JP3825490B2 - 内視鏡の対物レンズ部の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、不要光を遮光するための薄板状の遮光マスクが配置された内視鏡の対物レンズ部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡の対物レンズにおいては、しばしばレンズ枠やレンズのエッジ部等に当たって反射した不要光線が受像部に入射して、結像画像を劣化させてしまう場合がある。そこで、そのような不要光を遮光するために、最後端に位置するレンズ面に隣接して薄板状の遮光マスクを配置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
内視鏡の対物レンズでは最後端のレンズ面が凹面の場合がしばしばあり、その場合、凹面部に遮光マスクの接合面積を取ることができないので、遮光マスクはレンズ枠に接合固定される。
【0004】
図5は、そのような従来の内視鏡の対物レンズ部の構造を示しており、遮光マスク91は、レンズ枠92に光軸と垂直に形成された平面部に、最後端のレンズ93とぶつからないように接合固定されている。
【0005】
しかし、最後端の凹レンズ面Aの位置は、対物レンズ群を構成する各レンズの厚さのばらつきや、レンズ枠92その他の金属部品の寸法誤差等の積算によって、図5に破線で示されるようにばらついてしまう。
【0006】
その結果、不要光が遮光マスク91で遮られずに受像部(固体撮像素子の受光面)Bに入射して結像画像が劣化してしまったり、逆に必要光が遮光マスク91で遮られて周辺部が暗くなってしまう等の不都合があった。
【0007】
そこで本発明は、遮光マスクを凹レンズ面に対して正確な位置関係に固定して良質な結像画像を得ることができる内視鏡の対物レンズ部の構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の対物レンズ部の構造は、レンズ枠内に収容された対物レンズの凹レンズ面に隣接して、不要光を遮光するための薄板状の遮光マスクを配置した内視鏡の対物レンズ部の構造において、上記凹レンズ面の外縁部近傍に光軸と垂直な平面部を環状に形成して、上記遮光マスクを、上記平面部に当接させた状態で上記対物レンズに対して固着したことを特徴とする。
【0009】
なお、上記凹レンズ面が、対物レンズ群の最後端に位置するレンズ面であってもよく、上記遮光マスクのマスク形状が、上記対物レンズ群によって被写体像が結像する位置に配置された受像部の形状に対応した形状に形成されていてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は、内視鏡の挿入部の先端部分を示しており、先端部本体1が、細長い可撓管で形成された挿入部の先端に遠隔操作によって屈曲自在に設けられた湾曲部2の先端部分に連結されている。
【0011】
湾曲部2は、多数の節輪3をリベット4によって回動自在に連結し、その外周に網状管5を被覆して、さらにその外面をゴムチューブ6等によって被覆し、その端部を先端部本体1の外周面に緊縛、接合させて構成されている。7は湾曲操作ワイヤである。
【0012】
先端部本体1は、湾曲部2の先端に連結されて外面には露出しないステンレス鋼製の金属ブロック部1aと、金属ブロック部1aの前側に固着されて外面に露出するプラスチックブロック部1bとによって形成されている。
【0013】
本実施の形態の内視鏡は、管軸の前方を観察するようにしたいわゆる前方視型内視鏡であり、先端部本体1の先端面に、観察窓11、照明窓12及び図示しない鉗子チャンネル出口孔や送気送水ノズル等が設けられている。
【0014】
観察窓11の内側には、対物レンズ群16が金属製のレンズ枠17内に固着されて配置されている。表面の第1レンズ16aは、その外周面の途中に形成された段差部において、レンズ枠17にカシメにより機械的に固定されている。18は明るさ絞り、19はスペーサである。
【0015】
レンズ枠17の前半部外周部分には、電気絶縁性のプラスチック材からなる絶縁環21が接合されていて、レンズ枠17の前端部分が露出しないように形成された凹部内に、脱泡したエポキシ系接着剤22が充填されている。
【0016】
絶縁環21の外周面は、先端部本体1のプラスチックブロック部1bに形成された孔内に嵌合していて、その嵌合部にはシール用のOリング23が装着されている。
【0017】
レンズ枠17の後部外周面には、金属製のシールドパイプ25が嵌着、接合されていて、シールドパイプ25内に例えば電荷結合素子(CCD)からなる固体撮像素子26が受像部Bを前向きにして固定されている。
【0018】
そして、その前側には、透明なカバーガラス27が密着して配置され、さらにその前面にYAGレーザ光カットフィルタ28が貼着されている。このような透明部材27,28を通って、対物レンズ群16によって観察光像が固体撮像素子26の受像面に結像する。29は、不要光を遮光するための遮光マスクである。
【0019】
シールドパイプ25内には、固体撮像素子26の後側に、固体撮像素子26に入出力される信号を処理するための電子部品31が配線基板32に取り付けて配置され、信号ケーブル33がそこから後方に引き通されている。
【0020】
シールドパイプ25内に配置された部品の外周面とシールドパイプ25の外周面には、各々絶縁テープ34,35が巻き付けられていて、シールドパイプ25とその内外との間を電気絶縁している。シールドパイプ25外面側の絶縁テープ35の後端は、信号ケーブル33の前端外周面まで連続的に被覆している。
【0021】
照明光の配光角を拡げるために照明窓12に取り付けられた凹レンズ37の内側には、内視鏡挿入部内に通された照明用ライトガイドファイババンドル38の射出端が配置されている。
【0022】
50は、先端部本体1に対して着脱自在に設けられた弾力性のある部材からなる先端キャップであり、先端部本体1のプラスチックブロック部1bの外周面に、先端部本体1の先端側から被せて取り付けられている。
【0023】
対物レンズ群16は、前述のように、先端の第1レンズ16aがレンズ枠17にカシメ固定されていて、その後ろのレンズやスペーサ19が、レンズ枠17内に後方から嵌め込まれてレンズ枠17に接合固定されている。
【0024】
最後端のレンズ16bの後端面は凹レンズ面Aであり、図1に拡大図示されるように、その凹レンズ面Aの外縁部近傍には、光軸と垂直な平面部Cが研削によって形成されている。
【0025】
この平面部Cは、図3に示されるように、凹レンズ面Aの外縁部近傍に全周にわたって環状に形成されており、その表面はいわゆる砂目状にざらざらに形成されている。
【0026】
遮光マスク29は、薄い金属板に黒の表面処理を施して形成されており、図4に示されるように、そのマスク29aの形状は、固体撮像素子26の受像部Bの形状に対応する矩形を少し樽形に膨らませた形状に形成されている。
【0027】
遮光マスク29の外縁形状は、固体撮像素子26の外縁形状に対応する細長い形状に形成されており、その外縁部には、組み立て時の方向性や他の類似部品との区別を示すための指標29bが形成されている。
【0028】
図2及びその部分拡大図である図1に示されるように、レンズ枠17の遮光マスク29が納まる部分は、内壁面17aが遮光マスク29の外周面にほぼ接する寸法形状に形成されているが、遮光マスク29の板面に対向する壁面17bは、遮光マスク29の板面から隙間をあけて前方に逃げて形成されている。
【0029】
そして遮光マスク29は、板面が対物レンズ群16の最後端の凹レンズ面Aの外縁部近傍に形成された前述の平面部Cに当接され、その状態でそのレンズ16bとレンズ枠17とに接合固定されている。
【0030】
したがって、遮光マスク29の位置は対物レンズ群16の最後端の凹レンズ面Aに対して全くばらつかず、常に正確な位置に配置固定される。したがって、対物レンズ群16を通過してくる不要光が遮光マスク29によって過不足なく適切にカットされて、固体撮像素子26の受像部Bに良質な被写体が結像する。
【0031】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば側方視型の内視鏡の対物レンズ部の構造に適用してもよく、固体撮像素子に代えてイメージガイドファイババンドルを用いた内視鏡や硬性内視鏡等に適用してもよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、遮光マスクを、対物レンズの凹レンズ面の外縁部近傍に形成された平面部に当接させた状態で対物レンズに固着したことにより、遮光マスクが凹レンズ面に対して正確な位置関係に固定され、不要光が過不足なく適切にカットされるので、常に良質な結像画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の内視鏡の対物レンズ部の部分拡大断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の内視鏡の先端部の側面断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の最後端のレンズの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態の遮光マスクの正面図である。
【図5】従来の内視鏡の対物レンズ部の側面断面図である。
【符号の説明】
16 対物レンズ群
16b 最後端の対物レンズ
17 レンズ枠
29 遮光マスク
A 凹レンズ面
B 受像部
C 平面部
Claims (2)
- レンズ枠内に収容された対物レンズ群の最後端に位置するレンズの後端凹レンズ面に隣接して、不要光を遮光するための薄板状の遮光マスクを配置した内視鏡の対物レンズ部の構造において、
上記遮光マスクの外縁部に、方向性又は他の類似部品との区別を示すための指標を形成すると共に、上記対物レンズ群の最後端に位置するレンズの後端凹レンズ面の外縁部近傍に光軸と垂直な平面部を環状に形成して、上記レンズ枠には上記遮光マスクの外周が内接する内壁面を形成すると共に上記遮光マスクの板面が当接する壁面を形成せず、上記遮光マスクの板面を上記後端凹レンズ面の外縁部近傍に形成された平面部に当接させると共に上記遮光マスクの外周を上記レンズ枠の内壁面に内接させた状態で上記遮光マスクを上記対物レンズ群の最後端に位置するレンズと上記レンズ枠に対して接合固定することにより、上記レンズ枠に対する上記後端凹レンズ面の光軸方向の位置にばらつきがあっても、上記遮光マスクの位置が上記後端凹レンズ面に対してばらつかないようにしたことを特徴とする内視鏡の対物レンズ部の構造。 - 上記遮光マスクのマスク形状が、上記対物レンズ群によって被写体像が結像する位置に配置された受像部の形状に対応した形状に形成されている請求項1記載の内視鏡の対物レンズ部の構造。
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JP31873595A JP3825490B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 内視鏡の対物レンズ部の構造 |
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JP31873595A JP3825490B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 内視鏡の対物レンズ部の構造 |
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JP31873595A Expired - Fee Related JP3825490B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 内視鏡の対物レンズ部の構造 |
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1995
- 1995-12-07 JP JP31873595A patent/JP3825490B2/ja not_active Expired - Fee Related
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