JP3830564B2 - リン含有基で置換されたフタロシアニン類 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明はリン含有基で置換されたフタロシアニン類、その製造方法及び光学的情報担体の記憶層中での使用に関する。
【0002】
WORM(write once read many)システム中に情報を記録するために近赤外(NIR)部の照射を吸収する染料を使用することはある時期知られており、例えば、M. EmmeliusによってAngewandte Chemie、11号、1475-1502頁(1989年)に記載されている。ビット(bits)の形で情報を記録するのに必要な吸収変化は物理変化(例えば昇華又は拡散)又はそれら記録剤へのレーザー照射による化学変化(例えばフォトクロミズム、異性化又は熱分解)によって達成できる。
【0003】
置換フタロシアニン類はその様なWORMシステム中で使用するのに重要な染料群である。その理由は、もしそれらが中央金属原子に依存して適当な周辺置換基を有していれば、700乃至900 nmの範囲に高いNIR吸収を有するからである。
【0004】
欧州特許出願公開第0373643号はポリアルコキシ−及びハロゲン−置換フタロシアニンを開示しており、その最大吸収波長は、おおよそ740乃至820 nmである。これらの化合物は780 nmにおける屈折率及び反射率のいずれもが十分でなく、スピンコーティング法の有機溶剤に対する溶解度も満足すべきものでない。
【0005】
特にスピンコーティング法におけるこれら溶解度の問題を解決するために、米国特許第5,064,951号は700 nm乃至800 nmに広い吸収バンドを持つP(V)−置換フタロシアニン類を提案しており、その最大吸収波長は一般にバンドの長波長側にある。これらの化合物は一般に780 nmにおいて実用目的に不適当で感度の不十分な屈折率を有するものである。
【0006】
欧州特許出願公開第0513370号は、溶解性のあるハロゲン化テトラアルコキシ置換フタロシアニン類を開示しており、そのアルコキシ部分は嵩ばった基を含んでいる。そこに記載されているこの化合物の最大吸収波長は、おおよそ700乃至730nmであり、分子吸光係数は>100,000 mol-1・cm-1である。これらの性能はこれら化合物を使用した光ディスクに十分高い780 nmにおける屈折率及び良好な感度を付与する。
【0007】
高感度に必要な更なる要件は、分解温度が適当な範囲、好ましくは300℃以下であることである。分解温度を下げるために、欧州特許公開第0600427号は分解促進剤、例えばフェロセンを添加することを提案している。しかしながら、分解促進剤の存在は、これらの添加物を加えたシステムに好ましくない逆効果をもたらす。
【0008】
吸収性能及び光化学安定性に加えて、これら置換フタロシアニン類は、光学的記憶材料の吸収層が、しばしば溶液を使用するスピン−塗布工程中で使用されることから、十分に良好な有機溶剤溶解性を有することが必要である。例えば、欧州特許公開第0511598号で推奨されている溶剤は、飽和又は不飽和炭化水素のような非極性溶媒である。この炭化水素中への溶解度は欧州特許公開第0513370号中で提案されている化合物に相当する疎水性置換基によって達成される。
【0009】
しかしながら、コンパクトディスク(CD)の製造方法からは、この種の染料の溶液は、染料凝集体が形成され、結晶化及び沈澱化が起こり、最終的に使用できない製品となることから毎日新しく調製する必要があることが知られている。
【0010】
光学記録材料の製造における別の問題は、担体中のピットに充填する染料の量の制御である。最も平坦な膜を可能な限り得るためには、従ってこの染料溶液に流れ制御剤を添加することがしばしば必要となるが、これはかえって反射及び感度を低下させる。
【0011】
もし、比較的強いファンデルワールス力又は水素結合を形成する比較的極性のある溶剤を使用すると、ピット中の染料の量の制御の問題は、流れ制御剤なしに解決できる。最適流れ性は、特にアルコール又はエステルを随伴して使用したとき、溶剤の極性を調整することで達成できる。これは光学的記録材料の製造業者に製造工程の最適化のための機会を与えるものである。
【0012】
本発明は、リン含有基で置換され、多くの驚くべき性能を有するフタロシアニン類を提供するものである。例えば、これらリン含有基で置換されたフタロシアニン類は易溶性であり、会合体を形成する傾向を有さず、おおよそ700乃至735 nmに、>100,000 mol-1・cm-1の分子吸光係数で最大吸収を有し、リン含有基で置換されていないフタロシアニン類と比較して分解温度が低い。吸収バンドの構造は比較的狭く、780 nmにおける屈折率は高いため、書込み状態と非書込み状態の間のコントラストを良好にすることができるものである。この製品は有利な低い融点を有し、或いは固相で非結晶性である。リン含有基の導入は化合物の極性を広い範囲に修飾することを可能にし、これはより多くの溶剤選択に機会の道を開くものである。この溶液の貯蔵安定性は良好であるから、かなり大量の原液を会合や再結晶すること無しに長い間貯蔵することができ、経済的加工が可能である。もしこのリン含有基で置換された新規フタロシアニン類を分解促進剤と共に使用すれば、分解促進剤の量を減らす事が出来る。
【0013】
本発明は、フタロシアニン類及びその2価金属若しくは2価オキソ金属との金属錯塩に関し、リン原子を介して周辺炭素骨格に結合した少なくとも1個のリン含有置換基を含むものである。
【0014】
この化合物類は、好ましくは構造式 (G)k-A-(Q)l (ここで、Aはフタロシアニン又はその2価金属若しくは2価オキソ金属との金属錯塩、Gはリン含有置換基、Qは以下に定義する別の置換基であり、指標kは1乃至16の数、lはkと独立に0又は1乃至15の数であるが、kとlとの合計は16に等しいか又はそれ以下の数である)に従う。
【0015】
周辺炭素骨格に結合するリン含有置換基は、好ましくは1乃至4個、特に好ましくは1乃至3個である。
周辺炭素骨格は、好ましくは4乃至16個の置換基、特に好ましくは5乃至10個の置換基を有する。
【0016】
下記に列記された好ましいものは2価金属又は2価オキソ金属のフタロシアニン金属錯塩類に適用される。
【0017】
リン含有置換基は好ましくは、-PR1R2、-P(X)R3、-P(X)(Y)、-PZR4R5、-PZ(X)R6、及び-PZ(X)(Y)(ここで、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、互いに独立に、非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであるか、または非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7若しくはCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルである)からなる群より選ばれる。
【0018】
X及びYは、互いに独立に、-OR8、-SR9、又は-NR10R11であり;
ZはO、S、Se又はTeであり;
R7は直鎖状又は分枝鎖のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであり;
R8及びR9は、互いに独立に、アルカリ金属カチオン、NH4 +、水素、非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであるか、または非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7若しくはCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルであり;また
R10及びR11は、互いに独立に、水素、非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであるか、または非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7若しくはCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルである。
【0019】
直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル基の例はメチル、エチル、及びプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル又はドデシルの種々の位置異性体である。
C3-C16アルケニル基の例はプロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル又はドデセニル及びそれらの種々の位置異性体である。
C3-C16アルキニル基の例はプロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノネニニル、デシニル、ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシニル、ペンタデシニル又はヘキサデシニル及びそれらの種々の位置異性体である。
【0020】
ハロゲンは、例えば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0021】
C1-C12アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、及びプロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ又はドデシルオキシである。
【0022】
C3-C8シクロアルキルは、例えば、シクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルである。
【0023】
アルカリ金属カチオンは、例えば、Li+、Na+又はk+である。
Zは好ましくはO又はS、特に好ましくはOである。
【0024】
R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、好ましくは、互いに独立に、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル、C3-C12アルキニル、C3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルである。
R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、特に好ましくは、互いに独立に、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C1-C8アルキル、C3-C8アルケニル、C3-C8アルキニル、C3-C8シクロアルキル又はフェニルである。
R7は、好ましくは、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C1-C12アルキルである。
【0025】
R8及びR9は、好ましくは、互いに独立に、アルカリ金属カチオン、NH4 +、水素、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニル、C3-C8シクロアルキル又はフェニル、特に好ましくは、C1-C6アルキル、C3-C8シクロアルキル又はフェニルである。
【0026】
R10及びR11は、好ましくは、互いに独立に、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニル、C3-C8シクロアルキル又はフェニル、特に好ましくは、直鎖状又は分枝鎖状のC1-C6アルキルである。
【0027】
フタロシアニン及びその金属錯体の好ましいサブグループは、下記式(I)で表される化合物である。
【化4】
Figure 0003830564
ここで、Meは2価の金属原子、2価のオキソ金属又は2つの水素原子であり、
R12〜R27は、互いに独立して、-PR1R2、-P(X)R3、-P(X)(Y)、-PZR4R5、-PZ(X)R6、-PZ(X)(Y)、水素、-OH、ハロゲン;非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状若しくは分枝鎖状C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル、C3-C12アルキニル、C1-C12アルコキシ又はC1-C12アルキルチオ;非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7若しくはCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル、ナフチル、フェノキシ、チオフェニル、ナフトキシ又はチオナフチルであるか;または-COOR28、-CONR29R30、-SO3R31、-SO2NR32R33、-SiR34R35R36又は-NR37R38であり、
R28〜R38は、互いに独立して、水素、非置換又はOH、ハロゲン、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状若しくは分枝鎖状C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであるか、または非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7若しくはCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルであり、ただし、置換基R12乃至R27の少なくとも一個は、-PR1R2、-P(X)R3、-P(X)(Y)、-PZR4R5、-PZ(X)R6、-PZ(X)(Y)(式中、R1〜R6、X、Y及びZは請求項3中で定義したとおりである)からなる群より選ばれるリン含有置換基である。
【0028】
2価の金属原子としてのMeは、好ましくは、Cu(II)、Zn(II)、Fe(II)、Ni(II)、Ru(II)、Rh(II)、Pd(II)、Pt(II)、Mn(II)、Mg(II)、Be(II)、Ca(II)、Ba(II)、Cd(II)、Hg(II)、Sn(II)、Co(II)又はPb(II)であり、2価のオキソ金属としてのMeは、好ましくは、VO、MnO又はTiOである。特に好ましいのは、Zn(II)、Sn(II)、Cu(II)、Ni(II)、Co(II)、Pb(II)、Pd(II)又はVOである。
【0029】
R12〜R27好ましくは互いに独立して、水素、ハロゲン、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル、C3-C12アルキニル、C1-C12アルコキシ又はC1-C12アルキルチオ、フェニル、フェノキシ又はチオフェニルである。
【0030】
R12〜R27好ましくは互いに独立して、水素、ハロゲン、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C4-C10アルキル、C4-C10アルケニル、C4-C10アルキニル又はC4-C10アルコキシであり、特に好ましくは、水素、Br、Cl又は直鎖状若しくは分枝鎖状の非置換C4-C10アルコキシである。
【0031】
R28〜R38は、好ましくは、互いに独立して、水素、直鎖状又は分枝鎖状の非置換C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニル、C3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルであり、特に好ましくは水素又はC1-C12アルキルである。
【0032】
フタロシアニンの金属錯塩の好ましいサブグループにおいて、R1〜R6は、互いに独立して、C1-C4アルキル又はフェニルであり、X及びYは、互いに独立して、-OR8又は-NR10R11であり、ZはOであり、MeはPd、VO、Cu又はNi、特にPd、VO又はCuであり、また、R12〜R27は、たがいに独立して、水素、Br又は直鎖状若しくは分枝鎖状の非置換C4-C10アルコキシである。
炭素骨格の周辺の置換基の総数は、好ましくは4〜10である。
【0033】
フタロシアニンの金属錯塩として好ましいのはリン含有置換基が下記式II〜VIで表される基の場合である。
【化5】
Figure 0003830564
【0034】
新規な化合物は、それ自身公知である方法と同様にして製造できる。たとえば、リン含有基で置換されたフタロシアニンは、リン含有基で置換されたフタル酸、無水フタル酸、フタルイミド、フタル酸ジアミド、ジイミノジヒドロイソインドリン又はフタロジニトリルを、たとえば、F.H.Moser, A.L.Thomas, The Phthalocyanines, Volume II, CRC Press, Inc., Boca Raton, Florida, 1983に記載されているような、一般的に知られた合成方法で縮合することにより製造できる。
【0035】
さらに本発明は、リン含有置換基を含むフタロジニトリル若しくはジイミノジヒドロイソインドリン、又は少なくとも1種がリン含有置換基を含むフタロジニトリル類若しくはジイミノジヒドロイソインドリン類の混合物を、所望により金属塩若しくはオキソ金属塩の存在下において反応させる、フタロシアニン及びその2価金属錯塩又は2価オキソ金属錯塩の製造方法に関し、この場合各フタロジニトリル又はジイミノジヒドロイソインドリンは、互いに独立して、更なる置換基を含有してもよい。
【0036】
式Iのフタロシアニン及びその金属錯塩の製造方法は、式VII又はVIII:
【化6】
Figure 0003830564
(式中、Q1乃至Q4は、互いに独立して、-PR1R2、-P(X)R3、-P(X)(Y)、-PZR4R5、-PZ(X)R6、-PZ(X)(Y)、水素、-OH、ハロゲン;非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル又はナフチルで置換されたC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル、C3-C12アルキニル、C1-C12アルコキシ、又はC1-C12アルキルチオ;非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7又はCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル、ナフチル、フェノキシ、チオフェニル、ナフトキシ又はチオナフチルであるか;または-COOR28、-CONR29R30、-SO3R31、-SO2NR32R33、-SiR34R35R36又は-NR37R38であり、ここでR1乃至R7及びR28乃至R38は前記で定義した通りであるが、式VII又はVIIIの少なくとも1種の化合物は、-PR1R2、-P(X)R3、-P(X)(Y)、-PZR4R5、-PZ(X)R6及び-PZ(X)(Y)(R1−R6、X、Y及びZは前記で定義した通りである)からなるリン含有置換基の群より選ばれる少なくとも1個の置換基Q1乃至Q4を有している)の化合物又はこれら化合物の2乃至4種の混合物を、所望により金属塩の存在下において反応させるものである。
使用する成分の数にもよるが、多くのαー又はβー置換の位置異性体フタロシアニンが得られる。
Meについての前記の定義及び好ましい例は、塩中の金属又はオキソ金属についても適用する。
【0037】
好適な無機酸は、特に、HCl、HBr、H2SO4、HNO3及びHClO4である。好適なC1-C12カルボン酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸の多くの異性体、吉草酸、及びカプロン酸である。好適なC5-C12-β-ジケトンの例としては、アセチルアセトン、ヘキサン-2,4-ジオン、ヘプタン-3,5-ジオン、ヘプタン-2,4-ジオン及びオクタンー、ノナンー、デカンー、ウンデカンー及びドデカン-β-ジオンの多くの位置異性体が挙げられる。
【0038】
特に好ましい金属塩は、Pd(II)Cl2、Cu(II)Cl2、Zn(II)Cl2、Ni(II)Cl2、Cu(II)アセチルアセトネート又はV(III)アセチルアセトネートである。
最も好ましいものは、Pd(II)Cl2、Cu(II)Cl2及びNi(II)Cl2である。
【0039】
縮合反応は、ニトロベンゼン、ニトロトルエン又はニトロキシレンと、式VII又はVIIIの化合物に対して少なくとも等モル量の尿素との溶媒混合物中で行なうのが好ましい。
【0040】
また、新規な化合物は、脱離基で置換されたフタロシアニン類又はその金属錯塩を、金属触媒の存在下、一般的に知られた方法と同様に、リン化合物と反応させることで製造できる。そのような好適な方法は、たとえば、Houben-WeylのMethoden der Organischen Chemie, Volumes 12/1, 12/2 E1及びE2, Georg Thieme Verlag, Stuttgart、ならびに、Y. Xuらの発表によるSynthesis 1984/9, 781-2 (1984)に詳細に記載されている。後者には、溶媒としてのトルエン中、触媒としてのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの使用が記載されている。
【0041】
好ましい例をここに挙げると、ハロゲン基が脱離基として作用するハロゲン化フタロシアニンとリン化合物とを反応させることである。驚くべきことに、高度の極性溶媒中でパラジウム(II)錯体の存在下、この反応を行なうと、相当な収率が達成できることが判明した。
【0042】
好ましい極性溶媒はジメチルホルムアミド(DMF)である。他の好適な高度の極性溶媒は、誘電率ε≧25を有する溶媒であり、たとえば、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及び特にアミド、たとえば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N'-ジメチルアセトアミド、N-メチルプロピオンアミド、ピロリドン、N-メチルピロリドン(NMP)及び1,1,2,2-テトラメチル尿素が挙げられる。
【0043】
使用されるパラジウム(II)錯体は、好ましくは、PdCl2/トリフェニルホスフィンである。他の好適な触媒は、たとえば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムであるが、それ自身は公知であり、前記の文献に記載されている。他の遷移金属のリン化合物を使用しても効果的である。
【0044】
さらに本発明は、脱離基として少なくとも一つのハロゲン置換基を含有するフタロシアニン又はその金属錯塩とリン含有化合物とを反応させる、フタロシアニン又はその金属錯体の製造方法に関する。
【0045】
式Iのフタロシアニン又はその金属錯塩の好ましい製造方法は、脱離基として少なくとも一つのハロゲン置換基を含有するフタロシアニン又はその金属錯塩と、PR1R2R3、P(X)2R3、P(X)2(Y)、P(X)R1R2及びP(X)2OH(R1〜R6、X、Y及びZは前記で定義したとおりである。)からなる群より選ばれるリン含有化合物とを反応させるというものである。
【0046】
特に好ましい式Iのフタロシアニン又はその金属錯体の製造法は、ハロゲン置換基を脱離基として少なくとも一つ含むフタロシアニン又はその金属錯体をリン含有化合物とジメチルホルムアミド中で塩化パラジウム(II)とトリフェニルホスフィンの存在下で反応させる方法である。
【0047】
対応する中間体である、リン置換されたフタル酸、無水フタル酸、フタルイミド、フタルジアミド、ジイミノジヒドロイソインドリン及びフタロジニトリルを作成するには、一般に知られた方法、例えばHouben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Vol.12/1, 12/2, E1&E2, Georg Thieme Verlag, Stuttgart に記載された方法により、適当に官能基化された出発物質(臭化物が好ましい)をリン化合物と置換反応させて作成することができる。
【0048】
本発明はまた、透明で誘電性の支持体材料(1)の上に、少なくとも1層の請求項1記載のフタロシアニン化合物又はその金属錯体からなる記憶層(2)を有する情報の光学的記録と記憶の為の材料に関する。
【0049】
記憶層(2)の厚さは10nmから1000nmとすることができる。
【0050】
材料は更に反射層を有することができ、この反射層は例えば記憶層の上に作成することができ、厚さは10nmから50nmであることができる。
【0051】
反射層用に特に適した反射性物質は、情報の記録と再生に用いられる照射レーザー光をよく反射する金属である。例えば元素周期律表の第III、IV、V族と亜族の金属である。特に適しているのは、Al、In、Sn、Pb、Sb、Bi、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Sc、Y、La、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、 Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt とランタニド金属のCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb 及びLuである。高い反射性と製造の容易さから、アルミニウム又は金の反射層が特に好ましい。
【0052】
最上層、例えば層構造によるが反射層やフタロシアニン又はその金属錯体層には保護コーティングを行うのがつごうがよい。この保護コーティングは厚さが0.1から100μm、好ましくは0.1から50μm、特に好ましいのは0.5から15μm である。適当な保護材料はもっぱらプラスチックであり、支持体あるいは最上層に直接又は接着層を介して薄く設けるものである。機械的及び熱的に安定なプラスチックで表面特性がよく、書き込みなどの修飾が行なえるものが都合がよい。これらのプラスチックは熱硬化又は熱可塑性のどちらでもよい。好ましいのは照射硬化(例えば紫外線照射)性保護コーティングである。これらは特に製造が簡単で経済的である。照射硬化材料は数多く知られている。照射硬化性モノマー及びオリゴマーの例はジオール、トリオール、テトロールのアクリレートとメタクリレート;芳香族テトラカルボン酸及びアミノ基のオルソの位置に少なくとも2つの C1-C4アルキルグループを有する芳香族ジアミンから作られるポリイミド;ジアルキルマレイミド基、例えばジメチルマレイミド基、を有するオリゴマーがあげられる。
【0053】
適切な支持体の例としては金属、金属合金、ガラス、ミネラル、セラミック、熱硬化性プラスチック、及び熱可塑性プラスチックがあげられる。支持体の厚さは0.01mmから1cm、好ましくは0.1mmから0.5cmである。好ましい支持体はガラス、ホモポリマーやコポリマーのプラスチックである。適当なプラスチックの例としては熱可塑性ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリウレタン、ポリオレフィン、塩化ポリビニル、フッ化ポリビニリデンやポリイミド、熱硬化性ポリエステルやエポキシ樹脂である。
【0054】
本発明により使用される記録材料は、それ自体よく知られた方法で製造することができ、使用材料とその機能モードにより異なるコーティング法を用いることが可能である。
【0055】
適当なコーティング工程の例としては、浸漬、鋳込み、刷毛塗り、へら塗り、スピンコーティング、高真空中で行われる蒸着法がある。例えば鋳込み法を用いられる場合、有機溶媒に溶かした液が一般に用いられる。溶媒を用いる場合は、支持体が溶剤に耐えることを確認する必要がある。適当なコーティングプロセスは例えばEP-A-0 401 791に記載されている。
【0056】
金属の反射層は蒸着法で形成するのが好ましい。使用する材料はまず適当な容器に入れる。この場合、容器は抵抗加熱装置を備えていてもよい。ついでこれを真空チェンバー内におく。コーティングするべき支持体は、蒸発材料をいれた容器の上のホールダーにいれる。このホールダーは望むならば支持体が回転されながら加熱されるような構造になっている(たとえば50 rpm)。真空チェンバーは約1.3 x 10-5から1.3 x 10-6 mbar (10-5 から10-6 mmHg)に減圧し、加熱装置は蒸発材料の温度がその蒸発温度まで上がるように設定される。蒸発は蒸着層が望みの厚さになるまで行う。システムの構造によって、有機記録化合物をまず蒸着してから反射層を蒸着するか、その逆を行なう。望みであれば反射層の形成は省いてもよい。
【0057】
金属反射層の形成には、その支持体への接着性が高いことから、スパッタ法が特に好ましい。用いる材料(例えばアルミニウム)を板の形で標的電極として用い、その際支持体を対向電極に付ける。まず真空チェンバーを約10-6 mbarにまで減圧し、アルゴンのような不活性ガスを約10-3 mbar まで導入する。数kVの直流高電圧又は無線周波数高電圧を、必要なら永久磁石を用い(マグネトロンスパッタ)、標的電極と対向電極の間にかけてAr+ のプラズマを発生させる。標的電極からAr+ イオンによってスパッタされた(たたき出された)金属粒子は基板上に均一に析出ししっかりと付着する。標的材料やスパッタの方法や条件にもよるが、コーティングは数十秒間から数分で完了する。この方法は教科書(例えばW.Kem及びL.Vossen著、「薄膜プロセス」(Thin film processes, Academic Press, 1978)に詳しく述べられている。
【0058】
新規記録材料の構造は主として読み取りの方法によって決まる。既知の作業原理は透過又は反射の変化の測定である。もし、記録材料が光の透過の変化用に構築されるならば、たとえば以下のような構成が適している。即ち、透明支持体/記録層(希望によっては複数の層)と、必要ならば透明な保護層である。記録用の光と読み出し用の光は支持体の側から入射してもよいし、記録層(もし保護層があるならば保護層)の側から投射してもよい。受光検出器は常にその反対側にある。
【0059】
もし記録材料が反射が変化するように構築されるならば、たとえば以下のような構成が適している。透明支持体/記録層(希望によっては複数の層)/反射層と、必要ならば透明な保護層(必ずしも透明である必要はない)であるか、支持体(必ずしも透明である必要はない)/反射層/記録層と、必要ならば透明な保護層である。前者の場合、光は支持体の側から投射され、後者では記録層(もし保護層があるならば保護層)の側から投射される。どちらの場合も光検出器は光源と同じ側にある。はじめに述べた記録材料の構造が本発明では一般的には好ましい。
【0060】
適当なレーザーの例をあげると、市販されているダイオードレーザー、特に半導体ダイオードレーザーがある。例えば、波長それぞれ780、650、及び830nmであるGaAsAl、InGaAlP又はGaAsレーザーや、He/Neレーザー(633nm)及びアルゴンレーザー(514nm)がある。調光器の助けを借りて点状に記録できる。
【0061】
本発明の新規な方法は情報を高い信頼度と安定性を以て記憶することができる。情報は非常によい機械的・熱的安定性、及び高い光安定性と鮮明なエッジゾーンにより識別される。特に有利な点は支持体材料の情報刻印のシグナル/ノイズ比が驚くほど高いことである。そのため誤りのない読み出しを可能にする。
【0062】
情報の読み出しは照射レーザー光を用い反射過程又は透過過程の吸収を測定することで行われる。記録の際に用いたレーザーとおなじ波長のレーザーが照射に使えるということが特に有利な点である。つまり別のレーザーユニットを使用する必要がないことである。好ましい態様では情報の記録と読み出しが同一の波長でできる。読み出し中はその照射強度を記録に用いたレーザー光の10分の1から15分の1に下げた低エネルギーのレーザーを用いる。本発明によれば記録材料上の情報は一度又はそれ以上読み出すことができる。吸収スペクトルの変化、即ち記憶された情報は低エネルギーレーザーを用いて光検出器で検出することができる。ふさわしい光検出器はPINフォトダイオードと顕微分光光度計 (例えばカールツァイス社のUMSP80)からなり、透過や吸収、特に反射によるスペクトルの変化を測定することができる。
【0063】
この新規の情報含有材料は、具体的にはWORM型の光学情報材料であり、コンパクトディスク(CD)、コンピュータ用の情報記憶材料、身分証明カード、ホログラムの製造などに用いることができる。
【0064】
従って本発明は更に化合物の使用と情報の光学的記録と記憶用の材料に関する。
【実施例】
以下の実施例は本発明を更に詳細に説明するものである。
【0065】
A)出発物質の調製
実施例A1:4−ジフェニルホスファニルオキシフタロジニトリル
4.14g (20mmol)の4−ブロモフタロジニトリル (A.A.Shapovalov etal., SU 1057491, A1の方法で調製)と0.12g(1 mmol)の塩化ニッケル(II)を、ガス導入チューブ、Vigreux カラム、蒸留装置と滴下ロートをつけ、170℃の湯浴上においた25ml容三首フラスコ中で穏やかなアルゴン気流下で攪拌しながら溶かした。5.52g(24 mmol)のエチルジフェニルホスフィナイトを15分かけて滴下して加え、混合物を更に6時間攪拌した。反応混合物を冷却し、100mlの酢酸エチルで希釈し、25mlの飽和食塩水で3回洗浄し後、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過して蒸発させたた。まだ出発物質を含んでいる褐色のオイルをフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=1:1で溶出)で精製し、2.3g (理論値の35%)の無色透明で粘稠なオイルが得られた。NMRとMSのデータは標題化合物と一致した。
【0066】
実施例A2:テトラ−(α−2,4−ジメチル−3−ペントキシ)銅フタロシアニン
100.0g (0.41 mol)の3−(2,4−ジメチル−3−ペントキシ)フタロジニトリル、14.0g(0.1 mol)の塩化銅(II)、49.6g (0.82 mol)の尿素、及び2.0g (2重量%)のモリブデン酸アンモニウムを410mlのニトロベンゼン中に導入し、混合物をアルゴン雰囲気下で160℃まで攪拌しながら加温し、この温度で更に5時間攪拌した。混合物はついで室温まで冷却し、トルエンで希釈してキーゼルゲルを通してろ過した。ろ液を100℃/10-1mbarで蒸発乾固させた。残渣を1リットルのトルエンに溶解して、600g のシリカゲルを通してトルエンを溶出液としてろ過した。ろ液を蒸発させ、残渣を1.5リットルのメタノール中で攪拌し、ろ過し、メタノールで洗い、60℃/165mbarで一晩乾燥し、99.5g(理論値の94%)の緑−青色の固形物 (712nm にλmax(NMP=N−メチルピロリドン)を有する。ε=197,680l・mol-1・cm-1) を得た。
【0067】
実施例A3:テトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
テトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニンは実施例A2と同様に生成される。ただし、塩化銅(II)は塩化パラジウム(II)で置き換えられる。
【0068】
実施例A4:臭素化テトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
テトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン10g(9.3mmol)は、クロロベンゼン100g及び水50gに導入される。クロロベンゼン2g中臭素7.4g(46.5mmol)は、アルゴン雰囲気下攪拌しつつ10分間にわたり40℃で滴下しながら加えられ、続いて混合物は60℃で1時間攪拌される。反応混合物は冷却され、クロロベンゼン100mlで希釈され、水性3%NaSO3で一度に洗浄され、MgSO4で乾燥され、濾過されそして蒸発される。残留物はトルエン中に溶解され、そしてトルエンでシリカゲル50gに通して濾過される。濾液は蒸発されて80mlにして、続いてメタノール700mlに滴下しながら加えられる。沈殿物は濾過され、そしてメタノールで洗浄され、そして一夜中60℃/165mbarで乾燥され、λmax724nm(NMP)、(ε=160,520 l・mol-1・cm-1)及び臭素含有量24.2%を有する緑色粉末11.6g(理論の87.9%)を与える。生成物の溶解度は、メタノール中1.23g/100ml、エタノール中1.77g/100ml、2-メトキシエタノール中2.42g/100ml及びジブチルエーテル中9.34g/100mlである。熱的挙動は熱重量分析的に分析され、分解の開始は282℃で起こり、そして20%重量損失は312℃で達成される。
【0069】
実施例A5:臭素化テトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) 銅フタロシアニン
テトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)銅フタロシアニンは実施例A4と同様に生成される。
【0070】
実施例A6:モノ - β - ブロモトリス ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) 銅フタロシアニン
3-(2,4-ジメチル-3-ペントキシ)フタロジニトリル1.45g(6mmol)及び4-ブロモフタロジニトリル0.49g(2mmol)は、環流凝縮器、磁気攪拌器、温度計及びアルゴン入口/出口を取り付けた50ml三首フラスコ中において銅(II)アセチルアセトネート0.52g(2mmol)、尿素0.96g(16mmol)及びニトロベンゼン10ml中モリブデン酸アンモニウム40mg(2重量%)と一緒に、150℃で4時間攪拌しながら加熱される。続いて、混合物は室温にまで冷却されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル50g上に移され、そして生成物はヘキサン/酢酸エチル=10:1で溶離される。濾液は蒸発されそして高真空中100℃で乾燥され、臭素含有量7.72%を有する青色固体1.1g(理論の55%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=708nm。
【0071】
実施例A7:モノ - β - ブロモトリス ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) スズフタロシアニン
3-(2,4-ジメチル-3-ペントキシ)フタロジニトリル10.53g(43.5mmol)及び4-ブロモフタロジニトリル3g(14.5mmol)は、環流凝縮器、磁気攪拌器、温度計及びアルゴン入口/出口を取り付けた500ml三首フラスコ中で塩化亜鉛(II)1.97g(14.5mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-エン(DBU)8.8g(58mmol)及び1-ペンタノール270mlと一緒に、5.5時間攪拌しながら環流される。続いて、混合物は室温にまで冷却され、濾過器に通されて濾過されそして蒸発される。残留物はトルエンでシリカゲル250gに通して濾過され、そして青色画分は蒸発され、λmax705nm(NMP)及び臭素含有量8.11%を有する青色粉末7.1g(理論の49%)を与える。
【0072】
実施例A8:モノ - β - ブロモトリス ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) フタロシアニン
エチレングリコールモノメチルエーテル1.2リットルは、温度計、錨型攪拌器、環流凝縮器及び窒素入口/出口を取り付けた2.5リットル多首フラスコ中に導入されそして50℃に加温される。続いて、リチウム粉末11.4g(1.64mol)は不活性雰囲気下で分けて加えられ、そして同時に反応溶液は、温度が60℃を越えないように、冷却される。次に、3-(2,4-ジメチル-3-ペントキシ)フタロジニトリル30g(0.123mol)及び4-ブロモフタロジニトリル8.55g(41.3mmol)は加えられ、そして、混合物は環流下22時間攪拌される。混合物は40℃にまで冷却され、酢酸910mlは15分間にわたって滴下しながら加えられ、そして混合物はこの温度で30分間攪拌される。続いて、混合物は蒸発され、残留物は、5:1のヘキサン/酢酸エチルでシリカゲル220gに通されて濾過され、そして青色画分は蒸発され、λmax731/709nm(NMP)及び臭素含有量4.09%を有する青色粉末17.0g(理論の44%)を与える。
【0073】
B)新規なフタロシアニンの生成
実施例B1:モノ - β - ジフェニルホスファニルオキシトリス -( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) 銅フタロシアニン
3-(2,4-ジメチル-3-ペントキシ)フタロジニトリル5.1g(21mmol)及び4-ジフェニルホスファニルオキシフタロジニトリル2.3g(7mmol)は、環流凝縮器、磁気攪拌器、温度計及びアルゴン入口/出口を取り付けた50ml三首フラスコ中において銅(II)アセチルアセトネート1.8g(7mmol)、尿素3.4g(56mmol)及びニトロベンゼン20ml中モリブデン酸アンモニウム0.15g(2重量%)と一緒に、155℃で4.5時間攪拌しながら加熱される。続いて、混合物は室温にまで冷却されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル100g上に移され、そして残存する出発材料はトルエンで溶離される。生成物は酢酸エチルで溶離される。濾液はを蒸発されそして高真空中100℃で乾燥される。残留物はメタノール中でスラリーにされ、濾過され、一夜中60℃/165mbarで乾燥され、臭素含有量1.86%を有する青色固体2.0g(理論の26%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=709nm。
【0074】
実施例B2:モノ - β - ジエチルホスホニルオキシトリス ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) 銅フタロシアニン
実施例A6からの化合物0.5g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム56mg(0.048mmol)及びメシチレン50mlは、ガス入口管、Vigreuxカラム、蒸留連結装置、温度計及び滴下漏斗を取り付けた100ml三首フラスコ中において、アルゴンの穏やかな気流下攪拌しながら155℃に加熱される。続いて、トリエチルホスフィト0.24g(1.45mmol)は10分間にわたって滴下しながら加えられる。次に、混合物は3時間攪拌され、冷却されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル50g上に移され、そして存在する出発材料はトルエンで溶離される。続いて、生成物は酢酸エチルで溶離される。濾液は蒸発され、高真空中100℃で乾燥され、青色固体0.1g(理論の20%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=706nm。リン含有量=3.29%。
【0075】
実施例B3:モノ - β - エチルホスフィニルオキシトリス ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) 銅フタロシアニン
実施例A6からの化合物0.5g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム56mg(0.048mmol)及びメシチレン50mlは、ガス入口管、Vigreuxカラム、蒸留連結装置、温度計及び滴下漏斗を取り付けた100ml三首フラスコ中において、アルゴンの穏やかな気流下攪拌しながら155℃に加熱される。続いて、ジエチルベンゼンホスホニット0.29g(1.45mmol)は10分間にわたって滴下しながら加えられる。混合物は3.5時間攪拌され、次に冷却されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル50g上に移され、そしてまだ存在する出発材料はトルエンで溶離される。続いて、生成物は酢酸エチルで溶離される。濾液は蒸発され、高真空中100℃で乾燥され、青色固体0.15g(理論の30%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=708nm。リン含有量=2.93%。
【0076】
実施例B4:モノ - β - ジフェニルホスファニルオキシトリス ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) 銅フタロシアニン
実施例A6からの化合物5.0g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム620mg(0.54mmol)及びメシチレン120mlは、ガス入口管、Vigreuxカラム、蒸留連結装置、温度計及び滴下漏斗を取り付けた250ml三首フラスコ中において、アルゴンの穏やかな気流下攪拌しながら160℃に加熱される。続いて、エチルジフェニルホスホニット3.7g(16.1mmol)は20分間にわたって滴下しながら加えられる。混合物は180℃で4.5時間攪拌され、次に冷却されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル100g上に移され、そしてまだ存在する出発材料はトルエンで溶離される。続いて、生成物は酢酸エチルで溶離される。濾液は蒸発され、そして残留物はメタノール100ml中でスラリーにされ、濾過され、一夜中60℃/165mbarで乾燥され、青色固体1.0g(理論の20%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=709nm。リン含有量=3.16%。
【0077】
実施例B5:ジエチルホスホナート基を含有する臭素化テトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
実施例A4に記載されるように生成した、臭素化テトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン2g(臭素含有量18.2%)、塩化銅(II)59mg(0.46mmol)及びメシチレン50mlは、ガス入口管、Vigreuxカラム、蒸留連結装置、温度計及び滴下漏斗を取り付けた100ml三首フラスコ中において、アルゴンの穏やかな気流下攪拌しながら油浴温度170℃に加熱される。続いて、トリエチルホスフィト1.14g(6.84mmol)は20分間にわたって滴下しながら加えられる。混合物は5時間攪拌され、次に冷却されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル60g上に移され、そしてまだ存在する出発材料はトルエンで溶離される。続いて、生成物は酢酸エチルで溶離される。濾液は蒸発され、高真空中120℃で乾燥され、青緑色固体0.64g(理論の30%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=706nm。リン含有量=2.50%。臭素含有量=10.8%。
【0078】
実施例B6:ジエチルホスホナート基を含有する臭素化テトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
実施例A4に記載されるように生成した、臭素化テトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン(臭素含有量22.5%)2g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.32g(0.28mmol)、ジエチルホスフィト0.85g(6.19mmol)、トリエチルアミン0.63g(6.19mmol)及びメシチレン50mlは、温度計、環流凝縮器、窒素入口/出口及び磁気攪拌器を取り付けた100ml三首フラスコ中において、アルゴンの穏やかな気流下攪拌しながら90℃に加熱される。混合物は24時間攪拌され、次に冷却されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル60g上に移され、そしてまだ存在する出発材料はトルエンで溶離される。続いて、生成物は、1:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離される。濾液は蒸発され、そして残留物は一夜中60℃/165mbarで乾燥され、青緑色固体0.33g(理論の16%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=720nm。リン含有量=2.13%。
【0079】
実施例B7:ジエチルホスホナート基を含有する臭素化テトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
実施例A4に記載されるように生成した、臭素化テトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン(臭素含有量28.5%)2g、パラジウムジクロライド12mg(0.072mmol)、トリフェニルホスフィン75mg(0.288mmol)及びジメチルホルムアミド50mlは、温度計、隔壁、環流凝縮器、窒素入口/出口及び磁気攪拌器を取り付けた100ml三首フラスコ中において、アルゴンの穏やかな気流下攪拌しながら加熱されて環流される。トリエチルホスフィト3.56g(21,45mmol)は、15分間にわたり滴下しながら加えられる。続いて、混合物は4時間環流され、次に冷却されそして回転式蒸発器中で蒸発される。残留物はトルエンに溶解されそしてガラス吸引濾過器中のシリカゲル60g上に移され、そしてまだ存在する出発材料は25:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離される。続いて、生成物は、1:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離される。濾液は蒸発され、そして残留物は一夜中60℃/165mbarで乾燥され、非晶質の青緑色固体1.2g(理論の57%)を与える。UVスペクトル(NMP):λmax=721nm。熱的挙動は熱重量分析的に分析され、分解の開始は265℃で起こり、そして20%重量損失は294℃で達成される。生成物の溶解度は、メタノール中1.45g/100ml、エタノール中4.64g/100ml、2ーメトキシエタノール中13.15g/100ml及びジブチルエーテル中10.73g/100mlである。
【0080】
実施例B8:ジエチルホスホナト基を含む臭素化されたテトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
実施例A4に述べたように調製された、臭素化されたテトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン(臭素含有量23.4%)12.5g、パラジウムジクロライド80mg(0.45mmol)、トリフェニルホスフィン472mg(1.8mmol)及びジメチルホルムアミド140mgを、温度計、セプタム、還流冷却器、窒素出入口及び磁石攪拌子を装備した250ml三首フラスコ中で穏やかな流れのアルゴンの下に攪拌しながら加熱還流する。亜リン酸トリエチル18.2g(105mmol)を15分間で滴下にて加える。続いて混合物を6と1/2時間還流し、それから冷却しロータリーエバポレーターにて蒸発させる。残渣を塩化メチレン50mlに溶解させ、シリカゲル12gを加える。混合物を蒸発させ、残渣をガラス吸引フィルター中シリカゲル100g上に移す。未だ存在している出発物質をヘキサン/エチルアセテート25:1液で溶出させる。続いて生成物をヘキサン/エチルアセテート1:1液で溶出させる。濾液を蒸発させ、残渣を60℃/165mbarで一晩乾燥させ、非晶質の青緑色固体10gを得、それをテトラヒドロフラン50ml中に溶解させ、水75mlを滴下にて加えることによって沈殿を生じさせる。再沈殿させた生成物を各々100mlの水で5回洗浄し60℃/30-40mbarで一晩乾燥させて、暗緑色粉末8.83gを得る。UVスペクトル(NMP):λmax=721nm(ε=149,450 l/mol-1・cm-1)。リン含有量=2.91%、臭素含有=14.15%。
【0081】
実施例B9:フェニルエチルホスフィナト基を含むテトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
実施例A4に述べたように調製された、臭素化されたテトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン(臭素含有量18.2%)2g、ニッケル(II)クロライド94mg(0.73mmol)、及びメジチレン20mlを、ガス導入チューブ、ヴィグレウクス(Vigreux)カラム、蒸留アタッチメント、温度計及び滴下漏斗を装備した100ml三首フラスコ中で穏やかな流れのアルゴンの下に攪拌しながら160℃の油浴で加熱する。続いてジエチルベンゼンホスホネート0.98g(5.02mmol)を20分間で滴下にて加える。混合物を4.75時間攪拌し、それから冷却し、高真空下、120℃で蒸発させる。残渣をトルエン中に溶解させ、ガラス吸引フィルター中のシリカゲル100g上に移し、未だ存在している出発物質をトルエンで溶出させる。続いて生成物をエチルアセテートで溶出させる。濾液を蒸発させ高真空下120℃で乾燥し、青緑色固体0.3g(理論量の15%)を得る。UVスペクトル(NMP):λmax=708nm。リン含有量=3.25%、臭素含有量=7.94%。
【0082】
実施例B10:ジフェニルホスフィノキシ基を含む臭素化されたテトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
実施例A5に述べたように調製された、臭素化されたテトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン(臭素含有量19.1%)2g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.55g(0.48mmol)及びメジチレン50mlを、ガス導入チューブ、ヴィグレウクスカラム、蒸留アタッチメント、温度計及び滴下漏斗を装備した100ml三首フラスコ中で穏やかな流れのアルゴンの下に攪拌しながら180℃の油浴で加熱する。続いてエチルジフェニルホスフィナイト3.3g(14.34mmol)を10分間で滴下にて加える。混合物を4時間攪拌し、それから冷却し、ガラス吸引フィルター中シリカゲル100g上に移し、未だ存在している出発物質をトルエンで溶出させる。続いて生成物をエチルアセテートで溶出させる。濾液を蒸発させ高真空下120℃で乾燥し、青緑色固体0.2g(理論量の10%)を得る。UVスペクトル(NMP):λmax=718nm。リン含有量=2.43%、臭素含有量=12.81%。
【0083】
実施例B11:ジエチルホスホナト基を含むテトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) 銅フタロシアニン
A5に述べたように調製された、臭素化されたテトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)銅フタロシアニン(臭素含有量16.6%)4g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.96g(0.831mmol)及びメジチレン100mlを、ガス導入チューブ、ヴィグレウクスカラム、蒸留アタッチメント、温度計及び滴下漏斗を装備した250ml三首フラスコ中で穏やかな流れのアルゴンの下に攪拌しながら180℃の油浴で加熱する。続いて亜リン酸トリエチル4.14g(24.93ml)を20分間で滴下にて加える。混合物を2.5時間攪拌し、それから冷却し、そしてメジチレンを高真空下100℃で蒸発する。残渣をトルエン中に溶解させ、ガラス吸引フィルター中シリカゲル100g上に移し、未だ存在している出発物質をトルエンで溶出させる。続いて生成物をエチルアセテートで溶出させる。濾液を蒸発させ高真空下120℃で乾燥し、青緑色固体2.6g(理論量の65%)を得る。UVスペクトル(NMP):λmax=721nm。リン含有量=3.23%、臭素含有量=8.72%。
【0084】
実施例B12:ビス (N,N'- ジエチル ) ホスホンアミド基を含む臭素化されたテトラ ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
実施例A4に述べたように調製された、臭素化されたテトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン(臭素含有量22.5%)2g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.65g(0.56mmol)及びメジチレン50mlを、ガス導入チューブ、ヴィグレウクスカラム、蒸留アタッチメント、温度計及び滴下漏斗を装備した100ml三首フラスコ中で穏やかな流れのアルゴンの下に攪拌しながら180℃の油浴で加熱する。続いてエチルビス(N,N-ジエチル)ホスフォアミデート3.5g(16.89mmol)を30分間で滴下にて加える。混合物を4時間攪拌し、それから冷却し、ガラス吸引フィルター中シリカゲル100g上に移し、未だ存在している出発物質をトルエンで溶出させる。続いて生成物をエチルアセテートで溶出させる。濾液を蒸発させ60℃/165mbarで乾燥し、青緑色固体0.15g(理論量の8%)を得る。UVスペクトル(NMP):λmax=722nm。リン含有量4.25%、臭素含有量=15.89%。
【0085】
実施例B13:ジフェニルホスフィノ基を含む臭素化されたテトラ ( α -2,4- ジメチル -2- ペントキシ ) パラジウムフタロシアニン
トリフェニルホスフィン1.48g(5.63mmol)、リチウム粉末0.12g(16.9mmol)及び(Naで新しく乾燥された)テトラヒドロフラン15mlを、窒素出入口、還流冷却器、温度計及び磁石攪拌子を装備した50ml三首フラスコ中に入れ、混合物を3時間RTにて攪拌する。つづいてt−ブチルクロライド0.52g(5.63mmol)を加える。橙赤色懸濁物を40分間還流し、それから冷却し、上清溶液を温度計、還流冷却器、滴下漏斗、窒素出入口及び磁石攪拌子を装備した100ml三首フラスコに移し、再び加熱還流する。実施例A4で述べたように調製され、無水THF20ml中に溶解された、臭素化されたテトラ(α-2,4-ジメチル-3-ペントキシ)パラジウムフタロシアニン(臭素含有量22.5%)2gを20分間で滴下にて加える。混合物を2時間反応するままに任せ、それから冷却し、そして溶媒を蒸発させる。残渣をトルエンに溶解させ、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶液を濾過し、ガラス吸引フィルター中シリカゲル100g上に移し、生成物をトルエンで溶出させる。濾液を蒸発させ、残渣を60℃/165mbarで一晩乾燥させて、青緑色固体1.8g(理論量の90%)を得る。UVスペクトル(NMP):λmax=722nm。リン含有量=5.72%、臭素含有量=6.52%。
【0086】
実施例B14:モノ - β - ジエチルホスホニルオキシトリス ( α - ジメチル -3- ペントキシ ) 亜鉛フタロシアニン
実施例A7からの化合物7.0g(7mmol)、塩化パラジウム(II)62mg(0.35mmol)、トリフェニルホスフィン0.37g(1.4mmol)及びジメチルホルムアミド175mlを、ガス導入チューブ、ヴィグレウクスカラム、蒸留アタッチメント、温度計、磁石攪拌子及び滴下漏斗を装備した250ml三首フラスコ中で穏やかな流れのアルゴンの下に攪拌しながら155℃で加熱する。続いてトリエチルホスファイト3.53g(21.3mmol)を20分間かけて滴下にて加える。混合物を8時間攪拌し、それから冷却しそして蒸発させる。残渣をガラス吸引フィルター中シリカゲル100g上に移し、未だ存在している出発物質をヘキサン/エチルアセテート25:1液で溶出する。生成物をヘキサン/エチルアセテート1:1液で溶出する。濾液を蒸発させ、青色固体1.5g(理論量の20%)を得る。UV(NMP):λmax=707nm。リン含有量=3.59%。
【0087】
実施例B15:モノ - β - ジエチルホスホニルオキシトリス ( α -2,4- ジメチル -3- ペントキシ ) フタロシアニン
実施例A8からの化合物17.0g(18.2mmol)、塩化パラジウム(II)160mg(0.91mmol)、トリフェニルホスフィン0.95g(3.63mmol)及びジメチルホルムアミド400mlを、ガス導入チューブ、ヴィグレウクスカラム、蒸留アタッチメント、温度計、磁石攪拌子及び滴下漏斗を装備した1L三首フラスコ中で穏やかな流れのアルゴンの下に攪拌しながら155℃で加熱する。続いてトリエチルホスファイト4.33g(26.1mmol)を25分間かけて滴下にて加える。混合物を11時間攪拌し、それから冷却しそして蒸発させる。残渣をガラス吸引フィルター中シリカゲル220g上に移し、未だ存在している出発物質をヘキサン/エチルアセテート25:1液で溶出する。生成物をヘキサン/エチルアセテート1:1液で溶出する。濾液を蒸発させ、青色固体2.4g(理論量の13.3%)を得る。UV(NMP):λmax=723nm。リン含有量=3.19%。
【0088】
C)使用例
実施例C1 : 光学記録材料
実施例B6にてされたように調製された化合物で2%メチルシクロヘキサン溶液を調製する。完全な溶解の後、溶液を0.2μmテフロンフィルターで濾過する。続いて染料溶液を1.2mm厚溝付きポリカーボネートプレート上に150rpmで8秒間スピンコートする。速さを1200rpmに増加し過剰の染料溶液が除去され均一の固体層を形成する。記録層を有するポリカーボネートプレートを60℃で10分間乾燥させる。金の14μm厚反射層を真空蒸着ユニット内で記録層上に蒸着する。大日本インクからの13μm厚UV硬化性アクリレート含有ポリマー保護コーティング(Daicure SD-17(登録商標))を上部にスピンコートし、照射で硬化する。
EFM−CD(Eight to Fourteen Modulation Compact Disc format(8−14変調コンパクトディスクフォーマット))に対応する信号を、780nmで放出する半導体ダイオードを用いて8mWのパワー及び1.2乃至1.4m/sの線速度で記録層に書き込む。この方法で記録された信号は、0.8μm乃至3.5μmの間隔で0.9μm乃至3.3μmの長さを有し、そして仕様に適うアイダイアグラムを示す。
【0089】
続いて、記録された信号は商業的に入手可能なCD読み取り機を用いて780nmにおいて0.5mWのパワーで読まれる。記録材料は非常に良好な再生特性を有する。

Claims (9)

  1. 式I:
    Figure 0003830564
    (式中、Meは2価金属原子又は2価オキソ金属又は2つの水素原子であり、R12〜R27は、互いに独立して、-PR1R2、-P(X)R3、-P(X)(Y)、-PZR4R5、-PZ(X)R6、-PZ(X)(Y)、水素、-OH、ハロゲン;非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状若しくは分枝鎖状C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル、C3-C12アルキニル、C1-C12アルコキシ又はC1-C12アルキルチオ;非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7若しくはCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル、ナフチル、フェノキシ、チオフェニル、ナフトキシ又はチオナフチルであるか;または-COOR28、-CONR29R30、-SO3R31、-SO2NR32R33、-SiR34R35R36又は-NR37R38であり、
    ここで、R28〜R38は、互いに独立して、水素、非置換又はOH、ハロゲン、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状若しくは分枝鎖状C1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであるか、または非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7若しくはCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルであり;
    ただし、置換基R12乃至R27の少なくとも一個は、-PR1R2、-P(X)R3、-P(X)(Y)、-PZR4R5、-PZ(X)R6、-PZ(X)(Y)からなる群より選ばれるリン含有置換基であり、および該リン含有置換基以外の置換基 R 12 乃至 R 27 の少なくとも一個は分枝鎖状非置換 C -C 1 アルコキシであり
    ここで、
    R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、互いに独立して、非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル若しくはナフチルで置換された直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであるか、または非置換又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7又はCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルであり、
    X及びYは、互いに独立して、-OR8、-SR9、又は-NR10R11であり;
    ZはO、S、Se又はTeであり;
    R7は直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニルであり;
    R8及びR9は、互いに独立して、アルカリ金属カチオン、NH4 +、水素、非置換であるか又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル又はナフチルで置換された直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニル、または非置換であるか又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7又はCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルでありであり;かつ
    R10及びR11は、互いに独立して、水素、非置換であるか又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7、CN、フェニル又はナフチルで置換された直鎖状又は分枝鎖状のC1-C12アルキル、C3-C12アルケニル又はC3-C12アルキニル、又は非置換であるか又はOH、ハロゲン、C1-C12アルコキシ、COOR7又はCNで置換されたC3-C8シクロアルキル、フェニル又はナフチルである)
    に従うリン原子を介して周辺炭素骨格に結合した少なくとも1個のリン含有置換基を含むフタロシアニン或いはその2価金属又は2価オキソ金属との金属錯塩。
  2. R1乃至R6が、互いに独立して、C1-C4アルキル又はフェニルであり;X及びYが、互いに独立して、-OR8又は-NR10R11であり;ZがOであり;MeがPd、VO、Cu又はNiであり;かつR12乃至R27が、互いに独立して、水素、Br又は分枝鎖状の非置換C -C 10 アルコキシである請求項1記載の化合物。
  3. リン含有置換基が式II−VI:
    Figure 0003830564
    のラジカルである請求項1記載のフタロシアニン或いはその2価金属又は2価オキソ金属との金属錯塩。
  4. MeがPdであり、かつラジカルR12乃至R27が水素、臭素、2,4−ジメチル−3−ペントキシ又は-PO(OC2H5)2であり、ここでラジカルR12乃至R27のうち3個が臭素であり、ラジカルR12乃至R27のうち2個が-PO(OC2H5)2であり、ラジカル R12、R15、R16、R19、R20、R23、R24及びR27のうち4個が2,4−ジメチル−3−ペントキシであり、かつラジカルR12乃至R27のうち他の7個が水素である請求項1記載の化合物。
  5. MeがCuであり、かつラジカルR12乃至R27が水素、臭素、2,4−ジメチル−3−ペントキシ又は-PO(OC2H5)2であり、ここでラジカルR12乃至R27のうち1個又は2個は臭素であり、ラジカルR12乃至R27のうち1個が-PO(OC2H5)2であり、ラジカル R12、R15、R16、R19、R20、R23、R24及びR27のうち4個が2,4−ジメチル−3−ペントキシであり、かつラジカルR12乃至R27のうち他の10個又は9個が水素である請求項1記載の化合物。
  6. リン含有置換基を含むフタロジニトリル若しくはジイミノジヒドロイソインドリン、又は少なくとも1種がリン含有置換基を含むフタロジニトリル類若しくはジイミノジヒドロイソインドリン類の混合物を、所望により金属塩若しくはオキソ金属塩の存在下において反応させることによる請求項1記載の化合物の製造方法。
  7. 脱離基として少なくとも1個のハロゲン置換基を含有するフタロシアニン或いはその2価金属又は2価オキソ金属との金属錯体を、金属触媒の存在下においてリン含有化合物と反応させることによる請求項1記載の化合物の製造方法。
  8. 透明で誘電性の支持体材料(1)に請求項1記載の化合物の少なくとも一つの層(2)を施してなる情報の光学的記録と記憶のための材料。
  9. 請求項1記載の化合物の、情報の光学的記録並びに記憶への使用。
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