JP3827006B2 - 金属射出成形方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の金属材料を射出成形するための金属射出成形方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム合金又はマグネシウム合金等の金属材料の成形機において、インゴットを機械的に加工して粒状に製作した材料チップとせずに、加熱筒にインゴットを直接供給する図3に示す金属成形機の原料供給装置が知られている(特開2001−30059公報)。このような金属成形機の原料供給装置102では、加熱筒に連通する筒状体105と、この筒状体105の内壁面に設けられ、原料インゴット103の外周部に接して筒状体105内と外気とを遮断するシール部材106と、筒状体105の外周部に設けられ原料インゴット103の先端部103aのみを部分溶融する高周波等の誘導加熱手段107とを備え、筒状体105内で溶融された溶融金属108を加熱筒104に連続的に供給するように構成されている。加熱筒104内には攪拌移動手段であるスクリュ110が回転可能に設けられており、スクリュ110を回転駆動すると筒状体105より供給された溶融金属108を搬送し、加熱筒104の先端部104bより半溶融金属109を図示しない金型に圧入して、所望の金属成形品が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、以下の問題がある。
【0004】
前記の金属成形機の原料供給装置では、金属材料はインゴットで供給されるので、材料チップを供給する方式のように、材料費は高価になることはない。しかしながら、筒状体の内壁面に設けられ、材料インゴットの外周部に当接したシール部材により筒状体内と外気とを遮断しているため、材料インゴットの外周面は比較的平滑である必要があり、材料インゴットの表面性状に制約を受けるという問題がある。また、筒状体内にシール部材を用いる必要があるため、金属成形機自体のコストアップとなるという問題もある。
【0005】
また、スクリュを回転駆動して筒状体より供給された溶融金属を搬送し、加熱筒の先端部より半溶融金属を金型に圧入して、所望の金属成形品を得るが、溶融材料は金型内での凝固が早いため短時間で金型に充填する必要があり、スクリュの回転駆動圧力のみで金型に圧入することは困難であり、表面性状の優れた金属成形品や細部を有する複雑な形状の金属成形品を得ることができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような従来の装置の課題を解決するためのものであり、表面形状に制約を受けない材料インゴットが急速溶融することができ、気泡を含まず高品質で、構造が複雑な金属成形品も得ることができ、且つ構造が簡単で安価な金属射出成形方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明では、溶融開始温度以下に予熱した材料インゴット(M)を溶融する溶融部(1)と、この溶融部(1)で溶融された溶融材料(K)を計量し、射出する射出部(20)とからなり、
溶融部(1)は、溶融開始温度以下に予熱した材料インゴット(M)が収容可能な中空状で、その中程に内径が縮径した絞り部(4)が設けられた加熱筒(2)と、加熱筒(2)の長手方向に往復動自在で、前記材料インゴットを下方に押し出す押し出しピストン(5)と、加熱筒(2)の外周部に設けられ、絞り部(4)を通過した塑性変形した材料を溶融する加熱装置(10)とを備えてなり、
絞り部(4)において、塑性変形した材料インゴット(M)により、溶融金属と外気との接触を遮断し、材料インゴット(M)と加熱筒(2)内面との熱伝達を向上して急速溶融した溶融金属を金型内に射出するようにしたことを特徴とする。
【0008】
本発明のうち請求項2記載の発明では、請求項1記載の加熱筒(2)の外周部に設けられた加熱装置(10)に、誘導加熱装置を使用したことを特徴とする。このため、電熱ヒータ等を使用する場合に比べて、材料インゴット(M)をより急速に溶融させることができる。
【0009】
本発明のうち請求項3記載の発明では、射出部(20)は、チャンバ(21)と、射出ピストン(22)とを備え、チャンバ(21)は、その側面中程で加熱筒(2)加熱装置(10)側と連通して接続され、且つその先端に金型と連通した射出ノズル(25)が接続されており、
射出ピストン(22)は、チャンバ(21)内に往復動自在に設けられたロッド部(24)と、ロッド部(24)の射出ノズル(25)側に設けられた逆流防止装置(26)と、ロッド部(24)の射出ノズル(25)とは反対側に設けられ、チャンバ(21)内と外気とを遮断するシール部(23)とからなることを特徴とする。
【0010】
本発明のうち請求項4記載の発明では、射出ピストン(22)に、射出ピストン(22)の位置を検出する位置検出器(35)を備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明のうち請求項5記載の発明では、前記加熱筒(2)の押し出しピストン(5)側に不活性ガス供給手段(G)が設けられていることを特徴とする。なお、絞り部(4)よりも後方とは、加熱筒(2)において材料インゴット(M)を供給する側から絞り部(4)までのことをいう。
【0012】
本発明のうち請求項6記載の発明では、溶融開始温度以下に予熱した材料インゴット(M)を、内径が縮径した絞り部(4)を中程に設けた加熱筒(2)に供給し、加熱筒(2)内に往復動自在に設けた押出しピストン(5)により材料インゴット(M)を押し出して材料インゴット(M)を絞り部(4)において塑性変形させるようにし、塑性変形した材料インゴット(M)により、溶融金属と外気との接触を遮断し、材料インゴット(M)と加熱筒(2)内面との熱伝達を向上して急速溶融した溶融金属を射出部(20)内に供給し、射出ピストン(22)により金型内に射出するようにしたことを特徴とする。
【0013】
本発明のうち請求項7記載の発明では、前記加熱筒(2)に連通したチャンバ(21)内に溶融材料を供給し、チャンバ(21)内を往復動自在に設けた射出ピストン(22)により溶融金属を金型内に射出するようにしたことを特徴とする。
【0014】
なお、絞り部(4)よりも前方とは、加熱筒(2)において絞り部(4)から、押出しピストン(5)により材料インゴット(M)が押し出される側、すなわち、射出部(20)に接続する側のことをいう。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明の実施の形態を示す金属射出成形装置の要部断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係る金属射出成形装置は、主として、溶融開始温度以下に予熱した円柱状の材料インゴットMを溶融する溶融部1と、この溶融部1で溶融された溶融材料Kを計量し、射出する射出部20とからなっている。
【0016】
溶融部1は、内部が円柱状の中空となっており、内径が縮径した絞り部4を中程に設けた加熱筒2を備えている。加熱筒2の後方には、材料インゴットMを供給するための材料供給口3が開口されている。
【0017】
材料インゴットMの表面性状の粗さは、従来と比較して、多少粗くても良い。すなわち、材料インゴットMは、加熱筒2内に収容可能な大きさで、且つ絞り部4よりも外径が大きければ、加熱筒2の内径よりも多少小さくても良い。また、材料インゴットMは溶融開始温度以下で、ハンドリング時に変形しない最高温度であることが好ましい。温度が高すぎると、酸化しやすく且つハンドリング不可能となり、逆に、材料インゴット温度が低すぎると、押出し時に膨大な押出し力が必要となるためである。具体例としては、マグネシウム合金AM50Aの場合、溶融開始温度は540℃であるので、500℃程度に設定する。
【0018】
材料インゴットMは、図示しない保温炉から加熱筒2の材料供給口3へ搬送される。この搬送手段は、例えば、保温炉と材料供給口3との間に通路を設けて、エアーシリンダ等で材料インゴットMを保温炉から加熱筒2に落とし込むようにしても良い。この場合、材料インゴットMを単に落とし込むだけなので、それほど大きな力は作用することはない。
【0019】
絞り部4より上部で、加熱筒(2)の押し出しピストン(5)側には、空気の混入の可能性があるので、材料供給口3には、アルゴンガス等の不活性ガスがガスボンベGから供給されるようになっている。この加熱筒2の内部には、絞り部4から材料供給口3より後方までの間を往復動自在に移動可能な押出しピストン5が備えられている。押出しピストン5は、材料インゴットMを加熱筒2の前方に押出し、絞り部4において塑性変形させるものである。絞り部4より前方の加熱筒2の外周部には、誘導加熱装置10を備えている。
【0020】
なお、加熱筒2の絞り部4の絞りの程度は、絞り部4と加熱筒2との断面積比で約1:1.1〜1.5程度である。材料インゴットMを変形させて外気と溶融材料を遮断することができれば良い。絞り比を大きくするほど、大きな押出し力が必要となるので、絞り比は小さいほうが望ましいためである。また、絞り部4の傾斜角度、すなわち、押出方向に対する傾斜面の角度(最大90°)は大きい程大きな押し出し力が必要になるので、小さい方が望ましく、絞り部4の傾斜角度は、3〜60°の範囲であるのが望ましい。
【0021】
また、押出しピストン5の材料インゴットMに対する押圧力は、押出しピストンと材料インゴットとの接触面で100〜150MPa程度と考えられる。この値に、加熱筒内径断面積をかければ押出し圧力になり、射出成形機の機種により押出し力は変わるが、押出し面圧は前記の値になる。押出しピストン5の駆動は、油圧シリンダで行う。なお、本実施の形態では、押出しピストン5の駆動は、油圧シリンダとしているが、これに限定されるものではなく、モータ駆動であっても良い。また、押出しピストン5の駆動手段として、図2で示すように、両側に配されたロール51間に材料インゴットMを挟んで両側のロール51を内回転させることにより材料インゴットMを前方に押出す方式(a)、スクリュネジ53を回転させることにより材料インゴットMを前方に押出す方式(b)、クランク機構55によりクランク軸の回転により材料インゴットMを押出す方式(c)等の駆動方法であっても良い。
【0022】
なお、図1においては加熱筒2を含む溶融部1をチャンバ21を含む射出部20の上方に垂直に配置したが、これを上方に平行または傾斜して配置し、両者間に接続部を設けるようにすることもできる。射出部20は、加熱筒2の押し出しピストン(5)と反対側の端部で連通した連通口30を設けたチャンバ21を備えている。チャンバ21の前方には、図示しない金型と連通した射出ノズル25が接続されている。このチャンバ21の内部には、チャンバ21の内周面に当接した外周面を有するシール部23を有し、往復動自在に移動可能な射出ピストン22を備えている。
【0023】
射出ピストン22は、シール部23とロッド部24、逆流防止装置26から構成される。シール部23は、チャンバ21内径より若干小さな外径の、円柱形状をしている。これは、外部への溶融材料の漏れ防止と、外気との遮断を目的としている。シール部23は、チャンバ21内壁と接触して摩耗する可能性があるので、脱着可能で交換可能あることが望ましい。
【0024】
ロッド部24は、チャンバ21内径よりも少し小さな円柱形状である。連通口30より、逆流防止装置26前方に通じる流路を確保する必要があるため、このような形状になっている。 この部分を通過する溶融材料Kは溶融状態であり、且つ設計上の強度面上、流路を必要以上に大きく取る必要はない。
【0025】
シール部23は、ロッド部24が最も後退した位置において、チャンバ21の後端に位置し、ロッド部24の最前進位置においてチャンバ21の連通口30後部に位置するようになっている。ロッド部24の先端部には、逆流防止装置26を備えており、この逆流防止装置26は、逆流防止装置26の後方から前方への溶融材料Kの流路を確保し、逆流防止装置26の前方から後方への逆流を防止するものである。逆流防止装置26は、ヘッド41、逆流防止リング42、ロッド部24の先端に位置するオシガネ43、逆流防止リング42の外周に設けられる図示しないピストンリングから構成される。また、代替手段としては、1wayのチェック弁であれば機能上問題はなく、ボールチェック弁等であっても良い。
【0026】
また、射出ピストン22は、射出ピストン22の位置を検出する位置検出器35を備えている。押出しピストン5が前進し、連通口30よりチャンバ21に溶融材料Kを供給する工程において、この位置検出器35により検出した射出ピストン22の位置により押出しピストン5の動作を制御する。
【0027】
次に、本実施の形態の金属射出成形装置を使用した成形動作について説明する。まず、射出ピストン22は、射出を完了した状態であるため、最前進位置にある。押出しピストン5を最後退位置として、図示されていないが、保温炉等で予め溶融開始温度以下に予熱した円柱状の材料インゴットMを加熱筒2の材料供給口3に供給する。このとき、材料インゴットMが化学的に活性な場合には、例えばマグネシウム合金のときはガスボンベGから不活性ガスを供給し、酸化を防止する。
【0028】
計量工程において、押出しピストン5を前進させ、供給された材料インゴットMを加熱筒2の前方に押出す。材料インゴットMが絞り部4に到達すると、塑性変形を生じ、材料インゴットMによって絞り部4より前方の溶融材料Kとが外気とを遮断する。絞り部4を通過した金属材料は、加熱筒2の外周部に備えられた誘導加熱装置10により溶融される。
【0029】
射出工程完了後に行われる計量工程においては、凝固した成形品が金型内に入っており、これが栓の役目をして射出ノズル25の先端を塞ぐ。このため、押出しピストン5を前進することにより、加熱筒2内に押出し圧力が発生し、この押出し圧力によりチャンバ21内に射出ピストン22を後退する力が発生する。このため、射出ピストン22が後退しながらチャンバ21内に溶融材料Kが供給される。押出し圧力により発生する力により射出ピストン22を後退し、溶融材料Kを加熱筒2からチャンバ21に供給するため、チャンバ21には気泡を含まない溶融材料Kが充満することとなる。さらに、射出ピストン22のシール部23で外気と遮断しているため、溶融材料Kは酸化することなくチャンバ21内に保持される。
【0030】
射出ピストン22が金属成形品の容積に見合った、予め設定した計量完了位置に到達したことを位置検出器35により検出すると、押出しピストン5を停止して計量を完了する。射出ピストン22を高速で前進させることにより、チャンバ21内に計量した溶融材料Kを射出ノズル25を介して短時間で金型内に射出し、冷却固化すると所望の金属成形品を得ることができる。射出ピストン22の前進時、逆流防止装置26より前方の計量した溶融材料Kが逆流防止装置26後方に逆流しないため、計量した溶融材料Kを確実に金型内に射出することができる。
【0031】
上記のようにして、金属成形品を得ると、加熱筒2内の材料インゴットMが減少する。再び押出しピストン5を最後退位置として、保温炉等で予め予熱し溶融開始温度以下にした円柱状の材料インゴットMを加熱筒2に追加供給し、押出しピストン5を前進することにより、連続的に所望の金属成形品を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1、6記載の発明では、溶融部は、溶融開始温度以下に予熱した材料インゴットが供給される中空状で、その中程に内径が縮径した絞り部が設けられた加熱筒と、加熱筒の長手方向に往復動自在で、前記材料インゴットを下方に押し出す押出しピストンと、絞り部を通過した塑性変形した材料を溶融する加熱筒の外周部に設けられた加熱装置とを備えてなる構成としたので、予熱した材料インゴットを加熱筒に供給し、押出しピストンにより押出すことにより、加熱筒内の絞り部において材料インゴットが塑性変形し、材料インゴットによって絞り部より前方の溶融材料と外気とを遮断することができる。また、絞り部よりも前方では、加熱装置で加熱するため、材料インゴットを外気と遮断した状態で、急速溶融することができるという効果が得られる。また、材料インゴットにより絞り部より前方の溶融材料と外気とを遮断するようにしているため、材料インゴットの表面性状に制約を受けることもなく、また、従来のようにシール部を有する必要もないので、装置の構造が簡単で安価になるという効果を有する。さらに、円柱状の材料インゴットを直接加熱筒に供給するため、材料費が安価となるという効果を有する。
【0033】
本発明のうち請求項2記載の発明は、加熱筒の外周部に設けられた加熱装置に、誘導加熱装置を使用するので、電熱ヒータ等を使用する場合に比べて、材料インゴットをより急速に溶融させることができる。
【0034】
本発明のうち請求項3、記載の発明では、絞り部において、塑性変形した材料により、溶融金属と外気との接触を遮断し、材料と加熱筒内面との熱伝達を向上して急速溶融した溶融金属を金型内に射出する構成としたので、押出し圧力により発生するピストンを後退する力により射出ピストンを後退し、溶融材料を加熱筒からチャンバに供給するため、チャンバ内には気泡を含まない溶融材料を充満させることができる。さらに、射出ピストンのシール部で外気と遮断しているため、溶融材料は酸化することなくチャンバ内に保持され、チャンバ内の溶融材料を射出ピストンにより短時間で金型内に射出するため、表面性状の優れた金属成形品や細部を有する複雑形状の金属成形品を得ることができる。
【0035】
本発明のうち請求項4記載の発明では、射出ピストンに、射出ピストンの位置を検出する位置検出器を備えるようにしたので、射出ピストンが金属成形品の容積に見合った、予め設定した計量完了位置に到達したことを位置検出器により検出することができる。
【0036】
本発明のうち請求項5記載の発明では、加熱筒(2)の押し出しピストン(5)側に、不活性ガス供給手段が設けられているので、空気の混入を防止する。
【0037】
本発明のうち請求項記載の発明では、溶融開始温度以下に予熱した材料インゴット(M)を、内径が縮径した絞り部(4)を中程に設けた加熱筒(2)に供給し、加熱筒(2)内に往復動自在に設けた押出しピストン(5)により材料インゴット(M)を押し出して材料インゴット(M)を絞り部(4)において塑性変形させるようにし、塑性変形した材料インゴット(M)により、溶融金属と外気との接触を遮断し、材料インゴット(M)と加熱筒(2)内面との熱伝達を向上して急速溶融した溶融金属を射出部(20)内に供給し、射出ピストン(22)により金型内に射出するようにした構成により、絞り部の前方と外気との遮断した状態で絞り部を通過した塑性変形した材料を溶融するようにしたので、材料インゴットを外気と遮断した状態で、溶融することができるという効果が得られる。また、材料インゴットにより絞り部より前方の溶融材料と外気とを遮断するようにしているため、材料インゴットの表面性状に制約を受けることもなく、また、従来のようにシール部を有する必要もないので、装置の構造が簡単で安価になるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す金属射出成形装置の要部断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す金属射出成形装置のピストンの押出し駆動方法を示し、(a)は、材料インゴットをロールに挟んでロールを内回転させることにより押出す方式、(b)は、スクリュネジを回転させることにより材料インゴットを前方に押出す方式、(c)は、クランク機構によりクランク軸の回転により材料インゴットを押出す方式を示す。
【図3】従来の金属成形機の一部を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 溶融部
2 加熱筒
3 材料供給口
4 絞り部
5 押出しピストン
10 加熱装置
20 射出部
21 チャンバ
22 射出ピストン
23 シール部
24 ロッド部
25 射出ノズル
26 逆流防止装置
35 位置検出器
M 材料インゴット
K 溶融材料
G ガスボンベ(不活性ガス供給手段)

Claims (7)

  1. 溶融開始温度以下に予熱した材料インゴット(M)を溶融する溶融部(1)と、この溶融部(1)で溶融された溶融材料(K)を計量し、射出する射出部(20)とからなり、
    溶融部(1)は、溶融開始温度以下に予熱した材料インゴット(M)が収容可能な中空状で、その中程に内径が縮径した絞り部(4)が設けられた加熱筒(2)と、加熱筒(2)の長手方向に往復動自在で、前記材料インゴットを下方に押し出す押し出しピストン(5)と、加熱筒(2)の外周部に設けられ、絞り部(4)を通過した塑性変形した材料を溶融する加熱装置(10)とを備えてなり、
    絞り部(4)において、塑性変形した材料インゴット(M)により、溶融金属と外気との接触を遮断し、材料インゴット(M)と加熱筒(2)内面との熱伝達を向上して急速溶融した溶融金属を金型内に射出するようにしたことを特徴とする金属射出成形装置。
  2. 加熱筒(2)の外周部に設けられた加熱装置(10)は、誘導加熱装置であることを特徴とする請求項1記載の金属射出成形装置。
  3. 射出部(20)は、チャンバ(21)と、射出ピストン(22)とを備え、チャンバ(21)は、その側面中程で加熱筒(2)の加熱装置(10)側と連通して接続され、且つその先端に金型と連通した射出ノズル(25)が接続されており、射出ピストン(22)は、チャンバ(21)内に往復動自在に設けられたロッド部(24)と、ロッド部(24)の射出ノズル(25)側に設けられた逆流防止装置(26)と、ロッド部(24)の射出ノズル(25)とは反対側に設けられ、チャンバ(21)内と外気とを遮断するシール部(23)とからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の金属射出成形装置。
  4. 射出ピストン(22)に、射出ピストン(22)の位置を検出する位置検出器(35)を備えたことを特徴とする請求項3記載の金属射出成形装置。
  5. 前記加熱筒(2)の押し出しピストン(5)側に不活性ガス供給手段(G)が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の金属射出成形装置。
  6. 溶融開始温度以下に予熱した材料インゴット(M)を、内径が縮径した絞り部(4)を中程に設けた加熱筒(2)に供給し、
    加熱筒(2)内に往復動自在に設けた押出しピストン(5)により材料インゴット(M)を押し出して材料インゴット(M)を絞り部(4)において塑性変形させるようにし、塑性変形した材料インゴット(M)により、溶融金属と外気との接触を遮断し、材料インゴット(M)と加熱筒(2)内面との熱伝達を向上して急速溶融した溶融金属を射出部(20)内に供給し、射出ピストン(22)により金型内に射出するようにしたことを特徴とする金属射出成形方法。
  7. 前記加熱筒(2)に連通したチャンバ(21)内に溶融材料を供給し、チャンバ(21)内を往復動自在に設けた射出ピストン(22)により溶融金属を金型内に射出するようにしたことを特徴とする請求項6記載の金属射出成形方法。
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