JP3832326B2 - 携帯端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯端末装置に関し、特に、電話帳データに登録されているメールアドレスを用いてメールの送信を行う機能を備えた携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機等の携帯端末装置においては、本来の電話機能に加え、電子メール(=Eメール、以下、メールという)機能等を搭載して多機能化が図られている。通常、携帯電話機は電話帳の機能を備えており、通話相手先の名前、その電話番号、及びメールアドレスをアドレス帳のように記憶させ、フリガナ順、50音順等により検索を行ったり、或いは必要に応じて液晶画面に呼び出して表示したりすることができる。携帯電話機に電子メール機能を設けることにより、別途、ノートパソコン等を持ち歩くことなく、屋外からでもメールの送受信が行えるようになり、利便性が向上する。
【0003】
メール機能を備えた携帯電話機の電話帳は、通信先の氏名(又は法人名等)、その電話番号、及びメールアドレスを組み合わせて構成されている。メールを送信する場合、まず、メールで送信する文書を予め作成しておく。次に、相手先の名前を電話帳から呼び出し、その名前に対応するメールアドレスを指定して送信を実行する。
【0004】
通常、メールを送るとき、相手のメールアドレスを承知している場合が殆どであり、そのメールアドレスに送信すれば用を足すことができる。しかし、緊急に送りたい人物(特定相手)にメールを送信したい場合、その特定相手が現在使用しているメールアドレスが不明な場合がある。このような場合、その特定相手が現在使用しているメールアドレスが1つであれば、宛て先入力に手間を要しないが、複数のメールアドレスが登録されていれば、その全てに対してメールを送る必要がある。
【0005】
最近の携帯電話機における電話帳の多くは、その構造が電話帳名(通話先)に対して複数個の電話番号やメールアドレスを登録可能な階層構造になっている。その一例を以下に説明する。
【0006】
図5は、階層構造を有する電話帳の一例を示す。
電話帳100は、その電話帳データ100Aが複数の電話帳名101−1,101−2,・・・101−Nを含み、電話帳名のそれぞれには、複数の電話番号201−1,201−2,201−3,・・・、202−1,202−2,202−3,・・・、203−1,203−2,203−3,・・・と、複数のメールアドレス301−1,301−2,301−3,・・・、302−1,302−2,302−3,・・・、303−1,303−2,303−3,・・・が設定されている。電話帳名は、個人の氏名、企業名、店舗名、公共機関名等であり、電話番号は10桁の数字からなる。また、メールアドレスは、ID、サブドメイン、プロバイダ、国籍等の組み合わせからなる。
【0007】
図5のような電話帳100を用いて、上記した特定相手にメールを送る場合について説明する。例えば、メールを送信したい人物(特定相手)が電話帳名101−1である場合、メールアドレス301−1,301−2,301−3,・・・が特定相手により使用されていると予想される。このメールアドレス301−1,301−2,301−3,・・・の全てにメールを送信する場合、まず、電話帳100を表示し、その中から登録してある電話帳名101−1を選択し、更に、その電話帳名101−1の下に登録されているメールアドレス301−1を選択して宛先に入力し、この操作をメールアドレス301−2,301−3,・・・301−Nの回数を繰り返せばよい。つまり、メールアドレスの宛先入力を登録されているメールアドレスのそれぞれについて実施する。
【0008】
ここで、図5の電話帳名101−1が以下の内容であったとする。
【表1】
【0009】
図6は、〔表1〕のメールアドレスに対する送信先指定の処理の手順を示す。送信先指定の処理は、携帯端末装置の表示器(例えば、液晶表示器)に表示される宛先入力画面とメール作成画面を用いて行われる。まず、1つ目のメールアドレス(aaa@×××.co.jp)を図6の(a)のメール作成画面50aの「宛先1」欄に入力するため、携帯端末装置を使用しているユーザー(送信者)は「宛先1」欄を選択(指定の数字キー等の操作による)する。この操作により、表示内容は図6の(b)の宛先入力画面60aへと変わる。図6の(b)の宛先入力画面60aで電話帳データ100Aを参照し、メールを送信したい人物である『日電太郎』が選択されると、図6の(c)の宛先入力画面60bに変わる。この宛先入力画面60bにおいて、ユーザーにより電話帳名『日電太郎』の1つ下の階層に登録されているメールアドレス1の『aaa@×××.co.jp』が選択される。この選択により、図6の(d)のメール作成画面50bの「宛先1」欄にメールアドレス『aaa@×××.co.jp』が入力される。
【0010】
次に、2つ目のメールアドレス(メールアドレス2)を入力するため、図6の(d)において、ユーザーがメール作成画面50bの「宛先2」欄を選択すると、画面は図6の(e)の宛先入力画面60cに変化する。ユーザーは、電話帳データ100Aを参照し、図6の(e)の宛先入力画面60cにおいて、メールを送信したい人物である『日電太郎』を再度選択する。これにより、画面は図6の(f)の宛先入力画面60dに変化する。宛先入力画面60dにおいて、電話帳名『日電太郎』の1つ下の階層に登録されているメールアドレス2の『bbb@×××.ne.jp』を再度選択する。これにより、図6の(g)のメール作成画面50cの「宛先2」欄にメールアドレス『bbb@×××.ne.jp』が入力される。
【0011】
更に、3つ目のメールアドレス(メールアドレス3)をメール作成画面50cの「宛先3」欄に入力するため、図6の(g)のメール作成画面50で「宛先3」欄を選択すると、画面は図6の(h)に示す宛先入力画面60eになる。図6の(h)の宛先入力画面60eで電話帳データ100Aを参照し、一覧の中からメールを送信したい人物である『日電太郎』を再度選択すると、画面は図6の(i)の宛先入力画面60fに変化する。宛先入力画面60fにおいて、電話帳名『日電太郎』の1つ下の階層に登録されているメールアドレス3の『ccc@×××.com』を再度選択する。これにより、図6の(i)の宛先入力画面60f内の「宛先3」欄にメールアドレス3の『ccc@×××.com』が入力され、図6の(j)に示すメール作成画面50dになる。以上により、メールアドレスの入力処理が終了する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の携帯端末装置によると、緊急時等のように、メールを送信したい人物が所有する複数のメールアドレスの全てにメールを送信しなければならないとき、複数のメールアドレスを宛先として順次手動により入力する必要があるため、入力操作に時間を要するとともに、メールアドレスを一覧表示の中から選び出すのに手間がかかると共に、選択済みのメールアドレスを再度選択してしまうなど、入力操作が煩わしいという問題がある。入力操作を簡略にする手段として、例えば、特開2000−148363号公報があり、メールアドレスを予め短縮ダイヤルに登録しておき、短縮ダイヤルを入力するのみでメール送信を可能にしている。しかし、この場合でも、メールアドレスの数だけ短縮ダイヤルを入力することに変わりはなく、入力回数を低減することはできない。
【0013】
本発明の目的は、1つの電話帳名に属する複数のメールアドレスを同時に宛先として自動入力できるようにし、入力操作の簡略化と短縮化を図った携帯端末装置を提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、氏名等の電話帳名に複数の電話番号及びメールアドレスが連なる階層構造の電話帳データにより構成された電話帳と、電子メールの送信機能を備える携帯端末装置において、前記電話帳名の1つがメールの宛先として選択されたとき、この選択された電話帳名に連なるメールアドレスの全てを宛先入力画面の宛先に入力する第1のモードと、メールアドレスの1つがメールの宛先として選択されたとき、この選択されたメールアドレスを前記宛先入力画面の宛先に入力する第2のモードのいずれかを指定に応じて実行する制御手段を備えること特徴とする携帯端末装置を提供する。
【0015】
この構成によれば、緊急にメールを送信したい人物が所有する複数のメールアドレスの全てにメールを送信しなければならないときなどにおいて、電話帳名の1つがメールの宛先として選択されると、制御手段は、選択された電話帳名に連なるメールアドレスの全てを宛先入力画面の宛先に自動的に入力するので、僅かな手数により簡単に複数のメールアドレスの宛先入力が可能になり、入力操作の簡略化、短縮化、及び作業負担の軽減を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の携帯端末装置の一実施の形態を示す。
携帯端末装置1は、アンテナ11、送受信回路部12、制御部13、ROM14、RAM15、表示駆動部16、液晶表示器17、キーボタン18、音声処理部19、受話器としてのスピーカ20、送話器としてのマイク21を備えて構成されている。
【0017】
アンテナ11には、制御部13により制御されると共に、受信回路、送信回路、変調回路、及び復調回路を備え、音声やメール等の送受信動作を行う送受信回路部12が接続されている。制御部13には、ROM14、RAM15、表示駆動部16、キーボタン18、及び音声処理部19が接続されている。制御部13はCPUを備えて構成され、ROM14に書き込まれたプログラムに従って携帯端末装置の全体を制御する。RAM15には、例えばフラッシュメモリが用いられ、図4に示す内容の電話帳データ400その他のデータを記憶している。音声処理部19は、電話モードのとき、マイク21からのアナログ音声信号をデジタルデータ(音声データ)に変換すると共に、送受信回路部12で復調された音声データをアナログ音声信号に変換し、その増幅を行ってスピーカ20を駆動(電気−音響変換)する。
【0018】
図2は、制御部13によるメールアドレスの入力処理を示す。宛先入力画面30は、電話帳データ100Aの電話帳名101−1が表示された画面を示している(ここでは、メールアドレスは、301−1〜301−3の3つとする)。この宛先入力画面30の内容でOKであれば、メール作成画面40へ遷移する。メール作成画面40には、宛先入力画面30において、電話帳名101−1を宛先として選択することにより、電話帳名100−1の1つ下の階層に登録されているメールアドレス301−1〜301−3の全てが、「宛先1」〜「宛先3」欄の中に自動入力される。
【0019】
したがって、従来のように、メールアドレスの数だけ宛先入力を行う必要がなくなり、メールを送信したい人物の電話帳名に複数のメールアドレスが存在しても、電話帳名を選択するのみで、その電話帳名の1つ下の階層に登録されているメールアドレスの全ての宛先入力が自動で行われるため、同一の電話帳名に属する複数のメールアドレスに対するメール送信を簡単に行うことができる。
【0020】
通常、1つの電話帳名については、1回に利用するメールアドレスは1つであり、上記のように、1つの電話帳名に属する複数のメールアドレスの全てを宛先入力とする使用形態は通常ではなく、特殊なケースに相当する。したがって、図2の処理形態と、1つづつメールアドレスを宛先入力する図6の処理形態とを使い分けできるようにする必要がある。このため、2つの処理形態のいずれかを選択させるメッセージの表示を行うほか、このメッセージの表示の有無にかかわらず、予め特定されているキーの操作により所望の処理形態を選択できる機能が、制御ブロック13に設けられ、1つの電話帳名に属する複数のメールアドレスの全てを宛先入力とする第1のモードと、指定のメールアドレスを1つだけ宛先入力とする第2のモードを選択できるようにしている。
【0021】
図3は本発明のメール送信先指定処理の手順を示し、図4は図3の処理対象となる電話帳データ400の一例を示す。図3の表示画面は、液晶表示器17に表示される。以下においては、図4に示す電話帳データ400が携帯端末装置1に登録されている場合において、電話帳名『日電太郎』氏に緊急にメールを送信したい場合を想定して説明する。
【0022】
まず、メール作成画面40の「宛先1」欄〜「宛先3」にメールアドレス1〜メールアドレス3を入力するため、図3の(a)に示すように、メール作成画面40aで「宛先1」欄を選択する(この選択は、指定のキーボタン18の内の指定のキーの押下による)。この選択により、画面は図3の(b)の宛先入力画面30に変化して電話帳データ400が表示され、電話帳名『日電太郎』、電話帳名『日電花子』、・・・が一覧形式で表示される。この表示の中から、メールを送信したい人物である『日電太郎』を選択すると、図3の(c)のメール作成画面40bになり、画面中の「宛先1」欄には『aaa@×××.co.jp』、「宛先2」欄には『bbb@×××.ne.jp』、そして、「宛先3」欄には『ccc@×××.com』の各メールアドレスが自動入力される。
【0023】
このように、本実施の形態によれば、メールアドレスの数が幾つであっても、3回の画面遷移のみにより簡単に宛先入力を行うことができる。これに対して、従来の携帯端末装置では、メールアドレス数分の入力操作が必要になるほか、図6に示したように、10回の画面遷移を伴う複雑な操作になる。
【0024】
上記実施の形態において、携帯端末装置として携帯電話機のほか、PHS(Personal Handyphone System)電話機、PDA(Personal Digital Assistant)装置などの電話帳機能及びメール機能を備えた装置(機器)に本発明は適用可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明の携帯端末装置によれば、氏名等の電話帳名に複数の電話番号及びメールアドレスを含む電話帳と、メール機能を備えた携帯端末装置にあって、電話帳名の1つがメールの宛先として選択されたとき、この選択された電話帳名に連なるメールアドレスの全てを宛先入力画面の宛先に自動的に入力する制御手段を備える構成にしたので、僅かな手数により簡単に複数のメールアドレスの宛先入力が可能になり、入力操作の簡略化、短縮化、及び作業負担の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯端末装置の一実施の形態を示すブロック図ある。
【図2】本発明によるメールアドレスの入力処理を示す説明図である。
【図3】本発明のメール送信先指定処理の手順を示す説明図である。
【図4】図3の処理対象となる電話帳データの一例を示す構成図である。
【図5】階層構造を有する電話帳の一例を示す構成図である。
【図6】電話帳名に連なる複数のメールアドレスに対する送信先指定の処理手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1 携帯端末装置
11 アンテナ
12 送受信回路部
13 制御部
14 ROM
15 RAM
16 表示駆動部
17 液晶表示器
18 キーボタン
19 音声処理部
20 スピーカ
21 マイク
30 宛先入力画面
40,40a,40b メール作成画面
100A,400 電話帳データ
101−1 電話帳名
301−1〜301−3 メールアドレス
Claims (3)
- 氏名等の電話帳名に複数の電話番号及びメールアドレスが連なる階層構造の電話帳データにより構成された電話帳と、電子メールの送信機能を備える携帯端末装置において、
前記電話帳名の1つがメールの宛先として選択されたとき、この選択された電話帳名に連なるメールアドレスの全てを宛先入力画面の宛先に入力する第1のモードと、メールアドレスの1つがメールの宛先として選択されたとき、この選択されたメールアドレスを前記宛先入力画面の宛先に入力する第2のモードのいずれかを指定に応じて実行する制御手段を備えること特徴とする携帯端末装置。 - 前記制御手段は、複数の宛先入力欄を含む第1のメール作成画面と、前記第1のメール作成画面の前記複数の宛先入力欄の1つが選択されたとき、対応する電話帳名の一覧を表示する宛先入力画面と、この宛先入力画面の中の選択された電話帳名の下位階層に登録されているメールアドレスの全てを宛先として表示する第2のメール作成画面を順番に表示させて前記第1のモードを実行することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
- 前記制御手段は、電話帳機能とメール機能を備えた携帯電話機、PHS( Personal Handy phone System )電話機、又はPDA( Personal Digital Assistant )装置に用いられることを特徴とする請求項1、又は2記載の携帯端末装置。
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