JP3827489B2 - 水噴霧ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は水噴霧ヘッドに関し、特に主としてトンネル等の空間内の散水システムに用いるのに適した水噴霧ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネル防災システムは、トンネルの長手方向を例えば50mの所定の距離毎に区切って防火区画を設定し、火災発生時に特定の防火区画内の所定領域に対する散水を行うものである。図16にはこのようにトンネル内に散水するための従来の散水システムを概略的に示してあり、この散水システムは貯水槽1の消火水を送水するポンプ2等の加圧水供給源と、この加圧水供給源に接続されてトンネル3内にまで延びてトンネル3内に加圧水を供給する主配管4と、トンネル3内でこの主配管4に接続された複数の分岐配管5とを備えている。
【0003】
主配管4は、トンネル3内では路床側部に設けられた監査路6内に埋設されてトンネル3に沿って、全体として例えば5区画(図16には2つの区画S1およびS2だけ示してある)の複数の受持防火区画に亘って延びている。
【0004】
分岐配管5は、各受持の防火区画内にそれぞれ必要な数だけ設けられて監査路6内に設けられた主配管4からトンネル3の側壁に沿って立上がってトンネル3の天井近くにまで延びており、これら分岐配管5のそれぞれの先端部分には、トンネル3内の所定領域内に加圧水を散水するための水噴霧ヘッド7が接続されている。従来の水噴霧ヘッド7の散水範囲は、一つの区画が50mに対して約5mであり、従って、図16に於ける区画S1、S2にそれぞれ10個の水噴霧ヘッド7が並設されることになる。
【0005】
分岐配管5の根本部分即ち低い位置には、仕切弁8と、仕切弁8の下流側に設けられた自動弁9とが設けられている。自動弁9は、火災あるいは放水試験開始時等の必要時に開いて散水のために水噴霧ヘッド7に加圧水を供給したり、鎮火あるいは試験終了時等の平常時に閉じて水噴霧ヘッド7への加圧水の供給を停止させるものである。
【0006】
このような散水システムに用いる従来の水噴霧ヘッド7は、図17および図18に示す如く、給水配管10に接続するための給水口11を持つヘッド本体12と、ヘッド本体12の近投放水口13に接続された近投用の近投ヘッド14と、ヘッド本体12の遠投放水口15に接続された遠投用の遠投ヘッド16とを備えている。この明細書で、「近投」とは水噴霧ヘッドに対して真下の部分を含む比較的近い距離の領域内に散水することを言い、また「遠投」とは近投ヘッド14ではカバーできない比較的遠い距離の領域内に散水することを言う。
【0007】
近投ヘッド14はその軸線が下方に向けられて消火水を漏斗状に散水する拡散ノズル17であり、遠投ヘッド16は消火水を棒状に放出するノズル18と、棒状に放出された消火水を衝突させて飛散方向を変えるデフレクタ19とを組み合わせたものである。図19にはこのような近投ヘッド14および遠投ヘッド16を持つ水噴霧ヘッド7による散水分布を示し、トンネル3内の受持防火区画S(例えば、トンネルの長さ方向約5m幅)に対する近投ヘッド14による散水範囲Aが受持防火区画Sの主として中央部を覆っているのに対して、遠投ヘッド16による散水範囲Bは受持防火区画Sの周辺部をカバーし、現実には散水範囲A、Bは合わさって丸みのある矩形形状に散水される。なお、近投ヘッド14および遠投ヘッド16のいずれにも、放水時には放水の圧力によりヘッドから外れる防塵カバーが被せられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような水噴霧ヘッド7は、矩形の受持防火区画Sを平面形がほぼ円形の散水範囲Aと平面形がほぼ楕円形の散水範囲Bによってカバーしている。従って、矩形の受持防火区画Sを完全にカバーするために、受持防火区画Sの範囲外の区画外領域Cもかなり広い範囲に亘って覆ってしまうことになり、この区画外領域Cに散布される消火水は無駄になることが多い。また、区画外領域Cを小さくしようとすると受持防火区画S内に散水が不十分な領域が発生してしまう。
【0009】
従って、この発明の課題は上述のような従来の水噴霧ヘッドの課題を解決することであり、また所定の防火区画内に必要かつ充分な量および分布の散水を行い得る水噴霧ヘッドを得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、この発明の水噴霧ヘッドは、本体と、この本体に下向きに設けられ、受持防火区画のうち近距離領域に散水するための近距離散水範囲Aを持つ近投ヘッドと、この近投ヘッドよりも上方の位置で本体に設けられ、受持防火区画のうち近距離散水範囲よりも遠い遠距離領域に少なくとも部分的に散水するための遠距離散水範囲Bを持つ複数の遠投ヘッドとを備え、消火時に所定の防火区画を、近距離散水範囲Aと複数の遠距離散水範囲Bとの組み合わせによって覆うようにした水噴霧ヘッドである。
【0011】
また、遠投ヘッドの少なくとも一部を扇形ノズルとすることもできる。
【0012】
また、遠投ヘッドを本体に互い違いに配置することもできる。
【0013】
また、遠投ヘッドのうち、防火区画の隅部分に散水する遠投ヘッドを棒状放水の単口ノズルとすることもできる。
【0014】
また、遠投ヘッドのうち、防火区画の隅部分に散水する遠投ヘッドを上向き角度をもって傾斜させることもできる。
【0015】
また、近投ヘッドは、下向きのノズルにデフレクタを備えるものとでき、該デフレクタの一部が僅かに上方に折り曲げられた折り曲げ部を持っているものとできる。
また、本体に給水配管を接続するための給水口を本体の上部に設け、各ヘッドの放水圧力をほぼ均等にすることもできる。
【0016】
更に、本体と、この本体に設けられ、受持防火区画の各部に散水するためのそれぞれの散水範囲を持つ複数のノズルとを備え、消火時に所定の防火区画を、複数の散水範囲の組み合わせによって覆うようにした水噴霧ヘッドに於いて、各ノズルを本体に角度可変に取り付ける自在継手を設けることもできる。
【0017】
更に、本体と、この本体に設けられ、受持防火区画の各部に散水するためのそれぞれの散水範囲を持つ複数のノズルとを備え、消火時に所定の防火区画を、複数の散水範囲の組み合わせによって覆うようにした水噴霧ヘッドに於いて、各ノズルの少なくとも一部を組み合わせて覆う防塵カバーを設けることもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1および図2には本発明の一実施形態の水噴霧ヘッド20を示し、図3にはこの水噴霧ヘッド20により散水すべき受持防火区画Sに対する散水範囲AおよびBを示す図である。なお、この受持防火区画はトンネルの長さ方向に約12.5m幅とされている。これらの図に於いて、水噴霧ヘッド20は、給水配管10に接続するためのフランジ付きの給水口21を頂部に持つほぼ中空円筒形のヘッド本体22を備えている。ヘッド本体22の底部に設けられた近投放水口23には、受持防火区画Sのうち近距離領域に散水するための近距離散水範囲Aを持つ近投ヘッド24が接続されている。また、近投ヘッド24よりも上方の位置でヘッド本体22の遠投放水口25には、受持防火区画Sのうち近距離散水範囲よりも遠い遠距離領域に少なくとも部分的に散水するための遠距離散水範囲B1−B4を持つ複数の遠投ヘッド26−29が接続されている。このように、ヘッド本体22に給水配管10を接続するための給水口21がヘッド本体22の上部に設けられて、各ヘッド24および26−29がほぼ集約された位置に配置されているので、それらの放水圧力はほぼ均等になる。なお、給水口21がヘッド本体22の上部にあるので、トンネルない天井面辺りの配管が行いやすく、縦方向の流水が近投ヘッド24に到達するので近距離散水範囲Aが歪むことはない。
【0019】
近投ヘッド24は、その軸線が真下に向けられて消火水を放出するノズル30と、ノズル30から放出された消火水を衝突させて飛散方向をほぼ直角に変えるデフレクタ31とを組み合わせたものである。デフレクタ31は図4に示す如き放射状スリットの入った矩形の平板状32のものでも良いが、図5に示す如き放射状スリットを持つ矩形平板の一部が僅かな角度を持って上方に折り曲げられた折り曲げ部33を持つデフレクタ31を用いるのが望ましい。なお、デフレクタ31は、矩形平板状32のものを用いることで、図3の散水範囲Aは多少角張ることとなり、真円に放水するのに比べて無駄な領域を更に減少させることができる。
【0020】
図4に示す平板状のデフレクタ32を用いた場合には、図6に示す如き噴霧パターンとなり、遠投ヘッド26−29だけの場合の本来の散水パターン34(破線)が、デフレクタ32による噴霧パターン35に引き寄せられて実線で示す散水パターン36となり、遠投ヘッドの散水が遠くまで届かなくなってしまう。これは、遠投ヘッド26−29の散水がデフレクタ32により散水の勢いに放水当初から引き寄せられるためである。
【0021】
図5に示す折り曲げ部33を持つデフレクタ31を用いると、図7に示す如きパターンとなり、消火水がデフレクタ32により噴霧パターン37で示すように上方に角度を持って放出されるために、遠投ヘッド26−29だけの場合の本来の散水パターン34(破線)は僅かしか吸い寄せの影響を受けずに散水パターン38となり、遠投ヘッドの散水を充分遠くにまで届かせることができる。これは、遠投ヘッド26−29の散水がデフレクタ32による散水に当初引かれず、その後離れるので、度合いが小さくなるからである。
【0022】
遠投ヘッド26−29は、いずれも断面が扁平な開口を持っていて消火水を扁平に広げて散水させる扇形ノズルであり、遠投ヘッド26および27はヘッド本体22のほぼ中央部に並べて設けられており、遠投ヘッド28および29は遠投ヘッド26および27に対してより高い位置で周方向に外側に設けられていて、遠投ヘッド26−29が千鳥にあるいは互い違いに配置されていると言うこともできる。
【0023】
図3に示す如く、このような近投ヘッド24および遠投ヘッド26−29を持つ水噴霧ヘッド20による散水分布によれば、受持防火区画Sに対する近投ヘッド24による散水範囲Aが受持防火区画Sの主として水噴霧ヘッド20から見て手前の領域を覆っているのに対して、遠投ヘッド26、27、28および29によりそれぞれ散水範囲B1、B2、B3およびB4が得られ、受持防火区画Sの遠い部分の領域をカバーしている。このように、受持防火区画Sは近距離散水範囲Aと複数の遠距離散水範囲B1−B4との組み合わせによって覆われる。
【0024】
このような水噴霧ヘッド20によれば、矩形の受持防火区画Sが平面形がほぼ円形の散水範囲Aと平面形がほぼ楕円形の複数の散水範囲B1−B4とによってカバーされている。従って、矩形の受持防火区画Sが不必要に大きな無駄な領域内を持つことなく合理的に完全にカバーされているので、消火水の無駄が少なく、一様に充分に散水することができる。
【0025】
実施の形態2.
図8乃至図10には本発明の別の実施形態として、例えば25mの受持防火区画Sを単一のヘッドで完全にカバーするための水噴霧ヘッド40を示す。水噴霧ヘッド40は比較的大きなヘッド本体41を持ち、ヘッド本体41には頂部に給水口42が形成され、底部にデフレクタ43を持つ近投ヘッド44が形成され、外周壁には多数の遠投ヘッドである扇形ヘッド45−55が設けられている。この水噴霧ヘッド40によれば、25mの受持防火区画Sの全域を1つの散水範囲および11個の散水範囲(図示してない)によってカバーすることができる。この扇形ヘッド45−55は、詳細には示さないが、その放出口の形状によって距離および水量を調整でき、例えば正面のヘッド50は、その両側のヘッド49、51よりも若干距離が短くなるよう施されている。また、受持防火区画Sの両角をねらうヘッド48、52は最も長い距離に放水し、横並びのヘッド49、50、51等よりも少し上方に配置されている。
【0026】
実施の形態3.
図11乃至図15には更に別の実施形態の水噴霧ヘッド60を示す。この水噴霧ヘッド60も25mの受持防火区画を単一のヘッドで完全にカバーするためのものである。水噴霧ヘッド60は、ほぼ中空円筒部61に部分的に環状の膨出部62および63が形成された形状であるヘッド本体64を備えている。ヘッド本体64は頂部に給水口65を持ち、底部に僅かな折り曲げ部91を形成したデフレクタ66を持つ近投ヘッド67を持ち、外周壁には多数の遠投ヘッドである扇形ヘッド68−80が設けられている。下方の膨出部63に設けられた扇形ヘッド68−73は6本あり、上方の膨出部62に設けられた扇形ヘッド74−78も6本あるが、上段と下段の扇形ヘッドは互いに千鳥即ち互いに食い違った位置に設けられており、狭い空間内に比較的多数のヘッドを配置できるようにしてある。
【0027】
二段に配置された扇形ヘッド68−78の上方には、ヘッド本体64の円筒部61に設けられた単口ヘッドの遠投ヘッド79および80が設けられている。これらの遠投ヘッド79、80、79aおよび80aは、それぞれ棒状に散水するので、特に遠くにまで放水することができる。
【0028】
これらの遠投ヘッド68−80はいずれもヘッド本体64に図14に示す如き自在継手としてのボールジョイント81により接続されている。ボールジョイント81はヘッド本体64に一体に形成された放出口82の先端に形成されたシール座83上にボール84が乗せられ、このボール84をキャップ85により放出口82に自由に回転できるように保持し、ボール84にヘッドを貫通するようにして固着したものである。このようなボールジョイント81によりヘッド、例えばヘッド68を接続すれば、散水ヘッドの方向を自由に調整することができるので、散水範囲を製造時や現場で微調整することができる一方、散水ヘッドの角度が放水の圧力によって変わってしまうことがない。このボールジョイント81は、他の実施形態にも適用できるのは勿論であるし、その他ヘッドを組み合わせるときに用いれば有用である。
【0029】
このような水噴霧ヘッド60による散水範囲は図15に示すように、25mの受持防火区画Sの全域を近投ヘッド67による1つの散水範囲Aと13本の遠投ヘッド68−80による13個の散水範囲B1−B13によってカバーすることができる。
【0030】
近投ヘッド67および各遠投ヘッド68−80には使用してないときに排気ガス、エンジンオイル、タイヤ屑、砂、塵等の異物によって散水ヘッドの機能が損なわれないように、散水ヘッドを覆う防塵カバーを設けることもできる。このとき、散水ヘッドが多数であるので、個々のヘッドにカバーを付けるのではなく、幾つかのヘッドをまとめてグループを作り、各グループ単位で防塵カバーを付けると良い。個々のヘッドにそれぞれ防塵カバーを付けると、カバーに外れる順番が発生した場合に、流水による圧力の逃げもあって、最後の一個等が十分な圧力を受けずに残ってしまう場合があり、放水圧力によっても外れないカバーがあって散水分布に歪みが生ずることとなるが、複数個のヘッドに一つの防塵カバーを取り付ければ、カバーに十分な水圧をかけることができ、一度に外れるので、分布が歪むことがない。
【0031】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の水噴霧ヘッドは、本体と、この本体に下向きに設けられ、受持防火区画のうち近距離領域に散水するための近距離散水範囲Aを持つ近投ヘッドと、この近投ヘッドよりも上方の位置で本体に設けられ、受持防火区画のうち近距離散水範囲よりも遠い遠距離領域に少なくとも部分的に散水するための遠距離散水範囲Bを持つ複数の遠投ヘッドとを備え、消火時に所定の防火区画を、近距離散水範囲Aと複数の遠距離散水範囲Bとの組み合わせによって覆うようにした水噴霧ヘッドである。従って、所定の防火区画内に必要かつ充分な量および分布の散水を行い得る水噴霧ヘッドが得られる。
【0032】
また、遠投ヘッドの少なくとも一部が扇形ノズルであるので、散水分布が一様となる。
【0033】
また、遠投ヘッドを本体に互い違いに配置してあるので、多数のヘッドを比較的小さなヘッド本体に設けることができる。
【0034】
また、遠投ヘッドのうち、防火区画の隅部分に散水する遠投ヘッドを棒状放水の単口ノズルとするので、遠距離の散水範囲にまで充分な量の消火水を正確に供給することができる。
【0035】
また、遠投ヘッドのうち、防火区画の隅部分に散水する遠投ヘッドを上向き角度をもって傾斜させてあるので、遠距離の散水範囲にまで充分な量の消火水を正確に供給することができる。
【0036】
また、近投ヘッドは、下向きのノズルにデフレクタを備えるもので、デフレクタの一部が僅かに上方に折り曲げられているので、遠投ヘッドの散水パターンの吸い寄せを僅かにすることができる。
また、本体に給水配管を接続するための給水口を本体の上部に設け、各ヘッドの放水圧力をほぼ均等にしてあるので、散水パターンの調整が容易である。
【0037】
更に、遠投ヘッドを本体に角度可変に取り付ける自在継手としてのボールジョイントを設けてあるので、散水ヘッドの方向を自由に変えることができ、散水範囲を現場で微調整することができる上に、散水ヘッドの角度が放水の圧力によって変わってしまうことがない。
【0038】
更に、各近投ヘッドおよび遠投ヘッドの少なくとも一部を覆う防塵カバーを設けることもできるので、使用してないときに排気ガス、エンジンオイル、タイヤ屑、砂、塵等の異物によって散水ヘッドの機能が損なわれないように、散水ヘッドを覆うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の水噴霧ヘッドを示す側面図。
【図2】 本発明の水噴霧ヘッドを示す正面図。
【図3】 図1の水噴霧ヘッドによる散水分布を示す分布図。
【図4】 図1の水噴霧ヘッドに使用できるデフレクタの斜視図。
【図5】 図1の水噴霧ヘッドのデフレクタの斜視図。
【図6】 図4のデフレクタによる散水パターンを示すパターン図。
【図7】 図5のデフレクタによる散水パターンを示すパターン図。
【図8】 本発明の別の実施形態の水噴霧ヘッドを示す平面図。
【図9】 図8の水噴霧ヘッドを示す正面図。
【図10】 図8の水噴霧ヘッドを示す側面図。
【図11】 本発明の更に別の実施形態の水噴霧ヘッドを示す側面図。
【図12】 図11の線A−Aに沿った水噴霧ヘッドの断面図。
【図13】 図11の水噴霧ヘッドの平面図。
【図14】 図11の水噴霧ヘッドのボールジョイントを示す断面図。
【図15】 図11の水噴霧ヘッドによる散水パターンを示すパターン図。
【図16】 本発明の水噴霧ヘッドを適用できる散水システムを示す概略図。
【図17】 従来の水噴霧ヘッドの側断面図。
【図18】 図17の水噴霧ヘッドの正面図。
【図19】 図17の水噴霧ヘッドによる散水パターンを示すパターン図。
【符号の説明】
20 本体、S 受持防火区画、A 近距離散水範囲、23 近投ヘッド、B遠距離散水範囲、26−29 遠投ヘッド、26−29 扇形ノズル、79 単口ノズル、10 給水配管、21 給水口、81 ボールジョイント。
Claims (4)
- 給水配管に接続するための給水口を頂部に持つほぼ中空円筒形の本体と、
この本体の底部に下向きに設けられ、受持防火区画のうち近距離領域に散水するための近距離散水範囲Aを持つ近投ヘッドと、
この近投ヘッドよりも上方の位置で上記本体に互い違いに配置されるように設けられ、受持防火区画のうち上記近距離散水範囲よりも遠い遠距離領域に少なくとも部分的に散水するための遠距離散水範囲Bを持つ複数の遠投ヘッドとを備え、
消火時に所定の防火区画を、近距離散水範囲Aと複数の遠距離散水範囲Bとの組み合わせによって覆うようにした水噴霧ヘッドであって、
上記近投ヘッドは、下向きのノズルに対して平板状のデフレクタを備え、該デフレクタの一部が僅かに上方に折り曲げられた折り曲げ部を持っており、
該デフレクタにより消火水を上方に角度を持って放出して、上記複数の遠投ヘッドの散水パターンが上記デフレクタによる散水に引き寄せられる度合いを小さくした水噴霧へッド。 - 上記遠投ヘッドの少なくとも一部が扇形ノズルである請求項1記載の水噴霧ヘッド。
- 上記遠投ヘッドのうち、防火区画の隅部分に散水する遠投ヘッドが棒状放水の単口ノズルである請求項1または2記載の水噴霧ヘッド。
- 上記遠投ヘッドのうち、防火区画の隅部分に散水する遠投ヘッドが上向き角度をもって傾斜してなる請求項1から3のいずれか記載の水噴霧ヘッド。
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