JP3834117B2 - パラレルリンクロボットおよびその制御方法 - Google Patents

パラレルリンクロボットおよびその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンドエフェクタを6自由度で駆動可能であって、産業用のマニピュレータや各種乗物のシミュレータなどに用いられるパラレルリンクロボットおよびその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種のパラレルリンクロボットとして各種構成のものが提案されている。一般にパラレルリンクロボットは、伸縮駆動される6本の脚を備え、各脚の一端部がユニバーサルジョイントを介してベースに結合され他端部がユニバーサルジョイントを介してエンドエフェクタに結合された構成を有している。また、各脚のいずれか一端部には、ベースまたはエンドエフェクタと脚とが脚の長手方向の一つの軸の回りに相対的に回動可能となるように回転ジョイント(軸受)が挿入される。
【0003】
たとえば、特開平7−60678号公報に記載されたものでは、図30に示すように、ねじ25aをモータ24で回動させることによってねじ25aに対してスライダ61を直進移動させる脚23を用いるとともに、スライダ61の先端部に回転ジョイント62を介してユニバーサルジョイント27を結合し、またねじ25aの軸受63にユニバーサルジョイント26を結合することにより脚23を構成し、このような脚23をベースとエンドエフェクタとの間に6本配置したものが示されている。脚23の配置の仕方には各種のものが提案されているが、もっとも単純なものはベースおよびエンドエフェクタにそれぞれ設定した円周を3等分する位置に2本ずつの脚23をそれぞれ結合し、ベースとエンドエフェクタとの脚23の結合点を互いに60度ずらしたものがある。ここに、ベースの1つの結合点に結合される2本の脚23は、その結合点から互いに反対回りで60度離れたエンドエフェクタの2つの結合点にそれぞれ結合される。このような構成は上記公報の図7などに示された周知のものである。
【0004】
ところで、上記公報に記載された脚23は一端部に回転ジョイント62を介してユニバーサルジョイント27を結合し、脚23の他端部にユニバーサルジョイント26を結合した構成を有する。また、脚23を伸縮させる構成として、上記公報ではねじ25aとモータ24とスライダ61とを用いているが、空気シリンダ、油圧シリンダなどに置換可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の脚23は比較的複雑な構成を有しているものであって、パラレルリンクロボットではこのような脚23を6本用いるから、部品点数が多くなるという問題がある。したがって、1本の脚23に関連する部品点数を1つでも削減することができれば、部品点数の大幅な削減になり、ひいては小型化、軽量化につながるものである。また、軽量化すれば高速な動作が期待できる。しかも、脚23、回転ジョイント62、ユニバーサルジョイント27,26は、いずれも相対的に可動な部品を用いているから、これらの部品を削減することができれば、位置制御の精度が高くなるとともに、がたや摩擦による騒音の発生を低減することが可能になる。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、脚を構成する部品点数を削減したパラレルリンクロボットを提供することにあり、さらには位置および姿勢を精度よく制御することができるパラレルリンクロボットの制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、互いに離間して配置されるベースおよびエンドエフェクタと、ベースに取り付けた6個の第1の自在継手と、エンドエフェクタに取り付けた6個の第2の自在継手と、第1の自在継手と第2の自在継手との間を一対一に結合する伸縮自在な脚と、エンドエフェクタの3次元空間での位置および姿勢を指令値として与えることにより各脚の長さを制御する制御手段とを備え、脚が、第1の自在継手と第2の自在継手との一方に結合されたねじと、ねじに螺合して他方に結合されたナットと、ねじとナットとの一方を回転駆動することにより脚を伸縮させるアクチュエータとからなり、第1の自在継手と第2の自在継手とはそれぞれベースとエンドエフェクタとの表面に沿った面内で互いに直交する軸回りにおいて回転可能であるが足の長手方向に沿った軸の周りには回転不能であって、ねじとナットとの他方が第1の自在継手と第2の自在継手とのいずれかに対して回転不能に固着されていることを特徴とする。この構成によれば、ねじとナットとにより脚が伸縮するのはもちろんのこと、ねじとナットとの螺合部分で第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な回転が可能になる。つまり、ねじとナットとの螺合部分が直動と回転とに兼用されているから、従来必要であったスライダと回転ジョイントとが不要になり、部品点数が削減されて構成が簡単になるのである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、第1の自在継手および第2の自在継手がユニバーサルジョイントであることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、ねじがアクチュエータにより回転駆動されるものである。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明において、ナットがアクチュエータにより回転駆動されるものである。
【0009】
請求項2ないし請求項4は望ましい実施態様である。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、ナットが合成樹脂製であって、ナットの温度を検出する温度センサを備え、制御手段がナットの材料特性に応じて設定されている閾値と温度センサによる検出温度とを比較し検出温度が閾値に達すると検出温度を低減させるようにアクチュエータを制御するものである。この構成によれば、ナットを合成樹脂製としたことによって金属製のナットを用いる場合に比較して騒音が低減される。ただし、合成樹脂製のナットではねじとの摩擦熱で高温になったときに変形ないし破損するおそれがあるから、温度センサを用いてナットの温度を管理しているのである。これにより、ナットの変形や破損を防止しながらも騒音の低減を図ることができる。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、検出温度が閾値に達したときに制御手段によりアクチュエータを減速させるように制御するのである。この構成によれば、ナットの温度が上昇したときに、アクチュエータを減速させることによって摩擦熱の発生を抑制するのであり、エンドエフェクタの動きは遅くなるが所望の位置および姿勢の制御は可能である。
【0011】
請求項7の発明は、請求項5の発明において、ねじは往復駆動され、検出温度が閾値に達したときにねじの往復駆動の振幅を減少させるようにアクチュエータを制御するのである。この構成によれば、ナットの温度が上昇したときに、アクチュエータの駆動によるねじの往復駆動の振幅を低減することによって摩擦熱の発生を抑制するのであり、エンドエフェクタの位置および姿勢は変化するが往復駆動の周期は保つことができる。
【0012】
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、各脚にそれぞれ設けられ第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な角度差を検出する角度差センサと、角度差センサにより検出された角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、求めた長さ分だけ指令値に対して各脚の長さを補正するようにアクチュエータを駆動する補正手段とを付加している。すなわち、請求項1ないし請求項4に記載の構成では、第1の自在継手と第2の自在継手との回転が脚の伸縮とは独立していないものであるから、指令値のみによって脚の長さを決定すると、第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な回転に伴う長さ変化によってエンドエフェクタの位置および姿勢が指令値からずれることになる。そこで、請求項8の発明では、第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な角度差を検出し、検出した角度差に基づいて脚の長さを補正しているのである。この構成によって、エンドエフェクタの位置および姿勢を精度よく制御することができる。
【0013】
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、各脚にそれぞれ設けられ各脚の長さを検出する長さセンサと、長さセンサにより検出された長さ分だけ指令値に対して各脚の長さを補正するようにアクチュエータを駆動する補正手段とを付加している。この構成では、各脚の長さを実測することによって、指令値により求められる脚の長さを補正するから、エンドエフェクタの位置および姿勢を精度よく制御することができる。
【0014】
請求項10の発明は、請求項1の発明において、エンドエフェクタの位置および姿勢を検出するセンサを備え、制御手段ではセンサにより検出されたエンドエフェクタの位置および姿勢が指令値に一致するようにアクチュエータをフィードバック制御するのである。この構成によれば、エンドエフェクタの位置および姿勢をセンサで検出しているから、指令値との差を容易に知ることができ、エンドエフェクタの位置および姿勢をフィードバック制御することによってエンドエフェクタの位置および姿勢を精度よく制御することができる。
【0015】
請求項11の発明は、請求項2の発明において、エンドエフェクタの異なる3箇所にユニバーサルジョイントを介して結合される3本の脚にそれぞれ脚の長さを検出する長さセンサを設け、この3本の脚のうちの2本にベースとの間のユニバーサルジョイントに設けた2本の軸の回転角度を検出する角度センサを設け、制御手段では長さセンサと角度センサとの出力に基づいて検出されるエンドエフェクタの位置および姿勢を指令値に一致させるようにフィードバック制御するのである。
【0016】
請求項12の発明は、請求項10の発明において、上記センサがエンドエフェクタの異なる3箇所に設定したマークの3次元位置を検出する3次元位置センサであることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項10の発明において、上記センサがエンドエフェクタの姿勢を検出するようにエンドエフェクタに取り付けたジャイロセンサと、1本の脚における長さを検出する長さセンサと、その脚とベースとの間のユニバーサルジョイントに設けた2本の軸の回転角度を検出する角度センサとから成ることを特徴とするものである。
【0017】
請求項11ないし請求項13の発明は、エンドエフェクタの位置および姿勢を検出するための具体的構成である。とくに、請求項13の発明の構成によれば、センサが4個であって比較的少なく、また、センサによる検出値の処理も比較的簡単である。
請求項14の発明は、請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボットにおける各脚の長さを制御するにあたって、エンドエフェクタの位置および姿勢を指示する指令値に基づいて各脚ごとのねじとナットとの相対的な角度差を演算により求め、上記角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、指令値に基づいて求めた各脚の長さを上記角度差に基づいて求めた長さ分だけ補正した長さに基づいてアクチュエータを駆動するものである。この方法によれば、指令値のみに基づいて脚の長さを正確に補正することができる。
【0018】
請求項15の発明は、請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボットにおける各脚の長さを制御するにあたって、エンドエフェクタの姿勢を指示する各指令値に各脚ごとのねじとナットとの相対的な角度差を対応付ける関係をあらかじめ求めておき、指令値が与えられたときに上記関係を用いて上記角度差を求め、上記角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、指令値に基づいて求めた各脚の長さを上記角度差に基づいて求めた長さ分だけ補正した長さに基づいてアクチュエータを駆動するものである。この方法によれば、請求項14の方法に比較するとエンドエフェクタの位置や姿勢の制御精度は低いが、複雑な演算を必要としないから高速な処理が可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1(a)に示すように、ベース21とエンドエフェクタ22とを6本の脚23を介して結合する点は本実施形態のものも従来例のものと同様であるが、ベース21とエンドエフェクタ22との間にスライダ61および回転ジョイント62を用いていない点で相違する。
【0020】
すなわち、図1(b)に示すように、脚23を、アクチュエータとしてのモータ24およびねじ25aを取り付けた筒状の第1脚23aと、ねじ25aに螺合するナット25bを備えた筒状の第2脚23bとにより構成してあり、さらにねじ25aの長手方向の中心線上で第1脚23aに第1のユニバーサルジョイント26を介してベース21を結合し、同様にねじ25aの長手方向の中心線上で第2脚23bにユニバーサルジョイント27を介してエンドエフェクタ22を結合してある。モータ24はねじ25aを回動駆動させ、モータ24の出力軸をねじ25aに直結してある。ねじ25aは第1脚23aに設けた軸受29により軸支される。
【0021】
ところで、ナット25bとして合成樹脂製のものを用いると騒音の低減に効果のあることが知られている。しかしながら、ねじ25aとナット25bとは高速で回転するから摩擦熱が多量に発生し、合成樹脂製のナット25bでは過熱により変形することがある。そこで、本実施形態では、図2に示すように、ナット25bの温度を温度センサ28により測定し、摩擦熱によりナット25bの温度が上昇すると、ねじ25aの回転速度を低減させることにより摩擦熱の発生を低減させ、結果的に過熱によるナット25bの変形を防止することができるようにしてある。また、エンドエフェクタ22を振動ないし揺動させるように駆動するときには、ねじ25aを往復駆動することになるから、この場合、ナット25bの温度が上昇したときに往復駆動の振幅を低減させるように制御してもよい。
【0022】
つまり、図3に示すように、モータ24を駆動するための指令値を与える制御装置4に対して温度センサ28により検出した検出温度を与え、制御装置4は検出温度に基づいて駆動部48を介してモータ24の回転速度ないし往復動の振幅を制御するのである。制御手順をまとめると図4に示すようになる。つまり、ナット25bを形成する合成樹脂の物性に応じて温度センサ28による検出温度に閾値を設定しておき(S1)、駆動を開始した後に(S2)、温度センサ28による検出温度をサンプリングする(S3)。検出温度が閾値を越えたときには(S4)、モータ24を段階的に減速し(S5)、測定温度が閾値以下になるまでモータ24の減速を繰り返す。つまり、モータ24の駆動速度を定められた1段階分減速してナット25bの温度を測定し、所定時間(ナット25bの周辺部材の熱容量により決まる)内にナット25bの温度が低下しなければ、さらに1段階減速するのである。このようにして減速を続けたときにモータ24の回転速度が所定値以下になればモータ24を停止させる(S6)。また、ナット25bの温度が閾値よりも下がれば、モータ24の駆動速度を元に戻す。なお、ステップS5の減速に代えて往復駆動の振幅を変化させてもよい。往復駆動は制御装置4において指令値の時間変化によって指示されるものであり、したがって、指令値に適宜の倍率を乗算することによって往復駆動の振幅を変化させることが可能である。
【0023】
ところで、上述した構成では、モータ24の回動に伴ってねじ25aが回動すると、ナット25bがねじ25aの長手方向に移動するから、ナット25bに結合された第2脚23bが直進移動することになる。また、第2脚23bはねじ25aに対して回動自在であるから、ねじ25aとナット25bとの螺合部分が従来構成に用いられていた回転ジョイント62と同様に機能することになる。
【0024】
ただし、従来構成ではスライダ61による脚23の直動と回転ジョイント62による回動との機能が分離されていたのに対して、上述の構成ではねじ25aとナット25bとの螺合部分が直動と回転とに兼用されているから、ねじ25aとナット25bとが相対的に回動したときに、脚23の長さが変化することになる。つまり、ベース21に対するエンドエフェクタ22の位置(6自由度であるから位置を示すパラメータも6個ある)を従来構成と同じに設定したときに、従来構成における各脚23の長さの制御量に対して本実施形態の脚23の長さには補正が必要である。
【0025】
そこで、本実施形態では脚23の長さを以下のように制御する。補正量の求め方および補正の仕方を説明する前に座標系について定義する。この種のパラレルリンクロボットの脚23の長さ(ユニバーサルジョイント26,27を含む長さ)とエンドエフェクタ22の位置(座標系の各軸方向の移動量および各軸回りの回転量)との関係を考えるときには、図5に示すように、ベース21の中心を原点としてベース21の表面に直交する方向をzb とするベース座標系Ob −xb b b と、エンドエフェクタ22の中心を原点としてエンドエフェクタ22の表面に直交する方向をZe とするエンドエフェクタ座標系Oe −xe e e とを設定する。なお、以下では座標系の各軸方向の移動量を位置と呼び、各軸回りの回転量を姿勢と呼ぶことにする。つまり、ベース座標系において、エンドエフェクタ座標系の原点の位置ベクトルが位置であり、エンドエフェクタ座標系の各軸の傾きが姿勢ということになる。
【0026】
エンドエフェクタ22の位置が与えられたときに脚23の長さを求める逆キネマティクス計算は、日本ロボット学会パラレルメカニズム研究専門委員会報告書(平成5年10月)p.85〜98などの文献により示されており、ベース座標系におけるxb 方向を前後方向、yb 方向を左右方向、zb 方向を上下方向とすれば、エンドエフェクタ22の位置(PX ,PY ,PZ )は、ベース座標系におけるエンドエフェクタ座標系の原点Oe の位置ベクトルPorg であるから、数1のようになる。
【0027】
【数1】
Figure 0003834117
【0028】
また、xb 軸回りの回動であるロールをθX 、yb 軸回りの回動であるピッチをθY 、zb 軸回りの回動であるヨーをθZ とおけば、各軸回りでの回転変換をそれぞれ表す行列RX (θX ),RY (θY ),RZ (θZ )の積を用いることにより、エンドエフェクタ座標系で表されたベクトルをベース座標系を基準とするベクトルに回転変換することができる。つまり、行列RX (θX ),RY (θY ),RZ (θZ )の積である回転行列Rは、エンドエフェクタ座標系のベース座標系に対する姿勢を示すのであって、この回転行列Rは数2のような関係になる。
【0029】
【数2】
Figure 0003834117
【0030】
位置ベクトルPorg と回転行列Rとを用いれば、エンドエフェクタ座標系で表された位置ベクトルの成分をベース座標系の位置ベクトルの成分に変換することができる。つまり、図3における位置ベクトルPoei (i=1〜6であり、各脚23を意味する)は、
oei =Porg +R×Pei
と表すことができる。ここに、位置ベクトルPeiは、エンドエフェクタ22に対する脚23(ユニバーサルジョイント27)の結合点Ei (PeiX ,PeiY ,PeiZ )を示し、エンドエフェクタ座標系で数3のように表される。
【0031】
【数3】
Figure 0003834117
【0032】
同様にして、ベース21に対する脚23(ユニバーサルジョイント26)の結合点Bi (PbiX ,PbiY ,PbiZ )はベース座標系において数4に示す位置ベクトルPbiで示される。
【0033】
【数4】
Figure 0003834117
【0034】
上述のように、位置ベクトルPorg と回転行列Rと位置ベクトルPbiと位置ベクトルPeiとがわかれば、ベース21およびエンドエフェクタ22と脚23との各結合点Bi ,Ei 間を結ぶベクトルPliは、
li=Poei −Pbi=Porg +R×Pei−Pbi
という関係になる。脚の長さli は、上記ベクトルPliの大きさであり、脚の向きは上記ベクトルPliの単位ベクトルZi で表すことができる。つまり、
i =|Pli|、Zi =Pli/li
になる。位置ベクトルPbi,Peiは既知であり、エンドエフェクタ22の位置および姿勢を指示することによって、位置ベクトルPorg と回転行列Rとが決定されるから、上述の演算によって脚の長さli 、つまり脚23の長さを求めることができる。制御装置4では、エンドエフェクタ22の位置および姿勢を指定する指令値が与えられると、上述のような逆キネマティクス計算を行ない、脚23の長さを求めてモータ24を駆動する。
【0035】
なお、これらの演算は制御手段および補正手段に兼用される後述の制御装置4により行なわれる。ここまで説明した手順は従来より採用されているものであるが、本実施形態では、上述のように、エンドエフェクタ22の移動によって2個のユニバーサルジョイント26,27が相対的に回転し、その回転に伴って脚23の長さに変化が生じるから、上述のようにして求めた脚23の長さを補正する必要がある。そこで、脚23の長さの補正量を以下のようにして算出し、算出した補正量を上述のようにして求めた脚23の長さに対して加算ないし減算することによって、脚23の長さを補正するのである。
【0036】
いま、1本の脚23に着目し、この脚23について図6に示すように、ベース21とユニバーサルジョイント26との結合点B1 を原点とするベース側座標系B1 を設定するとともに、エンドエフェクタ22とユニバーサルジョイント27との結合点E1 を原点とするエンドエフェクタ側座標系E1 を設定する。ベース側座標系B1 で脚伸縮方向の単位ベクトルZB1を表すと、数5のようになる。
【0037】
【数5】
Figure 0003834117
【0038】
また、ユニバーサルジョイント26が各軸の回りにそれぞれθ0 ,θ1 だけ回転したときの、第1脚23a側の点αに関する回転行列α01は、数6で表される。
【0039】
【数6】
Figure 0003834117
【0040】
ここにおいて、回転行列α01のZ軸成分は脚23の伸縮方向のベクトルZB1であるから、
b =Sθ1
b =−Sθ0 Cθ1
b =Cθ0 Cθ1
になる。これらの関係式に基づいて、Sθ0 ,Cθ0 ,Cθ1 をXb ,Yb ,Zb を用いて表すと、数7のようになる。
【0041】
【数7】
Figure 0003834117
【0042】
すなわち、回転行列α01は、数8のように表される。
【0043】
【数8】
Figure 0003834117
【0044】
一方、エンドエフェクタ側座標系E1 における脚23の長手方向のベクトルZE1は、数9のように表される。
【0045】
【数9】
Figure 0003834117
【0046】
第2脚23b側の点βについて点αと同様に回転行列β01を求めると、数10のようになる。
【0047】
【数10】
Figure 0003834117
【0048】
点αは第1脚23a側にあり点βは第2脚23b側にあるから、点αと点βとのベクトルを回転行列α01,β01をベース座標系に変換し、Z方向に直交する平面内での回転角度を求める。具体的には、次式のように、Y方向ベクトル(またはX方向ベクトル)Yα,Yβの内積によって角度差φを求めることができる。
cosφ=Yα・Yβ
ただし、ベクトルYα,Yβは単位ベクトルである。
【0049】
以上のようにして、各脚23が指令値に基づいて制御された場合のベース側座標系B1 に対するエンドエフェクタ側座標系E1 の角度差φを求めることができる。ここで、エンドエフェクタ側座標系E1 がベース側座標系B1 に対して時計回りであるときには、脚23が所望値よりも短縮されることになるから、指令値により求められた脚23の長さL1 に対して角度差φに相当する長さ分(ねじ25aのピッチにより決まる)を補正量L(φ)として加算する。つまり、元の指令値を補正した指令値A1 として、
1 =L1 +L(φ)
を採用する。同様に、エンドエフェクタ側座標系E1 がベース側座標系B1 に対して反時計回りであるときには、脚23が所望値よりも伸長されることになるから、指令値により決まる脚の長さL1 から補正量L(φ)を減算し、補正後の指令値A1 として、
1 =L1 −L(φ)
を採用する。
【0050】
以上説明したように、ねじ25aとナット25bとの回転によって脚の伸縮量に補正が必要になるが、上述のような演算を行なって指令値を補正することにより、エンドエフェクタ22の位置および姿勢を精度よく制御することが可能になるのである。
(実施形態2)
本実施形態では、図7に示すように、脚23を伸縮させるためにねじ25aではなくナット25bをモータ24により回動させる構成としてある。つまり、ねじ25aの一端部にユニバーサルジョイント26を結合し、ユニバーサルジョイント27に結合された筒状の第2脚23b内にプーリ30を軸受29により軸支し、このプーリ30に固着したナット25bにねじ25aを螺合させてある。また、プーリ30にベルト31を介してモータ24の回転力を伝達するようにしてある。
【0051】
この構成ではモータ24の回転に伴ってナット25bが回転するとねじ25aが第2脚23bに対して進退し脚23の長さが変化する。また、実施形態1と同様に、ねじ25aとナット25bとの螺合部分が従来構成における回転ジョイント62の機能を兼ねることになる。
(実施形態3)
実施形態1では、エンドエフェクタ22の位置および姿勢に関する指令値のすべてのパラメータを用いて脚23の長さの補正量を求めたが、パラメータが多いものであるから演算が複雑になっている。そこで、本実施形態では簡易な演算ながら比較的高い精度で補正量を求める例を示す。
【0052】
上述した実施形態から明らかなように、各脚23について脚23の長手方向の回りでのベース側座標系B1 とエンドエフェクタ側座標系E1 との角度差φを求めることができれば、脚23の長さに関する補正量L(φ)を得ることができる。そこで、本実施形態では、角度差φを求めるために指令値のうちロールθX 、ピッチθY 、ヨーθZ に着目し、(θX ,θY ,θZ )と角度差φとの関係を求めるのである。実際には、各脚23について、ロールθX 、ピッチθY 、ヨーθZ のそれぞれの指令値ごとにねじ25aとナット25bとの角度変化φXi,φYi,φZi(iは各脚を意味し、i=1〜6である)の関係を求めておく。この関係は、複数点についてテーブル化しておきテーブルにない値については補間演算を行なって角度変化φXi,φYi,φZiを求める。あるいは、上記関係を近似するような適宜の曲面を回帰演算等によって求め、この曲面を表す関数を用いて角度変化φXi,φYi,φZiを演算する。
【0053】
後者のように関数を設定した場合には、エンドエフェクタ22の指令値であるロールθX 、ピッチθY 、ヨーθZ から以下の手順で角度差φを求めることになる。いま、各関数を
φXi=fXi(θX
φYi=fYi(θY
φZi=fZi(θZ
とおけば、指令値が(θX ,θY ,θZ )の組み合わせであるときには、一つの脚に関する角度差φi は、
φi =φXi+φYi+φZi=fXi(θX )+fYi(θY )+fZi(θZ
になる。角度差φi を求めた後の処理は実施形態1と同様であって、脚23の長さに関する補正量L(φi )を求め、指令値から逆キネマティクス計算により求めた脚23の長さL1 に対して補正量L(φi )を加減算し、補正後の指令値A1 を求めればよい。すなわち、
1 =L1 ±L(φi
を実際の指令値として与える。
【0054】
このように、指令値であるロールθX 、ピッチθY 、ヨーθZ に対して角度変化φXi,φYi,φZiを関数化ないしテーブル化して対応付けているから、指令値に基づいて各脚の長さの補正量L(φi )をただちに求めることができるのであって、指令値ごとに実施形態1のような複雑な演算を繰り返す場合に比較して演算量を大幅に低減することができ、結果的に高速な処理が可能になる。
【0055】
(実施形態4)
上述の各実施形態では、指令値に基づいて脚23の長さの補正量を求めるものであったが、本実施形態では、図8に示すように、ユニバーサルジョイント26とベース21との結合点と、ユニバーサルジョイント27とエンドエフェクタ22との結合点との角度差φi を角度差センサ32を用いて測定し、角度差センサ32での測定結果に基づいて補正量を求めている。
【0056】
すなわち、実施形態1に示した脚23であれば、図8(a)のように、第2脚23bからねじ25aに沿って第1脚23a側に延長したポール33を設け、ねじ25aの周方向におけるポール33の位置を検出することができる角度差センサ32を第1脚23aに設けているのである。この種の角度差センサ32としては、ポール33の移動量を検出する差動トランスや、ポール33との距離を検出する近接センサなどを用いることができる。エンドエフェクタ22を駆動したときに第1脚23aに対する第2脚23bの回転が角度差センサ32によって検出されたときには、角度差センサ32の出力値に基づいてその回転角度(つまり角度差φi )を求め、求めた角度差φi から脚23の長さの補正量L(φi )を求めるのである。ここで、上述した実施形態では指令値を与えた時点で補正量を発生させることができるが、本実施形態では指令値に対する応答に対して補正量を求めることになる。ただし、本実施形態では角度差φi を求める演算が実質的に不要であるから、脚23の長さの補正を迅速に行なうことができる。なお、角度差センサ32およびポール33はすべての脚23に設ける。
【0057】
図8(a)には実施形態1の脚23を例示したが、図8(b)のように、実施形態2の脚23にも同様の構成を適用することが可能である。この場合、第2脚23bにポール33を設け、角度差センサ32をユニバーサルジョイント26に固定する。
(実施形態5)
本実施形態は、図9に示すように、脚23の長さを検出する長さセンサとしての距離センサ34を設けたものである。距離センサ34は、実施形態1に示した脚23であれば、図9(a)のように第1脚23aに設け、第2脚23bの所定箇所までの距離を求めることになる。この種の距離センサ34としては、半導体レーザのような光ビームを照射する光源と、光ビームによって対象物の表面に形成される光スポットをレンズを通して結像させた受光スポットの位置を検出するPSDのような位置検出素子とを備えるものが知られている。つまり、対象物までの距離が変化すれば、位置検出素子の受光面の上での受光スポットの位置が変化するから、位置検出素子の出力に基づいて受光スポットの位置を検出し、三角測量法の原理を適用して対象物までの距離を求めるものである。
【0058】
この種の距離センサ34を用いると、脚23の長さの変化を直接検出することができるから、指令値により与えた脚23の長さと距離センサ34により検出した脚23の長さとの誤差をただちに求めることができ、この誤差を減少させる向きに脚23の長さを調節すれば、エンドエフェクタ22の位置および姿勢を補正することができる。つまり、指令値による脚23の長さをli とし、距離センサ34により測定した脚23の長さをlr とすると、誤差Δlは、
Δl=li −lr
であって、エンドエフェクタ22の位置および姿勢を制御するための補正後の指令値Ai は、
i =li +Δl
になる。
【0059】
図9(a)には実施形態1の脚23を例示したが、図9(b)のように、実施形態2の脚23にも同様の構成を適用することが可能である。つまり、ユニバーサルジョイント26にセンサ23を固定する。
なお、距離センサ34は、上述のものに限定されるものではなく、他の周知の距離センサを用いることが可能である。たとえば非接触形のものとしては超音波を用いるものが知られており、超音波を送波しその反射波を受波するまでの時間を計測することにより距離を求めるものも用いることが可能である。あるいはまた、ダイヤルゲージ型の接触式センサであって、触針に連動するリニアエンコーダを内蔵することにより触針の進退量をデジタル値として出力することができるいわゆるデジタルゲージを距離センサ34に用いることも可能である。この場合、デジタルゲージの本体を第1脚23aないしユニバーサルジョイント26と第2脚23bとの一方に取り付け、他方に触針を当接させればよい。
【0060】
(実施形態6)
上述した各実施形態は脚23の長さを求めるものであったが、本実施形態はエンドエフェクタ22の位置および姿勢を検出し、検出値を指令値に近付けるようにフィードバック制御するものである。
エンドエフェクタ22の位置および姿勢を検出するセンサとしては、図10に示すように脚23の長さを測定するための距離センサ34と、ベース21に対する脚23の傾きを検出する角度センサ35a,35bとを用いる。距離センサ34は6本の脚のうちの3本に設けられ、また、角度センサ35a,35bは距離センサ34を設けた3本の脚のうちの2本に設けられる。距離センサ34を設ける3本の脚はエンドエフェクタ22との結合点が互いに異なる3本を選択する。角度センサ35a,35bは、ユニバーサルジョイント26の2本の軸回りの回転角度をそれぞれ検出するものであり、1つのユニバーサルジョイント26に対して2個設けられ、合計4個の角度センサ35a,35bが設けられる。距離センサ34は実施形態5と同様のものを用いることができ、角度センサ35a,35bにはロータリエンコーダを用いる。距離センサ34および角度センサ35a,35bにより得られるデータを総合すればエンドエフェクタ22の位置および姿勢を知ることができる。
【0061】
上述のようにして得られたエンドエフェクタ22の位置および姿勢の検出値は、図11に示すように、指令値とともに制御装置4の演算部40に入力され、検出値が指令値に近付くように制御量が求められる。制御量は各脚23の長さで与えられ、アクチュエータ制御部47において各モータ24の回転量が求められ、この回転量に従って駆動部48を介してモータ24が駆動される。このようなフィードバック制御を行なうことによって、エンドエフェクタ22の位置および姿勢は指令値に一致するように制御されることになる。つまり、ユニバーサルジョイント26,27の相対的な回転に伴う脚23の長さの変化にかかわりなく、エンドエフェクタ22を指令値に一致させるように制御することができる。
【0062】
演算部40において脚23の長さを求める演算は、実際には一定時間毎に行なわれるものであって、以下のような演算を行なうことによって、時刻tにおける指令値および検出値と次の時刻(t+1)における指令値とに基づいて次の時刻(t+1)における制御量を求めることになる。
いま、時刻tにおける指令値が
t =(xt ,yt ,zt ,θxt,θyt,θzt
時刻(t+1)における指令値が
(t+1) =(x(t+1) ,y(t+1) ,z(t+ 1),θx(t+1),θy(t+1),θz(t+1))であるものとし、時刻tにおける検出値が
t =(xRt,yRt,zRt,θxRt ,θyRt ,θzRt
であるものとする。このとき、時刻(t+1)のエンドエフェクタ22の位置および姿勢
(t+1) =(xE(t+1),yE(t+1),zE(t+ 1) ,θxE(t+1) ,θyE(t+1) ,θzE(t+1)
は数11のようになる。
【0063】
【数11】
Figure 0003834117
【0064】
数11に示す関係で求めた時刻(t+1)の位置および姿勢に基づいて逆キネマティクス計算を行ない、時刻(t+1)における各脚23の長さを決定するのである。このような処理を繰り返すことによって、エンドエフェクタ22の位置および姿勢を指令値に一致させることが可能になる。
(実施形態7)
本実施形態は、実施形態6と同様にエンドエフェクタ22の位置および姿勢を検出してフィードバック制御するものであるが、エンドエフェクタ22の位置および姿勢を検出するセンサとしては、図12に示すように、2台のイメージセンサ36a,36bを備える3次元位置センサを用いる。イメージセンサ36a,36bは、TVカメラを用いることができ、CCD撮像素子のような撮像素子と撮像素子の受光面に対象物の像を結像させる光学系とを備える。このようなイメージセンサ36a,36bをベース21の定位置に配置し、エンドエフェクタ22の上の異なる3箇所に設けたマーク37を各イメージセンサ36a,36bでそれぞれ撮像する。また、各イメージセンサ36a,36bの光軸は平行に設定してある。
【0065】
このようにして両イメージセンサ36a,36bで得られた同じマーク37の像を比較すれば、両イメージセンサ36a、36bの位置関係とマーク37の像の位置とに基づいてベース21に設定した座標系におけるマーク37の3次元の位置を知ることができる。この種の3次元位置センサは周知のものである。
上述のようにして、2台のイメージセンサ36a,36bを用いた3次元位置センサによりエンドエフェクタ22の3箇所の位置を検出するから、3次元位置センサで得られた情報に基づいてエンドエフェクタ22の位置および姿勢を知ることができる。
【0066】
ここにおいて、2台のイメージセンサ36a,36bでは3個のマーク37をそれぞれ対応付ける(つまり、同じマーク37同士かどうかを識別する)必要があるが、本実施形態の目的では各イメージセンサ36a,36bの受光面での各マーク37の移動範囲はほぼ決まっているから、イメージセンサ36a,36bの受光面の領域ごとにマーク37を対応付けるようにすればよい。また、場合によっては各マーク37を異なる色に設定しておき、イメージセンサ36a,36bとしてカラー画像を撮像可能なものを用いて、色別にマーク37を識別するようにしてもよい。他の構成および動作は実施形態6と同様である。
【0067】
(実施形態8)
本実施形態は、図13に示すように、エンドエフェクタ22の姿勢(ロール、ピッチ、ヨー)を検出するセンサとしてジャイロセンサ38を用いている。ジャイロセンサ38は、ジャイロを内蔵しジャイロに対するエンドエフェクタ22の傾斜角度を検出するものである。また、エンドエフェクタ22の位置を検出するセンサとしては、図10に示した実施形態6と同様に、脚23に取り付けた距離センサ34と角度センサ35a,35bとを用いる。ただし、距離センサ34および角度センサ35a,35bは1本の脚23にのみ設ける。つまり、4個のセンサによってエンドエフェクタ22の位置および姿勢を検出するものであり、センサの個数を少なくすることができる。また、実施形態7のような画像処理を伴わないからセンサの出力処理も簡単である。他の構成および動作は実施形態6と同様である。
【0068】
(応用例1)
上述したパラレルリンクロボット2の応用例として、運動機能賦活装置を例示する。この装置は、図14に示すように、鞍形の座席11を有する馬形の乗り物1を備え、この乗り物1を駆動手段としてのパラレルリンクロボット2により移動させるように構成されている。また、乗り物1の前方には表示手段として大型のディスプレイ装置3が配置される。パラレルリンクロボット2の動作制御およびディスプレイ装置3の表示制御は後述する制御手段である制御装置4により行なわれる。
【0069】
ディスプレイ装置3は、3管投影式のテレビジョンモニタを用いている。画面の大きさおよび乗り物1からの距離は、乗り物1に乗った被訓練者がディスプレイ装置3に表示された画面の内容を現実の空間に近い感覚で認識できる程度に設計される。つまり、後述するようにディスプレイ装置3には主として地上の風景が表示されるのであり、その風景が現実的な大きさで認識できる程度に、ディスプレイ装置3の画面の大きさや、ディスプレイ装置3と乗り物1との距離が設定されるのである。このことにより、乗り物1に乗った被訓練者はディスプレイ装置3の画面に表示された画像による臨場感を得ることができる。なお、ディスプレイ装置3の画面に表示する画像は、実写のほかアニメーション(手描きやコンピュータグラフィックスによる)でもよい。
【0070】
以下の説明を容易にするために、乗り物1を中心とする座標系を導入する。すなわち、乗り物1の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、原点をパラレルリンクロボット2のベース21の中心とする右手系の直交座標系を設定する。また、ディスプレイ装置3の画面はYZ平面に平行であるものとする。しかして、パラレルリンクロボット2のエンドエフェクタ22は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の3方向に平行移動が可能であるとともに、X軸、Y軸、Z軸の各軸回りに回転移動が可能であることになる。X軸回りの回転をロール、Y軸回りの回転をピッチ、Z軸回りの回転をヨーと呼ぶ。この座標系は上述したパラレルリンクロボット2におけるベース座標系に相当する。
【0071】
制御装置4はコンピュータ装置を用いて構成されたものであり、図15に示すように、ディスプレイ装置3の画面に表示する画像情報を格納した媒体41の読出装置42を制御する。この種の媒体41としてはビデオテープを用いてもよいが、ランダムアクセスが可能なものを用いることが望ましい。つまり、映像情報は現状の技術では、ビデオCD、レーザディスク、CD−ROM、ハードディスクから選択される媒体41を用いて記録される。また、近く実用化されるDVD(デジタルビデオディスク)を用いることも可能と考えられる。
【0072】
制御装置4は、キーボードやマウスなどからなるデータ入力部43によりメモリよりなるデータ記憶部44にあらかじめ書き込まれた制御情報と、上述した媒体41に映像情報とともに書き込んである進路情報とに基づいてパラレルリンクロボット2を制御する。データ入力部43としては、馬の適宜箇所にマークを取り付けるとともにマークの位置を撮像した画像を解析するものを用いてもよい。進路情報は、ディスプレイ装置3に表示される進路(道の場合が多いが、必ずしも道ではなくてもよい)におけるY軸回りの傾き(つまり上り坂や下り坂の角度)、Z軸回りの角度変化(つまり進路の左右の曲がり角度)に関する情報であって、制御情報によってパラレルリンクロボットの基本的な動作を決めるとともに、進路情報によって制御情報を補正することによってディスプレイ装置3の画面に表示される画像と乗り物1の動作による体感とをほぼ一致させることができるのである。ここで、進路情報にはX軸回りの傾き(つまり進路の左右の傾斜の角度)を含んでいないが、一般的な道ではこの情報を省略しても差支えがないからであり、この情報を省略することで進路情報の作成作業が軽減されることになる。ただし、より現実に近いシミュレーションを行なう場合にはこの情報も含めてよい。
【0073】
上述のように、媒体41には映像情報と進路情報とが含まれているから、読出装置42により読み出した映像情報と進路情報とを分離することが必要である。そこで、映像制御部45では映像情報と進路情報とを分離し、映像情報をディスプレイ装置3に与えて画面に表示させるのである。また、映像制御部45は制御情報と進路情報とに基づいてディスプレイ装置3の画面での映像のコマ送りの速さ(つまり媒体41からの映像情報および進路情報の読出の速さ)を制御する機能も備える。制御情報は演算部40において映像制御部45で分離された進路情報に基づいて補正され、補正結果は映像制御部45に返されてディスプレイ装置3に表示される映像のコマ送りの速さが制御される。また、演算部40は補正結果をパラレルリンクロボット2の各脚23の長さに変換する演算(逆運動学計算)を行ない、次に各リンクの第1の自在継手(ユニバーサルジョイント26)と第2の自在継手(ユニバーサルジョイント27)との相対的な角度変化による脚23の長さの補正計算を行ない、演算結果をアクチュエータ制御部47に与える。アクチュエータ制御部47では演算部40で求めた各脚23の長さに応じたアクチュエータ23cの動作量を求め、この動作量に従って駆動部48を介してアクチュエータ23cを駆動する。駆動部48はアクチュエータ制御部47で求めた動作量に基づいてアクチュエータ23cへの通電を制御する。
【0074】
ところで、データ記憶部44に格納される制御情報は、表1のように、乗り物1に関して、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の位置Xi ,Yi ,Zi (iは整数)と、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りの回転角度(ロール、ピッチ、ヨー)θXi,θYi,θZi(iは整数)との6つ組を一定時間間隔で設定したものである。この制御情報は、馬上での振動を模擬したデータであり、常足、速歩、駆歩(目的によっては襲歩や荒馬の動作を含む)などにおける一連の振動パターンが格納されている。たとえば、常足であれば馬の4節の動きを一連の振動パターンとし、この振動パターンを一定時間間隔で区切るとともに、各区切りごとに上記6つ組を設定することになる。
【0075】
【表1】
Figure 0003834117
【0076】
ところで、一連の振動パターンにおける最初の6つ組と最後の6つ組とは同内容に設定してある。また、互いに異なる振動パターンにおいても、最初の6つ組と最後の6つ組とは同内容に設定してある。このことによって、振動パターンを途中で切り換える場合でも、一連の振動パターンの終了時点で次の一連の振動パターンに移行させれば、違和感なく異なる振動パターンに移行させることができるのである。振動パターンの選択は、施療パターン設定部46において行なう。施療パターン設定部46は、振動パターンの順序と繰り返しの時間(回数でもよい)とを設定するものであり、キーボードやマウスのような入力装置から入力したデータを用いて表2のようなタイムテーブルとして記憶する。入力装置はデータ入力部46と共用することも可能である。
【0077】
【表2】
Figure 0003834117
【0078】
いま、施療パターン設定部46が、振動パターンとしてA,B,Cの3種類を選択し、A,B,Cの順でそれぞれ継続時間を2分、5分、3分に設定しているものとする。この場合、乗り物1を駆動する施療パターンは図16のようになる。このように、基本的な振動パターンの順序や継続時間を様々に組み合わせることによって、いろいろな施療パターンを設定することができる。その結果、施療パターンが単調になって被訓練者が飽きたり、被訓練者が施療パターンを学習し慣れによって訓練の効果が低減したりするのを防止することができる。慣れによる訓練効果の低減というのは、被訓練者が惰性で訓練を続けることによって、意欲が減退したり身体の応答に緊張感がなくなるという意味である。施療パターンが単調になるのを防止するために、タイムテーブルにおける振動パターンの選択、振動パターンの順序、継続時間の少なくとも一つの要素を不規則に変化させるように、乱数を発生させその乱数に基づいてこれらの要素を決定してもよい。
【0079】
乱数によって施療パターンを設定するには、次のような手順で処理すればよい。すなわち、施療パターン設定部46では乱数を発生させるとともに、データ記憶部44に格納された振動パターンの個数分の除数で乱数を除算する。たとえば、5種類の振動パターンがデータ記憶部44に格納されているとすれば、5を除数とし乱数を被除数として除算し、その剰余を各振動パターンに対応付けるのである。さらに具体的に説明すれば、振動パターンがA〜Eの5種類であるとすれば、剰余が0のときに振動パターンAを選択し、剰余が1のときには振動パターンBを選択するというようにして、適宜個数の乱数列に振動パターンを対応付けることができるのである。なお、乱数を0〜4の範囲で発生させるようにすれば除算は不要である。また、振動パターンだけではなく、継続時間についても同様にすればよく、たとえば2分、4分、6分、8分、10分の5種類の継続時間をあらかじめ用意しておき、除数を5として乱数を除算し、剰余が0なら2分、1なら4分というように、乱数列に合わせて継続時間を設定することができる。このように、適宜個数の乱数列を生成すれば、施療パターンを容易に設定することができる。乱数列は施療パターン設定部46において発生させるのではなく、乱数表を用いて人が入力してもよい。
【0080】
施療パターンにはラベルを付けて、ラベルによる施療パターンの選択を可能にしてある。ラベルとしては、被訓練者の名前や被訓練者ごとに作成したカルテの番号などを用いる。このように施療パターンにラベル付けをしておけば、2度目からはラベルの指定のみで被訓練者にてきした施療パターンを選択することができ、被訓練者に適していない誤った施療パターンを設定する可能性が低減するのである。
【0081】
上述のようにして施療パターンが設定されると、パラレルリンクロボット2を制御して乗り物1を駆動することが可能であるが、乗り物1の駆動を開始したときや駆動を停止したときに、その変化が急であると被訓練者がその変化に対応することができず、乗り物1からずれたり落ちたりすることも考えられる。そこで、施療パターンの開始部分と終了部分とでは、徐々に加減速するように制御するのが望ましい。このような動作を実現するために、施療パターンには1以下の係数を乗じるようにし、施療パターンの開始部分と終了部分とでは時間経過に伴って係数を変化させる。いま、施療パターンが図17(a)に示す形であるとすれば、図17(b)のように最初の1個の振動パターンに0から1に向かって徐々に増加する係数を乗じ、最後の1個の振動パターンに1から0に向かって徐々に減少する係数を乗じるのである。施療パターンの他の部分では係数は1になる。施療パターンにこのような加工を施すことによって、図17(c)のように開始部分と終了部分の動きが時間経過に伴って増減するような施療パターンを得ることができる。つまり、乗り物1の急激な加減速を防止することができ、安全に訓練することができる。なお、施療パターンの開始部分と終了部分との係数は、図17(b)に実線で示すように時間経過に伴って直線的に変化させたり、一点鎖線で示すように時間経過に伴って適宜の曲線に沿って変化させたりすればよい。
【0082】
上述した動作は基本的な施療パターンの設定であるが、上述したように、乗り物1の位置を制御するに際して、施療パターンはディスプレイ装置3に表示される画像に対応付けて演算部40で補正される。つまり、媒体41にはディスプレイ装置3に画像を表示するための映像情報に対応付けて進路情報が格納されており、演算部40では進路情報(Y軸回りとZ軸回りの角度)を施療パターン(制御情報)のY軸回りとZ軸回りとの各角度にそれぞれ加算することにより、制御情報を補正するのである。
【0083】
さらに具体的に説明すると、媒体41に格納された進路情報は、ディスプレイ装置3に表示される画像内での進行方向についてY軸回りの角度φYiとZ軸回りの角度φZiとからなり、これらを施療パターンに加算することによって乗り物1のY軸回りおよびZ軸回りの角度ΘYi,ΘZiを決定することができる。すなわち、制御情報のうちピッチとヨーとがそれぞれθYi,θZiであるとすると、以下のような補正がなされる。
ΘYi=θYi+φYi
ΘZi=θZi+φZi
したがって、制御情報が表1のように設定されているとすると、演算部40で補正された乗り物1の位置は表3のように表されることになる。
【0084】
【表3】
Figure 0003834117
【0085】
さらに、演算部40では表3の各時刻のデータに逆運動学計算を施すことによってパラレルリンクロボット2の各脚23の長さLijに変換するのであって、表4のように、一定時間間隔での6本の脚(表4では脚1〜6で表してある)23の長さLijが求められる。
【0086】
【表4】
Figure 0003834117
【0087】
したがって、パラレルリンクロボット2の各脚23の長さLijを図18のように時間とともに変化させる経路追従制御が可能になる。なお、図18では脚23の長さLijについて初期長を基準長さとして表してある。
以上説明したように、乗り物1の基本的な振動パターンをデータ記憶部46に複数種類格納しておき、これらの振動パターンを適宜に組み合わせた施療パターンを生成するとともに、ディスプレイ装置3に表示される画像の映像情報とともに媒体41に格納されている進路情報を用いて施療パターンを補正するから、ディスプレイ装置3に表示される画像の変化に合致するように乗り物1を駆動する(つまり、上り下りや左右の曲がりを模擬する)ことが可能になるのである。
【0088】
また、施療パターンは複数の振動パターンを各種に組み合わせて生成されるから、比較的少数の振動パターンを用いながらも複雑な施療パターンを生成することができ、単調な施療パターンの繰り返しによる被訓練者の慣れを防止することが可能である。しかも、施療パターンは基本的な振動パターンの組み合わせであるから経済的に生成することができる。
【0089】
(応用例2)
応用例1では、データ記憶部44に格納する制御情報(振動パターン)を一定時間間隔の位置Xi ,Yi ,Zi ・角度θXi,θYi,θZiのデータからなる6つ組としていたが、本応用例は表5に示すように、速度VXi,VYi,VZi・角速度ωXi,ωYi,ωZiの6つ組としてある。
【0090】
【表5】
Figure 0003834117
【0091】
パラレルリンクロボット2を駆動するには、位置Xi ,Yi ,Zi ・角度θXi,θYi,θZiのデータを用いる必要があるから、演算部40では、速度VXi,VYi,VZi・角速度ωXi,ωYi,ωZiのデータに数12を適用して位置Xi ,Yi ,Zi ・角度θXi,θYi,θZiのデータ形で変換するのである。このように、速度VXi,VYi,VZi・角速度ωXi,ωYi,ωZiのデータを用いると、速度変化つまり加速度感の設定が容易になる。他の構成および動作は応用例1と同様である。
【0092】
【数12】
Figure 0003834117
【0093】
(応用例3)
本応用例は、表6に示すように、施療パターンとして振動パターンの順序と継続時間とのほかに、速度の情報も設定してある。表6では各振動パターンごとに速度を設定してあるが、同じ振動パターンで速度を別に設定してもよい。表6に示した施療パターンは図19(a)のようになる。
【0094】
【表6】
Figure 0003834117
【0095】
施療パターンの速度情報は、演算部40においてパラレルリンクロボット2に与えるデータの時間間隔の制御に用いられる。つまり、応用例1では一定時間間隔でパラレルリンクロボット2を制御しているが、本応用例では速度情報に応じて時間間隔を変化させるのである。また、この速度情報は映像制御部45に与えられることによって、ディスプレイ装置3の画面表示の送り速度を制御する。つまり、速度が速くなれば適宜にコマを飛ばし、速度が遅くなれば同じコマを必要回数だけ繰り返して表示するのである。このような制御によって、ディスプレイ装置3の画面表示の送り速度が図19(b)のように変化することになる。他の構成および動作は応用例1と同様である。
【0096】
(応用例4)
本応用例は、図20に示すように、被訓練者の訓練状態を検出するための訓練状態検出手段としてセンサ51およびセンサ信号判定部52を付加したものである。センサ51としては、被訓練者の生理情報を検出する脈拍検出装置や血圧検出装置、あるいは被訓練者の動きを検出する加速度センサ53などを用いることができる。
【0097】
脈拍検出装置や血圧検出装置は訓練中の生理情報を検出する必要があるから、脈拍検出装置としては、被訓練者の耳たぶに光電センサを取り付けて血流の変化を検出するものや、被訓練者の胸部にベルト状の電極を取り付けて心電を検出するものを用いる。血圧検出装置は、指や手首に取り付ける形式のものを用いるのが望ましい。なお、これらの生理情報は目安として検出すればよいから、たとえば1分毎などに生理情報を検出することができるものでよい。
【0098】
一方、加速度センサ53は、図21に示すように、帽子状の装着具54を備え、装着具54に対して前後方向と左右方向との加速度を検出することができるものを用いる。このような加速度センサ53を訓練中の被訓練者に被せることによって、被訓練者の頭部の動きを検出することが可能になる。つまり、加速度センサ53により検出される加速度が大きいということは、被訓練者が乗り物1の動きに追随して身体を動かすことができないと判断することができる。
【0099】
しかして、センサ51により検出される脈拍、血圧、加速度のいずれも所定値より大きくなれば、被訓練者の生理機能や運動機能が訓練に追随できないことを意味するから、図22に示すように、センサ51の種類に応じて被訓練者ごとの閾値THを設定しておき、センサ51の出力が閾値THを越えると乗り物1の動きを減速し、その後は閾値THを下回ると加速し、閾値THを上回ると減速するという動作を繰り返すことによって、閾値TH付近に保つようにする。このような被訓練者の状態の管理によって被訓練者が無理をすることなく、また逆に軽過ぎる負荷になることもなく訓練を継続することができるのであって、安全かつ効果的な訓練が可能になる。また、あらかじめ設定した施療時間が経過すれば、乗り物1の動きを停止させればよい。さらに、乗り物1の動きを加減速するだけではなく、乗り物1の傾き角度も増減させることによって乗り物1の振幅を増減させれば一層安全に訓練することができる。
【0100】
乗り物1の動きの加減速には、図22(b)に示すように、演算部40から出力される一定時間間隔のデータにおける時間間隔ΔTを増減させればよく、乗り物1の傾き角度を増減させるには、演算部40から出力される角度に1以下の係数を乗じるとともに時間経過に伴ってこの係数を増減させればよい。
上記動作をまとめると、図23のようになる。すなわち、制御装置4は、センサ51の出力に対する閾値THを設定した後に(S1)、乗り物1の駆動を開始させる(S2)。次に、センサ51の出力をセンサ信号判定部52に取り込み、センサ51の出力値が閾値THを上回ったか否かを判定する(S4)。閾値THを一旦越えると、乗り物1の動きを減速するとともに、傾き角度を減少させるように制御し(S5)、センサ51の出力をセンサ信号判定部52に再び取り込み、センサ51の出力値が閾値THを下回ったか否かを判定する(S7)。ステップS7において依然としてセンサ51の出力値が閾値THを上回っているときには、乗り物1の動きを減速し、傾き角度を減少させる制御を続ける。閾値THを下回った場合には、乗り物1の動きを加速するとともに、傾き角度を増大させるように制御する(S8)。その後、センサ51の出力をセンサ信号判定部52に取り込み、センサ51の出力値が閾値THを上回ったか否かを判定する(S10)。ステップS10において依然としてセンサ51の出力値が閾値THを下回っているときには、乗り物1の動きを加速し、傾き角度を増加させる制御を続ける。閾値THを越えた場合には、ステップS5に戻り、乗り物1の動きを減速するとともに、傾き角度を減少させる。このようにステップS5〜S10の処理を、所定の施療時間が終了するまで(S3,S6,S9)繰り返して、センサ51の出力値が閾値TH付近に保たれるように制御する。施療時間が終了すれば乗り物1を停止させる。なお、別に上限の閾値を設定し、上限の閾値を越えた場合にはただちに乗り物1を停止方向に制御するようにしてもよい。他の構成および動作は応用例1と同様である。
【0101】
(応用例5)
上述の各応用例では、乗り物1の動きやディスプレイ装置3の表示に関する情報があらかじめ与えられており、被訓練者が訓練中に操作することはできないものであった。本応用例では、乗り物1の動きおよびディスプレイ装置3の表示の速度が被訓練者により可変である例を示す。つまり、図24に示すように、演算部40に対して外部指令入力部49から速度の指示を与えるようにしてある。外部指令入力部49は、図25に示すように、乗り物1に付加した加速指示手段としてのアクセル12および減速指示手段としてのブレーキ13よりなる。
【0102】
アクセル12は、図26に示すように、乗り物の胴の下部の両側面に取り付けられており、アクセル12に作用する圧力を検出するように構成されている。つまり、アクセル12は、図27に示すように、ゴムのような弾性体よりなる受圧板12aに、光ファイバ12bを蛇行させて形成した圧力センサ12cを重ね合わせたものであり、圧力センサ12cに圧力が作用すると光ファイバ12bが変形するようにしてある。光ファイバ12bの一端には発光素子が設けられ他端には受光素子が設けられている。しかして、圧力センサ12cに圧力が作用すると光ファイバ12bの変形によって受光量が減少するから、受光素子での受光光量に基づいてアクセル12に作用する圧力を検出することができる。ここで、外部指令入力部49は、アクセル12に作用する圧力が所定値以上で所定時間以上継続したときに速度の増加が指示されたと認識する。
【0103】
一方、ブレーキ13は、図28に示すように、馬銜環13aを介して手綱13bを取り付けている馬銜バー13cと、馬銜バー13cの各端部との距離を検出する距離センサ13dとにより構成されている。距離センサ13dは、光ビームを投光し受光スポットの像の位置に基づいて三角測量を行なう光学式のもの、高周波電磁界を形成し金属の接近によるインピーダンス(渦電流)の変化を検出する高周波電磁界式のもの、あるいは周囲の静電容量の変化を検出する静電容量式のもののうちいずれを用いてもよいが、ここでは乗り物1が振動するから、振動による誤差が生じにくくかつ比較的入手しやすい高周波電磁界式のものを用いるのが望ましい。また、馬銜バー13cには金属板よりなるターゲット13eを取り付けておき、周囲環境の変化による誤差が生じにくいようにしてある。また、馬銜バー13cは中央部が乗り物1に固定され、かつ固定部位の両側に弾性を有したばね部13fを有しているのであって、ターゲット13eはばね部13fよりも端部側に固着される。外部指令入力部49は、手綱13bを引いて馬銜バー13cの両端部が同時に距離センサ13dに近づけられ、その距離がともに所定値以下になったときに速度の減少が指示されたと認識する。
【0104】
速度の増加ないし減少が指示されると、演算部40ではパラレルリンクロボット2を制御する時間間隔ΔTを変化させ、またディスプレイ装置3に表示する画像の送り速度を調節する。これらの速度の制御は応用例4と同様である。つまり、図29に示すように、アクセル12により速度増が指示されると(同図(a))時間間隔ΔTを短くし(同図(c)(d))、ブレーキ13により速度減が指示されると(同図(b))時間間隔ΔTを長くする(同図(c)(d))。他の構成および動作は応用例1と同様である。
【0105】
【発明の効果】
請求項1の発明は、互いに離間して配置されるベースおよびエンドエフェクタと、ベースに取り付けた6個の第1の自在継手と、エンドエフェクタに取り付けた6個の第2の自在継手と、第1の自在継手と第2の自在継手との間を一対一に結合する伸縮自在な脚と、エンドエフェクタの3次元空間での位置および姿勢を指令値として与えることにより各脚の長さを制御する制御手段とを備え、脚が、第1の自在継手と第2の自在継手との一方に結合されたねじと、ねじに螺合して他方に結合されたナットと、ねじとナットとの一方を回転駆動することにより脚を伸縮させるアクチュエータとからなり、第1の自在継手と第2の自在継手とはそれぞれベースとエンドエフェクタとの表面に沿った面内で互いに直交する軸回りにおいて回転可能であるが足の長手方向に沿った軸の周りには回転不能であって、ねじとナットとの他方が第1の自在継手と第2の自在継手とのいずれかに対して回転不能に固着されているものであり、ねじとナットとにより脚が伸縮するのはもちろんのこと、ねじとナットとの螺合部分で第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な回転が可能になるのであって、ねじとナットとの螺合部分が直動と回転とに兼用されているから、従来必要であったスライダと回転ジョイントとが不要になり、部品点数が削減されて構成が簡単になるという利点がある。
【0106】
請求項5の発明のように、ナットが合成樹脂製であって、ナットの温度を検出する温度センサを備え、制御手段がナットの材料特性に応じて設定されている閾値と温度センサによる検出温度とを比較し検出温度が閾値に達すると検出温度を低減させるようにアクチュエータを制御するものは、ナットを合成樹脂製としたことによって金属製のナットを用いる場合に比較して騒音が低減されるという利点がある。また、合成樹脂製のナットはねじとの摩擦熱で高温になったときに変形ないし破損するおそれがあるが、温度センサを用いてナットの温度を管理しているので、ナットの変形や破損を防止しながらも騒音の低減を図ることができるという利点がある。
【0107】
請求項6の発明のように、検出温度が閾値に達したときに制御手段によりアクチュエータを減速させるように制御するものでは、ナットの温度が上昇したときに、アクチュエータを減速させることによって摩擦熱の発生を抑制することができる。
請求項7の発明のように、ねじが往復駆動され、検出温度が閾値に達したときにねじの往復駆動の振幅を減少させるようにアクチュエータを制御するものでは、ナットの温度が上昇したときに、アクチュエータの駆動によるねじの往復駆動の振幅を低減することによって摩擦熱の発生を抑制することができる。
【0108】
請求項8の発明のように、各脚にそれぞれ設けられ第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な角度差を検出する角度差センサと、角度差センサにより検出された角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、求めた長さ分だけ指令値に対して各脚の長さを補正するようにアクチュエータを駆動する補正手段とを付加したものでは、第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な角度差を検出し、検出した角度差に基づいて脚の長さを補正しているので、エンドエフェクタの位置および姿勢を精度よく制御することができるという利点がある。
【0109】
請求項9の発明のように、各脚にそれぞれ設けられ各脚の長さを検出する長さセンサと、長さセンサにより検出された長さ分だけ指令値に対して各脚の長さを補正するようにアクチュエータを駆動する補正手段とを付加したものでは、各脚の長さを実測することによって、指令値により求められる脚の長さを補正するから、エンドエフェクタの位置および姿勢を精度よく制御することができるという利点がある。
【0110】
請求項10の発明のように、エンドエフェクタの位置および姿勢を検出するセンサを備え、制御手段ではセンサにより検出されたエンドエフェクタの位置および姿勢が指令値に一致するようにアクチュエータをフィードバック制御するものでは、エンドエフェクタの位置および姿勢をセンサで検出しているから、指令値との差を容易に知ることができ、エンドエフェクタの位置および姿勢をフィードバック制御することによってエンドエフェクタの位置および姿勢を精度よく制御することができるという利点がある。
【0111】
エンドエフェクタの位置および姿勢は、請求項11の発明のように、エンドエフェクタの異なる3箇所にユニバーサルジョイントを介して結合される3本の脚にそれぞれ脚の長さを検出する長さセンサを設け、この3本の脚のうちの2本にベースとの間のユニバーサルジョイントに設けた2本の軸の回転角度を検出する角度センサを設けることにより検出することができる。
【0112】
あるいはまた、エンドエフェクタの位置および姿勢の検出に、請求項12の発明のように、エンドエフェクタの異なる3箇所に設定したマークの3次元位置を検出する3次元位置センサを用いたり、エンドエフェクタの姿勢を検出するようにエンドエフェクタに取り付けたジャイロセンサと、1本の脚における長さを検出する長さセンサと、その脚とベースとの間のユニバーサルジョイントに設けた2本の軸の回転角度を検出する角度センサとを用いたりすることができる。とくに、請求項13の発明の構成によれば、センサが4個であって比較的少なく、また、センサによる検出値の処理も比較的簡単である。
【0113】
請求項14の発明のように、請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボットにおける各脚の長さを制御するにあたって、エンドエフェクタの位置および姿勢を指示する指令値に基づいて各脚ごとのねじとナットとの相対的な角度差を演算により求め、上記角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、指令値に基づいて求めた各脚の長さを上記角度差に基づいて求めた長さ分だけ補正した長さに基づいてアクチュエータを駆動すれば、指令値のみに基づいて脚の長さを正確に補正することができるという利点がある。
【0114】
請求項15の発明のように、請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボットにおける各脚の長さを制御するにあたって、エンドエフェクタの姿勢を指示する各指令値に各脚ごとのねじとナットとの相対的な角度差を対応付ける関係をあらかじめ求めておき、指令値が与えられたときに上記関係を用いて上記角度差を求め、上記角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、指令値に基づいて求めた各脚の長さを上記角度差に基づいて求めた長さ分だけ補正した長さに基づいてアクチュエータを駆動すれば、請求項14の方法に比較するとエンドエフェクタの位置や姿勢の制御精度は低いが、複雑な演算を必要としないから高速な処理が可能になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示し、(a)は概略斜視図、(b)は要部断面図である。
【図2】同上の要部斜視図である。
【図3】同上における要部回路のブロック図である。
【図4】同上における要部回路の動作説明図である。
【図5】同上における動作原理の説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】本発明の実施形態2の要部断面図である。
【図8】本発明の実施形態4を示し、(a)は実施形態1に対応する要部斜視図、(b)は実施形態2に対応する要部斜視図である。
【図9】本発明の実施形態5を示し、(a)は実施形態1に対応する要部斜視図、(b)は実施形態2に対応する要部斜視図である。
【図10】本発明の実施形態6を示す要部斜視図である。
【図11】同上の要部回路のブロック図である。
【図12】本発明の実施形態7を示す概略斜視図である。
【図13】本発明の実施形態8を示す概略斜視図である。
【図14】応用例1を示す斜視図である。
【図15】同上のブロック図である。
【図16】同上の施療パターンの一例を示す動作説明図である。
【図17】同上の動作説明図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】本発明の応用例3を示す動作説明図である。
【図20】本発明の応用例4を示すブロック図である。
【図21】同上に用いる加速度センサを示す斜視図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】同上の動作説明図である。
【図24】本発明の応用例5を示すブロック図である。
【図25】同上に用いる乗り物の側面図である。
【図26】同上に用いる乗り物の正面図である。
【図27】同上に用いるアクセルを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図28】同上に用いるブレーキの概略構成図である。
【図29】同上の動作説明図である。
【図30】従来例を示す要部側面図である。
【符号の説明】
4 制御装置
21 ベース
22 エンドエフェクタ
23 脚
24 モータ
25aねじ
25bナット
26 ユニバーサルジョイント
27 ユニバーサルジョイント
28 温度センサ
32 角度差センサ
34 距離センサ
35a,35b 角度センサ
36a,36b イメージセンサ
37 マーク
38 ジャイロセンサ

Claims (15)

  1. 互いに離間して配置されるベースおよびエンドエフェクタと、ベースに取り付けた6個の第1の自在継手と、エンドエフェクタに取り付けた6個の第2の自在継手と、第1の自在継手と第2の自在継手との間を一対一に結合する伸縮自在な脚と、エンドエフェクタの3次元空間での位置および姿勢を指令値として与えることにより各脚の長さを制御する制御手段とを備え、脚は、第1の自在継手と第2の自在継手との一方に結合されたねじと、ねじに螺合して他方に結合されたナットと、ねじとナットとの一方を回転駆動することにより脚を伸縮させるアクチュエータとからなり、第1の自在継手と第2の自在継手とはそれぞれベースとエンドエフェクタとの表面に沿った面内で互いに直交する軸回りにおいて回転可能であるが足の長手方向に沿った軸の周りには回転不能であって、ねじとナットとの他方は第1の自在継手と第2の自在継手とのいずれかに対して回転不能に固着されていることを特徴とするパラレルリンクロボット。
  2. 第1の自在継手および第2の自在継手はユニバーサルジョイントであることを特徴とする請求項1記載のパラレルリンクロボット。
  3. ねじがアクチュエータにより回転駆動されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のパラレルリンクロボット。
  4. ナットがアクチュエータにより回転駆動されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のパラレルリンクロボット。
  5. ナットは合成樹脂製であって、ナットの温度を検出する温度センサを備え、制御手段はナットの材料特性に応じて設定されている閾値と温度センサによる検出温度とを比較し検出温度が閾値に達すると検出温度を低減させるようにアクチュエータを制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボット。
  6. 制御手段は検出温度が閾値に達したときにアクチュエータを減速させるように制御することを特徴とする請求項5記載のパラレルリンクロボット。
  7. ねじは往復駆動され、制御手段は検出温度が閾値に達したときにねじの往復駆動の振幅を減少させるようにアクチュエータを制御することを特徴とする請求項5記載のパラレルリンクロボット。
  8. 各脚にそれぞれ設けられ第1の自在継手と第2の自在継手との相対的な角度差を検出する角度差センサと、角度差センサにより検出された角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、求めた長さ分だけ指令値に対して各脚の長さを補正するようにアクチュエータを駆動する補正手段とを付加したことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボット。
  9. 各脚にそれぞれ設けられ各脚の長さを検出する長さセンサと、長さセンサにより検出された長さ分だけ指令値に対して各脚の長さを補正するようにアクチュエータを駆動する補正手段とを付加したことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボット。
  10. エンドエフェクタの位置および姿勢を検出するセンサを備え、制御手段はセンサにより検出されたエンドエフェクタの位置および姿勢が指令値に一致するようにアクチュエータをフィードバック制御することを特徴とする請求項1記載のパラレルリンクロボット。
  11. エンドエフェクタの異なる3箇所にユニバーサルジョイントを介して結合される3本の脚にそれぞれ脚の長さを検出する長さセンサを設け、この3本の脚のうちの2本にはベースとの間のユニバーサルジョイントに設けた2本の軸の回転角度を検出する角度センサを設け、制御手段は長さセンサと角度センサとの出力に基づいて検出されるエンドエフェクタの位置および姿勢を指令値に一致させるようにフィードバック制御することを特徴とする請求項2記載のパラレルリンクロボット。
  12. 上記センサはエンドエフェクタの異なる3箇所に設定したマークの3次元位置を検出する3次元位置センサであることを特徴とする請求項10記載のパラレルリンクロボット。
  13. 上記センサはエンドエフェクタの姿勢を検出するようにエンドエフェクタに取り付けたジャイロセンサと、1本の脚における長さを検出する長さセンサと、その脚とベースとの間のユニバーサルジョイントに設けた2本の軸の回転角度を検出する角度センサとから成ることを特徴とする請求項10記載のパラレルリンクロボット。
  14. 請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボットにおける各脚の長さを制御するにあたって、エンドエフェクタの位置および姿勢を指示する指令値に基づいて各脚ごとのねじとナットとの相対的な角度差を演算により求め、上記角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、指令値に基づいて求めた各脚の長さを上記角度差に基づいて求めた長さ分だけ補正した長さに基づいてアクチュエータを駆動することを特徴とするパラレルリンクロボットの制御方法。
  15. 請求項1ないし請求項4記載のパラレルリンクロボットにおける各脚の長さを制御するにあたって、エンドエフェクタの姿勢を指示する各指令値に各脚ごとのねじとナットとの相対的な角度差を対応付ける関係をあらかじめ求めておき、指令値が与えられたときに上記関係を用いて上記角度差を求め、上記角度差に基づいてねじのピッチに応じた長さを求め、指令値に基づいて求めた各脚の長さを上記角度差に基づいて求めた長さ分だけ補正した長さに基づいてアクチュエータを駆動することを特徴とするパラレルリンクロボットの制御方法。
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