JP3704131B2 - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、弾性表面波フィルタに関し、特に、ラダータイプの弾性表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
弾性表面波共振器を用いた弾性表面波フィルタや共振回路は、小型かつ安価に提供することができる。したがって、今日の携帯電話をはじめとする通信機器の小型化をするために、弾性表面波共振器は必要不可欠な構成要素となっている。
【0003】
図17に、従来の一般的な弾性表面波共振器の構成図を示す。
弾性表面波共振器は、圧電基板1上に、アルミ合金等で形成された所望の周波数に対応した周期のくし形電極2と、そのくし形電極2で励振された弾性表面波を反射する反射器3-1,3-2とからなる。くし形電極2の電極周期piは、基板のくし形電極部分での弾性表面波速度viと、所望の周波数fiから
pi=vi/fi
で求まる。
【0004】
図17に示す弾性表面波共振器は、一端子対の共振器であり、くし形電極2の端部のうち、一方が入力信号が与えられる入力電極2-1であり、他方が出力信号を取り出す出力電極2-2となる。反射器3-1,3-2は、一般に周期性を持つグレーティング等で形成される。
グレーティングは圧電基板にグルーブ(溝)を作ることによって形成することもできるが、一般には、くし形電極と同時に形成が可能なアルミ合金のグレーティングが用いられる。
【0005】
そのグレーティングの周期prは、くし形電極と同様に反射器部分での弾性表面波速度vrと所望の周波数frから
2×pr=vr/fr
で求まる。一般に、fi=frとして、viとvrほほぼ等しいと考え、pi=2×prで設計されることが多い。
ここで、グレーティングの周期prの2倍を反射器の周期と呼ぶこともある。この場合の反射器は「2分の1周期の反射器」とも呼ばれる。
【0006】
一般に、くし形電極2は、電極周期piの中に2本の電極指があるシングル電極で形成されていた。また、反射器も同様に、piと同じグレーティング周期prの2倍の中に、2本のグレーティング電極指3-3があることから、くし形電極2と同じシングル電極で形成されていた。
【0007】
ここで、シングル電極とは、くし形電極の電極指が入力電極2-1の端部から出た1本の電極指と出力電極2-2の端部から出た1本の電極指が交互に配置されているものをいう。すなわち、入力電極2-1の端部から出た隣接する2本の電極指の間に、必ず出力電極2-2の端部から出た1本の電極指が配置されている。
また、交互に配置された電極指のそれぞれを、シングル電極指という。
【0008】
図18に、従来の複数個のくし形電極からなる2端子対共振器の構成図を示す。ここで、2-3,2-4は、接地端子である。
図19に、水晶、LiTaO3等の圧電基板1上に形成された1端子対の弾性表面波共振器の最も簡単な電気的等価回路を示す。1端子対の弾性表面波共振器は、図20,図21のように、電気的に直列、あるいは並列に接続して用いられる。
【0009】
図19において、R1は抵抗、C0,C1はキャパシタンス、L1はインダクタンス、Tiは入力電極2−1の端子、Toは出力電極2−2の端子である。
ここで、R1,C1,L1は圧電基板の材料によって決まる値であり、C0はくし形電極の対数等によって変化する値である。
【0010】
図20(a)に示すように直列接続の場合は、図20(b)に示す等価回路のように、入力Tiと出力Toとの間に、1端子対の弾性表面波共振器Rが直列に配置される。図21(a)に示すように並列接続の場合は、図21(b)に示す等価回路のように、入力Ti及び出力Toと、グランドGとの間に1端子対の弾性表面波共振器Rが配置される。
【0011】
図22に、この1端子対の弾性表面波共振器を直列接続した場合の一般的な帯域通過特性を示す。ここで、横軸が周波数[Hz]であり、縦軸が減衰量[dB]である。これによれば、ある周波数で減衰量が極大となっているが、この周波数は反共振周波数fasと呼ばれる。
【0012】
図23に、この1端子対の弾性表面波共振器を直列接続した場合のインピーダンス特性を示す。ここで、横軸が周波数であり、縦軸が共振器のインピーダンスの絶対値(log値)である。これによれば、周波数の低い方にインピーダンスが最小となる共振周波数frsが現れ、周波数の高い方にインピーダンスが最大となる反共振周波数fasが現れるという二重共振特性を持つことがわかる。
【0013】
図24に、図22と図23を重ね合わせたグラフを示す。この図において、ラダータイプフィルタの通過域となる部分と、ラダータイプフィルタの抑圧域となる部分を示している。
図25に、1端子対の弾性表面波共振器を並列接続した場合の帯域通過特性を、図26に1端子対の弾性表面波共振器を並列接続した場合のインピーダンス特性を示す。ここで、図25の縦軸はアドミタンスの絶対値(log値)を示している。
【0014】
これらの図において、減衰量が極小となる周波数が共振周波数frpであり、アドミタンスの最大値を示す周波数が共振周波数frpであり、アドミタンスの最小値を示す周波数が反共振周波数fapである。この並列接続の場合も、2つの共振周波数frp,fapを持つ二重共振特性を示す。
【0015】
このような弾性表面波共振器は、単体として、あるいはラダータイプフィルタのように、いくつかが組み合わせて用いられる。図27に、ラダータイプフィルタの一実施例の構成図を示す。ラダータイプフィルタの場合、図27のように、弾性表面波共振器(S1,S2,R1,R2)を並列と直列にいくつか接続する。このとき、並列共振器R1,R2の反共振周波数fapと直列共振器S1,S2の共振周波数frsがほぼ一致するように、各共振器のくし形電極の設計が行われる。
【0016】
図28に、ラダータイプフィルタの一般的な通過帯域特性図を示す。ラダータイプフィルタは、ある特定の周波数帯域を通過させるバンドパスフィルタである。
バンドパスフィルタに求められる特性値としては、図28に示すような通過帯域幅BW1,抑圧域の幅BWatt1,BWatt2,抑圧域の抑圧度ATT1,ATT2などがある。
【0017】
また、一定の減衰量における帯域幅BW2とBW1との比(BW1/BW2)を角型比と呼ぶが、これは帯域の急峻な特性を要求する場合の特性値として使われる。一般に、角型比が1に近いほどよく、高角型のフィルタである。
【0018】
また、フィルタの通過帯域の中心周波数をf0とすると、BW1,BW2を中心周波数f0で規格化した値(BW1/f0,BW2/f0)を比帯域幅と呼ぶ。
図24に示したように、直列共振器の特性図でみると、反共振周波数fasの右側部分が、ラダーフィルタの抑圧域となる部分であり、図28のBWatt2の部分に相当する。
また、図24の反共振周波数frsの左側部分で共振周波数frs近傍の、通過特性がフラットな部分がラダーフィルタの通過域となる部分であり、図28のBW1の部分に相当する。
【0019】
ラダーフィルタでは、この図24と、図22及び図25とからわかるように、通過帯域幅BW1及びBW2は、直列共振器の反共振周波数fasと、並列共振器の共振周波数frpの間隔によってほぼ決定される。
また、弾性表面波共振器の共振周波数frsと反共振周波数fasとは、圧電基板1の材料によっておおよそ決定される。特に、使用する圧電基板材料の特性のうち、電気機械結合係数によって、ラダータイプフィルタの帯域幅がほぼ決定されていた。
【0020】
例えば、米国のAMPS(Advanced Mobile Phone Service)では、f0=836.5MHzの周波数が用いられているが、その仕様の特性値として、通過帯域は25MHzであり、比帯域幅が約3%であることが要求される。このような広帯域バンドパスフィルタは、36°Y-cut X伝搬LiTaO3など、電気機械結合係数が大きなものでしか実現されていない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
電気機械結合係数が大きな圧電基板を用いると、弾性表面波共振器の共振・反共振周波数間隔が離れているため、広帯域なバンドパスフィルタを実現することが可能である。しかし、同時に、角型比が悪くなる。すなわち、比帯域幅が大きくなると、角型比が小さくなる傾向がある。
前記したように電気機械結合係数は物質特有の値のため、圧電基板により、共振、反共振周波数間隔でほぼ決定し、任意の値を得ることができない。このため、比帯域幅と角型比を所望の値に調整することが、難しかった。
【0022】
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、弾性表面波共振器のくし形電極の構造を工夫することにより、従来と同じ圧電基板材料を用いた場合であっても、弾性表面波共振器の共振周波数と反共振周波数の間隔を近づけ、ラダータイプフィルタにおいては、要求される比帯域幅において、より高角型なフィルタを実現することを課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明は、弾性表面波共振器を直列接続および/または並列接続して構成されたラダータイプの弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振器のうち、少なくとも1つ以上の並列接続された弾性表面波共振器が、圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ励振すべき弾性表面波の波長にほぼ等しい周期piを持つ複数の電極指からなるくし形電極部と、くし形電極部に近接配置され、かつくし形電極部で励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向に前記弾性表面波を反射するように配置された少なくとも1つ以上の反射器とからなり、前記くし形電極部が、周期piの中に3本以上の電極指を備え、前記反射器が、反射器を進行する弾性表面波の波長の半分に等しい周期prを持つ複数のグレーティングからなり、さらに前記反射器のグレーティングのうち前記くし形電極部に最も近いグレーティングの弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置と、くし形電極の電極指のうち前記反射器の最も近くに存在する電極指がシングル電極指と仮定した場合に、そのシングル電極指の弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置との距離Lが、くし形電極部で励振される弾性表面波の波長λの(n/2+5/16)倍(nは0または正の整数)であることを特徴とするラダータイプの弾性表面波フィルタを提供するものである。
【0024】
ここで、前記くし形電極部の電極指と反射器のグレーティングとが、同じ材料及び同じ膜厚の電極からなるようにしてもよい。
また、前記周期prが、周期piの半分となるようにしてもよい。
さらに、前記くし形電極部の電極指及び反射器のグレーティングの材料は、アルミニウムまたはアルミニウム合金のうちいずれかを用いることができる。また、前記圧電基板は、42°YカットLiTaO3を用いてもよい。なお、反射器のグレーティングは、電極で構成したグレーティング電極の他、圧電基板上に形成した溝で形成することもできる。
【0025】
さらに、この発明は、前記弾性表面波共振器のうち、少なくとも1つ以上の直列接続された弾性表面波共振器が、圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ励振すべき弾性表面波の波長にほぼ等しい周期piを持つ複数の電極指からなるくし形電極部と、くし形電極部に近接配置され、かつくし形電極部で励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向に前記弾性表面波を反射するように配置された少なくとも1つ以上の反射器とからなり、前記くし形電極部が、周期piの中に3本以上の電極指を備え、前記反射器が、反射器を進行する弾性表面波の波長の半分に等しい周期prを持つ複数のグレーティングからなり、さらに前記反射器のグレーティングのうち前記くし形電極部に最も近いグレーティングの弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置と、くし形電極の電極指のうち前記反射器の最も近くに存在する電極指がシングル電極指と仮定した場合に、そのシングル電極指の弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置との距離Lが、くし形電極部で励振される弾性表面波の波長λの(n/2+6/16)倍(nは0または正の整数)であることを特徴とする請求項1記載のラダータイプの弾性表面波フィルタを提供するものである。
【0026】
また、この発明は、弾性表面波共振器を直列接続および/または並列接続して構成されたラダータイプの弾性表面波フィルタであって、少なくとも1つ以上の弾性表面波共振器が、前記したような構成を持つ弾性表面波共振器からなる弾性表面波フィルタを提供するものである。
また、前記弾性表面波共振器のうち、直列接続された弾性表面波共振器のみが前記したような構成をもつ弾性表面波共振器からなるラダータイプの弾性表面波フィルタを提供するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発明が限定されるものではない。
【0028】
図17に、従来用いられていた1端子対の弾性表面波共振器の構成図を示したが、この従来の構成では、くし形電極の周期pi内に存在する電極指の本数は2本である。くし形電極2の周期Piと反射器3-1,3-2の周期Prは、くし形電極と反射器がAl薄膜などの同じ構造でできている場合、pi=2×prという関係となるように設計していた。
【0029】
また、反射器3-1,3-2を構成するグレーティング電極のうちくし形電極2に最も近いもの3-4の伝搬方向の中心Aと、くし形電極2を形成する電極指のうち、最も反射器に近い電極指2-3の伝搬方向の中心に相当する部分Bとの距離Lが、伝搬する弾性表面波の波長λに対し、λ/2(ここでλ=pi)である。また、くし形電極の電極指及び反射器のグレーティング電極の幅はpi/4であり、各電極指間の間隔もλ/4である。
【0030】
<第1実施例>
図1に、この発明において、くし形電極の周期pi内に3本の電極指が存在する1端子対共振器の一実施例の構成図を示す。
ここで、この発明では、反射器のグレーティング電極の周期prは、くし形電極指で励振された後、反射器に進行してきた弾性表面波の波長λrの半分に等しくする(pr=λr/2)。
【0031】
一般に、くし形電極で励振された弾性表面波の波長λiは、くし形電極の電極指の周期piに等しく設計される(pi=λi)。また、くし形電極と反射器とが同じ材料及び膜厚で形成されてている場合は、この波長λiと反射器に進行してきた弾性表面波の波長λrとは等しい(λi=λr)。したがって、くし形電極と反射器がAl薄膜などの同じ構造で形成されている場合、くし形電極の周期piと反射器の周期prとは、pi=2×prという関係にある。
【0032】
また、反射器を構成するグレーティング電極のうちくし形電極に最も近いもの3-4の弾性表面波の伝搬方向の中心位置Aと、くし形電極を形成する電極指のうち、もっとも反射器に近い電極指2-4に関して、その電極指2-4がシングル電極指と仮定した場合の弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置に相当する部分Bとの距離Lは、励振された弾性表面波の波長をλiとすると、λi/2である。ここで、くし形電極の周期Piは、励振された弾性表面波の波長λiに等しく設計されるので、λi=Piより、L=Pi/2である。
【0033】
図1において、反射器3-1,3-2のグレーティング電極3-4の幅はpi/4であり、くし形電極2の電極指(2-4,2-5,2-6,2-7)はpi/6である。くし形電極2において、その周期piの中に、下方の電極端部から上に出た2本の電極指2-5,2-6と、上方の電極端部から下に出た2本の電極指2-4,2-7のそれぞれの半分に相当する部分が存在し、結局、3本の電極指に相当する部分がくし形電極2の周期pi内に存在することになる。
【0034】
また、図1において、比較のために、図の下部に、図17に示した従来のシングル電極指からなるくし形電極2を示した。ここで、図1の上部のくし形電極2の中で点線で示した電極指が、下部に示した従来のシングル電極指2-3及び2-3′に相当する。
【0035】
<第2実施例>
図2に、くし形電極の周期pi内に4本の電極指が存在する1端子対共振器の一実施例の構成図を示す。この実施例でも、反射器のグレーティング電極の周期prは、反射器に進行してきた弾性表面波の波長λrの半分に等しくする(pr=λr/2)。
【0036】
また、くし形電極の周期piと反射器の周期prは、くし形電極と反射器がAl薄膜などの同じ構造でできている場合、pi=2×prという関係にある。
さらに、反射器3-2を構成するグレーティング電極のうちくし形電極に最も近いもの3-4の弾性表面波の伝搬方向の中心位置Aと、くし形電極2を形成する電極指のうち、最も反射器3-2に近い電極指2-8に関して、その電極指2-8がシングル電極指と仮定した場合の弾性表面波の伝搬方向の中心位置に相当する部分Bとの距離Lが、伝搬する弾性表面波の波長λに対し、λ/2(ここでλ=pi)である。
【0037】
図2において、反射器3-1,3-2のグレーティング電極3-4の幅はpi/4であり、くし形電極2の電極指(2-8,2-9,2-10,2-11,2-12)の幅はpi/8である。また、くし形電極では、その周期piの中に、4本の電極指(2-9,2-10,2-11,2-12)が存在する。
【0038】
この実施例では、電極指をシングル電極指と仮定した場合の中心位置Bは、隣接した2つの電極指2-8,2-9の弾性表面波の伝搬方向の中心位置と一致する。すなわち、この実施例では、反射器3-2に最も近くに存在する隣接した2つの電極指2-8,2-9を、この2つの電極指が占有する領域の幅と同じ幅を持つ一つの電極指で置換したと仮定したときに、この一つの電極指の弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置と、隣接した2つの電極指2-8,2-9の弾性表面波の伝搬方向の中心位置と一致する。
【0039】
なお、図2において、電極指2-8,2-9をまたぐように示した点線は、図1に示した従来例の電極指2-3に相当する位置を示したものであり、電極指2-10,2-11をまたぐように示した点線は、図1に示した従来例の電極指2-3′に相当する位置を示したものである。
また、反射器3-1,3-2のグレーティング電極の間隔はpi/4であり、くし形電極2の電極指の間隔はpi/8である。
【0040】
ところで、くし形電極の電極指と、反射器のグレーティング電極とが異なる材料の薄膜で形成されたり、同じ材料でも膜厚が異なる場合には、くし形電極で励振された弾性表面波の速度viと反射器に進行してきた弾性表面波の速度vrとは、わずかではあるが異なる(vi≠vr)。
すなわち、くし形電極で励振された弾性表面波の波長λiと反射器に進行してきた弾性表面波の波長λrとは少し異なる。ここで一般にv=fλであって、vi≠vrであるので、fが一定ならば、λi≠λrとなるからである。したがって、この発明ではλr=2×prなので、材料が異なる場合等は、くし形電極で励振された弾性表面波の波長λiに等しいくし形電極の周期piと、グレーティング電極の周期prの2倍とは同一ではなく、少し異なる値となる(pi=λi≠λr=2×pr)。
【0041】
たとえば、42°回転YカットX伝搬LT基板上に、周期pi=4.6μm,膜厚300nmのAl薄膜のくし形電極を形成した場合、直列共振器の共振周波数fは819.5MHzである。このときvi=f×Piより、くし形電極の電極指で励振された弾性表面波の速度viは3769.7m/sである。
一方、反射器のグレーティング電極を、くし形電極と同じ材料のAl薄膜、くし形電極とは異なる膜厚230nmで形成した場合、反射器に進行してきた弾性表面波の反射器内での速度vrは3808.8m/sとなる。よって、vi≠vrである。
【0042】
また、周期piと励振された弾性表面波の波長λiとは等しい。すなわち、pi=λi=vr/f(=4.6)である。一方、vr=f×λrより、反射器内での弾性表面波の波長λrは、おおよそ4.6477μmであり、波長λiと異なる(λr≠λi)。
【0043】
前記したように、この発明では、反射器のグレーティング電極の周期prは、反射器を進行する弾性表面波の波長λrの半分とすることを特徴とするが、周期pr=λr/2より、周期pr=2.3239μm程度とすればよい。したがって、くし形電極と反射器の電極の膜厚が異なる場合には、pi=2×prとはならない場合もある。
【0044】
<第3実施例>
図3に、くし形電極の周期pi内に6本の電極指が存在する1端子対共振器の一実施例の構成図を示す。
くし形電極の周期piと反射器の周期prは、くし形電極と反射器がAl薄膜などの同じ構造でできている場合、pi=2×prである。また、反射器3-2を構成するグレーティング電極のくし形電極に最も近いもの3-4の弾性表面波の伝搬方向の中心位置Aと、くし形電極2を形成する電極指のうち、反射器3-2に近い電極指(2-13,2-14,2-15)に関して、その電極指(2-13,2-14,2-15)が、1つのシングル電極指と仮定した場合の弾性表面波の伝搬方向の中心位置に相当する部分Bとの距離Lが、伝搬する弾性表面波の波長λに対し、λ/2(ここでλ=pi)である。
【0045】
図3において、反射器3-1,3-2のグレーティング電極3-4の幅はpi/4であり、くし形電極2の電極指(2-13から2-20)の幅はpi/12である。反射器3-1,3-2のグレーティング電極の間隔はpi/4であり、くし形電極2の電極指の間隔はpi/12である。ここで電極指をシングル電極と仮定した場合の中心位置Bは、隣接する3つの電極指2-13,2-14,2-15の伝搬方向の中心位置と一致し、結局電極指2-14の中心位置と一致する。
【0046】
また、中心位置Bは、反射器に最も近い隣接する3つの電極指2-13,2-14,2-15を、その占有領域の幅と同一の幅を持つ一つの電極指で置換した場合の、この一つの電極指の弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置と一致すると言うことができる。
【0047】
また、くし形電極2では、その周期piの中に、5つの電極指2-15,2-16,2-17,2-18,2-19と、2つの電極指2-14,2-20の半分が存在し、合計6本分の電極指が存在する。
なお、図3の下部に示したように、従来例の電極指2-3の中心位置と、電極指2-14の中心位置とが一致する。
【0048】
以上、図1,図2及び図3に、この発明の弾性表面波共振器の3つの実施例の構成図を示したが、このような構成をとることにより、弾性表面波共振器の共振周波数と反共振周波数の間隔を接近させて従来のラダータイプフィルタと同じ帯域幅を持ちながら、従来よりも角型比の高い特性を持つラダータイプフィルタを得ることができる。
【0049】
<この発明の具体的な設計例>
以下に、このような効果が生じることを、弾性表面波共振器のいくつかの具体的な設計例と特性図によって説明する。
なお、この発明においては、くし形電極の周期piの中に3本以上の電極指(n≧3)が存在すればよく、前記したように電極指の本数がn=3,4,6のみに限定されるものではない。
【0050】
図4に、この発明において、弾性表面波共振器を直列接続(図20参照)した場合の帯域通過特性図を示す。
図4において、実線は周期piの中に電極指を4本設けたこの発明の図2の場合の特性グラフであり、破線は周期piの中に電極指を2本設けた図17の場合の従来の特性グラフである。
【0051】
ここで、圧電基板は36°YカットX伝搬相当のLiTaO3基板を用いた。くし形電極の電極膜はAl-Cu合金、膜厚は340nm、くし形電極の周期piは、pi内の電極指が2本の場合はpi=4.6μm、pi内の電極指が4本の場合はpi=4.656μmである。グレーティング反射器の周期prは、pi内の電極指が2本の場合pr=2.3μm、pi内の電極指が4本の場合pr=2.328μmであり、くし形電極と同じ膜厚のAl-Cu合金で作成した。
【0052】
反射器を構成するグレーティング電極のうちくし形電極に最も近いものの伝搬方向の中心位置Aと、くし形電極を形成する電極指のうち最も反射器に近い電極指に関して、その電極指が、シングル電極指と仮定した場合の伝搬方向の中心に相当する部分の位置Bとの距離Lは、両方ともpi/2とした。
この図4では、比較がしやすいように、実線と破線の両特性グラフの反共振周波数fasが一致するように、pi内の電極指が2本の場合の特性グラフを高周波側に50.3MHzずらした。
【0053】
図4において、実線で示したこの発明の共振周波数frs(図のF2)は880.73MHzである。また、破線で示した従来の共振周波数frs(図のF1)は819.43MHzであるが、図4のグラフでは、50.3MHzずらしているので、869.73MHzである。
この図によれば、周期pi内の電極指の本数が4本の場合、くし形電極の励振効率が落ち、共振周波数frsと反共振周波数fasとが接近し、2本の場合に比べてグラフの挿入損失の下がり方が急峻であること、すなわち角型化が大きいことがわかる。
しかし、この図4の特性を持つ共振器をそのままラダータイプフィルタに用いた場合、帯域となる部分にリップルが現れるので、帯域特性上好ましいものではない。
【0054】
そこで、図1等に記載した位置Aと位置Bとの距離L(以下、くし形反射器距離、またはAB間距離という)が、伝搬する弾性表面波の波長λに対して、(n/2+3/8)λ、(nは、0または正の整数)とすると、リップルがなくなる。これはくし形電極によるサイドカーブと反射器による共振のサイドローブの極がほぼ一致するという理由による。また、L=(n/2+5/16)λ,(nは0または正の整数)としても同様に、リップルがなくなる。
【0055】
図5に、この発明の弾性表面波共振器において、n=1の場合のくし形電極と反射器との位置関係を説明するための部分構成図を示す。
ここで、AB間の距離L=(7/8)piである。また、くし形電極の電極指幅及びその間隔はpi/8であり、反射器の電極指幅及びその間隔はpi/4(=pr/2)である。破線は、前記したように従来のシングル電極の場合の電極指の位置である。
【0056】
また、図6に、この発明において、n=0の場合のくし形電極と反射器との位置関係を説明するための部分構成図を示す。ここで、AB間距離L=(3/8)piである。
また、一般に、くし形電極の最外部の電極指2-30は弾性表面波の励振に関係ないので、取り除いても帯域特性に影響はない。図7は、電極指2-30を取り除き、最外部の電極指を符号2-31としたものである。
したがって、図7のように、くし形電極の最外部の電極指2-30を取り除いても、図5,図6と同様にリップルのない急峻な帯域特性を得ることができる。この図6及び図7の場合は、AB間距離Lが図5に比べて短いので、共振器全体の幅を小さくすることができる。
【0057】
図8に、AB間距離を最適化したときの直列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図を示す。ここで、実線のグラフは、くし形電極の周期pi内の電極指が4本の場合であって、AB間距離Lは、図5に示したようにL=(7/8)piとした。破線のグラフは、従来と同様に、くし形電極の周期pi内の電極指が2本の場合である。
【0058】
また、圧電基板は36°YカットX伝搬相当のLiTaO3基板を用いた。くし形電極の電極膜はAl-Cu合金、膜厚は340nm、くし形電極の周期piは、pi内の電極指が2本の場合はpi=4.6μm、pi内の電極指が4本の場合はpi=4.656μmである。グレーティング反射器のグレーティング電極の周期prは、pi内の電極指が2本の場合はpr=2.3μm、pi内の電極指が4本の場合はpr=2.328μmであり、くし形電極と同じ膜厚のAl-Cu合金で作成した。また、比較がしやすいように、両グラフの反共振周波数fasが一致するように、pi内の電極指が2本の場合の特性を高周波側に50.3MHzずらしている。
この実線グラフによれば、従来の破線のグラフよりも急峻な帯域通過特性を示しており、図4と比較してもリップルがほとんど現れていないことがわかる。
【0059】
図9に、AB間距離Lを(6/16)piとしたときの直列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図を示す。
図10に、AB間距離Lを(5/16)piとしたときの直列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図を示す。
これによれば、両グラフとも、従来よりも急峻な帯域通過特性が得られている。ただし、図9と図10とを比べると、共振器を直接接続したときに、ラダータイプフィルタのパスバンドを規定する共振周波数frs付近のリップルが小さくなるのは、図9のAB間距離Lが(6/16)piの場合である。
【0060】
また、図11に、AB間距離Lを(6/16)piとしたときの並列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図,図12に、AB間距離Lを(5/16)piとしたときの並列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図を示す。
図11と図12とを比較すると、共振器を並列接続したときに、ラダータイプフィルタのパスバンドを規定する反共振周波数fas付近のリップルが小さくなるのは、図12のAB間距離Lが(5/16)piの場合である。
【0061】
次に、図13に、この発明の1端子対の弾性表面波共振器を直列及び並列に組み合わせて構成したラダータイプフィルタの一実施例の構成図を示す。
図13は、従来の図27の構成と対応するものであるが、すべての共振器S1′,S2′,R1′及びR2′に、図1ないし図3に示したこの発明の弾性表面波共振器を用いた点が異なる。なお、直列共振器及び並列共振器のそれぞれの数が2つのみの場合を図示しているが、これに限るものではなく3以上であってもよい。また、直列共振器と並列共振器の対数も2以上であればよい。
【0062】
圧電基板1は、42°YカットX伝搬相当のLiTaO3基板を使用し、すべての電極の電極膜は膜厚400nmのAl-Cu合金を使用する。ただし、図13では、くし形電極の周期piの中に4本の電極指を有する共振器を示している。
【0063】
図14に、図13に示したラダータイプフィルタの帯域通過特性図を示す。ここで、実線は、この発明においてくし形電極の周期pi内の電極指が4本の場合(図2参照)の帯域通過特性であり、破線は、従来の周期pi内の電極指が2本の場合の帯域通過特性である。
【0064】
ラダータイプフィルタでは、一般に、直列に接続した共振器(直列共振器)と並列に接続した共振器(並列共振器)のそれぞれの周期pisとpipをずらすことで、並列共振器の反共振周波数fapと直列共振器の共振周波数frsをほぼ一致させて、パスバンドを形成する。このときの並列共振器と直列共振器の周期差をΔpi=pis−pipとする。
【0065】
図14の実施例は800MHz帯のフィルタで、損失が3dBでの帯域幅を23〜25MHzになるように設計した例である。pi内の電極指が2本の場合は、pip=4.8μm,pis=4.68μm,Δpi=0.12μm,グレーティング反射器は、それぞれのくし形電極周期の1/2の周期で、pi内の電極指が4本の場合は、pip=4.94μm,pis=4.82μm,Δpi=0.12μm,グレーティング反射器は、それぞれのくし形電極周期の1/2の周期、AB間の距離は直列共振器が7pis/8、並列共振器が5pip/16である。
【0066】
図14の実線のグラフによれば、挿入損失3dBでの帯域幅(3dB帯域幅)は25.25MHzであった。挿入損失が20dBでの帯域幅(20dB帯域幅)は、37.75dBで、このときの角型比は0.67であった。
従来の破線のグラフでは、3dB帯域幅が23.25MHz、20dB帯域幅が47.25MHz、角型比は0.49であった。角型比によれば、従来の電極構成の共振器よりも、図2のこの発明の共振器を用いた方が、同様な帯域幅において急峻な特性が得られたことがわかる。
【0067】
図15に、この発明において、直列接続された直列共振器S1′及びS2′に、この発明の弾性表面波共振器を用い、並列接続された並列共振器R1及びR2には、従来の構成の弾性表面波共振器を用いたラダータイプフィルタの一実施例の構成図を示す。
図15において、直列共振器S1′,S2′は、くし形電極の周期piの中に電極指が4本あるものであり、並列共振器R1,R2は、周期piの中に電極指が2本あるものである。なお、図13と同様に、直列共振器と並列共振器の数及び対数はこの図に示されたものに限るものではない。圧電基板,電極膜の材料については、図13のものと同様とする。
【0068】
図16に、図15に示したこの発明のラダータイプフィルタの帯域通過特性図を示す。
実線は図15に示したこの発明のラダータイプフィルタのグラフであり、破線は従来の周期pi内の電極指が2本の場合のグラフである。
【0069】
並列共振器R1,R2はpi内の電極指が4本で、周期pip=4.8μm、そのグレーティング反射器は、くし形電極周期の1/2の周期で、直列共振器S1′,S2′はpi内の電極指が4本で、pis=4.75μm,Δpi=0.05μm,グレーティング反射器は、くし形電極周期の1/2の周期、AB間の距離Lは直列共振器がpis×7/8、並列共振器が従来と同じpip×1/2である。
【0070】
この発明の実線のグラフでは、3dB帯域幅が、38MHz、20dB帯域幅が50.50MHzで、角型比は0.75であった。
一方、従来の電極構成による破線のグラフでは、38.75MHz、20dB帯域幅が56.25MHzで、角型比は0.69である。この場合においても従来の電極構成と比べて、角型比が大きくなり、急峻な帯域通過特性が得られる。
【0071】
【発明の効果】
この発明によれば、弾性表面波共振器のくし形電極を構成する電極指を、くし形電極の1周期の中に3本以上設けているので、その共振周波数と反共振周波数とが接近した帯域通過特性を得ることができる。
また、共振周波数と反共振周波数とを接近させることができるので、この発明の弾性表面波共振器を用いて構成したラダータイプの弾性表面波フィルタにおいて、従来よりも高角型比を持つバンドパスフィルタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1端子対の弾性表面波共振器の一実施例の構成図である。
【図2】この発明の1端子対の弾性表面波共振器の一実施例の構成図である。
【図3】この発明の1端子対の弾性表面波共振器の一実施例の構成図である。
【図4】直列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性の比較図である。
【図5】くし型電極と反射器の位置関係を説明するための部分構成図である。
【図6】くし型電極と反射器の位置関係を説明するための部分構成図である。
【図7】くし型電極と反射器の位置関係を説明するための部分構成図である。
【図8】この発明の直列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図である。
【図9】この発明の直列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図である。
【図10】この発明の直列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図である。
【図11】この発明の並列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図である。
【図12】この発明の並列接続した弾性表面波共振器の帯域通過特性図である。
【図13】この発明の弾性表面波共振器用いたラダータイプフィルタの一実施例の構成図である。
【図14】この発明の弾性表面波共振器用いたラダータイプフィルタの一実施例の通過帯域特性図である。
【図15】この発明の弾性表面波共振器を直列共振器に使用したラダータイプフィルタの一実施例の構成図である。
【図16】この発明の弾性表面波共振器を直列共振器に使用したラダータイプフィルタの一実施例の通過帯域特性図である。
【図17】従来の1端子対の弾性表面波共振器の構成図である。
【図18】従来の2端子対の弾性表面波共振器の構成図である。
【図19】従来の1端子対の弾性表面波共振器の等価回路である。
【図20】従来の直列接続された1端子対の弾性表面波共振器である。
【図21】従来の並列接続された1端子対の弾性表面波共振器である。
【図22】従来の1端子対弾性表面波共振器を直列接続したときの通過帯域特性図である。
【図23】従来の1端子対弾性表面波共振器を直列接続したときのインピーダンス特性図である。
【図24】従来のラダータイプフィルタの通過帯域と抑圧域を示したグラフである。
【図25】従来の1端子対弾性表面波共振器を並列接続したときの通過帯域特性図である。
【図26】従来の1端子対弾性表面波共振器を並列接続したときのインピーダンス特性図
である。
【図27】従来のラダータイプフィルタの直列・並列接続の構成図である。
【図28】一般的なラダータイプフィルタの周波数特性図である。
【符号の説明】
1 圧電基板
2 くし形電極
2−1 入力電極
2−2 出力電極
3−1 反射器
3−2 反射器
3−3 グレーティング電極指
3−4 グレーティング電極指
frs 直列共振器の共振周波数
fas 直列共振器の反共振周波数
frp 並列共振器の共振周波数
fap 並列共振器の反共振周波数
F1 従来の共振器の共振周波数frs
F2 この発明の実施例の共振周波数frs
Ti 入力端子
To 出力端子
S1 直列弾性表面波共振器
S2 直列弾性表面波共振器
S1′ 直列弾性表面波共振器
S2′ 直列弾性表面波共振器
R1 並列弾性表面波共振器
R2 並列弾性表面波共振器
R1′ 並列弾性表面波共振器
R2′ 並列弾性表面波共振器
Pi くし形電極の周期
Pr 反射器の周期

Claims (5)

  1. 弾性表面波共振器を直列接続および/または並列接続して構成されたラダータイプの弾性表面波フィルタであって、前記弾性表面波共振器のうち、少なくとも1つ以上の並列接続された弾性表面波共振器が、圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ励振すべき弾性表面波の波長にほぼ等しい周期piを持つ複数の電極指からなるくし形電極部と、くし形電極部に近接配置され、かつくし形電極部で励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向に前記弾性表面波を反射するように配置された少なくとも1つ以上の反射器とからなり、前記くし形電極部が、周期piの中に3本以上の電極指を備え、前記反射器が、反射器を進行する弾性表面波の波長の半分に等しい周期prを持つ複数のグレーティングからなり、さらに前記反射器のグレーティングのうち前記くし形電極部に最も近いグレーティングの弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置と、くし形電極の電極指のうち前記反射器の最も近くに存在する電極指がシングル電極指と仮定した場合に、そのシングル電極指の弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置との距離Lが、くし形電極部で励振される弾性表面波の波長λの(n/2+5/16)倍(nは0または正の整数)であることを特徴とするラダータイプの弾性表面波フィルタ。
  2. 前記弾性表面波共振器のうち、少なくとも1つ以上の直列接続された弾性表面波共振器が、圧電基板と、圧電基板上に形成され、かつ励振すべき弾性表面波の波長にほぼ等しい周期piを持つ複数の電極指からなるくし形電極部と、くし形電極部に近接配置され、かつくし形電極部で励振された弾性表面波の進行方向と平行な方向に前記弾性表面波を反射するように配置された少なくとも1つ以上の反射器とからなり、前記くし形電極部が、周期piの中に3本以上の電極指を備え、前記反射器が、反射器を進行する弾性表面波の波長の半分に等しい周期prを持つ複数のグレーティングからなり、さらに前記反射器のグレーティングのうち前記くし形電極部に最も近いグレーティングの弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置と、くし形電極の電極指のうち前記反射器の最も近くに存在する電極指がシングル電極指と仮定した場合に、そのシングル電極指の弾性表面波の伝搬方向の幅の中心位置との距離Lが、くし形電極部で励振される弾性表面波の波長λの(n/2+6/16)倍(nは0または正の整数)であることを特徴とする請求項1記載のラダータイプの弾性表面波フィルタ。
  3. 前記くし形電極部の電極指及び反射器のグレーティングとが、同じ材料及び同じ膜厚の電極からなることを特徴とする請求項1又は2記載のラダータイプの弾性表面波フィルタ。
  4. 前記周期prが、周期piの半分であることを特徴とする請求項3記載のラダータイプの弾性表面波フィルタ。
  5. 前記くし形電極部の電極指及び反射器のグレーティングの材料が、アルミニウムまたはアルミニウム合金のうちいずれかであることを特徴とする請求項3記載のラダータイプの弾性表面波フィルタ。
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