JP3827014B2 - 電磁波読み取り可能なデータキャリア - Google Patents

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本発明は、例えば航空タグ、物流管理用ラベル、無人改札用パス等として好適な電磁波読み取り可能なデータキャリアに係り、特に、低コストで大量生産が可能な電磁波読み取り可能なデータキャリアに関する。
この種の電磁波読み取り可能なデータキャリアとしては、例えば、特開平6−243358号公報に記載された航空タグが知られている(特許文献1参照)。この航空タグは、近い将来、空港における顧客荷物の管理等に使い捨て方式で使用されることが予測され、その際には、例えば世界的規模の航空会社の場合、その1社だけでも月産850万枚と言った膨大の需要が見込まれる。そのため、この種の航空タグに関しては、超低コストな大量生産技術の確立が望まれている。
同公報に記載された航空タグは、長方形状を有するPETフィルム製基体の片面に、アンテナコイルとなる渦巻状導体パターンと、送受信回路やメモリ等となるIC部品を搭載して構成されている。なお、読み取り用電磁波の周波数としては13.56MHzが予定されている。
アンテナコイルとなる渦巻状導体パターンは、PETフィルムの片面に被着されたアルミ箔をエッチング処理にて選択腐食させることで形成することができる。そのため、公知のフォトリソ技術によるレジスト形成工程、それに続く湿式エッチング工程等により、RTR(Roll To Roll)による連続生産ラインを実現することができる。一方、送受信回路やメモリ等となるIC部品は1チップ化されたフリップチップとされており、このフリップチップは異方導電シートを介してPETフィルム製基体に接着固定される。
特開平6−243358号公報
しかしながら、上述の構造の航空タグにあっては、PETフィルム製基体に実装されるIC部品がフリップチップ構造で脆いことから、基体が折り曲げられると簡単に割れてしまうと言う欠点がある。この欠点は、フリップチップを覆って保護するポッティング部を形成すれば解決するが、ポッティング部に使用される熱硬化性樹脂の硬化には120?,30分の加熱が必要であるため、連続生産ラインがその分だけ停滞することに加え、そのような長時間の加熱にPETフィルムが耐えられない等の問題がある。
加えて、上述の構造の航空タグにあっては、フリップチップをPETフィルム製基体上に直付けする方法を採用しているため、フリップチップとアンテナコイルとの電気的接続を可能とするためには、アンテナコイルとなる渦巻状導体パターンの内周側端子及び外周側端子の双方を、渦巻状導体パターンの内外周一方の側に偏って並置させねばならない。そのためには、ジャンパ部材により周回導体束を跨ぐか或いは裏面側導体により周回導体束の下を潜らせるかの他はない。ジャンパ部材で跨ぐ方法は工数増大によりコストアップを招く。裏面側導体により潜らせる方法では両面導体基材が必要となるためコストアップとなる。さらに、フリップチップの大きさは1.5mm×1.5mm程度、その一対の端子パッドの間隔は1mm程度であるため、フリップチップ接続用の導体パターンの配置には高精度の位置決めが必要となって、製品の歩留まりが低下する。
この発明は、上述の問題点に着目してされてものであり、その目的とするところは、例えば航空タグ、物流管理用ラベル、無人改札用パス等として好適な電磁波読み取り可能なデータキャリアの超低コストな大量生産を可能とすることにある。
この発明の電磁波読み取り可能なデータキャリアは、フィルム状、シート状、乃至薄板状の絶縁性基体に、アンテナコイルを構成する渦巻状導体パターンを保持させてなるデータキャリア本体と、
フィルム状、シート状、又は薄板状の絶縁性小片に送受信回路やメモリ等を構成する電子部品を保持させてなる電子部品モジュールと、を有し、
前記渦巻状導体パターンを構成する周回導体束は、互いに平行な2本の縦線束部と、互いに平行な2本の横線束部と、1本の斜め線束部とを有する五角形に形成されており、
前記電子部品モジュールは、その絶縁性小片が、渦巻状導体パターンを構成する周回導体束の斜め線束部分を跨ぐようにしてデータキャリア本体上に搭載され、かつ渦巻状導体パターンとの電気的接続は、渦巻状導体パターンの内周側と外周側とに分離して別個に行われる。
このような構成によれば、データキャリア本体の製造工程にはポッティング処理が含まれないため、連続製造ラインを停滞させることがない。また、電子部品モジュールの生産はバッチ処理でもデータキャリア本体の生産速度に見合う量が生産可能である。加えて、電子部品自体はそれを搭載する絶縁性小片を介してアンテナコイルと電気的に接続されるので、アンテナコイルのパッドを内外周の一方に並置させるためのジャンパ部材や裏面導体が不要である。従って、データキャリア本体は連続生産ラインで生産する一方、電子部品モジュールはバッチ処理で生産し、その後で両者を結合すると言う生産工程を採用することで、この種のデータキャリアの超低コストな大量産が可能となる。
しかも、この発明によれば、電子部品モジュールは、その絶縁性小片が、渦巻状導体パターンを構成する周回導体束の斜め線束部分を跨ぐようにしてデータキャリア本体上に搭載されるから、矩形のデータキャリア本体上には、斜め線束部分に対応して電子部品モジュール搭載のためのスペースが独りでに確保される。
以上の説明で明らかなように、この発明によれば、例えば航空タグ、物流管理用ラベル、無人改札用パス等として好適な電磁波読み取り可能なデータキャリアの超低コストな大量生産が可能となる。
以下、この発明に係るデータキャリアの一実施形態を添付図面に従って説明する。
先に説明したように、この発明に関わる電磁波読み取り可能なデータキャリアは、フィルム状、シート状、乃至薄板状の絶縁性基体に、アンテナコイルを構成する渦巻状導体パターンを保持させてなるデータキャリア本体と、フィルム状、シート状、又は薄板状の絶縁性小片に送受信回路やメモリ等を構成する電子部品を保持させてなる電子部品モジュールと、を有し、前記渦巻状導体パターンを構成する周回導体束は、互いに平行な2本の縦線束部と、互いに平行な2本の横線束部と、1本の斜め線束部とを有する五角形に形成されており、前記電子部品モジュールは、その絶縁性小片が、渦巻状導体パターンを構成する周回導体束の斜め線束部分を跨ぐようにしてデータキャリア本体上に搭載され、かつ渦巻状導体パターンとの電気的接続は、渦巻状導体パターンの内周側と外周側とに分離して別個に行われる。
(第1実施形態)
データキャリアの実施形態の一例が図1に示されている。それらの図に示されるように、このデータキャリアDCは、25μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)製基体101の片面に、10μm厚の銅箔製渦巻き状導体パターン(アンテナコイルに相当)102を保持させてなるデータキャリア本体100と、70μm厚のガラスエポキシ製小片201にベアチップIC202を実装してなる電子部品モジュール200とを有する。そして、電子部品モジュール200は、その小片201が、渦巻状導体パターン102を構成する周回導体束102aを跨ぐ(換言すれば交差する)ようにしてデータキャリア本体100上に搭載され、かつ渦巻状導体パターン102との電気的接続は、渦巻状導体パターン102の内周側端子パッド103と外周側端子パッド104とにおいて行われる。
電子部品モジュール200の実装構造の一例が図2の拡大断面図に示されている。図1並びに図2に示されるデータキャリア本体100並びに電子部品モジュール200の製造方法は、以下に順次詳細に説明される。
アンテナコイルを構成する渦巻状導体パターン102の作成工程の一例が図3に示されている。同図を参照して、PETフィルム製基体101の片面にアンテナコイルとなる渦巻状導体パターン102を形成する際の手順を説明する。
(工程A)
まず、最初に、Cu−PET積層基材1を用意する。一例として25μm厚のPETフィルム2の片面に、ウレタン系接着剤を介して10μm厚の銅箔3を重ね、これを150℃、圧力5kg/cmの条件で熱ラミネートを経て積層接着させる。これにより、PETフィルム2の表面に銅箔3が接着されたCu−PET積層材1が完成する。
(工程B)
次に、Cu−PET積層材1の銅箔3の表面上に渦巻形状のエッチングレジストパターン4を形成する。すなわち、コイルの特性として必要なL値、Q値を得るターン数、線幅、ピッチ、内外周をもつ渦巻形状に、例えばオフセット印刷法を用いて絶縁性のエッチングレジストインクを銅箔3上に印刷する。このときのレジストインクとしては、熱又は活性エネルギー線で硬化するタイプのものを使用する。活性エネルギー線としては紫外線または電子線を使用し、紫外線を用いる場合にはレジストインクに光重合剤を入れて使用する。
(工程C)
次に、Cu−PET積層材1の銅箔3の表面上における、電子部品モジュール200の電極との電気的導通接続を行う位置に、導電性インクで必要電極形状の導電性エッチングレジストパターン5a,5bを形成する。このレジストパターン5a,5bの形成は前記工程と同様のオフセット印刷にて行い、レジストインクとしては、120℃、20分程度の熱処理で硬化する熱硬化性導電接着剤を用いる。尚、この工程に於ける導電性インクの印刷は、一般的に実施されるスクリーン印刷法を用いてもよく、またインク材として、例えばAg粒子と熱可塑性接着剤の混合物に光重合剤を入れたもの、あるいはハンダペースト等を用いてもよい。
(工程D)
次いで、エッチングレジストパターン4,5a,5bから露出する銅箔部分6を従来公知のエッチングを行うことにより除去し、アンテナコイルとなる渦巻状導体パターン(図1における102)を形成する。このエッチング処理に際しては、エッチング液としてFeCl2(120g/l)を50℃の条件にて使用し銅箔3を除去する。この後、一般的には前記工程Bに於いて形成した絶縁性のエッチングレジスト4を除去しないと、電子部品を回路上、すなわちアンテナコイルを構成する渦巻状パターン上に実装することはできないが、本発明においては先の工程Cで説明したように導電性のレジストパターン5a,5bがあり、この位置に電子部品を実装することにより絶縁性のレジストを除去する必要がない。すなわち、本発明によりエッチングレジストの剥離工程を省くことができ、さらにエッチングレジスト4が銅箔製回路パターン表面の絶縁性保護層としても機能するという効果が得られる。
(工程E)
最後に、本実施形態に於いては後述する電子部品モジュールの凸部(ポッティング部)が挿入可能な透孔7をプレス加工する。以上によりPETフィルム製基体2(101)の片面にアンテナコイルとなる渦巻状導体パターン8(102)が保持されたデータキャリア本体100が完成する。
次に、電子部品モジュール200の作成工程の一例が図4に示されている。同図を参照して、フィルム状乃至シート状の絶縁性小片201の上に、送受信回路やメモり等を構成する電子部品であるベアチップIC202を保持させ、さらにこのベアチップIC202(14)を覆って保護する樹脂製のポッティング15部を形成する手順を説明する。
(工程A)
先ず、最初の工程では、70μ厚の銅箔張りガラスエポキシテープ9(例えば、CS−3524(利昌工業(株)製)を用意する。なお、図において、10はガラスエポキシ製のテープ基材、11はテープ基材10上に被着された銅箔である。
(工程B)
次に、テープ基材10の銅箔11を所要配線パターン形状に加工する。同時に、銅箔11を互いに絶縁分離された二つの導体領域11a,11bを形成するために孔部乃至溝部12等の加工も行う。このときの加工方法は、従来公知のエッチングを用いてもよいが、配線パターンの形状が単純な場合はプレス加工を用いるほうがより低コストに実施できる。
(工程C)
次に、銅箔11の表面上に異方導電フィルム13を積層する。この異方導電フィルム13は、絶縁性の樹脂フィルム基材中に導電性粒子を分散混入してなるものであり、通常の状態では面方向並びに厚さ方向のいずれにも絶縁性を有するが、これに加熱下において局部的に圧力を加えると、その圧力を加えられた部分のみが潰れて局部的に厚さ方向にのみ導通する性質を有するものである。フィルム基材として、例えば熱可塑性樹脂をベースとした可撓性のものを使用すれば、データキャリア本体100に対する曲げ等の変形に対しても接近剥離等の問題を生じない。
(工程D)
次に、異方導電性フィルム13を使用して、電子部品であるベアチップIC14(図1の202に相当)を、ガラスエポキシテープ基材10の表面に銅箔11により形成された導体パターンの上に実装する。電子部品であるベアチップIC14は、その底面から接続用のバンプ14a,14bを突出させた、いわゆる表面実装型部品として構成されている。その底部から突出するバンプ14a,14bを異方導電フィルム13にめり込ませた状態にて、異方導電フィルム13を構成する樹脂材に融着固定される。また、異方導電フィルム13を構成する樹脂材には多数の導電性粒子が分散混入されており、これらがバンプ14a,14bと銅箔11の導体パターンとの間に密に介在されることにより、バンプ14a,14bと銅箔11の導体パターンとの間の電気的導通が確保される。ベアチップIC14の実装は、IC14を所定位置に配置した後、加熱温度160℃、加熱時間20秒で異方導電フィルム13を加熱しつつ、負荷圧力21.7kg/cmによりIC14を基材10へと押し付けることで行われる。すると、異方導電フィルム13を構成するフィルム材が局部的に軟化溶融して、ベアチップIC14の底面から突出するバンプ14a,14bがフィルム材に固定される一方、フィルム材内の導電粒子が密接して電気的結合が行われる。
(工程E)
次に、電子部品であるベアチップIC14を樹脂のポッティングにより封止して、電子部品モジュール(図1の200に相当)を完成させる。このポッティング部15は、例えば熱硬化性の樹脂を、ディスペンサ、スクリーン印刷等の方法によって電子部品であるベアチップIC14の上にこれを覆うように供給し、温度120℃、時間1時間の熱処理を経て硬化させることにより行われる。
尚、以上の工程において、電子部品を搭載するための絶縁性小片201の素材としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、あるいはポリイミドフィルム等を用いてもよい。
次に、電子部品モジュール200を、その絶縁性小片201が、渦巻状導体パターン102を構成する周回導体束102aを跨ぐようにしてデータキャリア本体100上に搭載し、かつ渦巻状導体パターンとの電気的接続を、渦巻状導体パターン102の内周側と外周側とに分離して別個に行う手順を、図5を参照して説明する。
(工程A)
まず、電子部品モジュール200の電子部品搭載面とデータキャリア本体100の導電パターン形成面とが対向するようにし、かつ電子部品モジュール200が、渦巻状導体パターン102を構成する周回導体束102aを跨ぐ(換言すれば、交差する)ようにして、電子部品モジュール200をデータキャリア本体100上に搭載する。このとき、電子部品であるベアチップIC14を覆うポッティング部15は、データキャリア本体100側に開けられた孔7に受け入れられる。さらに、電子部品モジュール200側において、ベアチップIC14のバンプ14a,14aへ導通する一対の銅箔領域11a,11bは、データキャリア本体100側において、一対の導電性レジストパターン5a,5bの真上に位置される。つまり、電子部品モジュール200側の銅箔領域11a,11bとデータキャリア本体100側の導電性レジストパターン5a,5bとは相対峙することとなる。
(工程B)
次に、温度160℃で加熱した圧子16a,16bを電子部品モジュール200上から、特に、一対の導電性レジストパターン5a,5bの真上部に負荷圧力21.7kg、時間20秒間押し当てる。このとき、異方導電フィルム13を構成するフィルム基材が局部的に軟化溶融して、電子部品モジュール200の端子領域11a,11bとデータキャリア本体100側の導電性レジストパターン5a,5bとが接着固定される。さらに、異方導電フィルム13内の導電粒子が圧子16a,16bに相当する部分のみ局部的に密接し、該部のみが厚さ方向へ導通して両者の電気的結合が確保される。他方、変形のない異方導電フィルム部分は絶縁を保ったまま電子部品モジュール200とデータキャリア本体100との接合に利用でき、さらに渦巻状導体パターン102の表面のエッチングレジスト4が絶縁材として残留しているため、電子部品モジュール200の絶縁性基材小片10(201)上の配線パターン(図示せず)が、渦巻状導体パターン102の内外周を結ぶジャンパ部材を兼ねることとなる。その結果、従来構造のように、ジャンパ部材や裏面配線パターン等を使用せずとも、渦巻状導体パターン102とベアチップIC14との電気的接続が可能となる。
以上の工程により本発明に係る電磁波読み取り可能なデータキャリア1が完成されるが、特にこの実施形態においては、エッチングマスクの形成を、オフセットあるいはグラビア印刷等の高速印刷法で実施したこと、及び該エッチングマスクを絶縁性のレジストインクと導電性のインクの2色連続印刷で実施し、エッチングマスクの剥離を不要にしたことにより、従来のフォトリソ法で必要であったエッチング工程を大幅に削減できる。
(第2実施形態)
この実施形態においては、第1実施形態の電子部品モジュール200の構成に於いて、異方導電フィルム13の代わりに、ハンダが使用されている。第2実施形態における電子部品モジュール200の製造工程を図6を参照しながら説明する。
(工程A)
先ず、最初の工程では、70μ厚の銅箔張りガラスエポキシテープ9(例えば、CS−3524(利昌工業(株)製)を用意する。なお、図において、10はガラスエポキシ製のテープ基材、11はテープ基材10上に被着された銅箔である。
(工程B)
次に、テープ基材10の銅箔11を所要配線パターン形状に加工する。同時に、銅箔11を互いに絶縁分離された二つの導体領域11a,11bを形成するために孔部乃至溝部12等の加工も行う。このときの加工方法は、従来公知のエッチングを用いてもよいが、配線パターンの形状が単純な場合はプレス加工を用いるほうがより低コストに実施できる。
(工程C)
次に、テープ基材10上の銅箔製配線パターンの所定の位置にスクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、又はディスペンサ等によりハンダペースト17を供給する。その後、120℃、5分程度の乾燥を経て、ハンダペースト17を乾燥させる。
(工程D)
次に、ハンダペーストを塗布した端子部等以外の基材9上の表面に粘着材18を塗布する。この時の塗布は、例えば100meshのスクリーン等によりアクリル系粘着材(例えばDB−5541:ダイヤボンド工業(株)製)を印刷塗布した後、100℃、10分の乾燥を経て形成される。
なお、この粘着材18は、その後の工程において、電子部品モジュール200をデータキャリア本体100上に実装する際の接合工程中の仮固定部材として利用でき、さらにハンダによる接合強度を補強する効果もある。但し、ハンダ17の接合力のみで十分な強度が得られるのであれば、この粘着材18は必要ではない。
(工程E)
次に、底面から接続用のバンプ14a,14bを突出させた第1実施形態と同様な電子部品であるベアチップIC14を、銅箔11による配線パターン上の接続端子部に対応させて配置させた後、従来公知のリフロー等の工程を経て、ガラスエポキシテープ9上にベアチップIC14を実装する。
尚、この時使用するハンダペースト17としてSu−Zn系、Su−Bi系等の低融点ハンダを用いれば、基材10としてPET(ポリエチレンテレフタレート)等の耐熱性の乏しい素材を用いることができる。
(工程F)
次に、第1実施形態と同様な方法により、電子部品であるベアチップICを樹脂封止して、ポッティング部15を形成する。
次に、図6に示される工程で作成された電子部品モジュール200を、その絶縁性小片201が、渦巻状導体パターン102を構成する周回導体束102aを跨ぐようにしてデータキャリア本体100上に搭載し、かつ渦巻状導体パターンとの電気的接続を、渦巻状導体パターン102の内周側と外周側とに分離して別個に行なう手順を、図7を参照して説明する。
(工程A)
まず、電子部品モジュール200の電子部品搭載面とデータキャリア本体100の導電パターン形成面とが対向するようにし、かつ電子部品モジュール200が、渦巻状導体パターン102を構成する周回導体束102aを跨ぐ(換言すれば、交差する)ようにして、電子部品モジュール200をデータキャリア本体100上に搭載する。このとき、電子部品であるベアチップIC14を覆うポッティング部15は、データキャリア本体100側に開けられた孔7に受け入れられる。さらに、電子部品モジュール200側において、ベアチップIC14のバンプ14a,14bへ導通する一対の銅箔領域11a,11bは、データキャリア本体100側において、導電性レジストが配置された一対の導電性レジストパターン5a,5bの真上に位置される。つまり、電子部品モジュール200側の銅箔領域11a,11bとデータキャリア本体100側の導電性レジストパターン5a,5bとは相対峙することとなる。このとき、電子部品モジュール200上に粘着材18が塗布されていると、電子部品モジュール200とアンテナコイルとなる導電性パターン8が搭載されたデータキャリア本体100とを接着固定し、以下の工程を安定に行うことができる。
(工程B)
次に、温度120℃で加熱した圧子16a,16bを電子部品モジュール200の上から、特に、一対の導電性レジストパターン5a,5bの真上部に負荷圧力10kg/cm、時間1秒間押し当てる。すると、電子部品モジュール200側のハンダペースト17及びデータキャリア本体100側の導電性レジストパターン5a,5b(ハンダペーストあるいは熱可塑性導電Agペーストを用いる)が軟化溶融して、電子部品モジュール200側の銅箔領域11a,11bとデータキャリア本体100側のレジストパターン5a,5bが接着固定される。このとき、渦巻状導体パターン表面のエッチングレジスト4が絶縁材として残留しているために、電子部品モジュール200の基材上の配線回路が、コイル内外周を結ぶジャンパ線を兼ねることができる。加えて、粘着材18が塗布されていれば、この粘着材18が電子部品モジュール200とデータキャリア本体100との接合強度を向上させると共に、絶縁材としての役割をも担うことができる。
(第3の実施形態)
次に、電子部品モジュール200を構成する絶縁性小片201の電子部品搭載面と、データキャリア本体100を構成する絶縁性基体101の渦巻状導体パターン形成面とが対面するようにして、電子部品モジュール200をデータキャリア本体100上に搭載すると共に、絶縁性小片201上において電子部品を覆って保護するポッティング部15が、絶縁性基体101上に形成された渦巻状導体パターン102の周回導体束102aの真上に位置するようにした実施形態が図図8(A),(B)に示されている。なお、図8(B)は図8(A)におけるB−B線断面図である。
同図に示されるように、電子部品モジュール200を構成する絶縁性基材小片201は短冊状に形成され、その中央部の図では下面にベアチップIC14が搭載され、樹脂にてポッティング部15が被覆形成されている。また、絶縁性基材小片201の下面には、ベアチップIC14の一対の端子へと導通する帯状の導体領域19a,19bが形成されている。これらの導体領域19a,19bは熱硬化性導電接着剤にて形成されている。一方、それらの導体領域19a,19bと対向するデータキャリア本体100側には、その表面に導電性レジストパターン5a,5bが塗布された一対の端子パッドが配置されている。導電性レジストパターン5a,5bとしては、熱可塑性導電性接着剤が使用されている。それらの端子パッドは、渦巻状導体パターン102の内周側及び外周側の端子に導通している。そのため、データキャリア本体100の上に電子部品モジュール200を重ねた状態で、180℃、5秒間の加圧を行えば、両者は接着されると共に、アンテナコイルとの電気的接続も完了する。加えて、ベアチップIC14を取り囲むポッティング部15は、導体束8の真上に位置することとなるため、その両脇に配置される端子パッドの専有面積が最小となる。また、特にこの例では、絶縁性小片201の素材として、遮光性を有するものが使用されている。ここで、遮光性素材としては、例えば、25m厚の白色PETフィルム(UL−9:帝人株式会社製)、紫外線カットフィルム、各種の有色フィルム等を挙げることができる。そのため、ICチップ上のアナログ回路形成面を光の暴露による破壊より保護することができると言う効果を有する。
尚、以上説明した図5,図7の実装方法では加熱圧子を用いているが、図9に示されるように、電子部品モジュール200を構成する基材20上の導体回路21としてアルミニウムを使用すれば、公知の超音波接合法により電子部品14のバンプ14a,14bを導体回路21上に1.9秒の短時間で接合できることが確認された。尚、図9において、20は38μm厚のPETフィルム、21は18μm厚のアルミニウム箔である。それらはウレタン系接着剤を介して、温度150?、圧力5kg/cmの条件で熱ラミネート処理により積層接着されたものである。
本発明に係る電磁波読み取り可能なデータキャリアの一例を示す正面図である。 図1に示されるデータキャリアにおける電子部品モジュールの実装構造の詳細を示す断面図である。 第1実施形態におけるデータキャリア本体の製造方法を示す工程図である。 第1実施形態における電子部品モジュールの製造方法を示す工程図である。 第1実施形態における電子部品モジュールのデータキャリア本体への実装方法を示す工程図である。 第2実施形態における電子部品モジュールの製造方法を示す工程図である。 第2実施形態における電子部品モジュールのデータキャリア本体への実装方法を示す工程図である。 第3実施形態における電子部品モジュールの実装構造を示す平面図並びに断面図である。 電子部品モジュールの構造の他の例を示す断面図である。
符号の説明
DC データキャリア
100 データキャリア本体
101 PET製基体
102 渦巻状導体パターン
102a 周回導体束
103 内周側端子パッド
104 外周側端子パッド
200 電子部品モジュール
201 絶縁性小片
202 ベアチップIC
1 Cu−PET積層基材
2 PETフィルム
3 銅箔
4 絶縁性エッチングレジストパターン
5a,5b 導電性エッチングレジストパターン
6 銅箔の露出領域
7 透孔
8 導体束
9 ガラスエポキシテープ
10 基材
11 銅箔
11a,11b 端子となる銅箔領域
12 孔若しくは溝
13 異方導電フィルム
14 ベアチップIC
14a,14b バンプ
15 ポッティング部
16a,16b 加熱圧子
17 ハンダペースト
18 粘着材
19a, 19b 導体領域
20 基材
21 導体回路

Claims (1)

  1. フィルム状、シート状、乃至薄板状の絶縁性基体に、アンテナコイルを構成する渦巻状導体パターンを保持させてなるデータキャリア本体と、
    フィルム状、シート状、又は薄板状の絶縁性小片に送受信回路やメモリ等を構成する電子部品を保持させてなる電子部品モジュールと、を有し、
    前記渦巻状導体パターンを構成する周回導体束は、互いに平行な2本の縦線束部と、互いに平行な2本の横線束部と、1本の斜め線束部とを有する五角形に形成されており、
    前記電子部品モジュールは、その絶縁性小片が、渦巻状導体パターンを構成する周回導体束の斜め線束部分を跨ぎ、かつ電子部品と対向する位置に斜め線束が存在しないようにしてデータキャリア本体上に搭載され、かつ渦巻状導体パターンとの電気的接続は、渦巻状導体パターンの内周側と外周側とに分離して別個に行われる、
    ことを特徴とする電磁波読み取り可能なデータキャリア。

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