JP3831610B2 - スプロケット - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、チェーンを介して動力等を伝達する巻掛伝動装置のスプロケットに係り、より詳しくは、薄板素材等を使用して体積、重量等を軽減すると共に、チェーン位置とスプロケット位置とを一致させて適正な噛合状態を実現しつつ、焼き入れ時の反りや面歪みを防止したスプロケットに関する。
背景技術
一般に、オートバイや自転車或いは種々の産業機械の動力伝達系において、チェーンとスプロケットとを用いた巻掛伝動装置が広く採用されている。なお、チェーン及びスプロケットの形状やサイズに関しては、JIS規格のJISB1801、JISB1802にそれぞれ規定されている。
このようなスプロケットとして、従来では、例えば、図32(a)に示すスプロケット通常品が提供されていた。なお、同図では、スプロケット形状の側部断面、A方向及びB方向からそれぞれ眺めたスプロケットの板厚中央断面、該スプロケットにホイールを取り付けた時の側部断面、及び該スプロケットを焼き入れ変形したときの側部断面が示されている(図32(b)、(c)についても同様)。また、側部断面図及び板厚中央断面図において斜線部は、実際に部材が存在する部分を示している。
図32(a)に示すように、この通常品では、スプロケットの最下端面(或いは最上端面)にホイールのフランジ面を係合させた状態で、該スプロケットをホイールに取り付けることができる。このため、ホイールへの取り付け時に、チェーン位置とスプロケット位置とが一致し、チェーンとスプロケットの歯部とが適正に噛み合う。また、スプロケットの板厚中央から上半分と下半分とが、板厚中央面に対して対称的であるので、耐久性を向上させるためにスプロケットを焼き入れしても、焼き入れ歪みや反りがほとんど発生しないという利点がある。
しかし、図33(a)の通常品では、スプロケットの最下端面から最上端面まで、スプロケット素材が占有しているため(穿孔部を除く)、重量が大きくなり、またその材料費に起因して製作にコストがかかるという欠点がある。軽量化のため、スプロケット全体を薄くすることも考えられるが、これと噛み合うチェーンは、平行配置された2枚のピンリンクプレート及びローラリングプレートを交互に配して、それを機械的にピン結合した構成のため、許容し得る引張強度には、自ずと限度があり、現在使用しているものよりも幅の狭いものを使用すると、強度的に問題が発生する。これに対し、スプロケットには機械的な連結部分がなく、しかも、近年、強度、剛性に優れた素材が提案されていることから、従来の半分以下の肉厚でも同程度の強度、剛性が得られるようになってきている。
そこで、図32(b)に示すように、スプロケットの外周部に、厚さ方向に振幅を有する波形部を円周方向に沿って形成し、該波形部の波の少なくとも頂部の外端部に歯を形成したスプロケットなどが提案されている(特願平08−214529号)。このスプロケットによれば、従来の1/2〜1/3の板厚素材を使用して重量を軽減すると共に、波形部に形成された歯が厚さ方向に交互に振幅するため、従来と同じ幅のチェーンを使用することが可能となる。また、板厚中心面に対して対称的であるため、焼き入れ時に、焼き入れ歪みや反りがほとんど発生しないという利点も維持できる。
しかし、上記スプロケットを既存のホイールに取り付けたとき、図32(b)に示すように、ホイールの取り付け面が波形部の下端位置より上に位置するため、チェーン位置とスプロケット位置とが一致しなくなるという新たな問題が発生する。
この問題を解決するため、図32(b)と同様に薄くしたホイール取り付け部を、図32(c)に示すように、板厚中心面に対して片側に偏らせることにより、ホイール取り付け面をスプロケットの最下端面に一致させたスプロケットが考えられる。これにより、ホイール取り付け時に、チェーン位置とスプロケット位置とを一致させることができる。
しかしながら、上記図32(c)のスプロケットでは、板厚中心面に対して素材が非対称に分布するため、焼き入れ工程において焼き入れ歪みや反りが発生し、結果的にチェーン位置とスプロケット位置とが不一致となるという問題が発生する。
発明の開示
本発明は、上記図32(a)〜図32(c)の各背景技術の問題点を解消するためになされたもので、薄板素材等を使用して体積、重量が軽減されると共に、チェーン位置とスプロケット位置とが一致して適正な噛合状態を実現し、かつ、焼き入れ時に、反りや面歪みが発生しないスプロケットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも、回転体への取り付け部と、チェーンと噛合する歯が形成された外周部と、を有するスプロケットにおいて、前記取り付け部に、一方の板面側に隆起した第1の部分と他方の板面側に隆起した第2の部分とが形成されていることを特徴としている。ここで、回転体とは、本発明のスプロケットが該回転体に取り付けられたときに、チェーンを介して駆動力を伝達することができるすべての回転体を含み、例えば、2輪自動車等のホイールなどがある。
本発明によれば、スプロケットの一方の板面側において第1の部分が隆起し、その反対側の他方の板面側において第2の部分が隆起しているので、第1及び第2のいずれかの頂上部を回転体の取り付け面と係合させてスプロケットを回転体に取り付けたときに、該頂上部の高さをチェーン位置に適合するように形成しておくことによって、チェーン位置とスプロケット位置とが一致し、本スプロケットの歯とチェーンとの適正な噛合状態を実現できる。
図32(a)のようなチェーンとスプロケットとの位置関係の場合に本発明を適用した場合、第1及び第2の部分のうち取り付け面と係合する側の頂上部が、スプロケット全体の最下端面を画定する面として形成される。このとき、取り付け面と係合しない他部分の頂上部が、スプロケット全体の最上端面を画定するように形成することができる。勿論、第1及び第2の部分の各頂上部が、外周部の最下端面及び最上端面と同じ平面内にあるようにしてもよい。なお、各部分の頂上部は、平坦であることが望ましく、取り付け面と係合するいずれかの部分に、取り付け孔を形成することができる。
また、本発明では、図32(c)の歯部波形片側絞り品のように、片方の板面側にのみ素材が偏らず、第1及び第2の各部分がそれぞれの板面側に隆起しているため、歯部波形片側絞り品と比べて素材の偏りが少なくなり、焼き入れ時の面歪みや反りを軽減することができる。
さらに、本発明では、第1の部分が、第2の部分が隆起する他方の板面側において相対的に凹み、逆に、第2の部分が、第1の部分が隆起する一方の板面側において相対的に凹んでいる。すなわち、取り付け部の体積を軽減してスプロケットの重量を軽くすることができる。これによって、例えば、取り付け部の素材の板厚を、通常幅のチェーンと噛み合う幅に外周部の歯が形成された外周部全体の厚さよりも小さくすることができる。従って、外周部全体の厚さと同じ板厚の素材で取り付け部を形成した背景技術(図32(a))と比べて、スプロケット全体の総体積並びに総重量を軽減することができる。また、取り付け部に、取り付け部を貫通する軽減孔を設けることにより、さらなる軽量化を図ることができる。
また、本発明の前記取り付け部を、スプロケットの総体積並びに総重量が板厚中心面において実質的に均等分割となるように、該板厚中心面に対して一方の板面側に隆起した第1の部分と他方の板面側に隆起した第2の部分とを形成するのが望ましい。ここで、板厚中心面とは、スプロケットの軸方向の中心軸線に対して垂直でスプロケットの厚さ方向の中心部を通る平面をいう。
このようにスプロケットの総体積並びに総重量が板厚中心面において実質的に均等分割となるように第1及び第2の部分を形成することによって、焼き入れ時における焼き入れ歪みや反りの発生を、さらに効果的に軽減することができる。実際、この場合、焼き入れ歪みや反りがほとんど発生しなくなるので、焼き入れ後においてもスプロケット位置とチェーン位置とを完全に一致させておくことができる。
第1及び第2の部分は、本発明の範囲を逸脱しない範囲で任意好適に形成されることができる。例えば、第1及び前記第2の部分を、各々、複数、形成してもよく、また、これらの配列として、第1の部分と第2の部分とが円周方向に沿って交互に形成されるようにしてもよい。また、取り付け部を、スプロケット中心軸線の回りの所定角度の回転に対して対称であるように形成することができる。この場合、第1の部分と第2の部分とは、隆起する板面側が反対方向になる以外は実質的に同一形状となり、かつ、同数形成される。このように取り付け部を軸回りに回転対称としたことにより、板厚中心面においてスプロケットの総体積並びに総重量が均等分割される形状をきわめて容易に形成することができる。また、焼き入れ時の面歪みや反りをさらに少なくすることができる。
また、スプロケット全体を均一の板厚の素材で形成することにより、さらなる軽量化を図ってもよい。例えば、均一の板厚の円板をプレス加工することにより、きわめて容易に種々の形態のスプロケットを製作することができる。
チェーンの噛合幅よりも小さい板厚の素材を用いて軽量化を図った場合には、以下のように外周部を形成することにより、チェーンと歯との適切な噛合状態を実現することができ、チェーンの強度維持とスプロケットの軽量化とを両立することができる。
例えば、外周部に、厚さ方向に振幅を有する波形部を円周方向に沿って形成し、該波形部の波の少なくとも頂部の外端部に歯を形成する。この場合、波形部の少なくとも1つの波における頂部の間を他の波における頂部間のピッチと異なるピッチに設定し、該波においては、頂部の外端部及び頂部間の傾斜部分の途中の外端部に歯を形成することにより、奇数歯のスプロケットも製作することが可能となる。
また、外周部に、径方向に沿って厚さ方向に振幅する環状の波形部を形成し、該波形部の外周部に歯を形成してもよい。また、外周部に厚肉部と薄肉部とを円周方向に沿って交互に形成し、厚肉部の外縁部に歯を形成してもよい。さらに、外周部に形成された各歯が、厚さ方向に互いに対向する2つの歯端部を有し、該2つの歯端部の間には、径方向内側に伸長する溝が形成されるように外周部を形成してもよい。
そして、これら波形部等を有する外周部に、チェーンとの接触により発生するノイズを低減するための緩衝材を配置することにより、ノイズ除去というさらなる効果が得られる。
なお、本発明は、外周部に上記波形部を設けたものに限定されない。例えば、外周部を従来と同様の板厚の素材(図32(a)参照)で製作し、取り付け部のみ小さい板厚の素材を用いたスプロケットに対しても本発明を適用可能である。
発明を実施するための好ましい形態
以下、図面を参照して本発明に係るスプロケットの実施例を説明する。
本発明の実施例に係るスプロケットの正面図及び横断面図を各々図1及び図2に示す。図1に示すように、スプロケット1は、その外端部から中心部に向かって半径の約1/3の範囲に、円周方向に一定周期で厚さ方向に振幅を有する波形部2が折曲状に形成されている。また、波形部2の径方向内側には、平坦部7Aを介して、ホイールへの取り付け用台座となる取り付け部7が形成され、さらに、その内側のスプロケット中央部には、スプロケット1を貫通する貫通孔6が形成されている。なお、スプロケット1は、円板状の部材をプレス成形して製作され、各部素材の板厚T1は略同じに設定されている。勿論、鋳造等により製作することも可能である。
このうち取り付け部7では、取り付け孔8を各々1つ穿孔された4つの第1隆起部9Aと、取り付け孔8を有していない4つの第2隆起部9Bと、が円周方向に沿って交互に配置されている。これらの隆起部は、軸方向から見て同一形状とされており、取り付け部7の表面積を8つに均等分割している。
図1のスプロケット1の線BOB’に沿った断面を、図2に示す。同図に示すように、スプロケット1は、スプロケット1の最下端面18Aから最上端面18Bまで、全体厚さT2の範囲に収まるように構成されている。なお、本実施例では、スプロケット全体厚さT2が各部の板厚T1の2倍となるように構成されているものとし、最下端面18Aから最上端面18Bの間でこれらの面との距離が各々等しくなるような、板厚の中心をなす面を板厚中心面17とする。このとき、最下端面18A、板厚中心面17、最上端面18Bは、スプロケット1の軸方向に沿って中心部を貫通する中心軸線16に対して垂直となる。
ここで、取り付け部7の斜視図を図3に、図3の線F−F’線に沿って取られた取り付け部7の断面形状を図4に示す。図2乃至図4に示すように、第1隆起部9Aは、板厚中心面17より下方向に板厚T1だけ隆起し、逆に、第2隆起部9Bは、板厚中心面17より上方向に板厚T1だけ隆起している。第1隆起部9A及び第2隆起部9Bの、隆起側と反対の各底面部は、それぞれ板厚中心面17と略同じ平面内にあり、よって、第1隆起部9Aは上方向では第2隆起部9Bに対して凹み、逆に、第2隆起部9Bは、下方向では第1隆起部9Aに対して凹んでいる。すなわち、取り付け部7は、板厚中心面17において該取り付け部の体積、重量が均等分割されている。また、第1隆起部9A及び第2隆起部9Bの各頂上部には、隆起部の表面積の大部分を占める平坦な頂上平坦部15A及び15Bが各々形成されている。
そして、図2及び図4に示すように、第1隆起部9Aの頂上平坦部15Aは、波形部2の最下端部と同じ平面内にあり、スプロケット1の最下端面18Aを画定している。一方、第2隆起部9Bの頂上平坦部15Bは、波形部2の最上端部と同じ平面内にあり、スプロケット1の最上端面18Bを画定している。すなわち、スプロケット1全体としても、板厚中心面17において総体積、総重量が均等分割されている。
次に、波形部2の詳細な構成を図6乃至図9を用いて説明する。
図6に示すように、スプロケット1を軸方向より見ると、波形部2は、円周方向に一定角度毎に全周にわたり、平坦部7Aから外端部に向かって放射状に延びる複数の頂部3を有しており、隣接する頂部3の間には、U字形状の傾斜部4が設けられている。各項部3の外端部には、歯5がそれぞれ形成されており、各歯5は、頂部3の先端に形成された歯先3aと、傾斜部4のU字底部に形成された歯底4aと、により画定される。また、歯5の先端部の頂面側には面取り部5aが形成されている。
また、図7に示すように、波形部2を円周側面から見ると、頂部3が一定周期で厚さ方向に振幅するように配置された(後述する図8参照)のに伴って、各歯5は、上端の位置と下端の位置とに、一定周期毎に交互に配置されている。
また、下端にある歯5の最下端部は、スプロケット1の最下端面18Aと略同一平面内にあり、上端にある歯5の最上端部は、スプロケット1の最上端面18Bと同一平面内にある。すなわち、上端の歯5の最上端部とこれに隣接する歯5の最下端部との間隔は、スプロケット1の全体厚さT2と略等しくされ、隣接する2枚の歯5を仮想的に周方向にずらして重ね合わせると、通常のスプロケットの1枚の歯の断面形状とほぼ同じ形状になるように構成されている
また、図6のIII−IIIに沿って断面を取ると、図8に示すように、波形部2は、先端より内側の中央部付近も一定周期で振幅するように構成されている。さらに、歯5がチェーンと噛み合った状態での頂部3について、図6のIV−IVに沿って断面を取ると、図9に示すように、1つの頂部3(斜線部)の歯5とこれに隣接する頂部3(白部)の歯5とが、厚さT2の噛合幅を有するチェーンと適正に噛み合うことがわかる。
以上述べたスプロケット1をホイールへ取り付ける場合、例えばオートバイでは、スプロケット1を最下端面18Aから後輪の回転軸に挿通させ、位置決めした後、4本のボルトを取り付け孔8の各々に貫通させ、これらを取り付けねじ穴と螺合させることによりスプロケット1を回転軸のフランジ部に固定する。
次に、本発明の実施例に係るスプロケット1の作用を説明する。
図5に示すように、第1隆起部9Aの頂上平面部15Aをホイールのフランジ面に係合させて、本実施例に係るスプロケット1をホイールへ取り付けた場合、ホイールのフランジ面とスプロケット1の最下端面18Aの面位置が一致するので、従来の歯部波形両側絞り器(図32(b))のようにホイールのフランジ面がスプロケットの厚さT2の範囲内に位置することがなくなり、チェーン位置とスプロケット位置とを完全に一致させることができる。
このとき、図10に示すように、本実施例に係るスプロケット1に厚さT2の従来の噛合幅を有するチェーン10を噛み合わせた場合、歯5がローラ11に対してローラ11の一端側と他端側とに交互に噛合するように帳設される。これにより、複数の歯5がチェーン10に噛合した状態では、スプロケット1の各歯5と、ローラリングプレート12及びピンリングプレート13との間に適正なクリアランスが形成され、スプロケット1とチェーン10との噛合関係は、常時適正な状態に維持される。
このように本実施例では、スプロケット1の材料の厚さを従来の厚さの約1/2に設定しても、スプロケット1はチェーン10に対して常時適正な状態に噛合するので、軽減孔等を設けなくても、スプロケット1の材料使用量を約1/2に設定して総体積、総重量を減らすと共に、製作コストを抑えることが可能となる。
また、スプロケット1を焼き入れしたときに、板厚中心面17において、スプロケット1の総体積及び総重量が均等分割されているので、焼き入れ歪みや反りがほとんど発生せず、これにより、焼き入れ後においてもスプロケット位置とチェーン位置とを完全に一致させることができる。また、第1隆起部9A及び第2隆起部9Bのすべては同一形状で同一の板厚部材から成形されているので、スプロケット1は中心軸16回りに回転対称の形状を有することとなり、焼き入れ歪みをさらに少なくする効果がある。
以上のように本実施例によれば、スプロケット1の体積や重量の軽減を図ると共に、焼き入れ時においても焼き入れ歪みや反りがほとんど発生せず、スプロケット位置とチェーン位置とを完全に一致させて適正な噛合状態を実現することができる。
また、上記以外の効果として、本実施例では、スプロケット1の外周部を波形状に形成することにより、スプロケット1全体のねじれに対する強度、剛性が高められる。さらに、スプロケット1に付着した泥水等が波形部2の溝2aに沿って移動して、円滑に外部に排出されるので、泥水等がスプロケット1とチェーン10管に噛み込まれることによる、スプロケット1やチェーン10の破損を未然に防止することができる。
なお、本実施例では、スプロケット1全体の厚さT2の約1/2の板厚T1を有する部材を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、板厚T1は、隣接する歯5の歯元の厚さ方向の距離T2の4/5以上では、重量軽減のメリットが充分に得られず、1/5以下では強度を充分に確保できないので、全体厚さT2の4/5〜1/5に設定することができる。ただし、強度的に許すならば、4/5〜1/10に設定してもよい。
このように板厚T1を全体厚さの1/2以外に設定した場合、各隆起部の底面を板厚中心面17に一致させる必要はなくなる。例えば、T1=T2/3としたときの各隆起部の断面形状は、図11(A)に示すように、各隆起部の底面が、板厚中心面17から隆起側に離れたところに位置し、板厚中心面17と底面との間にスペースができる形状となる。また、T1=2・T2/3としたときの各隆起部の断面形状は、図11(B)に示すように、各隆起部の底面が、板厚中心面17から隆起側と反対方向に離れたところに位置し、板厚中心面17が各隆起部内部を通過する形状となる。すなわち、各隆起部は、板厚中心面17から隆起側と反対方向に、その部分的な体積を有するように形成されることができる。
また、取り付け部7の各隆起部9A、9Bの形状及びサイズは、任意好適に変更可能である。例えば、図12に示すように、取り付け部7Bの外周が波形部2の内周に近接するように、取り付け部7Bの半径を大きくすることもできる。この場合、平坦部7Aを設ける必要が無くなる。また、図13に示すように、取り付け部7Cを、各隆起部の外周部分がスプロケット正面からみたときに半円状となり、かつ、各隆起部の隣接部分が直線状の壁となるように形成することができる。図13の例においても、図12の例と同様に、各隆起部の半円状頂部が波形部2の内周と近接するように、取り付け部7Cを形成することが可能である。
さらに、図14に示すように、スプロケット正面からみたときに各隆起部が五角形状となるように取り付け部7Dを形成することができる。この場合、各隆起部の隣接部分が五角形の辺となるように、隣接部分において直線状の壁が形成される。図14の例においても、図12の例と同様に、各隆起部の五角形頂部が波形部2の内周と近接するように、取り付け部7Cを形成することが可能である。
図1、図12〜図14に示す取り付け部の形態は、いずれも中心軸16の回りの90度回転に対して対称的であるので、製作が容易であると共に、焼き入れ時の反りや面歪みをさらに少なくすることができる。
また、取り付け部7における隆起部の数も、第1隆起部9A及び第2隆起部9Bが円周方向に沿って交互に配置される限り、任意好適に変更可能である。例えば、上記例では、第1隆起部9A及び第2隆起部9B合わせて計8個を用いたが、8個より多い10個以上の隆起部を形成することは勿論、より少ない4個、6個の隆起部を形成することもできる。
(他の実施例)
以上述べた実施例に係るスプロケットの取り付け部7、7B〜7Dは、上記波形部2のみならず様々な種類の外周部と組み合わせることによっても本発明の効果を奏することができる。そこで、上記実施例に係るスプロケットの外周部を様々に変更した他の実施例(1)〜(6)について以下に説明する。なお、上記実施例と同様の構成要件については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
(1) 上記実施例に係るスプロケット1の波形部2(図1)は、一定周期で振幅させてあるので、すべて偶数歯となるが、図15〜図17に示すスプロケット1Gのように、波形部2の少なくとも1つの波における頂部3間のピッチを他の頂部3間のピッチP1の2倍、つまり1周期分のピッチをあけて頂部3を形成している。この波においては、頂部3の外端部に歯5を形成し、頂部3間の傾斜部4Gの途中部の外端部に歯5Gを形成し(図16)、傾斜部4Gの個数が偶数の場合には、偶数歯のスプロケットとなり、奇数の場合には奇数歯のスプロケットとなるように構成してもよい。ただし、傾斜部4Gを複数設ける場合には、スプロケット1Gのバランスを良くするため、円周一定期間おきに設けるのが好ましい。
(2) 図18、図19に示すスプロケット31のように、スプロケット31の少なくとも外周部に、半径方向に一定周期で厚さ方向に振幅する環状の波形部32を形成し、波形部32の外周部に歯35を形成してもよい。このスプロケット31においては、図20に示すように、歯35に形成される波形部32の隣接する2つの頂部33が対向するローラリングプレート12間に位置することで、スプロケット31とチェーン10との噛合関係が適正状態に維持されることになる。なお、波形部32の形成範囲は、スプロケット31の外端部を含む範囲であれば任意に設定することが可能である。
(3) 図21、図22に示すスプロケット41のように、スプロケット41の少なくとも外周部に厚肉部42と薄肉部43とを円周方向に一定間隔おきに交互に形成し、厚肉部42の外端部に歯45を形成してもよい。このスプロケット41では、図23に示すように、厚肉部42に形成した歯45が、通常のスプロケットの歯と同様にチェーン10のローラ11の略全長にわたって噛合することにより、スプロケット41とチェーン10との噛合関係が適正状態に維持される。なお、図24に示すように、薄肉部43として波形状の薄肉部43Aを形成してもよい。
(4) 図25に示すスプロケット51のように、上記各実施例のような波形部を設けることなく、スプロケット51の少なくとも外周部に、円周方向に沿って一定間隔おきに複数の歯部60を形成し、隣接する各歯部60の間に湾曲形状の歯溝61を形成するようにしてもよい。図25のx−xの範囲にある歯部をスプロケットの側部から見た場合、図26に示すように、各歯部60は、各歯部の基部からその周縁壁部64まで伸びている。また、図25のE−E’に沿って取られた断面図(図27)に示すように、スプロケット軸方向に沿った歯部60の厚さは、スプロケット51の全体の厚さT2と等しくされており、取り付け部7と歯部60との間に設けられた平坦部62の厚さ、すなわち取り付け部7の板厚T1よりも厚くされている。つまり、実施例(4)では、外周部に形成された歯部60を従来のスプロケット(図32(a)参照)と同じものとし、外周部より内側に、本発明に係る取り付け部7を設けている。
(5) 図25に示すスプロケット51をさらに軽量化するために、各歯部60を次のように形成することができる。すなわち、図25のy−y方向における歯部60の側部正面図(図28)及びE−E’に沿って取られた断面図(図29)に示すように、各々の歯部60には、周縁壁部64からスプロケット径方向内側に向けて伸びている溝63が形成されており、これによって厚さT2の歯部60は、スプロケット51の軸方向に沿って並列に配置された第1の段部65と第2の段部67とに分かれている。従って、実施例(5)では、この溝63の体積分だけ歯部60の体積が少なくなるので、実施例(4)と比べてさらにスプロケットを軽量化することができる。
(6) 上記実施例及び他の実施例(1)乃至実施例(5)において、チェーンとの接触により発生するノイズを低減するためのノイズ低減手段を設けるようにしてもよい。例えば、図1のスプロケット1の周辺に、図30に示すように、可撓性かつ弾性を有するゴムからなる環状の緩衝材50を配置することができる。この場合、緩衝材50は、可撓性を有しているので、緩衝材の一部が歯底4a付近の径方向外側に位置決めされるように前記歯に沿って交互に強制的に撓ませて配置され、接着剤によってスプロケットに固定されている。このように歯底4a付近に緩衝材50を配置したので、チェーン10とスプロケットとの噛み合い時にチェーン10のローラ11が緩衝材50に当たることから、スプロケットとチェーンとの接触により発生するノイズを低減することができる。
図30に示した例では、緩衝材50を単に環状に形成したが、図31に示すように、環状に形成した緩衝材のうち歯5と接触する部分に凹部52を形成した緩衝材51を配置するようにしてもよい。このように凹部52を形成することにより、緩衝材51をほとんど撓ませることなくスプロケット周辺に配置することができる。したがって、この場合、緩衝材51をゴムで構成できることは勿論、可撓性を有していない樹脂で構成することもできる。さらに、凹部52を歯50の形状に合わせれば、歯5との間に間隙を形成することなく緩衝材をスプロケットに取り付けることができる。なお、図30、図31では、緩衝材を環状に形成する例を示したが、各歯底4a(図30)に、個別に緩衝材を装着するようにしてもよい。及び円周方向に一定周期で厚さ方向に振幅する波形部2を形成する場合(図1相当図)には、波形部2の表裏の傾斜部に緩衝材を埋め込み固定するのがよい。
なお、本発明の各実施例に係るスプロケットの素材として、炭素含有率が0.25wt%以下、好ましくは0.10〜0.20wt%の低炭素鋼を用いるのがよい。つまり、炭素含有率の上限値に関しては、0.25wt%よりも大きく設定すると、充分な硬さは得られるが、素材のコストが高くなるので、0.25wt%以下に設定され、さらに素材コストを極力低減するためには、0.2wt%以下に設定することが好ましい。また、炭素含有率の下限値に関しては、、炭素含有率が0.10wt%よりも小さくなると、理論最高焼き入れ硬さ付近においてもいわゆるロックウェルC硬さが35以下となり、充分な耐摩耗性が得られないので、0.10wt%以下に設定されている。
このようにスプロケットの炭素含有率を低くすることにより、プレス加工を主体とした製造工程を経てスプロケットを製作することが可能となる。これにより、製造工程を大幅に簡素化して製造コストを低減でき、しかも加工精度を容易に高めることが可能となる。
また、スプロケットのプレス加工を主体とした製造工程において、スプロケットの少なくとも歯部を機械加工により製造することもできる。これにより、焼き入れ時における歯の割れ等を効果的に防止することができる。なお、この歯切り工程は、プレス加工により行うことも可能であるが、この場合には、この工程の後に、パリ取り工程を行うことが好ましい。
次に、スプロケットの焼き入れ工程において、いわゆる高周波加熱装置を用いて、歯部の温度をA3変態点温度以上(例えば、870℃以上)に加熱した後、加熱を中断すると同時に歯部へ向けて水を吹きかけて歯部を焼き入れしてもよい。このとき、歯部の温度は、0.5秒以内に500℃以下に急冷され、その硬度がロックウェルC硬さにおいて、素材の理論最高硬さ付近の35〜55の範囲に調整される。
以上のように炭素含有率を所定範囲に設定することにより、本発明のスプロケットの種々の形態を容易にプレス加工できると共に、高周波加熱装置等による焼き入れ工程で充分な耐摩耗性を確保することができる。
以上が本発明に係る各実施例であるが、上記例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において任意好適に変更可能である。
例えば、上記例では、板厚中心面17において、スプロケットの総体積並びに総重量が実質的に均等分割されるようにしたが、本発明は、これに限定されず、焼き入れ時の面歪みや反りを充分に防止できる範囲内であれば、少しの非均等分割をも許容できるものとする。
また、各隆起部を同形状、同体積としたが、本発明は、これに限定されず、各隆起部を各々異なる形状とする場合にも拡張できる。例えば、各隆起部は、平坦な頂上部を有していたが、ホイールのフランジ面の形状に適合する限り、第1隆起部を他の形状とすることができることは勿論のこと、第2隆起部を第1隆起部と異なる形状の頂上部を有するように形成することができる。
また、取り付け部7に、第1隆起部及び第2隆起部以外の部分を介在させるようにしてもよい。
また、取り付け部7の端面(最下端面18A、最上端面18B)と外周部(波形部2)の端面とを面位置で一致させる形状としたが、ホイールへの取り付け位置によっては、取り付け部7の端面が外周部の端面より軸方向外側に位置する形状とすることもできる。
さらに、本発明のスプロケットを2輪自動車等のホイールに取り付ける例を示したが、チェーンを介して動力を伝達できるものであれば、ホイール以外の回転体に取り付けることもできる。
さらに、上記例に図示していないが、軽減孔をスプロケットの任意箇所に複数設けてもよい。例えば、図1の平坦部7A等に設けたり、第1及び第2の隆起部に、取り付け孔8以外の軽減孔を設けることができる。
また、波形部2において、頂部3が径方向に沿って伸長する例(図6)を示したが、頂部3が径方向に対し斜めに傾斜するように波形部2を形成することもできる。頂部3を有する他の実施例についても同様である。
【図面の簡単な説明】
本発明の詳細な構成、特徴及び効果は、次に示す図面を参照することにより、明らかになるであろう。
図1は、本発明の第1の実施例に係るスプロケットの正面図である。
図2は、図1のスプロケット1のBOB’線に沿って取られた断面図である。
図3は、図1のスプロケットに係る取り付け部7の斜視図である。
図4は、図3の取り付け部7のF−F’線に沿って取られた断面図である。
図5は、図1のスプロケット1の側部断面、A側、B側から見た板厚中央断面、スプロケット1のホイール取り付け時の側面図、スプロケット1の焼き入れ時の側面図を示す。
図6は、図1のスプロケット1の波形部2を部分的に詳細に表したスプロケット正面図である。
図7は、図6に示すスプロケット1の波形部2の側面展開図である。
図8は、図6のスプロケット1のIII−III線に沿って取られた断面図である。
図9は、図6のスプロケット1のIV−IV線に沿って取られた断面図である。
図10は、図6のスプロケット1の歯5とチェーンとの噛合状態を示す説明図である。
図11(A)は、板厚T1がスプロケット全体厚T2の1/3のときの図4相当図であり、図11(B)は、板厚T1がスプロケット全体厚T2の2/3のときの図4相当図である。
図12は、取り付け部の第1変更例としての取り付け部7Bを備えたスプロケットの正面図である。
図13は、取り付け部の第2変更例としての取り付け部7Cを備えたスプロケットの正面図である。
図14は、取り付け部の第3変更例としての取り付け部7Dを備えたスプロケットの正面図である。
図15は、スプロケット外周部に関する、他の実施例(1)としてのスプロケット1Gの正面図である。
図16は、図15に示すスプロケット歯の側面展開図である。
図17は、図15に示すスプロケットの図8相当図である。
図18は、スプロケット外周部に関する、他の実施例(2)としてのスプロケット31の正面図である。
図19は、図18に示すスプロケット31のxx−xx線に沿って取られた断面図である。
図20は、図18に示すスプロケットのチェーンとの噛合関係を示す説明図である。
図21は、スプロケット外周部に関する、他の実施例(3)としてのスプロケット41の正面図である。
図22は、図21に示すスプロケットの図8相当図である。
図23は、図21に示すスプロケットのチェーンとの噛合関係を示す説明図である。
図24は、図22に示す厚肉部、薄肉部の他の変形例である。
図25は、スプロケット外周部に関する、他の実施例(4)及び(5)としてのスプロケット51の正面図である。
図26は、図25に示すスプロケット(実施例(4))におけるx−x線範囲の歯部側面図である。
図27は、図25に示すスプロケット(実施例(4))におけるE−E’線に沿って取られた断面図である。
図28は、図25に示すスプロケット(実施例(5))におけるx−x線範囲の歯部側面図である。
図29は、図25に示すスプロケット(実施例(5))におけるE−E’線に沿って取られた断面図である。
図30は、図1のスプロケット1の歯部に環状の緩衝材を配置した他の実施例(6)に係るスプロケット正面図である。
図31は、実施例(6)に係る緩衝材の他の変形例である。
図32は、背景技術の説明図であって、(a)は、通常用いられるスプロケット、(b)はスプロケットの歯部波形両側絞り品、(c)は、スプロケットの歯部波形片側絞り品を示す。

Claims (21)

  1. 少なくとも、回転体への取り付け部と、チェーンと嵌合する歯が形成された外周部と、を有するスプロケットであって、
    前記取り付け部は、前記歯を焼き入れしたときの前記スプロケットの応力変形を減少するように、板厚中心面に対して一方の板面側で隆起した第1の部分と他方の板面側で隆起した第2の部分とが形成されていることを特徴とするスプロケット。
  2. 前記取り付け部は、スプロケットの総体積並びに総重量が板厚中心面において実質的に均等分割となるように、該板厚中心面に対して一方の板面側に隆起した第1の部分と他方の板面側に隆起した第2の部分とが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスプロケット。
  3. 前記第1の部分及び前記第2の部分は、平坦な頂上部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスプロケット。
  4. 前記第1の部分及び前記第2の部分の各頂上部は、スプロケットの最下端面及び最上端面を各々画定していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスプロケット。
  5. 前記第1の部分及び前記第2の部分の各頂上部は、前記外周部の最下端面及び最上端面と同じ平面内にあることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスプロケット。
  6. 前記第1の部分及び前記第2の部分のいずれかの頂上部は、回転体への取り付け時に、回転体の取り付け面と係合することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のスプロケット。
  7. 回転体への取り付け時に回転体の取り付け面と係合する、前記第1の部分及び前記第2の部分のいずれかの頂上部に、取り付け孔を形成したことを特徴とする請求項6に記載のスプロケット。
  8. 前記第1及び前記第2の部分は、各々、複数、形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスプロケット。
  9. 前記取り付け部は、前記第1の部分と前記第2の部分とが円周方向に沿って交互に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のスプロケット。
  10. 前記取り付け部は、スプロケット中心軸線の回りの所定角度の回転に対して対称であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のスプロケット。
  11. 前記第1の部分と第2の部分とを、実質的に同一形状とし、かつ、同数形成したことを特徴とする請求項10に記載のスプロケット。
  12. 前記取り付け部の素材の板厚は、前記外周部全体の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のスプロケット。
  13. スプロケット全体を均一の板厚の素材で形成したことを特徴とする請求項12に記載のスプロケット。
  14. 前記外周部に、厚さ方向に振幅を有する波形部を円周方向に沿って形成し、該波形部の波の少なくとも頂部の外端部に歯を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のスプロケット。
  15. 前記波形部の少なくとも1つの波における頂部の間を他の波における頂部間のピッチと異なるピッチに設定し、該波においては、頂部の外端部及び頂部間の傾斜部分の途中の外端部に歯を形成したことを特徴とする請求項14に記載のスプロケット。
  16. 前記外周部に、径方向に沿って厚さ方向に振幅する環状の波形部を形成し、該波形部の外周部に歯を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のスプロケット。
  17. 前記外周部に厚肉部と薄肉部とを円周方向に沿って交互に形成し、厚肉部の外縁部に歯を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のスプロケット。
  18. 前記外周部に形成された各歯は、厚さ方向に互いに対向する2つの歯端部を有し、該2つの歯端部の間には、径方向内側に伸長する溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のスプロケット。
  19. 前記外周部に、チェーンとの接触により発生するノイズを低減するための緩衝材を配置したことを特徴とする請求項14乃至請求項18のいずれか1項に記載のスプロケット。
  20. 前記取り付け部の素材の板厚は、前記外周部の素材の板厚よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のスプロケット。
  21. 前記取り付け部に軽減孔を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項20のいずれか1項に記載のスプロケット。
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