JP3832831B2 - 微粉砕機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂、トナー等の樹脂混合品、化成品、鉱物系、金属系、食品、薬品等の原料(被粉砕物)を5〜100ミクロンの微細な粒子に微粉砕する微粉砕機に関し、特に、2段ロータを有する微粉砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の微粉砕機としては、粉砕子とこれに対向する固定子とからなる第1粉砕部および回転子とこれに対向する固定子とからなる第2粉砕部の2種の粉砕部を上下垂直方向に同軸上に配し、上記第1粉砕部の回転子の外周にはこれに対向する固定子との間に一定間隙を存して放射状の粉砕子を設け、上記第2粉砕部の回転子の外周にはこれに対向する固定子との間に一定間隙を存して母線の表面に凸部を形成し、ケーシングの下部に粉砕・材料供給口を、上部に粉砕製品排出口を設けたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公昭59−19739号公報
【0004】
上記微粉砕機によれば、第1粉砕部にて比較的大きな塊をあらかじめ粉砕し、適当な粒子として、それを第2粉砕部にて微細に粉砕するようにしたので、回転子の耐摩耗性を著しく向上させることができる。と同時に、前もって被粉砕物を適当な粒度に粉砕しなければならないという多大の労力を省くことができる、というものである。
【0005】
又、回転軸に支持され外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向に連続させた回転子と、該回転子の外側に微小間隙を存して嵌装され内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向に連続させた固定子との間で原料を微粉砕する微粉砕機において、回転子を2段以上に区画し、原料供給口側の最下段から製品排出口側の最上段に向って凹部と凸部の数を順次増加したものも開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献2】
特開2000−5614号公報
【0007】
上記微粉砕機によれば、回転子と固定子の間の粉砕室に空気と共に吸引された原料は、粉砕の進展に伴って次第に粒径が小さくなり、粉砕室を出た粉砕品にはミクロンオーダーの非常に粒度分布幅の狭い粒子となり、平均粒径の著しく小さいものとなる、というものである。
【0008】
更に、回転軸に支持され外周面に母線に対し平行な凹部と凸部が交互に連続して周方向に設けられた回転子を複数段に区画すると共に下段から上段に向って順次外径を大きくし且つ凹部と凸部の数を多くし、この回転子の外側に微小間隙を存して嵌装され内周面に母線に対し平行な凹部と凸部が交互に連続して周方向に設けられた固定子を複数段に区画すると共に下段から上段に向って順次内径を大きくし且つ凹部と凸部の数を多くし、前記回転子と固定子との空間に、空気と共に吸引された原料を、前記回転子の高速回転により微粉砕するものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
特開2000−15123号公報
【0010】
上記微粉砕機によれば、回転子の凹凸及び固定子の凹凸の数を上段ほど多くしても、回転子の外径、固定子の内径を上段ほど大きくして、回転子と固定子との微小間隙をほぼ一定にしているので、粉砕室の断面積は減少せず、粉砕室内の流速はほぼ一定、又は、若干遅くすることが可能となり、粒子の通過時間は各部でほぼ一定、又は、粉砕室の上部ほど長くなり、粉砕処理が十分に行われる。しかも気流の圧損が小さいので、吸引送風機を大型化する必要がない。さらに、粉砕室の出口側の回転子の外径が大きいので、回転子の周速が上がり、細かくなった粒子をさらに粉砕するのに有効である、というものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のいずれの微粉砕機においても、2段のロータが同一回転軸に支持されているため、各段のロータの回転数が同一となり、又、両段のロータ径を変えることによってそれぞれの周速を変えることは可能であるが、両者の周速の比率は一定に保たれる。
従って、例えば所要粒径の粉砕物(製品)を得ようとした場合、ロータの回転数が原料の特性、すなわち、被粉砕性(粉砕され易さ)や粒度により1つに特定され、この特定された回転数によって製品の粒度分布や生産量も決定されてしまう。
ところが、各段のロータの有効な周速は、原料の特性や製品の要求特性(粒度、粒度分布、粒形等)により異なり、一律ではない。
【0012】
そこで、本発明は、原料の特性の変化に対応させて所望の特性の製品を得ることが可能な微粉砕機の提供を課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の微粉砕機は、一端の側で閉止されかつ周壁に原料供給口を設けた短円筒状を呈する供給ケーシングと、供給ケーシングの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第1ステータと、前記第1ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第1ロータと、前記第1ステータの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第2ステータと、前記第2ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第2ロータと、前記第2ステータの他端に一端を介して連設され、他端を閉止しかつ周壁に製品排出口を設けた短円筒状の排出ケーシングと、前記供給ケーシング、前記第1ステータ、前記第2ステータおよび前記排出ケーシングの外側に離間して設けた支軸と、を備え、前記第2ロータが嵌挿された第2ステータを、前記支軸を中心として回動自在に設けると共に、当該第2ステータを、前記支軸を中心として回動させ前記第1ステータに対して分離可能に設け、前記第1、第2ステータの少なくとも一方を、当該ステータの一端と他端とで反転可能に設けた構成とした。
【0014】
又、微粉砕機は、一端の側で閉止されかつ周壁に原料供給口を設け一端と他端とで引っ繰り返して設置可能な短円筒状を呈する供給ケーシングと、前記供給ケーシングの他端に一端を介して分離可能に連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第1ステータと、前記第1ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第1ロータと、前記第1ステータの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第2ステータと、前記第2ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第2ロータと、前記第2ステータの他端に一端を介して分離可能に連設され、他端の側で閉止されかつ周壁に製品排出口を設けた短円筒状の排出ケーシングと、を備え、前記第1ロータが可逆回転可能であって、前記供給ケーシングは、前記第1ステータに当接する他端と、当該他端の反対側に位置する一端とが反転可能に設けられ、前記供給ケーシングの原料供給口が、前記第1ステータの外側表面における接線方向に向けて設けられた構成とした。
更に、微粉砕機は、一端の側で閉止されかつ周壁に原料供給口を設けた短円筒状を呈する供給ケーシングと、前記供給ケーシングの他端に一端を介して分離可能に連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第1ステータと、前記第1ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第1ロータと、前記第1ステータの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第2ステータと、前記第2ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第2ロータと、前記第2ステータの他端に一端を介して分離可能に連設され、他端の側で閉止されかつ周壁に製品排出口を設け一端と他端とで引っ繰り返して設置可能な短円筒状を呈する排出ケーシングと、を備え、前記第2ロータが可逆回転可能であって、前記排出ケーシングは、前記第2ステータに当接する一端と、当該一端の反対側に位置する他端とが反転可能に設けられ、前記排出ケーシングの製品排出口が、前記第2ステータの外側表面における接線方向に向けて設けられた構成としても構わない。
なお、前記第1、第2ステータが前記供給ケーシング、前記排出ケーシングからそれぞれ分離可能であることが好ましい。
また、前記第1、第2ロータの少なくとも一方が、当該ロータの一端と他端とで反転可能であることが好ましい。
さらに、前記第1、第2ステータの少なくとも一方が、当該ステータの一端と他端とで反転可能であることが好ましい。
【0015】
【作用】
本発明の微粉砕機においては、第1、第2ロータの回転数(周速)が個別に設定可能となる。
【0016】
第1、第2ステータ及び第1、第2ロータの配列は、垂直又は水平のいずれでもよい。
【0017】
第1ステータと第1ロータの間、及び第2ステータと第2ロータの間の微小間隙(粉砕室)は、5mm以下が好ましく、例えば、粒径5〜20μmの微粉を得る場合、1mm程度が望ましい。
第1ステータと第1ロータ間と、第2ステータと第2ロータの間の微小間隙は、同じでも異ならせてもよい。例えば、大きい粒径の原料を微粉砕する場合、第1ステータと第1ロータの間の微小間隙は、第2ステータと第2ロータの間の微小間隙より大きい方がよい。
【0018】
第1ロータと第2ロータの外径は、同じでも異ならせてもよい。例えば、粒径5〜20μmの微粉を得る場合、第2ロータの外径は、第1ロータの外径より大きくした方がよい。
【0019】
第1、第2ステータと第1、第2ロータの凹部及び凸部の横断面形状は、原料の特性や製品の要求特性により決まるが、三角形状同士、方形状同士又は三角形状と方形状の組み合わせが好ましく、それらの深さは、1〜5mm程度である。例えば、粗い(角張った)原料の場合、第1ステータと第1ロータの凹部及び凸部は、横断面三角形状同士の組み合わせの方がよい。
第1ステータ、第1ロータと第2ステータ、第2ロータの凹部及び凸部の数は、同じでも異ならせてもよい。例えば、粒径5〜20μmの微粉を得る場合、第2ステータ、第2ロータの凹部及び凸部の数は、第1ステータ、第1ロータの凹部及び凸部の数より多い方がよい。
【0020】
一方、第1ステータと第2ステータが分離可能であることにより、それぞれのステータ及びロータの清掃が可能となる。
【0021】
供給ケーシングと第1ステータ、第1ロータと回転軸等及び第2ステータと排出ケーシング、第2ロータと回転軸等もそれぞれ分離可能であることが好ましく、このようにすることにより、各部材の清掃を容易かつ確実にすることができる。
【0022】
第1、第2ロータの少なくとも一方が可逆回転可能であることにより、第1、第2ロータの回転方向が同一又は互いに逆となり、同一の場合、被粉砕物が第1ロータと第1ステータによる粉砕室から第2ロータと第2ステータによる粉砕室へ移動する際の速度変化(加速度)が小さくなる一方、互いに逆の場合、被粉砕物が第1ロータと第1ステータによる粉砕室から第2ロータと第2ステータによる粉砕室へ移動する際の速度変化が大きくなって、衝撃力が大きくなる。
又、ロータとステータの凹部及び凸部の横断面形状がそれぞれの母線に対して対称な方形状で、ロータの回転方向の違いにより粉砕性能が変化しない場合、ステータ及びロータの摩耗が均等になる。
【0023】
第1、第2ロータの少なくとも一方が反転可能であることにより、ロータとステータの凹部及び凸部の横断面形状がそれぞれの母線に対して非対称な三角形状である場合、ロータの回転方向の変更に対応可能となる。
【0024】
又、第1、第2ステータの少なくとも一方が反転可能であることにより、ロータとステータの凹部及び凸部の横断面形状がそれぞれの母線に対して非対称な三角形状である場合、ロータの回転方向の変更に対応可能となる。
【0025】
なお、供給、排出ケーシングの少なくとも一方が反転可能であることが好ましく、このようにすることにより、それぞれの原料供給口、製品排出口が接線方向に設けられている場合、ロータの回転方向の変更に対応可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る微粉砕機の実施の形態の一例を示す一部を破断した側面図である。
【0027】
図中1は後述する供給ケーシングの蓋体と位置決め部材を兼ねるべく架台2上に水平に載設した第1ベースプレートで、この第1ベースプレート1上には、周壁に原料Mを接線方向から供給するための原料供給口3を設けた両端フランジ付き短円筒状を呈し、反転(図1においては上下引っ繰り返し)可能な供給ケーシング4が、一端(図1においては下端)のフランジを当接することにより、位置決めして載置されている。
供給ケーシング4の他端(図1においては上端)には、その内径と同一外径をなす周壁の内側表面に母線と平行な凹部と凸部(図示せず)を交互に周方向へ連続させた両端フランジ付き円筒状を呈し、反転(図1においては上下引っ繰り返し)可能な第1ステータ5が、一端を供給ケーシング4の他端に嵌挿し、かつ、一端のフランジを供給ケーシング4の他端のフランジと当接することにより、同軸的に位置決めして載置されており、第1ステータ5の周壁の外側には、第1ステータ5を冷却するための冷却ジャケット6が設けられている。
第1ステータ5の内側には、外側表面に母線と平行な凹部と凸部7aを交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈すると共に、反転(図1においては上下引っ繰り返し)可能で、かつ、第1ステータ5とほぼ同等の長さをなす第1ロータ7が、図示しない微小間隙(粉砕室)を存して嵌挿されており、この第1ロータ7は、供給ケーシング4の軸心部に位置するようにして第1ベースプレート1に挿着した円筒状の軸受ハウジング8に軸受(図示せず)を介し支承されて挿通し、軸受ハウジング8から第1ステータ5内に突出した回転軸9の端部に、その軸心部における軸方向のほぼ中間部を介して分離可能に支持されている。
そして、回転軸9は、軸受ハウジング8から架台2側に突出した端部に設けたプーリ(図示せず)と、架台2にL形ブラケット10を介して搭載した回転数可変、かつ、可逆回転可能な第1モータ11の出力軸11aに設けたプーリ(図示せず)とにベルト12を掛け回すことにより、第1モータと連動連結されている。
【0028】
又、第1ベースプレート1上には、2本のステータ押え用ポスト(図示せず)が、供給ケーシング4の軸心を中心とする点対称位置に立設されており、両ポスト上には、第1ステータ5の他端に外嵌され、かつ、その他端のフランジに当接するほぼ円輪板状のステータ押え13が、第1ステータ5及び供給ケーシング4を第1ベースプレート1に押圧してそれらの連結部の気密性を保つべくボルト締めされている。
【0029】
前記第1ステータ5の他端には、その内径より僅かに大きな内径をなし、かつ、第1ステータ5より短い長さをなす周壁の内側表面に母線と平行な凹部と凸部(図示せず)を交互に周方向へ連続させた両端フランジ付き円筒状を呈し、反転(図1においては上下引っ繰り返し)可能な第2ステータ14が、その一端のフランジをステータ押え13と当接し、かつ、ボルト、ナット等の複数のクランプ手段15によってステータ押え13と連結されることにより、第1ステータ5に同軸的に位置決めして気密に連設されており、第2ステータ14の周壁の外側には、第1ステータ5と同様に、第2ステータ14を冷却するための冷却ジャケット16が設けられている。
第2ステータ14の他端には、その外径と同一内径をなす周壁に製品Pを接線方向へ排出する製品排出口17を設けた両端フランジ付き短円筒状を呈し、反転(図1においては上下引っ繰り返し)可能な排出ケーシング18が、一端を第2ステータ14の他端に外嵌し、かつ、一端のフランジを第2ステータ14の他端のフランジに当接することにより、同軸的に位置決めして載置されている。
なお、製品排出口17には、図示しない吸引送風機等が連ねられているものである。
排出ケーシング18の他端には、その蓋体を兼ねる第2ベースプレート19が、排出ケーシング18の他端のフランジと当接することにより、位置決めして載置されており、この第2ベースプレート19は、第2ステータ14及び排出ケーシング18を第2ベースプレート19に押圧してそれらの連結部の気密性を保つべく、ボルト、ナット等の複数の締結具20によって、第2ステータ14の他端のフランジと締結されている一方、架台2に立設した門形の分離用ポスト21の上端に水平な支軸22によって枢支され、支軸22を中心として水平な状態から垂直な状態までの約90°の角度範囲で回動可能に設けられている(図2参照)。
前記第2ステータ14の内側には、外側表面に母線と平行な凹部と凸部23aを交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈すると共に、反転(図1においては上下引っ繰り返し)可能で、かつ、第2ステータ14とほぼ同等の長さをなす第2ロータ23が、図示しない微小間隙(粉砕室)を存して嵌挿されており、この第2ロータ23は、排出ケーシング18の軸心部に位置するようにして第2ベースプレート19に挿着した円筒状の軸受ハウジング24に軸受(図示せず)を介し支承されて挿通し、軸受ハウジング24から第2ステータ14内に突出した回転軸(図示せず)の端部に、その軸心部における周囲方向のほぼ中間部を介して分離可能に支持されている。
そして、回転軸は、軸受ハウジング24から第2ステータ14の反対側(図1においては上方)へ突出した端部に設けたプーリ(図示せず)と、第2ベースプレート19における支軸22側にT形ブラケット25を介して搭載した回転数可変、かつ、可逆回転可能な第2モータ26の出力軸26aに設けたプーリとにベルト(共に図示せず)を掛け回わすことにより、第2モータ26と連動連結されている。
図1において27は第2モータ26を取り巻くようにしてT形ブラケット25に設けた第2ベースプレート用回り止め部材で、分離用ポスト21に設けたストッパ28と当接して第2ベースプレート19の回動を阻止するものであり、又、29は第2モータ26のプーリ、回転軸のプーリ及びベルト等を覆うカバーである。
【0030】
上記構成の微粉砕機においては、吸引送風機と第1、第2モータ11,26を作動すると、原料Mが気体と一緒に供給ケーシング4内に供給されると共に、高速回転される第1ロータ7と第1ステータ5の間の微小間隙で打撃や衝突、摩砕作用を受けて粉砕された後、更に、第1ロータ7とは別個に高速回転される第2ロータ23と第2ステータ14の間の微小間隙で打撃や衝突、摩砕、粒形調整作用を受けて微粉砕されて排出ケーシング18に至り、製品Pが気体と一緒に機外へ排出されるものである。
【0031】
上記微粉砕機において、粗い原料Mを微粉砕する場合、第1ステータ5と第1ロータ7の凹部と凸部7aは、横断面三角形状とし、第2ステータ14と第2ロータ23の凹部と凸部23aの数を第1ステータ5と第1ロータ7の凹部と凸部7aの数より大きくしたり、第2ステータ14の内径、第2ロータ23の外径を第1ステータ5の内径、第1ロータ7の外径より大きくしたり、あるいは第2ロータ23の回転数を第1ロータの回転数より多くしたりする。
又、製品Pの生産量、粒形、粒度分布の広狭等を調整する場合、原料Mの特性に対応させて第1ロータ7と第2ロータ23の回転数(周速)を適宜に組み合わせる。
更に、消費動力の少ない運転を行う場合、第1、第2ロータ7,23の回転方向を同一にする一方、より細かい製品Pを得る場合、第1、第2ロータ7,23の回転方向を互いに逆にする。
更に又、第1、第2ステータ5,14、第1、第2ロータ7,23の偏摩耗を防止するには、第1、第2ステータ5,14、第1、第2ロータ7,23及び供給、排出ケーシング4,18を適宜に反転し、かつ、第1、第2ロータ7,23を適宜に正転又は逆転させる。
【0032】
一方、原料Mの種類の変更等によって内部の清掃を行う場合には、先ず、クランプ手段15による第2ステータ14とステータ押え13の連結を解除し、図2に示すように、第2ベースプレート19を支軸22を中心として回動し、第1ステータ5と第2ステータ14を分離する。
次に、ステータ押え13による第1ステータ5及び供給ケーシング4の押圧を解除し、かつ、第1ロータ7を回転軸9から取り外すことにより、第1ステータ5、第1ロータ7及び供給ケーシング4等の個別の清掃が可能となる。
又、締結具20による第2ステータ14と第2ベースプレート19の締結を解除し、かつ、第2ロータ23を回転軸から取り外すことにより、第2ステータ14、第2ロータ23及び排出ケーシング18等の個別の清掃が可能となる。
【0033】
なお、上述した実施の形態においては、第1、第2ロータ7,23の駆動は、伝動手段を介在して第1、第2モータ11,26の回転を伝える場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回転軸にモータのロータを直接組み込んだビルトインモータにより直接行うようにしてもよい。
又、第1、第2ステータ5,14及び第1、第2ロータ7,23は、垂直配列の場合に限らず、水平配列としてもよい。この場合、第2ステータ14は、支軸22を中心と回動可能としてもよく、あるいは、第1ステータ5の軸線の延長上において第1ステータ5に対して相対的に接近離隔可能としてもよい。
更に、供給、排出ケーシング4,18の原料供給口3、製品排出口17は、接線方向に設ける場合に限らず、半径方向に設けてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の微粉砕機によれば、第1、第2ロータの回転数(周速)を個別に設定可能となるので、原料の特性の変化に対応させて所望の特性の製品を得ることができる。
【0035】
一方、第1、第2ステータが分離可能であることにより、それぞれのステータ及びロータの清掃が可能となるので、種類の異なる原料の処理にも容易に対応することができる。
【0036】
第1、第2ロータの少なくとも一方が可逆回転可能であることにより、第1、第2ロータの回転方向が同一又は互いに逆となり、同一の場合、被粉砕物が第1ロータと第1ステータによる粉砕室から第2ロータと第2ステータによる粉砕室へ移動する際の速度変化が少なくなるので、消費動力の少ない運転を行うことができる一方、互いに逆の場合、被粉砕物が第1ロータと第1ステータによる粉砕室から第2ロータと第2ステータによる粉砕室へ移動する際の速度変化が大きくなって、衝撃力が大きくなるので、より細かな粉砕を行うことができる。
又、ロータとステータの凹部及び凸部の横断面形状がそれぞれの母線に対して対称な方形状で、ロータの回転方向の違いにより粉砕性能が変化しない場合、ステータ及びロータの摩耗が均等になるので、耐用寿命を長くすることができる。
【0037】
供給ケーシングと第1ステータ、及び第2ステータと排出ケーシング等もそれぞれ分離可能であることにより、各部材の清掃を容易かつ確実にすることができる。
第1、第2ロータの少なくとも一方が反転可能であることにより、ロータとステータの凹部及び凸部の横断面形状がそれぞれの母線に対して非対称な三角形状である場合、ロータの回転方向の変更に対応可能となるので、粉砕性能の低下を招くことがない。
【0038】
又、第1、第2ステータの少なくとも一方が反転可能であることにより、ロータとステータの凹部及び凸部の横断面形状がそれぞれの母線に対して非対称な三角形状である場合、ロータの回転方向の変更に対応可能となるので、粉砕性能の低下を招くことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微粉砕機の実施の形態の一例を示す一部を破断した側面図である。
【図2】図1の微粉砕機における第1ステータと第2ステータを分離した状態の側面図である。
【符号の説明】
1 第1ベースプレート
3 原料供給口
4 供給ケーシング
5 第1ステータ
7 第1ロータ
7a 凹部と凸部
13 ステータ押え
14 第2ステータ
15 クランプ手段
17 製品排出口
18 排出ケーシング
19 第2ベースプレート
21 分離用ポスト
22 支軸
23 第2ロータ
23a 凹部と凸部
M 原料
P 製品
Claims (6)
- 一端の側で閉止されかつ周壁に原料供給口を設けた短円筒状を呈する供給ケーシングと、前記供給ケーシングの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第1ステータと、前記第1ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第1ロータと、前記第1ステータの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第2ステータと、前記第2ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第2ロータと、前記第2ステータの他端に一端を介して連設され、他端を閉止しかつ周壁に製品排出口を設けた短円筒状の排出ケーシングと、前記供給ケーシング、前記第1ステータ、前記第2ステータおよび前記排出ケーシングの外側に離間して設けた支軸と、を備え、
前記第2ロータが嵌挿された第2ステータを、前記支軸を中心として回動自在に設けると共に、当該第2ステータを、前記支軸を中心として回動させ前記第1ステータに対して分離可能に設け、
前記第1、第2ステータの少なくとも一方を、当該ステータの一端と他端とで反転可能に設けたことを特徴とする微粉砕機。 - 一端の側で閉止されかつ周壁に原料供給口を設け一端と他端とで引っ繰り返して設置可能な短円筒状を呈する供給ケーシングと、前記供給ケーシングの他端に一端を介して分離可能に連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第1ステータと、前記第1ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第1ロータと、前記第1ステータの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第2ステータと、前記第2ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第2ロータと、前記第2ステータの他端に一端を介して分離可能に連設され、他端の側で閉止されかつ周壁に製品排出口を設けた短円筒状の排出ケーシングと、を備え、
前記第1ロータが可逆回転可能であって、
前記供給ケーシングは、前記第1ステータに当接する他端と、当該他端の反対側に位置する一端とが反転可能に設けられ、
前記供給ケーシングの原料供給口が、前記第1ステータの外側表面における接線方向に向けて設けられたことを特徴とする微粉砕機。 - 一端の側で閉止されかつ周壁に原料供給口を設けた短円筒状を呈する供給ケーシングと、前記供給ケーシングの他端に一端を介して分離可能に連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第1ステータと、前記第1ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第1ロータと、前記第1ステータの他端に一端を介して連設され、内側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた円筒状を呈する第2ステータと、前記第2ステータの内側に微小間隙を存して嵌挿され、外側表面に母線と平行な凹部と凸部を交互に周方向へ連続させた両端閉止の円筒状を呈し、回転数可変の第2ロータと、前記第2ステータの他端に一端を介して分離可能に連設され、他端の側で閉止されかつ周壁に製品排出口を設け一端と他端とで引っ繰り返して設置可能な短円筒状を呈する排出ケーシングと、を備え、
前記第2ロータが可逆回転可能であって、
前記排出ケーシングは、前記第2ステータに当接する一端と、当該一端の反対側に位置する他端とが反転可能に設けられ、
前記排出ケーシングの製品排出口が、前記第2ステータの外側表面における接線方向に向けて設けられたことを特徴とする微粉砕機。 - 前記第1ステータおよび第2ステータの少なくとも一方が、当該ステータの一端と他端とで反転可能に設けられたことを特徴とする請求項2又は3に記載の微粉砕機。
- 前記第1ステータが前記供給ケーシングから分離可能であると共に、第2ステータが前記排出ケーシングから分離可能であることを特徴とする請求項1記載の微粉砕機。
- 前記第1ロータおよび第2ロータの少なくとも一方が、当該ロータの一端と他端とで反転可能に設けられことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の微粉砕機。
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