JP3824675B2 - 結晶製造装置 - Google Patents

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    • Y10T117/10Apparatus
    • Y10T117/1004Apparatus with means for measuring, testing, or sensing

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、減圧または常圧の条件のもとに、反応室内において、基板表面と対向して配置されたガス吹き出し口を有する高周波コイルを用いて、基板を直接あるいは間接的に誘導加熱し、同時に反応性ガスあるいは原料ガスを前記ガス吹き出し口より供給して、基板(ウエハ)表面の化学腐蝕あるいは基板上に単結晶、多結晶または非品質の固体(シリコンなどの半導体、酸化物、窒化物、金属、合金、その他の化合物)の析出を行うための気相成長反応を用いた結晶あるいは薄膜の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体ウエハ(特にシリコンウエハ基板)が太陽電池、個別半導体素子(トランジスタやダイオード等)、IC(Integrated Circuit)や超LST(Ultra Large Scale Integrated Circuit)用として盛んに使用されている。
【0003】
これ等の素子を基板ウエハ上に作成するに当っては、多くのプロセス技術が用いられている。中でも気相反応を用いたプロセスとして、CVD(化学的気相成長:Chemical Vapor Deposition)法やエッチング(化学腐蝕)や不活性ガス中での熱処理(アニーリング)法が用いられている。例えば、常圧あるいは減圧下でのエピタキシャル成長法(薄膜単結晶成長法)や酸化膜、窒化膜、多結晶シリコン膜、金属薄膜等のCVDによる各種薄膜の形成、あるいは塩酸ガスによる高温エッチング等である。
【0004】
素子の高密度高集積化、基板結晶の大口径化(12〜16”φ)に伴い、基板材料品質の向上と高精度化への要求は厳しくなり、加工プロセスの精度向上と大量生産に伴う材料費ならびに製造設備の大幅なコストダウンが益々重要となっている。
【0005】
以下に本発明の説明に当り、この種のプロセスの1例としてシリコンのエピタキシャル成長装置を例として説明を行う。
【0006】
図22は従来の高周波加熱を用いた立型シリコンエピタキシャル結晶成長用の製造装置を示す図であり、以下、この図を参照して、結晶成長の処理を説明する。図22において、1は高周波コイル、5は原料ガス導入パイプ、7は導入パイプ5の先端に設けられたガス分散孔、8はシリコン単結晶基板(サブストレート)、9はドーナツ型円板状のカーボンサセプタ、11はカーボンサセプタの支持棒、33は反応室を形成するベルジャー、34は排ガスの出口、35は石英製コイルカバーである。
【0007】
図22において、シリコン基板8はカーボンサセプタ9上に配置され、高周波コイル1によって加熱されたカーボンサセプタ9からの熱伝導により間接的に加熱されている。加熱温度は通常900℃〜1200℃である。カーボンサセプタ9は支持台11上に設置され、温度分布の均一化のために回転させられている。この状態で、中央の原料ガス導入パイプ5より原料ガスが反応室を形成するベルジャー33による容器内に導入され、パイプ5の先端に設けられた複数のノズルによるガス分散孔より吹き出される。原料ガスは、例えば、モノシラン(SiH4/H2)、ジクロールシラン(SiH2Cl2/H2)、トリクロールシラン(SiHCl3/H2)、四塩化シラン(SiCl4/H2)等で、輸送ガスとして水素が用いられている。
【0008】
ガス分散孔7より吹き出された原料ガスの一部は、加熱されたシリコン基板8の表面に至り、熱分解あるいは還元反応を受けてシリコンを基板表面に単結晶として析出し、エピタキシャル成長が行われる。この時、原料ガス中に不純物(P型:B2Cl4、N型:PH2、AsH3)が加えられ、成長層中の比抵抗が調節されている。基板表面には、原料ガスの一部が析出するが、その他の原料は、サセプタ9上や容器壁に析出し、その他の部分は未反応分として排ガスの出口34より容器外に排出されてしまう。
【0009】
なお、図22に示す例は、基板8の加熱方法として高周波誘導加熱による方法を用いるとして示したものであるが、加熱源として抵抗体加熱法、赤外線ランプ加熱法等も用いられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術によるエピタキシャル成長法は、シリコン基板であるウエハースの数百倍の容積を持つ大型のサセプタを加熱するため、電力損失が大きく、また、供給される原料ガスが装置内を循環しているため、ウエハース上にエピタキシャル層として有効に使われる原料ガスの利用率が極めて悪い。この利用率は、何れも原料重量比で数パーセントに過ぎない。殆どの成分ガスは基板支持体(サセプタ)や容器壁に多結晶化して析出したり、未反応ガスとして系外に排出されてしまう。
【0011】
また、上記従来技術は、エピタキシャル成長層の成長速度がウエハース表面での拡散律速層に支配され、通常0.5μm/min〜3μm/min程度で余り速くできないものである。加えて、基板ウエハ中の添加不純物(ボロン、砒素、燐、アンチモン等)が裏面よりガス化して表面に廻りこみ、エピタキシャル成長層中に再び組みこまれることによって、オートドーピングが発生し、エピタキシャルウエハのエピタキシャル層と基板ウエハとの間の不純物分布やエピタキシャル層中の比抵抗のコントロールを困難にしている。
【0012】
高周波加熱法や抵抗加熱法は、サセプタの熱をウエハースに熱伝導によって伝えているため、ウエハース内の熱勾配が大きく、熱応力による歪によりウエハースの結晶内に結晶面のすべり、即ちスリップ(結晶欠陥)を発生し易い。さらには、サセプタが大型のため、熱容量が大きく、昇温、降温に時間がかかり、スループット(時間当りの成長回数)が低下してしまう。また、装置が大型となるばかりでなくサセプタや内部石英ベルジャーが高価となる。
【0013】
赤外線ランプ加熱法は、ウエハースの直接加熱を行うため、ウエハース内での熱勾配による歪が少なく、スリップの発生が少ない。しかし、ランプの寿命が短く(消耗大)、ランプハウスの構造が複雑となり、さらには大形のシリンダ形サセプタを加熱するため電力損失も大きく、装置メンテナンスが複雑となる等の欠点を有している。
【0014】
一方、ウエハースの直径は益々大型化してきており、従来、150mm〜200mmの直径であったものが、今後は、300mm〜400mm直径を持つものが主流となる方向にある。従って、従来のバッチ式の処理では装置が大きくなるため、枚葉式の装置が主流となっている。
【0015】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、原料ガスの有効利用、高成長速度化、ウエハの直接加熱、反応装置の小形化と単純化、さらには反応の低温化、ならびに省エネルギー化を実現することのできる気相反応を用いた結晶あるいは薄膜の製造装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の気相反応を用いた結晶、多結晶、または、非晶質固体の薄膜の製造装置は、反応室(減圧、常圧)において、基板を保持し、コイルに対し相対的に回転、移動する手段と、前記基板表面に対向して、高周波コイル面に沿って配置されたガス吹き出し口を備えた冷却された前記高周波誘導コイルと、前記コイルに高周波電力を供給する手段と、前記コイルに配置されたガス吹き出し口に原料ガスを供給する手段とを備え、基板を直接誘導加熱し、前記固体基板の融点以下の温度において、同時に原料ガスを前記ガス吹き出し口より供給して、気相反応を用いて前記基板上に結晶成長を起こさせる手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
さらには、反応室内において、基板と対向して配置されたガス吹き出し口を有する前記高周波誘導コイルを用いて、基板を直接あるいは間接的に誘導加熱し、同時に反応性ガスを前記ガス吹き出し口より前記基板面上に供給して、基板ウエハ表面の化学的腐蝕を起こさせることを特徴とする。
【0019】
また、反応室(減圧、常圧)において、基板を保持し、コイルに対し相対的に回転、移動する手段と、前記基板表面に対向して、高周波コイル面に沿って配置されたガス吹き出し口を備えた冷却された高周波誘導コイルと、前記コイルに高周波電力を供給する手段と、前記コイルに配置されたガス吹き出し口に反応性ガスを供給する手段とを備え、基板を直接あるいは間接的に誘導加熱し、同時に反応性ガスを反応室内に吹き出し口より供給して、気相反応を用いて前記基板表面の化学的腐蝕を起こさせる手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
また、前記ガス吹き出し口が、前記高周波コイルの面にそって配置され、前記基板表面に向かって、1個あるいは複数個設けられていることを特徴とする。
【0021】
また、前記ガス吹き出し口が、前記高周波コイルの片面あるいは両面に沿って配置され、前記基板表面に向かって、1種類あるいは複数種類のガス吹き出しのためのガス吹き出し口を備えることを特徴とする。
【0022】
さらに、前記ガス吹き出し口が、前記高周波コイルに沿って配置され、前記基板表面に対し、垂直あるいは傾角度を持ってガスを吹付けることを特徴とする。
【0023】
また、前記ガス吹き出し口を有する前記高周波コイルを用いて、前記固体基板の加熱、反応、析出を行わしめるに当り、前記コイルのガス吹き出し口を有する面の上に前記基板を配置し、ガス吹き出しによる浮揚力ならびに高周波誘導反発力(レビテーション)による浮揚力により、前記固体基板を浮揚保持(固定、回転、移動等)せしめることを特徴とする。
【0024】
さらに、前記高周波コイルは、金、銀、銅、あるいは、それらの合金、メッキ等によって構成され、ガス吹き出し口を有するコイル面が鏡面であることを特徴とする。
【0025】
また、前記固体基板を加熱するに当り、前記高周波コイル面を貫通して、孔あるいは透明固体による光導路(管)を設け、これを介して、長波長の光(赤外線)を前記固体基板に照射して基板を加熱すると共に、前記高周波コイルによる加熱を併用することを特徴とする。
【0026】
さらには、前記固体基板を加熱し、表面反応を行うに当り、前記高周波コイル面を貫通して、孔あるいは透明固体による光導路(管)を設け、これを介して、短波長の光(紫外線)を前記固体基板の表面に照射することを特徴とする。
【0027】
また、前記固体基板を加熱し、表面反応を行うに当り、前記高周波コイル面を貫通して、孔あるいは透明固体による光導路(管)を設け、これを介して、前記固体基板の表面温度を測定し、高周波出力の調整と温度コントロールとを行うことを特徴とするものである。
【0028】
これまでに、環状の誘導加熱コイルにガス吹き出し口(ノズル)を連結して用いた従来技術として、浮遊帯溶融法によるバルク・シリコン棒の製造を目的とし、コイル中心部の浮遊帯溶融液に向かって、ドープ用物質を吹付けてこれを吸収せしめてドーピングを行う方法が、例えば、特開昭46−5425号公報、特公昭60−46072号公報等に記載された技術が知られている。
【0029】
これに対し、本発明は、平面状固体基板を対象として、その融点以下の温度において実施されたもので、平面状誘導電界を構成する導電体面あるいはコイル面に平行に固体基板を配置し、この固体基板表面に対して、前記導電体面あるいは前記コイル面に連結されたガス吹き出し口より、原料ガス、腐蝕性ガスあるいは不活性ガスを吹付け、同時に誘導加熱を行って、気相成長法を用いて、エピタキシャル成長あるいは薄膜成長を行い、さらには、固体基板の熱処理(アニーリング)等を行うことを目的としたもので、その構造、作用、目的、効果において、前記の公報に記載の技術と全く異なるものである。
【0030】
【作用】
上記構成に基づく作用を説明する。
【0031】
従来技術によるエピタキシャル成長装置(主として高周波加熱あるいは抵抗加熱方式)は大型のサセプタを用いて、熱伝導により間接的に基板ウエハースを加熱しているため、消費電力が大きく、熱容量によりサイルタイムが長くなり(スループットが低くなる)、さらには、基板ウエハ内及びサセプタ間で温度勾配が大きくなり、基板内部にスリップ等の結晶欠陥が発生し易かった。
【0032】
これに対して、本発明は、高周波誘導によるウエハの直接加熱方式であるため、消費電力を極めて少ないものとすることができる。また、サセプタは単なる支持体である。従って、基板ウエハ内の熱勾配が少なく、スリップの発生を極めて少なくでき、急速加熱と共に、反応終了後の不活性ガスによる急速冷却によって、昇降温に要する時間を極めて少なくすることができ、スループットの向上を図ることができる。また、装置の寸法も小型とでき、高価な石英部品やサセプタ等の消耗を少なくすることができる。
【0033】
従来装置の反応室型式は、ベルジャ型(石英あるいはステンレス製)やシリンダ型(石英製)が用いられ、ガスの供給がサセプタに対し、遠方より水平あるいは垂直方向に供給され、反応室内を対流、循環しつつその一部が基板ウエハ面に到達し供給されているにすぎなかった。従って、従来技術は、相対位置による成分ガス組成の変化を生じ易く、生成物の厚さや比抵抗のばらつきが大きいものであった。また、反応ガスの大部分が、基板ウエハのないサセプタ上や、反応室高温壁に析出したり、排ガスと共に反応室外に排出されてしまい、従って、原料ガスの利用率が極めて悪く、通常数パーセントと云われている。また、基板ウエハ表面付近での原料ガスの有効供給速度および濃度が余り上がらず、表面境界層での拡散律速となり、エピタキシャル層の成長速度を大きくすることができず、通常1μm/min〜3μm/min程度である。
【0034】
これに対して、本発明は、基板ウエハの極めて近くに、水冷された高周波コイル面が配置されており(基板ウエハとコイル面との距離5mm〜30mm)、そのコイル面に設けられたガス吹き出し口より原料ガスあるいは反応性ガスを直接吹付けるため、反応の大部分を基板ウエハ上で行わせることができる。従って、供給されるガスの利用率を大きく向上させることができる(10%以上)。さらに、極めて近い距離よりガスが基板ウエハに垂直あるいは傾角度をもって均一な濃度で、回転供給されるため、基板の相対位置による供給ガス組成の変化(勾配)がなく、また、基板ウエハ表面での実効流速を大きくすることができるので、境界層が小さくなるため、反応が表面律速となり、成長速度ならびに成長膜の厚均一性を向上させることができる。
【0035】
また、従来装置は、供給された原料ガスが反応生成ガスと共に反応室内で対流、循環するため、基板ウエハ内の高濃度不純物(例えば、ボロン、砒素、燐あるいはアンチモン等)が化学腐蝕あるいは基板外方向拡散によって気化し、原料ガス中に混合され、再び成長層中に組みこまれるために、いわゆるオート・ドーピング現象が起こり、基板とエピタキシャル成長層との界面の不純物分布の調節を困難にしている。その対策として、従来技術は、基板裏面にシリコン酸化膜や窒化膜を付けている。
【0036】
これに対して、本発明は、基板ウエハには原料ガスのみが供給され、基板ウエハ面より周辺(外方)に向かって流れるため、基板裏面からの発生ガスが原料ガス中に混入することがない。すなわち、オート・ドーピングは起こらず、従って、裏面の酸化膜付けや窒化膜付けは全く不要となる。また、発生ガスの置換が速やかに行われるため、表面埋込み領域での水平方向へのオート・ドーピングも大幅に改善することができる。
【0037】
なお、表面埋込みは、バイポーラI/Cに用いられるプロセスであり、素子分離あるいはコレクタ接続用に、基板表面に予め部分的に高濃度ドーピング領域を形成し、その上にエピタキシャル層を成長させるもので、エピタキシャル成長中に不純物のガス発生を起こし、これによって水平方向に不純物の再分布を起こし、素子の特性を劣化させるものである。
【0038】
本発明は、さらに、ガス吹き出し口を有するコイル面を上方に配置し、その上にコイル面と対向して、基板ウエハの表面側を配置することにより、高周波誘導による基板ウエハの直接加熱と同時に、レビテーション効果による浮揚力と、ガス(原料ガス、反応性ガスあるいは不活性ガス等)の吹付けによるガスの浮揚力とにより、基板ウエハをコイル上の空中に浮揚保持することができる。従って、サセプタ等からの汚染もなく、さらに、基板ウエハのローディング・アンローディングを円滑に行うことができる。
【0039】
また、本発明は、コイル面を貫通して、透明固体による光エネルギー(赤外線、紫外線)の光導路(管)を設けることにより、初期誘導加熱(赤外線)、反応の低温化ならびに特定反応の促進(紫外線)を計ることができる。さらに、前記光導路を介して高温での基板ウエハからの輻射光を用いて輻射温度計測及び高周波発振機出力調整により自動温度調節を行うことができる等、多くの利点をもっている。
【0040】
【実施例】
以下に、本発明による気相反応を用いた結晶製造方法及び装置の実施例を図面により説明する。
【0041】
図1〜図7、図8〜図10、図11〜図12及び図13は本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明するための結晶製造装置の構造を示す図であり、図1〜図7、図8〜図10及び図11〜図12は気相成長反応を用いたシリコン半導体基板ウエハのエピタキシャル単結晶ならびに多結晶の薄膜成長基板の製造装置ならびに化学的腐蝕(ガスエッチング)や不活性ガス中の熱処理による基板の製造装置を示し、図13は図1〜図12の製造装置に用いられるガス吹き出し口と高周波コイルの構造及び配置を示す。図14、図15は他の参考例を説明するための製造装置の断面図である。図16、図17はさらに他の参考例を説明するための製造装置と、これに用いられるガス吹き出し口と高周波コイルの構造及び配置を示す図、図18は本発明の実施例を説明するための製造装置の構造図、図19は本発明の実施例の変形例を説明するための製造装置に断面図、図20、図21は本発明の実施例のさらに他の変形例を説明するための製造装置の断面図である。これらの図において、同一名称の部分には同一符号が共通して付されている。
【0042】
以下の参考例では、気相法を用いたシリコン単結晶半導体の製造方法について詳述する。
【0043】
まず、図1〜図7に示す参考例を説明する。図1は装置の断面構造図、図2は装置の上面より見た断面構造図、図3は同じく装置の断面構造図、図4は図3の装置の上面より見た断面構造図、図5、図7は装置の断面図、図6は装置の上面より見た断面構造図である。
【0044】
図1、図2と図3、図4との差異は、高周波コイル内に設けられたガス吹出し口の組込み構造の例として示したものである。機能においては両者とも何等の差異はない。図1、図2において、1は高周波コイル、1−1は金メッキされたコイル面、2−1、2−2はコイル端子、2−1’、2−2’は前記コイル端子への高周波電源からのリード線取付け孔又はネジ、3−1はコイル冷却水の取入口、3−2はコイル冷却水の取出し口、4はコイル内冷却水の通路、5はガス取入口であり、高周波電圧の中間点で放電防止のため接地されている。6は高周波コイル内に設けられたガス配管(通路)を示し、7は高周波コイル面に設けられたガスの吹出し口で、8の基板ウエハの表面に向かって配置されている。9は基板ウエハの支持台(カーボンあるいは石英等で作られたサセプタ)で、10はカーボンリング、11はサセプタ支持台、12は熱電対あるいは輻射温度計先端、13はカーボンリング10に取付けられた熱電対、14−1はガス冷却あるいは水冷された反射板、14−2はガス通路用の孔、15−1は平板コイルの絶縁用の隙間(ギャップ)でコイル面に垂直あるいは斜めに形成されている。15−2はコイル中央部の小口径の絶縁用の隙間孔である。
【0045】
隙間には通常、石英やサファイア板が設置されている。本参考例では、サセプタ9の上に配置された基板ウエハを高周波コイル1からの高周波誘導により自己発熱せしめ、所定の温度ならびに温度分布(通常900℃〜1200℃)に保持し、この状態で、ガス導入口5より送られた反応ガスあるいは原料ガス(通常キャリアガスとして水素、窒素、アルゴンとの混合ガス)を、コイルの面に設けられたガス吹出し口7より、前記発熱された基板ウエハの表面に向かって吹付け、単結晶成長(エピタキシャル)、多結晶析出、基板表面のエッチング、水素アニールによる結晶表面の安定化あるいは結晶欠陥(品質)の改善を行わしめるものである。
【0046】
シリコン基板を用いる場合の1例としては、結晶基板表面安定化ガスあるいは結晶基板の結晶性改善用ガスとして水素、窒素あるいはアルゴン等が、更に反応性ガス(腐蝕ガス)として塩酸/水素、弗酸/窒素、あるいは、弗酸化合物/窒素の混合ガスが基板表面の清浄化のために用いられる。また、多結晶あるいは単結晶成長の場合、原料ガスとしてはシラン系ガス(例えば、SiH4、SiHCl3、SiH2Cl2、SiCl4等)と水素の混合ガスが用いられ、化合物半導体(例えば、III−V族化合物)の場合は有機金属(例えば、トリメチルガリウムやトリエチルガリウム等)とアルシンAsH3、ホスフィンPH3あるいはジボランB26等のガスが水素をキャリヤガスとして用いられる。さらに、II−VI族化合物の場合の例としては有機金属(ジメチル亜鉛、ジメチルカドミウム等)と硫化水素やセレン化水素等が用いられる。またメタルCVDとして、弗化タングステンWF6 、弗化モリブデンM06あるいはシランSiH4 が用いられる。シリコンの場合は原料ガス中には不純物ガス(ジボランB26、ホスフィンPH3、アルシンAsH3等)が比抵抗調整のために必要量加えることもできる。化合物半導体の場合も対応する不純物ガスを加えることができる。また、これ等の反応は常圧あるいは減圧の何れの場合でも使用できる。
【0047】
サセプタ9は石英等の治具によって支えられ、上下動回転が可能である。サセプタ9は石英、サファイア、炭素、炭化硅素やシリコン等が用いられ、平板や3点(爪)支持等の形状を有している。カーボンリング10はサセプタの周辺に配置され、高純度カーボンやシリコン等で構成されており、高周波誘導により発熱して、サセプタと共に基板ウエハの保温と温度分布の均一化とを計っている。反射板14−1は金メッキされたコイル面1−1と共に、前記基板ならびに前記発熱体の輻射によるエネルギー損失を防止(省エネルギー)すると共に、基板ウエハ内の温度分布の均一性保持の目的で配置された例を示している。
【0048】
図2は図1の高周波コイルの構造例を示すもので、コイルは円板状の平板で構成され、中央部の小口径の隙間孔15−2とコイル平面に垂直あるいは斜めに形成された隙間15−1によって絶縁されてコイル1を形成している。なお、隙間15−1、15−2は必要に応じて、絶縁体あるいは透明固体(例えば、石英あるいはサファイア等の固体あるいは平板)が配置されている。コイル1は端子2−1、2−2によりコイル両端子に高周波電力(電圧、電流)が供給されている。コイル1は冷却水取入口3−1、取出し口3−2により冷却されている。コイル中央部の小口径隙間孔15−2は円形やスリット(溝)付等の変形が可能である。また、コイル面の形状は、前記孔15−2に対し、対象でも、非対象(偏心、変形)でも良い。
【0049】
供給ガスはガス取入口5より供給され、コイル内に破線で示されたガス通路6を通って、ガス吹出し口7から、基板ウエハ面に近距離から吹付けられる。ガス通路、冷却水の通路は金属板の切削・溶接加工によって作成された例を示している。ガス取入口5はコイル端子間の高周波電圧の中間電圧点で接地されている。基板ウエハも必要に応じ、サセプタを介して接地することもできる。
【0050】
図3、図4は図1、図2に対応する構造を示し、コイルは円板状の中空構造の平板で構成されている。コイル内に導かれる供給ガスの通路6が分岐した配管によりコイル内面に接続されて構成された構造を示している。材質は例えば銅やステンレス管が用いられている。配管はコイル導体に溶接され、吹出し口7においてコイル面に向かって複数の孔を有している。
【0051】
図1において、基板ウエハは高周波コイルの近くに配置されており(コイル面と基板ウエハの距離=5mm〜30mm)、効率(結合変換効率)よく誘導結合して、高周波誘導電流をウエハ内に発生し、自己発熱をする。高周波周波数としては10キロヘルツから10数メガヘルツが用いられる。また、高周波は複数の周波数を加えることもできる。シリコン基板の場合、その比抵抗は室温において、通常103オーム・センチ(Ω・cm)から10~3Ω・cmの広範囲にわたって変化している。従って基板ウエハが低抵抗(数Ω・cm以下)の場合は誘導電流が流れ易く、容易に自己発熱し、加熱ができる。
【0052】
メモリあるいはマイクロプロセッサ等に最も多く用いられているいわゆるMOS(Metal Oxide Semiconductor)あるいはBI・CMOS(Bipolor複合MOS)用のエピタキシャル・ウエハには低抵抗(0.02Ω・cm〜0.003Ω・cm)のP型(P+)あるいはN型(N+)が用いられている。一方、高抵抗半導体の場合は、初期誘導電流が流れにくいために昇温に時間がかかっている。しかしながら、シリコン結晶は室温で高抵抗(10Ω・cm〜1000Ω・cm)でも、400℃〜600℃の温度では比抵抗が1Ω・cm〜0.1Ω・cmとなり、ガリウム砒素(GaAs)結晶は室温で10メグΩ・cm〜数メグΩ・cmでも、400℃〜600℃では比抵抗が5Ω・cm〜0.1Ω・cmとなり、誘導電流が流れ易くなる。従って、加熱初期に補助的な間接加熱により、基板全体あるいはその一部に、400℃〜600℃の予熱を加えることにより、容易に自己発熱を行うことができる。
【0053】
補助加熱(予熱)の方法としては、前段で予熱された固体基板を用いてもよく、また、例えば、サセプタ材料に低抵抗シリコンや高純度カーボン等を用いてもよく、また、赤外線加熱を加えてもよく、これ等の手段によって、その目的を達することができる。なお、これ等の方法を用いて、400℃〜600℃の加熱により、結晶基板にスリップ等の発生は見られない。
【0054】
さて、通常のエピタキシャル成長では、モノシラン(SiH4 )の場合、供給されたSiH4 が気相中で長時間高温に曝されるため、気相均一反応により、基板表面に到達する前に、分解反応(SiH4→Si+2H2)が進み、気相中に多数のシリコン微粒子が発生し、これがシリコン基板上に降積り、表面くもり(ヘーズ)や突起状欠陥(マウンド)を発生して、成長層の結晶性を低下させてしまう。その対策として、減圧成長や塩化水素の添加等によって、これを防ぐ努力がされている。
【0055】
また、四塩化硅素(SiCl4 )を原料ガスとして用いた場合、エピタキシャル反応はSiCl4 +2H2 ⇔Si+4HClと云う還元反応であるが、SiCl4 の供給量が多いと、基板ウエハ表面で生成した塩酸(HCl)の濃度が高まり、逆反応が支配的となり、成長とは逆にHClによる腐蝕(エッチング)現象が生じ、ある臨界濃度以上では成長速度は低下してしまう。
【0056】
さらに、通常のシリコンのエピタキシャル成長では、基板ウエハに高濃度不純物(例えば、ボロン、砒素、燐等)を含む低抵抗基板が用いられる場合、エピタキシャル成長中に基板ウエハ中の不純物が固体表面の内部からの外方拡散やガス中の塩素ガスによってガスエッチングされて反応ガス中に再び混入されて、成長結晶層中に組込まれて、自動的に不純物添加(オート・ドーピング)を起こし、基板とエピタキシャル成長層の界面(遷移領域)や成長層中の不純物分布に影響を与え、エピタキシャル成長層中の比抵抗分布のコントロールを困難にしている。これを防ぐために、予め基板ウエハの裏面に酸化膜(SiO2)や窒化膜(Si34)を付けている。
【0057】
本発明では、高温に保持された基板表面にこれと対向して近距離より、コイル面に設けられたガス吹出し口7より、必要領域に反応ガスあるいは原料ガスが吹付けられるため、実効的に基板ウエハ表面への供給ガス流速が早く、更に反応生成ガス例えば、塩素、塩化水素あるいはシリコン塩化物等)を速やかに排除するため、その表面での反応速度あるいはエピタキシャル成長速度を著しく向上することができる。また、供給ガスは気相中で長時間高温に曝されることがないため、マウンド等の結晶欠陥の発生を抑えることができる。更に反応生成ガスは基板ウエハの周辺に向かって、一方向に排出されるため、基板ウエハ裏面から発生した基板内の不純物ガスが基板ウエハの表面内に戻ることがないため、オート・ドーピングは殆ど起こらない。従って、エピタキシャル成長層の比抵抗コントロールが改善される。例えば、P/P 層のエピタキシャル成長で、裏面酸化膜無しで、比抵抗を数10〜1000Ω・cmまでコントロールできる。即ち、裏面酸化膜付けが不要となる。
【0058】
さらに、本発明では、高周波誘導による基板ウエハの自己発熱を用いているため、従来の間接加熱のような熱伝導による局部的温度勾配がなく、基板ウエハ内の温度分布は均一であり、スリップ等の結晶欠陥の発生が極めて少なくなり、急速加熱を行うことができる。また、基板ウエハ保持用のサセプタを小さく(熱容量が小さい)することができ、反応あるいは熱処理終了後において、ガス吹出し口より冷却された不活性ガスを吹付けることによって、効率良く、急速冷却を行うことができる。即ち、自己発熱による急速昇温、高速成長、急速冷却を計ることができるため、成長サイクルタイムの短縮によるスループットの大幅向上を計ることができる。
【0059】
図5は高周波共振回路を構成する導電体の一部に、広面積の平面導電域を構成し、平面導電域周囲に作られる高周波誘導電界を用いて、基板を加熱せしめる構造の1例を示している。図6は装置の上面より見た断面構造で、基板ウエハとガス吹出し口の配置を示している。その機能は図1〜図4に示されたものと同様である。特徴は構造が平面状に構成され、反応領域近傍で電極間の距離が大きく、放電が起こりにくく、また平面状のため構造が極めて単純となっていることである。さらに、本装置を直列(直線状や円状)配置することにより、多数枚の基板を同時に処理することができる。
【0060】
図7は、図5、図6の平面状導電体を直列に2個使用し、各々の電極2−A及び2−Bを接続して、導電体によるループ(コイル)を構成し、その中間に基板ウエハを配置した1例を示すもので、高周波誘導電界の強度を高め、基板ウエハの急速加熱を行っている。また同時に基板ウエハに対し両面よりガスを供給することができる。即ち、上方のガス吹出し口より原料ガス(ドーパントを含む)を供給して基板ウエハ上にエピタキシャル成長を行い、基板ウエハの下部より不活性ガス(例えば水素、アルゴン等)を吹付けて基板ウエハ裏面の反応析出を防止している。吹付けるガスの種類を上下逆にしても同じ効果が得られる。
【0061】
さらに、両面に対し原料ガス(ドーパント種類の異なる)を供給することにより、両面同時にエピタキシャル成長を行うこともできる。さらには、2枚の基板ウエハを背中合わせに重ねて、表面となる両面に対して同時にエピタキシャル成長を行わせることもできる。また、反応終了後、ガスを不活性ガスに切換えることにより、両面より基板ウエハの急速冷却を行うことができる等、多く利点を有し、さらに応用が可能である。
【0062】
以上、図1〜図7に具体例を示したが、これ等の装置は、単数のみならず複数個を、平面的あるいは立列的に配置し、電極の並列あるいは直列の接続によって複数の基板ウエハの処理ができる等、多くの組合せ構造を構成することができるのは云うまでもない。
【0063】
なお、図1、図3、図4あるいは図7等に例として示し枚葉形式の場合、高周波コイルの中心と基板ウエハの回転中心は通常ほぼ一致して用いられるが、必要に応じて、これを偏心(中心位置をずらす)させて用いてもよい。以降の例でも同じである。また、ガス吹出し口(ノズル)7は、円形、多角形、楕円や連続した線状の溝でもよく、あるいは先端分散吹出しノズルでもよい。
【0064】
図8は図1の平板状単巻コイルと同じ機能をもつ、平板状複数回巻コイルを用いた例を示したもので、高周波コイル1のコイル端子3−1よりガス導入口5を経て、ガス導入管6が、水冷されたコイル導体(管)にそって配置され、供給されたガスは基板ウエハと対向する面にそって設けられたガス吹出し口7より基板ウエハ面に吹付け、供給されている。15−3は反応生成ガスの廻りこみ、あるいはコイル導体間の放電防止のために設けられた絶縁性固体の板で、その1例を示したもので透明石英板等が用いられ、コイル裏面全体あるいは、基板ウエハに対向したコイル裏面の限定必要領域に用いられる。平板状複数回巻コイルは多重の複数回巻コイルでもよい。
【0065】
図9は、大型の平板状複数巻コイルを用いて、複数の独立して、回転可能な基板ウエハとその支持体を配置した構造を示したもので、大型コイルはコイル固定用止めネジ16によりコイル固定用支持棒(板)に固定保持されている。供給されたガスは、図8と同様に、水冷されたコイル導体(管)にそって配置されたガス導入管6を通って、基板ウエハと対向する、限定領域のみに設けられたガス吹出し口7より吹出されている。なお、15−3の絶縁体平板は図面上省略してある。
【0066】
図10は、図9と同様に大型の平板状複数巻コイルを用いて、回転可能な支持台に支えられた支持板(サセプタ)上に複数枚の基板ウエハをのせて反応を行う装置の例を示したもので、基板ウエハに対向するコイル面に設けられたガス吹出し口7よりガスが供給され、その下を複数の基板ウエハが回転して、加熱、反応、エピタキシャル成長を行っている。15−1は絶縁体の平板、18は支持台11に設けられた反応生成ガスの排気用の孔である。
【0067】
図11は、円筒あるいは円錐状複数巻コイルを用いて、内部に多面を有する台形の回転する基板支持体(石英あるいはカーボン製)19−1を配置し、その上に基板ウエハを固定し、これと対向する高周波コイル面よりガスを吹出し口7より吹付け、同時に誘導加熱を行いつつエピタキシャル成長を行う構造の例を示している。基板支持体19−1は1段あるいは複数段から成り、基板ウエハはポケット(図省略)に固定されている。
【0068】
図12は図11のA−A’での断面図を示したもので、基板ウエハ8、基板支持体19−1、19−2、高周波コイル1及びガス吹出し口7の配置関係を示している。19−2は基板支持体19−1を組立固定するための上下板で、排ガスの通路も兼ねているため複数の孔が設けられている。19−1と19−2は止め孔20を介して相互に固定している。図の中央の21は基板支持体を支える水冷された支柱(例えば透明石英管)11の中央に設置された1個あるいは複数個の輻射温度計で、基板支持体あるいは基板ウエハの温度を測定(上中下3個所)して温度分布コントロールするものである。
【0069】
図11に示した構造は1例を示したもので、基板支持体を外周に配置し、内部に高周波コイルを設け、これと対向して基板ウエハを支持体内面に設置してコイルよりガスを吹付ける構造であっても良い。また、サセプタのポケットに爪を設けて、図11の構造を180°回転した構造でも良い。
【0070】
従来の台形の基板支持体を用いる装置(バーレル型エピタキシャル炉)では上部よりガスを吹込むため、下部にガスが廻りにくく、ガス成分がばらつき上下でのエピタキシャル成長層の厚さや比抵抗の均一性が悪かった。本発明では近距離からの加熱(直接基板加熱)と共に、均一にガス供給を行えるため、エピタキシャル成長層の厚さ、比抵抗が著しく改善される。
【0071】
図13は図1〜図7、図8〜図10及び図11〜図12において用いられたガス吹出し口と高周波コイルの構造及び配置の例を示している。1はコイル、1−1は基板ウエハに対向しているコイル面で高反射率を有する材料、例えば金、銀等のメッキが施されている。4は冷却水通路、6は供給ガス通路、6’は溶接部、6−1及び6−2は分離された供給ガス通路、7はガス吹出し口、7−1及び7−2は分離された同種あるいは異種の供給ガスの吹出し口をそれぞれ示している。
【0072】
図13の(イ)は平板状単巻コイルに用いた例を示している。(ロ)及び(ハ)は角形コイル内に設けられたパイプよりガス吹出し口が設けられた例を示している。(ニ)は冷却コイル1と隣接して供給ガス通路が設けられた例を、(ホ)及び(ヘ)は冷却コイルとガス通路が溶接された例を、また(ト)及び(チ)は冷却コイルの間にガス通路が設けられた例を示している。(リ)、(ヌ)及び(ル)はガス吹出し口7からのガス流量を調節する調整ノズル22を設けた例を示し、23はノズル位置調整用ネジ頭部を、24はゴムパッキンあるいはOリングを示している。(ヲ)、(ワ)及び(カ)は分離された複数の供給ガス通路を有する高周波コイルの構造及び配置例を示している。
【0073】
次に、図14、図15に示す参考例を説明する。
【0074】
図14は複数種類の供給ガス通路とそのガス吹出し口を備えた高周波コイルの構造及び配置例を示したものである。図中5−1はガス(1)の取入口、5−2はガス(2)の取入口、6−1はガス(1)の通路、6−2はガス(2)の通路、7−1はガス(1)の吹出し口、7−2はガス(2)の吹出し口である。この参考例は、2種類以上のガスを使用する場合に、独立の系で反応容器内にガスを導入するものであり、例えば、次のように使用される。
【0075】
i)シリコン多層エピタキシャル成長を行う場合、一方のガス通路からシラン系ガス(N型あるいはP型不純物を含む)を、他方のガス通路から不活性ガス(水素あるいは窒素)あるいはシラン系ガス(濃度、タイプの異なる不純物を含む)を供給し、各層成長終了段階で、不活性ガスによる残留ガスを速やかに排除し、あるいは連続して多層エピタキシャルを効率よく行うことができる。
【0076】
ii)一方のガス通路からシラン系ガスを導入し、他方のガス通路は対向する基板ウエハの外周に配置された孔より不活性ガスを吹出し(エアーカーテン)反応生成ガスの系外への速やかな排出を行わしめることができる。さらには、不活性ガスの一部を前記コイルの裏面方向に吹出し、装置内のガス置換あるいは反応生成ガスの廻りこみ防止を行うことができる。
【0077】
iii)化合物半導体のエピタキシャル成長(例えば、ガリウム砒素GaAsやガリウム砒素燐GaAsx1-x等の2元素あるいは多元系化合物単結晶)の場合、例えば、原料ガスとしてトリエチルガリウム(C253Ga、トリエチルインジウム(C253InやアルシンAsH3、ホスフィンPH3が、ドーパントとして、ジエチル亜鉛(C252Zn(P型)やテルル化水素H2Te(N型)が用いられ、これを複数の組成に分けて、複数の吹出し口より供給し、各々の流量を相対的に変化せしめることにより、成長層中の結晶組成あるいは導電型を段階的に連続変化せしめることができる。また、供給ガス組成は固定されたものではなく、供給前段で各々の成分ガス流量(成分比)を変えることもできる。
【0078】
iv)集積回路の保護膜(パッシベーション)や層間絶縁膜に用いられるPSG膜(Phospho Silicate Glass)の場合、相互に反応し易いモノシラン+ホスフィンと酸素を独立に供給して基板表面で混合し安定した成膜を行うことができる。
【0079】
v)シラン系エピタキシャル成長の場合、一方のガス供給口より原料ガスを供給し、他の一方のガス供給口を排気口として用い、連続成膜装置として用いることもできる、等多くの応用と利点を有している。原料ガスはシリコン、III−V族、II−VI族、各種酸化物等の成分ガスを用いることができるのは云うまでもない。
【0080】
図15は複数種類の供給ガス通路とそのガス吹出し口を高周波コイルの両面に備えた高周波コイルの構造及び配置例と、複数の前記コイルを用いた装置の構造及び配置例を示したものである。図中5−1AはコイルAのガス(1)の取入口、5−2AはコイルAのガス(2)の取入口、5−1BはコイルBのガス(1)の取入口、5−2BはコイルBのガス(2)の取入口を示す。6−1AはコイルAのガス(1)の通路、6−2AはコイルAのガス(2)の通路、6−1BはコイルBのガス(1)の通路、6−2BはコイルBのガス(2)の通路を示す。7−1AはコイルAのガス(1)の吹出し口、7−2AはコイルAのガス(2)の吹出し口、7−1BはコイルBのガス(1)の吹出し口、7−2BはコイルBのガス(2)の吹出し口を示す。10は保温用カーボンリングあるいは透明体(石英等)のリングで保温あるいはガスの分離(乱流防止)を行っている。12は輻射温度計あるいは熱電対の先端、15−3A、15−3BはコイルA、B側に配置された絶縁体円板(石英等)で、反応生成ガスの廻りこみを防止している。
【0081】
図15は2対の前記コイルの間に基板ウエハ8を配置して用いた例で、コイルBの5−2Bより原料となる成分ガスを導入して、ガス吹出し口7−2Bより基板表面に吹付け、反応せしめている。この時、基板裏面へコイルAのガス吹出し口7−1Aから水素あるいは不活性ガスを供給して、原料ならびに反応生成ガスの裏面への廻りこみを防止している。またこの時、基板裏面へ7−1Aより原料ガスを供給すれば、基板両面に同時にエピタキシャル成長(同種あるいは異種でも可能)を行うことができる。さらに、2枚背中合わせにした基板を使用すれば、両基板の表面の鏡面上に同時にエピタキシャル成長を行うことができる。コイルBの上側のガス(1)の吹出し口7−1B、ならびにコイルAの下側のガス(2)の吹出し口7−2Aは、反応中水素あるいは不活性ガスを供給して、反応生成ガスの反応域への廻りこみを防止すると共に、残留ガスの速やかな排出を行っている。また、7−1B、7−2Aは条件により、使わずに7−1A、7−2Bのみ使用しても良い。さらに、両面吹出し口を有するコイル(例えば、AコイルまたはBコイル)単独で用い、その両面(上下)で同時にエピタキシャル成長を行うことができる。
【0082】
さて、本例では2対の前記コイルを用いた例を示したが、前記コイルを多段(複数段)に用いた場合は、対向するガス吹出し口の一方あるいは両方から反応ガスを供給して両面エピタキシャル成長を、あるいは一方を不活性ガスを用いることにより片面エピタキシャル成長を行うことができる。本例では単巻コイルの例を示したが、複数巻き平面コイルあるいは平板状導電体でも同じ効果が得られる。
【0083】
図15の例で2対の前記コイルを用いた例を示したが、コイルAを基板の加熱(直接あるいは間接加熱)と不活性ガス(水素も含む)の吹出し(供給)に用い、コイルBのコイル端子2−2B及び2−1B(図示せず、2−2Bの裏側)を短絡して、ガス吹出し口を有する水冷された円板として用い、そのガス吹出し口7−2Bより原料(成分ならびにドーパントを含む)を供給することによっても同様の効果が得られている。
【0084】
また、本例では2対の前記コイルを用いた例を示したが、前記コイルを多段(複数段)に用いた場合も含めて、高周波電力の供給方法について述べる。単巻コイルを用いる場合、コイル電極と基板ウエハ間の電位差が少ないことが放電防止上望ましい。そのため通常コイルの電圧中間点で接地して用いられている。さらにガス取入口も設備あるいは作業の安全上接地点で供給されることが望ましい。一般にコイルへの電力の供給は直列あるいは並列に接続されて行われているが、直列接続の場合、多段のコイルでは共通接地がとりにくく、構造が複雑となる。従って、本発明の場合は並列配置を採用し、各コイルの電圧中間点で共通接地を採用した。また、コイル平面内の電界はコイル間の電界方向(強度)が相互に強められる方向を選ぶことが望ましい。
【0085】
図15において、Aコイルの端子2−1AとBコイルの端子2−2Bとを一方の共通端子に、Aコイルの端子2−2AとBコイルの端子2−1Bとを他方の共通端子に接続し、この両共通端子に高周波電力を供給する。両コイル内の電流(方向)は逆向きに流れるが、両コイル間の水平方向の高周波電界は増強される。同時にコイルAによって作られる基板ウエハへの電磁誘導反発力(レビテーション)効果に対しコイルBの電磁誘導反発力方向が逆に働き、カウンタバランス効果を生じている。浮揚力ならびにカウンタバランスの程度は基板ウエハと両コイルとの間の相対距離、電流値等によって調整される。複数段の前記コイルを用いて、同時に多数枚の基板ウエハを処理する場合も、並列接続することにより共通接地ができ、多種類のガス導入が容易となり、電流方向を相互に逆向きにすることによって、各コイル面での水平方向の高周波電界の増強とカウンタバランスを行うことができる。
【0086】
図16及び図17に示す参考例を説明する。図16は、図1〜図7、図8〜図10及び図14〜図15において示した、平板状単巻あるいは複巻高周波コイル面に基板ウエハ8と対向して設けられたガス吹出し口7の配置とガス吹出し方向の一例を示すものである。
【0087】
ガス吹出し口は通常コイル面に直角に設けられており、コイル面にほぼ平行に配置され、回転している基板ウエハ8に対し、ほぼ垂直に吹付けられている。しかしながら、この場合、供給ガスと反応生成したガスが基板表面で乱流を起こし、膜厚、比抵抗分布に影響を起こし易くなる場合がある。従って、ガス吹出し方向を基板ウエハ面に対し傾角度を付けることにより、ガス供給と反応生成ガスの速やかな置換と排出を行うことができる。従って、成長層の膜厚ならびに比抵抗分布の改善を計ることができる。図16のガス吹出し口7に付けられた矢印は、基板ウエハの半径方向に対し、ほぼ直角方向(即ち、接線方向)にガスが吹出された場合の例を示している。ガスの吹出し方向は接線方向のみならず、基板ウエハの外周方向(外方向)に傾角度をもっていても良い。また、吹出し位置によって、また目的により、任意にその方向を選ぶことができるのは云うまでもない。さらに、そのガスの吹出し角度はコイル面あるいは基板ウエハ面に対し、目的に応じ、ほぼ直角から、ほぼ平行の範囲で、また、その方向は吹出し口と基板回転中心に対し任意の範囲で選ぶことができる。
【0088】
図17は図16において用いられたガス吹出し口と高周波コイルとの構造及び配置の例を示したものである。各部名称は図4と共通である。本構造及び配置の特徴は、ガス吹出し口7から、基板ウエハあるいはコイル面に向かって傾角度をもって、ガスが供給され吹出されていることである。図17の(イ)は複数種類のガス吹出し口、7−1、7−2を有する例を、(ロ)は7−1、7−2に各々ガス流量微調節ノズル22を有する例を示している。(ハ)は冷却コイル1と隣接して供給ガス通路が設けられた例を、(ニ)は冷却コイルとガス通路が溶接された例を、(ホ)は冷却コイルの間にガス通路が溶接された例を、(ヘ)は角形コイル内に設けられたパイプよりガス吹出し口が設けられた例を、(ト)はガス吹出し口7からのガス流量微調節ノズル22を設けた例をそれぞれ示している。
【0089】
以上の例に示された如く、基板ウエハの接線方向あるいは外周方向に、傾角度をもって、ガスを吹出すことは、供給ガスが基板ウエハ面に回転しながら供給されるため、基板ウエハの回転効果が得られ、反応生成ガスの急速な置換と共に、供給ガスの実質的流速を向上させ、結晶成長速度や成長膜質(厚さや比抵抗の均一性、結晶欠陥の減少)を著しく向上せしめることができた。さらに、オート・ドーピングを大幅に改善する等、このような効果はこれまでの如何なるエピタキシャル成長装置でもなし得なかったことである。
【0090】
次に、図18により本発明の実施例を説明する。図において、水冷された高周波コイル1のガス吹出し口を有する面を上方に向け、これに対向して基板ウエハ8をその表面を下向きに配置して構成されている。25は1例として示された石英製のウエハ保持具で、2本のアームで構成された3点支持のできる爪をもっていて、基板ウエハを前記コイルの所定位置(この場合ほぼ中央)にローディング、アンローディングすることができる。2本のアームを用いた場合の動作について説明する。保持具25によりコイル上に運ばれた基板ウエハは、コイル面に設けられたガス吹出し口より水素あるいは不活性ガスが吹上げられ、その揚力によって浮上する。その時上部サセプタ9の端面(爪)によって定位置で固定され横すべりを防止している。
【0091】
その間に保持具25はウエハの下を通って、コイルの外に移動する。次に高周波コイルに電流を流すと、基板ウエハは誘導電流により昇温すると同時に、コイル電流との誘導電磁力による反発力(レビテーション効果)によって上方に押上げ(揚力)る力を受ける。所定温度に到達したら、ガス吹出し口より、原料ガスを供給し、エピタキシャル成長を行う。この間、基板ウエハは原料ガス揚力とレビテーション効果により空中に浮揚しており、所定位置(コイルとの一定距離)にサセプタの端部(爪)で保持されて固定あるいは回転している。さらに、基板支持位置の安定化のために、基板の裏側より不活性ガスの吹付けあるいは補助コイル(カウンタコイル、図15)を用いることができる。
【0092】
所定反応(エピタキシャル成長)が完了した後、反応ガスを不活性ガスに切換え、高周波出力を下げるとレビテーション効果はなくなるが、不活性ガスによる揚力により、基板ウエハはコイル(金属)に接することなく空中に保持されている。この時ウエハは水冷された不活性ガスにより速やかに冷却される、即ちサイクルタイムが短縮される。空中に保持された基板ウエハは、その下部に移動された前述の2本アームにより構成された石英製保持具25によって、ガス流量を絞ることによって、ソフトに受止められ、反応室から運び出される。また反応中、図16に示されたようなガス吹出し口の方向を選ぶことにより、基板ウエハを自転せしめることができ、また反応の前後において、ガス吹出し口方向を選ぶことによって、一定方向に往復移動することもできる。また、ベルヌイ保持具を用いることにより外部治具との間に非接触のままローディング、アンローディングを行うことができる。
【0093】
即ち、本発明によれば、コールドウオール(コイル)上で基板ウエハを誘導電磁反発揚力(レビテーション効果)と反応ガスによるガス圧揚力を用いて浮上せしめ(非接触)、その状態で加熱と同時に反応を行わしめることができ、さらには基板ウエハの回転、ローディング、アンローディングを非接触のまま容易に行うことができる等、従来の装置では全くできなかった、クリーンで生産性の高い優れた効果が得られる。
【0094】
また、図18に示された水冷された高周波コイル1のガス吹出し口を有する面を上方に向け、これに対向して基板ウエハ8の表面を下向きに配置し、さらに図15において説明した如く、その上に高周波コイル1と同様の構造を有するもう1個のコイルを配置し、そのコイルの吹出し口を有する面を下方にして前記基板ウエハ8の面と対向させることにより、レビテーション効果とカウンタバランスが計れ、同時に高周波誘導発熱の効率を高めることができる。即ち、2個の高周波コイルと、そのガス吹出し口を有する面を対向させ、その間に基板ウエハを配置することにより、発熱効率の倍増、両面の鏡面による輻射エネルギー損失の防止、基板ウエハの安定した浮揚保持が計れる。また、基板両面の同時成長、2枚の基板の同時成長、片面のみの選択成長を行うことができる。コイル間の電流方向は目的によって並列あるいは直列接続することができる。
【0095】
以上の如く浮揚した状態で、加熱反応が行われるため、広面積の基板ウエハの高温加熱が容易である。例えば、シリコン基板の場合、従来困難であった高温(1300℃〜1400℃)での加熱が容易であり、水素アニールによるDZ・IG(Denuted Zone・Intrinsic Gettering)や、SIMOX(Separation byIonplanted Oxygen)基板の高温アニールによる結晶欠陥改善に用いることができる。また、基板ウエハの材質により、2000℃近くのアニールや気相成長膜成長、例えば、SiC on C等の成長を行うことができる。
【0096】
次に、図1〜図7、図13及び図16〜図17を例として、さらに他の参考例を説明する。
【0097】
基板ウエハに対向するコイル面1−1、及びこの面に設けられたガス吹出し口を有する面はすべて熱線(赤外線)に高い反射率を有する金属(例えば、金、銀、アルミニウム、銅やその合金等)あるいはそのメッキ膜で構成されている。自己発熱により高温に保持された基板ウエハの熱は、その表面から主として熱輻射によって失われ、熱損失となるばかりでなく、周囲の装置壁、高周波コイルならびに部品の温度上昇を生じて、多量の冷却水を必要とすることにより、大幅な電力の消費を生じている。これを改善するために、基板ウエハに最も近接し、これと対向している高周波コイルあるいはその表面に、赤外線輻射(1μm〜3μm:波長)に対し高反射率を有する金属を用いて、放射された輻射エネルギーを基板ウエハに戻すことにより、熱損失を大幅に減少せしめることができた。例えば、基板ウエハの加熱に要する電力を、従来の方法と比較して、20%〜30%減少(改善)せしめることができた。
【0098】
また、高反射率の金属面を鏡面にすることによって、その効果は一層高められる。波長1μm〜3μm付近での金属反射率は、金(96%〜98%)、銀(97%〜99%)、銅(96%〜97%)、アルミニウム(95%〜98%)である。通常、反応室に使われる鉄やステンレス(65%〜70%)に比較して、前者が極めて有効であることがわかる。さらにコイル面の形状と共に高反射率の金属鏡面を用いることによって、基板ウエハ内の温度分布の均一化が計れ、さらにはコイルの温度上昇を抑えて冷却効果も得られる。基板裏面にも高反射率の金属鏡面を有する反射板14−1あるいはガス吹出し口を有するコイル面を配置(図7)することによって、さらに省エネルギー効果が上がる。さらに、コイル面を鏡面にすることにより、析出物の付着、微粒子の発生を抑え、微粒子付着による基板ウエハ上の異常析出あるいはコイル間やコイルと基板との間の放電を防止するなど、極めて大きな効果が得られる。
【0099】
次に、図19、図20及び図21により、本発明の実施例の変形例を説明する。図中、26−1は赤外線ランプ(光源)、26−2は反射板(鏡)、27は基板ウエハ上の赤外光の集光点(面)で、高周波コイル面を貫通して集光されている。28−1は下部赤外ランプ(複数)、28−2は反射板(鏡)、28−3は集光レンズである。29は28−1のランプ集光点(あるいは面)で透明石英サセプタを通して、基板ウエハ裏面の集光点(あるいは面)、あるいはカーボン製サセプタ裏面の集光点(あるいは面)を示している。
【0100】
図20において、30−1は石英やサファイアで構成される光導体(管)で、平板状単巻高周波コイルを貫通して設置され、30−2はその先端部でコイルの面近くに固定されており、端部は平面あるいは球面(レンズ)をしており、光源32より送られる光を石英あるいはサファイア製の光導パイプあるいはファイバによって構成される光導管(ファイバ)31を介して送られた光を、対向する基板ウエハ表面に集光あるいは分散照射する作用をしている。また、その先端部30−2はコイルと接して冷却されている。図21においては、平板状の複数巻高周波コイルに用いた例を示しており、図9の複数の基板ウエハとその支持体に適用した例で、コイル間隙に光導体30−1を基板8に対向する必要部分に配置した例を示している。その作用について説明する。
【0101】
本発明において、低抵抗(1Ω・cm〜0.003Ω・cm)の基板ウエハを用いる場合、容易に誘導電流がウエハ内を流れて自己発熱して昇温することができる。しかし高抵抗(10Ω・cm〜数千Ω・cm)の場合、ウエハ内に誘導電流が流れにくく、加熱に時間がかかる。また、別装置にて予熱する場合は装置が複雑となる。従って、基板ウエハの一部あるいは全体を400℃〜600℃に初期加熱が必要となる。通常、基板ウエハ支持体9に炭化硅素(SiC)をコートした高純度カーボンサセプタや低抵抗シリコン基板のサセプタを用いることにより、その発熱体からの熱伝導により初期加熱を行うことができるが、基板ウエハに熱歪による結晶面のすべり(スリップ)等の欠陥を発生し易い。また、基板ウエハに対しサセプタは熱容量が大きく、昇温、冷却に時間がかかり、反応時間(サイクルタイム)が長くなり、生産性を悪化させている。また、カーボン・サセプタからの汚染が入り易い等々の欠点をもっている。これに対し、基板ウエハの一部あるいは全面を赤外ランプで、コイル面を貫通して初期加熱(400℃〜600℃)することにより、基板ウエハの比抵抗を下げ、誘導加熱(自己発熱)を速やかに行うことができる。また、反応中に基板ウエハ面内の温度分布を、ランプ加熱を補助的に並用して、均一化することができる。
【0102】
初期加熱(予熱)は図19の例で示した如く、基板支持体(サセプタ)側より行うこともできるが、カーボンサセプタの場合は、熱容量が大きく、加熱か熱伝導となるため、大きな電力と時間を必要とする。また、透明体をサセプタに使う場合は光の散乱(分散)が起こり易く、装置が複雑となる等の欠点を有している。従って、基板ウエハの反応面より赤外線を照射するのが最も有効である。図19では26のランプ光源として、フッ素入り赤外ランプや炭酸ガスレーザが用いられる。図20、図21では32に赤外ランプや炭酸ガスレーザが用いられ、基板ウエハ全面に、分岐された光路31及び光導体30−1を通して、その先端部30−2より光エネルギーが供給されている。また、分岐された光導管を通じての光の供給量を変化せしめることにより、反応中の基板ウエハ面内の温度分布を均一化することが容易に行われる。
【0103】
次に、図20、図21により、本発明の実施例他の変形例を説明する。シリコンのエピタキシャル成長膜、あるいはその他の薄膜製造において、成長温度の低温化、膜質の向上、成長速度の向上、反応の選択性等が要求される。本発明はその具体化のための方法及び装置を提供するものである。即ち、光(紫外線あるいは遠赤外線)の照射によって、反応ガスを基板ウエハ表面において励起分解し、ラジカル等の活性中間体(前駆体)を発生せしめ、それが固体表面に拡散して、熱分解等の反応を行いつつ、膜として堆積せしめ、あるいは固体表面での吸着活性種の表面移動を促進してエピタキシャル成長の成長速度、結晶完全性を向上せしめることができる。
【0104】
また、照射光の波長を選択することにより、特定の反応を起こすことができる。一般の光CVD(化学的気相析出法、Chemical Vapor Deposition)では基板ウエハ上に励起用光源を設置している。そのため装置が大型となり、基板ウエハ表面からの反射による損失が大きい等の欠点を生じている。本発明では、基板ウエハに前記高周波コイル面を貫通して光導管を設置して励起光を照射することによってその目的を達成するものである。励起光は高反射率のコイル面によって閉じこめるため前記反射による損失が小さくなるばかりでなく、装置を極めて小形化することができる等の利点を有している。また光導管30−1を1個あるいは複数個用いることにより、基板ウエハ面に均一に励起光を照射することができる。また光導管及びその先端部は前記水冷されたコイルからの冷却を受けているため、反応生成物の析出が殆ど起こらない。また光導管は絶縁体であるため電気的な放電は全く起こさないという特徴をもっている。
【0105】
光源として波長100nm〜300nmの紫外光が用いられるが、目的に応じて、インコヒーレント光源(水銀ランプ、重水素ランプ、キセノンランプ等)や、コヒーレント光源(レーザ)として、弗化アルゴン・エキシマレーザ、アルゴンイオンレーザ及びその第2高周波熱励起光源として、パルス炭酸ガスレーザ(赤外光)等が用いられる。
【0106】
さらに、図20及び図21により、本発明の実施例のさらに他の変形例を説明する。シリコンのエピタキシャル成長、あるいはその他の薄膜製造において、基板ウエハの温度調節が膜質、膜成長速度にとって重要である。通常のシリコンエピタキシャル装置では間接的にサセプタ裏面あるいはこれを取巻くガードリング温度を熱電対あるいは輻射温度計で測定し、その温度調節を行っている。熱電対の場合は高周波の誘導あるいは雑音(ノズル)を受け易く信頼性が低くなる欠点をもっている。
【0107】
本発明では、基板ウエハを誘導電流による自己発熱による加熱を主体としているため、基板温度を直接測定し、帰還回路により、出力調整して温度調節をしなければならない。基板ウエハの温度は高周波電流、周波数、高周波コイルと基板ウエハ距離、反応ガス流量等により変化する。前述の本発明の装置では、基板ウエハ表面と前記高周波コイル面との距離が極めて接近しているため基板ウエハの表面を直接観察することが難しい。また、サセプタ側(裏側)からは、サセプタの材質によっては基板ウエハの直接温度測定が難しい。本発明はその具体化のための方法及び装置を提供するものである。本発明では、前記高周波コイル面を貫通して光導体(サファイア、石英等)30−1を設け、基板ウエハからの高温輻射光を光導体先端30−2によって受け、光導管(ファイバ)31を経て、輻射温度計等の検出機32にて温度を測定し、さらに、帰還回路によって、高周波出力の調節、あるいは基板支持体の前記コイルとの距離を変化せしめ、基板温度を調整、安定化せしめることができる。
【0108】
図20、図21において説明を行った光導体30−1、光導体先端30−2、光導管(ファイバ)31はその目的によって光エネルギーの通路として区分あるいは共用することができる。光源あるいは温度検出機32は、予熱用の赤外線光源として、反応励起用の紫外線光源として、また、温度測定用の輻射温度検出機として説明に用いたが、その使用に当っては、その目的に応じ、単独あるいはハーフミラーや分光器等を使って複合使用できることは云うまでもない。
【0109】
以上、本発明に到る参考例、本発明の実施例によって本発明の特徴を説明したが、それらの実施例の長所をまとめると以下の通りである。
【0110】
本発明の実施例によれば、基板ウエハ面に対向して、近距離にガス吹出し口を有する平面状誘導電界を構成する平面状高周波誘導導電体あるいは平面状コイルを配置することにより、以下の効果が得られる。
【0111】
(1)基板の高周波誘導による自己発熱を用いて、限定必要領域のみを有効に加熱するため、外部発熱源(ヒーター、複雑なランプハウス等)が不要で省エネルギー効果が得られるばかりでなく、基板の急速な均一加熱、スリップ発生防止ができる。
【0112】
(2)基板に対し、近距離よりガス(反応あるいは原料)の均一吹付けが行われるため、基板表面でのガス置換が加速され、単結晶あるいは多結晶の成長速度ならびに膜の均一性が向上し、また化学腐蝕や表面安定化処理(水素アニール、酸化膜、窒化膜成長)が効率良く行われる。同時に反応生成ガスが基板表面域より周辺に急速に排除されて、再び基板表面域に戻ることがないため、装置内の循環ガスや反応生成物(粒子、重金属等)や基板裏面からの不純物ガス(オート・ドーピング)等による汚染が防止される。
【0113】
(3)不活性ガス吹付けにより、反応終了時(高温)より室温までの基板温度を急速冷却することができ、サイクルタイムの短縮が計れる。
【0114】
(4)水冷された高周波コイルとガス吹出し口(単数あるいは複数口)が一体化されており(コールドウオール)、外部発熱源(高温壁)での反応生成物の発生がなく、必要限定領域(基板)のみ有効に発熱するため、装置の小形化と構造の単純化を計ることができる。
【0115】
(1)〜(4)の具体例として、特にシリコン単結晶(エピタキシャル)成長について述べると、次のような多くの利点が明確となる。
【0116】
○急速均一加熱ができ、Slipの発生を防止できる。
○結晶成長速度の向上。
○マウンド、粒子発生の防止及び放電防止。
○オート・ドーピングの防止。裏面酸化膜付の不要化。
○エピタキシャル成長層の比抵抗、膜厚の均一性向上。
○装置の小形化と消耗部品の削減。
○大口径(300〜400mm直径)基板上への均一なエピタキシャル成長が容易。
○サイクルタイムの短縮(急速加熱と急速冷却)によるスループットの向上。
【0117】
また、本発明の実施例によれば、複数種類のガス供給吹出し口を備えることにより、(1)相互に反応し易い成分を分離供給して、基板表面の保護膜や、層間絶縁膜の成長、(2)異種原料を用いたヘテロエピタキシャル成長、段階的組成の連続的変化をもつ成長、(3)多層エピタキシャル成長、(4)エアーカーテン、(5)一方のガス吹出し口をガスの排出口として高速ガス置換による連続膜の成長を行うことができる。
【0118】
また、本発明の実施例によれば、ガス吹出し口の角度を基板ウエハ面にほぼ直角、あるいは傾角度(0〜±90°)を付けることにより供給ガスの均一化、反応生成ガスの速やかな置換を可能としている。さらに、基板の回転中心からの半径方向との間に傾角度(0〜±90°)を設けることにより、反応ガスを基板ウエハ面に対し回転しながら供給することができる。従って、膜の成長速度向上、成長膜厚の均一化、比抵抗の均一化と共に結晶品質(オート・ドーピングの発生、マウンドの発生、粒子の付着等の防止)の大幅な改善が計れる。即ち、本発明は基板の表面近くにおいて、反応ガスの実質的回転供給を初めて実現したものである。
【0119】
また、本発明の実施例によれば、ガス吹出し口を有する高周波コイル面上に、基板ウエハ表面をガス吹出し口に対向して配置して、ガス圧力による浮揚力と誘導電磁反発力(レビテーション)による浮揚力によって基板ウエハをコイル面上に安定に浮揚保持しつつ、基板ウエハの加熱ならびに反応(結晶析出等)を非接触の状態で、連続して行わしめることができる。さらには、ガス圧力による揚力と誘導電磁反発力を同時あるいは連続組合せることにより、結晶成長(反応)の全行程を通して、非接触の状態で、基板ウエハの移動(ローディング・アンローディング)、回転(供給ガスの傾斜吹付けによる)、加熱、反応及び冷却を自動化することができ、高生産性、高品質化を達成することができる。また高温(1500℃〜2000℃)での熱処理や薄膜の成長を行うことができる。
【0120】
また、本発明の実施例によれば、コイル及びガス吹出し口の面を高反射率金属(例えば、金、銀等)で構成し、更にこれを鏡面とすることにより、輻射による基板面からの熱損失を防止し、20〜30%の省エネルギー効果が得られ、高温になる程更にその効果が有効となる。また、基板と対向するコイル面の形状により、基板ウエハの面内温度分布の均一化が計れ、さらには、コイル面の冷却が充分に行われるため、反応室の壁に高温部がなく(コールド・ウオール)、供給ガスの反応生成物の表面析出あるいは付着を防止することができる。この効果は鏡面とすることによってさらに有効となる。
【0121】
また、本発明の実施例によれば、高周波コイル面を貫通して光導管(単数あるいは複数個)を設け、これを介して基板ウエハ表面に熱線(赤外線)を照射して予熱を行うことにより、高抵抗基板ウエハ(例えばシリコン)に誘導電流を流れ易くし自己発熱を容易にしている。さらには温度分布の均一化が計り易くなる。通常予熱には低抵抗支持台(サセプタ)が用いられるが、熱容量が大きく冷却に時間がかかる。従って、直接誘導電流を流れ易くすることにより、自己発熱を加速し急速昇温が計れ(サイクルタイム短縮)、生産性が向上する。
【0122】
また、本発明の実施例によれば、基板ウエハ表面に、高周波コイル面を貫通して単数あるいは複数の光導管を設け、これを介して紫外線(波長100nm〜300nm)による励起光を照射することにより、結晶成長温度の低温化(省エネルギー化)、膜質の向上、結晶成長速度の向上、反応の選択性、装置の小形化が計れる。
【0123】
また、本発明の実施例によれば、ガス吹出し口を有する高周波コイル面を貫通して単数あるいは複数個の光導管を設け、これを介して基板表面温度を直接測定し、高周波出力を調整してその温度を制御することができる。基板ウエハと高周波コイルとの距離が狭く通常は測定が難しいが、本発明はこれを可能とすることができた。複数の光導管により、基板ウエハの温度及び面内の温度分布が確認でき、その調節が容易となり、昇温、反応、降温等の温度制御プログラムが容易となった。
【0124】
また、本発明の実施例の変形例として説明したように、光導管は、その目的によって光エネルギーの通路として区分使用あるいは共用することができる。さらには、温度検知用の光導管(例えば3本)を上下させて、基板ウエハのローディング・アンローディング時の基板ウエハの支持台として共用することもできる。
【0125】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、基板ウエハ面に対向して、ガス吹出し口を有する平面状の高周波誘導領域を形成する導電体面あるいはコイル面を配置することにより、次のような効果を得ることができる。
【0126】
基板ウエハの自己発熱による高速加熱、均一加熱ができ、スリップ発生防止、スループットの向上を図ることができる。
【0127】
近距離よりの原料ガス供給ができ、結晶成長速度、均一性の向上と共にガスの有効利用が計れる。また反応生成ガスの急速な置換ができ、さらに反応生成ガスの戻りがないため、オート・ドーピング防止や粒子、汚染、マウンドの発生を防止することができる。
【0128】
高反射率金属から成る鏡面を用いることにより、輻射による熱損失を防止し、大幅な省エネルギー効果が得られ、また粒子の付着を防止することができる。
【0129】
装置の小形化と構造が単純化され、装置の低価格化が図ることができる。
【0130】
大口径基板ウエハのエピタキシャル成長が容易に行い得る。
【0131】
ガス吹出し方向を任意に変えることができ、基板ウエハに対し、ガスを回転しながら供給することを実現した。その結果、結晶の均一性と品質が向上する。さらに、反応終了後に不活性ガスの吹付けにより、基板ウエハを高温より急速冷却して、反応のサイクルタイム短縮(スループット向上)を図ることができる。
【0132】
異なるガス吹出し口を用いて、相互に反応し易い異種原料ガスを供給して、ヘテロエピタキシャル成長、連続的組成変化構造をもつ結晶成長、各種酸化物薄膜成長を行うことができる。
【0133】
両面にガス吹出し口を配置することにより、装置内残留ガスの急速置換、多数枚基板の同時生産、装置の小形化を実現することができる。
【0134】
また、本発明によれば、上方にガス吹出し口を有する平面状高周波誘導領域を形成する導電体面あるいはコイル面に基板ウエハ面を対向して配置することにより、次のような効果を得ることができる
電磁誘導反発力(レビテーション)とガス吹出しによる浮揚力を同時あるいは交互に用いることにより、基板支持体(サセプタ)や前記電極等との非接触の状態を保ちつつ、クリーンな状態で高温熱処理と結晶成長を行うことができる。
【0135】
非接触の状態で基板ウエハの搬送(ローディング、アンローディング、回転、移動)を行うことができる。
【0136】
さらに、本発明によれば、ガス吹出し口を有する平面状高周波誘導領域を形成する導電体面あるいはコイル面を貫通して、光導路(管)を設けることにより、次のような効果を得ることができる。
【0137】
光導路を介して、高抵抗基板ウエハに赤外線を照射してこれを予熱し、高周波誘導による自己発熱の促進と反応中の基板ウエハ内の温度分布均一化を図ることができる。
【0138】
光導路を介して、反応(結晶成長)中の基板ウエハに紫外線を照射して、結晶成長温度の低温化、結晶成長速度の向上、結晶性の向上、反応の選択性向上を図ることができる。
【0139】
光導路を介して、基板ウエハ温度の直接測定、温度分布測定、温度ならびに温度プログラム制御、高周波出力制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明する製造装置の主要部の断面構成図である。
【図2】 本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明する製造装置の主要部の上面から見た断面構成図である。
【図3】 本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明する製造装置の主要部の断面構成図である。
【図4】 本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明する製造装置の主要部の上面から見た断面構成図である。
【図5】 本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明する製造装置の主要部の断面構成図である。
【図6】 本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明する製造装置の主要部の上面から見た断面構成図である。
【図7】 本発明の実施例による結晶製造装置を導くために必要な参考例を説明する製造装置の主要部の断面構成図である。
【図8】 他の参考例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図9】 他の参考例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図10】 他の参考例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図11】 さらに他の参考例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図12】 図11のA−A’断面を示す図である。
【図13】 図11〜図12に示した参考例に用いられた製造装置の主要部を説明するためのガス吹き出し口と高周波コイルの構造及び配置の例を示す図である。
【図14】らに異なる他の参考例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図15】らに異なる他の参考例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図16】らに異なる他の参考例を説明するための製造装置の主要部の上面から見た断面構成図である。
【図17】らに異なる他の参考例を説明するための製造装置の主要部を説明するためのガス吹き出し口と高周波コイルの構造及び配置の例を示す図である。
【図18】 本発明の実施例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図19】 本発明の実施例の変形例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図20】 本発明の実施例の変形例の他の例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図21】 本発明の実施例の変形例のさらに他の例を説明するための製造装置の主要部の断面構成図である。
【図22】 従来のエピタキシャル成長法を説明するための製造装置の断面構成図である。
【符号の説明】
1 導電体又はコイル
1−1 鏡面
2−1 導電体又はコイル端子(1)
2−1A コイルAのコイル端子(1)
2−1B コイルBのコイル端子(1)
2−1 端子止ネジ(1)
2−2 導電体又はコイル端子(2)
2−2A コイルAのコイル端子(2)
2−2B コイルBのコイル端子(2)
2−2’ 端子止ネジ(2)
2−A 導電体(A)の端子
2−B 導電体(B)の端子
3−1 冷却水入口
3−1A コイルAの冷却水入口
3−1B コイルBの冷却水入口
3−2 冷却水出口
3−2A コイルAの冷却水出口
3−2B コイルBの冷却水出口
4 冷却水通路
5 ガス取入口
5−1 ガス(1)の取入口
5−1A コイルAのガス(1)の取入口
5−1B コイルBのガス(1)の取入口
5−2 ガス(2)の取入口
5−2A コイルAのガス(2)の取入口
5−2B コイルBのガス(2)の取入口
6 ガス通路
6−1 ガス(1)の通路
6−1A コイルAのガス(1)の通路
6−1B コイルBのガス(1)の通路
6−2 ガス(2)の通路
6−2A コイルAのガス(2)の通路
6−2B コイルBのガス(2)の通路
7 ガス吹出し口
7−1 ガス(1)の吹出し口
7−1A コイルAのガス(1)の吹出し口
7−1B コイルBのガス(2)の吹出し口
7−2 ガス(2)の吹出し口
7−2A コイルAのガス(2)の吹出し口
7−2B コイルBのガス(2)の吹出し口
8 基板ウエハ
9 基板ウエハ支持体(サセプタ)
10 保温用カーボンリング又は石英リング
11 サセプタ保持具
12 熱電対又は温度センサの先端
13 カーボンリング用熱電対
14−1 鏡面反射板
14−2 排ガス用孔
14−3 補助ランプ加熱用孔
15−1 高周波コイル端子間のスリット
15−2 高周波コイル中央部の孔
15−3 絶縁性固体板
15−3A コイルAの絶縁性固体板
15−3B コイルBの絶縁性固体板
16 コイル固定用止ネジ
17 コイル固定用支持棒(板)
18 サセプタ支持台に設けられた孔
19−1 樽形サセプタの基板支持板
19−2 樽形サセプタの組立用底板
20 樽形サセプタの組立固定用端子
21 温度センサ
22 微調整用ノズル
23 微調整用ネジ頭部
24 O−リング
25 基板ウエハ保持具
26−1 赤外ランプ
26−2 反射鏡(放物面)
27 焦点位置(光照射域)
28−1 補助赤外ランプ
28−2 反射鏡
28−3 集光レンズ
29 補助ランプ集光点
30−1 光導管
30−2 光導管先端
31 光導管ファイバ
32 光源又は温度検出機
33 反応室(ベルジャー)
34 ガス排出口
35 コイルカバー

Claims (8)

  1. 固体基板が横滑りしないようにする端部爪を有する前記固体基板の支持体と、
    単巻きまたは複数回巻きの高周波コイルあるいは高周波導電体が円板状の平板に形成され、内部に設けたガス通路に接続された複数の方向のそれぞれにガスを吹き出す複数のガス吹き出し口が前記円板状の平板の上面に配置されると共に、内部に前記高周波コイルあるいは高周波導電体を冷却する冷却液通路を有し、前記高周波コイルあるいは高周波導電体により誘導電界を生成して、前記固体基板の誘導加熱を行う手段とを備え、
    前記円板状の平板の上面と前記支持体の下部に位置する前記固体基板の加工面とを向き合わせて対向するように配置し、
    前記固体基板の融点以下の温度において、
    前記ガス吹き出し口より前記固体基板の加工面に原料ガスを供給し、
    前記ガス吹き出しによる浮揚力ならびに前記高周波コイルあるいは高周波導電体による高周波誘導反発力による浮揚力により、前記固体基板を、前記円板状の平面から浮揚せしめ、前記支持体の端部爪により横滑りしないように保持し、かつ、前記ガス吹き出し口の方向を選ぶことにより、固体基板を回転あるいは移動せしめることにより、多結晶あるいは単結晶の薄膜を製造することを特徴とする気相成長法を用いた結晶製造装置。
  2. 固体基板が横滑りしないようにする端部爪を有する前記固体基板の支持体と、
    単巻きまたは複数回巻きの高周波コイルあるいは高周波導電体が円板状の平板に形成され、内部に設けたガス通路に接続された複数の方向のそれぞれにガスを吹き出す複数のガス吹き出し口が前記円板状の平板の上面に配置されると共に、内部に前記高周波コイルあるいは高周波導電体を冷却する冷却液通路を有し、前記高周波コイルあるいは高周波導電体により誘導電界を生成して、前記固体基板の誘導加熱を行う手段とを備え、
    前記円板状の平板の上面と前記支持体の下部に位置する前記固体基板の加工面とを向き合わせて対向するように配置し、
    前記固体基板の融点以下の温度において、
    前記ガス吹き出し口より、前記固体基板の加工面に腐蝕性、還元性、酸化性あるいは中性のガスを供給し、
    前記ガス吹き出しによる浮揚力ならびに前記高周波コイルあるいは高周波導電体による高周波誘導反発力による浮揚力により、前記固体基板を、前記円板状の平面から浮揚せしめ、前記支持体の端部爪により横滑りしないように保持し、かつ、前記ガス吹き出し口の方向を選ぶことにより、固体基板を回転あるいは移動せしめることにより、多結晶あるいは単結晶の薄膜を製造することを特徴とする結晶製造装置。
  3. 前記ガス吹き出し口は、前記固体基板表面に向かって、1種類または複数種類のガスを吹き出す吹き出し口であることを特徴とする請求項1または2記載の結晶製造装置。
  4. 前記ガス吹き出し口のガス吹き出し方向は、前記固体基板の表面に対し、垂直あるいは傾角度を持っていることを特徴とする請求項1、2または3記載の結晶製造装置。
  5. 前記円板状の平板の上面は、金、銀、銅、アルミニウムあるいはそのメッキ膜が施され、鏡面とされていることを特徴とする請求項1ないし4のうち1記載の結晶製造装置。
  6. 前記固体基板を加熱するに当り、円板状の平板に形成された高周波コイルあるいは高周波導電体を貫通して、1個または複数個の孔あるいは透明固体による光導路を設置し、前記光導路を通して赤外線を前記固体基板に照射する手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のうち1記載の結晶製造装置。
  7. 前記円板状の平板に形成された高周波コイルあるいは高周波導電体を貫通して、1個または複数個の孔あるいは透明固体による光導路を設置し、前記光導路を通して紫外線を前記固体基板に照射する手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のうち1記載の結晶製造装置。
  8. 前記円板状の平板で形成された高周波コイルあるいは高周波導電体を貫通して、1個または複数個の孔あるいは透明固体による光導路を設置し、前記光導路を通して前記固体基板の表面温度を検出する手段と、検出された出力信号を帰還回路を介して受け、前記高周波コイルあるいは高周波導電体に印加する電力を供給する高周波電源の出力を調節して前記固体基板の温度を調節する手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のうち1記載の結晶製造装置。
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