JP3823872B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機などに代表される弾球遊技機に関し、特に、「ぶら下げ基板」等による不正行為を防止することができる弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のパチンコ遊技機は、複数種類の図柄を変動表示可能な表示装置を備えており、遊技領域に打ち込まれた打球が図柄作動ゲートを通過することにより、変動表示を開始するように構成されている。この変動表示が予め定められた図柄の組み合わせと一致して停止すると、大当たりとなって、遊技者に所定の遊技価値が付与され、大量の遊技球が払出可能な状態となる。
【0003】
かかる大当たりの発生の有無は、打球が図柄作動ゲートを通過するタイミングで決定される。即ち、1カウントずつ定期的に一定の範囲で(例えば、1カウントずつ、2ms毎に、0から200の範囲で)更新されるカウンタを備え、打球が図柄作動ゲートを通過したときに、そのカウンタの値を読み出して、読み出されたカウンタの値が、例えば「7」などの所定値と一致する場合に、大当たりを発生するようにしている。大当たりが発生すると、制御基板のコネクタに接続されたケーブルを介して、大当たりコマンドが表示装置の表示用基板へ送信される。表示装置では、受信された大当たりコマンドに基づいて、変動表示を制御し、所定の図柄の組み合わせで停止する大当たり表示を現出させるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、最近、「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為が報告されている。この不正行為は、制御基板と表示装置の表示用基板との間に、不正な基板をぶら下げて(不正な「ぶら下げ基板」を取り付けて)、不当に大当たりを発生させるというものである。具体的には、大当たり発生の際に、制御基板から表示用基板へ送信される大当たりコマンドを検出し、次の大当たりの発生タイミングに合わせて、打球の図柄作動ゲート通過信号を不正に生成し、これを制御基板へ出力して、不当に大当たりを発生させるというものである。前記したように、大当たりを決定するためのカウンタは、1カウントずつ定期的に一定の範囲で更新され、しかも大当たりとなる値は固定値(例えば「7」)であるので、大当たりの発生タイミングは一定の周期毎に到来することになる。よって、大当たりの発生を1回検出すれば、その検出結果に基づいて、次の大当たりの発生タイミングを算出することができるのである。かかる「ぶら下げ基板」を用いた不正行為により、遊技場などでは、多大な被害を被っているという問題点があった。
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、1の大当たりに基づく次の大当たりの発生タイミングを算出不可能にして、「ぶら下げ基板」等を用いた不正行為を防止することができる弾球遊技機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の弾球遊技機は、表示装置と、遊技球が入球した場合に前記表示装置で変動表示が開始される始動口と、乱数カウンタと、その乱数カウンタの値を所定の数値の範囲内で定数ずつ繰り返し更新する更新手段と、前記始動口へ遊技球が入球したタイミングで前記乱数カウンタの値を読み出す読出手段とを備え、その読出手段により読み出された前記乱数カウンタの値が当たり値と一致する場合に、遊技者に所定条件下で所定の遊技価値を付与するものであり、前記当たり値を記憶する記憶手段と、前記始動口へ遊技球が入球し前記読出手段により前記乱数カウンタの値が読み出された毎であって、その読み出された乱数カウンタの値が前記記憶手段に記憶される当たり値と一致するかの判断が行われた後に、その記憶手段に記憶される当たり値を変更する変更手段とを備えている。
【0007】
請求項2記載の弾球遊技機は、請求項1記載の弾球遊技機において、前記変更手段は、前記始動口へ遊技球が入球し前記読出手段により読み出された乱数カウンタの値に基づいて、前記当たり値を変更するものである。
請求項3記載の弾球遊技機は、請求項2記載の弾球遊技機において、前記変更手段は、前記始動口へ遊技球が入球し前記読出手段により読み出された乱数カウンタの値を前記記憶手段に記憶される当たり値に加算する加算手段を備え、その加算手段の加算により、前記当たり値を変更するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、弾球遊技機の一例としてパチンコ遊技機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の弾球遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0009】
図1は、パチンコ遊技機Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、打球が入賞することにより5個から15個の遊技球が払い出される複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ3が設けられている。このLCDディスプレイ3の表示画面は横方向に3分割されており、3分割された各表示領域において、それぞれ図柄の変動表示が行われる。
【0010】
LCDディスプレイ3の下方には、図柄作動ゲート(第1種始動口)4が設けられ、この図柄作動ゲート4を打球が通過することにより、前記したLCDディスプレイ3の変動表示が開始される。図柄作動ゲート4の下方には、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、LCDディスプレイ3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、打球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打球が10個入賞するまで)開放される入賞口である。この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが設けられており、特定入賞口5の開放中に、打球がVゾーン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又は、特定入賞口5に打球が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
【0011】
図2は、かかるパチンコ遊技機Pの電気的構成を示したブロック図である。パチンコ遊技機Pの制御部Cは、演算装置であるCPU11と、そのCPU11により実行される各種の制御プログラムなどを記憶したROM12と、各種のデータ等を記憶するためのメモリであるRAM13と、不揮発性の電気的書換可能なメモリであるEEPROM14とを備えている。図3から図6に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に記憶されている。
【0012】
RAM13は、乱数カウンタ13aと、当たり値メモリ13bとを備えている。乱数カウンタ13aは、大当たりの発生を決定するためのカウンタであり、乱数カウンタ更新処理(図4)によって、「0〜200」の範囲で、2ms毎に1カウントずつ更新される。この乱数カウンタ13aの値が、大当たり判定処理(図6)において、当たり値メモリ13bの値と一致すると大当たりが発生する。大当たりが発生すると、大当たりコマンドが制御部Cから後述する表示装置Dへ送られる。表示装置Dは、この大当たりコマンドに基づいて、LCDディスプレイ3の変動表示を大当たりの状態に制御し表示するのである。
【0013】
当たり値メモリ13bは、大当たりとなる値を記憶するメモリである。電源投入後の最初のリセット割込処理(図3)において、EEPROM14の当たり値記憶メモリ14aの値が、その初期値として、この当たり値メモリ13bに書き込まれる。その後は、打球が図柄作動ゲート4を通過することにより実行される大当たり判定処理(図6)において、乱数カウンタ13aの値がこの当たり値メモリ13bに加算され、当たり値メモリ13bの値が更新される。なお、加算により、当たり値メモリ13bの値が乱数カウンタ13aの更新範囲である「0〜200」の範囲以外の値となった場合には、乱数カウンタ13aの更新範囲の上限値+1である「201」を当たり値メモリ13bから減算して、当たり値メモリ13bの値を乱数カウンタ13aの更新範囲内の値としている。
【0014】
EEPROM14は、当たり値メモリ13bの初期値を記憶する当たり値記憶メモリ14aを備えている。この当たり値記憶メモリ14aの値は、パチンコ遊技機Pの電源オフ後も保持され、その電源の投入後、最初に実行されるリセット割込処理(図3)において、当たり値メモリ13bへ書き込まれる。当たり値記憶メモリ14aの更新は、図5の当たり値記憶メモリ更新処理によって行われる。この処理により、表示装置Dによる図柄の変動表示の終了時に、乱数カウンタ13aの値が当たり値記憶メモリ14aへ書き込まれ、その値が更新される。
【0015】
これらのCPU11、ROM12、RAM13、EEPROM14は、バスライン17を介して互いに接続されている。バスライン17は、また、入出力ポート15にも接続されており、この入出力ポート15は表示装置Dや他の入出力装置16と接続されている。制御部Cは、入出力ポート15を介して、表示装置Dや他の入出力装置16へ動作コマンドを送り、それら各装置を制御するのである。LCDディスプレイ3の変動表示や特定入賞口5の開閉動作も、この動作コマンドに基づいて制御される。
【0016】
表示装置Dは、CPU21と、プログラムROM22と、ワークRAM23と、ビデオRAM24と、キャラクタROM25と、画像コントローラ26と、入出力ポート27と、LCDディスプレイ3とを備えている。表示装置DのCPU21は、制御部Cから出力される動作コマンドに応じて、LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行うものであり、プログラムROM22には、このCPU21により実行されるプログラムが記憶されている。ワークRAM23は、CPU21によるプログラムの実行時に使用されるワークデータが記憶されるメモリである。
【0017】
ビデオRAM24は、LCDディスプレイ3に表示されるデータが記憶されるメモリであり、このビデオRAM24の内容を書き換えることにより、LCDディスプレイ3の表示内容が変更される。即ち、各表示領域における図柄の変動表示は、ビデオRAM24の内容が書き換えられることにより行われる。キャラクタROM25は、LCDディスプレイ3に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。画像コントローラ26は、CPU21、ビデオRAM24、入出力ポート27のそれぞれのタイミングを調整して、データの読み書きを介在するとともに、ビデオRAM24に記憶される表示データをキャラクタROM25を参照して所定のタイミングでLCDディスプレイ3に表示させるものである。
【0018】
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機Pで実行される各処理を、図3から図6のフローチャートを参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機Pの制御部Cにおいて、2ms毎に実行されるリセット割込処理のフローチャートである。
【0019】
リセット割込処理では、まず、その処理が電源投入後、最初に実行された処理であるか否かが調べられる(S1)。最初に実行された処理であれば(S1:Yes)、RAM13の初期化を行った後に(S2)、EEPROM14の当たり値記憶メモリ14aの値をRAM13の当たり値メモリ13bへ書き込んで(S3)、当たり値メモリ13bの初期値を設定する。当たり値記憶メモリ14aには、当たり値記憶メモリ更新処理(S7)によって、乱数カウンタ13aの値が書き込まれているので、その値は「0〜200」の乱数カウンタ13aの更新範囲内の値となっている。よって、その当たり値記憶メモリ14aの値を当たり値メモリ13bへ書き込むことにより、当たり値メモリ13bの初期値を乱数カウンタ13aの更新範囲内の可変された値に設定することができる。
【0020】
S3の処理の実行後、又は、S1の処理において、電源投入後2回目以降に実行されたリセット割込処理であると判断された場合には(S1:No)、その後順に、乱数カウンタ更新処理(S4)、大当たり判定処理(S5)、各処理(S6)、当たり値記憶メモリ更新処理(S7)を実行し、今回のリセット割込処理を終了する。
【0021】
図4は、リセット割込処理で実行される乱数カウンタ更新処理のフローチャートである。この処理により乱数カウンタ13aの値は、「0〜200」の範囲で1カウントずつ更新される。なお、前記した通り、リセット割込処理は2ms毎に1回実行されるので、乱数カウンタ13aの更新周期は2ms毎となる。
【0022】
乱数カウンタ更新処理では(S4)、まず、乱数カウンタ13aの値が「200」以上であるか否かが調べられる(S11)。乱数カウンタ13aの値が「200」未満であれば(S11:No)、乱数カウンタ13aの値を「1」加算して更新する(S12)。一方、乱数カウンタ13aの値が「200」以上であれば(S11:Yes)、その値を「0」クリアして(S13)、この処理を終了する。
【0023】
図5は、乱数カウンタ更新処理と同様に、リセット割込処理で実行される当たり値記憶メモリ更新処理のフローチャートである。この処理では、表示装置Dによる図柄の変動表示の終了を契機として、その際の乱数カウンタ13aの値をEEPROM14の当たり値記憶メモリ14aへ書き込み、その当たり値記憶メモリ14aの更新を行っている。
【0024】
当たり値記憶メモリ更新処理では(S7)、まず、図柄の変動表示が終了するか否かが調べられる(S21)。変動表示の終了契機であれば(S21:Yes)、乱数カウンタ13aの値を当たり値記憶メモリ14aへ書き込み(S22)、この処理を終了する。一方、変動表示の終了契機でなければ(S21:No)、当たり値記憶メモリ14aの値を更新することなく、この処理を終了する。
【0025】
図6は、乱数カウンタ更新処理と同様に、リセット割込処理で実行される大当たり判定処理のフローチャートである。この処理では、大当たり発生の判断処理と、大当たりが発生した場合の前処理、更に、当たり値メモリ13bの更新処理とが行われる。
【0026】
大当たり判定処理では、まず、打球が図柄作動ゲート4を通過した否かが調べられる(S31)。打球が図柄作動ゲート4を通過していなければ(S31:No)、そのまま、この処理を終了する。一方、打球が図柄作動ゲート4を通過していれば(S31:Yes)、乱数カウンタ13aの値と当たり値メモリ13bの値とが共に読み出され、両者13a,13bの値が一致するか否かが調べられる(S32)。両者13a,13bの値が一致すれば(S32:Yes)、大当たりである。よって、大当たりコマンドを表示装置Dへ送信する等の大当たりの前処理が大当たり処理として行われる(S33)。この大当たり処理に基づき、LCDディスプレイ3の変動表示や、特定入賞口5の開閉動作等が行われる。
【0027】
乱数カウンタ13aの値と当たり値メモリ13bの値とが一致しない場合(S32:No)、または、S33の大当たり処理の後には、当たり値メモリ13bの値の更新処理が行われる(S34〜S36)。まず、当たり値メモリ13bの値に乱数カウンタ13aの値を加算する(S34)。加算の結果、当たり値メモリ13bの値が「200」以下であれば(S35:No)、加算後の当たり値メモリ13bの値は、乱数カウンタ13aの更新範囲内にあるので、この値を新たな当たり値メモリ13bの値として、大当たり判定処理を終了する。
【0028】
一方、加算の結果(S34)、当たり値メモリ13bの値が「201」以上であれば(S35:Yes)、当たり値メモリ13bの値を乱数カウンタ13aの更新範囲内の値にすべく、加算後の当たり値メモリ13bから「201」を減算する(S36)。「201」は乱数カウンタ13aの更新範囲の上限値+1の値であるので、この値を減算することにより、当たり値メモリ13bの値を乱数カウンタ13aの更新範囲内の値とすることができる。当たり値メモリ13bの更新後、この大当たり判定処理を終了する。
【0029】
この大当たり判定処理(S5)により、当たり値メモリ13bの値は、図7に図示するように更新(変更)される。例えば、当たり値メモリ13bの初期値が「10」で、最初の大当たり判定処理実行時の乱数カウンタ13aの値が「7」であれば、次回の当たり値メモリ13bの値は、両者13a,13bを加算した「17」となる。また、当たり値メモリ13bの値が「17」で、大当たり判定処理実行時の乱数カウンタ13aの値が「159」であれば、次回の当たり値メモリ13bの値は「176」となる。更に、当たり値メモリ13bの値が「176」で、大当たり判定処理実行時の乱数カウンタ13aの値が「176」であれば、両者13a,13bの加算値は「352」となって、乱数カウンタ13aの更新範囲の上限値である「200」を超える。よって、その場合には「352」から「201」を減算することにより、次回の当たり値メモリ13bの値は「151」となる。このように、当たり値メモリ13bの値は、大当たり判定処理(S5)により、即ち、打球が図柄作動ゲート4を通過する度に、乱数カウンタ13aの値に応じて更新(変更)される。
【0030】
以上説明したように、本実施例のパチンコ遊技機Pでは、大当たりとなる値を記憶する当たり値メモリ13bの値を、固定値とせずに、打球が図柄作動ゲート4を通過する度に変更するようにしている。よって、1の大当たりが発生しても、その大当たりに基づいて、次の大当たりの発生タイミングを算出することができない。従って、1の大当たりに基づき、次の大当たりの発生タイミングを算出し、そのタイミングで図柄作動ゲート4の通過信号を不正に発生させて、不当に大当たりを発生させるという、いわゆる「ぶら下げ基板」を用いた不正行為を防止することができる。また、当たり値メモリ13bの初期値も、固定値ではなく、当たり値記憶メモリ14aの値によって定まる可変された値である。よって、この点においても、「ぶら下げ基板」を用いた不正行為を防止することができる。
【0031】
なお、請求項1記載の更新手段としては、図4の乱数カウンタ更新処理(S4)が該当し、読出手段としては、図6のS32の処理が該当し、変更手段および加算手段としては、図6のS34からS36の処理が該当する。
【0032】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0033】
例えば、本実施例では、当たり値メモリ13bを唯1つのみ設けたが、これを2以上設けるようにしても良い。また、当たり値記憶メモリ14aの値は、図柄の変動表示の終了を契機に更新されたが、必ずしもこの契機に限られるものではなく、遊技状況で成立する所定条件になったとき等の他の契機により行うようにしても良い。
【0034】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の弾球遊技機において、前記変更手段は、前記乱数カウンタの値を前記記憶手段に記憶される当たり値に加算する加算手段を備え、その加算手段の加算により、前記当たり値を変更することを特徴とする弾球遊技機1。
【0035】
弾球遊技機1において、前記変更手段は、前記加算手段による加算の結果、前記記憶手段に記憶される当たり値が前記乱数カウンタの更新範囲以外の値となった場合に、その当たり値を前記乱数カウンタの更新範囲内の値に復帰させる復帰手段を備えていることを特徴とする弾球遊技機2。
【0036】
請求項1、弾球遊技機1又は2において、前記記憶手段に記憶される当たり値の初期値を前記弾球遊技機の電源オフ後も記憶する第2記憶手段と、その第2記憶手段に記憶された当たり値の初期値を前記乱数カウンタの更新開始前に前記記憶手段へ書き込む書込手段とを備え、その書込手段の書き込みにより、前記記憶手段の当たり値を初期設定することを特徴とする弾球遊技機3。
【0037】
弾球遊技機3において、第2契機により前記乱数カウンタの値を前記第2記憶手段へ書き込む第2書込手段を備え、その第2書込手段の書き込みにより、前記第2記憶手段に記憶される当たり値の初期値を更新することを特徴とする弾球遊技機4。
【0038】
【発明の効果】
本発明の弾球遊技機によれば、大当たりを決定するための当たり値は、固定値ではなく変更される値であるので、1の大当たりに基づいて、次の大当たりの発生タイミングを算出することが不可能となる。よって、1の大当たり発生から次の大当たりの発生タイミングを算出して、不当に大当たりを発生させる「ぶら下げ基板」等を用いた不正行為を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図2】 パチンコ遊技機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 リセット割込処理を示したフローチャートである。
【図4】 乱数カウンタ更新処理を示したフローチャートである。
【図5】 当たり値記憶メモリ更新処理を示したフローチャートである。
【図6】 大当たり判定処理を示したフローチャートである。
【図7】 当たり値メモリの更新の様子を示した図である。
【符号の説明】
3 液晶(LCD)ディスプレイ(表示装置)
4 図柄作動ゲート(始動口)
5 特定入賞口
13 制御部のRAM
13a 乱数カウンタ
13b 当たり値メモリ(記憶手段)
14 EEPROM
14a 当たり値記憶メモリ
C 制御部
D 表示装置
P パチンコ遊技機(弾球遊技機)
Claims (3)
- 表示装置と、
遊技球が入球した場合に前記表示装置で変動表示が開始される始動口と、
乱数カウンタと、
その乱数カウンタの値を所定の数値の範囲内で定数ずつ繰り返し更新する更新手段と、
前記始動口へ遊技球が入球したタイミングで前記乱数カウンタの値を読み出す読出手段とを備え、
その読出手段により読み出された前記乱数カウンタの値が当たり値と一致する場合に、遊技者に所定条件下で所定の遊技価値を付与する弾球遊技機において、
前記当たり値を記憶する記憶手段と、
前記始動口へ遊技球が入球し前記読出手段により前記乱数カウンタの値が読み出された毎であって、その読み出された乱数カウンタの値が前記記憶手段に記憶される当たり値と一致するかの判断が行われた後に、その記憶手段に記憶される当たり値を変更する変更手段とを備えたことを特徴とする弾球遊技機。 - 前記変更手段は、前記始動口へ遊技球が入球し前記読出手段により読み出された乱数カウンタの値に基づいて、前記当たり値を変更することを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
- 前記変更手段は、前記始動口へ遊技球が入球し前記読出手段により読み出された乱数カウンタの値を前記記憶手段に記憶される当たり値に加算する加算手段を備え、その加算手段の加算により、前記当たり値を変更することを特徴とする請求項2記載の弾球遊技機。
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