JP3824498B2 - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は弾性表面波フィルタに関し、特に、複数個の弾性表面波共振子を直列腕と並列腕とに配置した梯子型の弾性表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
帯域通過型フィルタとして、複数の弾性表面波(Surface Acoustic Wave:以下、SAWと呼ぶ)共振子を用いた梯子(ラダー)型SAWフィルタが知られている(たとえば、電子情報通信学会論文誌A Vol. J 76-A No.2 pp. 245-252 1993年、参照)。
【0003】
図12に従来のラダー型のSAWフィルタの構成図を示す。
ラダー型のSAWフィルタは圧電基板1上の入力端子Tiと出力端子Toとの間に、直列腕SAW共振子S1,S2を配置し、また、入力及び出力端子と接地端子Gとの間に、並列腕SAW共振子P1,P2を配置して構成される。SAW共振子S1,S2,P1,P2は、一般に一端子対SAW共振子と呼ばれる。
【0004】
図13に、この一端子対SAW共振子の構成図を示す。一端子対SAW共振子は、電気的にSAWを励振するためのインターディジタルトランスデューサ(Interdigital Transducer:以下、IDTと呼ぶ)2と、励振されたSAWをIDT内に閉じ込めるためにSAWの伝搬路上に配置された反射器3−1,3−2とを、圧電基板1上に形成して構成される。
【0005】
IDT2は、図のように多数の電極指をくし形形状に一定周期(pi)で配置したものである。
反射器は3−1,3−2は、多数のグレーティング電極指3−3を一定周期(pr)で配置したものであり、グレーティング反射器とも呼ばれる。
このIDTでは、上下方向それぞれから伸長した、隣接する2本の電極指を1つの単位としてSAWが励振される。
【0006】
ラダー型のSAWフィルタでは、直列腕SAW共振子S1,S2の共振周波数frと並列腕SAW共振子P1,P2の反共振周波数faが、ほぼ一致するように設計される。
図14(a)に、ラダー型のSAWフィルタの通過特性図を示す。また、図14(b)に、このときの直列腕SAW共振子S1,S2および並列腕SAW共振子P1,P2単体のインピーダンス特性図を示す。図14(b)のグラフg1が、直列腕SAW共振子のグラフであり、グラフg2が並列腕SAW共振子のグラフである。直列腕SAW共振子のグラフg1では、インピーダンスが極小となる周波数が共振周波数frsであり、インピーダンスが極大となる周波数が反共振周波数fasである。
【0007】
図15に、ラダー型のSAWフィルタのような、帯域通過型フィルタに求められる周波数特性の説明図を示す。
ここで、特性値としては、所望の通過帯域幅(BW1,BW2)、仕様で定められた周波数での抑圧度(ATT1,ATT2)、抑圧度の幅BWatt1,BWatt2などがある。
【0008】
また、ある一定の減衰量における帯域幅BW2とBW1の比(BW1/BW2)をとって、角型比と呼ぶ。角型比は1に近いほどよく、高角型比であるという。ラダー型のSAWフィルタでは、角型比はSAW共振子の共振周波数frと反共振周波数faの周波数差でほぼ決定する。
【0009】
すなわち、低周波側の減衰域から通過域にかけての立ち上がりの急峻さは、並列腕SAW共振子P1,P2の共振周波数frpと反共振周波数fapの周波数差(図14(b)のΔfp)に依存し、Δfpが小さいほど急峻な立ち上がりとなる。また、通過域から高周波側の減衰域にかけての立ち下がりの急峻さは、直列腕SAW共振子S1,S2の共振周波数frsと反共振周波数fasの周波数差(図14(b)のΔfs)に依存し、Δfsが小さいほど急峻な立ち下がりとなる。
【0010】
しかしながら、ΔfpおよびΔfsは、用いる圧電基板1の電気機械結合係数によってほぼ決定されており、IDTの電極指の対数や電極指の交差幅を変えても変化しない。これに関して、特開平11―163664号公報には、IDTの電極指を周期的に間引くことで、ΔfpおよびΔfsを小さくするSAWフィルタが記載されている。この間引き手法を用いることにより、簡易な構成でΔfpおよびΔfsを調整でき、所望の通過帯域幅および通過帯域の端部の急峻性を有するラダー型のSAWフィルタを実現している。
また、通過帯域近傍のフィルタ特性の急峻性を高めるために、IDTの正の電位及び負の電位に接続される電極指とが反転されているSAW共振子が、特開2000−315931号公報に記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようにIDTの電極指の周期的な間引きをした場合には、ΔfpとΔfsはどちらも小さくなり、高角型比なフィルタの実現は可能であるが、電極指の間引きによってIDTの静電容量が低下してしまうという問題がある。
このIDTの静電容量の低下は、入出力インピーダンスの不整合をもたらし、SAWフィルタの特性に悪影響を及ぼす。
【0012】
通常、IDTの静電容量の低下を補正するためには、IDTの開口長の拡大、またはIDTの電極指の対数の増加が施される。しかし、開口長の拡大等は、IDTの面積を拡大することになり、携帯電話等に利用される際に要求されているフィルタチップサイズの小型化という要求が制限される。
例えばIDTの全電極指のうち20%の電極指を間引いたとすると、IDTの静電容量は40%低下し、容量補正によるIDT面積の拡大は約1.67倍程度となる。これでは小型なSAWフィルタを実現しようとする要求仕様に合致しない。
これに対して、電極対を反転すれば、IDTの静電容量の低下は少なく抑えられ、かつ、ΔfpとΔfsを小さくできるので、高角型比で、間引き法よりも小型なSAWフィルタの実現は可能であるが、間引き法と同様に、反転領域を設ける位置に注意する必要がある。なぜなら、周期的に電極を反転すると、フィルタの通過帯域外に複数個のスプリアスが発生し、要求仕様を満足しない可能性が高いからである。また、数対以上連続で電極を反転すると、ΔfpとΔfsの縮小効果が小さくなり、反転領域をより多く設ける必要が生じ、結果的にフィルタサイズが大きくなってしまうからである。
【0013】
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、弾性表面波フィルタに用いられる弾性表面波共振子の構造を工夫することにより、弾性表面波共振子の共振周波数と反共振周波数の周波数差を小さくし、高角型比を有し、かつ従来よりもIDTの静電容量の低下と帯域外スプリアスを抑えた小型の弾性表面波フィルタを実現することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明は、圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ梯子型に電気的接続がされた複数個の弾性表面波共振子とからなる弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振子が、インターディジタルトランスデューサと、励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向であって、かつ前記インターディジタルトランスデューサの両側に近接配置された反射器とからなり、前記少なくとも1つの弾性表面波共振子のインターディジタルトランスデューサがくし形電極対から構成され、くし形電極対が所望の方向に進行する第1の弾性表面波を励振する第1のくし形電極対と、前記第1の弾性表面波の位相に対して180度異なる位相を持つ第2の弾性表面波を励振する第2のくし形電極対とからなり、前記インターディジタルトランスデューサが、くし形電極対に近接配置され、かつ電気的に逆極性の電圧が付加される第1及び第2の端子部を備え、前記くし形電極対が、第1及び第2の端子部にそれぞれ接続された隣接する2本以上の電極指から構成され、前記第1のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置と、前記第2のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置とが電気的に逆転し、前記第2のくし形電極対の対数Irが、前記第1及び第2のくし形電極対の合計対数Iaに対する割合を反転率Iとしたとき、2%≦I=(Ir/Ia)×100≦22%であることを特徴とする弾性表面波フィルタを提供するものである。
これによれば、弾性表面波共振子の共振周波数と反共振周波数とを近づけることができ、弾性表面波フィルタの角型比を高め、IDTの静電容量の低下を抑えた小型の弾性表面波フィルタを提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明は、圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ梯子型に電気的接続がされた弾性表面波を励振するための複数個の弾性表面波共振子とからなる弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振子が、インターディジタルトランスデューサと、励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向であって、かつ前記インターディジタルトランスデューサの両側に近接配置された反射器とからなり、前記少なくとも1つの弾性表面波共振子のインターディジタルトランスデューサが所定数のくし形電極対から構成され、くし形電極対が所望の方向に進行する第1の弾性表面波を励振する第1のくし形電極対と、前記第1の弾性表面波の位相に対して180度異なる位相を持つ第2の弾性表面波を励振する第2のくし形電極対とからなることを特徴とする弾性表面波フィルタを提供するものである。
【0016】
また、この発明は、前記インターディジタルトランスデューサが、くし形電極対に近接配置され、かつ電気的に逆極性の電圧が付加される第1及び第2の端子部を備え、前記くし形電極対が、第1及び第2の端子部にそれぞれ接続された隣接する2本以上の電極指から構成され、前記第1のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置と、前記第2のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置とが電気的に逆転していることを特徴とする。
【0017】
ここで、前記第2のくし形電極対の対数Irが、前記第1及び第2のくし形電極対の合計対数Iaに対する割合を反転率Iとしたとき、2%≦I=(Ir/Ia)×100≦22%となるようにしてもよい。
【0018】
また、前記インターディジタルトランスデューサを構成する所定数のくし形電極対を、励振される弾性表面波の進行方向に平行な方向に見てほぼ均等な対数となるように2分割以上に領域分割した場合に、各分割領域の前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対との構成の割合が、すべての分割領域についてほぼ同じとなるようにしてもよい。
【0019】
さらに、前記インターディジタルトランスデューサを構成する所定数のくし形電極対を、励振される弾性表面波の進行方向に平行な方向に見てほぼ均等な対数となるように2分割以上に領域分割した場合に、各分割領域内で励振される弾性表面波のくし形電極対1対当たりの励振効率が、すべての分割領域についてほぼ等しくなるように、前記第1のくし形電極対と第2のくし形電極対とを形成してもよい。
【0020】
ここで、前記インターディジタルトランスデューサを構成する所定数のくし形電極対を、励振される弾性表面波の進行方向に平行な方向に見て、5対ないし20対の対数ごとにほぼ均等に分割してもよい。
また、前記インターディジタルトランスデューサにおいて、前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対の配置が非周期的となるようにしてもよい。
ここで、配置が非周期的とは、第1のくし形電極対と第2のくし形電極対とが周期的に配列されないことを意味し、ある隣接する第1のくし形電極対どうしの間隔が他の隣接する第1のくし形電極対どうしの間隔とが異なっていること(不均等)を意味する。
さらに、前記インターディジタルトランスデューサを構成する所定数のくし形電極対を、励振される弾性表面波の進行方向に平行な方向に見てほぼ均等な対数となるように2分割以上に領域分割した場合に、少なくとも1つの分割領域における前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対の配列が、他のいずれかの分割領域における前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対の配列と異なるようにしてもよい。
【0021】
励振効率とは、一般的なモード結合理論で定義されている変換係数を意味し、IDTに付加される電圧による励振効率を表す(弾性表面波(SAW)デバイスシミュレーション技術入門、橋本研也著、1997年、リアライズ社、p216参照)。
【0022】
以下、図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発明が限定されるものではない。
【0023】
まず、この発明のSAWフィルタに用いるSAW共振子の構成及び特性について説明する。
【0024】
図16に、従来の一端子対弾性表面波共振子の基本構成図を示す。
圧電基板1上に、IDT2(周期pi)とIDTの両側にグレーティング反射器3−1,3−2(周期pr)が、Al薄膜などによって形成されている。pi/2とprは、およそ一致するように設計され、IDT2の周期piと弾性表面波の速度vで決まる周波数f(f=v/pi)で鋭い共振を実現する。
【0025】
図17にこの従来のSAW共振子のインピーダンス特性図を示す。一般にSAW共振子は、図17のように共振周波数frと反共振周波数faを持つ二重共振特性を示す。ここで、図中のΔfは2つの周波数の差を表している。
また、ラダー型のSAWフィルタは、図12のように弾性表面波共振子を並列と直列にいくつか接続した構成であるが、並列腕SAW共振子P1,P2の反共振周波数fapと直列腕SAW共振子S1,S2の共振周波数frsが、ほぼ一致するように共振子のIDTが設計される(図14参照)。
【0026】
フィルタ特性のうち角型比を向上させるためには、前記したようにSAW共振子の反共振周波数faと共振周波数frの周波数差Δf(=fa−fr)を小さくすることが必要である。
一般に、モード結合理論が知られているが、SAWフィルタにおいてこの理論を用いたシミュレーションを行い、「変換係数ζ」の値を小さくすると反共振周波数faが低周波側に移動し、faとfrの周波数差Δfが小さくなることが判明した。
【0027】
図10に、規格化変換係数ζ/ζ0(%)に対する共振点と反共振点の周波数差Δf(MHz)の変化のグラフを示す。ここで、規格化変換係数ζ/ζ0とは、通常設計での変換係数ζ0で規格化された変換係数のことである。規格化変換係数ζ/ζ0が小さいほど励振効率が悪くなるということを示す。
図10によれば、SAW共振子のIDT2におけるSAWの励振効率を低下させれば、反共振周波数faが低周波側に移動し、Δfが小さくなるということを、我々はモード結合理論を用いたシミュレーションにより見い出した。言いかえれば、IDTにおけるSAWの励振を抑えるほど、共振点と反共振点の周波数差Δfは小さくなり、角型比を高くすることができることになる。
【0028】
以下に、共振点と反共振点の周波数差Δfを小さくし、角型比を高くすることのできるSAW共振子の実施例を示す。
図1に、この発明の一端子対SAW共振子の一実施例の構成図を示す。
図1においては、IDT2の中に、電極指の反転領域を3ヵ所21,22,23設けている。IDT2は、端子部2a,2bと、くし形形状に形成された多数の電極指(2−1,2−2など)からなる励振部とから構成される。ここでは、反転領域の電極指は、隣接する2本の電極指として図示しているが、後述するように2本に限るものではなく、隣接する3本以上の電極指でもよい。
【0029】
励振部の電極指は、必ず、上方の端子部2aか、あるいは下方の端子部2bのどちらかに電気的に接続されている。たとえば、反転領域ではない電極指のうち左から奇数番目の電極指2−1,2−3などは下方の端子部2bに電気的に接続されている。また、反転領域ではない電極指のうち左から偶数番目の電極指2−2,2−4などは上方の端子部2aに電気的に接続されている。
ここで、隣接する1組の電極指、たとえば電極指2−1と2−2を、くし形電極対と呼ぶ。
【0030】
これに対して、反転領域21,22,23を構成する2本の電極指(1対のくし形電極対)は、反転させない場合に接続する端子部とは電気的に逆極性の端子部に接続される。たとえば、反転領域を形成する電極指2−11,2−13,2−15は上方の端子部2aに接続され、電極指2−12,2−14,2−16は下方の端子部2bに接続される。すなわち反転領域を構成する隣接する2本の電極指(たとえば、2−11と2−12)は互いに逆極性の端子部に接続され、反転領域の隣接する2本の電極指(2−11と2−12)の配置と、反転領域ではない領域の隣接する2本の電極指(2−3と2−4)の配置とは、電気的に逆転している。
ここで、反転領域の隣接する2本の電極指(2−11,2−12)が、前記した第2のくし形電極対に相当し、反転領域ではない領域の隣接する2本の電極指(2−3,2−4)が、前記した第1のくし形電極対に相当する。
【0031】
図16に示した従来のIDTであれば、この反転領域の電極指に関して、電極指2−11に相当する電極指は、電極指2−1と同様に下方の端子部2bに接続され、電極指2−12に相当する電極指は、電極指2−2と同様に上方の端子部2aに接続されていた。
【0032】
ところで、電極指を反転形成した領域21,22,23では、反転していない領域に対して逆位相のSAWが励振される。ここで逆位相とは、位相が180°異なることをいう。したがって、反転していない領域で励振された第1の弾性表面波の一部が、反転領域で励振された逆位相の第2の弾性表面波によって打ち消されるので、IDT2全体のSAWの励振効率は低下する。励振効率の低下は、図10の変換係数ζの低下をもたらす。
【0033】
図2に、図1に示したこの発明のSAW共振子のインピーダンス特性図を示す。ここで実線が図1に示したこの発明のSAW共振子であり、破線が図16に示した従来のSAW共振子のグラフである。この変換係数の低下の結果、SAW共振子のインピーダンス特性は図2のように反共振周波数faが低周波側にシフト(faからfa’)し、Δfが小さくなる。
ただし、図1において、反転形成した領域どうしの間隔は均等であることが望ましい。不均等にするとインピーダンス特性にスプリアスが生じたり、Δfの減少効果が劣化するおそれが高いからである。しかし、フィルタの通過帯域から離れた帯域での減衰特性を重視した仕様の場合、反転形成した領域どうしの間隔は適度に不均等であることが望ましい。完全に均等またはほぼ均等にすると、通過帯域から十分に離れた帯域に周期的なスプリアスが発生し、要求仕様に合致しない可能性があるからである。
【0034】
ところで従来の間引き法によれば、間引いた電極指の部分でSAWが励振しないことを利用して、IDT全体のSAWの励振効率を低下させて、Δfを調整していた。
これに対して、この発明ではIDTにおいて部分的に逆位相のSAWを励振させることによって、IDT全体のSAWの励振効率を低下させている。したがって、逆位相のSAWが発生するので、間引き法に比べて、より効果的にSAWの励振を抑えることができる。
【0035】
次に、電極指の反転率について説明する。
ここで、反転率Iとは、1つのIDTを構成する全電極指の対数(くし形電極対の全対数)Iaに対する反転させた電極指の対数Irの割合と定義する。すなわち、I=(Ir/Ia)×100(%)で表される。電極指の対数とは、くし形電極対の数をいい、たとえば図1の電極指2−1と2−2とで1対と数える。したがってIDTの総電極指数が100本のとき、全電極指の対数Iaは50である。また、反転領域のくし形電極対が図1のように2本の電極指2−11,2−12から構成される場合は、この2本で1対と数える。後述する図3のように、反転領域のくし形電極対が隣接する3本の電極指から構成される場合は、この3本の電極指で1.5対と数える。
【0036】
一方、間引いた電極指の対数Imの割合を示す値(間引き率)をRとすると、R=(Im/Ia)×100(%)で表される。後述するように、反転率Iが、間引き率Rの半分(I=R/2)程度であっても、Δfの同等の減少効果が得られることがわかった。
すなわち、図1に示したようなこの発明のSAW共振子を用いれば、従来の間引き法に比べて、IDTの静電容量の低下は半分程度に抑えられ、その結果IDTの面積の拡大も半分程度に抑えることができる。
【0037】
また、SAWフィルタに要求される特性を満たす観点から、反転率Iは、2%≦I≦22%の範囲が好適である。この範囲を越えて反転率Iを増加させると、帯域幅の減少と反共振のQ値の劣化を招き実用的でないからである。また反転率Iが2%よりも小さいと、Δfの変化はほとんどなく、角形比の改善が見られないからである。
【0038】
図3に、この発明の一端子対弾性表面波共振子の他の実施例の構成図を示す。これは、反転領域24,25において、IDTの隣接する電極指三本(2−17,2−18,2−19)を交互に電気的に反対側の端子部(2a,2b)に接続した構成図である。この構成でも、図1の構成と同様に、IDTの静電容量の低下が抑制でき、この結果、IDTの面積増加を抑制できる。また、四本以上連続で反転した電極指で反転領域を形成してもよい。さらに、図1のように二本連続で電極指を反転形成したものと、図3のように三本連続で電極指を反転形成したものが混在するような構成にしてもよい。
【0039】
図4に、この発明の他の実施例として、IDT2の2つの領域(41,42)の反転率Iが等しい構成図を示す。ここでは、IDTを左右対称の2つの領域41,42に分割した場合を示すが、これに限るものではなく、3分割以上に分割してもよい。すなわち、n分割するときは、n個の各分割領域ごとの反転率Iが、すべて等しくなるようにすればよい。
【0040】
図4において、領域41における反転した電極指(2−21,2−22)の対数と、領域42における反転した電極指(2−23,2−24)の対数とがどちらも1で等しく、結局それぞれの分割領域の反転率Iが等しい。このように、分割領域の反転率Iを等しくなるように構成すれば、高角形比でスプリアスのないフィルタ特性が得られる。
【0041】
また、図4において、反転させる電極指対の相対位置は、分割する領域内で特に同じ位置とする必要はなく、反転率Iを等しくすればよい。なお、このように2分割する際にIDTの電極指対数が奇数の場合は、完全に左右対称とすることはできないが、厳密に分割領域の電極指の対数を同一に合わせる必要はなく、ほぼ均等に分割し、かつ、2つの領域でほぼ同じ反転率Iを有するように反転領域を設ければ、角形比の高いフィルタ特性が得られる。
【0042】
また、特に、IDT2の部分を、1つの領域当たりk対(特にk=5から20)の対数からなる電極指でn個に等分割する場合には、等分割された各領域における1つのくし形電極対当たりの励振効率が、どの領域でもほぼ等しくなるようにしてもよい。
この場合も、高角型比で、静電容量の低下の少ない小型なSAWフィルタを実現することができる。ただし、IDTの電極指の数によっては、5対から20対単位で等分割できない場合もあるので、このときは等分割した余りのIDTの電極指対を等分割した領域の任意の部分に分配すればよい。すなわちIDTの等分割領域の1つの電極指対当たりの励振効率を厳密に同一にする必要はなく、IDTの各等分割領域の励振効率がほぼ等しくなればよい。
【0043】
図5に、この発明の弾性表面波共振子において、IDT2を15対の対数ごとにほぼ均等に領域分割する場合の実施例の構成図を示す。
図5(a)は、IDTが全部で82対の電極指から構成される場合を示しており、1つの領域あたり15対のくし形電極対で等分割すると、5つに等分割した後に7対の電極指が余る場合を示している。この場合、7対の電極指からなる領域の励振効率は、他の15対の領域とは大きく異なるので、各分割領域の励振効率をほぼ等しくする観点からは、図5(b)に示したように、この7対の電極指を他の5つの領域に分配することが好ましい。このとき、図5(b)において、IDTは電極指の数が16対の3つの領域と、17対の2つの領域とから構成される。
【0044】
この分配方法は、この実施例に限定されるものではないが、励振効率を各分割領域でほぼ等しくするためには、各領域間で電極指の対数の差が高々一対となるように設計することが好ましい。
このように、IDTが完全には等分割できない対数で構成される場合でも、各分割領域の電極指の対数をほぼそろえることによって、高角型比で、IDTの静電容量の低下を抑えた小型なSAWフィルタを実現することができる。
フィルタの通過帯域から十分に離れた帯域での減衰特性を重視する場合、反転したくし形電極対どうしの間隔は適度に不均等にすることが好ましい。言いかえれば、反転したくし形電極と反転しないくし形電極とは非周期的に配置するようにすることが好ましい。これは完全に均等またはほぼ均等にすると、通過帯域から離れた帯域に周期的なスプリアスが発生するからである。反転したくし形電極対どうしの間隔を適度に不均等にすれば、帯域外のスプリアスを抑制でき、かつ高角型比で小型なSAWフィルタを実現することができる。
【0045】
以下に、この発明の弾性表面波フィルタの具体的構成例について示す。
図11に、この発明の弾性表面波共振子を用いたラダー型のSAWフィルタの一実施例の構成図を示す。
これは、図12に示した従来のラダー型のSAWフィルタと同様に2つの直列腕SAW共振子S1,S2と2つの並列腕SAW共振子P1,P2を有するSAWフィルタである。
ただし、SAW共振子として図1に示したような反転領域を持つものを用いる点で、図12に示した従来のラダー型のSAWフィルタと異なる。
【0046】
この発明のラダー型のSAWフィルタは、図11のものに限るものではなく、直列腕SAW共振子のみに図1のこの発明のSAW共振子を用い、並列腕SAW共振子は、図16に示したような従来のSAW共振子を用いてもよい。逆に、並列腕SAW共振子のみに図1のSAW共振子を用いてもよい。さらに、直列腕及び並列腕のSAW共振子の数も、図11のものに限るものではなく、要求される性能、仕様等に応じて3個以上の任意の数とすることができ、直列腕SAW共振子と並列腕SAW共振子の数は同数でなくてもよい。
【0047】
<第1実施例>
まず、直列腕SAW共振子のみについて、この発明の図1に示したSAW共振子を用いたラダー型のSAWフィルタについて説明する。
ここでは、42°Yカット−X伝搬LiTaO3基板上に、直列に4つ、並列に2つSAW共振子を形成したラダー型SAWフィルタとする。
【0048】
直列に接続したSAW共振子は図1のような構成で、IDTの周期pi=4.60μm、IDTの開口長=118μm、IDTの対数116対、反射器の周期pr=2.30μm、反射器の電極指の数=160本、IDTの電極指の反転率I=15%とする。
反転したくし形電極対どうしの間隔は、図6のようにほぼ均等になるようにする。
【0049】
図6のSAW共振子のIDT2は、20対中3つの反転領域43,44,45を設けたものであり、これらの反転領域の間の領域51,52が、くし形電極対を反転していない領域である。ここで、反転していない領域51及び52の弾性表面波の進行方向と平行な方向の幅をほぼ同一とする。
【0050】
並列に接続したSAW共振子は図13のような構成で、IDTの周期pi=4.80μm、IDTの開口長=120μm、IDTの対数78対、反射器の周期pr=2.40μm、反射器の電極指の数=120本である。
【0051】
図7に、この発明の第1実施例のSAWフィルタと、図13のような従来の共振子のみで構成したSAWフィルタ(図12)の周波数特性の比較図を示す。実線がこの発明のSAWフィルタであり、破線が従来のSAWフィルタ(図12)の特性図である。
この図によれば、この発明のSAWフィルタの方が、直列腕SAW共振子の共振点と反共振点の周波数差Δfが小さくなったため、通過域から高周波側の減衰域にかけての立ち下りが急峻になり、角型比が向上したことがわかる。
【0052】
同様の角型比の特性を従来の間引き法により得るには、直列腕SAW共振子のIDTのくし形電極対を30%間引くことが必要である。このとき、間引き率Rは30%であり、IDTの静電容量も30%減少する。この容量低下を補正するために、直列腕SAW共振子のIDTの開口長は143μmにまで拡げる必要がある。これは間引きをしないSAW共振子(開口長=100μm)に比べて22945μm2の面積の拡大となる。直列腕には4つのSAW共振子を用いているのでSAWフィルタ全体としての面積の拡大分は91780μm2となる。
【0053】
一方、この発明の第1実施例を用いれば、図13の従来の共振子のみで構成したSAWフィルタよりもIDTの静電容量の低下は15%で済み、従来の間引き法に比べてIDTの静電容量の低下が半分に改善される。従って、容量低下を補正するためのSAWフィルタ全体としての面積の拡大分は38420μm2で済み、小型化を実現できる。
【0054】
<第2実施例>
次に、並列腕SAW共振子のみについて、この発明の図1に示したようなSAW共振子を用いたラダー型のSAWフィルタについて説明する。
ここでは、42°Yカット−X伝搬LiTaO3基板上に、直列に4つ、並列に2つSAW共振子を形成したラダー型のSAWフィルタを試作した。
【0055】
直列に接続したSAW共振子は図13のような構成で、IDTの周期pi=4.64μm、IDTの開口長=100μm、IDTの対数116対、反射器の周期pr=2.32μm、反射器の電極指の数=160本である。
【0056】
並列に接続したSAW共振子は図1のような構成で、IDTの周期pi=4.80μm、IDTの開口長=141μm、IDTの対数78対、反射器の周期pr=2.40μm、反射器の電極指の数=120本、IDTの電極指の反転率I=15%である。反転したくし形電極対どうしの間隔は、図6のようにほぼ均等になるようにした。
【0057】
図8に、SAWフィルタの周波数特性の比較図を示す。実線がこの発明の第2実施例のSAWフィルタであり、破線が従来のSAWフィルタ(図12)の特性図である。
この図によれば、この発明のSAWフィルタの方が、並列腕SAW共振子の共振点と反共振点の周波数差Δfが小さくなったため、低周波側の減衰域から通過域にかけての立ち上がりが急峻になり、角型比が向上したことがわかる。
【0058】
同様の角型比の特性を従来の間引き法により得るには、並列腕SAW共振子のIDTのくし形電極対を30%間引くことが必要である。このとき間引き率Rは30%であり、IDTの静電容量も30%減少する。この容量低下を補正するために、並列腕SAW共振子のIDTの開口長は171μmにまで拡げる必要がある。これは間引きをしないSAW共振子(開口長=120μm)に比べて19094μm2の面積の拡大となる。並列腕には2つのSAW共振子を用いているのでSAWフィルタ全体としての面積の拡大分は38188μm2となる。
【0059】
一方、この発明の第2実施例を用いれば、図13の従来の共振子のみで構成した図12のSAWフィルタよりもIDTの静電容量の低下は15%で済み、従来の間引き法に比べてIDTの静電容量の低下が半分に改善される。したがって、容量低下を補正するためのSAWフィルタ全体としての面積の拡大分は15724μm2で済み、小型化を実現できる。
【0060】
<第3実施例>
次に、直列腕と並列腕のSAW共振子のすべてについて、この発明の図1に示したようなSAW共振子を用いたラダー型のSAWフィルタについて説明する。ここでは、42°Yカット−X伝搬LiTaO3基板上に、直列に4つ、並列に2つSAW共振子を形成し、ラダー型のSAWフィルタとする。
【0061】
直列に接続したSAW共振子は図1のような構成で、IDTの周期pi=4.62μm、IDTの開口長=118μm、IDTの対数116対、反射器の周期pr=2.31μm、反射器の数=160本、電極指の反転率I=15%である。
【0062】
並列に接続したSAW共振子も図1のような構成で、IDTの周期pi=4.80μm、IDTの開口長=141μm、IDTの対数78対、反射器の周期pr=2.40μm、反射器の数=120本、IDTの電極指の反転率I=15%である。直列腕及び並列腕SAW共振子ともに、反転したくし形電極対どうしの間隔は、図6のようにほぼ均等になるようにした。
【0063】
図9に、SAWフィルタの周波数特性の比較図を示す。実線がこの発明のSAWフィルタであり、破線が従来のSAWフィルタ(図12)の特性図である。
この図によれば、この発明のSAWフィルタの方が、直列腕及び並列腕SAW共振子の共振点と反共振点の周波数差Δfが小さくなったため、低周波側の減衰域から通過域にかけての立ち上がりと、通過域から高周波側の減衰域にかけての立ち下りがともに急峻になり、角型比が向上したことがわかる。
【0064】
同様の角型比の特性を従来の間引き法により得るには、直列腕及び並列腕共振子のIDTのくし形電極対を30%間引くことが必要である。このとき間引き率Rは30%であり、IDTの静電容量も30%減少する。この容量低下を補正するために、直列腕SAW共振子のIDTの開口長は143μm、並列腕SAW共振子のIDTの開口長は171μmにまで拡げる必要がある。直列腕には4つ、並列腕には2つのSAW共振子を用いているので、間引きをしないSAW共振子のみで構成したSAWフィルタと比較して面積の拡大分は129968μm2である。
【0065】
一方、この発明の第3実施例を用いれば、図13の従来の共振子のみで構成した図12のSAWフィルタよりも、IDTの静電容量の低下は15%程度で済み、従来の間引き法に比べてIDTの静電容量の低下が半分に改善される。したがって、容量低下を補正するためのSAWフィルタ全体としての面積の拡大分は54144μm2で済み、小型化を実現できる。
【0066】
<第4実施例>
次に、直列腕のSAW共振子について、この発明の図18に示したようなSAW共振子を用いたラダー型のSAWフィルタについて説明する。ここでは、42°Yカット−X伝搬LiTaO3基板上に、直列に4つ、並列に2つSAW共振子を形成し、ラダー型のSAWフィルタとする。
【0067】
図18は、この発明において、反転領域が不均等に形成されたSAW共振子の構成図を示したものであり、図19は反転領域が周期的に形成されたSAW共振子の構成図を示したものである。図18の共振子は、反転率I=20%である。第1実施例から第3実施例までの反転したくし形電極対を形成した共振子は、反転したくし形電極対どうしの間隔が、ほぼ均等になるようにしていた。つまり、I=20%の場合、図19のようにくし形電極対が5対に1対周期的に反転するように反転領域21,22,23を設けていた。
【0068】
これに対して図18の共振子では、反転したくし形電極対どうしの間隔を異ならせており、反転したくし形電極対と反転していないくし形電極対とが非周期的に配置されている。図18のIDTを3つの領域に分割したとすると、5対のうち1対は反転したくし形電極対27,28,29を形成している。ここで、反転したくし形電極対どうしの間隔すなわち、領域27と28の間隔は29.9μm、領域28と29の間隔は9.2μmであり、不均等である。
言いかえれば、図18のIDT2を3分割した場合に、それぞれの分割領域の中に存在する反転領域(27,28,29)が存在する位置を異ならせている。
【0069】
直列に接続したSAW共振子は図18のような構成で、IDTの周期pi=4.60μm、IDTの開口長=125μm、IDTの対数116対、反射器の周期pr=2.30μm、反射器の数=160本、電極指の反転率I=20%である。
【0070】
並列に接続したSAW共振子は図13のような構成で、IDTの周期pi=4.80μm、IDTの開口長=120μm、IDTの対数78対、反射器の周期pr=2.40μm、反射器の電極指の数=120本である。
【0071】
図20に、この発明の第4実施例のSAWフィルタと、直列腕に図19のような周期的に反転領域を形成した共振子(I=20%)を用い、かつ並列腕に図13のような従来の共振子を用いて構成したSAWフィルタの周波数特性の比較図を示す。実線が第4実施例のSAWフィルタであり、破線が直列腕に図19のような共振子を用いて構成したSAWフィルタの特性図である。
【0072】
この図によれば、第4実施例のSAWフィルタは、反転したくし形電極対どうしの間隔が不均等になるようにしたため、通過帯域から離れた帯域(図20では周波数510MHz、680MHzおよび1020MHz近辺)で発生するスプリアスを低減でき、良好な減衰特性が得られたことがわかる。また、両SAWフィルタ共に、直列腕SAW共振子の共振点と反共振点の周波数差Δfが小さくなったため、図7に示した実線波形と同様に、通過域から高周波側の減衰域にかけての立ち下りは急峻になり、角型比が向上した。
【0073】
要求仕様が通過帯域から十分に離れた帯域での減衰特性を重視する場合、図18のように、反転したくし形電極対どうしの間隔が適度に不均等になるように共振子を設計すれば、通過帯域から十分に離れた帯域のスプリアスが抑制され、かつ高角型比で小型なSAWフィルタが実現できる。
【0074】
【発明の効果】
この発明によれば、弾性表面波共振子のIDTを構成するくし形電極対を2種類の弾性表面波を励振する電極対から構成しているので、弾性表面波共振子の、共振周波数と反共振周波数を任意に接近させることができる。
【0075】
また、この発明によれば、弾性表面波共振子の共振周波数と反共振周波数の周波数差Δfを任意に小さくできるので、高角型比のラダー型SAWフィルタが実現可能である。さらに、この発明のSAWフィルタは、従来の間引き法による共振点と反共振点の周波数差Δfの調整に比べて、IDTの静電容量の低下を約半分に抑えることができ、同じ角型比のフィルタ特性を持つSAWフィルタを作製した場合、従来のSAWフィルタよりも小型化することができる。
【0076】
また、第1のくし形電極対と第2のくし形電極対の配置を非周期的とすること、すなわち、反転したくし形電極対どうしの間隔を異ならせているので、通過帯域から離れた帯域のスプリアスの抑制も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一端子対弾性表面波共振子の一実施例の構成図である。
【図2】この発明の一端子対弾性表面波共振子のインピーダンス特性図である。
【図3】この発明の一端子対弾性表面波共振子の一実施例の構成図である。
【図4】この発明のSAW共振子において、IDTを反転率の等しい2つの領域に分割した場合の一実施例の構成図である。
【図5】この発明のSAW共振子において、IDTを15対の対数ごとにほぼ均等に領域分割する場合の一実施例の構成図である。
【図6】この発明のSAW共振子におけるIDTの反転領域の配置の一実施例を示した構成図である。
【図7】この発明の第1実施例のSAWフィルタと従来のSAWフィルタの周波数特性の比較図である。
【図8】この発明の第2実施例のSAWフィルタと従来のSAWフィルタの周波数特性の比較図である。
【図9】この発明の第3実施例のSAWフィルタと従来のSAWフィルタの周波数特性の比較図である。
【図10】規格化変換係数に対する共振点と反共振点の周波数差Δfの変化を示すグラフである。
【図11】この発明のSAW共振子を用いたラダー型のSAWフィルタの実施例の構成図である。
【図12】従来のラダー型のSAWフィルタの構成図である。
【図13】一般的な一端子対SAW共振子の構成図である。
【図14】従来のラダー型のSAWフィルタの通過特性図及びインピーダンス特性図である。
【図15】一般的な帯域通過型フィルタに求められる周波数特性の説明図である。
【図16】従来の一端子対弾性表面波共振子の基本構成図である。
【図17】従来の一端子対弾性表面波共振子のインピーダンス特性図である。
【図18】この発明の一端子対弾性表面波共振子の一実施例の構成図である。
【図19】この発明の一端子対弾性表面波共振子の一実施例の構成図である。
【図20】この発明の第4実施例のSAWフィルタと、図19の共振子を用いて構成したSAWフィルタの周波数特性の比較図である。
【符号の説明】
1 圧電基板
2 IDT
3−1 反射器
3−2 反射器
21 反転領域
22 反転領域
23 反転領域
27 反転領域
28 反転領域
29 反転領域
2a 端子部
2b 端子部
Ti 入力端子
To 出力端子
S1 直列腕SAW共振子
S2 直列腕SAW共振子
P1 並列腕SAW共振子
P2 並列腕SAW共振子
pi IDTの電極指の周期
pr 反射器の電極指の周期

Claims (4)

  1. 圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ梯子型に電気的接続がされた複数個の弾性表面波共振子とからなる弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振子が、インターディジタルトランスデューサと、励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向であって、かつ前記インターディジタルトランスデューサの両側に近接配置された反射器とからなり、前記少なくとも1つの弾性表面波共振子のインターディジタルトランスデューサがくし形電極対から構成され、
    くし形電極対が所望の方向に進行する第1の弾性表面波を励振する第1のくし形電極対と、前記第1の弾性表面波の位相に対して180度異なる位相を持つ第2の弾性表面波を励振する第2のくし形電極対とからなり、
    前記インターディジタルトランスデューサが、くし形電極対に近接配置され、かつ電気的に逆極性の電圧が付加される第1及び第2の端子部を備え、
    前記くし形電極対が、第1及び第2の端子部にそれぞれ接続された隣接する2本以上の電極指から構成され、前記第1のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置と、前記第2のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置とが電気的に逆転し、
    前記第2のくし形電極対の対数Irが、前記第1及び第2のくし形電極対の合計対数Iaに対する割合を反転率Iとしたとき、2%≦I=(Ir/Ia)×100≦22%であることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  2. 前記インターディジタルトランスデューサの第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対が非周期的に配置されることを特徴とする請求項1の弾性表面波フィルタ。
  3. 圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ梯子型に電気的接続がされた複数個の弾性表面波共振子とからなる弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振子が、インターディジタルトランスデューサと、励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向であって、かつ前記インターディジタルトランスデューサの両側に近接配置された反射器とからなり、前記少なくとも1つの弾性表面波共振子のインターディジタルトランスデューサがくし形電極対から構成され、くし形電極対が所望の方向に進行する第1の弾性表面波を励振する第1のくし形電極対と、前記第1の弾性表面波の位相に対して180度異なる位相を持つ第2の弾性表面波を励振する第2のくし形電極対とからなり、
    前記インターディジタルトランスデューサが、くし形電極対に近接配置され、かつ電気的に逆極性の電圧が付加される第1及び第2の端子部を備え、前記くし形電極対が、第1及び第2の端子部にそれぞれ接続された隣接する2本以上の電極指から構成され、前記第1のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置と、前記第2のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置とが電気的に逆転し、
    前記インターディジタルトランスデューサを構成するくし形電極対を、励振される弾性表面波の進行方向に平行な方向に見てほぼ均等な対数となるように2以上の任意の数に領域分割した場合に、各分割領域の前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対との構成の割合が、すべての分割領域についてほぼ同じであり、
    少なくとも1つの分割領域における前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対の配列が、他のいずれかの分割領域における前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対の配列と異なることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  4. 圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ梯子型に電気的接続がされた複数個の弾性表面波共振子とからなる弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振子が、インターディジタルトランスデューサと、励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向であって、かつ前記インターディジタルトランスデューサの両側に近接配置された反射器とからなり、前記少なくとも1つの弾性表面波共振子のインターディジタルトランスデューサがくし形電極対から構成され、くし形電極対が所望の方向に進行する第1の弾性表面波を励振する第1のくし形電極対と、前記第1の弾性表面波の位相に対して180度異なる位相を持つ第2の弾性表面波を励振する第2のくし形電極対とからなり、
    前記インターディジタルトランスデューサが、くし形電極対に近接配置され、かつ電気的に逆極性の電圧が付加される第1及び第2の端子部を備え、前記くし形電極対が、第1及び第2の端子部にそれぞれ接続された隣接する2本以上の電極指から構成され、前記第1のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置と、前記第2のくし形電極対の隣接する電極指が前記第1及び第2の端子部に接続される配置とが電気的に逆転し、
    前記インターディジタルトランスデューサを構成するくし形電極対を、励振される弾性表面波の進行方向に平行な方向に見てほぼ均等な対数となるように2以上の任意の数に領域分割した場合に、各分割領域内で励振される弾性表面波をくし形電極対1対当たりに平均した弾性表面波の励振効率が、すべての分割領域についてほぼ等しくなるように、前記第1のくし形電極対と第2のくし形電極対とが形成されており、
    少なくとも1つの分割領域における前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対の配列が、他のいずれかの分割領域における前記第1のくし形電極対と前記第2のくし形電極対の配列と異なることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
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