JP3829932B2 - 車両用盗難通報装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用盗難防止装置に関し、特に、自車位置に基づき、車両が盗難されたか否かを判断し、監視センター及び車両保有者に自動通報することが可能な盗難通報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の盗難防止装置としては、車両の盗難行為を検知した際に、車両に搭載された無線通信装置を利用して監視センターに自動通報するものがある。例えば、車両に搭載されたGPS受信機等の位置検出部により、車両の位置を定期的に監視しておき、車両の駐車時に、車両の位置が変化した場合には、悪意のある者によって車両をレッカー移動等して持ち去られた場合であると認識して、監視センターに通報するものである。
【0003】
このようにして、車両の位置変化を検知した時に、監視センターに自動通報を行う事で、監視センターのセンター員が車両の盗難行為を認知することができ、車両から通報された位置に急行して現場を確認することができる。
【0004】
一方、車両に搭載された無線通信装置を利用して、車両の駐車中において、監視センターが、定期的に車両に対して車両状態を確認する信号を送信し、この確認信号を受信した車両は、異常の有無を通知したり、車両の各種センサでの検出値を通知したりする事が考えられている。このサービスを利用するためには、車両の無線通信装置を、定期的に動作状態にする必要があり、無線通信装置の無線状態を定期的に監視する動作が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した車両の盗難防止装置では、定期的に自車位置を検出し、この自車位置の変化を検出して自動通報を行うものであるが、無線通信装置を利用するため、無線通信エリアの圏外に車両が位置する場合には、監視センターに通報することができない。
【0006】
たとえば、車両を無線通信エリアの圏内に駐車しておいた場合であっても、この無線通信装置の特性を利用した悪意のある者により、金属製のカバーシートにより車両を覆い、無線通信を不可能とした状態にして、車両を盗難し、その後、金属製のカバーを外して盗難車を利用されてしまう事が考えられる。
【0007】
そして、上述した盗難防止装置によれば、たとえ圏外に車両が位置して通報できない場合であっても、車両の駐車中に定期的に自車位置を検出するため、車両のバッテリを無用に浪費することになるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、駐車中における車両の位置変化を監視するものにおいて、位置変化の監視にかかるバッテリの浪費を軽減することが可能な車両の盗難防止装置およびシステムを提供する事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、車両の盗難を監視する監視制御が開始された時に、自車位置検出手段により第1の自車位置を検出すると共に、無線通信圏内に在ることを検出しておく。そして、無線通信圏内から無線通信圏外に変化した後、更に、無線通信圏内に復帰した事を検出した時に、第2の自車位置を検出し、自車位置が変化しているか否かを比較し、もし、自車位置が変化している時には、緊急通報信号を緊急通報先に送信する。
【0010】
このように、車両の盗難を監視する監視制御において、無線通信圏内から無線通信圏外に変化し、その後、更に、無線通信圏内に復帰した時に自車位置を検出して比較するように構成したため、定期的に自車位置を検出する必要が無く、無線通信状態が変化した時に行うことで、自車位置検出にかかるバッテリの浪費を軽減することができる。
【0011】
なお、無線通信手段は、車両の駐車中において、車両盗難監視制御を実行している時に、緊急通報先の一つである監視センターが、定期的に車両に対して車両状態を確認する信号を送信し、この確認信号を受信した車両は、異常の有無を通知したり、車両の各種センサでの検出値を通知したりする事が考えられている。このサービスを利用する場合には、車両の無線通信装置を、定期的に動作状態にする必要があり、無線通信装置の無線状態を定期的に監視する動作が必要となるため、この場合には、無線通信状態の検出は定期的に行われており、本処理のためのみに無線通信状態を検出することは無く、更に、バッテリが浪費する事は無い。
【0012】
また、無線通信圏内から圏外に変化し、更に圏内に変化した場合とは、悪意のある者が、例えば、金属製のカバーシートにより車両を覆い、無線通信を不可能とした状態にして、車両を盗難し、その後、金属製のカバーを外して盗難車を利用する事が考えられるが、この場合にも、無線通信圏外から圏内に変化した時に速やかに自車位置比較することで位置比較が行われるため、盗難の有無を判断することができる。
【0013】
請求項2記載の発明では、自車位置が変化していなかった場合には、所定時間が経過した後に、再度、無線通信状態検出手段により無線通信圏内から圏外に変化し、更に無線通信圏内に復帰した事を検出してから位置検出を行うようにしている。
【0014】
従って、無線通信状態が不安定な状態にある場合においても、所定時間が経過するまでは位置検出等を行わないため、頻繁に位置検出を行う必要が無く、位置検出にかかるバッテリ浪費を軽減することができる。
【0015】
また、請求項3記載の発明では、初期状態確認手段により、車両の盗難を監視する監視制御が開始された時に、無線通信圏外に在る場合には、警告を行うため、上記制御を実行できない場合であることをユーザーに確実に知らせる事ができると共に、車両の駐車位置の変更をも促すことが可能となる。
【0016】
また、請求項4記載の発明では、車両の盗難を監視する監視制御が開始された時に、自車位置検出手段により第1の自車位置を検出しておく。そして、無線通信状態の変化を検出した時に、第2の自車位置を検出し、自車位置が変化しているか否かを比較し、もし、自車位置が変化している時には、緊急通報信号を緊急通報先に送信するよう構成している。
【0017】
従って、請求項1記載の発明と同様にして、定期的に自車位置を検出する必要が無く、自車位置検出にかかるバッテリの浪費を軽減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の車両用盗難通報装置を採用した車両盗難通報システムの一形態を表す概略図であり、図2は本実施形態の車両用盗難通報装置を示すブロック図である。
【0019】
本実施形態の車両用盗難通報システムは、車両10内に備えられた車両用盗難通報装置100及び車両用盗難通報装置100と通信を行うデータセンター200によって構成されている。
【0020】
車両用盗難通報装置100は、本発明の制御手段に相当し、図2に示すモバイルセキュリティECU20を中心に盗難防止および盗難通報の制御がなされるようになっている。モバイルセキュリティECU20には、ドアロックの有無を判断するスマートECU101及びボデーECU102、盗難行為を検出する侵入センサ103、傾斜センサ104、ガラス割れセンサ105及びドア/カーテシSW106、盗難行為が検出された際に作動して車両外部に警報するホーン/サイレン107及びハザード108、カメラで車室内を撮影するカメラモジュール30、撮影した画像をデータセンターに送信する通信モジュール40、車両の位置を検出する自車位置検出手段としてのGPS(Global Positioning System)受信機50が接続されている。
【0021】
スマートECU101は所謂スマートエントリーによってドアをロック/アンロックしたことを検出するものであり、ボデーECU102はマニュアルでドアをロック/アンロックしたことを検出するものであって、いずれもドアロック/アンロック信号をモバイルセキュリティECU20に出力する。駐車時に車両の全ドアがロックされると、モバイルセキュリティECU20はドアロック信号を入力し車両用盗難通報装置100をセキュリティアンセットモードから車両の盗難行為を検出するセキュリティセットモード(車両の盗難を監視する監視制御の開始状態)に設定する。一方、車両のいずれかのドアがアンロックされると、モバイルセキュリティECU20はドアアンロック信号を入力し車両用盗難通報装置100をセキュリティセットモードからセキュリティアンセットモードに設定する。
【0022】
侵入センサ103は超音波により車両への侵入を検出し、傾斜センサ104は車両の傾きを検出し、ガラス割れセンサ105は窓ガラスが割られたことを検出し、ドア/カーテシSW106はドアやトランクのこじ開けを検出する。これらの盗難行為が検出されると、モバイルセキュリティECU20は車両用盗難通報装置100をセキュリティセットモードからアラームモードに設定する。
【0023】
ホーン/サイレン107及びハザード108は、アラームモード設定に伴って音や光で車両外部に警報する。カメラモジュール30は車室内のBピラー上端部近傍の内装面に装備されており、アラームモード設定に伴ってカメラにより車室内を撮影する。通信モジュール40はカメラモジュール30によって撮影された撮影データ、及び、後述するGPS受信機50にて受信して算出された自車位置その他の車両盗難情報をデータセンター200に送信するものであり、本発明の無線通信手段に相当している。
【0024】
また、GPS受信機50は、GPS衛星からの信号を受信することができ、モバイルセキュリティECU20により、自車位置としての緯度・経度を算出することができる。
【0025】
また、図1において、データセンター200は、通信モジュール40から送信されてきた盗難通報情報、車両位置情報及び画像データを受信して処理し、警察、警備会社、あるいは車両のユーザー等の予め登録されている場所に車両の盗難行為が発生した旨を通報する。
【0026】
次に、本発明の要部である盗難通報システムの動作について説明する。
【0027】
モバイルセキュリティECU20が実行する処理を図3に示す。
【0028】
車両のイグニッションスイッチがオンの状態であり、車両を駐車中で無い時には、モバイルセキュリティECU20は車両用盗難通報装置100をセキュリティアンセットモードに設定している。
【0029】
この状態からイグニッションスイッチがオフになり、かつ車両の全ドアがスマートエントリーあるいはマニュアルによってロックされてロック信号がスマートECU101あるいはボデーECU102から入力されると、車両用盗難通報装置100をセキュリティアンセットモードからセキュリティセットモードにして、駐車中における盗難通報処理を開始する(ステップ(以下Sという)300)。
【0030】
この盗難通報処理を開始すると、S305において、先ず、GPS受信機50を利用してGPS衛星からの信号を受信する事により自車位置を測位(本発明の第1の自車位置検出に相当する)する。そして、次のS310において、通信モジュール40の無線状態を検出し、無線通信圏内に在るか否かを判断する。この無線通信圏内か否かの判断は、たとえば、無線信号の電界強度もしくはFER(フレーム・エラー・レート)に基づき判断する。そして、無線通信圏内にある場合には、次のS310に移行し、無線通信圏内でなく圏外であると判断された場合には、S345に移行する。なお、これらのS305およびS310の処理が、本発明の初期状態確認手段に相当している。
【0031】
そして、S310において、無線通信圏内であると判断された場合には、無線状態が無線通信圏外に変化しているか否かを、上述の電界強度もしくはFERに基づき判断する。この無線通信圏外への変化が検出されるまで、このステップS315を繰り返す。そして、無線通信圏外に変化したことが検出されると、次のステップS320において、再度、無線通信圏内に変化したか否かを判断する。このステップS320も、無線通信圏内に変化する事が検出されるまで、繰り返される。なお、このステップS315およびS320における処理が、本発明の無線通信状態検出手段、及び圏内外判断手段に相当している。
【0032】
そして、S315、S320により、初期状態において無線通信圏内の状態であったものが、一旦、無線通信圏外に変化し、その後、再度、無線通信圏内に変化したことが検出された時には、次のステップS325において、自車位置を測位する。この自車位置の測位は、ステップS305における測位と同様にして、GPS受信機50を利用して測位するものである。また、このS325における自車位置の測位処理が、本発明の第2の自車位置検出手段に相当している。
【0033】
次のS330では、S305において予め測位された第1の自車位置と、S325において測位された第2の自車位置とを比較して、自車位置が変化しているか否かを判断する。この自車位置の変化の検出においては、検出誤差を考慮して、所定量以上の位置変化がある場合に、自車位置が変化していると判断するようにすると良い。なお、このステップS330における自車位置変化の検出処理が、本発明の比較手段に相当している。
【0034】
このS330において、自車位置が変化していると判断された場合には、S340に移行し、このS340において、所定の通報処理を実行する。所定の通報処理とは、緊急通報先の一つであるデータセンター200に対して、無線通信により通報を行う処理であり、この通報処理では、予めモバイルセキュリティECU20のメモリ(図示省)に保存されている車両番号、利用者番号、利用者の連絡先である電話番号等の情報と共に、初期状態における自車位置情報および位置変化後の自車位置(S325にて検出された自車位置)とを送信する。また、この通報処理においては、その他の異常を示す各種センサ103、104、105、106からの情報をも併せて送信するようにすると良い。
【0035】
そして、この通報処理を行うと、緊急通報先の一つであるデータセンター200を介して、警察や警備会社に通報を行い、現場に急行してもらう処置を実施することが可能となる。また、無線通信網やその他の外部インフラを利用して、車両のユーザーの携帯電話に対して電話もしくはメールによる警告通知を行う事、およびパソコンに対してメールによる警告通知を行う事もできる。
【0036】
また、この通報処理においては、緊急通報先に無線通信により通報するのみならず、車両のホーン/サイレン107及びハザード108により、音や光で車両外部に警報しても良い。
【0037】
なお、このステップS340における処理が、本発明の通報制御手段に相当している。
【0038】
一方、ステップS330において、自車位置が変化していないと判断された場合には、ステップS335に移行し、所定時間が経過したか否かが判断される。所定時間とは、たとえば10分である。この所定時間が経過するまでは、このステップS335を繰り返し、所定時間が経過した時には、ステップS315に戻り、S315以下の処理を繰り返す。この所定時間の経過の計時処理を行うことにより、たとえば、車両が無線通信エリアの端に位置しており、無線状態が変化し易い場所に位置している場合においても、無線状態が圏外、圏内を繰り返すことにより、自車位置の測位を頻繁に行う事になるのを防ぐ事ができる。なお、このステップS335における処理が、本発明の計時手段に相当している。
【0039】
また、処理ステップS310において、初期状態において無線通信圏外であると判断された場合には、S345に移行し、ウォーニング処理を行う。このウォーニング処理では、車両のホーン/サイレン107により、乗員に対して、初期状態で無線通信圏外にあるため、ステップS315〜S340における処理を実行することができない旨を通知するものである。なお、このS310における処理は、本発明の警告手段に相当している。
【0040】
そして、上記処理は、セキュリティアンセットモードになるまで、実行される。即ち、車両のイグニッションスイッチがオン状態になり、かつ、車両の全ドアがスマートエントリーあるいはマニュアルによってアンロックされてアンロック信号がスマートECU101あるいはボデーECU102から入力されると、車両用盗難通報装置100をセキュリティセットモードからセキュリティアンセットモードにして、駐車中における盗難通報処理を終了する。また、上述の通報処理S340もしくは、ウォーニング処理S345を実行した後、ステップS350に移行して、本処理を終了する。
【0041】
以上説明したように本実施形態によれば、車両の盗難を監視する監視制御、即ち、盗難通報処理が開始された時に、S305により第1の自車位置を検出すると共に、無線通信圏内に在ることを検出しておく。そして、S315およびS320により無線通信圏内から無線通信圏外に変化した後、更に、無線通信圏内に復帰した事を検出した時に、S325により第2の自車位置を測位した上で、S330により自車位置が変化しているか否かを比較し、もし、自車位置が変化している時には、緊急通報信号を緊急通報先に送信するように処理している。
【0042】
このように、車両の盗難を監視する監視制御において、無線通信圏内から無線通信圏外に変化し、その後、無線通信圏内に復帰した時に自車位置を検出して比較するように構成したため、定期的に自車位置を検出する必要が無く、自車位置検出にかかるバッテリの浪費を軽減することができる。
【0043】
なお、無線通信手段である無線通信モジュール40は、車両の駐車中において、車両盗難監視制御を実行している時に、緊急通報先の一つである監視センターが、定期的に車両に対して車両状態を確認する信号を送信し、この確認信号を受信した車両は、異常の有無を通知したり、車両の各種センサ103〜106での検出値を通知したりする事が考えられている。このサービスを利用するためには、車両の無線通信モジュール40を、定期的に動作状態にする必要があり、無線通信モジュール40の無線状態を定期的に監視する動作が必要となるため、この場合には、無線通信状態の検出は定期的に行われており、この無線状態の検出に基づき、本実施形態のS315およびS320の処理を実行するため、無線状態の検出のためにのみバッテリが更に浪費する事は無いものである。
【0044】
また、自車位置が変化していなかった場合には、ステップS335により所定時間が経過した後に、再度、ステップS315以下の処理、即ち、無線通信圏内から圏外に変化し、更に無線通信圏内に復帰した事を検出してから位置検出を行うようにしているため、無線通信状態が不安定な状態にある場合においても、頻繁に位置検出を行う必要が無く、位置検出にかかるバッテリ浪費を軽減することができる。
【0045】
また、ステップS310により、車両の盗難を監視する監視制御が開始された時に無線通信圏外に在る場合には、ステップS345による警告を行うため、上記制御を実行できない場合であることをユーザーに確実に知らせる事ができると共に、車両の駐車位置の変更をも促すことが可能となる。
【0046】
(その他の実施形態)
尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り、例えば以下のように変形可能である。
【0047】
キーがキーシリンダーに挿入されている際にキーに記憶されているIDと車両側に記憶されているIDとを照合してエンジンの不正始動を防止する、所謂イモビライザ機能を有するイモビECUをモバイルセキュリティECU20に接続し、不正行為によりエンジンが始動された場合には、本処理を終了せず、自車位置の変化に伴う通報処理を継続するようにしても良い。この場合、車両の盗難者が何らかの方法で車両用盗難通報装置100をセキュリティセットモードからセキュリティアンセットモードに遷移させたとしても、不正なキーを用いてエンジンを始動しようとする限り、車両の位置追跡を行う事が可能となる。
【0048】
なお、この不正指導を検出した時には、ステップS315およびステップS320における処理を省略することにより、自車位置を定期的に監視し、自車位置の変化が検出されたときには、速やかに通報処理を行う事ができる。
【0049】
また、上記実施形態では、ステップS310における初期状態の確認において、無線通信圏内である場合にのみ、ステップS315以下の処理を行い、一方、無線通信圏外である場合には、S345におけるウォーニング処理を行うようにしたが、これに限らず、初期状態におけるステップS310の無線通信圏内の検出を省略し、ステップS315以降の処理を行う事としても良い。このように、初期状態における無線通信圏内の検出処理を省略しても、無線通信圏外から無線通信圏内に変化した事を検出し、この場合に自車位置の測位を行って、自車位置の変化を検出する事ができるため、上記した実施形態と同様にして自車位置測位にかかるバッテリ消費を軽減することができる。
【0050】
また、上気した実施形態では、無線通信圏外から無線通信圏内に変化した場合に自車位置測位を行うことで、自車位置の変化を検出した時には無線通信圏内の状態にあるため、自車位置の変化を検出したときには、速やかに無線通報処理を行うことができる。しかし、これに限るものでは無く、ステップS315およびステップS320の処理順序を逆にするようにしても良い。但し、このように圏内の状態から圏外への変化を検出した時に、自車位置の変化を検出したとしても、すぐには緊急通報先に対して通報処理を行うことができないため、この場合は、ホーン/サイレン107によって車両外部に警報しておき、その後、無線通信圏内に変化した時点で、緊急通報先に対して無線通信により通報するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の盗難防止システムの全体を表す概略図である。
【図2】車両用盗難防止装置の構成を示すブロック図である。
【図3】モバイルセキュリティECUが実行する処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・車両、
20・・・モバイルセキュリティECU、
30・・・カメラモジュール、
40・・・通信モジュール、
50・・・GPS受信機。

Claims (4)

  1. 車両の盗難を検出した時に緊急通報先に対して無線により緊急通報信号を通信する無線通信手段と、
    自車位置を検出する自車位置検出手段と、
    前記無線通信手段が無線通信圏内に在るか否かを判断する圏内外判断手段と、
    車両の盗難を監視する監視制御を行う制御手段と、
    を備えると共に、
    前記制御手段は、
    車両の盗難を監視する監視制御が開始された時に、前記自車位置検出手段により第1の自車位置を検出すると共に、無線通信圏内に在ることを検出する初期状態確認手段と、
    無線通信圏内から無線通信圏外に変化した後、更に、無線通信圏内に復帰した事を検出する無線通信状態検出手段と、
    この無線通信状態検出手段により無線通信圏外から無線通信圏内に復帰した事を検出した時に、前記自車位置検出手段により圏内復帰後の第2の自車位置を検出する第2の自車位置検出手段と、
    前記第1の自車位置と第2の自車位置とを比較する比較手段と、
    この比較手段により自車位置が変化している事が検出された時に、前記無線通信手段により前記緊急通報先に対する緊急通報信号の通信を制御する通報制御手段と、
    を備える車両用盗難通報装置。
  2. 前記比較手段により第1の自車位置と第2の自車位置とを比較した後、所定時間の経過を計時する計時手段を備え、
    前記制御手段は、前記比較手段により第1の自車位置と第2の自車位置とを比較した後、自車位置が変化していない場合には、前記計時手段による所定時間の経過の計時後に、再度、前記無線通信状態検出手段による検出を行う事を特徴とする請求項1記載の車両用盗難通報装置。
  3. 前記初期状態確認手段により、車両の盗難を監視する監視制御が開始された時に、無線通信圏外に在る場合には、警告を行う警告手段を備えることを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載の車両用盗難通報装置。
  4. 無線により通信する無線通信手段と、
    自車位置を検出する自車位置検出手段と、
    前記無線通信手段が無線通信圏内に在るか否かを判断する圏内外判断手段と、
    車両の盗難を監視する監視制御を行う制御手段と、
    を備えると共に、
    前記制御手段は、
    車両の盗難を監視する監視制御が開始された時に、前記自車位置検出手段により第1の自車位置を検出する第2の初期状態確認手段と、
    前記無線通信手段における無線通信圏内および無線通信圏外を検出することで、無線通信状態の変化を検出する第2の無線通信状態検出手段と、
    この無線通信状態検出手段により無線通信状態の変化を検出した時に、前記自車位置検出手段により第2の自車位置を検出する第2の自車位置検出手段と、
    前記第1の自車位置と第2の自車位置とを比較する比較手段と、
    この比較手段により自車位置が変化している事が検出された時に、前記無線通信手段により緊急通報先に対する緊急通報信号の通信を制御する通報制御手段と、
    を備える車両用盗難通報装置。
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