JP3824875B2 - 知育玩具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は文字学習及び文字遊戯を伴って、仮名文字の学習を行う知育玩具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、仮名文字の学習を行う知育玩具は、玩具本体に、入力手段として仮名文字を一文字毎にマトリックス状に配置し、入力手段より入力された情報に基づいて、音声出力するように構成され、遊戯者は、知育玩具より発せられた言葉を、正しく仮名文字を入力する操作を繰り返すことにより言葉を学ぶことできるように構成されていた。また、知育玩具をテレビなどに接続することによって、遊戯者に仮名文字の書き順の説明を行い、また学習及び遊戯を行うことが出来るように構成されていた。
【0003】
しかしながら従来の知育玩具は、遊戯者に仮名文字の書き順を学習させるためには、テレビなどに接続しなくては書き順の説明を行うことが出来ず、加えて、従来の書き順の説明を行う場合、テレビに書き順を表示するに留まり、遊戯者により効果的に書き順を学習させることが難しかった。また、一旦テレビと接続してしまうと、本体のみで、遊べた学習及び遊戯モードが選択できなくなり、遊戯性も乏しくなっていた。
【0004】
また、従来、知育玩具などから、言葉を発音させる場合、簡易的に使用できる短音を用いた音声合成装置で構成され、短音のみの発音は何ら問題ないが、複数の短音を接続した単語を発音させた場合、音程の高低差が付けられないため、棒読みになってしまい、正しい語調での発音をさせることができなかった。しかしながら、高価な処理装置を用いたものならその問題を解決することもできるが、価格面で高価になってしまうため、汎用性を持たせるためには問題があり、知育玩具として、より正確な語調で安価に発音させる装置が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、知育玩具の玩具本体を外部受像機に接続しなくても、玩具本体のみで、仮名文字の書き順を表示させ、尚且つ仮名文字の書き順を覚えやすくするために、表示と同時に発音させる。また、外部受像機に接続を行った場合には、玩具本体で遊べていたモードはもちろん、新しい遊戯モードの追加を行うことができる。また、知育玩具から遊戯者に言葉を発音する場合、言葉の語調を正しくすることによって、言語を正しく覚えやすくまた楽しい知育玩具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数の学習及び遊戯を行うことが可能な玩具本体であって、前記玩具本体には、仮名文字を一文字毎にマトリックス状に配置した入力手段と、前記入力手段より入力された情報に基づいた処理を行う処理手段と、任意文字の書き順を表示する液晶表示手段と、前記処理手段から出力される音情報に応じて音声出力する音声出力手段と、前記液晶表示手段以外の表示手段とする外部受像機と接続を行う接続手段と、前記処理手段から出力される表示に関する情報の出力先となる前記液晶表示手段と前記外部受像機との切替えを行う表示切替手段とを備え、前記処理手段は、前記外部受像機に任意文字の書き順を表示している時には、その表示される線の位置となるX座標及びY座標の値に応じた異なる音情報を、その表示される線の長さに合わせて連続して前記音声出力手段に出力することを特徴とする。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、玩具本体に液晶表示手段を設けたことによって、玩具本体のみで殆どの学習及び遊戯モードを行うことができる。また、玩具本体に外部受像機と接続手段を設けることにより、外部受像機に接続を行うことができる。さらに、表示切替手段を設けることによって、外部受像機への表示と液晶画面の表示との選択を行うことができる。そして、遊戯者に書き順を学習させる場合、書き順表示を行うと共に、音を音声出力させることにより、目と耳から、刺激を加えより、効果的に、仮名文字の書き順の学習を行うことができる。また、書き順表示位置によってその音に変化をもたらし、また文字の線の長さによって音の長さを変化させることによって遊戯者に効果的に仮名文字の学習を行うことができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1において、前記表示切替手段により外部受像機に表示を切替えられた場合、前記処理手段は、前記液晶表示手段ではできない遊戯を選択実行できることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、表示切替手段により外部受像機に表示を切替えられた場合、液晶表示手段で遊戯していた学習及び遊戯モードに加え、さらに別の遊戯モードを追加することによって、遊戯性を増すことができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2において、前記玩具本体には、音節文字毎に高音と低音で発音された音節情報を記憶する音節記憶手段と、単語とその単語の音節文字毎に高低のアクセント情報を共に記憶する単語記憶手段とを備え、前記処理手段は、音声出力する単語のアクセント情報に応じて前記音節記憶手段から各音節情報を読み出し、読み出した各音節情報を組み合わせて出力を行うことにより、正確な語調で単語を発音することができることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、遊戯者に対し言葉を発音する場合、高音と低音のそれぞれで発音された音節情報を、言葉を発音する単語のアクセント情報に基づいて構築し、言葉を音声出力するようにすることで、正しい語調で言葉を発音することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
複数の学習及び遊戯を行うことが可能な玩具本体であって、前記玩具本体には、仮名文字を一文字毎にマトリックス状に配置した入力手段と、前記入力手段より入力された情報に基づいた処理を行う処理手段と、任意文字の書き順を表示する液晶表示手段と、前記処理手段から出力される音情報に応じて音声出力する音声出力手段と、前記液晶表示手段以外の表示手段とする外部受像機と接続を行う接続手段と、前記処理手段から出力される表示に関する情報の出力先となる前記液晶表示手段と前記外部受像機との切替えを行う表示切替手段とを備え、前記処理手段は、前記外部受像機に任意文字の書き順を表示している時には、その表示される線の位置となるX座標及びY座標の値に応じた異なる音情報を、その表示される線の長さに合わせて連続して前記音声出力手段に出力する。
【0013】
また、前記表示切替手段により外部受像機に表示を切替えられた場合、前記処理手段は、前記液晶表示手段ではできない遊戯を選択実行できることもある。
【0014】
そして、前記玩具本体には、音節文字毎に高音と低音で発音された音節情報を記憶する音節記憶手段と、単語とその単語の音節文字毎に高低のアクセント情報を共に記憶する単語記憶手段とを備え、前記処理手段は、音声出力する単語のアクセント情報に応じて前記音節記憶手段から各音節情報を読み出し、読み出した各音節情報を組み合わせて出力を行うこともある。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1は本発明の基本的な回路構成を示すブロック図である。知育玩具となる玩具本体1には、図示しないが電池等の電力源を有している。また図示しないが電源スイッチも有し、当該電源スイッチは、遊戯者からの操作が5分間ない場合、自動的に電源が切れるようになっている。
【0016】
また、入力手段2は、ジョイスティック2a・文字キー2d・決定ボタン2c・モード切替2bから構成され、各入力手段2からの入力信号が処理手段(CPU)4に送られる。さらに、ジョイスティック2aは、書き順の学習時や遊戯時に入力手段として用いられ、また、文字キー2dは、文字を直接に入力を行えるようになっている。また、決定ボタン2cは、選択事項を、決定する場合に用いられ、またモード切替2bは、学習や遊戯の種類を切替えることができるようになっている。
【0017】
また、表示切替手段3として表示切替スイッチが設けられ、遊戯者が表示切替スイッチの切替操作を行われた場合、内蔵されている液晶表示手段7となる液晶ディスプレイから、外部受像機へと表示を切替える。また、玩具本体1に外部受像機が接続されている状態であっても、表示切替スイッチを液晶表示手段7に切替えた場合、液晶ディスプレイに表示を行うように処理する。
【0018】
処理手段(CPU)4は、入力手段2からの入力情報に基づいて処理を行う。また、学習や遊戯に係る情報を記憶する記憶手段5があって、遊戯者の学習及び遊戯モードによって、随時情報の送受信を行う。液晶表示手段7に表示を行う表示制御信号を送り、また、音声出力手段6に音声出力信号を送る。
【0019】
また、記憶手段5には、仮名文字一文字毎に、2つの音程で記憶されている2音程音節記憶手段5aと単語毎に、単語のアクセント情報を記憶している単語記憶手段5bを有し、また、さまざまな音を記憶させる音情報記憶手段5cを内設している。
【0020】
また、音声出力手段6はスピーカで構成され、処理手段4から出力される音声出力信号に基づいてスピーカから、音声の出力を行う。音声出力手段6は、ブザー音や、効果音、人の声を模した音を出力するようになっている。
【0021】
また、液晶表示手段7は、液晶ディスプレイで構成され、処理手段から出力される、表示制御信号に基づいて液晶ディスプレイに表示を行う。
【0022】
また、接続手段8は、玩具本体1と外部受像機とをビデオコード81を介して接続できるようにしており、別途に専用付属機器を追加することなく何処でも入手可能なビデオコード81を接続するだけで簡単に外部受像機に映像を映し出し、遊ぶことができるようになっている。
【0023】
図2は、本発明の知育玩具となる玩具本体1の外観を示す図である。玩具本体1は、直方体の形状の、玩具本体1の上面の4つの角にそれぞれ、円柱状のブロックを設けそのブロックにそれぞれ、右上にモード切替2b、右下にジョイスティック2a、左上に音声出力手段6のスピーカ、左下に決定ボタン2cを配置し、玩具本体1の上面中央にマトリックス状に、文字キー2dが設けられ、文字キー2dの左上部に液晶表示手段7となる液晶ディスプレイが設けられ、また、文字キー2dの右上部に表示切替手段3として、表示切替スイッチが設けられ、外部受像機と接続を行う接続手段8となるビデオ端子(図示せず)が設けられている。
【0024】
次に各学習及び遊戯モードの説明を行う。学習及び遊戯モードは「はなすモード」「ろくおんモード」「もんだいモード」「おんがくモード」「ゲームモード」に分類され、モード切替2bの操作を行う毎に次々と切替えることができる。
【0025】
「はなすモード」の説明を行う。液晶ディスプレイに表示時には、文字キー2dを1つ押すと、その文字を音声出力する。決定ボタン2cを押すと、液晶ディスプレイに書き順が液晶表示され、再度、音声出力を行う。また、拗音「きゃ」の場合<き>を押すと「き」が音声出力され、その後<ゃ>をおすと「きゃ」と音声出力されるようになっている。この時に、決定ボタン2cを押すと、「きゃ」の書き順が表示され、その後、音声出力させる。
【0026】
外部受像機に表示時には、図3の如くに玩具本体1と外部受像機とは、ビデオコード81を介して接続を行う。また、外部受像機表示を行う際に、表示切替手段3で表示を外部受像機に切替を行うと、図3に図示されているように外部受像機に表示される。画面上部の左から、ひらがな・カタカナ切替表示71・「はなすモード」アイコン72・「ろくおんモード」アイコン73・「もんだいモード」アイコン74・「おんがくモード」アイコン75・「ゲームモード」アイコン76が表示され、画面中央の左に、文字の書き順の説明を行う書き順ウインドウ77があり、また中央右には、主に、キャラクタや絵の表示を行うメインウインドウ78がある。さらに、画面の下部に、文字表示ウインドウ79があって文字の表示を行う。
【0027】
また、ひらがな・カタカナ切替表示71(画面はひらがなモード)現在ひらがなで入力待ち状態か、カタカナで入力待ち状態かの表示を行い、ひらがな入力待ちの場合、「あ/ァ」表示を行い。<あ>文字を大きく表示し、<ァ>を小さく表示を行う。またカタカナ入力待ちの場合「ア/ぁ」と表示を行い<ア>の文字を大きく表示し<ぁ>の文字を小さく表示を行うことによって、遊戯者に今の入力待ち状態がひらがなであるか、カタカナであるかを明確に明示している。
【0028】
また、「はなすモード」アイコン72・「ろくおんモード」アイコン73・「もんだいモード」アイコン74・「おんがくモード」アイコン75・「ゲームモード」アイコン76は、現在選択されている学習及び遊戯モードを表していて、選択されているモードは、そのアイコンを影付にして表示を行う。
【0029】
また、書き順ウインドウ77は、正方形の形で描かれ、その正方形を四分割するように、中心に直交する線が2本描かれている。また、文字キー2d入力後、決定ボタン2cが押されると、このウインドウに書き順の表示と、この書き順に合わせた音声を出力させる。
【0030】
図4は、書き順ウインドウ77の「あ」の書き順を表す図である。まず、点1から点2にかけて、線を引くのと同時に、その長さ分を連続して滑らかに変化する音程が流れる。次に一旦音が途切れ、また、次の線、点3から点4を経由し、点5にかけて、線を引くと同時に、その線の長さ分を連続して滑らかに変化する音程が流れる。
【0031】
さらに、音が一旦途切れ、次の線点6から点7・点8・点9を経由し、点10にかけて、線を引くと同時に、その線の長さ分を連続して滑らかに変化する音程が流れ、すべての書き順を終了させる。
【0032】
また音程は、音情報記憶手段5cに格納されており、書き順ウインドウの中心で直交する2本の線をそれぞれx軸、y軸とし、それぞれ音程が設定され、線を引くときのx,yの値によって変化し、音の長さは、その文字の線の長さを表すようになっている。
【0033】
この音情報は、任意の音情報であって、x軸に音量、y軸に音色として(ピアノの音)としても構わないし、また、x軸にテンポ、y軸に音色として(タンバリンの音)を用いても構わない。
【0034】
外部受像機に表示された「はなすモード」は、文字キー2dを1つ押すと、その文字を音声出力する。その後、決定ボタン2cを押すと書き順が外部受像機に表示され、再度、音声出力を行う。また、拗音「きゃ」の場合<き>を押すと「き」が音声出力され、その後<ゃ>をおすと「きゃ」と音声出力されるようになっている。この時に、決定ボタン2cを押すと、「きゃ」の書き順が表示され、その後、音声出力させる。
【0035】
その後、押した文字にちなんだイラストがメインウインドウ78に表示され、例えば、「あひるの「あ」」の様に確認の音声出力をする。この時、文字表示ウインドウにも、「あひる」の文字も表記され、押した文字は赤く大きな文字で表示される。この実施例では「あ」の文字が赤く大きな文字で表示される。また、メインウインドウ78のイラストが、アニメーション表示される場合もある。
【0036】
図5で示す「ろくおんモード」の説明を行う。液晶ディスプレイに表示時には、好きなように文字キー2dを押して、最大30文字程度の文章を記憶させる。記憶した文章は音声出力させることができる。
【0037】
また外部受像機に表示時には、図5の様に表示され、画面の上部左から、ひらがな・カタカナ切替表示71・「はなすモード」アイコン72・「ろくおんモード」アイコン73・「もんだいモード」アイコン74・「おんがくモード」アイコン75・「ゲームモード」アイコン76が表示され、画面の中央に、入力され記憶された文字情報の表示を行うメインウインドウ78がある。さらに、画面の下部に、文字表示ウインドウ79があって入力された文字の表示を行う。また、「ろくおんモード」アイコン73が影付表示され、現在、「ろくおんモード」であることを明示する。
【0038】
好きなように文字キー2dを押して、最大30字程度の文章を記憶させる。メインウインドウ78には、その文章が表示され、記憶した文章は音声出力させることができる。また、音声出力中に、読み上げを終了した文字毎に、文字の色が変化し、実施例では、読み上げを終了した文字毎に、文字が白から赤に変化させ、遊戯者に、今何処を読んでいるのかを分かりやすくすることができる。
【0039】
図6で示す「もんだいモード」の説明を行う。液晶ディスプレイに表示時には、玩具本体1から任意の文字が音声出力される。その音声出力された文字キー2dを押す。そのことによって、正解・不正解を音声出力で伝え・同時に液晶ディスプレイにも表示を行う。また、液晶ディスプレイに表示時は、1文字〜2文字程度の文字が問題として音声出力されるのが望ましい。
【0040】
また、外部受像機に表示時には、画面の構成は、「はなすモード」時と同様だが、「もんだいモード」アイコン75が影付表示されるようになり、現在、「もんだいモードで」あることの明示を行う。
【0041】
玩具本体1から、2文字以上の単語が音声出力される。外部受像機の画面にイラストとヒントになる文字を表示させる。この時、文字は薄く表示することが望ましい。また、文字キー2dを押すたびに音声出力される。合っていればヒントが反転表示を行う。またすべての文字が押すことができれば「ピンポン」と、正解の音が音声出力される。また、不正解あるいは途中で違うキーを押した場合「ブー」と、不正解の音が音声出力される。また再度、音声出力し、イラストによっては、アニメーション表示を行う。
【0042】
図7で示す「おんがくモード」の説明を行う。液晶ディスプレイに表示時には、決定ボタン2cを押すと、曲が音声出力され始め、また、曲が音声出力されている途中で、もう一度決定ボタン2cが押されると、曲の音声出力を停止する。また、曲の音声出力が終了した後に、再度、決定ボタン2cが押された場合、別の曲が音声出力されるようになっている。
【0043】
また、外部受像機に表示時には、画面の構成は、「ろくおんモード」と同様だが、メインウインドウ78にキャラクタの表示を行い、当該キャラクタは、遊戯者の操作に合わせて又は、音楽に合わせてさまざまなポーズ表示を行う。また、「おんがくモード」アイコン76が影付表示されるようになり、現在、「おんがくモード」であることの明示を行う。
【0044】
決定ボタン2cを押すと、曲の出力が開始され、歌詞が、文字表示ウインドウ79に表示される。曲の進行に応じて、歌詞を白から赤に変化させ、遊戯者に今曲の何処の部分が出力されているかをわかりやすくできる。また、メインウインドウ78上のキャラクタは、曲のリズムに合わせて踊りだす。また、この時に遊戯者からジョイスティック2aが操作された場合、操作にあわせキャラクタのポーズが決定する。当該ジョイスティック2aは8方向の検知を行い、その方向に合わせた符号101〜符号109のいずれかの表示行う。例えば、右上にジョイスティックを傾けると、符号103のポーズをキャラクタがとる。また、左にジョイスティックを傾けた場合104のポーズをキャラクタがとる。また、曲の途中で、決定ボタン2cが押された場合、曲の出力を停止する。また、曲の出力が終了した後に、再度、決定ボタン2cが押された場合、別の曲が出力され、また、別のキャラクタの表示を行う。
【0045】
図8及び図9で示す「ゲームモード」の説明を行う。この「ゲームモード」は液晶ディスプレイではゲームを行うことができないようになっていて、外部受像機を接続した場合のみ選択できる。また、画面の構成は、「ろくおんモード」と同様となっている。
【0046】
また、ゲームモードは、複数のゲームを行うことが可能で、例えば「まちがいさがし」や「カードめくり」などを行うことができる。
【0047】
「ゲームモード」の「まちがいさがし」の例を説明する。この間違い探しは、この玩具本体1で出題された単語の中で、間違った文字を見つけ、正しい文字に直すのが目的となっていて、間違えやすい文字や故意に裏返し文字を表示させ、決定ボタン2cを押しながらジョイスティック2aを操作することで、適切な文章に直すゲームを行う。
【0048】
まず、メインウインドウ78に単語カード120が表示される。この単語カード120の枚数は、3枚から8枚を表示するのが望ましい。その後、正解が音声出力されるが、中の1〜2文字が違う文字になっている。表示ポインタ121を操作し、間違った文字を掴んで右下のゴミ箱122に捨てる。左下に表示される家123に正しい文字を取りに行く。また、文字の掴み方は、ジョイスティック2aを操作し、表示ポインタ121を、単語カード120と重なるように移動させ、決定ボタン2cを押すことにより?むことができ、掴んだ状態で、ジョイスティック2aを操作することによって、単語カードをゴミ箱122に移動することができる。また抜けた単語カード120のところに正しい単語カード120をはめ込むと「やったね」と音声出力し、遊戯者を褒める音声出力を行う。
【0049】
「ゲームモード」の「カードめくり」の例を説明する。このカードめくりは、文字による形あわせゲームであり、文字の意味合いよりも出題された形と同じものを探すゲームを行う。
【0050】
まず、メインウインドウ78に10枚の単語カード120が伏せられて並べられている。単語カード120はひらがな・カタカナがランダムで、単語カード120の向きもさまざまな方向を向いている。表示ポインタ121はジョイスティック2aで操作を行う。メインウインドウ78に出題文字を表示し、その表示された出題文字と同一の文字を10枚の単語カード120から探し、希望の単語カード120と表示ポインタ121を重ね、決定ボタン2cを押すと、伏せられていた単語カード120が、一時的に表になり、出題文字と同一なら単語カード120が消える。また、間違っている場合、また再び、伏せ状態で単語カード120が戻されえる。できるだけ、早くすべてのカードを消すことができればゲーム終了となる。
【0051】
また、学習及び遊戯モードで、知育玩具となる玩具本体1から音声出力される単語で、通常の一定音で発音すると、どちらの意味を指しているかわからない「雨」と「飴」や「橋」と「箸」などの単語がある。日本語の発音の特徴とされる音程の高低差によるアクセントを付けて発音させるために、前述した単語を音節毎に分割し、高音で発音された音節と、低音で発音された音節を2音程音節記憶手段5aに記憶させ、また単語毎に、アクセント情報も記憶させる単語記憶手段5bを設置し、単語を発音するときに、単語記憶手段5bより単語と単語アクセント情報を取出し、また、取出しした単語及びアクセント情報に基づいて、2音程音節記憶手段5aより取出し、その組み合わせを行うことによって、「雨:<高音の(あ)><低音の(め)>」「飴:<低音の(あ)><高音の(め)>」、「橋:<低音の(は)><高音の(し)>」、「箸:<高音の(は)><低音の(し)>」とすることで、正しい語調で発音することができる。また、音声出力できる単語の数は、単語記憶手段に登録をすることにより、制限されることがない。
【0052】
尚、本発明の知育玩具となる玩具本体1は、上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、次のような効果を有する。本発明によれば、知育玩具となる玩具本体に液晶表示手段を設けたことによって、玩具本体のみで殆どの学習及び遊戯モードを行うことができる。
【0054】
本発明によれば、玩具本体に外部受像機を接続する接続手段を設けることにより、外部受像機と接続することができる。さらに、表示切替手段を設けることによって、外部受像機への表示と液晶表示手段の表示とを選択することができる。
【0055】
本発明によれば、表示切替手段により外部受像機に表示を切替えられた場合、液晶表示手段で遊戯していた学習及び遊戯モードに加え、さらに別の学習及び遊戯モードを追加することによって、遊戯性を増すことができる。
【0056】
本発明によれば、遊戯者に書き順を学習させる場合、書き順表示を行うと共に、音声を出力させることにより、目と耳から、刺激を加えより、効果的に、仮名文字の書き順の学習を行うことができる。
【0057】
本発明によれば、遊戯者に書き順を学習させる場合、書き順表示を行うと共に、音声を出力させ、更に、書き順表示位置によってその音に変化をもたらし、また文字の線の長さによって音の長さを変化させることによって遊戯者に効果的に仮名文字の学習を行うことができる。
【0058】
本発明によれば、遊戯者に対し言葉を発音する場合、高音と低音のそれぞれで発音された音節情報を、言葉を発音する単語のアクセント情報に基づいて構築し、言葉を発音するようにすることで、正しい語調で言葉を発音することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の基本的な回路構成を示すブロック図である。
【図2】 図2は、本発明の知育玩具の外観を示す図である。
【図3】 図3は知育玩具と外部受像機の接続を行っている状態で、「はなすモード」時の図である。
【図4】 図4は、書き順ウインドウの「あ」の書き順を表す図である。
【図5】 図5は、学習&遊戯モードの「ろくおんモード」について示す図である。
【図6】 図6は、学習&遊戯モードの「もんだいモード」について示す図である。
【図7】 図7は、学習&遊戯モードの「おんがくモード」について示す図である。
【図8】 図8は、学習&遊戯モードの「ゲームモード」「まちがいさがし」について示す図である。
【図9】 図9は、学習&遊戯モードの「ゲームモード」「カードめくり」について示す図である。
【符号の説明】
1 玩具本体
2 入力手段
2a ジョイスティック
2b モード切替
2c 決定ボタン
2d 文字キー
3 表示切替手段
4 処理手段(CPU)
5 記憶手段
5a 2音程音節記憶手段
5b 単語記憶手段
5c 音情報記憶手段
6 音声出力手段
7 液晶表示手段
8 接続手段
71 ひらがな・カタカナ切替表示
72 「はなすモード」アイコン
73 「ろくおんモード」アイコン
74 「もんだいモード」アイコン
75 「おんがくモード」アイコン
76 「ゲームモード」アイコン
77 書き順ウインドウ
78 メインウインドウ
79 文字表示ウインドウ
81 ビデオコード
101〜109 キャラクタのポーズ
120 単語カード
121 表示ポインタ
122 ゴミ箱
123 家
Claims (3)
- 複数の学習及び遊戯を行うことが可能な玩具本体であって、前記玩具本体には、仮名文字を一文字毎にマトリックス状に配置した入力手段と、前記入力手段より入力された情報に基づいた処理を行う処理手段と、任意文字の書き順を表示する液晶表示手段と、前記処理手段から出力される音情報に応じて音声出力する音声出力手段と、前記液晶表示手段以外の表示手段とする外部受像機と接続を行う接続手段と、前記処理手段から出力される表示に関する情報の出力先となる前記液晶表示手段と前記外部受像機との切替えを行う表示切替手段とを備え、前記処理手段は、前記外部受像機に任意文字の書き順を表示している時には、その表示される線の位置となるX座標及びY座標の値に応じた異なる音情報を、その表示される線の長さに合わせて連続して前記音声出力手段に出力することを特徴とする知育玩具。
- 請求項1において、前記表示切替手段により外部受像機に表示を切替えられた場合、前記処理手段は、前記液晶表示手段では遊戯できない遊戯を選択実行できることを特徴とする知育玩具。
- 請求項1又は2において、前記玩具本体には、音節文字毎に高音と低音で発音された音節情報を記憶する音節記憶手段と、単語とその単語の音節文字毎に高低のアクセント情報を共に記憶する単語記憶手段とを備え、前記処理手段は、音声出力する単語のアクセント情報に応じて前記音節記憶手段から各音節情報を読み出し、読み出した各音節情報を組み合わせて出力を行うことにより、正確な語調で単語を発音することができることを特徴とする知育玩具。
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