JP3834125B2 - 水路ブロック製造用型枠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
開閉自在な前後妻板と左右側板及び拡縮自在または非拡縮の中子を有する水路ブロック製造用型枠(暗渠ブロック・上面開口のU字溝ブロック等を天地逆に製造する)において、左右側板を所定の下り勾配に沿って直立したまま降下・上昇させて開閉し、前記下り勾配の平行線上に固着した水抜孔形成入子・接続ボルト穴形成入子等の脱着を不要にして、脱型・打設時の省力化と時間短縮を計る水路ブロック製造用型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の水路ブロック製造用型枠KTの概略を示す正面図で、図下部に示すU字溝ブロックU、または中子Nを変更して暗渠ブロック等の製造に汎用されている。
この型枠KTでは、台枠Dの両側面に左右の側板2を枢着し、枢着部pを支点として外方へ回転させるか、または台枠Dに延設した案内軌条3に両側板2を転支して外方へ平行移動(矢符sl)させて脱型する構成で、図下部に示す排水性舗装道路の路肩部に布設するU字形ブロックU(または暗渠ブロック)等を製造する、これらの製品を造るには外側面上部から路面の浸透水を、水路内へ流下させる水抜き孔b2の形成入子b2pと製品接続用の接続ボルトbo挿入時に落下を防止するため同様勾配の付いた接続ボルト穴b3の形成入子b3pを装着する必要があるが、前記水抜き孔b2の形成入子b2p及び接続ボルト穴b3の形成入子b3p等中心線clが上側へ傾斜した形状の入子は、前記側板2の回転または平行移動slでは抜き取り不可能なため、それらの形成入子b2p,b3p等を打設の度に側板2に螺着し、脱型時にはボルト6を取り外した後側板2を開き、脱型した前記製品から更に水抜き孔の形成入子b2p・接続ボルト穴の形成入子b3p等を抜き取る煩雑な工程(着脱の度に作業員2人で約20分)を要した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の欠点を排除するため、前記水抜き孔の形成入子・接続ボルト穴の形成入子の着脱を不要にして、左右側板開きと同時に外側面上部から水路内へ流下させる前記水抜き孔の形成入子または接続ボルト穴の形成入子等を抜取り、水抜き孔・接続ボルト穴等を設けた前記排水性舗装用の暗渠ブロック・U字溝ブロック等の製造に際し、省力化と時間短縮が計れる水路ブロック製造用型枠を提供すること。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、開閉自在な前後妻板と左右側板及び拡縮自在な中子(暗渠ブロック用)または非拡縮の中子(U字溝ブロック用)を有する水路ブロック製造用型枠の、台枠両側面の前後部寄りと中央部寄りに、上部の所定位置に開口部を有する好ましくは20°乃至30°の下り勾配の長孔を穿設した複数の案内板と、同一下り勾配の長さの短い長孔を穿設した複数の移動制限板を突設し、前記下り勾配と同一線上に内側転支ローラと外側転支ローラを所定寸法離して枢着した複数の転支アームと、停止片を有し前記外側転支ローラの同一軸線上に転支ローラを枢着した複数の転支兼停止アームを、左右側板の案内板と移動制限板との対応位置下面に垂設し、前記案内板の長孔内に転支アームの内側転支ローラと外側転支ローラを転動可能に係合し、前記移動制限板の長孔内に転支アームの転支ローラを転動可能に係合して、左右側板が直立したまま前記勾配に沿って昇降可能且つ最下降位置において外側転支ローラと転支兼停止アームの転支ローラの枢軸を支点として左右側板を水平位置迄傾倒可能に設ける。
【0005】
また、開閉自在な前後妻板と左右側板及び拡縮自在または非拡縮の中子を有する水路ブロック製造用型枠の、台枠両側面の前後部寄りと中央部寄りに、好ましくは20°乃至30°の下り勾配の長孔と下端部に開口部を有する同一長さの長孔を、同一線上に穿設した複数の案内板と、同一下り勾配の長孔を穿設した複数の移動制限板を突設し、前記下り勾配と同一勾配線上に内側転支ローラと外側転支ローラを所定寸法離して枢着した複数の転支兼停止アームと、前記内側転支ローラの同一軸線上に転支ローラを枢着した複数の転支アームを、左右側板の案内板と移動制限板との対応位置下面に垂設し、前記案内板の2つの長孔内に転支兼停止アームの内側転支ローラと外側転支ローラを夫夫転動可能に係合し、前記移動制限板の長孔内に転支アームの転支ローラを転動可能に係合して、左右側板が直立したまま前記勾配に沿って昇降可能且つ最下降位置において、転支兼停止アームの内側転支ローラと移動制限板の転支ローラの枢軸を支点として左右側板を水平位置迄傾倒可能に設けた、水路ブロック製造用型枠を構成する。
【0006】
更に、上記型枠の左側板と右側板の、前記下り勾配との平行線上に、先細の接続ボルト穴形成入子を固着し、側板開放と同時に接続ボルト穴形成入子を抜脱可能にした、水路ブロック製造用型枠を構成する。
【0007】
また、上記型枠の左側板と右側板の両方または何れか片方の、前記下り勾配との平行線上に、中子に当接する長さの先細の水抜孔形成入子を固着し、側板開放と同時に水抜孔形成入子を抜脱可能にした、水路ブロック製造用型枠を構成する。
【0008】
また、製品布設時の安定(滑動・転倒に対する)に有用な突出底版を形成するため、上記型枠の左側板と右側板の両方または何れか片方の上部に、突出底版形成部を突設し、側板が前記下り勾配に従って降下することにより(側板が回転または水平に開く従来型枠では脱型ができなかった)容易に脱型できる、水路ブロック製造用型枠を構成する。
【0009】
更に、上記型枠の左側板と右側板間に、前記下り勾配に沿って昇降する両側板を閉じた時、両側板間を台枠に挟持して、コンクリート締固め時の振動機による共振の防止と、昇降作業の省力化を計るための挟持兼昇降手段を介在させる。
または、両側板間を勾配に沿って強制的に開閉して昇降させる挟持兼昇降手段を両側板回転時の両支点間に設けた、水路ブロック製造用型枠を構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔実施例〕
図1は、本発明の概略構成を示す要部以外を省略した正面図、図2は、本発明の概略構成を示す一部を破断した側面図、図3は、本発明の要部を示す説明図、図4は、本発明の請求項2に係る実施例の要部を示す説明図、図5は、本発明の請求項4,5に係る実施例の説明図、図6は、本発明の請求項6に係る実施例の説明図、図7は、本発明の請求項6に係る別の実施例の斜視図、図8は、従来技術の説明図である。
以下、図1乃至図7を参照し本発明の各実施例を詳記する。
【0011】
図1は本発明の概略構成を示す要部以外を省略した正面図で、図下部に本発明で造られる暗渠ブロックB1(切欠部に道路境界ブロックを載置する)とU字形ブロックU1を断面図で略示している、暗渠ブロックB1とU字形ブロックU1は排水性舗装(車道)の路肩部に布設し、路面からの浸透水を水抜き孔b2から水路内へ排水するもので、接続部には接続ボルト装着(挿入と締付)の容易な接続ボルト穴b3を形成している。
図2は、本発明の概略構成を示す一部を破断した側面図、図3は、本発明の要部を示す説明図である。
【0012】
図1,図2に示す、暗渠ブロックB1の製造用型枠KBは、後部妻板30に固着した支持梁32に遊嵌して支持された中子40(拡縮自在な)を有し、前部妻板20の緊締手段25を緩めれば同時に前部妻板20に突設した位置決めピンpiと後部妻板30に内装された位置決め枠33の先鋭の位置決めピンpi( 中子40と両側板100,110の)が抜け出し、前部妻板20を前方(矢符f)へ倒せば、連動機構26が後退し転支機構27により転支された後部妻板30が後退(矢符r)して、左右側板100,110が開放可能に構成され、
台枠10両側面の前後部寄りに、上側の一部に開口部130(後述する内側転支ローラ54が側板回転時に抜け出す)を設けた所定の下り勾配S(20°乃至30°で外方へ下る勾配)の長孔140を穿設した案内板150を突設し、左右側板100,110下面の前記案内板150との対向位置に、内側転支ローラ54と外側転支ローラ56を前記下り勾配S線上に所定寸法離して枢着した転支アーム50を垂設し、前記案内板150の長孔140内に両転支ローラ54,56を転動可能に係合し、両側板100,110が下り勾配Sに沿って右に示すよう昇降可能(閉じ、または開く)に転支(図3(a)参照)している。なお、両側板と後部妻板30間に掛け外し自在の例えばフックを有するチェーン・リンク等側板開きを制限(製品打設時の常用開度110c迄の)する拘束部材90を設けることもできる。図中鎖線で示すのはU字溝ブロックU1製造用の非拡縮の中子40Uである。
【0013】
また、図3(b)に示す台枠10両側面の中央部寄りに、側板の開閉(転動して昇降)ストロークst長さの長孔160を穿設した移動制限板170を突設し、左右側板100,110の移動制限板170との対向位置に、前記外側転支ローラ56と軸線を同じくする転支ローラ76を枢着した転支兼停止アーム70を突設し、転支ローラ76を前記移動制限板170の長孔160内に転動可能に係合し、左右側板100,110の側板端面112(図1参照)の前記下り勾配Sとの平行線S2上に、先細の接続ボルト穴形成入子200(接続ボルト穴b3用の)を固着している。なお、符号50c,70cは前記案内板150と移動制限板170の防塵カバーである。
【0014】
以上のように構成すれば、両側板100,110は直立したまま長孔140と長孔160内を転動して110b位置に下り勾配Sに従って降下し、外側転支ローラ56と転支ローラ76が長孔140と長孔160の終端部に至った時点で先細の接続ボルト穴形成入子200が側板開きと同時に抜き取れ、前記転支ローラ54が開口部130位置と合致し、両側板は外側転支ローラ56と転支ローラ76の枢軸56s,76sを支点として回転し二点鎖線110cの如く開放可能となり 転支兼停止アーム70の停止片72により水平位置110dで停止し、該型枠の掃除・メンテナンスが容易に行える。
【0015】
更に、図1に二点鎖線で示す案内板150Lに、延長した長孔140Lを穿設して側板の昇降ストロークを延長すれば、下り勾配Sとの平行線S3上に固着した中子40に達する先細の水抜孔形成入子220の抜脱も可能となり、水抜孔b2の形成が容易となる。
【0016】
図4は、本発明の請求項2に係る実施例の要部を示す説明図で、前記実施例と同様位置の、図4(a)に示す台枠10両側面の前後部寄りに、側板の昇降ストロークst長さの内側の長孔145と下端部に開口部135を有する外側の長孔146を所定寸法離して前記勾配S線上に穿設した案内板151を固着し、左右側板100,110下面の前記案内板151との対向位置に、前記下り勾配S線上に所定寸法離して内側転支ローラ54と外側転支ローラ56を枢着した転支兼停止アーム51を垂設し、前記案内板151の両長孔145と146内に、両転支ローラ54,56を転動可能に係合し、両側板100,110が勾配Sに沿って昇降可能(閉じまたは開く)に転支している。
【0017】
そして、図4(b)に示す台枠10両側面の中央部寄りには、前記長孔145と同一長さの長孔164を前記内側の長孔145と同一勾配線上の同軸線上に穿設した移動制限板171を突設し、左右側板100,110の移動制限板171との対向位置に、転支ローラ74を前記内側転支ローラ54と同一線上に枢着した転支アーム71を突設し、前記転支ローラ74を前記移動制限板171の長孔164内に転動可能に係合する。
以上のように構成すれば、脱型時(側板開き時)両側板100,110は直立したまま長孔145,146及び長孔164内を転動して110b位置へ下り勾配Sに従って降下し、両側板10,110の前記下り勾配Sとの平行線S2上に固着した接続ボルト穴形成入子200が側板開きと同時に抜き取られる。
そして、内側転支ローラ54と外側転支ローラ56及び転支ローラ74が長孔145,146及び長孔164の終端部に至った(側板が降下した)時点で、前記転支ローラ56が前記開口部135位置と合致し、内側転支ローラ54と転支ローラ74の枢軸54s,74sを支点として両側板が二点鎖線110cの如く回転して開放可能となり 転支兼停止アーム51の停止端部52が停止片12に到達した水平位置110dで停止し、該型枠各部の掃除・メンテナンスが容易になる。
【0018】
また、前記実施例同様に、案内板151と移動制限板171の各長孔145,146,164を延長して設ければ、側板開きと同時に中子40に達する先細の水抜孔形成入子220の抜脱が可能となる。
【0019】
図5は、本発明の請求項4,5に係る実施例の説明図で、右側板110の昇降ストロークを増加させるため延長した長孔140Lを穿設した案内板151を台枠10に固着し、右側板110に中子40に達する先細の水抜孔形成入子220を固着し、左側板100の頂部に突出底版形成部105を外方へ延長して設けている。
この突出底版部105は、両側板が回転して開くか、または側板が水平に移動して開く従来型枠では、突出底版btの上面に矢符bbで示す勾配を付けなければ、突出底版上面と型枠の底版形成部が接触して開くことができなかったが、この実施例によれば、図下に断面図で示す水路内4に開口した先細の水抜孔b3と接続ボルトの装着が容易な接続ボルト連結穴b2及び上面が水平な突出底版btを設けた暗渠ブロックB2を短時間で容易に脱型することができる。
【0020】
図6は、本発明の請求項6に係る実施例の説明図である。
図6(a)に挟持状態(両側板が上昇し閉じた)で示す挟持兼昇降手段80は、左側板100の下側に支承孔63を設けた挟持アーム61を突設し、揺動部材83の枢軸83sを支承孔63に揺動自在に支承し、右側板110の下側に係合アーム62を突設し、該係合アーム62の前記挟持アーム61の支承孔63の僅か下位置に係合溝68を穿設し、端部に調整部84を有する作動杆85を前記揺動部材83に挿通し、作動杆85の他端に固着した作動アーム86先端の孔部86hを作動杆85の軸線上に穿設し、ハンドルHを挿入可能な逆U形断面の係合部材88の連結孔88hを枢軸89で前記孔部86hに回動自在に枢着し、係合部材88の他端部に係合ピン88pを貫設し、側板挟持時に係合ピン88pが前記作動アーム86の湾曲面に当接し、作動杆85の軸心より下方の死点を僅か越えた位置で停止するよう構成する。
【0021】
上記のように構成すれば、側板閉じ時に係合部材88を左回転させると、係合ピン88pが係合アーム62の係合溝68と係合し、回転の進行に伴い左右側板100,110間が勾配Sに沿って上昇して台枠10上の底面部15側面に押し付けられて挟持され、挟持の最終段階に於いて作動杆85と孔部86hに軸支された係合部材88の係合ピン88pが、作動杆85の軸心以下に係合してトグルジョイントが成立し、両側板を強力に挟持するので、コンクリート締固め時の強力な振動機による共振を防止し、スパンの長い側板の部材厚を増やすことなくトロ漏れの無い製品を造ることができる。
【0022】
図6(b)は両側板の開放時(両側板を降下させ開く)を示す図で、前記係合部材88を右回転すれば、作動杆85は回転の進行により押し下げられ係合ピン88pが係合溝68から脱出して両側板100,110は挟持を開放され自重により降下して開き、接続ボルト穴形成入子200がコンクリート製品外へ抜き取られ、前出図2参照の前部妻板20を開けば、後部妻板30が後退し前後の位置決めピンpiが抜けて、両側板100,110が回転可能となる。
また、型枠組付時に、係合部材88をハンドルHで左回転すれば、回転の進行により係合ピン88pが係合溝68と係合し図6(a)の状態に復帰する。
この挟持兼昇降手段80は、手動操作が可能なため自動化生産ライン以外の定置式の製造ラインに有用である。
【0023】
図7は、本発明の請求項5に係る別の実施例の要部以外を省略した説明図で、台枠10を切欠き両側板の挟持兼昇降手段80Bの構成を両側板の開放状態(両側板開き時)で示している。
この実施例では、両側板100,110を螺杆の回動操作で強制的に開閉するため、一端に回動頭部87hを有する螺杆87の両端に逆位相の即ち右ネジ部Rと左ネジ部Lを螺刻し、前記右ネジ部Rと左ネジ部Lに螺杆87と直交する枢軸hsを有するナット部材NRとNLを夫夫螺嵌し、両側板100,110下面に挟持腕61を垂設し、両側板の回転中心軸線上に設けた挟持腕61の支承孔63に、両ナット部材NRとNLの枢軸nsを揺動自在に支承した挟持兼昇降手段80Bを構成している。
なお、挟持兼昇降手段80Bは、図示しない複数の螺杆87を併設してスプロケットとチェーンにより同期回動してもよく、螺杆87の駆動をベベルギア・スプライン軸等を使用した直交軸で型枠前部側からの回動操作も可能である。
【0024】
上記のように構成した螺杆87による挟持兼昇降手段80Bは、脱型時に図示省略した前後妻板を開き、挟持兼昇降手段80Bの回動頭部87hを左回転すれば、両側板100,110が直立したまま前記案内板150(または151)の長孔140の勾配Sに従って下降して開き、前記接続ボルト穴形成入子200等が製品外側へ抜き出され即脱型可能となり、この最下降位置において両側板は水平位置まで全開(掃除・メンテナンスが容易)することができる。
【0025】
また、打設時(型枠組付時)に両側板を起こして回動頭部87hを右回転すれば、両側板100,110が前記勾配Sに沿って上昇して閉じ、前記接続ボルト穴形成入子200は同時に定位置に復帰し両側板を強力に挟持する。
従ってコンクリート締固め時の強力な振動機による共振を防止し、スパンの長い側板の部材厚を増やすことなくトロ漏れの無い製品を造ることができる。
更に、両側板100,110の回転を含む開閉に際して、干渉を受けない回転中心の軸線上に揺動可能なナット部材NRとNLを配設し螺杆87を支承しているので、両側板100,110の開閉及び水平位置までの全開が円滑に行え、コンクリート製品の自動化生産ラインの回動機構による自動操作、または電動工具(トルクレンチ)等による操作が可能となり、より省力化と時間短縮が計れる。
【0026】
【発明の効果】
本発明ほ適用すれば、暗渠ブロック・U字溝ブロック等の接続ボルト装着時に脱落を防止する接続ボルト穴の形成と、排水性舗装の路肩部に使用する暗渠ブロック・U字溝ブロック等の、浸透水を斜め下方へ向けて流下させる水抜孔の形成が容易になり、従来打設・脱型の度に作業員2人で約20分を要した接続ボルト穴形成入子・水抜孔形成入子の脱着作業が不要になり、省力化と時間短縮を計ることができ、製品コストが安価になる。
また、両側板の最下降位置において両側板が水平まで全開できるため、該型枠の掃除・メンテナンスが容易になる。
更に、側板が勾配に沿って降下するので上面が水平な突出底版付きの暗渠ブロック・U字溝ブロック等の脱型が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の概略構成を示す要部以外を省略した正面図、
【図2】は、本発明の概略構成を示す一部を破断した側面図、
【図3】は、本発明の要部を示す説明図、
【図4】は、本発明の請求項2に係る実施例の要部を示す説明図、
【図5】は、本発明の請求項4,5に係る実施例の斜視図、
【図6】は、本発明の請求項6に係る実施例の斜視図、
【図7】は、本発明の請求項6に係る別の実施例の斜視図、
【図8】は、従来技術の説明図。
【符号の説明】
B1─暗渠ブロック
B2─突出底版付き暗渠ブロック
S─下り勾配
st─側板の昇降ストローク
S2,S3─下り勾配Sとの平行線
U1─U字溝ブロック
10─台枠
30─後部妻板
40─中子
50─転支アーム
51─転支兼停止アーム
54─内側転支ローラ
56─外側転支ローラ
70─停止兼停止アーム
71─転支アーム
76─転支ローラ
80,80B─挟持兼昇降手段(両側板の)
87─螺杆
100─左側板
105─突出底版形成部
110─右側板
130─開口部(長孔140の上側に設けた)
135─開口部(長孔146の下端部に設けた)
140─長孔(案内板150の)
145,146─長孔(案内板151の)
150─案内板
151─案内板
160─長孔(移動制限板170の)
164─長孔(移動制限板171の)
170─移動制限板
171─移動制限板
200─接続ボルト穴形成入子
220─水抜孔形成入子

Claims (6)

  1. 開閉自在な前後妻板と左右側板及び拡縮自在または非拡縮の中子を有する水路ブロック製造用型枠において、
    所定の下り勾配(S) 線上に、上側の所定位置に開口部(130) を有する長孔(140)を穿設した複数の案内板(150) を台枠(10)の左右側面の前後部寄りに突設し、前記長孔(140) より短い同一下り勾配(S)の長孔(160) を穿設した複数の移動制限板(170) を台枠(10)の左右側面の中央部寄りに突設し、
    前記下り勾配(S) 線上に内側転支ローラ(54)と外側転支ローラ(56)を所定寸法離して枢着した複数の転支アーム(50)と、停止片を有し前記外側転支ローラ (56) の同一軸線上に転支ローラ (76) を枢着した複数の転支兼停止アーム (70) とを、左側板(100) と右側板(110) の案内板(150) と移動制限板(170)の対応位置下面に垂設し、
    前記案内板(150) 長孔(140) 内に転支アーム(50)の内側転支ローラ(54)と外側転支ローラ(56)を転動可能に係合し、前記移動制限板(170) の長孔(160) 内に転支兼停止アーム(70)の転支ローラ(76)を転動可能に係合して、左側板(100) と右側板(110) が直立したまま前記下り勾配(S) に沿って昇降可能且つ最下降位置において前記開口部(130) と内側転支ローラ(54)位置が一致し、外側転支ローラ(56)を支点として左右側板(100),(110) を水平位置まで傾倒可能に設けた、ことを特徴とする水路ブロック製造用型枠。
  2. 開閉自在な前後妻板と左右側板及び拡縮自在または非拡縮の中子を有する水路ブロック製造用型枠において、
    所定の下り勾配(S) 線上に、長孔(145) と下側端部に開口部(135) を有する同一長さの長孔(146) を所定寸法離して穿設した複数の案内板(151) を台枠(10)の左右側面の前後部寄りに突設し、前記長孔(145) と同一長さの長孔(164) を穿設した複数の移動制限板(171) を台枠(10)の左右側面の中央部寄りに突設し、
    前記下り勾配(S) 線上に内側転支ローラ(54)と外側転支ローラ(56)を所定寸法離して枢着した複数の転支兼停止アーム(51)と前記内側転支ローラ (54)の同一軸線上に転支ローラ(74)を枢着した複数の転支アーム(71)を、左側板(100) と右側板(110) の案内板(151) と移動制限板(171) との対応位置下面に垂設し、
    前記案内板(151) の長孔(145) と長孔(146) 内に転支兼停止アーム(51)の内側転支ローラ(54)と外側転支ローラ(56)を転動可能に係合し、前記移動制限板(171) の長孔(164) 内に転支アーム(71)の転支ローラ(74)を転動可能に係合して、左側板(100) と右側板(110) が直立したまま前記下り勾配(S) に沿って昇降可能且つ最下降位置において、前記開口部(135) と外側転支ローラ(56)位置が一致し、内側転支ローラ(54)を支点として左右側板(100) (110) を水平位置まで傾倒可能に設けた、ことを特徴とする水路ブロック製造用型枠。
  3. 左側板(100) と右側板(110) の、前記下り勾配(S) の平行線上に、先細の接続ボルト穴形成入子(200) を固着した、ことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の水路ブロック製造用型枠。
  4. 左側板(100) と右側板(110) の両方または何れか片方の、前記下り勾配(S) の平行線上に、中子(40)に当接する長さの先細の水抜孔形成入子(220) を固着した、ことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の水路ブロック製造用型枠。
  5. 左側板(100) と右側板(110) の両方または何れか片方の上部に、突出底版形成部(105) を突設した、ことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の水路ブロック製造用型枠。
  6. 左側板(100) と右側板(110) 間に挟持兼昇降手段(80)を介在させた、ことを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載の水路ブロック製造用型枠。
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