JP3832942B2 - 位置決め機構及びそれを備えた記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープをテープカセットから引き出して所定位置に固定するための位置決め機構及びこの位置決め機構が搭載された記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
VTR等の記録・再生装置としては、テープカセット装着後に磁気テープがテープガイド部材によってテープカセットから引き出されて、回転シリンダに巻き付けられるものが一般的である。
【0003】
従来の記録・再生装置において、ローディング時には、テープガイド部材が案内部材に形成された溝部に案内されて位置決め部材まで移動し、テープガイド部材のテープ引き出しポストがテープカセットから磁気テープを引き出す。そして、テープガイド部材が溝部の終端まで達し、その位置決めピンが位置決め部材に略V字形状に切り欠き形成された当接部に当接することによって位置が定められると、磁気テープが回転シリンダに巻き付けられて、所定のテープパスが形成される。
【0004】
近年では、VTRの更なる小型化が進んでおり、それに伴って、テープガイド部材が上下方向に移動するとともに、位置決め部材の表面がメインシャーシの表面に対して傾斜している製品が増加している。この場合、位置決め部材の当接部の一例を図6に示す。テープガイド部材4の端面は、図6(a)に示すようにメインシャーシ102の表面に対して略垂直な面で形成されているか、或いは図6(b)に示すように位置決め部材2の表面に対して略垂直な面で形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6(a)のように位置決め部材2を構成した場合、略V字状に切り込みが施されてなる当接部2aと当接した際の位置決めピン4aに対して、図中矢印Aで示すような偶力によってモーメントが発生する。このモーメントは、本来テープガイド部材4を所定位置に位置決めするためにテープガイド部材4に作用するモーメントとは逆向きに働くものであり、従ってテープガイド部材4の位置決め安定性が著しく損なわれるという問題がある。
【0006】
一方、近時では製造コスト低減化のために位置決め部材を回転ドラムベースと一体にモールド(プラスチック材)で形成する場合が多く、図6(b)のように位置決め部材2を構成するには、その製造工程において金型に所定のスライド機構を設ける必要があり、金型の構造が極めて複雑となるとともにその製造コストが高くなる。更にこの場合、製品(位置決め部材2)の多数個取りを行うことが困難であり、成形コストが高くなるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、テープガイド部材の位置決めを安定且つ正確に行うことが可能であり、しかも簡易な構成で製造時に金型にスライド機構を設けることを不要として製造コストの削減化を図り、信頼性の高い位置決め機構及び当該位置決め機構を磁気テープのローディング機構の一部として備える記録再生装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の位置決め機構は、シャーシ面に対して可動に設けられており、磁気テープの引き出し部及び突起状の位置決めピンを有するテープガイド部材と、前記シャーシ面に対して表面が傾斜しており、前記テープガイド部材の位置決めを行う際に、前記位置決めピンが当接される当接部が形成された位置決め部材とを含み、前記当接部は、前記シャーシ面に対して略垂直であり、前記テープガイド部材と接触する第1の接触点を含む第1の切り欠き面と、前記シャーシ面に対して略垂直であり、前記テープガイド部材と接触する第2の接触点を含む第2の切り欠き面とが互いに対向して形成され、前記第2の切り欠き面の一部は、前記略垂直な面に隣接して、前記第1の接触点と前記第2の接触点との間の垂直距離を短縮させるように面取りが施されている。
【0009】
本発明の記録再生装置は、磁気テープに対して情報の記録又は再生を行うための磁気ヘッドを有する回転シリンダと、前記磁気テープを収納するカセットを装着し、該カセットを前記回転シリンダ装置に対して支持するカセット載置手段と、前記磁気テープを前記カセットから引き出して、該磁気テープを所定テープパスに沿って走行させるようにしたローディング手段とを含み、前記ローディング手段は、上記の位置決め機構をその一部として含む。
【0010】
本発明の記録再生装置の一態様では、前記位置決め部材が、前記回転シリンダの取り付けベースと一体形成されている。
【0015】
【作用】
本発明の位置決め機構においては、磁気テープのローディング時に、テープガイド部材が移動して位置決めピンが位置決め部材の当接部に当接する際に、当接部の切り欠き面に施された面取りにより、位置決めピンが直接当接する切り欠き面の各力点間の垂直距離が当該面取りの分だけ短縮され、各力点に作用する偶力に起因して発生するモーメントの絶対値が小さくなる。従って、前記面取りを調節することにより、この絶対値を無視し得る程度に抑えることが可能となり、当接部によって位置決めピンを安定に保持してテープガイド部材を確実に位置決めすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、従来例(図6)で説明したものと実質的に同一又は対応する部材については、同一の符号を用いるものとする。
【0017】
ここで先ず、本実施形態に係る記録・再生装置の全体構成を説明する。図1に示すように、記録・再生装置100は、磁気テープ201に対して情報の記録又は再生を行う回転シリンダ101を備えている。この回転シリンダ装置101はメインシャーシ102の所定位置に配置されている。また、メインシャーシ102にはテープリール等が配置され、回転シリンダ101に対向した位置に、磁気テープ201を収納したテープカセット200が装着されている。
【0018】
また、記録・再生装置100は、キャプスタン106、キャプスタンモータ105、回転シリンダ101に対するテープ進入側におけるテープ引出用のテープガイド部材4’(スライダ)及び回転シリンダ101に対するテープ出側におけるテープ引出用のテープガイド部材4(スライダ)、テープガイド部材4,4’が各々の位置決めピン4aを当接させて位置決めがなされる位置決め部材2等を備えている。
【0019】
そして、メインシャーシ102上には、テープガイド部材4,4’の移動方向を定めるための溝部8が形成された案内部材3が固定されている。また、メインシャーシ102上には位置決め部材2も固定されており、溝部8は回転シリンダ装置101の近傍では位置決め部材2に形成されている。
【0020】
本実施形態においては、位置決め部材2、案内部材3及びテープガイド部材4,4’から構成される機構を位置決め機構と称する。位置決め部材2の近傍を拡大した様子を図2(a)(概略平面図)、図2(b)(概略側面図)に、更に位置決め部材2の当接部2aの近傍を拡大した様子を図2(c)(概略側面図)にそれぞれ示す。
【0021】
位置決め部材2は、回転シリンダ(回転ドラム)101のベース(基板)と一体に形成されたものであり、図2(a)に示すように、略V字状に切り込みが施されて当接部2aが形成されている。この当接部2aにおいては、図2(b)に示すように、切り欠き面S1,S2のうち、メインシャーシ102の表面に対する傾斜によって相対的に上方に位置する切り欠き面S1の一部に、メインシャーシ102の表面と略垂直な面に対して面取りが施されており、従って切り欠き面S1がメインシャーシ102の表面と略垂直な面S11と面取りによって形成されたS12とから構成されている。この切り欠き面S1の面取りは、テープガイド部材4の厚みtの半分以上に対して施されており、面S11のメインシャーシ102の表面と略垂直な面に対する角度が、位置決め部材2の表面のメインシャーシ102の表面に対する傾斜角より大きく設定されている。一方、切り欠き面S2は、面S11と略平行とされている。
【0022】
次に、記録・再生装置100におけるテープローディング動作を図3及び図4を用いて説明する。先ず、図3に示すように、メインシャーシ102上にテープカセット200が装着された後、テープガイド部材4,4’が溝部8に沿って移動することによって、テープカセット200の開口部200aから磁気テープ201が引き出されてゆく。
【0023】
そして、移動したテープガイド部材4,4’は、案内部材3から位置決め部材2まで溝部8に沿って進み、各位置決めピン4aが位置決め部材2の当接部2aに当接することによって位置が定められる。このときの様子を図5(a)(概略平面図)、図5(b)、図5(c)(共に概略側面図)にそれぞれ示す。本実施形態においては、位置決めピン4aが当接部2aに当接する際に、当接部2aのい2点P1,P2により位置決めピン4aが支持される。ここで、力点P1と力点P2間の垂直距離hは、切り欠き面S1に面取りされてなる面S11によって極めて小値となり、従って発生するモーメントの大きさも無視し得る程度の値となって、テープガイド部材4,4’が位置決め部材2に安定に保持されることになる。
【0024】
そして、図4に示すように、テープガイド部材4,4’がこの位置に達することで、テープガイド部材4,4’上のテープ引き出しポスト5,6によって磁気テープ201が磁気ヘッドが設けられた回転シリンダ101に巻き付けられる。かくして、この記録・再生装置100によれば、磁気テープ201を所定のテープパスに沿って走行させ、回転シリンダ101の磁気ヘッドによって磁気記録の書き込み・読み出しを行うことにより、記録又は再生を行うことができる。
【0025】
上述のように、本実施形態の記録・再生装置100の位置決め機構においては、磁気テープ201のローディング時に、テープガイド部材4,4’が移動して位置決めピン4aが位置決め部材2の当接部2aに当接する際に、当接部2aの切り欠き面S1に施された面取りにより、位置決めピン4aが直接当接する切り欠き面S1の各力点P1,P2間の垂直距離hが当該面取りの分だけ短縮され、各力点P1,P2に作用する偶力に起因して発生するモーメントの絶対値が小さくなる。従って、前記面取りを調節することにより、この絶対値を無視し得る程度に抑えることが可能となり、当接部2aによって位置決めピン4aを安定に保持してテープガイド部材4を確実に位置決めすることができる。
【0026】
即ち、本実施形態の記録・再生装置100によれば、テープガイド部材4の位置決めを安定且つ正確に行うことが可能であり、しかも簡易な構成で位置決め機構の製造時に金型にスライド機構を設けることが不要であって安価とすることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、テープガイド部材の位置決めを安定且つ正確に行うことが可能であり、しかも簡易な構成で製造時に金型にスライド機構を設けることが不要であって安価となる、信頼性の高いテープ位置決め機構及び当該テープ位置決め機構を磁気テープのローディング機構の一部として備える記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における記録・再生装置を示す概略平面図である。
【図2】 本発明の一実施形態における記録・再生装置の構成要素である位置決め機構のうち、テープガイド部材の当接部の様子を示す一部拡大図である。
【図3】 本発明の一実施形態における記録・再生装置において、磁気テープを引き出す前の状態を示す概略平面図である。
【図4】 本発明の一実施形態における記録・再生装置において、ローディング動作により磁気テープを引き出し、位置決めがなされた状態を示す概略平面図である。
【図5】 本発明の一実施形態における記録・再生装置の構成要素である位置決め機構のうち、テープガイド部材が当接部に当接した様子を示す一部拡大図である。
【図6】 従来の記録・再生装置の一構成例において、テープガイド部材が当接部に当接した様子を示す一部拡大図である。
【符号の説明】
2 位置決め部材
2a 当接部
3 案内部材
4,4' テープガイド部材
4a 位置決めピン
5,6 テープ引き出しポスト
8 溝部
100 記録・再生装置
101 回転シリンダ
102 メインシャーシ
105 キャプスタンモータ
106 キャプスタン
200 テープカセット
201 磁気テープ
S1 (面取りが施された)切り欠き面
S2 (面取りが施されない)切り欠き面
S11 切り欠き面S1で面取りが施されない面
S12 切り欠き面S1で面取りが施された面
P1,P2 力点
t テープガイド部材4の厚み

Claims (3)

  1. シャーシ面に対して可動に設けられており、磁気テープの引き出し部及び突起状の位置決めピンを有するテープガイド部材と、
    前記シャーシ面に対して表面が傾斜しており、前記テープガイド部材の位置決めを行う際に、前記位置決めピンが当接される当接部が形成された位置決め部材とを含み、
    前記当接部は、前記シャーシ面に対して略垂直であり、前記テープガイド部材と接触する第1の接触点を含む第1の切り欠き面と、前記シャーシ面に対して略垂直であり、前記テープガイド部材と接触する第2の接触点を含む第2の切り欠き面とが互いに対向して形成され、
    前記第2の切り欠き面の一部は、前記略垂直な面に隣接して、前記第1の接触点と前記第2の接触点との間の垂直距離を短縮させるように面取りが施されていることを特徴とする位置決め機構。
  2. 磁気テープに対して情報の記録又は再生を行うための磁気ヘッドを有する回転シリンダと、
    前記磁気テープを収納するカセットを装着し、該カセットを前記回転シリンダ装置に対して支持するカセット載置手段と、
    前記磁気テープを前記カセットから引き出して、該磁気テープを所定テープパスに沿って走行させるようにしたローディング手段とを含み、
    前記ローディング手段は、請求項1に記載の位置決め機構をその一部として含むことを特徴とする記録再生装置。
  3. 前記位置決め部材が、前記回転シリンダの取り付けベースと一体形成されていることを特徴とする請求項2に記載の記録再生装置。
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