JP3830004B2 - 分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄道における分岐用まくらぎ直角間隔狂いを防止するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の分岐器ポイント部を示す図である。
基本レール1は、分岐用まくらぎ2に固定された床版4に締結装置5で締結されている。トングレール3は、図示しないモータにより転鉄棒6を介して駆動される連結棒7に連結され、連結棒7の移動にともなって床版4上をスライドし、基本レール3に接近したり、離れたりしてポイント切り換えを行っている。
【0003】
このような分岐器ポイント部では、電車、列車等の始動や制動、およびレールの伸縮により、レールが移動すると共に、分岐用まくらぎ2も移動する。しかし、床版、タイプレート4の締結装置5が緩むと、分岐用まくらぎ2はレールと一緒に移動せず、まくらぎ2の直角および間隔の狂いが発生する。
【0004】
図5は従来の分岐器ポイント部のまくらぎ直角間隔狂いを示す図である。
図示の例では、分岐用まくらぎ2′が他の分岐用まくらぎ2に対して狂いが発生した状態を示しており、その結果、まくらぎ2′と転鉄棒6、連結棒7の取付けプレート9が接触しており、この場合ポイントの不転換という事態を招くことがある。そのため、定期的な保守が行われるが、このような事態は再発し、その保守の労力も大きいものであった。
【0005】
なお、図4において、アングル継材8を分岐用まくらぎ2の端に取り付けることも行われているが、マルチプルタイタンパによる道床突き固めに支障があり、この取り付けはできないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題を解決するためのもので、簡単な取り付け工事で床版およびタイプレートの締結装置が緩んでも分岐用まくらぎの直角および間隔を保持することができ、またマルチプルタイタンパによる道床突き固めに支障を起こさない分岐用まくらぎ直角間隔狂いを防止装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分岐用まくらぎに固定された床版またはタイプレートに張出部を形成し、隣り合う分岐用まくらぎの前記張出部間を継材で連結したことを特徴とする。
また、本発明は、前記張出部に嵌合孔を形成し、前記継材の端部に設けた突起部を前記嵌合孔に嵌合させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記張出部および継材はレール底部に設置され、レール底部からはみ出さない形状としたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置を設置した状態を示す平面図である。
図1において、各分岐用まくらぎ2に取り付けられている床版またはタイプレート4に張り出し部であるプレート11を溶接して一体化し、隣り合うプレート11、11間を継材12で連結する構造になっている。このように分岐用まくらぎ2の両側の床版にそれぞれプレート11を溶接して一体化し、隣り合うプレート11、11間を継材12で連結することにより、各分岐用まくらぎは一体化されてその位置関係は固定されるので、直角および間隔が保持される。
【0009】
図2は分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置の詳細を示す図で、図2(a)はプレートの詳細図、図2(b)は継材の詳細図、図2(c)は設置状態の詳細を示す平面図、図2(d)は設置状態の詳細を示す側面図である。
図2(a)に示すように、床版またはタイプレートに一体化されるプレート11は継材12が取り付く孔11aが設けられている。図2(b)に示すように、継材12には分岐用まくらぎに一体化されたプレート間隔に合わせてプレートの孔11aに嵌合する円柱形の突起部12aを両端に設けている。図2(c)、(d)に示すように、床版またはタイプレート4は分岐用まくらぎ2に固定し、プレート11は分岐用まくらぎ2の外方へ張り出す。プレート11の孔11aに継材12の突起部12aを挿入して隣り合う床版またはタイプレート4の間隔を保持する。プレートはあらかじめ工場でタイプレートに溶接しておき、現場での組み立て作業は単に継材をプレートに嵌め込むだけでよいので設置作業は極めて簡単である。なお、プレート11および継材12の設置位置は、基本レールの設置位置とし、継材12はレール1のレール幅より狭く、レール1の底部よりはみ出さない構造とする。また、継材12はレールにより下方に押しつけられるため、継材がプレートから外れることはない。
【0010】
図3は分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置の組み立て図、及び設置状態を示す図である。図示するように、各分岐用まくらぎ間はプレートと継材で連結され、これらは基本レール形状に沿ってレール下面からはみ出さないように設置され、これによりレール間の直角および間隔が保持される。
【0011】
なお、上記では分岐用まくらぎを対象として説明したが、本発明は分岐用まくらぎだけでなく、一般のまくらぎに適用し、必要な箇所に設けるようにしても同様にまくらぎの直角および間隔を保持することが可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、前後のまくらぎの間に床版またはタイプレートを介して継材が設置され、これによりまくらぎの間隔を保持して直角および間隔狂いを防止することができる。その結果、ポイントの不転換防止を図ることができ、保守軽減を図ることが可能となる。また、レール底部からはみ出さないように継材を設置するので、マルチプルタイタンパーの道床突き固め作業に支障をきたすことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置を設置した状態を示す図である。
【図2】 分岐用まくらぎ直角間隔狂いを防止装置の詳細図である。
【図3】 分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置の組み立て図、及び設置状態を示す図である。
【図4】 従来の分岐器ポイント部の説明図である。
【図5】 分岐器ポイント部のまくらぎ直角間隔狂いを示す図である。
【符号の説明】
1…レール、2…分岐用まくらぎ、3…トングレール、4…床版またはタイプレート、5…締結装置、6…転鉄棒、7…連結棒、8…アングル継材、9…取付けプレート、11…プレート、11a…プレート孔、12…継材、12a…突起部。
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄道における分岐用まくらぎ直角間隔狂いを防止するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の分岐器ポイント部を示す図である。
基本レール1は、分岐用まくらぎ2に固定された床版4に締結装置5で締結されている。トングレール3は、図示しないモータにより転鉄棒6を介して駆動される連結棒7に連結され、連結棒7の移動にともなって床版4上をスライドし、基本レール3に接近したり、離れたりしてポイント切り換えを行っている。
【0003】
このような分岐器ポイント部では、電車、列車等の始動や制動、およびレールの伸縮により、レールが移動すると共に、分岐用まくらぎ2も移動する。しかし、床版、タイプレート4の締結装置5が緩むと、分岐用まくらぎ2はレールと一緒に移動せず、まくらぎ2の直角および間隔の狂いが発生する。
【0004】
図5は従来の分岐器ポイント部のまくらぎ直角間隔狂いを示す図である。
図示の例では、分岐用まくらぎ2′が他の分岐用まくらぎ2に対して狂いが発生した状態を示しており、その結果、まくらぎ2′と転鉄棒6、連結棒7の取付けプレート9が接触しており、この場合ポイントの不転換という事態を招くことがある。そのため、定期的な保守が行われるが、このような事態は再発し、その保守の労力も大きいものであった。
【0005】
なお、図4において、アングル継材8を分岐用まくらぎ2の端に取り付けることも行われているが、マルチプルタイタンパによる道床突き固めに支障があり、この取り付けはできないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題を解決するためのもので、簡単な取り付け工事で床版およびタイプレートの締結装置が緩んでも分岐用まくらぎの直角および間隔を保持することができ、またマルチプルタイタンパによる道床突き固めに支障を起こさない分岐用まくらぎ直角間隔狂いを防止装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分岐用まくらぎに固定された床版またはタイプレートに張出部を形成し、隣り合う分岐用まくらぎの前記張出部間を継材で連結したことを特徴とする。
また、本発明は、前記張出部に嵌合孔を形成し、前記継材の端部に設けた突起部を前記嵌合孔に嵌合させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記張出部および継材はレール底部に設置され、レール底部からはみ出さない形状としたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置を設置した状態を示す平面図である。
図1において、各分岐用まくらぎ2に取り付けられている床版またはタイプレート4に張り出し部であるプレート11を溶接して一体化し、隣り合うプレート11、11間を継材12で連結する構造になっている。このように分岐用まくらぎ2の両側の床版にそれぞれプレート11を溶接して一体化し、隣り合うプレート11、11間を継材12で連結することにより、各分岐用まくらぎは一体化されてその位置関係は固定されるので、直角および間隔が保持される。
【0009】
図2は分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置の詳細を示す図で、図2(a)はプレートの詳細図、図2(b)は継材の詳細図、図2(c)は設置状態の詳細を示す平面図、図2(d)は設置状態の詳細を示す側面図である。
図2(a)に示すように、床版またはタイプレートに一体化されるプレート11は継材12が取り付く孔11aが設けられている。図2(b)に示すように、継材12には分岐用まくらぎに一体化されたプレート間隔に合わせてプレートの孔11aに嵌合する円柱形の突起部12aを両端に設けている。図2(c)、(d)に示すように、床版またはタイプレート4は分岐用まくらぎ2に固定し、プレート11は分岐用まくらぎ2の外方へ張り出す。プレート11の孔11aに継材12の突起部12aを挿入して隣り合う床版またはタイプレート4の間隔を保持する。プレートはあらかじめ工場でタイプレートに溶接しておき、現場での組み立て作業は単に継材をプレートに嵌め込むだけでよいので設置作業は極めて簡単である。なお、プレート11および継材12の設置位置は、基本レールの設置位置とし、継材12はレール1のレール幅より狭く、レール1の底部よりはみ出さない構造とする。また、継材12はレールにより下方に押しつけられるため、継材がプレートから外れることはない。
【0010】
図3は分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置の組み立て図、及び設置状態を示す図である。図示するように、各分岐用まくらぎ間はプレートと継材で連結され、これらは基本レール形状に沿ってレール下面からはみ出さないように設置され、これによりレール間の直角および間隔が保持される。
【0011】
なお、上記では分岐用まくらぎを対象として説明したが、本発明は分岐用まくらぎだけでなく、一般のまくらぎに適用し、必要な箇所に設けるようにしても同様にまくらぎの直角および間隔を保持することが可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、前後のまくらぎの間に床版またはタイプレートを介して継材が設置され、これによりまくらぎの間隔を保持して直角および間隔狂いを防止することができる。その結果、ポイントの不転換防止を図ることができ、保守軽減を図ることが可能となる。また、レール底部からはみ出さないように継材を設置するので、マルチプルタイタンパーの道床突き固め作業に支障をきたすことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置を設置した状態を示す図である。
【図2】 分岐用まくらぎ直角間隔狂いを防止装置の詳細図である。
【図3】 分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置の組み立て図、及び設置状態を示す図である。
【図4】 従来の分岐器ポイント部の説明図である。
【図5】 分岐器ポイント部のまくらぎ直角間隔狂いを示す図である。
【符号の説明】
1…レール、2…分岐用まくらぎ、3…トングレール、4…床版またはタイプレート、5…締結装置、6…転鉄棒、7…連結棒、8…アングル継材、9…取付けプレート、11…プレート、11a…プレート孔、12…継材、12a…突起部。
Claims (3)
- 分岐用まくらぎに固定された床版またはタイプレートに張出部を形成し、隣り合う分岐用まくらぎの前記張出部間を継材で連結したことを特徴とする分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置。
- 請求項1記載の装置において、前記張出部に嵌合孔を形成し、前記継材の端部に設けた突起部を前記嵌合孔に嵌合させるようにしたことを特徴とする分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置。
- 請求項1または2記載の装置において、前記張出部および継材はレール底部に設置され、レール底部からはみ出さない形状としたことを特徴とする分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28656797A JP3830004B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28656797A JP3830004B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11124802A JPH11124802A (ja) | 1999-05-11 |
JP3830004B2 true JP3830004B2 (ja) | 2006-10-04 |
Family
ID=17706089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28656797A Expired - Fee Related JP3830004B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 分岐用まくらぎ直角間隔狂い防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3830004B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4848233B2 (ja) * | 2006-09-08 | 2011-12-28 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 電気転てつ機据付装置 |
JP6576121B2 (ja) * | 2015-06-26 | 2019-09-18 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 枕木移動防止装置 |
KR101876502B1 (ko) * | 2015-09-25 | 2018-07-16 | 삼표레일웨이 주식회사 | 레일분기기의 상하분리형 크로싱 구조 |
-
1997
- 1997-10-20 JP JP28656797A patent/JP3830004B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11124802A (ja) | 1999-05-11 |
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