JP3833573B2 - ハイブリッド式建設機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンと電動機兼発電機とを併用した動力源を有するハイブリッド式建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は従来の建設機械の油圧システムの構成図である。図11に示すように、一般に油圧ポンプ4はエンジン1に直接接続されており、エンジン1の駆動力により油圧ポンプ4が駆動されるようになっている。また、油圧ポンプ4の作動油の流量は、斜板制御装置4aにより調整されるようになっている。
【0003】
ここで斜板制御装置4aは、油圧ポンプ4の斜板の傾斜角を制御するものであり、この傾斜角に応じて油圧ポンプ4の作動油の流量が決定されるようになっている。また斜板制御装置4aは、ポンプ出力調整器(ポンプ出力調整手段)17により制御されるようになっている。
一方、エンジン1の回転数はエンジン回転数設定器(回転数設定手段)18により設定されるようになっており、このとき実際のエンジン回転数は、回転数検出計(エンジン回転数センサ)101により検出されるようになっている。
【0004】
そして、この油圧ポンプ4で加圧された作動油は、コントロールバルブ5を介して各アクチュエータ7〜11に供給されるようになっている。
また、このコントロールバルブ5は、リモコンレバー6a〜6eから構成されるリモコン弁6によりその動作が制御されるようになっている。
また、エンジン回転数設定器18とエンジン回転数センサ101とからの出力はコントローラ100へ入力されるようになっており、このコントローラ100によりポンプ出力調整器17の作動が制御されて、油圧ポンプ4の出力及び作動油の流量とが調整されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の建設機械の油圧システムにおいては、建設機械が行う軽負荷から高負荷までの種々の作業に対応すべく、最大負荷を見込んだ大出力のエンジンを搭載している。
しかしながら、一般に重負荷の作業は作業全体の一部でしかなく、使用率の大半を占める中負荷作業や軽負荷作業を行う場合にはエンジンの能力を持て余しているため、燃料消費量、騒音、生産コスト等の点で不利である。
【0006】
また、軽負荷の作業時には、エンジンの出力を絞ったりエンジン回転数の低い状態にしたりするが、エンジンの特性からエンジン回転数が低くなるほどトルクが小さく且つ不安定になり、エンストや回転ムラが生じやすくなり、操作上好ましくない。
本発明は、このような課題を鑑み創案されたもので、負荷に応じて最適な動力を供給できるようにした、ハイブリッド式建設機械を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、エンジンと電動機兼発電機とを併用して油圧ポンプを駆動しうるハイブリッド式建設機械において、該油圧ポンプの出力を演算するポンプ出力演算手段と、該エンジンの回転数を設定する回転数設定手段と、該電動機兼発電機の電動機としての機能と発電機としての機能とを切り替える閾値を、該回転数設定手段で設定される該エンジンの回転数に対する関数として設定する閾値設定手段と、該閾値設定手段で設定される閾値と該ポンプ出力演算手段で演算された該油圧ポンプの出力とを比較する比較手段と、該比較手段の比較結果に応じて該電動機兼発電機の機能を切換制御する切替制御手段とを有していることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、請求項1の構成に加えて、該切替制御手段が、該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値以上であると判定されると該電動機兼発電機を電動機として機能させるとともに、該油圧ポンプの出力が該閾値より小さいと判定されると該電動機兼発電機を発電機として機能させることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項1又は2記載の構成に加えて、該比較手段の比較結果に応じて該油圧ポンプの出力を調整可能なポンプ出力調整手段を有していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項4記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項3記載の構成に加えて、該回転数設定手段の設定信号に基づいて該油圧ポンプの最大出力を設定するポンプ最大出力設定手段と、バッテリの充電量を検出する充電量検出手段と、該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該油圧ポンプの出力低減量を設定する出力低減量設定手段と、該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値以上であると判定されると、該ポンプ最大出力設定手段で設定される最大出力から出力低減量設定手段で設定される出力低減量を差し引いて該油圧ポンプの出力を抑制する最大出力抑制手段とを有していることを特徴としている。
【0011】
また、請求項5記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項4記載の構成に加えて、該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値よりも小さいと判定されると、該最大出力抑制手段による該油圧ポンプの出力の抑制がキャンセルされることを特徴としている。
【0012】
また、請求項6記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項1又は2記載の構成に加えて、該比較手段が該ポンプ出力演算手段で演算された該油圧ポンプの出力と該閾値設定手段で設定される閾値との差を演算するように構成されるとともに、バッテリの充電量を検出する充電量検出手段と、該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の電動機出力を設定する電動機出力設定手段と、該電動機出力設定手段で設定された出力と該比較手段による演算結果とのうち、小さい値を選択する最小値選択手段とを有し、該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値以上であると判定されると、該最小値選択手段で選択された値が、該電動機兼発電機の電動機出力としてあらためて設定されることを特徴としている。
【0013】
また、請求項7記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項1又は2記載の構成に加えて、該比較手段が該ポンプ出力演算手段で演算された該油圧ポンプの出力と該閾値設定手段で設定される閾値との差を演算するよう構成されるとともに、バッテリの充電量を検出する充電量検出手段と、該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の発電出力を設定する発電機出力設定手段と、該発電機出力設定手段で設定された出力と該比較手段による演算結果とのうち、大きい値を選択する最大値選択手段とを有し、該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値より小さいと判定されると、該最大値選択手段で選択された値が、該電動機兼発電機の発電機出力としてあらためて設定されることを特徴としている。
【0014】
また、請求項8記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項1〜7のいずれか1項に記載の構成に加えて、該油圧ポンプの要求出力を演算する要求出力演算手段と、該回転数設定手段の設定信号に基づいて該油圧ポンプの最大出力を設定するポンプ最大出力設定手段と、該要求出力演算手段で演算された要求出力と該ポンプ最大出力設定手段で設定された最大出力とを比較する第2の比較手段と、該第2の比較手段により、要求出力が最大出力を超えていると判定された場合は、該油圧ポンプの要求出力を制限する制限手段とを有していることを特徴としている。
【0015】
また、請求項9記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項8記載の構成に加えて、作業者の操作状況に応じて該油圧ポンプの出力要求値を設定する出力要求値設定手段と、該油圧ポンプの吐出圧を検出する圧力検出手段とを有し、要求出力演算手段は、該出力要求値設定手段で設定された要求値と該圧力検出手段で検出された圧力との積を該油圧ポンプの要求出力として算出することを特徴としている。
【0016】
また、請求項10記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、エンジンと電動機兼発電機とを併用して油圧ポンプを駆動しうるハイブリッド式建設機械において、該油圧ポンプの出力を演算するポンプ出力演算手段と、該油圧ポンプの回転数を設定する回転数設定手段と、該回転数設定手段の設定信号に基づいて該電動機兼発電機の電動機としての機能と発電機としての機能とを切り換える閾値を設定する閾値設定手段と、該油圧ポンプの出力を振動成分と非振動成分とに分離する分離手段と、該分離手段で分離された該油圧ポンプの非振動成分の出力と、該閾値設定手段で設定される閾値との差を算出する差算出手段と、バッテリの充電量を検出する充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の電動機出力を設定する電動機出力設定手段と、該電動機出力設定手段で設定された出力と該差算出手段で算出された差とのうち、小さい値を選択する最小値選択手段と、該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の発電出力を設定する発電機出力設定手段と、該発電機出力設定手段で設定された出力と該差算出手段で算出された差とのうち、大きい値を選択する最大値選択手段と、該差算出手段で算出された差に応じて、該最小値選択手段で設定される値と、該最大値選択手段で設定される値とを選択する選択手段と、該選択手段で選択された値と該分離手段で分離された該油圧ポンプの振動成分とを加算する加算手段と、該加算手段の結果に応じて、該電動機兼発電機を電動機として機能させるか、又は発電機として機能させるかの信号を設定する信号設定手段とを有していることを特徴としている。
【0017】
また、請求項11記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項10記載の構成に加えて、該差算出手段により算出される値が負の場合には、選択手段により、最大値選択手段の値が選択されるとともに、該差算出手段により算出される値が正の場合には、選択手段により、最小値選択手段の値が選択されることを特徴としている。
【0018】
また、請求項12記載の本発明のハイブリッド式建設機械は、上記請求項10又は11記載の構成に加えて、信号設定手段が、該加算手段で算出された値が負の場合には、該電動機兼発電機を発電機として機能させる信号を設定し、該加算手段で算出された値が正の場合には、電動機として機能させる信号を設定することを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7により、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械について説明する。
図1に示すように、エンジン1には動力伝達機構2を介して油圧ポンプ4及びモータ・ジェネレータ(電動機兼発電機)3が接続されている。このモータ・ジェネレータ3は、電動機(モータ)としての機能と発電機(ジェネレータ)としての機能を有しており、モータとして機能する場合には、エンジン1の駆動力とモータ3の駆動力とが動力伝達機構2で合成され、これらの2つの駆動源(エンジン1及びモータ3)からの駆動力により油圧ポンプ4が駆動されるようになっている。また、モータ・ジェネレータ3がジェネレータとして機能する場合には、エンジン1の駆動力が動力伝達機構2で2つに分割され、エンジン1の駆動力により油圧ポンプ4が駆動されるとともに、ジェネレータ3が駆動されて発電が行われるようになっている。
【0020】
エンジン1には、エンジン回転数を設定するエンジン回転数設定器(回転数設定手段)18が付設されるとともに、油圧ポンプ4には、ポンプ流量や出力等を制御する斜板制御装置4aが設けられている。
また、斜板制御装置4aには油圧ポンプ4の斜板(図示せず)の傾斜角を検出する斜板角検出器16と、ポンプ出力調整器(ポンプ出力調整手段)17とが取り付けられている。
【0021】
一方、バッテリ14には、充電量を検出する充電量検出器(充電量検出手段)19が設けられている。また、バッテリ14とモータ・ジェネレータ3とは双方向コンバータ(切替制御手段)12を介して接続されている。そしてこの双方向コンバータ12により、モータ・ジェネレータ3の機能が切替制御されるようになっている。
【0022】
油圧ポンプ4の下流側には圧力検出器(圧力検出手段)15が設けられており、油圧ポンプ4で加圧された作動油の圧力が検出されるようになっている。
そして、この油圧ポンプ4で加圧された作動油は、コントロールバルブ5を介して各アクチュエータ7〜11に供給されるようになっている。また、このコントロールバルブ5は、リモコンレバー6a〜6eから構成されるリモコン弁6によりその動作が制御されるようになっている。
【0023】
また、双方向コンバータ12とポンプ出力調整器17との作動を制御するコントローラ13が設けられている。このコントローラ13には、圧力検出器15,斜板角検出器16,エンジン回転設定器18及び充電量検出器19からの情報が入力されるようになっており、コントローラ13では、これらの情報に基づき所定の演算を行い、双方向コンバータ12とポンプ出力調整器17へ信号を出力するようになっている。
【0024】
次に、図2にコントローラ13のブロック線図(制御ブロック図)を示す。
20は圧力検出器15の出力と斜板角検出器16の出力を乗じて油圧ポンプ4の出力を演算する乗算器(ポンプ出力演算手段)、21は乗算器20で求めたポンプ出力の振動成分を抽出するバンドパスフィルタ等のフィルタ(分離手段)、22は乗算器20で算出されるポンプ出力からフィルタ21の出力を引いてポンプ出力の非振動成分(入力される油圧ポンプ4の出力を平均化した成分)を求める減算器である。なお、以下ではフィルタ21によって出力されるポンプ出力の成分(振動成分)を交流成分といい、減算器22によって出力されるポンプ出力の成分(非振動成分)を直流成分という。
【0025】
23はエンジン回転設定器18の信号に基づいてモータ・ジェネレータ3をモータとして機能をさせるかジェネレータとして機能させるかを切り替えるための閾値を設定する電動/発電切替閾値設定器(閾値設定手段)である。この電動/発電切替え閾値は、図4の破線に示されるような、エンジン回転設定値に対する関数として設定されている。
【0026】
24はエンジン回転設定器18の出力に基づいて油圧ポンプ4の最大出力値を設定する最大出力設定器(ポンプ最大出力設定手段)、25は減算器22で求めたポンプ出力の非振動成分から電動/発電切替閾値設定器23で設定される電動/発電切替閾値を引いて差を求める減算器(比較手段又は差算出手段)、26は減算器25で求めた出力に基づいてON/OFF信号を出力する切替信号設定器である。
【0027】
27はバッテリ14に設けられた充電量検出器19の信号に基づいてポンプ出力削減量を設定する出力削減量設定器(出力低減量設定手段)、28は零出力設定器、29は切替信号設定器26の信号に基づいて出力削減量設定器27の出力と零出力設定器28の出力を切り替える信号切替器、30は最大出力設定器24の出力から信号切替器29の出力を引く減算器(最大出力抑制手段)である。
【0028】
31は充電量検出器19の出力に基づいてモータ・ジェネレータ3の電動機出力(モータ出力)を設定する電動機出力設定器(電動機出力設定手段)、32は充電量検出器19の出力に基づいてモータ・ジェネレータ3の発電機出力(ジェネレータ出力)を設定する発電機出力設定器(発電機出力設定手段)である。33は減算器25の出力と電動出力設定器31の出力の小さいほうの出力を選択する最小値選択器(最小値選択手段)、34は減算器25の出力と発電出力設定器32の出力の大きいほうの出力を選択する最大値選択器(最大値選択手段)である。
【0029】
選択器35は切替信号設定器26の信号に基づいて最小値選択器33の出力と最大値選択器34の出力を切り替える信号切替器、36は信号選択器35の出力にフィルタ21の出力を加算する加算器、37は加算器(加算手段)36の出力に基づいて、モータ・ジェネレータ3をモータとして機能をさせるかジェネレータとして機能させるかを切り替えるための設定をする電動/発電切替信号設定器(信号設定手段)である。双方向コンバータ12には、加算器36の出力と電動/発電切替信号設定器37の出力が入力されモータ・ジェネレータ3が制御される。
【0030】
本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械は上述のように構成されているのでその作用を説明すると以下のようになる。
図1において、リモコン弁6a〜6eを操作するとコントロールバルブ5が切り替わり、油圧ポンプ4の作動油がアクチュエータ7〜11に供給されて建設機械が駆動される。この時コントローラ13において、以下の制御演算が行われ油圧ポンプ4の出力およびモータ・ジェネレータ3の出力が調整される。
【0031】
まず、図2に示すコントローラ13の制御ブロック図において、乗算器20で圧力検出器15の出力と斜板角検出器16の出力とが掛け合わされ、油圧ポンプ4の出力が演算される。この油圧ポンプ出力は、フィルタ21により図3(b)に示すように振動成分が分離され、また減算器22を用いて油圧ポンプ出力から振動成分を減算することで、図3(a)の破線で示すように非振動成分が算出される。
【0032】
一方で、電動/発電切替閾値設定器23には、切替閾値が図4の破線で示すようにエンジン回転設定値に対する関数として設定されており、エンジン回転設定器18の信号に基づいて電動/発電切替閾値が求められる。
そして、上記の閾値と油圧ポンプ4の出力値が比較される。この閾値と油圧ポンプ4の出力の大小を比較するには、その差の符号で判断すればよいので、減算器25で差の算出を行い、切替信号設定器26に入力する。切替信号設定器26は、入力が負の場合は0(OFF)、入力が正の場合は1(ON)を出力する特性を有しており、油圧ポンプ4の出力が電動/発電切替閾値よりも小さい場合は、切替信号設定器26からは0が出力される。
【0033】
▲1▼油圧ポンプの出力<電動/発電切替閾値の場合
このように油圧ポンプ4の出力(ここでは、油圧ポンプ4の出力を平均化した値である、非振動成分)が閾値よりも小さい場合にはエンジン出力に余力があると考えられるので、基本的にはモータ・ジェネレータはジェネレータとして機能するように制御される。ただし、フィルタ21で処理された振動成分については、この段階では考慮されていないので、後述するように最後に振動成分を加味してからモータ・ジェネレータの作動状態が制御される。
【0034】
また、この場合は上述のように、切替信号設定器26では0(OFF)の信号が出力されるので、信号切替器29では零出力設定器28が選択される。これにより、最大出力設定器24の出力は減算器30で削減されることなくポンプ出力調整器17に出力され、油圧ポンプ4が制御される。つまり、この場合には、油圧ポンプ4の出力が閾値よりも小さいため比較的余裕のある軽負荷作業時であると判定できるので、油圧ポンプ4の出力を低減することなく、そのまま出力するのである。なお、最大出力設定器24には図4の実線で示すようなマップが設けられ、このマップからエンジン回転数設定値に応じて設定される。
【0035】
また、減算器25で出力された値はエンジン出力の余力と考えることができるので、この余力分がジェネレータ3の発電負荷として設定される。ただし、エンジン余力が大きすぎるとジェネレータ3の負荷も大きくなりすぎるので、最大値選択器34でこの値が制限される。
すなわち、バッテリ14の充電量に応じて発電機出力設定器32で発電機出力の制限値が出力され、最大値選択器34において、減算器25で求められた油圧ポンプ4の出力と電動/発電切替閾値との差が比較され、大きい方の出力(絶対値の小さい方の出力)が選択される。減算器25では、油圧ポンプ4の出力から電動/発電切替閾値を減算するため、その差は負となる。一方、発電機出力設定器32は図7に示すように発電機出力は充電量の関数で、負の値で表される。したがって、大きいほうの出力を選択すると実質的には発電機出力を発電機出力設定器32の出力で制限することになる。
【0036】
信号切替器35は、切替信号設定器26の出力が0であるので最大値選択器34の出力を選択し、最後に加算器36で油圧ポンプ4の出力の振動成分が加算される。そして、電動/発電切替信号設定器37で加算器36の出力に基づいて電動/発電の切替信号が設定され、加算器36で出力された値が0以上であれば、電動/発電切替信号設定器37で1(ON)の信号が設定されモータ・ジェネレータ3がモータとして駆動され、加算器36で出力された値が負であれば、電動/発電切替信号設定器37で0(OFF)の信号が設定されモータ・ジェネレータがジェネレータとして駆動されるのである。
【0037】
▲2▼油圧ポンプの出力≧電動/発電切替閾値の場合
この場合は大きなエンジン駆動力が必要なときであり、減算器25で出力される値(油圧ポンプ出力−閾値)は、不足しているエンジン駆動力と考えることができる。そこで、基本的には、モータ・ジェネレータ3をモータとして駆動するとともに減算器25で出力される値がモータ駆動力として設定される。ただし、このとき設定されるモータの出力が、バッテリ14の充電量から規定される出力最大値を超えることがないように、最小値選択器33でモータ3の出力が制限される。
【0038】
また、このように油圧ポンプ4の出力(フィルタ処理された非振動成分)が閾値以上の場合には、エンジン出力のみでは油圧ポンプ4出力が不足するような重負荷作業時と考えることができるので、エンジン1の過負荷を回避する目的でポンプ4の最大出力が抑制される。つまり、この場合には切替信号設定機26の出力は1となり、信号切替器29により出力削減量設定器27が選択されると同時に、減算器30で最大出力設定器24の出力から出力削減量設定器27で設定された出力が減算される。出力削減量設定器27は、図5に示すようにバッテリ14の充電量が所定値以上の場合は削減量が0で、充電量が所定値よりも低くなると出力削減量が増える特性を有している。また、充電量がある値以下となると出力削減量が最大値に設定される。したがって、バッテリ14の充電量が上記の所定値よりも低くなると減算器30で油圧ポンプ4の最大出力から最大削減量が減算され、エンジン1が過負荷にならないようにポンプ出力調整器17を介して油圧ポンプ4の出力が低減される。
【0039】
一方、バッテリ14の充電量に応じて電動出力設定器31で電動機出力の制限値が出力され、その制限値と、減算器25で求められた油圧ポンプ4の出力と電動/発電切替閾値の差とが比較され、最小値選択器33で小さい方の出力が選択される。また、電動機出力設定器31においては図6に示すように、電動機出力がバッテリ充電量に対する関数であり、充電量が所定値よりも高い場合は正の値で電動機出力が設定され、所定値よりも低くなると負の値に変わり発電機出力を設定する特性を有している。そして、このように最小値選択器33で、小さい方の出力を選択することにより、実質的にはバッテリ14の充電量に応じて電動機出力を制限していることになる。
【0040】
また、信号切替器35は切替信号設定器26の出力が1であるので最小値選択器33の出力を選択し、加算器36で油圧ポンプ4の振動成分が加算される。そして加算器36により最小値選択器33で設定された値と油圧ポンプ4の出力の振動成分とが加算され、この結果に基づき電動/発電切替信号設定器37で電動/発電の切替信号が設定される。そして双方向コンバータ12に加算器36の出力と電動/発電切替信号設定器37の出力が入力されモータ・ジェネレータ3が制御される。
【0041】
したがって、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式の建設機械では、油圧ポンプの出力<電動/発電切替閾値の場合には、基本的には、エンジン1は油圧ポンプ4を駆動するとともにモータ・ジェネレータ3を発電機として駆動し、双方向コンバータ12を介してバッテリ14を充電することができる。この時、発電機によるエンジン1への負荷は小さく、効率的に充電を行うことができる。
【0042】
また、モータ・ジェネレータ3の発電出力は、エンジン1の出力が電動/発電切替閾値に近づくように調整されることになるので、エンジン負荷を安定させることができ、さらに、エンジン負荷は、モータ・ジェネレータ3が油圧ポンプ4の出力の振動成分を吸収するので、結果的に負荷変動が滑らかになり、より安定した運転を行うことが可能となる。
【0043】
つまり、油圧ポンプ4の出力の変動に応じて、モータ・ジェネレータ3をモータとして機能させたりジェネレータとして機能させたりすることにより、ポンプ出力の変動が吸収されて、振動や騒音を低減させることができるのである。
また、油圧ポンプの出力≧電動/発電切替閾値の場合には、双方向コンバータ12を介してバッテリ14の電力がモータ・ジェネレータ3に供給され、モータ・ジェネレータ3が電動機として機能し、油圧ポンプ4はエンジン1とモータ・ジェネレータ3とにより駆動される。この時、モータ・ジェネレータ3がエンジン1への負荷を低減させる補助動力として働くため、出力の小さいエンジンでも動作の安定性を高めることができる。
【0044】
また、モータ・ジェネレータ3の発電機出力は、エンジン1の出力が電動/発電切替閾値に近づくように調整されることになるので、エンジン負荷を安定させることができ、さらにそのエンジン負荷は、モータ・ジェネレータ3が油圧ポンプ4の出力の振動成分を吸収するので、結果的に負荷変動が滑らかになり、より安定した運転を行うことが可能となる。
【0045】
なお、図10に示すように、電動/発電切替閾値をエンジン特性において最小燃費カーブに設定してもよい。このように設定した場合には、エンジンの燃料消費量をさらに改善することもできる。
【0046】
次に、図8〜9により、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド式建設機械について説明する。
図8に示すように、エンジン1には動力伝達装置2を介してモータ・ジェネレータ(電動機兼発電機)3と油圧ポンプ4が接続されている。このモータ・ジェネレータ3は、電動機(モータ)としての機能と発電機(ジェネレータ)としての機能を併せ持ち、モータとして機能する場合には、エンジン1の駆動力とモータ3の駆動力とが動力伝達機構2で合成され、これらの2つの駆動源(エンジン1及びモータ3)からの駆動力により油圧ポンプ4が駆動されるようになっている。また、モータ・ジェネレータ3がジェネレータとして機能する場合は、エンジン1の駆動力が動力伝達機構2で2つに分割され、エンジン1の駆動力により油圧ポンプ4が駆動されるとともに、ジェネレータ3が駆動されて発電が行われるようになっている。
【0047】
エンジン1には、エンジン回転数を設定するエンジン回転数設定機(回転数設定手段)18が付設されているとともに、油圧ポンプ4には、ポンプ流量や出力等を制御する斜板制御装置4aが設けられている。
また、斜板制御装置4aには斜板位置調整器(ポンプ出力調整手段)43が取り付けられ、油圧ポンプ4の斜板(図示せず)の傾斜角を制御することでポンプの出力を調整するようになっている。
【0048】
一方、バッテリ14には、バッテリ14の充電量を検出する充電量検出器(充電量検出手段)19が設けられている。またバッテリ14とモータ・ジェネレータ3とは、双方向コンバータ(切替制御手段)12を介して接続されている。そしてこの双方向コンバータ12によってモータ・ジェネレータ3の機能が切換制御されるようになっている。
【0049】
油圧ポンプ4の下流側には、圧力検出器(圧力検出手段)15が設けられており、油圧ポンプ4で加圧された作動油の圧力が検出されるようになっている。
そして、この油圧ポンプ4で加圧された作動油は、コントロールバルブ5を介して各アクチュエータ7〜11に供給されるようになっている。ここで、コントローラ41にバルブ駆動器42が制御されることで、コントロールバルブ5は駆動するようになっているが、この構造は本発明に直接関係しないため説明を省略する。
【0050】
また、双方向コンバータ12と斜板位置調整器43との作動を制御するコントローラ41が設けられている。このコントローラ41は、圧力検出器15,回転数設定器18,充電量検出器19及び操作器40a〜40eからの情報が入力されるようになっており、コントローラ41では、これらの情報に基づき所定の演算を行い、双方向コンバータ12と斜板位置調整器43とバルブ駆動器42へ信号を出力するようになっている。
【0051】
次に、図9にコントローラ41のブロック線図(制御ブロック図)を示す。
44は圧力検出器15の出力の振動成分を抽出するバンドパスフィルタ等のフィルタ(分離手段)、45は圧力検出器15の出力からフィルタ44の出力を引いて圧力の非振動成分(入力される油圧ポンプ4の出力を平均化した成分)を求める減算器である。46a〜46eは操作器40a〜40eの信号に基づいてポンプ斜板要求値を設定する斜板要求値設定器(出力要求値設定手段)、47は斜板要求値設定器46a〜46eの出力の総和を求める加算器である。
48はエンジン回転設定器18の出力に基づいて油圧ポンプ4の最大出力値を設定する最大出力設定器(ポンプ最大出力設定手段)、49はエンジン回転設定器18の信号に基づいてモータ・ジェネレータ3をモータとして機能させるかジェネレータとして機能させるかを切り替えるための閾値を設定する電動/発電切替閾値設定器(閾値設定手段)である。
【0052】
50はバッテリ14の充電量検出器19の信号に基づいてポンプ出力削減量を設定する出力削減量設定器(出力低減量設定手段)、51は充電量検出器19の出力に基づいて電動機としての出力量(モータ出力)を設定する電動機出力設定器(電動機出力設定手段)、52は充電量検出器19の出力に基づいて発電機としての出力量(ジェネレータ出力)を設定する発電機出力設定器(発電機出力設定手段)である。
【0053】
53は加算器47で求められたポンプ斜板要求値の総和が100%を超えた場合に100%に制限する斜板要求値制限器、54は減算器45で求められた圧力の非振動成分と斜板要求値制限器53の出力を掛け合わせて要求動力を求める乗算器(要求出力演算手段)である。55は減算器(最大出力抑制手段)、56は零出力設定器、57は信号切替器である。信号切替器57で出力削減量設定器50と零出力設定器56のどちらかが選択され、減算器55で最大出力設定器48の出力から減算する。
【0054】
58は除算器(第2の比較手段)では、乗算器54で求めた要求動力を減算器55の出力で割って最大動力/要求動力の比を算出する。59は動力比制限器(制限手段)で、除算器58の出力が1以上の場合は1に制限する。60は乗算器で、動力比制限器59の出力と斜板要求値制限器53の出力を乗じてポンプ斜板要求値を補正する。61は乗算器(ポンプ出力演算手段)で、乗算器60で求められたポンプ斜板要求値に圧力検出器15の出力を乗じて必要動力を算出する。62は乗算器61で求めたポンプの必要動力の振動成分を抽出するフィルタ(分離手段)、63は乗算器61で求めたポンプ必要動力からフィルタ62で算出された振動成分を引いてポンプ必要動力の非振動成分を求める減算器である。
【0055】
64はゲイン設定器、65は減算器で、減算器65は圧力の振動成分にゲインを乗じた信号をフィードバックすることで、ポンプ斜板制御を安定化させる。
66は減算器(比較手段)で、電動/発電切替閾値設定器49の出力から減算器63で求められた必要動力の非振動成分を引いて差を算出する。67は減算器66で求められた動力差に基づいてON/OFF信号を出力する切替信号設定器である。68は電動出力設定器51の出力と減算器66で求められた動力差の小さいほうの値を選択する最小値選択器(最小値選択手段)で、69は発電出力設定器52の出力と減算器66で求められた動力差の大きいほうの値を選択する最大値選択器(最大値選択手段)である。
【0056】
70は切替信号設定器67の信号に基づいて最小値選択器68の出力と最大値選択器69の出力を切り替える信号切替器、71は信号切替器69の出力にフィルタ62で算出される必要動力の振動成分を加算する加算器である。72は加算器71の出力に基づいてモータ・ジェネレータ3の機能の切替信号を出力する電動/発電切替信号設定器である。
【0057】
本発明の第2実施形態に係るハイブリッド式建設機械は上記のように構成されているのでその作用を説明すると以下のようになる。
図8において、操作器40a〜40eを操作すると、その信号はコントローラ41に入力されバルブ駆動器42を介してコントロールバルブ5が切り替えられ、油圧ポンプ4の作動油がアクチュエータ7〜11に供給され建設機械が駆動される。この時、コントローラ41にて以下の制御演算が行われ油圧ポンプ4の出力およびモータ・ジェネレータ3の出力が調整される。
【0058】
まず、図9に示すコントローラ制御ブロック図において、圧力検出器15の出力はフィルタ44に入力され振動部分が抽出され、減算器45によって元の出力との差から非振動成分も求められる。
一方、操作器40a〜40eの信号に基づいて斜板要求値設定器46a〜46eでポンプ斜板要求値が決定され加算器47で総和が求められ、斜板要求知値制限器53で100%を越えないように制限される。
【0059】
減算器45で求めた圧力の非振動成分は、乗算器54で斜板要求値制限器53の出力と掛け合わされ要求動力が算出される。最大出力設定器48で設定された油圧ポンプ4の最大出力値は、減算器55で信号切替器57の出力が引かれ補正され、除算器58で最大動力/要求動力との比が求められる。要求動力<最大動力の場合は、除算器58の出力は1より大きくなるが、動力比制限器59で1に制限される。また、要求動力≧最大動力の場合は、除算器58の出力が1以下になるので、動力比制限器59で制限されず、そのままの値が出力される。そして乗算器60で斜板要求値制限器53の出力と動力比制限器59の出力が掛け合わされ、要求動力<最大動力の場合は斜板要求値が補正される。
【0060】
乗算器60で補正された斜板要求値はフィルタ44から出力される圧力の振動成分にゲイン設定器64でゲインが乗じられ減算器65で圧力フィードバックされ、ポンプ斜板指令として斜板位置調整器43に出力され油圧ポンプ4の斜板制御が行われる。以上の作用により、油圧ポンプ4の出力は、所定の出力に制限される。
【0061】
さて、乗算器60で補正された斜板要求値と圧力検出器15の出力は乗算器61で掛け合わされ、最終的な必要動力が算出される。フィルタ62で必要動力の振動成分が抽出され、減算器63で乗算器61で求めた必要動力からフィルタ62で求めた必要動力の振動成分を引いて、必要動力の非振動成分が求められる。また、電動/発電切換閾値設定器49で設定される閾値は図4の二点鎖線で示すようにエンジン回転設定値の関数であり、エンジン回転設定器18の信号に基づいてその閾値は設定される。減算器66で、減算器63で求めた必要動力の非振動成分から電動/発電切替閾値設定器49で設定される電動/発電切替閾値を引いて差が求められ、切替信号設定器67に入力される。切替信号設定器67は入力が負の場合は0(OFF)、入力が正の場合は1(ON)を出力する特性を有しているので、必要動力の非振動成分が電動/発電切替閾値よりも小さい場合は、切替信号設定器67は0を出力する。
【0062】
▲1▼油圧ポンプの出力<電動/発電切替閾値の場合
このように、油圧ポンプ4の出力(ここでは油圧ポンプ4の出力を平均化した値である非振動成分)が閾値よりも小さい場合には基本的には、モータ・ジェネレータは、ジェネレータとして機能するように制御される。ただし、フィルタ62で処理された振動成分については、この段階では考慮されていないので、後述するように最後に振動成分を加味してからモータ・ジェネレータ3の作動状態が制御される。また、この場合は、上述のように切替振動設定機67では0(OFF)の信号が出力されるので、切替信号機57で零出力設定器56が参照される。これにより最大出力設定器48の出力は減算器55で削減されることなく除算器(第2の比較手段)58へ出力される。つまり、この場合には、油圧ポンプ4の出力が閾値よりも小さいため、比較的余裕のある軽負荷作業であると判定できるので、油圧ポンプ4の出力削減量を設定することなくそのまま出力するのである。なお、最大出力設定器48には図4の実線で示すようなマップが設けられ、このマップからエンジン回転数設定値に応じて設定される。
【0063】
また、減算器66で出力された値はエンジン出力の余力と考えることができ、この余力分がジェネレータ3の発電負荷として設定される。ただし、エンジン余力が大きすぎるとジェネレータ3の負荷も大きくなりすぎるので、最大値選択器69でこの値が制限される。
すなわち、バッテリ14の充電量に応じて発電機出力設定器52で発電機出力の制限値が出力され、最大値選択器69において、減算器66で求められた油圧ポンプ4の出力と電動/発電切替閾値との差が比較され、大きい方の出力(絶対値の小さい方の出力)が選択される。減算器55では、油圧ポンプ4の出力から電動/発電切替閾値を減算するため、その値は負となる。一方、発電機出力設定器52は図7に示すように発電機出力は充電量の関数で、負の値で表される。したがって大きいほうの出力を選択すると、実質的には発電機出力を発電機出力設定器52の出力で制限することになる。
【0064】
信号切替器70、は切替信号設定器67の出力が0であるので最大値選択器69の出力を選択し、最後に加算器71で油圧ポンプ4の出力の振動成分が加算される。そして電動/発電切替信号設定器72で加算器71の出力に基づいて電動/発電の切替信号を設定され、加算機71で出力された信号が0以上であれば、電動/発電切替信号設定器72で1(ON)の信号が設定され、モータ・ジェネレータ3はモータとして駆動され、加算器71の出力が負であれば、電動/発電切替信号設定器72で0(OFF)の信号が設定され、モータ・ジェネレータ3はジェネレータとして駆動されるのである。
【0065】
▲2▼油圧ポンプの出力≧電動/発電切替閾値の場合
この場合は大きなエンジン駆動力が必要なときであり、減算器66で出力される値(油圧ポンプ出力−閾値)は、不足しているエンジン駆動力と考えることができる。そこで、基本的には、モータ・ジェネレータ3をモータとして駆動するとともに減算器66で出力される値がモータ駆動力として設定される。ただし、このとき設定されるモータ3の出力が、バッテリ14の充電量から規定される出力最大値を超えることがないように、最小値選択器68でモータ3の出力が制限される。
【0066】
また、このように油圧ポンプ4の出力(フィルタ処理された非振動成分)が閾値以上の場合には、エンジン出力のみでは油圧ポンプ4出力が不足するような重負荷作業時と考えることができるので、エンジン1の過負荷を回避する目的で油圧ポンプ4の最大出力が制限される。つまり、切替信号設定器67の出力は1となり、信号切替器70により最小値選択器68が選択されると同時に、減算器55で最大出力設定器48の出力から出力削減量設定器50で設定された出力が減算される。出力削減量設定器50は、図5に示すようにバッテリ14の充電量が所定値以上の場合は削減量が0で、充電量が所定値よりも低くなると出力削減量が増える特性を有している。また、充電量がある値以下となると出力削減量が最大値に設定される。したがって、バッテリ14の充電量が、上記の所定値よりも低くなると減算器55で油圧ポンプ4の最大出力から最大削減量が減算され、エンジン1が過負荷にならないようにポンプ出力調整器17を介して油圧ポンプ4の出力が低減される。
【0067】
一方、バッテリ14の充電量に応じて電動出力設定器51で電動出力の制限値が出力され、最小値選択器68で、減算器66で求められた油圧ポンプ4の出力と電動/発電切替閾値との差と、該電動出力設定器51で出力された値とが比較され、小さいほうの出力が選択される。また、該電動機出力設定器51は、図6に示すように電動機出力はバッテリ充電量に対する関数であり、充電量が所定の値よりも高い場合は正の値で電動機出力が設定され、所定の値よりも低くなると負の値に変わり発電機出力を設定する特性を有している。このように最小値選択器68で、小さい方の出力を選択することにより、実質的にはバッテリ14の充電量に応じて電動機出力を制限していることになる。
【0068】
また、切替信号設定器67の出力が1であるので信号切替器70は最小値選択器68の出力を選択し、加算器71で油圧ポンプ4の出力の振動成分が加算される。そして加算器71の出力に基づいて電動/発電切替信号設定器72で電動/発電の切替信号を設定され、双方向コンバータ12に加算器71の出力と電動/発電切替信号設定器72の出力が入力されモータ・ジェネレータ3が制御される。
【0069】
したがって、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド式建設機械では、油圧ポンプの出力<電動/発電切替閾値の場合には、基本的には、エンジン1は油圧ポンプ4を駆動するとともにモータ・ジェネレータ3を発電機として駆動し、双方向コンバータ12を介してバッテリ14を充電することができる。この時、発電機によるエンジンへ1の負荷は小さく、効率的に充電を行うことができる。
【0070】
また、モータ・ジェネレータ3の発電出力は、エンジン1の出力が電動/発電切替閾値に近づくように調整されることになるので、エンジン負荷を安定させることができ、さらに、そのエンジン負荷は、モータ・ジェネレータ3が油圧ポンプ4の出力の振動成分を吸収するので、結果的に負荷変動が滑らかになり、より安定した運転を行うことが可能となる。つまり、油圧ポンプ4の出力の変動に応じてモータ・ジェネレータ3をモータとして機能させたり、ジェネレータとして機能させたりすることにより、ポンプ出力の変動が吸収されて、振動や騒音を低減させることができるのである。
【0071】
また、油圧ポンプ4の出力≧電動/発電切替閾値の場合には、双方向コンバータ12を介してバッテリ14の電力がモータ・ジェネレータ3に供給されて電動機として機能し、油圧ポンプ4はエンジン1とモータ・ジェネレータ3の併用で駆動する。この時、モータ・ジェネレータ3がエンジン1への負荷を低減させる補助動力として働くため、従来のエンジン単独駆動のものに比較して小型のシステムでの対応が期待でき、システムをコンパクトにすることができる。
【0072】
また、モータ・ジェネレータ3の発電機出力は、エンジン1の出力が電動/発電切替閾値に近づくように調整されるので、エンジン負荷を安定させることができ、さらにそのエンジン負荷は、モータ・ジェネレータ3が油圧ポンプ4の出力の振動成分を吸収するので、結果的に負荷変動が滑らかになり、より安定した運転を行うことが可能となる。
【0073】
さらに、本実施例では、操作器の信号に基づいてコントローラを介して油圧ポンプ4およびモータ・ジェネレータ3を同時に制御するので、第1実施形態の油圧ポンプ4の斜板角を検出して油圧ポンプ4およびモータ・ジェネレータ3を制御する構成に比較してシステムの応答性を改善でき、燃料消費量をさらに改善できる。
【0074】
なお、電動/発電切替閾値を図10に示すように、エンジン特性において最小燃料消費ライン(最小燃費カーブ)に設定してもよい。このように設定した場合には、エンジン1の燃料消費量をさらに改善することもできる。
【0075】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明のハイブリッド式機建設機械によれば、エンジンの回転数に基づき電動機兼発電機の機能を切り換える閾値を設定し、この閾値と油圧ポンプの出力との比較結果に応じて該電動機兼発電機を電動機として機能させるか発電機として機能させるかを切替制御するので、エンジンの負荷に応じた最適な状態で該電動機兼発電機の作動状態を制御することができるという利点がある。
【0076】
また、請求項2記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、油圧ポンプの出力が閾値以上であると判定されると、該電動機兼発電機が電動機として機能するとともに、該油圧ポンプの出力が閾値より小さいと判定されると該電動機兼発電機が発電機として機能する。
これにより、該油圧ポンプの出力が高く、したがってエンジンの負荷が大きいときには、該電動機兼発電機を電動機として作動させて該油圧ポンプをアシスト駆動することで、出力の小さいエンジンでも安定したポンプ出力を得ることができる。したがって、燃料消費量を向上できるとともに、騒音を低減することができる。
【0077】
また、該油圧ポンプの出力が閾値より小さくエンジンの負荷が低いときには、該電動機兼発電機を発電機として作動させて充電を行うことで、効率の高い経済的な運転を行うことができる。また、エンジンの出力を絞ったり回転数を抑制したりする必要がないのでエンストの防止やエンジン回転変動の抑制を図ることができる。
【0078】
また、請求項3記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、閾値と油圧ポンプの出力との比較結果に応じて該油圧ポンプの出力を調整するので、常にポンプ出力を最適な値に保持することができる。
また、請求項4記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、エンジン回転数に基づいて油圧ポンプの最大出力を設定するとともに、バッテリの充電量に基づいて該油圧ポンプの出力低減量を設定し、該油圧ポンプの出力が閾値以上であるとポンプ最大出力から出力低減量を差し引いて該油圧ポンプの出力を抑制するので、エンジンへの過負荷を防止することができる。
【0079】
また、請求項5記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、油圧ポンプの出力が閾値より小さければ、油圧ポンプの出力の抑制がキャンセルされるので、油圧ポンプの本来の能力を発揮させることができる。
また、請求項6記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、油圧ポンプの出力が閾値以上である場合には、油圧ポンプの出力と閾値設定手段で設定される閾値との差と、充電量に基づいて設定される電動機出力とのうち、小さいほうの値が該電動機兼発電機の電動機出力としてあらためて設定されるので、電動機の出力を的確に制限することができる。
【0080】
また、請求項7記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、油圧ポンプの出力が閾値より小さい場合には、油圧ポンプの出力と閾値設定手段で設定される閾値との差と、充電量に基づいて設定される電動機兼発電機の発電出力のうち大きいほうの値が、該電動機兼発電機の発電出力としてあらためて設定されるので、発電機の出力を的確に制限することができる。
【0081】
また、請求項8記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、油圧ポンプの要求出力と、エンジン回転数に基づいて設定される油圧ポンプの最大出力とを比較して、要求出力が最大出力を超えている場合は、油圧ポンプの要求出力が制限され、エンジンへの過負荷が防止されるので、油圧ポンプを確実に保護することができる。
【0082】
また、請求項9記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、作業者の操作状況に応じて設定される油圧ポンプの出力要求値と、圧力検出手段で検出された油圧ポンプの吐出圧とを乗算して油圧ポンプの要求出力を算出するので、簡単且つ正確に要求出力を算出することができる。
また、請求項10記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、電動機兼発電機の発電出力と電動機出力との算出には油圧ポンプの出力の非振動成分が用いられるため、変動の少ない安定した発電出力と電動機出力とが算出され、電動/発電の切り換えの判断には油圧ポンプ出力の非振動成分と振動成分との和が用いられるため、出力の振動に応じて正確に電動機兼発電機を制御することができる。
【0083】
また、請求項11記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、油圧ポンプ出力に応じて適切なフィルタが選択されるため、油圧ポンプ出力と充電量とに応じて発電機出力と電動機出力が適切に制限される。
また、請求項12記載の本発明のハイブリッド式建設機械によれば、電動/発電の切り換えの判断には、油圧ポンプの出力と閾値設定手段で設定される閾値との差に油圧ポンプの振動成分を加えたものが用いられ、その値の符号によって電動機兼発電機の電動/発電の機能が切り換えられるため、油圧ポンプ出力の交流部分の振動が吸収され、結果的にエンジン負荷変動が滑らかになり、より安定した運転が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械の油圧システム構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械のコントローラ制御ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械における、ポンプ出力の振動成分と非振動成分を模式的に表したグラフである。(a)にポンプ出力を均した成分としての直流成分を示し、(b)にポンプ出力から直流成分を引いた、交流成分を示している。
【図4】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械における、電動/発電切替閾値設定器に設定された関数グラフである。
【図5】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械における、出力削減量設定器に設定されたの関数グラフである。
【図6】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械における、電動出力設定器に設定されたの関数グラフである。
【図7】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド式建設機械における、発電出力設定器に設定されたの関数グラフである。
【図8】本発明の第2実施形態に係るハイブリッド式建設機械の油圧システム構成図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るハイブリッド式建設機械のコントローラ制御ブロック図である。
【図10】第1実施形態及び第2実施形態の変形例に対して説明する図であって、エンジン燃料消費量の出力とエンジン回転数との関数関係を示すグラフである。
【図11】従来の油圧電動を用いた作業機の油圧システム構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 動力伝達機構
3 モータ・ジェネレータ(電動機兼発電機)
4 油圧ポンプ
4a 斜板制御装置
5 コントロールバルブ
6 リモコン弁
6a〜6e リモコンレバー
7〜11 アクチュエータ
12 双方向コンバータ(切替制御手段)
13 コントローラ
14 バッテリ
15 圧力検出器(圧力検出手段)
16 斜板角検出器
17 ポンプ出力調整器(ポンプ出力調整手段)
18 エンジン回転数設定器(回転数設定手段)
19 充電量検出器(充電量検出手段)
20 乗算器(ポンプ出力演算手段)
21 フィルタ(分離手段)
22 減算器
23 電動/発電切替閾値設定器(閾値設定手段)
24 最大出力設定器(ポンプ最大出力設定手段)
25 減算器(比較手段又は差算出手段)
26 切替信号設定器
27 出力削減量設定器(出力低減量設定手段)
28 零出力設定器
29 信号切替器
30 減算器(最大出力抑制手段)
31 電動機出力設定器(電動機出力設定手段)
32 発電機出力設定器(発電機出力設定手段)
33 最小値選択器(最小値選択手段)
34 最大値選択器(最大値選択手段)
35 信号切替器(選択手段)
36 加算器(加算手段)
37 電動/発電切替信号設定器(信号設定手段)
40a〜40e 操作器
41 コントローラ
42 バルブ駆動器
43 斜板位置調整器(ポンプ出力調整手段)
44 フィルタ(分離手段)
45 減算器
46a〜46e 斜板要求値設定器(出力要求値設定手段)
47 加算器
48 最大出力設定器(ポンプ最大出力設定手段)
49 電動/発電切替閾値設定器(閾値設定手段)
50 出力削減量設定器(出力低減量設定手段)
51 電動機出力設定器(電動機出力設定手段)
52 発電機出力設定器(発電機出力設定手段)
53 斜板要求値制限器
54 乗算器(要求出力演算手段)
55 減算器(最大出力抑制手段)
56 零出力設定器
57 信号切替器
58 除算器(第2の比較手段)
59 動力比制限器(制限手段)
60 乗算器
61 乗算器(ポンプ出力演算手段)
62 フィルタ(分離手段)
63 減算器
64 ゲイン設定器
65 減算器
66 減算器(比較手段又は差算出手段)
67 切替信号設定器
68 最小値選択器(最小値選択手段)
69 最大値選択器(最大値選択手段)
70 信号切替器(選択手段)
71 加算器(加算手段)
72 電動/発電切替信号設定器(信号設定手段)
100 コントローラ
101 回転数検出計(エンジン回転数センサ)

Claims (12)

  1. エンジンと電動機兼発電機とを併用して油圧ポンプを駆動しうるハイブリッド式建設機械において、
    該油圧ポンプの出力を演算するポンプ出力演算手段と、
    該エンジンの回転数を設定する回転数設定手段と、
    該電動機兼発電機の電動機としての機能と発電機としての機能とを切り替える閾値を、該回転数設定手段で設定される該エンジンの回転数に対する関数として設定する閾値設定手段と、
    該閾値設定手段で設定される閾値と該ポンプ出力演算手段で演算された該油圧ポンプの出力とを比較する比較手段と、
    該比較手段の比較結果に応じて該電動機兼発電機の機能を切換制御する切替制御手段とを有している
    ことを特徴とする、ハイブリッド式建設機械。
  2. 該切替制御手段は、該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値以上であると判定されると該電動機兼発電機を電動機として機能させるとともに、該油圧ポンプの出力が該閾値より小さいと判定されると該電動機兼発電機を発電機として機能させる
    ことを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド式建設機械。
  3. 該比較手段の比較結果に応じて該油圧ポンプの出力を調整可能なポンプ出力調整手段を有している
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のハイブリッド式建設機械。
  4. 該回転数設定手段の設定信号に基づいて該油圧ポンプの最大出力を設定するポンプ最大出力設定手段と、
    バッテリの充電量を検出する充電量検出手段と、
    該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該油圧ポンプの出力低減量を設定する出力低減量設定手段と、
    該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値以上であると判定されると、該ポンプ最大出力設定手段で設定される最大出力から出力低減量設定手段で設定される出力低減量を差し引いて該油圧ポンプの出力を抑制する最大出力抑制手段とを有している
    ことを特徴とする、請求項3記載のハイブリッド式建設機械。
  5. 該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値よりも小さいと判定されると、該最大出力抑制手段による該油圧ポンプの出力の抑制がキャンセルされる
    ことを特徴とする、請求項4記載のハイブリッド式建設機械。
  6. 該比較手段が該ポンプ出力演算手段で演算された該油圧ポンプの出力と該閾値設定手段で設定される閾値との差を演算するように構成されるとともに、
    バッテリの充電量を検出する充電量検出手段と、
    該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の電動機出力を設定する電動機出力設定手段と、
    該電動機出力設定手段で設定された出力と、該比較手段による演算結果とのうち、小さい値を選択する最小値選択手段とを有し、
    該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値以上であると判定されると、該最小値選択手段で選択された値が、該電動機兼発電機の電動機出力としてあらためて設定される
    ことを特徴とした、請求項1又は2記載のハイブリッド式建設機械。
  7. 該比較手段が該ポンプ出力演算手段で演算された該油圧ポンプの出力と該閾値設定手段で設定される閾値との差を演算するよう構成されるとともに、
    バッテリの充電量を検出する充電量検出手段と、
    該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の発電出力を設定する発電機出力設定手段と、
    該発電機出力設定手段で設定された出力と、該比較手段による演算結果とのうち、大きい値を選択する最大値選択手段とを有し、
    該比較手段により該油圧ポンプの出力が該閾値より小さいと判定されると、該最大値選択手段で選択された値が、該電動機兼発電機の発電機出力としてあらためて設定される
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のハイブリッド式建設機械。
  8. 該油圧ポンプの要求出力を演算する要求出力演算手段と、
    該回転数設定手段の設定信号に基づいて該油圧ポンプの最大出力を設定するポンプ最大出力設定手段と、
    該要求出力演算手段で演算された要求出力と該ポンプ最大出力設定手段で設定された最大出力とを比較する第2の比較手段と、
    該第2の比較手段により、要求出力が最大出力を超えていると判定された場合は、該油圧ポンプの要求出力を制限する制限手段とを有している
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のハイブリッド式建設機械。
  9. 作業者の操作状況に応じて該油圧ポンプの出力要求値を設定する出力要求値設定手段と、
    該油圧ポンプの吐出圧を検出する圧力検出手段とを有し、
    要求出力演算手段は、該出力要求値設定手段で設定された要求値と該圧力検出手段で検出された圧力との積を該油圧ポンプの要求出力として算出する
    ことを特徴とする、請求項8記載のハイブリッド式建設機械。
  10. エンジンと電動機兼発電機とを併用して油圧ポンプを駆動しうるハイブリッド式建設機械において、
    該油圧ポンプの出力を演算するポンプ出力演算手段と、
    該油圧ポンプの回転数を設定する回転数設定手段と、
    該回転数設定手段の設定信号に基づいて該電動機兼発電機の電動機としての機能と発電機としての機能とを切り換える閾値を設定する閾値設定手段と、
    該油圧ポンプの出力を振動成分と非振動成分とに分離する分離手段と、
    該分離手段で分離された該油圧ポンプの非振動成分の出力と、該閾値設定手段で設定される閾値との差を算出する差算出手段と、
    バッテリの充電量を検出する充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の電動機出力を設定する電動機出力設定手段と、
    該電動機出力設定手段で設定された出力と、該差算出手段で算出された差とのうち、小さい値を選択する最小値選択手段と、
    該充電量検出手段からの検出情報に基づいて該電動機兼発電機の発電出力を設定する発電機出力設定手段と、
    該発電機出力設定手段で設定された出力と、該差算出手段で算出された差とのうち、大きい値を選択する最大値選択手段と、
    該差算出手段で算出された差に応じて、該最小値選択手段で設定される値と、該最大値選択手段で設定される値とを選択する選択手段と、
    該選択手段で選択された値と、該分離手段で分離された該油圧ポンプの振動成分とを加算する加算手段と、
    該加算手段の結果に応じて、該電動機兼発電機を電動機として機能させるか、又は発電機として機能させるかの信号を設定する信号設定手段と
    を有していることを特徴とする、ハイブリッド式建設機械。
  11. 該差算出手段により算出される値が負の場合には、選択手段により、最大値選択手段の値が選択されるとともに、
    該差算出手段により算出される値が正の場合には、選択手段により、最小値選択手段の値が選択される
    ことを特徴とする、請求項10記載のハイブリッド式建設機械。
  12. 信号設定手段は、該加算手段で算出された値が負の場合には、該電動機兼発電機を発電機として機能させる信号を設定し、該加算手段で算出された値が正の場合には、電動機として機能させる信号を設定する
    ことを特徴とする、請求項10又は11記載のハイブリッド式建設機械。
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