転して水中のイオンの偏在がなくなり、スケールの析出が効果的に抑制される。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本実施例の説明において、図7,8に示した電極式水処理装置と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。図1には、本発明に係る電極式水処理装置の第1の実施例の要部構成が示されている。本実施例が図7に示した電極式水処理装置と異なる特徴的なことは、ハウジング4の通水通路内壁を絶縁膜13により絶縁コーティングして絶縁したことと、ハウジング4内通路の両端と電極5,6との最短距離(B)を電極5,6の電極間距離(A)よりも大きく形成したことであり(A<B)、それ以外の構成は図7の電極式水処理装置と同様に構成されている。なお、前記絶縁膜13は、エポキシやテフロン等の絶縁体の塗料等をハウジング4内に塗装することにより形成される。
【0017】
本実施例は以上のように構成されており、本実施例でも、図7に示した電極式水処理装置と同様に、制御装置8の極性反転駆動手段9により電極5,6に極性反転電圧が印加され、そうすると、図10に示したような矩形のパルス電流が電極5,6間に流れるが、本実施例では、ハウジング4の通水通路内壁は絶縁コーティングにより絶縁されているために、電極5,6からハウジング4に電流が流れることはない。
【0018】
また、ハウジング4と接続される通水管25は、一般に、金属により形成されており、電気伝導体であるために、ハウジング4の通水通路内壁が絶縁されていても、ハウジング4の通水通路両端と電極5,6との最短距離(B)が電極5,6同士の電極間距離(A)以下の長さだとすると、電極5,6から通水管25側に電流が流れてしまうが、本実施例では、ハウジング4内通路の両端と電極5,6との最短距離(B)が電極間距離(A)よりも大きく形成されているために、電極5,6側からハウジング4の両端に接続される通水管に電流が流れるようなことはなく、前記パルス電流は確実に電極5,6間に流れる。
【0019】
そのため、本実施例では、ハウジング4内通路を流れる水に電極5,6からの十分な電流エネルギーが加えられ、それにより、水に十分な活性化エネルギーが与えられ、水の溶解度が増し、しかも、極性反転電圧が印加されることで、水中に流れる電流の向きが反転して水中のイオンの偏在がなくなり、スケールの析出を効果的に抑制することができる。
【0020】
図4には、本実施例の電極式水処理装置によるスケール析出抑制効果を確認するための実験装置の一例が示されており、本出願人は、このような実験装置を用いて次のような実験を行った。まず、容器20に未処理の水を入れ、容器21には、図7に示した電極式水処理装置を用いて一定時間水処理を行った水を入れ、容器22には、本実施例の電極式水処理装置を用いて一定時間水処理を行った水を入れる。なお、本実施例の電極式水処理装置による水処理の時間と前記図7の電極式水処理装置による水処理の時間とは同一時間とし、また、各容器20,21,22に入れる水の容量はいずれも等しくする。
【0021】
次に、各容器20〜22の水に、それぞれ同じ大きさの銅板23(23a〜23c)を入れて沈め、これらの各容器20〜22をウォーターバス24内入れ、このウォーターバス24内の水の温度を80℃として各容器20〜22の水を濃縮し、それにより、各容器20〜22の水に入れた銅板23a〜23cの表面にスケールを析出させ、そのスケールをHの鉛筆で引っ掻いて、銅板23a〜23cへのスケールの付着の度合を確認した。その結果、容器20内の未処理の水に沈めた銅板23aと、容器21内の、図7の電極式水処理装置により処理した水に沈めた銅板23bには、いずれもスケールが強固に付着し、Hの鉛筆で引っ掻いても殆ど傷が付かなかったが、容器22内の、本実施例の電極式水処理装置により処理した水に沈めた銅板23cの表面に付着したスケールは、Hの鉛筆により容易に銅板23cから剥がれ、銅板23cの表面が現れた。
【0022】
図5には、図4の実験によりスケールが付着した銅板23の表面の顕微鏡写真を模写した図が示されており、同図の(a)は銅板23aおよび23bの表面が、同図の(b)には銅板23cの表面が示されている。これらの図から分かるように、前記未処理の水や図7の電極式水処理装置により処理した水を濃縮させたときには、銅板23の表面に針状のスケールが析出し、この針状のスケールが核となってどんどん析出成長していくが、本実施例の電極式水処理装置により処理した水を濃縮させても、針状スケールの発生は殆ど見られず、スケールの析出量も少なく、析出したスケールも球状の結晶構造のものが殆どである。このような球状のスケールは、壁面への付着力が弱く、かつ、スケールの分子と分子の結合力も弱いために、すぐに破壊して水中に溶けるので、スケールが大きく成長するということもなくなり、このように、本実施例の電極式水処理装置を用いて水処理を行えば、極めて良好にスケールの析出を抑制できることが確認された。
【0023】
図2には、本発明に係る電極式水処理装置の第2の実施例の要部構成が示されている。本実施例が上記第1の実施例と異なる特徴的なことは、ハウジング4をエポキシ等の絶縁体14により形成し、絶縁膜13を省略したことであり、それ以外の構成は上記第1の実施例と同様に構成されている。
【0024】
本実施例は以上のように構成されており、本実施例でも、ハウジング4の通水通路両端と電極5,6との最短距離(B)が電極5,6の電極間距離(A)よりも形成されている(A<B)ために、電極5,6に印加される極性反転電圧による電流が電極5,6からハウジング4やハウジング4と接続される通水管側に流れることが抑制され、上記第1の実施例と同様の動作により同様の効果を奏することができる。
【0025】
図3には、本発明に係る電極式水処理装置の第3の実施例の要部構成が示されている。第3の実施例が上記第1の実施例と異なる特徴的なことは、ハウジング4を設けずに、電極5,6を水の通路としての通水管25内に間隔を介して対向配置したことである。本実施例では電極5,6が配設されている領域の通水管25の内壁を、エポキシやテフロン等により絶縁コーティングし、この絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との境界位置(図のC)と、電極5,6との最短距離(B)が電極5,6同士の電極間距離(A)よりも大きく形成されている。
【0026】
本実施例は以上のように構成されており、本実施例でも上記第1の実施例と同様の動作により同様の効果を奏することができる。
【0027】
なお、本発明は上記実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施例では、第1、第3の実施例の絶縁膜13を形成する絶縁体や、上記第2の実施例のハウジング4の絶縁体14をエポキシやテフロンとしたが、絶縁膜13や絶縁体14はエポキシやテフロン以外の他の絶縁材料を採用することもできる。
【0028】
また、上記実施例では、いずれも、矩形パルス発振回路11を有する極性反転駆動手段9を設け、電極5,6に矩形の極性反転電圧を印加するようにしたが、参考例としては、矩形パルス発振回路11の代わりに、矩形以外の極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、この極性反転駆動手段により電極5,6に電圧を印加して、例えば、図6に示すような滑らかな波形を有する極性反転パルス電流が流れるようにすることもできる。ただし、上記実施例のように、矩形の極性反転電圧を印加すると、極性反転が急激に行われ、この極性反転時のスケールの急激な反転慣性エネルギーにより、スケールの分子間結合が切れて、水に溶け易くなり、スケールの析出抑制効果を非常に高めることが可能となるために、矩形の極性反転電圧を電極5,6間に印加することが望ましい。
【0029】
さらに、上記実施例では、本実施例の装置を給水管に介設する使用例で説明したが、本実施例の装置は水の改質が要求される様々な用途に使用できるものであり、例えば、上記第1,第2の実施例のように、ハウジング4を有するユニット化した電極式水処理装置を各種のタンク内等に装着し、タンク内の水の改質を行うことができる。このように、水が収容されるタンク等に浸漬して使用する場合等には、図1,2に示すように、ハウジング4に流通孔12を設け、電極配置領域に水を流通し易くする構成にしたりして、ハウジング4の形態を任意に可変設計できる。
【0030】
さらに、上記実施例では、電源回路10に商用電源を接続したが、商用電源の代わりに電池を電源として用いてもよい。
【0031】
さらに、本実施例では、電極5,6はステンレスを用いて形成したが、これら電極5,6の材料はステンレスに限定されるものではなく、他の材料を用いて構成することができる。これら電極5,6は水回り部分に使用されるので、水に対する耐蝕性を備えた材料により構成することが望ましい。
【0032】
さらに、上記第1の実施例では、ハウジング4はステンレスを用いて形成したが、ハウジング4の材料はステンレスに限定されるものではなく、他の材料を用いて構成することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、電極が配設されている領域の水の通路の内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、この絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との境界位置と、前記電極の最短距離を電極同士の電極間距離よりも大きく形成することにより、電極に極性反転電圧が印加されたときに、電極から水の通路の絶縁コーティングされていない部分へ電流が流れることを防止して、確実に電極間に極性反転電流を流すことが可能となり、この電流エネルギーにより通路内の水を活性化して水の溶解度を高め、さらに、水中のイオンの偏在をなくし、スケールの析出を長期に渡って防止することができる。
【0034】
また、通水可能にしたハウジング内に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、ハウジングの通路内壁を絶縁コーティングにより絶縁したり、ハウジングを絶縁体により形成した本発明においても、ハウジング内の通水通路両端と電極との最短距離を電極同士の電極間距離よりも大きく形成することにより、前記と同様に、電極からハウジングやハウジングと接続される通水管等へ電流が流れることはなく、確実に電極間に極性反転電流を流すことが可能となるために、上記と同様の効果によりスケールの析出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極式水処理装置の第1の実施例を示す要部構成図である。
【図2】本発明に係る電極式水処理装置の第2の実施例を示す要部構成図である。
【図3】本発明に係る電極式水処理装置の第3の実施例を示す要部構成図である。
【図4】上記第1の実施例によるスケール析出抑制効果を確認するための実験装置の一例を示す説明図である。
【図5】上記第1の実施例の装置の効果確認の実験効果を示すスケール析出結晶構造の顕微鏡写真の模式図である。
【図6】 矩形以外の滑らかな波形を有する極性反転電流を参考例としてを示す説明図である。
【図7】本出願人が以前に提案している電極式水処理装置の一例を示す断面説明図である。
【図8】図7に示した装置の外観説明図である。
【図9】図7に示した電極式水処理装置の制御回路を示すブロック図である。
【図10】図9の回路により電極に印加される矩形の極性反転電圧を示す説明図である。
【図11】従来の電極式水処理装置の説明図である。
【符号の説明】
4 ハウジング
5,6 電極
8 制御装置
9 極性反転駆動手段
11 矩形パルス発振回路
13 絶縁膜
14 絶縁体
Claims (3)
- ハウジング内の通水通路に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記ハウジングの通路内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、前記対向配置された両電極はその電極両端がハウジングの両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、前記ハウジング内通水通路の両端とその近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴とする電極式水処理装置。
- ハウジング内の通水通路に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記ハウジングを絶縁体により形成し、前記対向配置された両電極はその電極両端がハウジングの両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、ハウジングの通水通路両端とその近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴とする電極式水処理装置。
- 水の通路内に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に矩形パルス発振回路により作り出される矩形発振パルスの極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段を設け、前記電極が配設されている領域の水の通路の内壁を絶縁コーティングにより絶縁し、前記対向配置された両電極はその電極両端が前記絶縁コーティングの形成領域の両端の内側近傍位置まで伸長した形態で配置され、この絶縁コーティングされている部分と絶縁コーティングされていない部分との絶縁コーティング形成領域における両端の境界位置と、その近傍の電極端との最短距離をいずれも電極同士の電極間距離よりも大きく形成したことを特徴とする電極式水処理装置。
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