JP3828751B2 - リード端子レス型抵抗器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリード端子レス型抵抗器に関し、より詳しくは高品質の製品を安定してしかも安価に製造することができ、特に音響機器の部品として好適に使用することができるリード端子レス型抵抗器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば音響機器の部品等として使用される薄型巻線抵抗器においては、帯状の抵抗体をプレスで打ち抜いた抵抗体をセラミックケース内に収容したものが存在しているが、このような固定抵抗器には打ち抜きによるバリが電流の歪みを引き起こして音質に微妙に影響を及ぼすという問題があった。
一方、抵抗体として抵抗線を使用し、該抵抗線をセラミックケース内に収納した抵抗器も存在しており、かかる抵抗器では、抵抗線の両端部にリード線を溶接し、該リード線を基板への接続端子として使用する構造が採られている。
しかしながら、このような抵抗器は、抵抗線にリード線を溶接するためにその分部品点数や製造の工程数が増加して製造コストが高くなる上に、溶接による電流、熱により組成変化を起こす為、音質に微妙な影響を与えるという問題があった。
このような問題を解決するためには、抵抗線を直接ケース外へと引き出して接続端子として使用することが考えられるが、抵抗線が細い場合にはユーザーにての基板実装時や製造工程において抵抗線をセラミックケースに入れるときに足(端子)の寸法精度を出すことが困難であり、また端子自体も曲がりやすいために、高品質を維持することが困難であった。
また、上記のような抵抗器はセラミックケース内に絶縁用のセメントを充填しているのが一般的であるが、セメント材料を構成するケイ砂、ケイ石粉末中にFe,Cr等の不純物が含有されていることによって、音の歪みが引き起こされるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであって、接続端子としてのリード線を不要として、部品点数や製造の工程数を削減して製造コストを抑えることができるとともに、製造時において抵抗線をケース内にて安定して支持することが可能で抵抗線の曲がりを防いで高品質の製品を安定して製造することができ、しかも電流の歪みが小さく音響機器の部品として好適に使用することができるリード端子レス型抵抗器を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、絶縁性ケース内に抵抗線を収容し、該抵抗線の両端部を絶縁性ケースから外部へと引き出して接続端子とするとともに、絶縁性ケース内において抵抗線を絶縁性芯板により支持してなり、前記抵抗線は全体形状が略扁平となるように波形状に成形され、隣り合う波間にて絶縁性芯板を表裏両面から挟み込むことにより絶縁性芯板に支持されてなることを特徴とするリード端子レス型抵抗器に関する。
請求項2に記載の発明は、絶縁性ケース内に充填材としてフェノール系樹脂又はエポキシ樹脂を充填してなることを特徴とする請求項1記載のリード端子レス型抵抗器に関する。
請求項3に記載の発明は、抵抗線の絶縁性ケースからの引き出し部分に絶縁性チューブを被覆してなることを特徴とする請求項1又は2記載のリード端子レス型抵抗器に関する。
これらの発明を提供することにより、上記課題を悉く解決する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るリード端子レス型抵抗器の好適な実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係るリード端子レス型抵抗器の部分断面正面図であり、図2は本発明に係るリード端子レス型抵抗器の底面図、図3は本発明に係るリード端子レス型抵抗器の部分断面側面図である。
本発明に係るリード端子レス型抵抗器は、扁平波形状に成形された抵抗線(1)と、該抵抗線(1)を収容する絶縁性ケース(2)と、該絶縁性ケース(2)内において抵抗線(1)を支持する絶縁性芯板(3)と、絶縁性ケース(2)内に充填された絶縁性充填材(4)と、絶縁性ケース(2)の下端開口部を封止する封止材(5)と、絶縁性ケース(2)からの引き出し部分の抵抗線(1)を被覆する絶縁性チューブ(6)とから構成される。尚、図2においては、封止材(5)の図示を省略している。
【0006】
抵抗線(1)は全体形状が略扁平となるように波形状に成形されており、これにより抵抗器全体を薄型に形成することを可能とし、更に低インダクタンス化と高周波域でのスイッチング歪みの減少を達成している。
抵抗線(1)の材料としては銅−ニッケル合金が好適に使用される。これは、銅−ニッケル合金を使用することにより、固定抵抗器を音響機器に使用した場合に音質の向上を図ることができるためである。
【0007】
上記抵抗線(1)は、下方向に湾曲された隣り合う波と波の間の部分で絶縁性芯板(3)を表裏両面から挟み込むことによって、絶縁性芯板(3)に支持された状態にて絶縁性ケース(2)内に配設される。
本発明における抵抗器は、後述する如く抵抗線(1)の両端部を絶縁性ケース(2)から外部へと引き出して基板への接続端子として使用するものであるが、このように抵抗線(1)を絶縁性芯板(3)に支持させることによって、抵抗器の製造時において抵抗線(1)を絶縁性ケース(2)内に入れるときに、足(端子)の寸法精度が向上し、端子自体の曲がりも防がれ、高品質の抵抗器を安定して製造することが可能となる。
絶縁性芯板(3)としては、各種セラミックスやマイカ等の絶縁材料からなる薄板材が使用され、その幅及び高さは抵抗線(1)の波形状に成形された部分の幅及び高さと略等しくされる。
【0008】
絶縁性ケース(2)は、上記した絶縁性芯板(3)に支持された状態の抵抗線(1)を収容保護するものであって、その材質は絶縁性で且つある程度の機械的強度と耐熱性を有するものであれば特に限定されないが、各種セラミックスが好適に使用される。
絶縁性ケース(2)は、抵抗線(1)及び絶縁性芯板(3)を収容するための収容孔(7)を有しており、この収容孔(7)は絶縁性芯板(3)に支持された状態の抵抗線(1)を収容可能な大きさの扁平形状とされ、ケース(2)の下端部において開口されている。
【0009】
絶縁性充填材(4)は、絶縁性ケース(2)の収容孔(7)内に充填されるものであって、本発明においては、一般的に充填材として使用されるセメントを使用してもよいが、フェノール系樹脂又はエポキシ樹脂を使用することが好ましい。これは、セメント材料を構成するケイ砂、ケイ石粉末中にはFe,Cr等の不純物が含有されているが、これらはできるだけない方が好ましいからである。
【0010】
封止材(5)は、絶縁性ケース(2)の収容孔(7)の下端開口部を封止する目的で使用されるものであり、上記したセメントが使用される。これは、ケース内全体に絶縁性充填材(4)としてフェノール系樹脂又はエポキシ樹脂を充填すると、耐湿性能が悪くまたコスト高となるため、これを防ぐために必要となるが、絶縁性充填材(4)としてセメントを使用した場合には絶縁性充填材(4)が封止材(5)としての役割をも果たすようになる。
【0011】
抵抗線(1)は、その両端部を絶縁性ケース(2)の収容孔(7)の下端開口部から外部へと引き出されており、この引き出された部分がそのまま基板への接続端子として使用される。従って、リード線が不要となり、リード線の溶接によるコストアップや品質低下を防ぐことができる。
【0012】
絶縁性チューブ(6)は、抵抗線(1)の絶縁性ケース(2)からの引き出し部分、即ち絶縁性ケース(2)の内部から外部にかけての部分において抵抗線(1)を被覆している。
絶縁性チューブ(6)の材料としては、例えば合成樹脂等製の耐熱性収縮チューブやガラス繊維パイプ等が好適に使用される。
この絶縁性チューブ(6)は、その下端部が抵抗線(1)の下端部から一定距離をあけるように設けられ、これにより抵抗器を基板上から一定距離浮かせて装着することが可能となり、放熱効果を高めることができる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、絶縁性ケース内に抵抗線を収容し、該抵抗線の両端部を絶縁性ケースから外部へと引き出して接続端子とするとともに、絶縁性ケース内において抵抗線を絶縁性芯板により支持してなり、前記抵抗線は全体形状が略扁平となるように波形状に成形され、隣り合う波間にて絶縁性芯板を表裏両面から挟み込むことにより絶縁性芯板に支持されてなることを特徴とするリード端子レス型抵抗器であるから、端子としてのリード線の溶接が不要となり、部品点数や製造の工程数を削減して製造コストを抑えることができるとともに、製造時において抵抗線をケース内にて安定した姿勢で支持することができて抵抗線の曲がりが防止される。
従って高品質の製品を安定して製造することが可能となり、しかも電流の歪みが小さいため音響機器の部品として好適に使用可能な優れた抵抗器となる。また、既存の製造設備を殆どそのまま使用できるため、設備コストを低く抑えることができる。
更に、抵抗線は全体形状が略扁平となるように波形状に成形され、隣り合う波間にて絶縁性芯板を表裏両面から挟み込むことにより絶縁性芯板に支持されてなるから、抵抗線を絶縁性芯板にて安定した姿勢で支持することができて高品質の製品を安定して製造することが可能となるとともに、低インダクタンスと高周波域でのスイッチング歪の減少を達成することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、絶縁性ケース内に充填材としてフェノール系樹脂又はエポキシ樹脂を充填してなることを特徴とする請求項1記載のリード端子レス型抵抗器であるから、抵抗器を音響機器に使用した場合の音の歪みを小さく抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、抵抗線の絶縁性ケースからの引き出し部分に絶縁性チューブを被覆してなることを特徴とする請求項1又は2記載のリード端子レス型抵抗器であるから、抵抗器を基板上から一定距離浮かせて装着することが可能となり、放熱効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリード端子レス型抵抗器の部分断面正面図である。
【図2】本発明に係るリード端子レス型抵抗器の底面図である。
【図3】本発明に係るリード端子レス型抵抗器の部分断面側面図である。
【符号の説明】
1 抵抗線
2 絶縁性ケース
3 絶縁性芯板
4 絶縁性充填材
5 封止材
6 絶縁性チューブ
Claims (3)
- 絶縁性ケース内に抵抗線を収容し、該抵抗線の両端部を絶縁性ケースから外部へと引き出して接続端子とするとともに、絶縁性ケース内において抵抗線を絶縁性芯板により支持してなり、前記抵抗線は全体形状が略扁平となるように波形状に成形され、隣り合う波間にて絶縁性芯板を表裏両面から挟み込むことにより絶縁性芯板に支持されてなることを特徴とするリード端子レス型抵抗器。
- 絶縁性ケース内に充填材としてフェノール系樹脂又はエポキシ樹脂を充填してなることを特徴とする請求項1記載のリード端子レス型抵抗器。
- 抵抗線の絶縁性ケースからの引き出し部分に絶縁性チューブを被覆してなることを特徴とする請求項1又は2記載のリード端子レス型抵抗器。
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