JP3830054B2 - ブラスト加工法 - Google Patents

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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮空気等により加速して被加工物のバリの発生している部位に高速で打ち付けることにより、前記バリを除去する乾式のブラスト加工であって、特に、ICモールドのリードフレームのような狭い隙間の周辺に発生するバリを除去するのに好適なブラスト加工に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リードの間隔が数百ミクロンと狭いICモールドのリードフレームの前記した狭い隙間の周辺に発生するバリを除去する方法としては、例えば特開平5−82570号公報に開示されているように、弱い噴射力で加工を行うことができ、比重の大きな硬質の投射材が利用できて加工能率の低下を招くことが少ない湿式ブラスト法が比較的広く用いられているが、湿式ブラスト法では加工後のICモールドの洗浄、乾燥の工程を必要とする事となり工程が複雑になると共に、廃水処理等の付帯設備も必要となる等の問題があり、乾式ブラスト法により加工能率の高いバリ取り方法の開発が強く望まれている。
【0003】
乾式ブラスト法は砥粒や鋼球やガラスビーズ等の投射材を圧縮空気の流れに乗せて加速して被加工物に打ち付けて、バリ取りや塗装の剥離等を行う加工法で、この加工に使用されるブラスト加工用投射材としては、アランダム、鋼球、ガラス、樹脂などの数十ミクロンから数ミリの寸法の粒子が適宜選定されて使用されているが、従来のこの種の投射材を用いた加工では、前記したような狭い隙間に発生したバリを除去することが難しくなってきている。そこで、特開平1−183367号公報に開示されているように、リード間よりも小さな投射材を用いる方法が連想されるが、投射材の運動エネルギーはその質量に比例し、投射材の質量はその半径の3乗に比例する結果、小さな投射材の採用は著しい加工能率の低下を招くことは避けられない。
【0004】
ところで、ブラスト加工用投射材としては、従来から水アトマイズ法で形成される球形の投射材や、大きな塊の焼結塊を粉砕して形成される不定形の投射材の外に、細線を切断して形成されるペレット状の投射材も使用されているが、細線を切断した投射材は、製造上の制約や、表面の微小切れ刃を利用する目的から、長さと直径の比を表すいわゆるアスペクト比が1となるように採用される形状であって、全体的には所詮球形の範疇に属するもので、これらの投射材を適宜選択しても前記の球形の場合と同様に狭い隙間に発生したバリを効率よく除去することができなかったのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとするところは、前記のような問題を解決して狭い隙間のバリ取りを高い加工能率で的確に行うことのできるブラスト加工を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記のような課題を解決した本発明は、金属、樹脂などの細線を切断して製造されるペレット状のブラスト加工用投射材であって、被加工物のバリの発生している狭い隙間を容易に通り抜けることのできる1mm以下の直径で、且つそのアスペクト比が1.7〜4である投射材を被加工物の狭い隙間周辺のバリの発生している部位に高速の流体や羽根車の回転力により加速させて打ち付けてバリを除去することを特徴とする狭い隙間周辺のバリ取りに好適なブラスト加工である。
【0007】
このようなブラスト加工は、高速の流体や羽根車の回転力により加速される投射材が被加工物のバリ発生部位に打ち付けられその衝撃力によりバリを除去することは従来の投射材を用いた乾式ブラスト加工法と変わらないが、本発明では使用する投射材を1mm以下の直径で、且つそのアスペクト比を1.7〜4としたので、従来より使用されているアスペクト比が1であるものと同じ質量であってもより狭い隙間を通り抜けることができ、狭い隙間の内側に向って付着しているバリを効率よく除去することが可能となるわけである。
【0008】
また、使用する投射材が被加工物のバリの発生している狭い隙間を容易に通り抜けることのできるように細線を切断した直径が1mm以下のものであるから、投射材が狭い隙間に咬み込むことがないので加工後の洗浄の手間を省くことでき、また、アスペクト比を1.7〜4とすることによって、アスペクト比が5以上の場合に発生する粒子の流動性の低下は問題となるほどでなくうえに、アスペクト比が大きく投射材の重量が大きいときに起こりがちな被加工面の面粗度の低下も問題とならず、より好適に狭い隙間周辺のバリの除去が可能となるのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施の形態として、先ず、比加工物をSS材テストピースとし、投射材の素線の材質をSC材とした場合について、アスペクト比を1.7〜3.0とした3つの実施例が、アスペクト比を1とした2つの比較例と比べて効果的であった実験結果を表1に示す。
なお、表1の実験に用いたブラスト加工機は、新東ブレーター株式会社製の重力式エアブラスト加工機MY−30とし、投射圧:0.5MPa、ノズル径:8mm、投射距離:200mmの条件で行った。
【0010】
【表1】
Figure 0003830054
【0011】
表1の結果によれば、投射材の直径が同じ場合にはアスペスト比が大きいほど処理速度が大きくなり、また、表面粗度が大きくなることが判る。即ち、アスペクト比を1とする従来の投射材と直径は同じであってもアスペクト比を1.7より大きくすれば処理速度を大きくすることができ、狭い隙間の周辺に発生するバリの除去にはアスペクト比を1.7より大きくすることが有効であることが認められる。
【0012】
次に、被処理品をリード間隔が0.6mmのICモールドとした場合におけるバリ取りを例として、アスペクト比を2〜4とした4つの実施例が、従来から使用されている球形およびアスペクト比を1としたペレット状の投射材についての比較例に比べて効果的であった実験結果を表2に示す。
なお、表2の実験に用いたブラスト加工機は、新東ブレーター株式会社製の重力式エアブラスト加工機MY−30とし、投射圧:0.5MPa、ノズル径:8mm、投射距離:100mmの条件で行った。
【0013】
【表2】
Figure 0003830054
なお、表2における「材質」欄のAはナイロン樹脂、Bはガラスを示す。
【0014】
表2の結果によれば、直径0.4mmのガラスビーズ投射材(比較例No. 12)は、バリ取り効果は高いもののモールド部分のダメージが大きく採用できない。また、アスペクト比を1としたペレット状の投射材では、投射材の直径0.4mmとした場合(比較例No. 11)は所定の2倍の時間の処理によってもバリを完全には除去することできず、投射材の直径0.6mmとした場合(比較例No. 10)はリード間に投射材を咬込むことがあっていずれも採用できない。
【0015】
一方、本発明のように直径とアスペクト比とを限定した投射材を使用すれば、投射材の直径は0.6mmであってもアスペクト比と2とした場合(実施例No. 9)は投射材の咬込みは若干残るもののバリ除去を所定時間にバリを除去することができ、投射材の直径を0.4mmとすればアスペクト比を2とした場合(実施例No. 6)、アスペクト比を3とした場合(実施例No. 7)も良好にバリを除去するとができた。
【0016】
このように直径が1mm以下でアスペクト比が1.7より大きい投射材を用いてブラストすれば、従来にない狭い隙間のバリ取りに適した効果を発揮するが、アスペクト比が5(比較例No. 13)の場合は処理能率が低下し、また、モールドへのダメージも大きく採用できない。モールドのダメージに関しては、前出の表1の結果よりも投射材の重量増の結果であると考えられ、投射材直径を小さくすることでの対策も考えられるが、処理能率に関しては、アスペクト比が5である場合には投射材の脈動(低い流動性が原因して不規則に流路中に詰まりを生じ平均的に投射材の噴射ノズルへの供給量が低下する現象をいう)の影響による平均投射量の減少による処理能率の低下が顕著となる。
【0017】
【0018】
【発明の効果】
本発明は前記説明から明らかなように、細線を切断して製造されるペレット状のブラスト加工用投射材であって、被加工物のバリの発生している狭い隙間を容易に通り抜けることのできる直径で、且つそのアスペクト比を1.7〜4とする投射材を被加工物の狭い隙間周辺のバリの発生している部位に対して高速の流体や羽根車の回転力により加速させて打ち付けることによって、狭い隙間のバリ取りを高い加工能率で的確に行うことのできることとなる。
従って、本発明は従来のブラスト加工の問題を解決したものとして業界に寄与するところ極めて大きいものがある。

Claims (1)

  1. 細線を切断して製造されるペレット状のブラスト加工用投射材であって、被加工物のバリの発生している狭い隙間を容易に通り抜けることのできる1mm以下の直径で、且つそのアスペクト比が1.7〜4である投射材を被加工物の狭い隙間周辺のバリの発生している部位に高速の流体や羽根車の回転力により加速させて打ち付けてバリを除去することを特徴とする狭い隙間周辺のバリ取りに好適なブラスト加工法。
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