JP3826160B2 - コンクリート構造物の杭芯材電食電極及びそれを用いた杭芯材の電食撤去方法 - Google Patents

コンクリート構造物の杭芯材電食電極及びそれを用いた杭芯材の電食撤去方法 Download PDF

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Description

本発明は、補強コンクリート構造物の破壊予定部位を電食によりアノード溶解し撤去する電食用の電極と、杭芯材の電食撤去方法に関する。
従来、シールド工法における発進立抗や到着立抗の土留め壁は、鉄筋コンクリート連壁や、H型鋼や鋼管パイプの補強材を杭芯として連結した補強コンクリート構造物で土留めされていた。これらの土留壁を直接シールド機のデスクカッターで切削・開口して発進到着できれば経済的でありまた安全であることから、補強コンクリート構造の土留壁の補強材を電食により溶解し脆性化する技術が特許文献1に開示されている。
図5は、特許文献1に開示されている補強コンクリート構造物の破壊予定部位の仮壁部に用いる杭芯材で、(a)は電食用杭芯材1の内部を示す断面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
この発明の電食用杭芯材1は、外部材2の中空部に挿入して内部に注入した水圧により膨張させることのできる弾性部材からなる風船状の加圧部材17と、その加圧部材17の周囲に取付けた導電性金属材の板状電極18と、板状電極18の外側面に一定間隔で取付けられた絶縁材からなる複数の電極支持枠12とからなり、外部材2の中空部に挿入し、加圧部材17を膨張させて電極支持枠12の下部を外部材2の内壁に圧接させ、板状電極18に直流電源5の陰極を、外部材2に陽極を接続し、電解質溶液4を電解質給入口4aから充填し、排出口4bに循環させることにより外部材2をアノード溶解して脆性化するものである。図5(b)に示すように、板状電極18は、加圧部材17の上部に接着部17aで吊下げるように取付け、完全に膨張させない状態で矩形の外部材2内に挿入することができる。この板状電極18は、打ち抜き加工して、電食したい部分と、電極指示枠2との接着部以外は打ち抜き、余分な電食を行わないようにされている。
前記加圧部材17は、ゴム等の弾性部材で風船状に形成されており、その上部に加圧するための加圧口19を備え、外部材2に挿入してから膨張させる。加圧部材17の膨張により、板状電極18は電極支持枠12を介して外部材2の内壁に一定距離を保つように押し付けられる。このため電食の進行に合わせて板状電極18が外部材2の内壁に近づき部分電食を進行させる。
この発明によれば、従来の電食用の杭芯材より、構造が簡単で、製作が容易であり、電極と電食面の距離を一定に保ち電食の進行効率を落とさない利点があったが、補強部材である外部材2の壁面をモザイク状に溶解させるため、大口径のシールド発進立抗などでは、広い面積の補強部材を電食することとなるため、長期間の電食管理を行わねばならず、コスト高となっていた。このため、短期間で補強部材を電食する方法が望まれていた。
特開2001−280069号公報(第2、4頁、第5図)
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたもので、短期間で補強コンクリート構造物の杭芯材を電食して撤去することができるコンクリート構造物の杭芯材電食電極とそれを用いた杭芯材の電食・撤去方法を提供する。
また、電食撤去する杭芯材に特別な加工や、絶縁塗装を必要とせず、さらに複雑な部材を用いない電極を用いた、経済的な電食撤去方法を提供する。
前記課題を解決するため、請求項1のコンクリート構造物の杭芯材電食電極は、補強コンクリート構造物の破壊予定部位の杭芯材を電食によりアノード溶解するための杭芯材電食電極であって、
補強コンクリート構造物の破壊予定部位に設けられる円筒又は矩形の杭芯材の中空内部に挿入可能な胴囲で前記破壊予定部位を越す長さを有し、内部に注入した流体により膨張させることができる風船状の加圧部材と、杭芯材の破壊予定部位の上部に当たる位置の加圧部材を一周するように設けられた上部周回電極と、杭芯材の破壊予定部位の下部に当たる位置の加圧部材を一周するように設けられた下部周回電極と、前記上部周回電極と下部周回電極間を連結して複数箇所縦長に設けられた上下連結電極と、該上下部周回並びに上下連結電極に設けられ杭芯材と電極との間隔を保持する絶縁支持枠とから構成されることを特徴とする。
また、本発明のコンクリート構造物の杭芯材電食電極を用いた杭芯材の電食撤去方法は、請求項1記載の杭芯材電食電極を用いた杭芯材の電食撤去方法であって、
補強コンクリート構造物の破壊予定部位の杭芯材に円筒或いは矩形の中空管を配置し、該杭芯材の筒内の破壊予定部位に、複数の吊上げ用掛け金具を設け、杭芯材の内部に前記杭芯材電食電極を挿入し、前記加圧部材に流体を注入して所定位置に配設し、
電食撤去に際して、地上から杭芯材の内部に電解質溶液を充填・循環させると共に、加圧部材に流体を注入して加圧しながら、直流電源の陰極を前記電極に接続し、陽極を杭芯材に接続して電圧を印加することにより、
前記杭芯材を、上下の周回電極位置でアノード溶解し輪切り状に分断すると同時に、上下連結電極位置でアノード溶解し杭芯材の縦方向に分断し、筒状の杭芯材を複数の縦長片に分断し、前記加圧部材から流体を減圧して縮尺した杭芯材電食電極を引き上げ、次に
予め設けた前記吊上げ用掛け金具を用いて分断された縦長片を引き上げ、破壊予定部位を空洞化し、最後に空洞となった破壊予定部位を充填材で充填することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1の発明であって、前記加圧部材は、ゴムを含む弾性材料からなり、前記充填する流体は液体又は気体のいずれかであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2の発明であって、前記分断された縦長片の引き上げは、電食により分断された縦長片の吊上げ用掛け金具に、地上から鉤状工具を挿入して引き上げる方法、或いは、予め吊上げ用掛け金具に接続したPC鋼撚線を地上まで延長しておき、地上からPC鋼撚線を引張り電食により分断された縦長片を破壊予定部位より上部の杭芯材の空洞部まで、又は地上まで引き上げることを特徴とする。
この発明によれば、従来の補強コンクリート杭芯材の電食方法に比べ、電食する部分が非常に少なく、アノード溶解する杭芯材の体積(重量)が激減するため、短期間で補強部材を電食することができる。このため、施工時間とコストを低減することができる。
また、分断した杭芯材の縦長片を破壊予定部から引き上げて撤去するため、破片の地中残置がなく、施工後の障害となることがない。さらに、電極部材を含め杭芯材を地上に回収することが可能となる。
また、加圧部材で、電極を電食箇所に接近させる構成であることにより、電極の構造を簡単にすると共に、電食させたくない部分は、膨張させた絶縁性の加圧部材で覆うことができるため、絶縁被膜を形成する加工が不要となる。
また、大深度の場合は、破壊予定部位及びその直上部の杭芯材のみに円筒或いは矩形の中空管を配置し、その上下はH形鋼などの安価な杭芯材とすることができる。
このとき、分断した杭芯材の縦長片を破壊予定部からその上部の中空管の空洞に引き上げることで、破壊予定部位のみを貫通可能にすることができる。
発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の杭芯材電食電極の設置状態を示す断面図である。
図1は、地上から地中に貫入された杭芯材2の周囲にモルタルなどが注入されて固化された補強コンクリート構造物100の、破壊予定部位の断面を示す図である。すなわち、この図は、シールド工法における発進立抗や到着立抗のシールド機の発進深度或いは到着深度の土留め壁を示している。
ここで、加圧部材5は、流体充填パイプ5aが接続され、ゴムなどの膨張可能な弾性部材からなる筒胴の風船で、その胴周は、空気を抜けば、中空管の杭芯材2の内周より小さくなり、空気を入れれば杭芯材2の内周に密着するように膨らむ大きさで、長さは、破壊予定部位の高さより長い風船状のものを用いる。尚、膨張させる際は、空気に替えて水などの液体を注入してもよい。
加圧部材5の胴の外周には、上部周回電極6と下部周回電極7が巻きまわして接着され、上部の上部周回電極6と下部の下部周回電極7を結ぶ上下連結電極8が複数本設けられている。この実施例では、矩形の杭芯材2の4辺のそれぞれに上下連結電極8が設けられている例を示す。図1では、前面の上下連結電極8が示されている。
上部周回電極6と下部周回電極7は、加圧部材5により所定の位置で杭芯材2の内周に押し付けられるが、杭芯材2の内周壁面より小さく形成されており、電極の表面に接着された絶縁支持枠9により内周壁面に一定距離をおいた位置に押し付けられる。
同様に上下連結電極8も、加圧部材5により所定の位置で杭芯材2の内周に押し付けられるが、電極の表面に接着された絶縁支持枠9により内周壁面に近接した一定距離を置いた位置に押し付けられる。
一方、これらの上下周回電極6、7及び上下連結電極8が接着されていない部分の加圧部材5は、膨張して杭芯材2の内周壁面に密着する。このため、上下周回電極6、7及び上下連結電極8以外の部分は、電食作用から隔離するための絶縁塗装したと同様な効果を呈する。
図1に示すように、電極6、7、8が杭芯材2と対向配置される空間には、電解質溶液パイプ4aが地上から延伸されており、電解質溶液4が充填される。充填された電解質溶液4は、上部周回電極6と杭芯材2との間隙から、上下連結電極8の間隙を通過して、下部周回電極7に充填され、その下部に設けた電解質排出口4bを介して循環される。尚、循環される電解質溶液4の地上施設は図示を省略している。
上部周回電極6には、絶縁被膜された電線3が接続されており、電食の際に地上の直流電源10(図1では図示せず、図5参照)の陰極と接続されるようになされている。尚、上部周回電極6と、上下連結電極8、下部周回電極7は、それぞれ連結されているので、上部周回電極6に電圧を印加すれば、同時にすべての電極に電圧が印加される。
この、杭芯材2の破壊予定部位は、上部周回電極6の対向する4辺と、下部周回電極7の対向する4辺であり、杭芯材2の上部と下部が輪切り状に切断されるように電食破壊される。さらに上下連結電極8に対向する縦線に沿って切断されるように電食破壊される。
図1では、杭芯材2が、縦長片2c、2cに切断される。このため、予め杭芯材2の内周に掛け金具20aを設けておき、掛け金具20aにPC鋼撚り線20を連結して地上方向の上部から吊上げ可能に保持しておく。
図2は、図1の杭芯材電食電極の設置状態の横断面を示す図で、(a)は、図1のA−A断面、(b)はB−B断面、(c)はC−C断面、(d)は(c)の要部拡大図である。
図2(a)は、図1のA−A断面、すなわち補強コンクリート構造物100内の杭芯材2を示し、杭芯材2内部には、流体充填パイプ5aから水などの流体を注入されて膨張した加圧部材5の上面が示されている。また、切断される杭芯材2の縦長片2cに連結されるPC鋼撚り線20と、電解質溶液パイプ4aが上部に延伸されている。さらに、電線3(この図では見えない電極に接続されている)が地上まで延伸されている。
図2(b)は、図1のB−B断面、すなわち上部周回電極6が位置する部分の横断面を示す断面図である。上部周回電極6の4辺の杭芯材2に対向する表面には絶縁支持枠9が接着されている。この絶縁支持枠9は、加圧部材5が膨張して上部周回電極6が杭芯材2の内周面に押し付けられたとき、杭芯材2の内壁と、周回電極6との間隔を一定間隔に保つ。
尚、周回電極6は常に加圧部材5の膨張により杭芯材2の内周壁面方向に押圧されているので、電食が進行したときは、絶縁支持枠9が杭芯材2の電食された内壁に食い込み、電極と杭芯材2の残る内壁面の間隔を一定に保ち電食の効率を保つ働きをする。すなわち、加圧部材5により被電食部と電極を一定間隔にする可動電極を形成している。
尚、この実施例では、絶縁支持枠9を電極6、7、8の幅の両端に設ける板状の形態を示したが、この形態に限らず、適当な間隔ごとに設ける形態など、電極と被電食壁を一定間隔に保つものであればどのような形でもよい。
この上部周回電極6には、電線3が電線接続部3aで接続されている。また、上部周回電極6の4辺には上下連結電極8が接続されている。
図2(c)は、図1のC−C断面、すなわち上下連結電極8の断面を示す断面図である。加圧部材5は、4辺の上下連結電極8、8、8、8をそれぞれ杭芯材2の内壁壁面方向に押し付けている。上下連結電極8は、両端に設けた絶縁支持枠9、9を杭芯材2内壁に当接させて間隔を保ち内壁と対向する。上下連結電極8が配置されていない部分の加圧部材5は、膨張して杭芯材内壁に密着して、その部分の杭芯材内壁を電極に対して絶縁状態としている。すなわち、電極に対向していない部分の杭芯材内壁は、絶縁塗装されていると同様な状態となり、電食されない。
図2(d)は、図2(c)の上下連結電極8の配設部分を拡大した断面図である。加圧部材5と上下連結電極8は、間隔を開けて要部で接着されている。また、上下連結電極8の杭芯材2と対向する面には絶縁支持枠9が接着してある。
ここで、電食が進行すると、電極を介して加圧部材5の膨張で押圧された絶縁支持枠9が、電食で溶解された部分2xに入り、杭芯材2表面と上下連結電極8との間隔を離さないようにし、一定に保つ。
図3は、本発明の電極群の形態を示す斜視図である。図3に示すように矩形管の杭芯材2に対する上部周回電極6と下部周回電極7は、帯状の4辺を持ち、各片の中央に、上下連結電極8が接続されている。上下連結電極8の長さは、破壊予定部位の長さとする。
また、電極の幅は、電食で溶解することにより杭芯材2を分断することができる最小の幅でよい。以上説明したように、本発明の杭芯材電食電極とは、加圧部材5の外部に上下周回電極6、7と上下連結電極8を配置したものをさす。
ここで、本発明の杭芯材電食電極を用いた杭芯材の電食撤去方法を説明する。
本発明の杭芯材の電食撤去方法では、先ず、補強コンクリート構造物の破壊予定部位の杭芯材に円筒或いは矩形の中空管を配置する。
このとき、配置する杭芯材は、破壊予定深度と、その上部のみを中空管とし、その上下はH型鋼などでであってもよい。すなわち、破壊予定深度部分のみが本発明の杭芯材電食電極を収納でき、また、その直上部に、破壊された杭芯材の破砕片を引き上げる空間を備えればよい。
次に、杭芯材2の筒内の破壊予定部位に、複数の吊上げ用掛け金具を設ける。ここで吊上げ用掛け金具は、電食により分断される縦長片のそれぞれに対して設けておく。
図4は、電食により分断される杭芯材の斜視図で、(a)は外観図、(b)は内部の鳥瞰図、(c)は掛け金具の実施例を示す図である。図4に示すように本発明では、杭芯材2が、上下の輪切り分断部2aにより上下が分断され、また、縦分断部2bにより4個の縦長片2cに分断される。
図4(b)に示すように、各縦長片2cの内壁には吊上げ用掛け金具20aを設け、予めPC鋼撚り線20などのケーブルを連結しておく。なお、地上から連続する中空の杭芯材2を用いるときには、吊上げ用掛け金具を図4(c)に示すような掛け金具20bとしておけば、地上から鉤手の付いた引き上げ棒を下ろして、掛け金具20bに鉤を掛けて引き上げるようにしてもよい。いずれにしても、予め、分断した杭芯材を引き上げる鋼材或いは掛け具を破壊予定部位に設ける。
次に、杭芯材の内部に前記杭芯材電食電極を挿入し、前記加圧部材に空気を注入して加圧し破壊予定部位の内部に配設固定する。ここで、加圧部材5は水などの液体をを注入する風船であっても、高圧空気などの気体を注入するものであってもよい。
次に、シールド機の発進や到着などに備えた電食撤去に際し、地上又は、立て抗構内に電解質溶液槽と、直流電源を設置し、前記電解質溶液パイプ4aを介して杭芯材の内部に電解質溶液を充填し、前記電解質排出口4bで循環させると共に、加圧部材5に空気を注入して加圧しながら、直流電源(図示せず)の陰極を前記電線3を介して電極6、7,8に接続し、陽極を杭芯材2に接続して電圧を印加する。
ここで杭芯材は、上下の周回電極位置でアノード溶解され輪切り状に分断されると同時に、上下連結電極位置でアノード溶解され杭芯材の縦方向に分断され、筒状の杭芯材は複数の縦長片に分断される。(図4参照)
次に、前記加圧部材の空気を減圧して縮んだ杭芯材電食電極を地上又は破壊予定部の上部空間に引き上げる。
次に、杭芯材の分断予定部に設けた吊上げ用掛け金具を用いて分断された縦長片を引き上げ、破壊予定部位を空洞化する。このとき、地上まで杭芯材の空洞が連続する場合は、地上に引き上げるが、地上に開口がない場合は、破壊予定部の上部の空間まで引き上げる。
最後に、空洞となった破壊予定部位を充填材で充填する。
このあと、シールド機を発進させ、脆性化された立て抗の土留め壁を掘削する。或いはシールド機を到着させる。尚、説明ではシールド機での掘削で説明したが、その他の掘削方法に用いてもよいことは言うまでもない。
本発明の杭芯材電食電極の設置状態を示す断面図である。 図1の杭芯材電食電極の設置状態の横断面を示す図で、(a)は、図1のA−A断面、(b)はB−B断面、(c)はC−C断面、(d)は(c)の要部拡大図である。 本発明の電極群の形態を示す斜視図である。 電食により分断される杭芯材の斜視図で、(a)は外観図、(b)は内部の鳥瞰図、(c)は掛け金具の実施例を示す図である。 従来の補強コンクリート構造物の破壊予定部位の仮壁部に用いる杭芯材で、(a)は電食用杭芯材1の内部を示す断面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
符号の説明
1 電食用杭芯材
2 杭芯材(外部材)
2a 輪切り分断部
2b 縦分断部
2c 縦長片
2x 電食で溶解された部分
3 電線
3a 電線接続部
4 電解質溶液
4a 電解質溶液パイプ(電解質給入口)
4b 電解質排出口(排出口)
5 加圧部材
5a 流体充填パイプ
6 上部周回電極
7 下部周回電極
8 上下連結電極
9 絶縁支持枠
10 直流電源
12 電極支持枠
17 加圧部材
17a 接着部
18 板状電極
19 加圧口
20 PC鋼撚り線
20a 掛け金具
20b 掛け金具
100 補強コンクリート構造物

Claims (4)

  1. 補強コンクリート構造物の破壊予定部位の杭芯材を電食によりアノード溶解するための杭芯材電食電極であって、
    補強コンクリート構造物の破壊予定部位に設けられる円筒又は矩形の杭芯材の中空内部に挿入可能な胴囲で前記破壊予定部位を越す長さを有し、内部に注入した流体により膨張させることができる風船状の加圧部材と、杭芯材の破壊予定部位の上部に当たる位置の加圧部材を一周するように設けられた上部周回電極と、杭芯材の破壊予定部位の下部に当たる位置の加圧部材を一周するように設けられた下部周回電極と、前記上部周回電極と下部周回電極間を連結して複数箇所縦長に設けられた上下連結電極と、該上下部周回並びに上下連結電極に設けられ杭芯材と電極との間隔を保持する絶縁支持枠とから構成されることを特徴とするコンクリート構造物の杭芯材電食電極。
  2. 請求項1記載の杭芯材電食電極を用いた杭芯材の電食撤去方法であって、
    補強コンクリート構造物の破壊予定部位の杭芯材に円筒或いは矩形の中空管を配置し、該杭芯材の筒内の破壊予定部位に、複数の吊上げ用掛け金具を設け、杭芯材の内部に前記杭芯材電食電極を挿入し、前記加圧部材に流体を注入して所定位置に配設し、
    電食撤去に際して、地上から杭芯材の内部に電解質溶液を充填・循環させると共に、加圧部材に流体を注入して加圧しながら、直流電源の陰極を前記電極に接続し、陽極を杭芯材に接続して電圧を印加することにより、
    前記杭芯材を、上下の周回電極位置でアノード溶解し輪切り状に分断すると同時に、上下連結電極位置でアノード溶解し杭芯材の縦方向に分断し、筒状の杭芯材を複数の縦長片に分断し、前記加圧部材から流体を減圧して縮尺した杭芯材電食電極を引き上げ、次に
    予め設けた前記吊上げ用掛け金具を用いて分断された縦長片を引き上げ、破壊予定部位を空洞化し、最後に空洞となった破壊予定部位を充填材で充填することを特徴とするコンクリート構造物の杭芯材電食電極を用いた杭芯材の電食撤去方法。
  3. 前記加圧部材は、ゴムを含む弾性材料からなり、前記充填する流体は液体又は気体のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の杭芯材電食電極。
  4. 前記分断された縦長片の引き上げは、電食により分断された縦長片の吊上げ用掛け金具に、地上から鉤状工具を挿入して引き上げる方法、或いは、予め吊上げ用掛け金具に接続したPC鋼撚線を地上まで延長しておき、地上からPC鋼撚線を引張り電食により分断された縦長片を破壊予定部位より上部の杭芯材の空洞部まで、又は地上まで引き上げることを特徴とする請求項2記載のコンクリート構造物の杭芯材電食電極を用いた杭芯材の電食撤去方法。
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