JP2937834B2 - 3次元の動き生成装置 - Google Patents

3次元の動き生成装置

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JP2937834B2 JP31970395A JP31970395A JP2937834B2 JP 2937834 B2 JP2937834 B2 JP 2937834B2 JP 31970395 A JP31970395 A JP 31970395A JP 31970395 A JP31970395 A JP 31970395A JP 2937834 B2 JP2937834 B2 JP 2937834B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータグラ
フィックス(CG)を用いたCFや映画などの映像制作
分野において、人間等のように複雑な骨格構造を持つ構
造体に対して、自然な動きや姿勢変化を生成又は解析す
る3次元の動き生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CGの利用分野として、TVのCMやゲ
ーム機用ソフトが注目されている。従来のCGでは計算
又は制作時間による制約から、高画質の静止画を時間を
かけて作成することに努力が注がれてきた。ところがこ
こ数年のハードウェアやソフトウェア技術の向上に伴
い、特にゲーム市場を中心にCGアニメーションが重要
視されている。
【0003】これらの分野では、登場する人物や動物な
どに対して素早い動き又は自然な動きが要求される。T
Vや映画のアニメーション生成の分野では、従来キーフ
レーム法と呼ばれる補間方法が主流を占めており、上述
のCGアニメーション制作においても基本はこの方法を
用いている。
【0004】ここでキーフレーム法について簡単に説明
する。時間軸方向に対して変化する画像に対して、先ず
注目する時間t0のキーフレームで登場する人間や動
物,ロボット等のキャラクタの動きをモデリングする。
同様にキーフレームからある時刻経過した時間t1(>
t0)での同じキャラクタの動きを作成して保存する。
このようにして必要な画像を、時間軸方向に必要なキー
フレームの数だけ設定する。実際にアニメーションを再
生する場合に、前述の複数のキーフレーム、即ち時間t
0,t1・・・での各キャラクタの動作の補間を、例え
ば関節位置などを線形やスプライン関数を用いて補間す
ることで、キーフレーム間の抜けたフレームでの動きを
補う。こうして連続したアニメーションを製作してい
る。
【0005】一般にCGキャラクタの動きには、3次元
空間におけるキャラクタの再配置や移動の軌跡を表すグ
ローバルな動きと、配置には関係ない例えば歩行動作や
運動などのローカルな動きとがある。この内、前者は先
に述べたキーフレーム法で3次元空間内でのキーとなる
時間でのそれぞれのキャラクタの基準位置を設定し、後
はその間を補間することで容易に動きの指定ができる。
ところが、例えばゴルフスイングにおける腕の振りや、
歩行動作における足の動きなどの骨格構造におけるロー
カルな動きは、キーフレーム法だけでは簡単にしかも自
然に設定するのは難しい。
【0006】これに対して近年、人間などの複雑な骨格
構造を持つキャラクタのローカルな運動をモデリングす
る場合に、モーションキャプチャと呼ばれる方法が用い
られつつある。これは、モデルとなる人間の体の主要部
分(関節や頭など数十点の箇所)にマーカーを付け、モ
デルに必要な運動をさせることで運動を定義する。さら
に、カメラやセンサなどの検知器を用いて、ある時間間
隔での人間の主要部分の運動を3次元座標を用いて計測
し、そのデータを用いてローカルな運動をモデリングす
るという方法である。
【0007】センサの種類の違いから、光学式や磁気式
のものがそれぞれ開発されている。モーションキャプチ
ャで取り込んだ人間の主要部分の運動は、骨格構造に基
づく順キネマティックス法を用いてコンピュータ上の動
きとして再現される。キネマティックス法はロボット工
学を中心に開発された技術で、リンクとジョイントで構
成した直鎖リンク構造を持つ骨格モデルにおいて、ジョ
イント部分の角度(最大3自由度)と位置(最大3自由
度)を設定することで、骨格モデルの姿勢を決定するも
のである。このキネマティックス法を、CGで作成した
骨格構造のキャラクタに適用することで、人間などの複
雑な骨格構造を自然な動きで再現することが可能になり
つつある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
キネマティックス法を用いた人間の運動制御では、骨格
構造を持つ人間の重心位置や基準点での方向ベクトル等
は考慮されていなかった。また、二本の足で直立歩行す
る場合などのように、両足の移動に伴うときの上半身の
バランスなどが無視されていた。このため、地面に直立
した人間の片方の足を、逆キネマティックス法を用いて
持ち上げても、体の上半身の姿勢は何も変化せず、実際
の人間の動きと比較すると不自然な姿勢となっていた。
さらに、上半身の姿勢をキネマティックス法を用いて決
定する際にも、操作するオペレータの熟練度に大きく依
存するといった問題を有していた。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、人間のような複雑な構造体に
おける3次元での運動を効率良くモデリングし、重力に
よる影響を考慮して、姿勢のバランスを自動的に決める
ようにした3次元の動き生成装置を実現することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の3次元の動き生成装置では、骨格構造定義部
は人間などの複雑な構造を定義するためにスケルトンと
呼ぶ骨格構造を定義し、与えられたキャラクタにその骨
格構造を割り当てる。また、その骨格構造の各部位を包
含する体積を割り付けて、動力学(ダイナミックス)を
計算する。3次元空間内での骨格構造の一部の軌跡を与
えた場合、姿勢制御部はキネマティックスを用いて骨格
構造の姿勢を決定する。さらにバランス演算部は、骨格
構造の基準位置に働く重力を定義し、構造を支える複数
の足の姿勢又は運動が与えられた場合に、基準位置での
バランスを計算する。
【0011】これにより、複雑な構造を持ったキャラク
タの腕や足などの姿勢や動きをモデリングする際に、基
準となる位置(骨格構造のルート)に働く重力を考慮す
ることで、バランスの概念を採り入れることができる。
さらに、例えば歩行動作などをモデリングする場合に、
重力を支える複数の足の姿勢が与えられた場合に、その
足の姿勢や運動に基づき基準となる位置を中心とする力
のモーメントを計算することで、簡単かつ自然に体全体
の姿勢を決定できる。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、関節とリ
ンクの長さ、及びそれらの三次元位置と接続関係により
骨格構造を定義する骨格構造定義部と、前記骨格構造定
義部で定義される骨格構造の各関節に対し、回転の自由
度及び任意の時刻における自由度に応じた関節の回転角
度あるいは関節の3次元座標位置を時系列で与える骨格
位置指定部と、前記骨格構造定義部で与えられる骨格構
造、及び前記骨格位置指定部で与えられる任意の関節の
角度情報から、任意の時刻における関節の位置を逆運動
学に基づいて求める姿勢制御部と、前記骨格構造定義部
で定義される任意の時刻における関節の各リンクに対し
て、質量中心と容積を設定してリンク毎の動力学特性を
計算し、更に骨格構造の動力学特性計算から求めた各関
節のトルク特性を、骨格構造のエネルギ最小化あるいは
仕事量最小化の評価関数に基づいて変更し、変更された
後の各関節のトルク特性を基に、順動力学演算を用いて
関節角度に変換する動力学解析部と、を具備することを
特徴とするものである。
【0013】請求項2記載の発明は、関節の位置関係、
リンクの長さ、リンクの階層関係及び各関節の回転の自
由度により骨格構造を保持する骨格構造定義部と、前記
骨格構造定義部で保持される骨格構造の各関節に対し、
任意の時刻における自由度に応じた関節の回転角度ある
いは関節の3次元座標位置を時系列で与える骨格位置指
定部と、前記骨格構造定義部で保持される骨格構造、及
び前記骨格位置指定部で与えられる任意の関節の角度情
報から、任意の時刻における関節の位置を逆運動学に基
づいて求める姿勢制御部と、前記骨格構造定義部で保持
される骨格構造の、任意の時刻における関節とリンクに
対して、質量中心と容積を設定してリンク毎の動力学特
性を計算し、更に骨格構造の動力学特性計算から求めた
各関節のトルク特性を、骨格構造のエネルギ最小化ある
いは仕事量最小化の評価関数に基づいて変更し、変更さ
れた後の各関節のトルク特性を基に、順動力学演算を用
いて関節角度に変換する動力学解析部と、を具備するこ
とを特徴とするものである。
【0014】このような構成により、動力学解析部は骨
格構造定義部で定義される任意の時刻における関節の各
リンクに対して、質量中心と容積を設定してリンク毎の
動力学特性を計算する。更に骨格構造の動力学特性計算
から求めた各関節のトルク特性を、骨格構造のエネルギ
最小化あるいは仕事量最小化の評価関数に基づいて変更
し、変更された後の各関節のトルク特性を基に、順動力
学演算を用いて関節角度に変換する。
【0015】請求項3記載の発明は、関節とリンクから
成り、上半身とそれに接続される複数の足を有するキャ
ラクタの3次元の動き生成装置であって、関節の位置関
係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及び各関節の回
転の自由度によりキャラクタの骨格構造を定義する骨格
構造定義部と、前記骨格構造定義部で定義される骨格構
造のうち複数の足に含まれる任意の関節に対し、任意の
時刻における関節の回転角度あるいは関節の3次元座標
位置を時系列で与える骨格位置指定部と、前記骨格構造
定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨格位置指定部
で与えられる足の任意の関節の3次元座標位置又は回転
角度から、任意の時刻における足の姿勢を逆運動学によ
って計算する姿勢制御部と、前記姿勢制御部より骨格構
造の体重を支える複数の足の姿勢が時系列で与えられた
場合に、その結果を用いた動力学計算に基づいて骨格構
造の複数の足の付け根に働くトルク及び力を計算する動
力学解析部と、前記動力学解析部で得た足の付け根に働
くトルク及び力を用いて複数の足の付け根の関節を含む
直線又は平面に対して、トルクの平衡式及び力のモーメ
ントの平衡式を夫々求め、その関係式を解くことで骨格
構造の上半身の姿勢を決定するバランス演算部と、を具
備することを特徴とするものである。
【0016】請求項4及び5記載の発明は、関節とリン
クから成り、上半身とそれに接続される複数の足を有す
るキャラクタの3次元の動き生成装置であって、関節の
位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及び各関
節の回転の自由度によりキャラクタの骨格構造を定義す
る骨格構造定義部と、前記骨格構造定義部で定義される
骨格構造のうち複数の足に含まれる任意の関節に対し、
任意の時刻における関節の回転角度あるいは関節の3次
元座標位置を時系列で与える骨格位置指定部と、前記骨
格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨格位置
指定部で与えられる足の任意の関節の3次元座標位置又
は回転角度から、任意の時刻における各関節の角度又は
位置を逆運動学に基づいて求めることにより、足の姿勢
を計算する姿勢制御部と、前記姿勢制御部より骨格構造
の体重を支える複数の足に含まれる任意の関節の角度又
は軌跡が時系列で与えられた場合に、その結果を用いた
動力学計算に基づいて骨格構造の複数の足の付け根に働
くトルク及び力を計算する動力学解析部と、前記動力学
解析部で得た足の付け根に働くトルク及び力を用いて複
数の足の付け根の関節を含む直線又は平面に対して、ト
ルクの平衡式及び力のモーメントの平衡式を夫々求め、
その関係式を解くことで骨格構造の上半身の姿勢を決定
するバランス演算部と、を具備することを特徴とするも
のである。
【0017】このような構成により、動力学解析部は骨
格構造定義部で定義される関節の各リンクに対して、骨
格構造の体重を支える複数の足に含まれる任意の関節の
回転角度や軌跡が与えられた場合に、姿勢制御部で逆運
動学に基づいて足の姿勢を計算する。更にその結果を用
いた動力学計算に基づいて、骨格構造の複数の足の付け
根に働く力やトルクを計算する。バランス演算部は骨格
構造の基準となるルート位置と複数の足の付け根を含む
直線又は平面に対して、力とモーメントとの平衡式を夫
々求め、その関係式を解くことで骨格構造の上半身の姿
勢を決定する。
【0018】請求項8記載の発明は、関節とリンクから
成り、上半身とそれに接続される手,首及び複数の足を
有するキャラクタの3次元の動き生成装置であって、関
節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及び
各関節の回転の自由度によりキャラクタの骨格構造を定
義する骨格構造定義部と、前記骨格構造定義部で定義さ
れる骨格構造のうち複数の足に含まれる任意の関節に対
し、任意の時刻における関節の回転角度あるいは関節の
3次元座標位置を時系列で与える骨格位置指定部と、前
記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨格
位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次元位置又
は回転角度から、任意の時刻における足、手、及び首の
姿勢を逆運動学に基づいて計算する姿勢制御部と、前記
姿勢制御部より骨格構造の体重を支える複数の足、手、
及び首の姿勢が時系列で与えられた場合に、その結果を
用いた動力学計算に基づいて、骨格構造の複数の足の付
け根および手、首の付け根に働く力やトルクを計算する
動力学解析部と、前記動力解析部で得た足の付け根及び
手,首の付け根に働くトルク及び力を用いて、前記複数
の足の付け根及び手、首の付け根を含む平面に対して、
トルクの平衡式及び力のモーメントの平衡式を夫々求
め、その関係式を解くことで骨格構造全体の上半身の姿
勢を決定するバランス演算部と、を具備することを特徴
とするものである。
【0019】請求項9及び10記載の発明は、関節とリ
ンクから成り、上半身とそれに接続される手,首及び複
数の足を有するキャラクタの3次元の動き生成装置であ
って、関節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関
係、及び各関節の回転の自由度によりキャラクタの骨格
構造を定義する骨格構造定義部と、前記骨格構造定義部
で定義される骨格構造のうち複数の足に含まれる任意の
関節に対し、任意の時刻における関節の回転角度あるい
は関節の3次元座標位置を時系列で与える骨格位置指定
部と、前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び
前記骨格位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次
元位置又は回転角度から、任意の時刻における各関節の
角度又は位置を逆運動学に基づいて求めることにより、
足及び手、首の姿勢を計算する姿勢制御部と、前記姿勢
制御部より骨格構造の体重を支える複数の足及び手、首
に含まれる関節の角度又は軌跡が時系列で与えられた場
合に、その結果を用いた動力学計算に基づいて、骨格構
造の複数の足の付け根および手、首の付け根に働く力や
トルクを計算する動力学解析部と、前記動力解析部で得
た足の付け根及び手,首の付け根に働くトルク及び力を
用いて、前記複数の足の付け根及び手、首の付け根を含
む平面に対して、トルクの平衡式及び力のモーメントの
平衡式を夫々求め、その関係式を解くことで骨格構造全
体の上半身の姿勢を決定するバランス演算部と、を具備
することを特徴とする。
【0020】このような構成により、動力学解析部は骨
格構造定義部で定義される関節の各リンクに対して、骨
格構造の体重を支える複数の足及び手、首に含まれる関
節の軌跡が与えられた場合に、姿勢制御部での逆運動学
に基づいて足及び手、首の姿勢を計算する。更にその結
果を用いた動力学計算に基づいて、骨格構造の複数の足
の付け根および手、首の付け根に働く力やトルクを計算
する。バランス演算部は体の基準となるルート位置と複
数の足の付け根及び手、首の付け根を含む平面に対し
て、力とモーメントの平衡式を夫々求め、その関係式を
解くことで骨格構造全体の上半身の姿勢を決定する。
【0021】本発明の一実施形態の3次元の動き生成装
置について、図面を参照しながら説明する。図1は本実
施形態における3次元の動き生成装置の基本構成を示す
ブロック図である。また図2は人間のスケルトン構造を
示す説明図、図3は動力学解析用のリンク構造を示す
図、図4は基本的な人間の下半身の骨格構造を示す図、
図5は人間の下半身の力とモーメントのつり合いを示す
図、図6は人間の全身の力とモーメントのつり合いの説
明図である。図1において3次元の動き生成装置は、骨
格位置指定部1、骨格構造定義部2、姿勢制御部3、動
力学解析部4、バランス演算部5を含んで構成される。
【0022】このように構成された3次元の動き生成装
置の動作について、図1〜図6を用いて説明する。まず
骨格位置指定部1では、図2に示すように人間等の複雑
な構造体をスケルトンと呼ぶ関節構造で定義し、その関
節(ジョイントとも呼ぶ)の3次元座標位置又は関節の
角度情報(方向)の時間変化量を時系列のデータとして
与える。データにはリンクの名前(Segment)や
フレームの数、フレームのレート(例では毎秒30フレ
ーム)、及びその関節の位置(Xtran,Ytra
n,Ztran)、角度(Xrot,Yrot,Zro
t)やスケール(Xscale,Yscale,Zsc
ale)がある。これらのデータをフレーム数だけ時系
列として与える。一般にはモーションキャプチャシステ
ムなどを用いて、モデルとなる人間の主要な関節位置、
例えば肘や手首などに磁気式や光学式のマーカーを取り
付けて運動させ、マーカーの位置の3次元空間内での軌
跡情報から前述したデータを求めることもできる。
【0023】次に、骨格構造定義部2では人間などのキ
ャラクタのスケルトン構造を定義する。図2(b)は標
準的な人間のスケルトン構造のモデル図である。図2
(a)、(b)の黒丸で示した部分が関節(ジョイン
ト)に当たる部分で、その間を結ぶ直線をリンクと呼
ぶ。図2のスケルトン構造で必要となるのは、ルートを
基準位置とし、各リンクの親子関係、各ジョイントの位
置関係、最大3自由度の回転の自由度、回転角度の制限
などである。骨格構造定義部2ではこれから解析するス
ケルトンの構造を図2のような階層関係と初期値(リン
クの長さ)などで表現し、内部メモリに保持する。姿勢
制御部3では、骨格構造定義部2で定義された解析用の
データ構造を用いて、スケルトンの姿勢の解析をキネマ
ティックスを用いて行なう。
【0024】次に基本的な姿勢解析方法について説明す
る。姿勢解析は従来からロボットアームなどの姿勢制御
に用いられている方法を応用する。図2(a)のような
ジョイントとリンクで表された開ループの直鎖リンク構
造において、解析の基準となるジョイントをルートと呼
び、解析用の座標系の原点をルートに一致させる。なお
座標系は以後右手系とする。また、解析の端点をエフェ
クタと呼び、一般にはアームの先端とする。
【0025】姿勢制御に必要な情報はリンクの親子関係
とスケルトン構造の初期位置、各ジョイントの回転の最
大3の自由度と各ジョイントの回転角の制限である。あ
るスケルトン構造について、エフェクタ部分の軌跡の時
間変化として、例えば平行移動3要素と回転3要素との
計6要素が与えられた場合に、各ジョイントの角度情報
を求める方法を逆キネマティックスと呼ぶ。逆に各ジョ
イントの角度の微小時間変化が与えられた場合に、エフ
ェクタの位置を求める方法を順キネマティックスと呼
ぶ。キネマティックスの詳細については、参考文献とし
て1)広瀬著の「ロボット工学」(裳華房)、2)有本
著の「ロボットの力学と制御」(朝倉書店)にその内容
がそれぞれ報告されている。
【0026】一般に図2で表されるスケルトン構造の各
ジョイントの角度情報θi(t)、正確には微小時間変
化量と、エフェクタの姿勢の最大6変数の微小変化量と
は線形の関係があり、その比例係数行列はヤコビ行列と
呼ばれ、逆の関係は逆ヤコビ行列と呼ばれる。順キネマ
ティックスでは、図1の姿勢制御部3において図2に示
したスケルトン構造からリンクの長さと各ジョイントの
回転行列を逐次的に求めることでヤコビ行列が決まる。
さらに、骨格位置指定部1から各関節の角度変化の時系
列データを与えることで、ある時刻におけるエフェクタ
の位置を、ヤコビ行列を用いて一意に決定することがで
きる。
【0027】一方、逆キネマティックスでは、逆ヤコビ
行列を数学的、例えば「はきだし法」などで求めて、そ
れに骨格位置指定部1で与えられるエフェクタの3次元
座標を作用させることで、各時刻における任意のジョイ
ントの位置を求めることができる。
【0028】図1の動力学解析部4では、図2に示すス
ケルトン構造の各リンクとして図3に示すような解析用
の楕円筒を考える。但し計算の容易さのために円筒とし
てもよい。動力学解析には、円筒の形状の慣性テンソ
ル、重心位置、質量などが必要である。このため解析用
のリンクを用いて、まずリンクの慣性テンソルを計算す
る。計算の原点としてリンクに対してルートに近いジョ
イントの位置に座標系をおく。さらに各リンク構造の運
動エネルギとポテンシャルエネルギの和をラグランジア
ンとして計算し、このラグランジアンを時間で微分する
ことで、図2に示したスケルトン構造の各ジョイントに
働くトルクを計算する。これ以外に、図3に示すスケル
トン構造の直交座標系に対して力のつり合いとモーメン
トの関係式を立て、各関節に働く力を計算するというN
ewton−Euler法でも求めることができる。詳
しくは広瀬著の「ロボット工学」(裳華房)に記されて
いる。
【0029】以上のように動力学解析部4では、骨格位
置指定部1で与えられる骨格の3次元空間内での軌跡か
ら、その運動に伴う各ジョイント部の力及びトルクを計
算する。例えば、モーションキャプチャなどで得られる
人間のゴルフスイングなどの時間データに、上述のダイ
ナミックス計算を施すことで、あるスイングにおける任
意のジョイントに働くトルク特性を計算できる。さら
に、計算された各ジョイントのトルク特性を、エネルギ
ーの最小化又は仕事量の最小化の評価関数に基づいて変
更し、順ダイナミックスで関節の角度に変換することも
可能である。ここでの仕事量は、計算の対象となる骨格
構造の各関節のトルク値と、関節の角度の微小変化量の
積で、それを全ての関節に関して足し合わせたものであ
る。また、エネルギ最小化では、各関節の角度の微小変
化量の2乗和を評価関数にする。
【0030】このように(1)ある関節構造の姿勢を逆
キネマティックスを用いて決定する。(2)その運動か
ら逆ダイナミックスを用いてトルク特性を計算する。
(3)上述の評価関数に基づいてトルク特性を変更す
る。(4)そのトルク特性から順ダイナミックス法で各
ジョイントの角度データに変換するシーケンスを、姿勢
制御部3と動力学解析部4とで計算する。つまり図1の
点線で囲まれた部分で、与えられた軌跡に対する動力学
を考慮した運動の補正が可能となる。
【0031】次に、以上のようにして求めたスケルトン
構造の運動あるいは姿勢に対し、重力の影響を考慮した
体全体の姿勢(バランス)の決め方について説明する。
図1のバランス演算部5でこの姿勢を決定する。一般に
上述した従来のキネマティックス法では、ルートとなる
ジョイントを基準とし、そこからの相対位置で手足など
の姿勢を決定する。
【0032】先ず図4を例に従来の逆キネマティックス
を説明する。図4(a)は人間のスケルトン構造の下半
身部分における初期状態を示したものである。ジョイン
トの姿勢をある時刻でのジョイントの角度とすると、逆
キネマティックス法では図4(b)に示すように左足先
の3次元空間内での軌跡を与えた場合、左足首、左膝、
左足付け根の各ジョイントの姿勢を求めることは可能で
ある。この場合、左足又は右足のキネマティックス計算
の基準位置、即ちルートとなる所は図中の◎印で示す足
の付け根である。従って図4(b)に示すように左足の
先端部分の軌跡を決めても、基準位置の姿勢は変化しな
い。
【0033】このことは、定性的には従来のキネマティ
ックスだけでは人間の骨格モデルで片方の足を持ち上げ
てその位置を決めても、上半身や手などの姿勢には全く
影響しないことを意味する。このような結果を一次的に
回避するには、キネマティックスの計算範囲をルートを
跨って指定する方法が考えられる。しかし、この方法で
も人間の一方の足から両手の先端や頭の先端など、全て
に渡って計算の範囲を定義し、人間の体全体の自然な姿
勢を決定するには非常に熟練を必要とする。
【0034】これらの欠点を簡単に回避するため、骨格
の各部に働く重力やトルクとそれらのつり合いとを考慮
した姿勢の決定法について次に説明する。ここでは人間
のように2足で歩行する構造体を例に説明するが、それ
以上の数の足で移動するものについても全く同様であ
る。図5は人間の両足に働く力とそのバランスを示す説
明図である。この図は、図4の人間の左足の軌跡を与え
た場合、上半身は一般に右の方向に傾き、その平衡状態
を示したものである。さらにこのバランス関係を定量的
に示した関係式が(1)〜(3)式である。
【数1】
【0035】(1)〜(3)式では、簡単のためにXY
平面等の2次元平面での運動のみを考慮しているが、Z
軸方向の運動が入っても全く同様に式を拡張できる。こ
れらの式の内、(1)及び(2)式はNewtonの式
と呼ばれるもので、それぞれX方向とY方向の力のつり
合い関係を示す運動方程式である。ここでmは骨格全体
の質量、f1、f2はそれぞれの足に働く力、τは両足
の付け根のトルク(回転モーメント)、l1は左足の長
さ、l2は右足の長さ、dは重心位置(◎印)から両足
までの距離をそれぞれ表す。またθ1は左足の基準線と
なす角度、θ2は右足の基準線となす角度である。また
φは寛骨の水平方向に対する傾きである。
【0036】さらに、(3)式はEulerの式と呼ば
れ、骨格の関節部分での回転によって生じるモーメント
の釣り合いを表す式である。ここでIは体の部分の重心
回り、例えば図5の重心位置の慣性テンソルを表す。ま
た文字右上のダッシュ記号は時間での微分演算である。
【0037】図4(a)に示した人間の骨格モデルに対
して、例えば右足の軌跡が与えられたとき、右足の付け
根に働くトルクτと力fは、図1の動力学解析部4で求
める。これらの値からある時刻におけるつり合いの式を
計算することで、θとφを求めることが可能となる。つ
まり人間の骨格構造の姿勢方向Pが一意に決定できる。
【0038】上の例では説明を簡略化するため人間の下
半身についてのみ示したが、図6に示すように両手と首
を含んだバランスについても、一点鎖線で囲まれた平面
内で(1)〜(3)と同様の関係式を立てて、手や足の
姿勢が与えられた場合の体全体の方向を決定することが
できる。その場合、Z軸方向の成分も考慮した3次元空
間内でのバランス問題も、(1)〜(3)を同様に拡張
することで求めることができる。
【0039】以上のように本実施形態の3次元の動き生
成装置では、図7に示すように、ステップS1で骨格構
造定義部2が人間等の複雑な骨格構造を図2のように定
義する。このとき階層関係、関節の自由度、動解析用の
パラータを入力する。次のステップS2では、骨格位置
指定部1と姿勢制御部3は、足の先端部の軌跡が与えら
れると、足の部分の姿勢を決定する。この結果、足の各
関節の角度情報が出力される。ステップS3では、動力
学解析部4は足の各関節の角度情報が与えられると、足
のリンクの解析パラメータを用いて足の部分の動力学を
解析する。そして足の各関節の力及びトルク情報を生成
する。ステップS4では、バランス演算部5がNewt
on・Eulerの式を用いてバランス計算をする。こ
うして下半身の姿勢を設定すると、人間の上半身の姿勢
が自動的に決定される。尚本実施形態では、複雑な骨格
構造を有する人間について説明したが、人間以外のキャ
ラクタでもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明は、人間等のキャラ
クタの腕や足などの複雑な構造の3次元での動きデータ
を作成する場合に、その骨格構造を定義し、その構造の
一部、例えば手や足などの軌跡が与えられた時に、手足
に働くトルクや力などを動力学解析によって計算し、さ
らにその結果を基に体重を支える基準一での力とモーメ
ントのつり合い関係を計算することで、あたかもキャラ
クタが直立しながら足を上げた時の姿勢や階段などを登
る時の姿勢などを簡単かつ自然に決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における3次元の動き生成
装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】人間のスケルトン構造の一例を示す説明図であ
る。
【図3】動力学解析用のリンク構造を示す図である。
【図4】基本的な人間の下半身の骨格構造を示す説明図
である。
【図5】基本的な人間の下半身の力とモーメントのつり
合いを示す説明図である。
【図6】基本的な人間の全身の力とモーメントのつり合
いを示す説明図である。
【図7】本実施形態の3次元の動き生成装置の信号処理
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 骨格位置指定部 2 骨格構造定義部 3 姿勢制御部 4 動力学解析部 5 バランス演算部

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 関節とリンクの長さ、及びそれらの三次
    元位置と接続関係により骨格構造を定義する骨格構造定
    義部と、 前記骨格構造定義部で定義される骨格構造の各関節に対
    し、回転の自由度及び任意の時刻における自由度に応じ
    た関節の回転角度あるいは関節の3次元座標位置を時系
    列で与える骨格位置指定部と、 前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる任意の関節の角度情報から、
    任意の時刻における関節の位置を逆運動学に基づいて求
    める姿勢制御部と、 前記骨格構造定義部で定義される任意の時刻における関
    節の各リンクに対して、質量中心と容積を設定してリン
    ク毎の動力学特性を計算し、更に骨格構造の動力学特性
    計算から求めた各関節のトルク特性を、骨格構造のエネ
    ルギ最小化あるいは仕事量最小化の評価関数に基づいて
    変更し、変更された後の各関節のトルク特性を基に、順
    動力学演算を用いて関節角度に変換する動力学解析部
    と、を具備することを特徴とする3次元の動き生成装
    置。
  2. 【請求項2】 関節の位置関係、リンクの長さ、リンク
    の階層関係及び各関節の回転の自由度により骨格構造を
    保持する骨格構造定義部と、 前記骨格構造定義部で保持される骨格構造の各関節に対
    任意の時刻における自由度に応じた関節の回転角度
    あるいは関節の3次元座標位置を時系列で与える骨格位
    置指定部と、 前記骨格構造定義部で保持される骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる任意の関節の角度情報から、
    任意の時刻における関節の位置を逆運動学に基づいて求
    める姿勢制御部と、 前記骨格構造定義部で保持される骨格構造の、任意の時
    刻における関節リンクに対して、質量中心と容積を設
    定してリンク毎の動力学特性を計算し、更に骨格構造の
    動力学特性計算から求めた各関節のトルク特性を、骨格
    構造のエネルギ 最小化あるいは仕事量最小化の評価関数
    に基づいて変更し、変更された後の各関節のトルク特性
    を基に、順動力学演算を用いて関節角度に変換する動力
    学解析部と、を具備することを特徴とする3次元の動き
    生成装置。
  3. 【請求項3】 関節とリンクから成り、上半身とそれに
    接続される複数の足を有するキャラクタの3次元の動き
    生成装置であって、 関節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及
    び各関節の回転の自由度 によりキャラクタの骨格構造を
    定義する骨格構造定義部と、 前記骨格構造定義部で定義される骨格構造のうち複数の
    足に含まれる任意の関節に対し、任意の時刻における
    節の回転角度あるいは関節の3次元座標位置を時系列で
    与える骨格位置指定部と、 前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次元座標
    位置又は回転角度から、任意の時刻における足の姿勢を
    逆運動学によって計算する姿勢制御部と、 前記姿勢制御部より骨格構造の体重を支える複数の足の
    姿勢が時系列で与えられた場合に、その結果を用いた動
    力学計算に基づいて骨格構造の複数の足の付け根に働く
    トルク及び力を計算する動力学解析部と、前記動力学解析部で得た足の付け根に働くトルク及び力
    を用いて 複数の足の付け根の関節を含む直線又は平面に
    対して、トルクの平衡式及び力のモーメントの平衡式を
    夫々求め、その関係式を解くことで骨格構造の上半身の
    姿勢を決定するバランス演算部と、を具備することを特
    徴とする3次元の動き生成装置。
  4. 【請求項4】 関節とリンクから成り、上半身とそれに
    接続される複数の足を有するキャラクタの3次元の動き
    生成装置であって、 関節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及
    び各関節の回転の自由度によりキャラクタの骨格構造を
    定義する骨格構造定義部と、 前記骨格構造定義部で定義される骨格構造のうち複数の
    足に含まれる任意の関節に対し、任意の時刻における関
    節の回転角度あるいは関節の3次元座標位置を時系列で
    与える骨格位置指定部と、 前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次元座標
    位置又は回転角度から、任意の時刻における各 関節の角
    度を逆運動学に基づいて求めることにより、足の姿勢を
    計算する姿勢制御部と、 前記姿勢制御部より骨格構造の体重を支える複数の足に
    含まれる任意の関節の角度が時系列で与えられた場合
    に、その結果を用いた動力学計算に基づいて骨格構造の
    複数の足の付け根に働くトルク及び力を計算する動力学
    解析部と、 前記動力学解析部で得た足の付け根に働くトルク及び力
    を用いて複数の足の付け根の関節を含む直線又は平面に
    対して、トルクの平衡式及び力のモーメントの平衡式を
    夫々求め、その関係式を解くことで骨格構造の上半身の
    姿勢を決定するバランス演算部と、を具備することを特
    徴とする3次元の動き生成装置。
  5. 【請求項5】 関節とリンクから成り、上半身とそれに
    接続される複数の足を有するキャラクタの3次元の動き
    生成装置であって、 関節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及
    び各関節の回転の自由度によりキャラクタの骨格構造を
    定義する骨格構造定義部と、 前記骨格構造定義部で定義される骨格構造のうち複数の
    足に含まれる任意の関節に対し、任意の時刻における関
    節の回転角度あるいは関節の3次元座標位置を時系列で
    与える骨格位置指定部と、 前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次元座標
    位置又は回転角度から、任意の時刻における各関節の位
    置を逆運動学に基づいて求めることにより、足の姿勢を
    計算する姿勢制御部と、 前記姿勢制御部より骨格構造の体重を支える複数の足に
    含まれる任意の関節の軌跡が時系列で与えられた場合
    に、その結果を用いた動力学計算に基づいて骨格構造の
    複数の足の付け根に働くトルク及び力を計算する動力学
    解析部と、 前記動力学解析部で得た足の付け根に働くトルク及び力
    を用いて複数の足の付け根の関節を含む直線又は平面に
    対して、トルクの平衡式及び力のモーメントの平衡式を
    夫々求め、その関係式を解くことで骨格構造の上半身の
    姿勢を決定するバランス演算部と、を具備することを特
    徴とする3次元の動き生成装置。
  6. 【請求項6】 前記姿勢制御部は、足の先端の関節の3
    次元座標位置又は回転角度から任意の時刻における足の
    姿勢を計算するものであることを特徴とする 請求項3〜
    5のいずれか1項記載の3次元の動き生成装置。
  7. 【請求項7】 前記バランス演算部は、足の付け根を骨
    格構造の基準となるルート位置として平衡式の演算をす
    るものであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか
    1記載の3次元の動き生成装置。
  8. 【請求項8】 関節とリンクから成り、上半身とそれに
    接続される手,首及び複数の足を有するキャラクタの3
    次元の動き生成装置であって、 関節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及
    び各関節の回転の自由度によりキャラクタの骨格構造を
    定義する骨格構造定義部と、 前記骨格構造定義部で定義される骨格構造のうち複数の
    足に含まれる任意の関節に対し、任意の時刻における関
    節の回転角度あるいは関節の3次元座標位置を時系列で
    与える骨格位置指定部と、 前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次元位置
    又は回転角度から、任意の時刻における足、手、及び首
    の姿勢を逆運動学に基づいて計算する姿勢制御部と、 前記姿勢制御部より骨格構造の体重を支える複数の足、
    手、及び首の姿勢が時系列で与えられた場合に、その結
    果を用いた動力学計算に基づいて、骨格構造の複数の足
    の付け根および手、首の付け根に働く力やトルクを計算
    する動力学解析部と、 前記動力解析部で得た足の付け根及び手,首の付け根に
    働くトルク及び力を用いて、前記複数の足の付け根及び
    手、首の付け根を含む平面に対して、トルクの平衡式及
    び力のモーメントの平衡式を夫々求め、その関係式を解
    くことで骨格構造全体の上半身の姿勢を決定するバラン
    ス演算部と、を具備することを特徴とする3次元の動き
    生成装置。
  9. 【請求項9】 関節とリンクから成り、上半身とそれに
    接続される手,首及び複数の足を有するキャラクタの3
    次元の動き生成装置であって、 関節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及
    び各関節の回転の自由度によりキャラクタの骨格構造を
    定義する骨格構造定義部と、 前記骨格構造定義部で定義される骨格構造のうち複数の
    足に含まれる任意の関節に対し、任意の時刻における関
    節の回転角度あるいは関節の3次元座標位置を 時系列で
    与える骨格位置指定部と、 前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次元位置
    又は回転角度から、任意の時刻における各関節の角度を
    逆運動学に基づいて求めることにより、足、手、及び首
    の姿勢を計算する姿勢制御部と、 前記姿勢制御部より骨格構造の体重を支える複数の足、
    手、及び首に含まれる関節の角度が時系列で与えられた
    場合に、その結果を用いた動力学計算に基づいて、骨格
    構造の複数の足の付け根および手、首の付け根に働く力
    やトルクを計算する動力学解析部と、 前記動力解析部で得た足の付け根及び手,首の付け根に
    働くトルク及び力を用いて、前記複数の足の付け根及び
    手、首の付け根を含む平面に対して、トルクの平衡式及
    び力のモーメントの平衡式を夫々求め、その関係式を解
    くことで骨格構造全体の上半身の姿勢を決定するバラン
    ス演算部と、を具備することを特徴とする3次元の動き
    生成装置。
  10. 【請求項10】 関節とリンクから成り、上半身とそれ
    に接続される手,首及び複数の足を有するキャラクタの
    3次元の動き生成装置であって、 関節の位置関係、リンクの長さ、リンクの階層関係、及
    び各関節の回転の自由度によりキャラクタの骨格構造を
    定義する骨格構造定義部と、 前記骨格構造定義部で定義される骨格構造のうち複数の
    足に含まれる任意の関節に対し、任意の時刻における関
    節の回転角度あるいは関節の3次元座標位置を時系列で
    与える骨格位置指定部と、 前記骨格構造定義部で与えられる骨格構造、及び前記骨
    格位置指定部で与えられる足の任意の関節の3次元位置
    又は回転角度から、任意の時刻における各関節の位置を
    逆運動学に基づいて求めることにより、足及び手、首の
    姿勢を計算する姿勢制御部と、 前記姿勢制御部より骨格構造の体重を支える複数の足及
    び手、首に含まれる関節の軌跡が時系列で与えられた場
    合に、その結果を用いた動力学計算に基づいて、骨格構
    造の複数の足の付け根および手、首の付け根に働く力や
    トルクを計算する動力学解析部と、 前記動力解析部で得た足の付け根及び手,首の付け根に
    働くトルク及び力を用いて、前記複数の足の付け根及び
    手、首の付け根を含む平面に対して、求めたトルクの平
    衡式及び力のモーメントの平衡式を夫々求め、その関係
    式を解くことで骨格構造全体の上半身の姿勢を決定する
    バランス演算部と、を具備することを特徴とする3次元
    の動き生成装置。
  11. 【請求項11】 前記バランス演算部は、足の付け根を
    骨格構造の基準となるルート位置として平衡式の演算を
    するものであることを特徴とする請求項8〜10のいず
    れか1記載の3次元の動き生成装置。
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