JP6564567B2 - 作業機械 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、ホイールローダ、油圧ショベル等の作業機械に関する。
一般に、ホイールローダ、油圧ショベル等の作業機械は、トルクおよび回転速度としてエンジン供給パワーを出力軸(エンジン軸、クランク軸)から出力するエンジンと、エンジン供給パワーを作動油の吐出圧と吐出流量として油圧パワーに変換して油圧アクチュエータを駆動する油圧ポンプと、エンジン供給パワーを走行アクチュエータに伝達して該走行アクチュエータを駆動する走行駆動装置とを含んで構成されている。
ここで、油圧アクチュエータに伝達される油圧パワーと走行アクチュエータに伝達される走行パワーとの和が、エンジンに対する負荷、即ち、エンジン負荷パワーとなる。この場合、エンジン負荷パワーがエンジン供給パワーを上回ると、エンジンがラグダウン(過負荷減速)するおそれがある。即ち、エンジン供給パワーよりもエンジン負荷パワーが大きくなると、過負荷によってエンジンの出力軸の回転速度(エンジン回転速度)が低下し、これに伴ってエンジン供給パワーが低下するおそれがある。
このとき、エンジン回転速度の低下によるエンスト(エンジン停止)を防止するためには、エンジン負荷パワーを、低下したエンジン供給パワーに見合うパワーまで下げる必要がある。即ち、走行パワーおよび/または油圧パワーを、そのときのエンジンによって供給が可能なエンジン供給パワーに見合うパワーまで下げる必要がある。これにより、走行アクチュエータおよび/または油圧アクチュエータの仕事が制限され、作業機械の操作性が低下するおそれがある。
ここで、特許文献1には、エンジンを動力源とした走行アクチュエータと、エンジンを動力源とした可変容量型の油圧ポンプと、該油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される油圧アクチュエータとを備えた作業機械に関し、走行アクチュエータと油圧アクチュエータとの合計負荷がエンジンの出力よりも大きくなると、油圧ポンプの吐出容量を低下させる速度を速くする技術が記載されている。この技術によれば、吐出容量の低下速度が速くなる分、油圧アクチュエータの負荷を迅速に低減することができ、エンジン回転速度の低下を抑制できると考えられる。
一方、特許文献2には、エンジンを動力源とした可変容量型の油圧ポンプと、該油圧ポンプから吐出される圧油により駆動する油圧アクチュエータとを備えた作業機械に関し、油圧アクチュエータである油圧シリンダの動作がストロークエンド近傍に到達するときに、油圧ポンプの吐出圧力を低減する技術が記載されている。この技術によれば、油圧シリンダの動作がストロークエンド近傍に到達することによる該油圧シリンダの負荷の増大を抑制できると考えられる。
特開平4−27784号公報 特開2010−150773号公報
特許文献1に記載された技術によれば、油圧アクチュエータの負荷の増大が急激(急峻)な場合に、エンジン回転速度の低下を十分に抑制できないおそれがある。即ち、油圧アクチュエータの負荷の増大が、油圧ポンプの吐出容量を下げるべくその指令を該油圧ポンプ(のレギュレータ)に与えてから実際にその吐出容量が下がるまでの機械的な遅れよりも速いと、吐出容量の低下が追い付かず、その負荷の増大を十分に抑制できない可能性がある。これにより、エンジン回転速度が低下するおそれがある。
一方、特許文献2に記載された技術によれば、油圧アクチュエータの負荷の増大が、油圧シリンダの動作がストロークエンド近傍に到達すること以外に起因する場合には、その負荷の増大を抑制できない可能性がある。これにより、エンジン回転速度が低下するおそれがある。しかも、特許文献2に記載された技術の場合は、油圧シリンダの動作がストロークエンド近傍のときに、油圧ポンプの吐出圧力が制限されるため、油圧シリンダのストロークエンド近傍での作業性、操作性が低下するおそれがある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、油圧アクチュエータの急激な負荷の増大を抑制することと作業性、操作性を確保することとを両立することができる作業機械を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明の作業機械は、トルクおよび回転速度としてエンジン供給パワーを出力するエンジンと、該エンジンにより駆動され作動油を吐出することにより、前記エンジン供給パワーを作動油の吐出圧および吐出流量として油圧パワーに変換する可変容量型の油圧ポンプと、該油圧ポンプの吐出流量を制御するレギュレータと、前記油圧ポンプと主管路を介して接続され、該油圧ポンプから吐出される作動油によって駆動されることにより、前記油圧パワーを仕事に変換して消費する油圧アクチュエータと、前記主管路に設けられ、前記油圧ポンプの吐出圧の最大値を可変に調整する可変リリーフ圧制御弁と、前記レギュレータへ吐出流量指令となる指令信号を出力して前記油圧ポンプを制御し、前記可変リリーフ圧制御弁へ許容圧力指令値を出力して前記可変リリーフ圧制御弁を制御することにより、前記油圧アクチュエータが消費する油圧消費パワーを調整するコントローラとを備え、該コントローラは、前記油圧消費パワーの上限を制限する油圧消費パワー制限器を有し、該油圧消費パワー制限器は、前記油圧ポンプの吐出圧に応じて該油圧ポンプの吐出流量を調整することにより、前記油圧消費パワーを第1の上限パワーに規制する第1の上限パワー規制器と、前記第1の上限パワー規制器により前記油圧消費パワーを前記第1の上限パワーに制限できなかった場合に、前記油圧ポンプの吐出流量に応じて前記可変リリーフ圧制御弁のリリーフ圧を調整することにより、前記油圧消費パワーを前記第1の上限パワーよりも大きい第2の上限パワーに制限する第2の上限パワー規制器とを備え、前記第2の上限パワー規制器は、前記吐出流量指令に対して実際の吐出流量がその吐出流量指令に変化するまでの機械的応答遅れを加味した遅れ吐出流量指令を算出する機械応答遅れ模擬演算器と、前記機械応答遅れ模擬演算器で算出された前記遅れ吐出流量指令と、前記第1の上限パワーとなる油圧消費許容パワーに加算される猶予パワーを、前記第1の上限パワーに加算した第2の上限パワーとに基づいて、この第2の上限パワーを超えないポンプ吐出圧の最大値を算出し、その最大値を許容圧力指令値として前記可変リリーフ圧制御弁に出力する許容圧力演算器とを備える構成としている。
請求項2の発明は、前記第2の上限パワーは、前記油圧消費パワーの上昇に伴う前記エンジンの出力軸の回転速度の低下を阻止する値として設定している。
請求項3の発明は、前記第2の上限パワー規制器は、前記第1の上限パワー規制器により調整される前記油圧ポンプの吐出流量に対し、該油圧ポンプの機械応答遅れに相当する遅れを持たせた流量に基づいて、前記可変リリーフ圧制御弁のリリーフ圧を調整する構成としている。
請求項1の発明によれば、第1の上限パワー規制器は、油圧消費パワーを第1の上限パワーに規制する。換言すれば、第1の上限パワー規制器は、油圧消費パワーが第1の上限パワーに達するまでは、油圧ポンプの吐出流量の調整に基づく油圧消費パワーの制限を行わない。このため、油圧消費パワーが第1の上限パワーに達するまでは、油圧アクチュエータに加わる力(反力)に対抗する吐出圧力を常に得ることができ、油圧アクチュエータを動作し続けることができる。これにより、油圧アクチュエータの作業性、操作性を確保することができる。
一方、第2の上限パワー規制器は、油圧消費パワーを第1の上限パワーよりも大きい第2の上限パワーに規制する。即ち、第2の上限パワー規制器は、第1の上限パワー規制器が油圧消費パワーを第1の上限パワーに制限できなかった場合にのみ、可変リリーフ圧制御弁のリリーフ圧の調整による油圧消費パワーの制限を行う。この場合は、可変リリーフ圧制御弁のリリーフに基づいて、油圧ポンプの吐出圧力を調整し、油圧アクチュエータの動作を制限する。これにより、油圧消費パワーを第2の上限パワーに確実に制限することができ、油圧アクチュエータの急激な負荷の増大を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、第2の上限パワー規制器によって油圧消費パワーが第2の上限パワーに制限されることにより、油圧アクチュエータの急激な負荷の増大に伴うエンジン回転速度の低下を抑制(未然に防止)できる。これにより、エンジン供給パワーの低下を抑制でき、エンジンの出力を常に有効に利用することができる。換言すれば、エンジンを適正な回転速度(例えば、最大回転数、定格回転数)で運転し続けることができ、作業機械の作業性、操作性を向上することができる。
請求項3の発明によれば、油圧アクチュエータの急激な負荷の増大による吐出圧力の変化の速さが、第1の上限パワー規制器による油圧ポンプの吐出流量の調整を行うときの機械応答遅れを超える場合だけ、第2の上限パワー規制器による制限、即ち、可変リリーフ圧制御弁のリリーフが行われる。即ち、油圧アクチュエータの急激な負荷の増大による吐出圧力の急上昇に対し、第1の上限パワー規制器による吐出流量の調整に基づく圧力の低下が機械応答遅れに伴って追いつかない場合に、第2の上限パワー規制器による制限(可変リリーフ圧制御弁のリリーフ)が行われる。逆に言えば、吐出圧力の変化(増大)が、第1の上限パワー規制器による吐出流量の調整に基づく圧力の変化(低下)よりも遅い場合には、第2の上限パワー規制器による制限(可変リリーフ圧制御弁のリリーフ)が行われず、油圧アクチュエータの動作は制限されない。これにより、この面からも、作業機械の作業性、操作性を向上することができる。
実施の形態によるホイールローダを示す正面図である。 ホイールローダの電動システムと油圧システムの構成を示すブロック図である。 コントローラの入力・出力とアクチュエータとの関係を示すブロック図である。 コントローラのアクチュエータ指令演算器の構成を示すブロック図である。 図4中の吐出流量指令演算器および許容圧力指令演算器の構成を示すブロック図である。 第1の上限パワーと第2の上限パワーとの関係の一例を示す特性線図である。 圧力検出値が許容圧力指令値に達した状態を説明するための図6と同様の特性線図である。 走行電動機の走行速度、走行トルク、走行消費パワーの時間変化の一例を示す特性線図である。 油圧ポンプの吐出流量、吐出圧力、油圧消費パワーの時間変化の一例を示す特性線図である。 エンジンの回転速度、トルク率、エンジンパワー(エンジン供給可能パワー、エンジン負荷パワー)の時間変化の一例を示す特性線図である。 ホイールローダのパワーシステムの説明図である。 図11中のコントローラの供給パワー制御器の構成を示すブロック図である。 図11中のコントローラの消費パワー制御器の構成を示すブロック図である。 比較例によるコントローラの入力・出力とアクチュエータとの関係を示す図3と同様のブロック図である。 比較例によるコントローラのアクチュエータ指令演算器の構成を示す図4と同様のブロック図である。 図15中の吐出流量指令演算器および走行トルク指令演算器の構成を示すブロック図である。 比較例による走行電動機の走行速度、走行トルク、走行消費パワーの時間変化の一例を示す図8と同様の特性線図である。 比較例による油圧ポンプの吐出流量、吐出圧力、油圧消費パワーの時間変化の一例を示す図9と同様の特性線図である。 比較例によるエンジンの回転速度、トルク率、エンジンパワー(エンジン供給可能パワー、エンジン負荷パワー)の時間変化の一例を示す図10と同様の特性線図である。
以下、本発明の実施の形態に係る作業機械として、エンジンと発電機と走行用の電動機とを備えたハイブリッド式のホイールローダを例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図10は、本発明の実施の形態を示している。図1において、作業機械の代表例としてのホイールローダ1は、左,右の前車輪2が設けられた前部車体3と、左,右の後車輪4が設けられた後部車体5とを有している。前部車体3と後部車体5は、連結機構6を介して左,右方向に屈曲可能に連結されている。
前部車体3と後部車体5との間にはステアリングシリンダ7が設けられ、該ステアリングシリンダ7を伸縮させることにより、前部車体3と後部車体5とが連結機構6を中心として屈曲する。このように、ホイールローダ1は、前部車体3と後部車体5とが連結機構6を中心として左,右方向に屈曲することにより、走行時の舵取りを行うアーティキュレート式の作業機械として構成されている。
前部車体3には、左,右方向に延びる前車軸8(図2参照)が設けられ、前車軸8の両端側には前車輪2が取付けられている。前車軸8の中間部にはデファレンシャル機構8A(図2参照)が設けられ、該デファレンシャル機構8Aは、プロペラ軸9(図2参照)を介して後述の走行電動機33に接続されている。
一方、後部車体5には、左,右方向に延びる後車軸10(図2参照)が設けられ、後車軸10の両端側には後車輪4が取付けられている。後車軸10の中間部にはデファレンシャル機構10A(図2参照)が設けられ、該デファレンシャル機構10Aは、プロペラ軸9を介して後述の走行電動機33に接続されている。
従って、走行電動機33によってプロペラ軸9が回転すると、プロペラ軸9の回転が、デファレンシャル機構8Aを介して前車軸8に伝達されると共に、デファレンシャル機構10Aを介して後車軸10に伝達される。これにより、左,右の前車輪2と左,右の後車輪4とが同時に回転駆動され、ホイールローダ1は4輪駆動の状態で走行動作を行う。
作業装置11は、前部車体3に設けられている。作業装置11は、前部車体3に俯仰動可能に取付けられた左,右のアーム12と、該各アーム12の先端側に回動可能に取付けられたローダバケット13と、前部車体3に対してアーム12を俯仰動させるアームシリンダ14と、アーム12に対してローダバケット13を回動させるバケットシリンダ15とにより大略構成されている。作業装置11は、アームシリンダ14によってアーム12を俯仰動させると共に、バケットシリンダ15によってローダバケット13を回動させることにより、ローダバケット13によって掬った土砂等をダンプトラックの荷台等に排出する土木作業を行う。
キャブ16は、後部車体5に設けられている。キャブ16は、ホイールローダ1を運転するオペレータの運転室を画成するものである。キャブ16内には、オペレータが着席する運転席(図示せず)、オペレータによって操作される操作入力装置17等が設けられている。図3に示すように、操作入力装置17は、例えば、ステアリングホイール(図示せず)、作業用の操作レバー18、アクセルペダル19の他、シフトレバー、ブレーキペダル等のその他の操作具20を含んで構成されている。
ここで、ハイブリッド式のホイールローダ1は、前部車体3および後部車体5の走行動作を制御する電動システムと、作業装置11の動作を制御する油圧システムとを搭載しており、以下、ホイールローダ1のシステム構成について図1に加え、図2および図3も参照しつつ説明する。
エンジン21は、後部車体5に搭載され、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関により構成されている。エンジン21は、クランク軸、エンジン軸とも呼ばれる出力軸21Aを有し、該出力軸21Aは、後述の油圧ポンプ23および発電機29に接続されている。即ち、エンジン21の出力側には、油圧ポンプ23と発電機29が取付けられ、これら油圧ポンプ23と発電機29は、エンジン21によって駆動される。
エンジン21は、トルクおよび回転速度としてエンジン供給パワーを出力軸21Aから出力する。エンジン21の作動は、エンジンコントローラ22によって制御される。エンジンコントローラ22は、例えば、後述するハイブリッドコントローラ39からの指令信号に基づいて、エンジン21の燃料噴射量を制御することにより、エンジン21の回転速度を制御する。このために、エンジン21には、出力軸21Aの回転速度を検出する回転センサ21Bが設けられ、該回転センサ21Bは、例えば、エンジンコントローラ22に接続されている。後述するように、エンジンコントローラ22と接続されたハイブリッドコントローラ39は、回転センサ21Bが検出する回転速度(回転速度検出値)に基づいて、エンジン21から出力されるエンジン供給パワー(エンジン供給推定パワー)を算出する。
油圧ポンプ23は、エンジン21の出力軸21Aにより駆動される。油圧ポンプ23は、タンク24内に貯溜された作動油を加圧し、ステアリングシリンダ7、作業装置11のアームシリンダ14、バケットシリンダ15等に圧油として吐出する。即ち、油圧ポンプ23は、作動油を圧油として吐出することにより、エンジン供給パワーを作動油の吐出圧および吐出流量として油圧パワーに変換する。
ここで、油圧ポンプ23は、例えば可変容量型で斜板式の油圧ポンプ等により構成され、そのポンプ容量を調整するためのレギュレータ(容量可変部)23Aを有している。油圧ポンプ23の作動は、例えば、ハイブリッドコントローラ39によって制御される。即ち、油圧ポンプ23のレギュレータ23Aは、ハイブリッドコントローラ39の指令信号(吐出流量指令)に基づいて可変に制御され、これにより、油圧ポンプ23の出力(吐出流量)が制御される。
後述するように、ハイブリッドコントローラ39は、油圧ポンプ23の吐出流量を、該油圧ポンプ23の吐出圧、即ち、後述する主管路25の圧力(後述する圧力センサ28の圧力)に応じて調整する。これにより、油圧アクチュエータ(アームシリンダ14、バケットシリンダ15)で消費される油圧消費パワーを、第1の上限パワーに制限する。
主管路25は、油圧ポンプ23の吐出ポートに接続されている。主管路25は、油圧ポンプ23およびタンク24と、アームシリンダ14およびバケットシリンダ15(必要に応じてステアリングシリンダ7)との間を接続するもので、その途中には、方向切換弁としてのコントロールバルブ26が設けられている。コントロールバルブ26は、例えば、キャブ16内に配置された作業用の操作レバー18の操作に応じて、油圧ポンプ23から吐出した圧油をアームシリンダ14、バケットシリンダ15に選択的に給排(供給または排出)するものである。
ここで、実施の形態では、油圧シリンダであるアームシリンダ14およびバケットシリンダ15が、油圧アクチュエータ、即ち、主管路25を介して油圧ポンプ23と接続された油圧アクチュエータに対応する。油圧アクチュエータ14、15は、油圧ポンプ23から吐出される作動油によって駆動されることにより、油圧パワーを仕事(伸長変位、縮小変位)に変換して消費する。
可変リリーフ圧制御弁としての比例電磁式リリーフ弁27は、主管路25のうち油圧ポンプ23とコントロールバルブ26との間に設けられている。比例電磁式リリーフ弁27は、例えば、ハイブリッドコントローラ39に接続され、該ハイブリッドコントローラ39からの指令信号(許容圧力指令値)に基づいて、油圧ポンプ23の吐出圧の最大値を可変に調整する。後述するように、ハイブリッドコントローラ39は、油圧ポンプ23の吐出流量(吐出流量指令)に応じて、比例電磁式リリーフ弁27のリリーフ圧を調整する。これにより、油圧アクチュエータ14、15で消費される油圧消費パワーを、第2の上限パワーに制限する。
圧力センサ28は、主管路25のうち油圧ポンプ23とコントロールバルブ26との間に設けられている。圧力センサ28は、主管路25の圧力、換言すれば、油圧ポンプ23の吐出圧を検出するものである。圧力センサ28は、例えば、ハイブリッドコントローラ39に接続されている。後述するように、ハイブリッドコントローラ39は、圧力センサ28の圧力に基づいて、油圧ポンプ23の吐出流量(延いては、吐出圧)を調整する。
発電機29は、エンジン21によって駆動され、発電を行うものである。発電機29は、後述する第1のインバータ30を介して一対の直流母線31A,31Bに接続されている。発電機29は、例えば、同期電動機、三相誘導電動機等の電動モータにより構成されている。発電機29は、エンジン21によって回転駆動されることにより発電し、発電した電力を直流母線31A,31Bを介して後述の走行電動機33および/または蓄電装置36に供給するものである。また、発電機29は、蓄電装置36および/または走行電動機33からの電力によって駆動されることにより、エンジン21の駆動を補助(アシスト)する。これにより、エンジン21の負荷を平滑化する。
第1のインバータ30は、発電機29に電気的に接続されている。第1のインバータ30は、例えばトランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等からなる複数のスイッチング素子を用いて構成され、一対の直流母線31A,31Bに接続されている。これら一対の直流母線31A,31Bは、正極側と負極側とで対をなし、例えば数百V程度の直流電圧が印加されている。
発電機29の発電時には、第1のインバータ30は、発電機29からの発電電力となる交流電力を直流電力に変換して直流母線31A,31Bに供給する。一方、発電機29を(補助)電動機として用いるときには、第1のインバータ30は、直流母線31A,31Bの直流電力から三相交流電力を生成し、この三相交流電力を発電機29に供給する。このとき、発電機29の制御装置となる発電機コントローラ32は、ハイブリッドコントローラ39からの指令信号に基づいて、第1のインバータ30の各スイッチング素子のオン(閉)/オフ(開)を制御(スイッチング制御)することにより、発電機29の出力を制御する。
走行電動機33は、発電機29により発電された電力によって駆動される電動機となるものである。走行電動機33は、後述する第2のインバータ34を介して直流母線31A,31Bに接続されている。走行電動機33は、例えば、三相誘導電動機、同期電動機等の電動モータにより構成されている。走行電動機33は、発電機29および/または蓄電装置36から電力が供給されることにより駆動され、プロペラ軸9を回転駆動することにより、ホイールローダ1を走行させるものである。一方、走行電動機33は、ホイールローダ1の制動時等に、プロペラ軸9によって回転駆動されることにより回生電力を発電し、回生電力を直流母線31A,31Bを介して蓄電装置36および/または発電機29に供給する。
走行電動機33には、該走行電動機33の出力軸の回転速度、換言すれば、ホイールローダ1の走行速度(プロペラ軸9の回転速度)を検出する速度センサ33Aが設けられている。速度センサ33Aは、例えば、後述の走行電動機コントローラ35に接続されている。後述するように、走行電動機コントローラ35と接続されたハイブリッドコントローラ39は、速度センサ33Aが検出する走行速度(走行速度検出値)に基づいて、走行電動機33で出力すべき走行トルクに対応する走行トルク指令値を算出する。
第2のインバータ34は、走行電動機33に電気的に接続されている。第2のインバータ34も、第1のインバータ30と同様に、複数のスイッチング素子を用いて構成され、一対の直流母線31A,31Bに接続されている。
走行電動機33の駆動時(力行時)には、第2のインバータ34は、直流母線31A,31Bの直流電力から三相交流電力を生成し、この三相交流電力を走行電動機33に供給する。一方、走行電動機33の発電時(回生時)には、第2のインバータ34は、走行電動機33からの交流電力を直流電力に変換して直流母線31A,31Bに供給する。このとき、走行電動機33の制御装置となる走行電動機コントローラ35は、ハイブリッドコントローラ39からの指令信号に基づいて、第2のインバータ34の各スイッチング素子のオン(閉)/オフ(開)を制御(スイッチング制御)することにより、走行電動機33の出力を制御する。
蓄電装置36は、発電機29および走行電動機33との間で電力の充放電を行うものである。蓄電装置36は、例えばキャパシタによって構成され、後述のコンバータ37を介して直流母線31A,31Bに接続されている。ここで、蓄電装置36は、発電機29の発電時には発電機29から供給される電力を充電し、発電機29のアシスト駆動時には発電機29に向けて駆動電力を供給する。また、蓄電装置36は、走行電動機33の回生時には走行電動機33から供給される回生電力を充電し、走行電動機33の力行時には走行電動機33に向けて駆動電力を供給する。
このように、蓄電装置36は、発電機29によって発電された電力を蓄電することに加え、ホイールローダ1の制動時に走行電動機33が発生した回生電力を吸収し、直流母線31A,31Bの電圧を一定に保つ。これにより、蓄電装置36は、ホイールローダ1の走行時における急発進や急停止によって走行電動機33が急峻な電力変動を生じたときに、この電力変動を吸収することにより、走行電動機33に一定の電圧を供給する機能を有している。なお、蓄電装置36は、リチウムイオン電池等の充電池によって構成してもよい。
コンバータ(チョッパ)37は、IGBT等からなる複数のスイッチング素子とリアクトルを用いて構成され、各スイッチング素子のオン(閉)/オフ(開)は、蓄電装置コントローラ38によって制御される。コンバータ37は、蓄電装置36の充電時には、直流母線31A,31B間の直流電圧を降圧して蓄電装置36に供給する。また、コンバータ37は、蓄電装置36を用いて発電機29、走行電動機33を駆動するときには、蓄電装置36から出力される直流電圧を昇圧して第1,第2のインバータ30,34に供給する。蓄電装置36の作動は蓄電装置コントローラ38によって制御され、蓄電装置コントローラ38は、ハイブリッドコントローラ39からの指令信号に基づいて、蓄電装置36の出力(充放電)を制御する。
ハイブリッドコントローラ39は、例えばマイクロコンピュータによって構成され、エンジンコントローラ22、発電機コントローラ32、走行電動機コントローラ35、蓄電装置コントローラ38と接続されている。この場合、ハイブリッドコントローラ39は、例えばCAN(Control Area Network)通信等を用いて各コントローラ22,32,35,38と接続されている。これに加えて、ハイブリッドコントローラ39は、油圧ポンプ23のレギュレータ23A、比例電磁式リリーフ弁27、圧力センサ28と接続されている。
ハイブリッドコントローラ39は、各コントローラ22,32,35,38を統括的に制御すると共に、油圧ポンプ23(のレギュレータ23A)、比例電磁式リリーフ弁27を制御する。即ち、ハイブリッドコントローラ39は、例えばアクセルペダル19、ブレーキペダル(その他の操作具20)に対する操作等に応じて、各コントローラ22,32,35,38、油圧ポンプ23のレギュレータ23A、比例電磁式リリーフ弁27に対する指令信号を出力し、システム全体が最高の性能を発揮するように、エンジン21、油圧ポンプ23、発電機29、走行電動機33、蓄電装置36の駆動制御、異常監視、エネルギ管理を行う構成となっている。
この場合、エンジン21と発電機29および油圧ポンプ23は、その構成上、エンジン21がパワー供給源、発電機29および油圧ポンプ23がパワー消費源とみなすことができる。エンジン21は、発電機29および油圧ポンプ23の要求を満たす必要最低限のパワーで動作することで、パワーの無駄を省いた高効率のシステムを実現する。具体的には、本システムを統括的に制御するハイブリッドコントローラ39が、オペレータのアクセル操作やレバー操作を基に発電機29および油圧ポンプ23で必要とするパワーを演算すると共に、それを賄うために必要なエンジン21のパワーをも演算する。演算された各パワーは、駆動指令として、それぞれ実際にエンジン21を制御しているエンジンコントローラ22、発電機29を制御している発電機コントローラ32、油圧ポンプ23のレギュレータ23Aに送られる。このようにハイブリッドコントローラ39は、システム全体のパワー収支を管理する構成となっている。
次に、ホイールローダ1のパワーシステムについて、図11を用いて説明する。
図11は、ホイールローダ1のパワーシステムを示している。ホイールローダ1のパワーシステムは、主なパワー源となるエンジン21と、アクチュエータ41に仕事をさせるためにオペレータが操作する操作入力装置17と、エンジン21から供給されたパワーをアクチュエータ41に伝達し、該アクチュエータ41を動作させるアクチュエータ制御システム42と、エンジン21およびアクチュエータ制御システム42を制御するコントローラ43とを備えている。アクチュエータ制御システム42は、アクチュエータ41の状態量を検出する検出センサ44を備えている。
ここで、アクチュエータ41は、例えば、アームシリンダ14およびバケットシリンダ15に対応する油圧アクチュエータと、走行電動機33に対応する走行アクチュエータとを含んで構成されるものである。コントローラ43は、例えば、ハイブリッドコントローラ39に対応するものである。または、コントローラ43は、例えば、ハイブリッドコントローラ39に加え、エンジンコントローラ22と、発電機コントローラ32と、走行電動機コントローラ35と、蓄電装置コントローラ38とを含んで構成されるものである。
検出センサ44は、例えば、回転センサ21B、圧力センサ28を含んで構成されるものである。操作入力装置17は、上述したように、例えば、ステアリングホイール、作業用の操作レバー18、アクセルペダル19に加え、シフトレバー、ブレーキペダル等のその他の操作具20を含んで構成されるものである。
ホイールローダ1は、蓄えられたエネルギをアクチュエータ41に伝達することで、エンジン21の供給するパワーを軽減し、エンジン21の燃比を向上させるパワーアシストシステム45も備えている。パワーアシストシステム45は、例えば、蓄電装置36と発電機29とを含んで構成されている。この場合、パワーアシストシステム45は、蓄電装置36に蓄えられた電力によって走行電動機33を駆動することにより、または、蓄電装置36に蓄えられた電力によって発電機29を駆動することにより、エンジン21の供給するパワーを軽減する。なお、パワーアシストシステム45だけでは、アクチュエータ41の最大出力に必要なパワーを供給することができない。
コントローラ43は、操作入力装置17からの入力に基づいて、エンジン21から出力されるエンジン供給パワー46とパワーアシストシステム45から出力されるアシスト供給パワー47とを制御している。これと共に、コントローラ43は、これら両パワー46,47の和となる総供給パワーを超えないように、アクチュエータ41で消費されるアクチュエータ消費パワー48を制御している。このために、コントローラ43は、エンジン供給パワー46とアシスト供給パワー47の制御を行う供給パワー制御器49と、アクチュエータ消費パワー48の制御を行う消費パワー制御器54を備えている。
なお、図11では、ホイールローダ1全体で消費されるパワーのうち、アクチュエータ消費パワー48以外に消費されるパワーに関しては、図示を省略している。即ち、ホイールローダ1全体で消費されるパワーは、アクチュエータ消費パワー48の他、例えば、ステアリングシリンダ7を動作させるために消費されるパワー、図示しない冷却ファン、油圧ブレーキ等の補機を動作させるために消費されるパワー等、アクチュエータ41以外で不可避的に消費されるパワーがある。このため、実際には、コントローラ43は、総供給パワーから不可避的に消費されるパワーを減算した残りのパワーを超えないように、アクチュエータ消費パワー48を制御することになる。
次に、コントローラ43によるエンジン供給パワー46とアシスト供給パワー47の制御について、図12を用いて説明する。
コントローラ43は、エンジン供給パワー46とアシスト供給パワー47の制御を、供給パワー制御器49で行う。供給パワー制御器49は、操作要求パワー演算器50と、配分演算器51と、エンジン指令演算器52と、アシスト指令演算器53とを含んで構成されている。操作要求パワー演算器50には、操作入力装置17の操作量が入力される。操作要求パワー演算器50は、操作入力装置17の操作量に基づいて、アクチュエータ41の動作に必要な供給要求パワーを求め、該供給要求パワーを配分演算器51に出力する。
配分演算器51は、供給要求パワーに基づいて、エンジン21とパワーアシストシステム45とのパワー供給バランスを決定する。この場合、配分演算器51は、燃費向上を考慮して、供給要求パワーからエンジン要求パワーとアシスト要求パワーとを決定する。配分演算器51は、エンジン要求パワーをエンジン指令演算器52に出力し、アシスト要求パワーをアシスト指令演算器53に出力する。
エンジン指令演算器52は、エンジン要求パワーをエンジン21で出力すべく、該エンジン要求パワーに対応した回転速度指令値をエンジン21(のエンジンコントローラ22)に出力する。エンジン21は、回転速度が高い程、より大きいパワーを供給できる特徴を有している。このため、エンジン指令演算器52は、エンジン要求パワーが大きい程、高い回転速度指令値を与える。そして、エンジン21は、最大回転数において、エンジン21で供給が可能な最大パワーが出力される。
一方、アシスト指令演算器53は、アシスト要求パワーをパワーアシストシステム45で出力すべく、該アシスト要求パワーに対応した状態量指令値をパワーアシストシステム45に出力する。例えば、アシスト指令演算器53は、発電機29によってアシスト要求パワーに見合うパワーでエンジン21をアシストすべく、蓄電装置36の放電指令と発電機29の力行指令とに対応する状態量指令値をコンバータ37(蓄電装置コントローラ38)および第1のインバータ30(発電機コントローラ32)に出力する。
次に、コントローラ43によるアクチュエータ消費パワー48の制御について、図13を用いて説明する。
コントローラ43は、アクチュエータ消費パワー48の制御を、消費パワー制御器54で行う。消費パワー制御器54は、エンジン供給パワー推定演算器55と、アシスト供給パワー推定演算器56と、加算器57と、アクチュエータ指令演算器58とを含んで構成されている。エンジン供給パワー推定演算器55は、エンジン21の回転センサ21Bで検出される回転速度検出値に基づいて、現時点でエンジン21が直ちに供給できると推定されるエンジン供給推定パワーを求め、該エンジン供給推定パワーを加算器57に出力する。
アシスト供給パワー推定演算器56は、パワーアシストシステム45の状態量検出値(例えば、蓄電装置36の電圧を検出する電圧センサの電圧値、蓄電装置36の充放電電流を検出する電流センサの電流値等)に基づいて、現時点でパワーアシストシステム45が直ちに供給できると推定されるアシスト供給推定パワーを求め、該アシスト供給推定パワーを加算器57に出力する。
エンジン供給推定パワーとアシスト供給推定パワーは加算器57で加算され、該加算器57は、その和となるアクチュエータ消費許容パワーをアクチュエータ指令演算器58に出力する。アクチュエータ指令演算器58は、アクチュエータ消費許容パワーと操作入力装置17からの操作量とアクチュエータ制御システム42の検出センサ44からの検出値とに基づいて、アクチュエータ41を操作するための指令となるアクチュエータ操作量(油圧アクチュエータ操作量、走行アクチュエータ操作量)を求め、該アクチュエータ操作量をアクチュエータ制御システム42に出力する。
次に、実施の形態の特徴を詳しく説明する前に、図14〜19に示す比較例について説明する。この比較例は、主管路25に比例電磁式リリーフ弁27(実施の形態の図2ないし図5参照)が設けられていない点、および、コントローラ43のアクチュエータ指令演算器58に後述の許容圧力指令演算器81(実施の形態の図4および図5参照)が設けられていない点で、実施の形態と相違する。なお、比較例と実施の形態は、共通する構成要素に同一符号を付している。
ホイールローダ1のアクチュエータ41を駆動するためのアクチュエータ制御システム42は、図14に示すように、油圧アクチュエータとしての油圧シリンダ59を駆動するための油圧アクチュエータ制御システム60と、走行アクチュエータとしての走行電動機33を駆動するための走行アクチュエータ制御システム61とを含んで構成されている。ここで、油圧シリンダ59は、例えば、アームシリンダ14とバケットシリンダ15に対応する。
油圧アクチュエータ制御システム60は、例えば、タンク24と、油圧ポンプ23と、油圧シリンダ59と、コントロールバルブ26と、主管路25と、圧力センサ28とを含んで構成されている。ここで、タンク24は、作動油を蓄える。油圧ポンプ23は、エンジン21の出力軸21Aから出力されるエンジン供給パワーを、作動油の吐出圧および吐出流量として油圧パワーに変換する。この場合、油圧ポンプ23は、可変容量型の油圧ポンプとして構成され、そのポンプ容量を調整するためのレギュレータ(容量可変部)23Aを有している。レギュレータ23Aは、コントローラ43からの吐出流量指令に基づいて、油圧ポンプ23の容量(吐出流量)を調整する。
油圧シリンダ59は、伸長、縮小に伴って油圧パワーを仕事に変換する。方向切換弁としてのコントロールバルブ26は、操作レバー18の操作(操作レバー18からの方向切換え信号)に応じて、油圧シリンダ59に対する作動油の供給と排出を切換えることにより、油圧シリンダ59の伸長、縮小を切換える。主管路25は、例えば、油圧ポンプ23とコントロールバルブ26とを接続する吐出管路25Aと、コントロールバルブ26と油圧シリンダ59のボトム側油室59Aとを接続するボトム側管路25Bと、コントロールバルブ26と油圧シリンダ59のロッド側油室59Bとを接続するロッド側管路25Cと、コントロールバルブ26とタンク24とを接続するタンク管路25Dとにより構成されている。圧力センサ28は、吐出管路25Aに設けられ、該吐出管路25A内の作動油の圧力を電気信号(圧力検出値)に変換してコントローラ43に出力する。
一方、走行アクチュエータ制御システム61は、走行駆動装置62と、走行電動機33と、速度センサ33Aとを含んで構成されている。走行駆動装置62は、エンジン21の出力軸21Aから出力されるエンジン供給パワーを走行電動機33に伝達するものである。走行駆動装置62は、例えば、発電機29と、第1のインバータ30と、直流母線31A,31Bと、第2のインバータ34とを含んで構成されている。走行駆動装置62は、コントローラ43からの走行トルク指令値に基づいて、走行電動機33のトルクを調整する。
次に、油圧アクチュエータ制御システム60の動作について説明する。
操作レバー18が操作されていない場合は、コントロールバルブ26は、吐出管路25Aとタンク24とをタンク管路25Dを介して接続する。これにより、油圧ポンプ23から吐出された作動油(圧油)は、仕事をせずにタンク24に戻る。操作レバー18が油圧シリンダ59を伸長させる方向に操作されると、油圧シリンダ59を伸長させる旨の方向切換え信号が操作レバー18からコントロールバルブ26に出力される。これにより、コントロールバルブ26は、吐出管路25Aとボトム側管路25Bとを接続し、ロッド側管路25Cとタンク管路25Dとを接続する。この結果、油圧ポンプ23から吐出された作動油(圧油)は、油圧シリンダ59のボトム側油室59Aに送り込まれ、油圧シリンダ59を伸長させる仕事をする。
次に、コントローラ43による吐出流量指令の制御と、走行トルク指令値の制御について、図15および図16を用いて説明する。ここで、図15は、図13中のコントローラ43(消費パワー制御器54)のアクチュエータ指令演算器58を示しており、図16は、図15中のアクチュエータ指令演算器58の吐出流量指令演算器64と走行トルク指令演算器68を示している。
図15および図16において、比較例によるアクチュエータ指令演算器58は、消費パワー分配演算器63と、吐出流量指令演算器64と、走行トルク指令演算器68とにより構成されている。消費パワー分配演算器63には、加算器57(図13参照)からアクチュエータ消費許容パワーが入力される。消費パワー分配演算器63は、アクチュエータ消費許容パワーから、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ59)に分配する油圧消費許容パワーと走行アクチュエータ(走行電動機33)に分配する走行消費許容パワーとを算出する。消費パワー分配演算器63は、油圧消費許容パワーを吐出流量指令演算器64に出力し、走行消費許容パワーを走行トルク指令演算器68に出力する。
吐出流量指令演算器64には、操作入力装置17の操作レバー18からのレバー操作量と、主管路25(吐出管路25A)の圧力センサ28からの圧力検出値と、消費パワー分配演算器63からの油圧消費許容パワーが入力される。吐出流量指令演算器64は、レバー操作量と圧力検出値と油圧消費許容パワーとに基づいて、アクチュエータ制御システム42に出力するアクチュエータ操作量(油圧アクチュエータ操作量)、より具体的には、油圧ポンプ23のレギュレータ23Aに出力する吐出流量指令を算出する。
図16に示すように、吐出流量指令演算器64は、要求吐出量演算器65と、許容吐出量演算器66と、最小値選択器67とにより構成されている。要求吐出量演算器65には、操作レバー18からレバー操作量が入力される。要求吐出量演算器65は、レバー操作量に応じた要求吐出量を算出し、その要求吐出量を最小値選択器67に出力する。具体的には、操作レバー18が操作されていないときは、圧油は仕事をしていないため、要求吐出量演算器65は、損失低減の観点から最小値となる要求吐出量を出力する。一方、要求吐出量演算器65は、レバー操作量が大きくなる程、油圧シリンダ59の伸長・縮小速度を速くするために、要求吐出量として大きい値を出力する。
一方、許容吐出量演算器66には、圧力センサ28から圧力検出値と、消費パワー分配演算器63から油圧消費許容パワーとが入力される。許容吐出量演算器66は、そのときの圧力検出値に対して、油圧消費許容パワーを超えない吐出流量の最大値を算出し、その最大値を許容吐出量として最小値選択器67に出力する。最小値選択器67は、要求吐出量と許容吐出量とを比較し、小さい方を吐出流量指令として油圧ポンプ23のレギュレータ23Aに出力する。これにより、吐出流量指令演算器64は、油圧消費許容パワーを上限パワーとして、油圧ポンプ23の吐出流量を調整している。
一方、図15および図16に示すように、走行トルク指令演算器68には、操作入力装置17のアクセルペダル19からのアクセル操作量と、シフトレバー、ブレーキペダル等のその他の操作具20からの変速段、ブレーキ操作量等と、走行電動機33の速度センサ33Aからの走行速度検出値と、消費パワー分配演算器63からの走行消費許容パワーが入力される。走行トルク指令演算器68は、アクセル操作量、変速段、ブレーキ操作量、走行速度検出値、走行消費許容パワー等に基づいて、アクチュエータ制御システム42に出力するアクチュエータ操作量(走行アクチュエータ操作量)、より具体的には、走行駆動装置62に出力する走行トルク指令値を算出する。
図16に示すように、走行トルク指令演算器68は、要求トルク演算器69と、許容トルク演算器70と、最小値選択器71とにより構成されている。要求トルク演算器69には、アクセルペダル19からアクセル操作量と、その他の操作具20から変速段、ブレーキ操作量等とが入力される。要求トルク演算器69は、アクセル操作量、変速段、ブレーキ操作量等に応じた要求トルクを算出し、その要求トルクを最小値選択器71に出力する。
一方、許容トルク演算器70には、速度センサ33Aから走行速度検出値と、消費パワー分配演算器63から走行消費許容パワーとが入力される。許容トルク演算器70は、そのときの走行速度検出値に対して、走行消費許容パワーを超えない走行トルクの最大値を算出し、その最大値を許容トルクとして最小値選択器71に出力する。最小値選択器71は、要求トルクと許容トルクとを比較し、小さい方を走行トルク指令値として走行駆動装置62に出力する。これにより、走行トルク指令演算器68は、走行消費許容パワーを上限パワーとして、走行電動機33のトルクを調整している。
次に、ホイールローダ1をフルアクセルで走行しながらローダバケット13を土砂に食い込ませ、フルパワーで油圧シリンダ59(アームシリンダ14および/またはバケットシリンダ15)を操作したときの、比較例による走行電動機33と油圧ポンプ23とエンジン21の時間変化について、図17ないし図19を用いて説明する。図17は、走行電動機33の走行速度と走行トルクと走行消費パワーの時間変化の一例を示している。図18は、油圧ポンプ23の吐出流量と吐出圧力と油圧消費パワーの時間変化の一例を示している。図19は、エンジン21の出力軸21Aの回転速度と出力トルク率とエンジン負荷パワーとエンジン供給可能パワーの時間変化の一例を示している。なお、図19の出力トルク率は、そのときの出力軸21Aの回転速度での最大トルクに対する実トルクの割合であり、エンジン負荷パワーは、そのときのエンジン21に対する負荷パワーであり、エンジン供給可能パワーは、そのときにエンジン21が供給可能なパワーである。
走行アクチュエータである走行電動機33の動作について、図17を参照しつつ説明する。
時刻T0の時点で、フルアクセルで走行中のホイールローダ1のローダバケット13が土砂に食い込むと、走行電動機33の走行速度が低下し始める(矢印a1)。コントローラ43は、アクセル操作量(フルアクセル)に応じた速度を維持すべく、走行トルクを増加させ(矢印a2)、これにより、走行電動機33の消費パワーが増加し始める(矢印a3)。時刻T2の時点で、走行アクチュエータ(走行電動機33)の消費パワーである走行消費パワーが、コントローラ43の演算による走行消費許容パワー(PWs)に達すると、該走行消費許容パワー(PWs)を超えないように、走行トルクを制限する(矢印a4)。
油圧アクチュエータの動作に対応する油圧ポンプ23の動作について、図18を参照しつつ説明する。
時刻T0の時点で、ローダバケット13が土砂に食い込むと同時に操作レバー18を最大に操作すると、コントローラ43は、そのレバー操作量(最大操作量)に応じて、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ59)の速度を最大にすべく、油圧ポンプ23の吐出流量を最大吐出流量(Lmax)まで増大する(矢印b1)。一方、油圧シリンダ59に土砂からの反力が加わることにより、油圧ポンプ23の吐出圧が上昇し(矢印b2)、油圧シリンダ59の消費パワーは増大する(矢印b3)。
時刻T1の時点で、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ59)の消費パワーである油圧消費パワーが、コントローラ43の演算による油圧消費許容パワー(PWp)に達すると、該油圧消費許容パワー(PWp)を超えないように、油圧ポンプ23の吐出流量を制限する(矢印b4)。
時刻T3の時点で、油圧シリンダ59に急に大きな反力が加わり、圧力が急上昇すると(矢印b5)、油圧消費許容パワー(PWp)を超えないように、吐出流量指令を急に小さくする(矢印b6′)。吐出流量指令の変化が大きい場合、レギュレータ23Aの動作を含む油圧ポンプ23の機械的応答遅れに伴って、実際の吐出流量が追従できず(矢印b6)、吐出流量指令(矢印b6′)よりも実際の吐出流量は多くなる。これにより、油圧消費パワーが油圧消費許容パワー(PWp)よりも大きくなる(矢印b7)。なお、機械応答遅れは、コントローラ43がレギュレータ23Aに指令(吐出流量指令)を与えてから、実際にその指令の吐出流量に変化するまでの遅れに対応する。
エンジン21の動作について、図19を参照しつつ説明する。
時刻T0の時点で、最大回転速度(Rmax)でエンジン21の出力軸21Aは回転し(矢印c1)、走行消費パワーと油圧消費パワーとの和で決まるエンジン負荷パワーは増大し(矢印c2)、回転速度を低下させまいと、エンジン21の出力軸21Aの出力トルク率が増大し始める(矢印c3)。時刻T3の時点で、油圧消費パワーが上限を超えて動作したことで、さらにエンジン21のトルクが増大し、出力トルク率が100%に達すると(矢印c4)、これ以上のパワーをエンジン21は供給することができない。
エンジン供給可能パワーよりもエンジン負荷パワーが大きくなると(矢印c5)、エンジン21の出力軸21Aのイナーシャ(慣性)と回転速度の持つ回転エネルギが消費されるため、エンジン21に対する回転速度指令値は最大回転のままであるにも拘わらず、出力軸21Aの実回転速度が低下し(矢印c6)、これに伴って、エンジン供給可能パワーが低下する(矢印c7)。これにより、エンジン自身の最大パワーを供給することができなくなる。即ち、エンジン21の出力(性能)を有効利用できない。
時刻T4の時点で、さらに回転数の低下が継続し、エンジン供給可能パワーが、アクチュエータ(油圧アクチュエータおよび走行アクチュエータ)の最大出力を維持するために必要な最小限のエンジンパワー(PWlimit)よりも小さくなる。この場合、コントローラ43は、走行アクチュエータの消費パワーを小さくする。即ち、図17に示すように、コントローラ43は、走行アクチュエータ(走行電動機33)の消費パワーとなる走行消費パワーを小さくし、エンジン負荷パワーを下げることによりエンスト(エンジン停止)を防止する。これにより、走行トルクが下がる。このように、比較例の場合は、走行アクチュエータ(走行電動機33)の仕事が制限され、ホイールローダ1の作業性、操作性が低下するおそれがある。
これに対し、実施の形態では、油圧消費パワーの上限を、第1の上限パワーと、該第1の上限パワーよりも大きい第2の上限パワーとの2段階で制限することにより、ホイールローダ1の作業性、操作性を確保できるようにしている。以下、実施の形態の特徴を、図1および図2に加え、図3ないし図10も参照しつつ説明する。なお、実施の形態では、比較例と共通する構成要素には、同一符号を付している。
実施の形態の油圧アクチュエータ制御システム60は、タンク24と、油圧ポンプ23と、油圧シリンダ59と、コントロールバルブ26と、主管路25と、圧力センサ28とに加え、比例電磁式リリーフ弁27を含んで構成されている。そして、実施の形態のコントローラ43は、油圧ポンプ23だけでなく、油圧ポンプ23と比例電磁式リリーフ弁27とを制御することにより、油圧アクチュエータとしての油圧シリンダ59(アームシリンダ14および/またはバケットシリンダ15)が消費する油圧消費パワーを調整する。
図2および図3に示すように、可変リリーフ圧制御弁としての比例電磁式リリーフ弁27は、主管路25のうち油圧ポンプ23とコントロールバルブ26との間、即ち、吐出管路25A(図3参照)に設けられている。比例電磁式リリーフ弁27は、コントローラ43(例えば、ハイブリッドコントローラ39)に接続され、該コントローラ43からの指令信号(許容圧力指令値)に基づいて、リリーフ圧、即ち、油圧ポンプ23の吐出圧の最大値を可変に調整する。
比例電磁式リリーフ弁27は、吐出管路25Aの圧力がコントローラ43からの許容圧力指令値(リリーフ圧)以上になると、吐出管路25Aとタンク24とを接続(通流)する開状態(リリーフ状態)となる。一方、比例電磁式リリーフ弁27は、吐出管路25Aの圧力が許容圧力指令値(リリーフ圧)よりも小さいと、吐出管路25Aとタンク24との接続を遮断する閉状態(非リリーフ状態)となる。これにより、比例電磁式リリーフ弁27は、コントローラ43の指令に基づいて、油圧ポンプ23の吐出圧の上限値を調整(規定)する。
図4は、実施の形態のコントローラ43のアクチュエータ指令演算器58を示している。実施の形態のアクチュエータ指令演算器58は、消費パワー分配演算器63と、吐出流量指令演算器64と、走行トルク指令演算器68とに加え、許容圧力指令演算器81を含んで構成されている。ここで、吐出流量指令演算器64は、油圧消費パワーの上限を第1の上限パワー(油圧消費許容パワー)に制限するものである。許容圧力指令演算器81は、油圧消費パワーの上限を第1の上限パワーよりも大きい第2の上限パワー(加算油圧消費許容パワー)に制限するものである。実施の形態では、これら吐出流量指令演算器64と許容圧力指令演算器81とにより、油圧消費パワーを第1の上限パワーと第2の上限パワーとの2段階で制限する油圧消費パワー制限器を構成している。
ここで、第1の上限パワー規制器としての吐出流量指令演算器64は、上述したように、レバー操作量と圧力検出値と油圧消費許容パワーとに基づいて吐出流量指令を算出し、該吐出流量指令を油圧ポンプ23のレギュレータ23Aに出力することにより、該油圧ポンプ23の吐出流量を調整する。即ち、吐出流量指令演算器64は、圧力センサ28により検出される圧力検出値、即ち、主管路25の圧力(油圧ポンプ23の吐出圧)に応じて、油圧ポンプ23の吐出流量を調整することにより、油圧消費パワーの上限を第1の上限パワー(油圧消費許容パワー)に制限する。
一方、第2の上限パワー規制器としての許容圧力指令演算器81は、油圧ポンプ23の吐出流量に応じて比例電磁式リリーフ弁27のリリーフ圧を調整することにより、油圧消費パワーの上限を第1の上限パワーよりも大きい第2の上限パワー(加算油圧消費許容パワー)に制限する。このために、許容圧力指令演算器81には、消費パワー分配演算器63からの油圧消費許容パワー(第1の上限パワー)と、吐出流量指令演算器64からの吐出流量指令が入力される。許容圧力指令演算器81は、油圧消費許容パワーと吐出流量指令とに基づいて、アクチュエータ制御システム42に出力するアクチュエータ操作量(油圧アクチュエータ操作量)、より具体的には、比例電磁式リリーフ弁27に出力する許容圧力指令値を算出する。
図5に示すように、許容圧力指令演算器81は、機械応答遅れ模擬演算器82と、加算器83と、許容圧力演算器84とにより構成されている。機械応答遅れ模擬演算器82には、吐出流量指令演算器64から吐出流量指令が入力される。機械応答遅れ模擬演算器82は、油圧ポンプ23のレギュレータ23Aに出力される吐出流量指令に対し、実際の吐出流量がその吐出流量指令に変化するまでの機械的応答遅れを加味した吐出流量、即ち、遅れ吐出流量指令を算出し、該遅れ吐出流量指令を許容圧力演算器84に出力する。
例えば、吐出流量指令演算器64の吐出流量指令がある時刻で100L/minから0L/minにステップ状に変化した場合、実際の吐出量が100L/minから0L/minにまで変化するには、機械的応答遅れに伴ってある程度の時間を要する。そこで、機械応答遅れ模擬演算器82は、レギュレータ23Aに出力される吐出流量指令に対し、機械的応答遅れを加味した遅れ吐出流量指令を、許容圧力演算器84に出力する。即ち、機械応答遅れ模擬演算器82は、吐出流量指令演算器64により調整される油圧ポンプ23の吐出流量(吐出流量指令)に対し、該油圧ポンプ23の機械応答遅れに相当する遅れを持たせた流量(遅れ吐出流量指令)を許容圧力演算器84に出力する。
一方、加算器83では、消費パワー分配演算器63からの油圧消費許容パワーに対し、予め設定した猶予パワーが加算される。加算器83は、これら油圧消費許容パワーと猶予パワーとの和となる加算油圧消費許容パワーを、許容圧力演算器84に出力する。ここで、猶予パワーは、第1の上限パワーとなる油圧消費許容パワーに加算されるパワー(過剰パワー)で、油圧消費許容パワーに猶予パワーを加算した加算油圧消費許容パワーが、第2の上限パワーとなる。
ここで、猶予パワーは、比例電磁式リリーフ弁27のリリーフによる油圧ポンプ23の吐出圧の調整(油圧パワーの制限)を開始するパワーを規定するものである。換言すれば、猶予パワーは、実際の油圧パワーが油圧消費許容パワー(第1の上限パワー)を上回っている状態でも、油圧ポンプ23の吐出流量の調整のみで実際の油圧パワーの制限を継続する状態を確保するためのパワーとなる。逆に言えば、実際の油圧パワーが油圧消費許容パワー(第1の上限パワー)を上回っても、比例電磁式リリーフ弁27による油圧ポンプ23の吐出圧の調整が開始されるまでの時間を確保する(開始を遅らせる)ためのパワーとなる。
猶予パワーは、加算油圧消費許容パワー(第2の上限パワー)が、油圧消費パワーの上昇に伴うエンジン21の出力軸21Aの回転速度の低下を阻止できるように、エンジン21の仕様、油圧ポンプ23の仕様等に基づいて設定されるものである。換言すれば、加算油圧消費許容パワー(第2の上限パワー)は、油圧消費パワーの上昇に伴うエンジン21の出力軸21Aの回転速度の低下を阻止できる値として設定されるものである。この場合、猶予パワーは、例えば、計算、実験、シミュレーション等により、予め固定値として求めることができる。また、必要に応じて、猶予パワーは、そのときのホイールローダ1の運転状況(例えば、エンジン21の回転速度等)に応じて可変にしてもよい(運転状況に応じて猶予パワーを増減してもよい)。
許容圧力演算器84には、機械応答遅れ模擬演算器82から遅れ吐出流量指令と、加算器83から加算油圧消費許容パワーとが入力される。許容圧力演算器84は、そのときの遅れ吐出流量指令に対して、加算油圧消費許容パワーを超えないポンプ吐出圧の最大値を算出し、その最大値を許容圧力指令値として比例電磁式リリーフ弁27に出力する。このように、実施の形態のコントローラ43(アクチュエータ指令演算器58)は、吐出流量指令演算器64によって、油圧消費許容パワーを第1の上限パワーとして油圧ポンプ23の吐出流量を調整することに加えて、許容圧力指令演算器81によって、油圧消費許容パワーに猶予パワーを加えた加算油圧消費許容パワーを第2の上限パワーとして油圧ポンプ23の吐出圧を調整する。これにより、油圧消費パワーを、第1の上限パワーと第2の上限パワーとの2段階で制限する構成となっている。この場合、許容圧力指令演算器81では、遅れ吐出流量指令と加算油圧消費許容パワーとに基づいて、比例電磁式リリーフ弁27のリリーフ圧を調整する構成となっている。
次に、ホイールローダ1をフルアクセルで走行しながらローダバケット13を土砂に食い込ませ、フルパワーで油圧シリンダ59(アームシリンダ14および/またはバケットシリンダ15)を操作したときの、実施の形態による走行電動機33と油圧ポンプ23とエンジン21の時間変化について、図8ないし図10を用いて説明する。
走行アクチュエータである走行電動機33の動作について、図8を参照しつつ説明する。
時刻T0の時点で、フルアクセルで走行中のホイールローダ1のローダバケット13が土砂に食い込むと、走行電動機33の走行速度が低下し始める(矢印a1)。コントローラ43は、アクセル操作量(フルアクセル)に応じた速度を維持すべく、走行トルクを増加させ(矢印a2)、これにより、走行電動機33の消費パワーが増加し始める(矢印a3)。時刻T2の時点で、走行アクチュエータ(走行電動機33)の消費パワーである走行消費パワーが、コントローラ43の演算による走行消費許容パワー(PWs)に達すると、該走行消費許容パワー(PWs)を超えないように、走行トルクを制限する(矢印a4)。
油圧アクチュエータの動作に対応する油圧ポンプ23の動作について、図9を参照しつつ説明する。
時刻T0の時点で、ローダバケット13が土砂に食い込むと同時に操作レバー18を最大に操作すると、コントローラ43は、そのレバー操作量(最大操作量)に応じて、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ59)の速度を最大にすべく、油圧ポンプ23の吐出流量を最大吐出流量(Lmax)まで増大する(矢印b1)。一方、油圧シリンダ59に土砂からの反力が加わることにより、油圧ポンプ23の吐出圧が上昇し(矢印b2)、油圧シリンダ59の消費パワーは増大する(矢印b3)。
時刻T1の時点で、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ59)の消費パワーである油圧消費パワーが、コントローラ43の演算による第1の上限パワー(PWp1)、即ち、油圧消費許容パワー(PWp1)に達すると、該油圧消費許容パワー(PWp1)を超えないように、油圧ポンプ23の吐出流量を制限する(矢印b4)。
このときの許容圧力指令値について、図9に加え図6も参照しつつ説明する。
図9の時刻T1のとき、圧力検出値が「P1」とすると、図6の第1の上限パワー(PWp1)で制限される吐出流量指令は、「Lmax」となる。この場合、吐出流量指令は変化していないため、機械応答遅れはなく、機械応答遅れ模擬演算器82から出力される遅れ吐出流量指令も、吐出流量指令と同じ「Lmax」となる。このとき、第2の上限パワー(PWp2)、即ち、油圧消費許容パワー(PWp1)に猶予パワーを加えた加算油圧消費許容パワー(PWp2)で制限される許容圧力指令は、遅れ吐出流量指令「Lmax」に対応する「P1′」となる。即ち、許容圧力指令は、圧力センサ28の圧力検出値(吐出管路25Aの圧力)である「P1」よりも大きい「P1′」となり、比例電磁式リリーフ弁27によるリリーフは行われない。
図9の時刻T3に向けて、圧力検出値が「P3」に上昇すると、図6の第1の上限パワー(PWp1)で制限される吐出流量指令は、「L3」に変化する。この場合、機械応答遅れを加味した遅れ吐出流量指令は「L3」よりも大きい「L3′」となる。このとき、圧力検出値の「P3」と遅れ吐出流量指令の「L3′」とにより推定される消費パワー「PW3」は、第2の上限パワー(PWp2)よりも小さい。即ち、この場合の許容圧力指令は「P3′」となり、圧力検出値(吐出管路25Aの圧力)である「P3」よりも大きい値となる。この場合も、比例電磁式リリーフ弁27によるリリーフは行われない。即ち、比例電磁式リリーフ弁27は閉状態であり、油圧ポンプ23の吐出圧を制限しない。このため、油圧シリンダ59に加わる力(反力)に対抗する吐出圧力を常に得ることができ、油圧シリンダ59を動作し続けることができる。これにより、オペレータに対して、油圧シリンダ59の操作が制限されることによる違和感を与えないようにできる。
次に、図9の時刻T3の時点で、油圧シリンダ59に急に大きな反力が加わり、時刻T4に向けて、圧力検出値が「P4」に上昇するときの許容圧力指令値について、図7を参照しつつ説明する。
圧力検出値が「P4」に上昇すると、図7の第1の上限パワー(PWp1)で制限される吐出流量指令は、「L4」に変化する。この場合、機械応答遅れを加味した遅れ吐出流量指令は、「L4」よりも大きい「L4′」となる。このとき、圧力検出値の「P4」と遅れ吐出流量指令の「L4′」とにより推定される消費パワー「PW4」は、第2の上限パワー(PWp2)に達しており、許容圧力指令「P4′」と圧力検出値「P4」とが同じになっている。この場合は、比例電磁式リリーフ弁27によるリリーフが行われる。即ち、比例電磁式リリーフ弁27が開状態となり、主管路25(吐出管路25A)の作動油をタンク24に逃がすことにより、油圧ポンプ23の吐出圧を制限する。この場合は、油圧シリンダ59に加わる力(反力)に対抗する吐出圧力を得られなくなり、油圧シリンダ59の動作が制限され、油圧消費パワーを第2の上限パワーに確実に制限することができる。なお、図9では、例えば、時刻T3′の時点で、許容圧力指令「P3″」と圧力検出値「P3″」とが同じになり、比例電磁式リリーフ弁27によるリリーフが開始される。
エンジン21の動作について、図10を参照しつつ説明する。
時刻T0の時点で、最大回転速度(Rmax)でエンジン21の出力軸21Aは回転し(矢印c1)、走行消費パワーと油圧消費パワーとの和で決まるエンジン負荷パワーは増大し(矢印c2)、回転速度を低下させまいと、エンジン21の出力軸21Aの出力トルク率が増大し始める(矢印c3)。時刻T3の時点で、油圧消費パワーが第1の上限パワー(PWp1)を超えて動作したことで、さらにエンジン21のトルクが増大するが、エンジン供給可能パワーを超えないように定めた第2の上限パワー(PWp2)で油圧消費パワーが確実に制限されるため、エンジン21の出力軸21Aの出力トルク率が100%に到達せず(矢印c4)、エンジン回転数は低下しない(矢印c5)。これにより、エンジン供給可能パワーが、アクチュエータ(油圧アクチュエータである油圧シリンダ59および走行アクチュエータである走行電動機33)の最大出力を維持するために必要な最小限のエンジンパワー(PWlimit)よりも小さくなることを抑制できる。この結果、アクチュエータの仕事が制限されず、ホイールローダ1の操作性、作業性を確保することができる。
かくして、実施の形態によれば、吐出流量指令演算器64は、油圧消費パワーを第1の上限パワー(PWp1)となる油圧消費許容パワーに規制する。逆に言えば、吐出流量指令演算器64は、油圧消費パワーが第1の上限パワー(PWp1)に達するまでは、油圧ポンプ23の吐出流量の調整に基づく油圧消費パワーの制限を行わない。このため、油圧消費パワーが第1の上限パワー(PWp1)に達するまでは、油圧シリンダ59(アームシリンダ14および/またはバケットシリンダ15)に加わる力(反力)に対抗する吐出圧力を常に得ることができ、油圧シリンダ59を動作し続けることができる。これにより、油圧シリンダ59の作業性、操作性を確保することができる。
一方、許容圧力指令演算器81は、油圧消費パワーを第2の上限パワー(PWp2)となる加算油圧消費許容パワーに規制する。この場合、第2の上限パワー(PWp2)は、猶予パワーが加算されている分、第1の上限パワー(PWp1)よりも大きい。このため、許容圧力指令演算器81は、吐出流量指令演算器64が油圧消費パワーを第1の上限パワー(PWp1)に制限できなかった場合にのみ、比例電磁式リリーフ弁27のリリーフ圧の調整による油圧消費パワーの制限を行う。この場合は、比例電磁式リリーフ弁27のリリーフに基づいて、油圧ポンプ23の吐出圧力を調整し、油圧シリンダ59の動作を制限する。これにより、油圧消費パワーを第2の上限パワー(PWp2)に確実に制限することができ、油圧シリンダ59の急激な負荷の増大を抑制することができる。
実施の形態によれば、加算油圧消費許容パワー(第2の上限パワー)は、油圧消費パワーの上昇に伴うエンジン21の出力軸21Aの回転速度の低下を阻止できる値として設定されている。このため、許容圧力指令演算器81によって油圧消費パワーが加算油圧消費許容パワー(第2の上限パワー)に制限されることにより、油圧シリンダ59の急激な負荷の増大に伴うエンジン回転速度の低下を抑制(未然に防止)できる。これにより、エンジン供給パワーの低下を抑制でき、エンジン21の出力を常に有効に利用することができる。換言すれば、エンジン21を適正な回転速度(例えば、最大回転数、定格回転数)で運転し続けることができ、ホイールローダ1の作業性、操作性を向上することができる。
実施の形態によれば、許容圧力指令演算器81は、吐出流量指令演算器64により調整される油圧ポンプ23の吐出流量(吐出流量指令)に対し、該油圧ポンプ23の機械応答遅れに相当する遅れを持たせた流量(遅れ吐出流量指令)に基づいて、比例電磁式リリーフ弁27のリリーフ圧を調整する。このため、油圧シリンダ59の急激な負荷の増大による吐出圧力の変化の速さが、吐出流量指令演算器64による油圧ポンプ23の吐出流量の調整を行うときの機械応答遅れを超える場合だけ、許容圧力指令演算器81による制限、即ち、比例電磁式リリーフ弁27のリリーフが行われる。
即ち、油圧シリンダ59の急激な負荷の増大による吐出圧力の急上昇に対し、吐出流量指令演算器64による油圧ポンプ23の吐出流量の調整に基づく圧力の低下が機械応答遅れに伴って追いつかない場合に、許容圧力指令演算器81による制限(比例電磁式リリーフ弁27のリリーフ)が行われる。逆に言えば、吐出圧力の変化(増大)が、吐出流量指令演算器64による油圧ポンプ23の吐出流量の調整に基づく圧力の変化(低下)よりも遅い場合には、許容圧力指令演算器81による制限(比例電磁式リリーフ弁27のリリーフ)が行われず、油圧シリンダ59の動作は制限されない。これにより、この面からも、ホイールローダ1の作業性、操作性を向上することができる。
なお、上述した実施の形態では、パワーアシストシステム45を備えた構成を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば、パワーアシストシステムを備えていない構成としてもよい。
上述した実施の形態では、走行アクチュエータを走行電動機33により構成した場合を例に挙げて説明した。即ち、実施の形態では、エンジン供給パワーを発電機29により電力に変換し、かつ、走行電動機33により電力を仕事(走行)に消費するハイブリッド式の構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば、走行アクチュエータをエンジンにより構成してもよい。即ち、エンジンの出力(回転)を機械的に(トルクコンバータ、変速機等を介して)車輪に伝達する構成としてもよい。
上述した実施の形態では、左,右の前車輪2と左,右の後車輪4に動力を伝達するプロペラ軸9を駆動するため、1個の走行電動機33を備えた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば、前車輪を駆動する1個の走行電動機と、後車輪を駆動する他の1個の走行電動機との合計2個の走行電動機を備える構成としてもよい。さらに、左,右の前車輪をそれぞれ独立に駆動する2個の走行電動機と、左,右の後車輪をそれぞれ独立に駆動する他の2個との合計4個の走行電動機を備える構成としてもよい。
上述した実施の形態では、作業機械としてホイールローダ1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧ショベル、フォークリフト、ダンプトラック等、ホイールローダ以外の他の作業機械にも広く適用することができるものである。
1 ホイールローダ(作業機械)
14 アームシリンダ(アクチュエータ、油圧アクチュエータ、油圧シリンダ)
15 バケットシリンダ(アクチュエータ、油圧アクチュエータ、油圧シリンダ)
21 エンジン
21A 出力軸
23 油圧ポンプ
25 主管路
27 比例電磁式リリーフ弁(可変リリーフ圧制御弁)
33 走行電動機(アクチュエータ、走行アクチュエータ、電動機)
39 ハイブリッドコントローラ(コントローラ)
41 アクチュエータ
43 コントローラ
59 油圧シリンダ
64 吐出流量指令演算器
81 許容圧力指令演算器

Claims (3)

  1. トルクおよび回転速度としてエンジン供給パワーを出力するエンジンと、
    該エンジンにより駆動され作動油を吐出することにより、前記エンジン供給パワーを作動油の吐出圧および吐出流量として油圧パワーに変換する可変容量型の油圧ポンプと、
    該油圧ポンプの吐出流量を制御するレギュレータと、
    前記油圧ポンプと主管路を介して接続され、該油圧ポンプから吐出される作動油によって駆動されることにより、前記油圧パワーを仕事に変換して消費する油圧アクチュエータと、
    前記主管路に設けられ、前記油圧ポンプの吐出圧の最大値を可変に調整する可変リリーフ圧制御弁と、
    前記レギュレータへ吐出流量指令となる指令信号を出力して前記油圧ポンプを制御し、前記可変リリーフ圧制御弁へ許容圧力指令値を出力して前記可変リリーフ圧制御弁を制御することにより、前記油圧アクチュエータが消費する油圧消費パワーを調整するコントローラとを備え、
    該コントローラは、前記油圧消費パワーの上限を制限する油圧消費パワー制限器を有し、
    該油圧消費パワー制限器は、前記油圧ポンプの吐出圧に応じて該油圧ポンプの吐出流量を調整することにより、前記油圧消費パワーを第1の上限パワーに規制する第1の上限パワー規制器と、
    前記第1の上限パワー規制器により前記油圧消費パワーを前記第1の上限パワーに制限できなかった場合に、前記油圧ポンプの吐出流量に応じて前記可変リリーフ圧制御弁のリリーフ圧を調整することにより、前記油圧消費パワーを前記第1の上限パワーよりも大きい第2の上限パワーに制限する第2の上限パワー規制器とを備え
    前記第2の上限パワー規制器は、
    前記吐出流量指令に対して実際の吐出流量がその吐出流量指令に変化するまでの機械的応答遅れを加味した遅れ吐出流量指令を算出する機械応答遅れ模擬演算器と、
    前記機械応答遅れ模擬演算器で算出された前記遅れ吐出流量指令と、前記第1の上限パワーとなる油圧消費許容パワーに加算される猶予パワーを、前記第1の上限パワーに加算した第2の上限パワーとに基づいて、この第2の上限パワーを超えないポンプ吐出圧の最大値を算出し、その最大値を許容圧力指令値として前記可変リリーフ圧制御弁に出力する許容圧力演算器とを備える構成としたことを特徴とする作業機械。
  2. 前記第2の上限パワーは、前記油圧消費パワーの上昇に伴う前記エンジンの出力軸の回転速度の低下を阻止する値として設定してなる請求項1に記載の作業機械。
  3. 前記第2の上限パワー規制器は、前記第1の上限パワー規制器により調整される前記油圧ポンプの吐出流量に対し、該油圧ポンプの機械応答遅れに相当する遅れを持たせた流量に基づいて、前記可変リリーフ圧制御弁のリリーフ圧を調整する構成としてなる請求項1または2に記載の作業機械。
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