JP2918505B2 - 3次元形状計測装置 - Google Patents

3次元形状計測装置

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JP2918505B2
JP2918505B2 JP32164996A JP32164996A JP2918505B2 JP 2918505 B2 JP2918505 B2 JP 2918505B2 JP 32164996 A JP32164996 A JP 32164996A JP 32164996 A JP32164996 A JP 32164996A JP 2918505 B2 JP2918505 B2 JP 2918505B2
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春生 野間
勉 宮里
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元形状計測装
置に関し、特に、柔軟物体の3次元形状、弾性係数およ
び動摩擦係数を計測できる3次元形状計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の3次元形状計測装置としての3次
元デジタイザは、たとえば、「“3次元データの大量生
産を後押しする立体形状読取ツール”,日経コンピュー
タグラフィックス,1996,vol.7,pp.150-161」に
開示されている。この文献には、接触型の3次元デジタ
イザおよび非接触型の3次元デジタイザが開示されてい
る。
【0003】接触型は、ペン状のセンサを物体に押し当
て、表面の空間座標を計測する。非接触型は、光の筋を
計測物に照射し、表面を伝う光線のうねりを画像解析し
て3次元データに変換する。干渉縞を使うタイプとレー
ザでスキャンするタイプの2種類がある。
【0004】従来の接触型3次元デジタイザについて詳
しく説明する。図4は、従来の接触型3次元デジタイザ
の全体構成を示す概略ブロック図である。図4を参照し
て、従来の接触型3次元デジタイザは、コンピュータ3
5、基部37、関節39,41,43およびアーム4
5,47,49を備える。基部37は、b1軸の周りに
回転可能である。関節39は、b2軸の周りに回転可能
である。関節41は、b3軸の周りに回転可能である。
関節43は、3軸自在継ぎ手を含む。アーム49は、ス
イッチ51を含む。基部37および関節39,41,4
3は、角度センサを含む。
【0005】動作について説明する。操作者(図示せ
ず)は、アーム49の先端部を、対象物体(図示せず)
に押し付ける。コンピュータ35は、このときの関節3
7,39,41,43の角度センサからの情報をもと
に、アーム49の先端部と対象物体との接触点の空間座
標を計算する。なお、スイッチ51は、角度センサ情報
の取込みスイッチである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の接触型3次元デ
ジタイザでは、操作者がアーム15の先端部Aを、対象
物体へ押し付けることによって、形状を計測するため、
十分に硬い対象物体の立体形状しか計測できないという
問題点がある。つまり、従来の接触型3次元デジタイザ
では、十分に硬い対象物体ならば3次元位置情報を高精
度で得ることができるが、対象物体表面が人体のように
柔らかい場合は、アーム49を対象物体に押し付けるこ
とにより対象物体の表面が変形してしまうため、正確な
対象物体の位置情報を計測できないという問題点があ
る。
【0007】非接触型3次元デジタイザでは、形状およ
び表面の色(テクスチャ)しか計測できないという問題
点がある。
【0008】この発明は、以上のような問題点を解決す
るためになされたもので、硬い対象物体のみならず、柔
らかい対象物体であっても、正確な形状を計測すること
ができる3次元形状計測装置を提供することを目的とす
る。
【0009】この発明の他の目的は、対象物体の弾性係
数を計測することのできる3次元形状計測装置を提供す
ることである。
【0010】この発明のさらに他の目的は、対象物体の
表面の動摩擦係数を計測することのできる3次元形状計
測装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の3次
元形状計測装置は、第1のアームと、第2のアームと、
第3のアームと、第1の関節と、第2の関節と、第3の
関節と、制御手段とを備える。第3のアームの先端部
は、形状計測時に、対象物体に接触させる。基部は、位
置が固定され、1自由度を有する。第1の関節は、基部
と、第1のアームとの間に設けられ、1自由度を有す
る。第2の関節は、第1のアームと、第2のアームとの
間に設けられ、1自由度を有する。第3の関節は、第2
のアームと、第3のアームとの間に設けられ、3以下の
自由度を有する。制御手段は、基部、第1の関節および
第2の関節を制御する。
【0012】基部、第1の関節および第2の関節は、そ
れぞれ、トルクを発生するトルク発生手段を含む。第2
のアームは、1個の力センサを含む。第3のアームは、
1個の力センサを含む。基部、第1の関節、第2の関節
および第3の関節は、それぞれ、角度を計測する角度セ
ンサを含む。2個の力センサは、操作者が第3のアーム
を対象物体に押し付ける第1の力および対象物が第3の
アームを押す第2の力を計測する。制御手段は、2個の
力センサからの情報に従って、第2の力が一定になるよ
うに、トルク発生手段を制御するとともに、角度センサ
の情報をもとに、対象物体の空間座標を計算する。
【0013】本発明の請求項2の3次元形状計測装置
は、請求項1に記載のものであって、制御手段は、角度
センサからの情報をもとに、第3のアームを対象物体に
押し付けたときの押し込み距離を求め、この押し込み距
離と、力センサによって計測された第2の力とを用い
て、弾性係数を計算する。
【0014】本発明の請求項3の3次元形状計測装置
は、請求項1に記載のものであって、制御手段は、力セ
ンサによって計測された第2の力において、対象物体の
表面に垂直な方向の成分と、対象物体の表面に沿った方
向の成分とを用いて、動摩擦係数を計算する。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態によ
る3次元形状計測装置としての接触型3次元デジタイザ
の全体構成を示す概略ブロック図である。図1を参照し
て、この3次元デジタイザは、コンピュータ1、基部
3、関節5,7,9およびアーム11,13,15を備
える。基部3は、軸a1の周りにトルクを発生するモー
タ(図示せず)と、角度を計測する角度センサ(図示せ
ず)とを含み、a1軸の周りに回転可能である。関節5
は、a2軸の周りにトルクを発生するモータ(図示せ
ず)と、角度を計測する角度センサ(図示せず)とを含
み、a2軸の周りに回転可能である。関節7は、a3軸
の周りにトルクを発生するモータ(図示せず)と、角度
を計測する角度センサ(図示せず)とを含み、a3軸の
周りに回転可能である。
【0016】関節9は、3軸自在継ぎ手と、角度を計測
する角度センサ(図示せず)とを含む。アーム13は、
アーム131,133および6軸の力センサ17を含
む。アーム131と、アーム133とは、力センサ17
によって接続される。アーム15は、アーム151、ス
イッチ21、6軸の力センサ19および先端部153を
含む。先端部153と、アーム151とは、力センサ1
9によって接続される。ここで、基部3、関節5,7お
よびアーム11,13はロボットアームを構成する。こ
のロボットアームは、基部3および関節5,7のモータ
により、関節9に作用する反力を生成することができ
る。スイッチ21をオンにすることによって、基部3お
よび関節5〜9の角度センサの情報が、コンピュータ1
に取込まれる。
【0017】実施の形態による3次元デジタイザでは、
利用者が、先端部153を、対象物体の表面に接触させ
て、基部3および関節5〜9の角度センサからの情報に
より、先端部153の先端の位置情報、つまり、対象物
体表面の位置情報を得る。ここで、対象物体の表面の位
置情報とは、対象物体表面の空間座標のことである。こ
のようにして、対象物体の3次元形状を計測する。な
お、角度センサからの角度情報に基づいて、対象物体の
表面の空間座標を計算するのはコンピュータ1である。
【0018】動作について詳しく説明する。図2は、図
1の接触型3次元デジタイザの動作を説明するための図
である。なお、図1と同様の部分にはついては同一の参
照符号を付しその説明は適宜省略する。柔軟物体は、先
端部153と、物体表面25との接触点の近傍において
は、硬い物体内部27と、表面層29からなる二重構造
で定義することができる。この表面層29は、表面25
および、複数の線形ばね31およびダンパー33で定義
でき、表面25と、物体内部27とは、複数の線形ばね
31および複数のダンパー33を介して接続される。
【0019】操作者23が、3次元デジタイザの先端部
153を、物体表面25に押し付けると、押し付け力が
Fhに応じて表面は変形する。従来の接触型3次元デジ
タイザ(図4参照)では、この押し付け力Fhは、操作
者によって作用されているため一定に保てず、柔軟物体
の表面位置計測が困難である。本発明による実施の形態
では、2個の力センサ17,19を用いて、操作者23
が、対象物体を押し付ける力Fhおよび対象物体が先端
部153を押す力Foを常に計測する。ロボットアーム
は、基部3および関節5,7のモータのトルクを制御す
ることで、関節9に作用する反力Fmを制御可能であ
る。したがって、アーム10(アーム151、先端部1
53、スイッチ21および力センサ19からなる)にお
ける力の釣合い式
【0020】
【数1】
【0021】により、力フィードバック制御を用いて、
操作者23が先端部153を対象物に押し付ける力Fh
が変化しても、対象物体が、先端部153を押す力Fo
を一定に保つことができる。これによって、柔軟物体で
あっても、操作者が特に、対象物体を先端部153で押
し付ける力Fhに気を配ることなしに、表面形状を正確
に計測することができる。
【0022】力センサ17,19により、接触状況の判
定を行ない、すなわち、先端部153が対象物体に接触
したかどうかの判定を行なう。そして、基部3および関
節5〜9の角度センサにより先端部153を対象物体に
押し付けたときの押し込み距離Lを計測するとともに、
力センサ17,19により対象物体の先端部153を押
す力Foを計測すれば、フックの法則に従いシミュレー
ションモデルにおける接触点の剛性情報である弾性係数
kを算出できる。具体的には、コンピュータ1が、基部
3および関節5〜9の角度センサからの角度情報をもと
に押し込み距離Lをもとめ、この押し込み距離Lと、力
センサ17,19から得られた対象物体が先端部153
を押す力Foとを用いて、次式により弾性係数kを算出
する。
【0023】
【数2】
【0024】ここで、弾性係数kが、対象物体のすべて
の部分で一定とすると、先端部153を対象物体に押し
付けて形状計測を行なう場合であっても、実質上、先端
部153を対象物体に全く押し付けない状態での表面位
置の算出が可能となる。
【0025】図3は、図1の接触型3次元デジタイザの
他の動作を説明するための図である。なお、図1および
図2と同様の部分については同様の参照符号を付しその
説明は適宜省略する。
【0026】図3を参照して、先端部153を、常に物
体表面25に接触させたまま滑らせ、対象物体が先端部
153を押す力Fo(図2参照)の物体表面25に垂直
な方向の成分Fnおよび力Foの物体表面25に沿った
方向の成分Fvを、力センサ17,19によって計測す
る。コンピュータ1(図1参照)は、この力Fnおよび
力Fvを用いて、次式により接触点の動摩擦係数εを計
算する。なお、矢印Aは、先端部153が進行する方向
を示している。
【0027】
【数3】
【0028】このようにして動摩擦係数εを求めるとき
も、ロボットアームからの反力により力Fnが大きく変
動しないように制御をかけることで、動摩擦係数εを安
定して計測できる。
【0029】以上のように、実施の形態による接触型3
次元デジタイザでは、先端部153を、対象物体の表面
25に押し当て、リンク機構の角度センサ情報から接触
点の位置情報を得ている。この点は、従来の接触型3次
元デジタイザと同じである(図4参照)。しかし、実施
の形態による接触型3次元デジタイザでは、力センサ1
7,19と、ロボットアームによる反力提示機能を組合
せ、操作者が先端部153に加えた力Fhを補正して、
対象物体が先端部153を押す力Foを一定に保ってい
る。したがって、従来の接触型3次元デジタイザでは形
状計測が困難であった人体のような柔軟物体であって
も、正確な形状計測を行なうことができる。さらに、先
端部153を接触させた後の対象物体の変形量Lおよび
先端部153を対象物体が押す力Foの計測により、接
触点の剛性(弾性係数k)を計測できる。さらに、対象
物体に接触したまま先端部153を動かし、先端部15
3を対象物体が押す力Foの物体表面25に垂直な方向
の成分Fnおよび力Foの物体表面25に沿った方向の
成分Fvを計測することにより、接触部の表面動摩擦係
数εを得ることができる。
【0030】さらに、従来の接触型3次元デジタイザで
は、リンク機構(基部37、関節39〜43およびアー
ム45〜49、図4参照)の重量や、基部37および関
節39,41の摩擦により操作時に疲労が伴うが、実施
の形態による3次元デジタイザでは、基部3および関節
5,7のモータの駆動により、操作者が感じる重量や摩
擦を軽減させることができ、疲れにくい操作環境を実現
できる。さらに、従来の接触型3次元デジタイザのよう
な視覚的な形状だけでなく、触感を含んだ情報を保存す
ることができるため、医療分野や博物学分野などでの展
開が期待できる。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の3次元形状計
測装置では、対象物体が第3のアームを押す第2の力が
一定になるようにトルク発生手段を制御する。このた
め、対象物体が柔軟であっても、正確な形状計測が可能
となる。さらに、基部、第1の関節および第2の関節
は、それぞれ、トルク発生手段を含むため、操作者が感
じる重量や摩擦を軽減できる。
【0032】本発明の請求項2の3次元形状計測装置で
は、対象物体の形状だけでなく、弾性係数、つまり、剛
性情報をも得ることができる。
【0033】本発明の請求項3の3次元形状計測装置で
は、対象物体の形状だけでなく、動摩擦係数をも得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による接触型3次元デジタ
イザの全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】図1の接触型3次元デジタイザの動作を説明す
るための図である。
【図3】図1の接触型3次元デジタイザの他の動作を説
明するための図である。
【図4】従来の接触型3次元デジタイザの全体構成を示
す概略ブロック図である。
【符号の説明】
1,35 コンピュータ 3,37 基部 5〜9,39〜43 関節 11〜15,45〜49,131,133,151 ア
ーム 17,19 力センサ 21,51 スイッチ 23 操作者 25 物体表面 27 物体内部 29 表面層 31 線形ばね 33 ダンパー 153 先端部 a1〜a3,b1〜b3 軸 L 押し込み距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−217933(JP,A) 特開 平6−3138(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 5/00 - 5/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のアームと第2のアームと、 形状計測時に、対象物体に接触させる第3のアームと、 位置が固定され、1自由度を有する基部と、 前記基部と、前記第1のアームとの間に設けられ、1自
    由度を有する第1の関節と、 前記第1のアームと、前記第2のアームとの間に設けら
    れ、1自由度を有する第2の関節と、 前記第2のアームと、前記第3のアームとの間に設けら
    れ、3以下の自由度を有する第3の関節と、 前記基部、前記第1の関節および前記第2の関節を制御
    する制御手段とを備え、 前記第2のアームは、1個の力センサを含み、 前記第3のアームは、1個の力センサを含み、 前記基部、前記第1の関節および前記第2の関節は、そ
    れぞれ、トルクを発生するトルク発生手段を含み、 前記基部、前記第1の関節、前記第2の関節および前記
    第3の関節は、それぞれ、角度を計測する角度センサを
    含み、 前記2個の力センサは、操作者が前記第3のアームを前
    記対象物体に押し付ける第1の力および前記対象物が前
    記第3のアームを押す第2の力を計測し、 前記制御手段は、前記2個のセンサからの情報に従っ
    て、前記第2の力が一定になるように前記トルク発生手
    段を制御するとともに、前記角度センサからの情報をも
    とに、前記対象物体の空間座標を計算する、3次元形状
    計測装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記角度センサからの
    情報をもとに、前記第3のアームを前記対象物体に押し
    付けたときの押し込み距離を求め、この押し込み距離
    と、前記力センサによって計測された前記第2の力とを
    用いて、弾性係数を計算する、請求項1に記載の3次元
    形状計測装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記力センサによって
    計測された前記第の力において、前記対象物体の表面
    に垂直な方向の成分と、前記対象物体の表面に沿った方
    向の成分とを用いて、動摩擦係数を計算する、請求項1
    に記載の3次元形状計測装置。
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KR101086836B1 (ko) 2009-02-24 2011-11-24 (주)지오넷 3차원 변위측정을 위한 유닛관절 구조체 및 이를 이용한 3차원 변위측정 장치
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