JP3826430B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
撮影画面の周辺部に焦点検出領域を有し、その焦点検出領域において撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置が知られている。
この種の焦点検出装置の焦点検出光学系を図21に示す。また、この焦点検出光学系の焦点検出領域を図2(A)に示す。
図2(A)において、Mは撮影光学系の予定焦点面上に設定された撮影画面を示し、縦横軸を示す一点鎖線の交点が撮影光学系の光軸と撮影画面Mとの交点、すなわち撮影画面Mの中心を示す。カメラの撮影光学系の場合には、撮影画面は図に示す水平方向に長い長方形となる。この焦点検出光学系では、撮影画面Mの中央部にあって水平方向に延びる焦点検出領域A1と、撮影画面Mの周辺部の左右にあって垂直方向に延びる焦点検出領域A2,A3とがある。
図21における焦点検出の原理は周知の瞳分割型再結像方式であり、撮影光学系の射出瞳上の異なる部分を通過した一対の光束により形成される一対の像の相対的な位置関係のズレに基づいて、撮影光学系の焦点調節状態を検出するものであって、例えば本出願人による特開平4一277712号公報に詳細な原理が開示されている。
【0003】
<焦点検出光学系の構成>
図21において、焦点検出を行なう撮影光学系の予定焦点面9の背後には、上記3つの焦点検出領域A1,A2,A3を規定するための視野開口部11,12,13を備えた視野マスク10が配置され、さらにそれらの背後に3個のレンズ部21,22,23からなるコンデンサーレンズ20が配置される。コンデンサーレンズ20の後方には、3対の絞り開口部31,32,33を有する絞りマスク30が配置され、その背後に3対の再結像レンズ部41,42,43を有する再結像レンズ40が配置される。再結像レンズ40の後方には、3対の受光部51,52,53を有するイメージセンサー50が配置される。なお、7は光学系の光軸を示す。
【0004】
<焦点検出光学系の機能>
図22は、図21に示す焦点検出光学系の斜視図である。この図により、焦点検出光学系の機能を説明する。
図21に示す3個のコンデンサーレンズ部21,22,23は、各対の絞り開口部31,32,33を光学系の射出瞳8近傍に投影しており、この投影された各対の絞り開口部が上記射出瞳8上の異なる部分81,82,83,84を形成することになる。この射出瞳上の異なる部分81,82,83,84を通り予定焦点面9上の3個の焦点検出領域A1,A2,A3に形成された一次像は、3対の再結像レンズ部41,42,43によりイメージセンサー50上の3対の受光部51,52,53上に3対の二次像として再結像される。
上記各対の二次像の位置関係は光学系の焦点調節状態に応じて変わるので、イメージセンサー50から得られる3対の二次像に対応する出力を演算処理し、各対の二次像の位置関係に基づいて上記3個の焦点検出領域A1,A2,A3における撮影光学系の焦点調節状態を検出することができる。
【0005】
図23は、図21および図22に示す焦点検出装置を組み込んだカメラの内部の斜視図である。
メインミラー3は不図示のファインダと焦点検出装置6とに光を分割するためのハーフミラーであり、メインミラー3を通過し撮影画面(フィルム面)Mに向かう光束はメインミラー3の後方に配置したサブミラー4によりカメラのミラーボックス底面方向に偏向される。ミラーボックスの底面には焦点検出のための開口が設けられており、その後方に上記視野マスク10、コンデンサーレンズ20、絞りマスク30、再結像レンズ40、イメージセンサ50からなる焦点検出装置6が配置されている。
コンデンサーレンズ20と絞りマスク30との間にはさらに折り曲げミラー25が配置され、光軸を偏向させてカメラ底部の高さがコンパクトになるようにしている。
【0006】
図4はカメラの断面図である。このカメラには、上記視野マスク10、コンデンサーレンズ20、折り曲げミラー25、絞りマスク30、再結像レンズ40、イメージセンサー50からなる焦点検出装置6を一体化した焦点検出モジュール61が、ミラーボックス底面62の下側に組み込まれている。
交換レンズ2を通る光束はメインミラー3によりファィンダー5と焦点検出モジュール61用とに分割され、焦点検出モジュール61用に分割された光束はさらにサブミラー4によりミラーボックス底面62方向に偏向される。
【0007】
上述した従来の焦点検出装置では、スペースとコストの問題からイメージセンサー50の半導体ウェハの面積を小さくするために、図21に示すように、コンデンサーレンズ部22,23を視野開口部12,13に対し光軸7側に偏心させることによって、画面周辺部の焦点検出領域を通過する光束を光軸7側に偏向させている。
図21において、17は視野開口部12の中心線、27はコンデンサーレンズ部22の光軸を示しており、視野開口部12の中心線17よりコンデンサーレンズ部22の光軸27が光軸7の方向に偏っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の焦点検出装置には次のような欠点がある。
(1) 画面周辺部の焦点検出領域を通過する光線がコンデンサーレンズまで偏向されないので、撮影光学系の予定焦点面における間口を縮小することができず、焦点検出光学系の小型化が困難である。
(2) 視野マスク、コンデンサーレンズ、絞りマスク、再結像レンズ、イメージセンサーを一体化して焦点検出モジュールとして形成すると、画面周辺部の焦点検出領域の位置の変更や、画面周辺部の焦点検出領域の絞り開口部の投影方向の変更が全く不可能となるので、焦点検出領域の位置や開口部の投影方向を変更したい場合には新しい焦点検出モジュールを作らなければならず、コストがかかる。
【0009】
本発明の目的は、焦点検出光学系の小型化を図るとともに、焦点検出光学系を一体成形してモジュール化した場合でも焦点検出領域の変更を可能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、撮影光学系の予定焦点面に設定された撮影画面の中央と周辺部に複数の焦点検出領域を設定し、各焦点検出領域ごとに撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置において、撮影光学系とその予定焦点面との間に配置され、各焦点検出領域ごとに設けた偏向部により撮影光学系から各焦点検出領域へ向かう光束を偏向する偏向手段であって、撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応する偏向部を撮影画面中央の焦点検出領域に対応する偏向部に対して傾斜して設け、撮影光学系から撮影画面周辺部の焦点検出領域へ向かう光束を撮影光学系の光軸側に偏向する偏向手段と、各焦点検出領域ごとに撮影光学系の予定焦点面の背後に視野マスク、コンデンサーレンズ、絞りマスクおよび対の再結像レンズを順に配置し、イメージセンサー上の各焦点検出領域に対応した対の受光部上に対の二次像を結像する焦点検出モジュールとを備え、イメージセンサー上の各対の受光部の出力を演算処理して各焦点検出領域における撮影光学系の焦点調節状態を検出する
請求項2の焦点検出装置は、偏向手段の撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応する偏向部の傾斜角度を変えて撮影画面周辺部の焦点検出領域の位置を変更するものである。
請求項3の発明は、撮影光学系の予定焦点面に設定された撮影画面の中央と周辺部に複数の焦点検出領域を設定し、各焦点検出領域ごとに撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置において、撮影光学系とその予定焦点面との間の光路に挿入または退避可能に設置され、各焦点検出領域ごとに設けたミラー部により撮影光学系からの光束を各焦点検出領域へ導くミラー手段であって、光路への挿入時には、撮影光学系から撮影画面周辺部の焦点検出領域へ向かう光束を撮影光学系の光軸側に偏向させるために、撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応するミラー部を撮影画面中央の焦点検出領域に対応するミラー部に対して傾斜させ、光路からの退避時には、撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応するミラー部を撮影画面中央の焦点検出領域に対応するミラー部と平行になるように折り畳むミラー手段と、撮影光学系の予定焦点面の背後に焦点検出光学系とイメージセンサーを配置し、各焦点検出領域に形成された一次像をイメージセンサー上の各焦点検出領域に対応した対の受光部上に二次像として再結像する焦点検出モジュールとを備え、イメージセンサー上の各対の受光部の出力を演算処理して各焦点検出領域における撮影光学系の焦点調節状態を検出する
【0011】
【発明の実施の形態】
<焦点検出光学系の構成>
図1は一実施形態の焦点検出光学系の構成を示す。
この焦点検出光学系は、図2(A)に示すように、光学系の予定焦点面上に設定された撮影画面Mの中心(撮影光学系の光軸と予定焦点面との交点)に焦点検出領域A1と、撮影画面Mの周辺部に焦点検出領域A2,A3とを有する。この焦点検出光学系による焦点検出原理は上述した通りである。
【0012】
この実施形態の焦点検出光学系は、図21に示す従来の焦点検出光学系と次の点において相違する。
この実施形態の焦点検出光学系では、図1に示すように、撮影光学系とその予定焦点面9との間の、予定焦点面9の撮影光学系側の位置90に偏向部材を設置する。この偏向部材により、撮影光学系の光軸外を通過する被写体からの光束を、予定焦点面9より撮影光学系側の位置90で光軸側に偏向する。この偏向部材により偏向された被写体からの光束の一部は、予定焦点面と光軸7との交点から離れた位置に設定された画面周辺部の焦点検出領域A2,A3へ入射する。
偏向部材より後の構成、すなわち、視野開口部11,12,13を有する視野マスク10、3個のレンズ部21,22,23からなるコンデンサーレンズ20、3対の絞り開口部31,32,33を有する絞りマスク30、3対の再結像レンズ部41,42,43を有する再結像レンズ40、3対の受光部51,52,53を有するイメージセンサー50は、図21に示す従来の焦点検出光学系と同様である。
【0013】
なお、従来の焦点検出光学系では、図21に示すように、画面周辺部の焦点検出領域A2,A3に対応する視野開口部12,13とコンデンサーレンズ部22,23において、コンデンサーレンズ部22,23の光軸(27)を視野開口部12,13の中心線(17)よりも光軸7側に偏らせ、コンデンサーレンズ部22,23によって画面周辺部の焦点検出領域A2,A3を通過する光束を光軸7側に偏向させていた。しかし、この実施形態の焦点検出光学系では、図1に示すように、コンデンサーレンズ部22,23の光軸と視野開口部12,13の中心線とをほぼ一致させ、コンデンサレンズ部22,23による光束の偏向を行なわない。
また、この実施形態の焦点検出光学系の各構成要素の機能については、上記偏向部材による絞り開口の投影方向の変更のみが異なる以外は、上述した図21に示す従来の焦点検出光学系の構成要素の機能と同様である。
【0014】
図3は、一実施形態の焦点検出装置を組み込んだカメラの内部を示す斜視図である。
メインミラー3はファインダーと焦点検出装置6とに光を分割するためのハーフミラーであり、メインミラー3を通過し撮影画面M(フィルム面)に向かう光束は、メインミラー3の後方に配置したサブミラー4によりカメラのミラーボックス底面方向に偏向される。
ここで、サブミラー4の一部は上述した偏向部材の機能を有する。サブミラー4は、撮影画面中央の焦点検出領域A1に到達する光束を偏向する中央部分71(この部分は従来の装置と同じ)と、画面周辺部の左右の焦点検出領域A2,A3に到達する光束を偏向する左右部分72,73との3つの部分から構成されており、左右部分72,73は中央部分71に対して所定の角度だけ傾斜している。この傾きにより画面周辺部の焦点検出領域A2,A3に到達する光束が光軸7側に偏向される。
【0015】
画面周辺部の焦点検出領域A2,A3に到達する光束を光軸7側に偏向しない従来の焦点検出光学系(図21参照)に比較して、この実施形態の焦点検出光学系は、画面中央の焦点検出領域A1に対応した受光部51と、画面周辺部の焦点検出領域A2,A3に対応した受光部52,53とを小さな面積のイメージセンサーチップ上に形成することができる。
また、画面周辺部の焦点検出領域A2,A3に対応する視野開口部12,13の光軸7からの距離に注目しながら図1と図21とを比較すると、画面周辺部の焦点検出領域A2,A3の位置が同じであれば、図1に示すこの実施形態の光学系の距離の方が図21に示す従来の光学系の距離よりも短い。すなわち、この実施形態の焦点検出光学系では視野マスク10の寸法を小さくでき、焦点検出モジュール61の予定焦点面9近傍での間口を小さくできる。
【0016】
視野マスク10、コンデンサーレンズ20、折り曲げミラー25、絞りマスク30、再結像レンズ40、イメージセンサー50からなる焦点検出装置6は、一体化された焦点検出モジュール61として形成され、図4に示すようにミラーボックス底面62の裏側に組み込まれる。
図4において、カメラボディ1にはメインミラー3、サブミラー4、ファィンダー5が内蔵されており、交換レンズ2を通り撮影画面Mに結像する光束は上述したようにボディ底に収納された焦点検出モジュール61へ導かれる。
【0017】
図5はサブミラー4の構造を示す断面図である。
中央部71と左右部72,73はプラスチック材料により一体成形し、その表面に蒸着によりミラー面74を形成する。
このように、サブミラー4の基板をプラスチック材料で形成することによって、中央部および左右部71,72,73をガラス基板により別々に形成する場合に比べて、角度調整や組立が容易になり、軽量化することができる上に、コストを低減できる。
【0018】
図6は、撮影時(フィルム露光時)にメインミラー3とサブミラー4をファインダー5の方向に跳ね上げて撮影光路から退避した状態を示すカメラの断面図である。
このとき、サブミラー4の左右部72,73は中央部71に対して傾斜しているので、サブミラー4全体が平板で形成されている場合に比べて、撮影光路へのサブミラー4の突出量が大きくなるが、中央部71に対する左右部72,73の傾斜角度が10度以内であれば突出量はわずかであり、ファインダー5をその分だけ上方にずらせば解決できる。
【0019】
また、図7に示すように、撮影光路から退避する跳ね上げ時にサブミラー4の左右部72,73を折り畳めるような構造としてもよい。図7はサブミラー4が撮影光路中に配置された状態を示す。
図7において、基板71は、レバー部71Aと支軸72B,73Bとを有し、ミラー71Cが張り付けられている。基板72は、支軸72Bを中心に回転可能であり、レバー部72Aを備え、ミラー72Cが張り付けられている。基板73は、支軸73Bを中心に回転可能であり、レバー部73Aを備え、ミラー73Cが張り付けられている。通常、基板72,73は、不図示のバネにより基板71に対して支軸72B,73Bの周りに閉まる方向に付勢されている。
【0020】
図8は、図7に示すサブミラー4が跳ね上げられて折り畳まれた状態の正面図と側面図である。
図8において、メインミラー3は基板31にミラー32が張り付けられており、サブミラー4を支えるための支軸33を備えている。サブミラー4の主基板71は、支軸33を中心に回転可能であり、撮影光路中に配置された場合には不図示の機構により開く方向に付勢されるが、折り畳まれた状態では閉まる方向に付勢される。また、折り畳まれた状態ではメインミラー3の基板31、サブミラー4の主基板71、基板72,73が平行となって重なり合うことにより、折り畳まれた時のサブミラー4の突出量が小さくなる。
【0021】
図9は、図7および図8に示すサブミラー4が撮影光路中に復帰した状態を示す。
基板71は、メインミラー31に取り付けられた支軸33のまわりに開く方向に付勢されるが、ボディ1のミラーボックス側面内部に入り込んだレバー部71Aが、ボディ内の基板65に固定された調整ネジ67に当接することにより、その角度が規制される。調整ネジ67を調整することにより、基板71の角度を調整できる。
また、基板73は、サブミラー基板71に取り付けられた支軸73Bのまわりに閉まる方向に付勢されるが、ボディ1のミラーボックス側面内部に入り込んだレバー部73Aが、ボディ内の基板65に固定された調整ネジ66に当接することにより、その角度が規制される。調整ネジ66を調整することにより、基板73の角度を調整できる。基板72も同様にして角度調整が可能である。
【0022】
焦点検出領域を撮影画面Mの周辺部に配置した場合には、同じF値の交換レンズであっても、撮影画面Mから交換レンズの射出瞳までの距離の違いによって焦点検出に用いる光束のケラレ状態が異なる。
図10において、2個の交換レンズ2A,2BはF値は同じであるが、射出瞳までの距離はそれぞれP1,P2であるとする。撮影画面Mの光軸X1上にある焦点検出領域に用いる光束がちょうど交換レンズのF値と同じ大きさでだとすると、最も外側の光線はX2,X3となる。画面周辺部の焦点検出領域の焦点検出に用いる光束の中心光線をH1として、射出瞳距離P1の位置で光軸X1と交差するように焦点検出光学系を設計すると、このとき最も外側の光線はH2,H3となる。このように設計された焦点検出光学系を交換レンズ2Bに適用すると、絞りG2により光線H3が遮られてしまい、正確な焦点検出ができなくなる。
また、交換レンズ2Bに合わせて焦点検出に用いる光束の中心光線をJ1とし、その中心光線J1が射出瞳距離P2の位置で光軸X1と交差するように焦点検出光学系を設計すると、最も外側の光線はJ2,J3となる。このように設計された焦点検出光学系を交換レンズ2Aに適用すると、絞りG1により光線J2が遮られてしまい、正確な焦点検出ができなくなる。
【0023】
このように、画面周辺部に焦点検出領域がある場合は、上述したケラレの問題を防ぐために、交換レンズの射出瞳距離に応じて焦点検出光束の中心線が光軸と交差する位置を変更できるようにすると便利である。従来の焦点検出装置では、焦点検出光学系が固定されていたために、焦点検出光束の中心線と光軸との交差位置が変更できなかった。しかし、この実施形態ではサブミラーの角度を変更することにより交差位置の変更が可能である。
図11は、位置90に配置されたサブミラーの角度を変更することにより、焦点検出光束の中心線と光軸との交差位置を通常の位置8から手前の位置8Aや奥の位置8Bに変更できることを示している。
サブミラーの角度の変更を行う機構を図12に示す。図9に示す基板73の角度調整用ネジ66をモータ80により回転駆動し、調整ネジ66を出し入れする。調整ネジ66のねじ込み量は、交換レンズから得られる射出瞳距離情報に応じて決められ、焦点検出光束の中心線と光軸との交差位置がほぼ射出瞳距離となるように調整する。
【0024】
ところで、サブミラーの一部により光軸外の被写体からの光線を偏向して画面周辺部の焦点検出領域に入射させると、焦点検出領域外に入射する光線も光軸側に偏向されるので、このような光線が他の焦点検出領域に入射して有害となる。
図13はそのような有害光線を示す。視野マスク10の開口12に光束を偏向させるために位置90に設置されたサブミラーによって、偏向された光線Yが視野マスク10の開ロ11を通り、視野マスク10の開ロ13に対応する受光部53に到達する。このような有害光線Yを遮光するために、図13に示すようにサブミラーと遮光マスク92,93を一体的に形成した。これにより、有害光線Yは遮光マスク92により遮光される。
図14は、サブミラーと一体的に形成された遮光マスク92,93の斜視図である。なお、遮光マスク92,93を光軸と平行な方向に配置する代わりに、図15に示すように、サブミラーの反射面71C,72C,73Cに密着するように遮光マスク71D,72D,73Dを形成してもよい。
【0025】
上述した実施形態ではサブミラーをメインミラーに固定する例を示したが、図16に示すように、メインミラー3と独立して撮影光路への出し入れを行う構成としてもよい。
図16において、メインミラー3は軸36のまわりにレバー部35を介して回転可能であり、サブミラー71および73は軸76のまわりにレバー部75を介して回転可能である。
また、図17に示すように、サブミラーの中央部71のみメインミラー3に固定し、サブミラーの左右部72,73を図16に示す構成と同様にメインミラー3とは独立して撮影光路への出し入れを行う構成としてもよい。
【0026】
また、従来の焦点検出装置では1つの焦点検出モジュールに対し画面上での焦点検出領域が固定されていたが、サブミラーで画面周辺の焦点検出領域に到達する光束を偏向することによって、焦点検出モジュールが固定されていてもサブミラーの光軸方向の位置および角度を変更することにより、画面周辺の焦点検出領域の位置を変更することができる。
画面周辺部の焦点検出領域に結像する光束を光軸側に偏向するサブミラーの位置を、図18に示すように位置90から90Aへ移すと、視野マスク10の開口12,13に対応する焦点検出領域の位置を、それぞれ位置S1,R1から位置S2,R2へ移動することができる。
また、画面周辺部の焦点検出領域に結像する光束を光軸側に偏向するサブミラーの角度を変更することによって、図19に示すように視野マスク10の開口12,13に対応する焦点検出領域の位置を、それぞれ位置S1,R1から位置S3,R3へ移動することができる。
【0027】
上述した実施形態では焦点検出領域A1,A2,A3が図2(A)の如く撮影画面長手方向に配置され、サブミラー4は各焦点検出領域に対応して画面長手方向に3分割された例を示したが、図2(C)に示すように焦点検出領域C1,C2,C3が画面短手方向に配置された場合には、サブミラー4も各焦点検出領域に対応して画面短手方向に3分割するような構成とすることができる。
図20は、サブミラー4を画面Mの短手方向に3分割(71’,72’,73’)した焦点検出装置を組み込んだカメラの内部の斜視図である。
【0028】
また、上述した実施形態では、焦点検出領域A1,A2,A3が図2(A)に示すように撮影画面長手方向に配置され、サブミラー4は各焦点検出領域に対応して画面長手方向に3分割された構成について説明したが、画面長手方向の焦点検出領域を図2(B)にB1,B2,B3で示すように配置してもよいし、図2(D)にD1,D2,D3で示すように配置してもよい。さらに、図(E)にE1,E2,E3で示すように配置してもよい。
【0029】
また、焦点検出領域の数は3個に限定されず、例えば図2(F)に示すように画面中央に焦点検出領域F1、画面周辺部の画面長手方向に焦点検出領域F2,F3、画面周辺部の画面短手方向に焦点検出領域F4,F5の5個の焦点検出領域を配置したものでもよい。この場合には、サブミラー4を各焦点検出領域に対応して5個の部分に分割すればよい。
【0030】
上述した実施形態では一実施形態の焦点検出装置をカメラに応用した例を示したが、カメラ以外の光学系を備えた装置に対しても応用することができる。
【0031】
以上の一実施の形態の構成において、サブミラー4が偏向手段およびミラー手段を、サブミラー部分71,72,73が偏向部およびミラー部を、視野マスク10、コンデンサーレンズ20、絞りマスク30および再結像レンズ40が焦点検出光学系を、視野マスク10、コンデンサーレンズ20、絞りマスク30、再結像レンズ40およびイメージセンサー50が焦点検出モジュールをそれぞれ構成する。
【0032】
【発明の効果】
(1) 以上説明したように請求項1の発明によれば、焦点検出光学系の予定焦点面における間口を小さくすることができ、焦点検出装置を小型化することができる。特に、イメージセンサーを含む焦点検出光学系を一体成形してモジュール化する場合には、焦点検出モジュールを小型化できる。
また、光学系の予定焦点面より光学系側で被写体光を偏向するので、小さな偏向角度で目的を達成でき、焦点検出光学系への斜入射に起因する光学性能の低下を防ぐことができる上に、焦点検出光学系の再結像レンズの光軸を平行にして一体成形することができる。
(2) 請求項3の発明によれば、請求項1の発明の上記効果に加え、ミラー手段を撮影光路から待避したときに撮影光路へのミラー手段の突出量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の焦点検出光学系の構成を示す図。
【図2】撮影画面における焦点検出領域の配置を示す図。
【図3】一実施形態の焦点検出装置を組み込んだカメラの内部を示す斜視図。
【図4】一実施形態の焦点検出装置を組み込んだカメラの断面図。
【図5】サブミラーの構造を示す図。
【図6】メインミラーとサブミラーを撮影光路から退避させた状態を示すカメラの断面図。
【図7】折畳み式のサブミラーを示す図。
【図8】図7に示す折畳み式サブミラーを折畳んだ状態を示す図。
【図9】図7に示す折畳み式サブミラーを撮影光路へ復帰させた状態を示す図。
【図10】画面周辺部の焦点検出領域の焦点検出用光束のケラレを説明する図。
【図11】サブミラーの偏向角度を変えることにより、焦点検出用光束の中心線と光軸との交差位置が偏向できることを説明する図。
【図12】サブミラーの偏向角度の調節機構を示す図。
【図13】焦点検出用光束を偏向した場合の有害光線を示す図。
【図14】図13に示す有害光線を遮光するための遮光マスクを一体に形成したサブミラーを示す図。
【図15】遮光マスクを一体に形成した他のサブミラーを示す図。
【図16】メインミラーとサブミラーの撮影光路からの退避機構を示す図。
【図17】メインミラーとサブミラーの撮影光路からの退避機構を示す図。
【図18】サブミラーの光軸方向の位置を変えて画面周辺部の焦点検出領域を移動する方法を説明する図。
【図19】サブミラーの光軸方向の偏向角度を変えて画面周辺部の焦点検出領域を移動する方法を説明する図。
【図20】サブミラーを画面短手方向に分割した焦点検出装置を組み込んだカメラの内部を示す斜視図。
【図21】従来の焦点検出装置の焦点検出光学系の構成を示す図。
【図22】図21に示す従来の焦点検出光学系の構成を示す斜視図。
【図23】従来の焦点検出装置を組み込んだカメラの内部を示す斜視図。
【符号の説明】
1 カメラボディ
2 交換レンズ
3 メインミラー
4 サブミラー
5 ファインダー
6 焦点検出装置
61 焦点検出モジュール
10 視野マスク
20 コンデンサーレンズ
30 絞りマスク
40 再結像レンズ
50 イメージセンサー
71、72、73 分割されたサブミラー部分

Claims (3)

  1. 撮影光学系の予定焦点面に設定された撮影画面の中央と周辺部に複数の焦点検出領域を設定し、前記各焦点検出領域ごとに前記撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置において、
    前記撮影光学系とその予定焦点面との間に配置され、前記各焦点検出領域ごとに設けた偏向部により前記撮影光学系から前記各焦点検出領域へ向かう光束を偏向する偏向手段であって、撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応する偏向部を撮影画面中央の焦点検出領域に対応する偏向部に対して傾斜して設け、前記撮影光学系から撮影画面周辺部の焦点検出領域へ向かう光束を前記撮影光学系の光軸側に偏向する偏向手段と、
    前記各焦点検出領域ごとに前記撮影光学系の予定焦点面の背後に視野マスク、コンデンサーレンズ、絞りマスクおよび対の再結像レンズを順に配置し、イメージセンサー上の前記各焦点検出領域に対応した対の受光部上に対の二次像を結像する焦点検出モジュールとを備え、
    前記イメージセンサー上の前記各対の受光部の出力を演算処理して前記各焦点検出領域における前記撮影光学系の焦点調節状態を検出することを特徴とする焦点検出装置。
  2. 請求項1に記載の焦点検出装置において、
    前記偏向手段の撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応する偏向部の傾斜角度を変えて撮影画面周辺部の焦点検出領域の位置を変更することを特徴とする焦点検出装置。
  3. 撮影光学系の予定焦点面に設定された撮影画面の中央と周辺部に複数の焦点検出領域を設定し、前記各焦点検出領域ごとに前記撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置において、
    前記撮影光学系とその予定焦点面との間の光路に挿入または退避可能に設置され、前記各焦点検出領域ごとに設けたミラー部により前記撮影光学系からの光束を前記各焦点検出領域へ導くミラー手段であって、前記光路への挿入時には、前記撮影光学系から撮影画面周辺部の焦点検出領域へ向かう光束を前記撮影光学系の光軸側に偏向させるために、撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応するミラー部を撮影画面中央の焦点検出領域に対応するミラー部に対して傾斜させ、前記光路からの退避時には、撮影画面周辺部の焦点検出領域に対応するミラー部を撮影画面中央の焦点検出領域に対応するミラー部と平行になるように折り畳むミラー手段と、
    前記撮影光学系の予定焦点面の背後に焦点検出光学系とイメージセンサーを配置し、前記各焦点検出領域に形成された一次像を前記イメージセンサー上の前記各焦点検出領域に対応した対の受光部上に二次像として再結像する焦点検出モジュールとを備え、
    前記イメージセンサー上の前記各対の受光部の出力を演算処理して前記各焦点検出領域における前記撮影光学系の焦点調節状態を検出することを特徴とする焦点検出装置。
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