JP3823758B2 - 品質評価装置および品質評価方法 - Google Patents

品質評価装置および品質評価方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品の品質を向上させるための品質評価装置および品質評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製品の品質評価は、実際生産した製品を測定することによって得られた形状データを、基準として記憶されているCADデータと比較することによって行われている。
【0003】
たとえば、自動車部品(圧造成形品、車体組立部品)の生産では、生産された部品の形状データと基準となるCADデータとを比較する評価を行うことにより、生産された部品が所定の品質基準を満たすようになるまで、当該部品を生産するための圧型や冶工具などの設備の修正を繰り返し行っている。
【0004】
品質評価や生産設備の修正を支援するシステムとして、特開平7−334225号公報では、品質を保証するための計画を立案するのに必要なデータを一元管理し、立案された計画に基づいて三次元計測器などを用いて製品の計測を行って、その計測結果に基づいて生産設備の修正データを求める発明が開示されている。しかしながら、この発明は、データの管理方法を開示したにすぎず、具体的な製品の評価方法について開示していない。
【0005】
具体的な製品の評価方法としては、たとえば、専用の治具を用いて評価する方法がある。この方法では、治具上に定義された所望の製品の形状と、実際に生産され治具上に位置決めされた製品の形状とを比較し、その誤差で製品の品質を評価している。形状の比較は、それぞれの形状を点群として表した立体形状を用いて行なわれ、治具の位置決めに基づく点群の座標同士を比較することによって行なわれる。そして、評価結果に基づいて製品の修正が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記技術では、所望の製品の立体形状と生産された製品を測定して得た立体形状に基づいて、立体形状同士を重ね合わせて比較しているのではなく、治具上に位置決めされた立体形状で比較しているので、位置決めが正確に行われなければ計測器の計測精度がどんなに優れていても正しい計測を行うことができない。
【0007】
さらに、上記技術では、製品やすでに製品を組み立てたものについて計測し修正を行うことができるが、修正後の製品については再び組立を行って評価する必要がある。これでは、製品を修正するたびに、分解、組立を繰り返すことになり、作業効率の低下を招いてしまう。
【0008】
また、上記技術では、製品と設備との関係が複雑なため、修正後の製品を生産するための設備の修正は、現場の技術者の経験や勘に頼らざるを得なかった。これでは、経験を持たない者には、部品の生産を行うことができず、作業効率が低下してしまう。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、治具上に製品を正確に位置決めすることなく製品の評価をすることができ、分解、組立を繰り返すことなく製品の修正を行うことができ、製品生産設備の修正の経験をもたない者でも容易に設備の修正を行うことができる品質評価装置および品質評価方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0011】
(1)品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価装置であって、前記基準立体形状のデータを記憶した基準データ記憶手段と、前記計測立体形状のデータを作成する計測データ作成手段と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる重ね合わせ手段と、を有し、前記重ね合わせ手段は、予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、重ね合わせの基準となる少なくとも三つの基準点を定義する基準点定義手段と、前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記少なくとも三つの基準点に対応対象点を定義する対象点定義手段と、を有し、少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じX座標値を有するようにし、残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じY座標値を有するようにし、さらに残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じZ座標値を有するようにして、少なくとも三つの対象点が有するXYZ座標値のうち六つの座標値を対応する基準点のXYZ座標値と同一にすることを特徴とする品質評価装置。
(2)品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価装置であって、前記基準立体形状のデータを記憶した基準データ記憶手段と、前記計測立体形状のデータを作成する計測データ作成手段と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる重ね合わせ手段と、を有し、前記重ね合わせ手段は、予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、第1基準点、第2基準点、および第3基準点を定義する基準点定義手段と、前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記第1基準点に対応する第1対象点、前記第2基準点に対応する第2対象点、および前記第3基準点に対応する第3対象点を定義する対象点定義手段と、第1対象点が第1基準点に一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に平行移動させる移動手段と、前記第1基準点と前記第2基準点を結ぶ直線上であって第2基準点側に前記第2対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点を中心として回転させる第1回転手段と、前記第1基準点、前記第2基準点および前記第3基準点を含む平面上であって前記第3基準点側に前記第3対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点および前記第2対象点を結ぶ直線を回転軸として回転させる第2回転手段と、を含むことを特徴とする品質評価装置。
【0012】
)前記基準立体形状のデータは、一つの部品の立体形状を示すデータである。
【0013】
)前記基準立体形状のデータは、複数の部品によって組み立てられた状態の立体形状を示すデータである。
【0016】
)前記重ね合わせ手段は、さらに、前記基準立体形状上であって各基準点から所定の範囲内の法線の平均を算出して各基準点の法線とし、全基準点の法線の平均を算出して全基準点の重心の法線とする法線設定手段を含み、前記重心の法線に対して平行に前記計測立体形状を移動させ、前記重心の法線と前記計測立体形状の交点を回転の中心として前記計測立体形状を相対的に回転させ、各基準点に対応する各対象点の誤差の合計の最小値を算出し、前記誤差の合計の最小値が所定の値より小さくなったときの計測立体形状の前記重心の法線上の位置を最適位置として、前記計測立体形状を前記基準立体形状に重ね合わせる。
【0017】
)前記重ね合わせ手段は、前記誤差の合計の最小値を、前記重心の法線上に設定される任意の中心点と、前記重心の法線上で前記中心点からそれぞれ反対方向に所定の距離を介して配置される最大点および最小点との三点で算出し、前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が、所定の値より小さい場合、当該中心点を前記最適位置とし、前記中心点で算出した前記誤差の合計の最小値が、所定の値より大きい場合、前記最大点で算出した誤差の合計の最小値と、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値とを比較し、前記最大点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最小点とし、前記新たな最小点と前記最大点との中間を新たな中心点とし、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最大点とし、前記新たな最大点と前記最小点と中間を新たな中心点とする。
【0018】
)前記重ね合わせ手段は、前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が前記所定の値より小さくなるまで、()に記載の動作を繰り返す
【0019】
)前記重ね合わせ手段によって重ね合わされた前記基準立体形状と前記計測立体形状とを比較する比較手段をさらに有する。
【0020】
)前記製品を生産する生産設備の立体形状を示す設備立体形状のデータを記憶する記憶手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記計測立体形状のデータを修正する修正手段と、修正された前記計測立体形状のデータと一致する製品が生産されるように、前記設備立体形状のデータの修正する設備データ修正手段とをさらに有する。
【0021】
10)前記設備データ修正手段によって修正された前記設備立体形状のデータに基づいて設備の修正を指示する設備修正指示データを作成する作成手段と、前記設備修正指示データに基づいて修正指示を表示する表示手段とをさらに有する。
【0022】
11) 品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価方法であって、前記基準立体形状のデータを記憶する工程と、前記計測立体形状のデータを作成する工程と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる工程と、を有し、前記重ね合わせる工程は、予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、重ね合わせの基準となる三つの基準点を定義する工程と、前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記六つの基準点に対応する三つの対象点を定義する工程と、を有し、少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じX座標値を有するようにし、残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じY座標値を有するようにし、さらに残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じZ座標値を有するようにして、少なくとも三つの対象点が有するXYZ座標値のうち三つの座標値を対応する基準点のXYZ座標値と同一にすることを特徴とする品質評価方法。
(12)品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価方法であって、前記基準立体形状のデータを記憶する工程と、前記計測立体形状のデータを作成する工程と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる工程と、を有し、前記重ね合わせる工程は、予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、第1基準点、第2基準点、および第3基準点を定義する工程と、前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記第1基準点に対応する第1対象点、前記第2基準点に対応する第2対象点、および前記第3基準点に対応する第3対象点を定義する工程と、第1対象点が第1基準点に一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に平行移動させる工程と、前記第1基準点と前記第2基準点を結ぶ直線上であって第2基準点側に前記第2対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点を中心として回転させる工程と、前記第1基準点、前記第2基準点および前記第3基準点を含む平面上であって前記第3基準点側に前記第3対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点および前記第2対象点を結ぶ直線を回転軸として回転させる工程と、を含むことを特徴とする品質評価方法。
【0023】
(13)前記基準立体形状のデータは、一つの部品の立体形状を示すデータである。
【0024】
(14)前記基準立体形状のデータは、複数の部品によって組み立てられた状態の立体形状を示すデータである。
【0027】
15)前記重ね合わせる工程は、さらに、前記基準立体形状上であって各基準点から所定の範囲内の法線の平均を算出して各基準点の法線とし、全基準点の法線の平均を算出して全基準点の重心の法線とする工程を含み、前記重心の法線に対して平行に前記計測立体形状を移動させ、前記重心の法線と前記計測立体形状の交点を回転の中心として前記計測立体形状を相対的に回転させ、各基準点に対応する各対象点の誤差の合計の最小値を算出し、前記誤差の合計の最小値が所定の値より小さくなったときの計測立体形状の前記重心の法線上の位置を最適位置として、前記計測立体形状を前記基準立体形状に重ね合わせる。
【0028】
16)前記重ね合わせる工程は、前記誤差の合計の最小値を、前記重心の法線上に設定される任意の中心点と、前記重心の法線上で前記中心点からそれぞれ反対方向に所定の距離を介して配置される最大点および最小点との三点で算出し、前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が、所定の値より小さい場合、当該中心点を前記最適位置とし、前記中心点で算出した前記誤差の合計の最小値が、所定の値より大きい場合、前記最大点で算出した誤差の合計の最小値と、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値とを比較し、前記最大点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最小点とし、前記新たな最小点と前記最大点との中間を新たな中心点とし、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最大点とし、前記新たな最大点と前記最小点と中間を新たな中心点とする。
【0029】
17)前記重ね合わせる工程は、前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が前記所定の値より小さくなるまで、(16)に記載の動作を繰り返す。
【0030】
18)前記重ね合わせる工程において重ね合わされた前記基準立体形状と前記計測立体形状とを比較する工程をさらに有する。
【0031】
19)前記製品を生産する生産設備の立体形状を示す設備立体形状のデータを記憶する工程と、前記比較工程における比較結果に基づいて、前記計測立体形状のデータを修正する工程と、修正された前記計測立体形状のデータと一致する製品が生産されるように、前記設備立体形状のデータの修正する工程と、をさらに有する。
【0032】
20)前記設備立体形状のデータを修正する工程において修正された前記設備立体形状のデータに基づいて設備の修正を指示する設備修正指示データを作成する工程と、前記設備修正指示データに基づいて修正指示を表示する工程とをさらに有する。
【0033】
【発明の効果】
請求項1および請求項11に記載の発明は、基準立体形状と、計測立体形状とを、直接重ね合わせるので、それらを正確かつ容易に比較しやすくなる。特に、三次元座標上の基準立体形状上に基準点を定義し、さらに、同三次元座標上の計測立体形状上に対象点を定義するので、対応する基準点と対象点とを一致させることによって、正確に基準立体形状と計測立体形状との重ね合わせを行うことができる。
請求項2および請求項12に記載の発明は、特に、三次元座標上の基準立体形状上に三点の基準点を定義し、さらに、同三次元座標上の計測立体形状上に三点の対象点を定義するので、対応する基準点と対象点とを一致させることによって、正確に基準立体形状と計測立体形状との重ね合わせを行うことができる。
【0034】
請求項および請求項13に記載の発明は、単体の部品の立体形状について品質の評価を行うことができる。
【0035】
請求項および請求項14に記載の発明は、複数の部品によって組み立てられた立体形状について品質の評価を行うことができる。
【0038】
請求項および請求項15に記載の発明は、重心の法線上で計測立体形状を移動させながら、重心の法線と計測立体形状との交点を中心として計測立体形状を回転させ、対象点と基準点との誤差の合計の最小値を算出していくので、対象点と基準点の誤差の合計の最小値が所定の値より小さくなる程度まで、正確に基準立体形状と計測立体形状との重ね合わせを行うことができる。
【0039】
請求項および請求項16に記載の発明は、中心点、最小点、最大点のそれぞれ三点に計測立体形状が交わっているときの、誤差の合計の最小値を算出し、中心点で交わっているときの誤差の合計の最小値が所定の値より小さいとき、当該中心点を最適位置とし、それ以外の場合は、最大点側または最小点側に範囲を絞って、新たに最小点または最大点、および中心点を定義するので、重心の法線上において効率的に計測立体形状の最適位置を見つけ出すことができる。
【0040】
請求項および請求項17に記載の発明は、最適位置を見つけ出すまで、新たな最小点または最大点、および中心点の定義を行い続け、最適位置を見つけ出すために範囲の絞りこみを行うので、重心の法線上において効率的に計測立体形状の最適位置を見つけ出すことができる。
【0041】
請求項および請求項18に記載の発明は、基準立体形状と計測立体形状とを比較することができる。
【0042】
請求項および請求項19に記載の発明は、比較結果に基づいて、計測立体形状のデータを修正することができ、修正された計測立体形状のデータと一致する製品が生産されるように設備立体形状のデータを修正することができる。
【0043】
請求項10および請求項20に記載の発明は、修正された設備立体形状のデータに基づいて設備修正指示データを作成し、当該設備修正指示データに基づく修正指示を表示するので、視覚的に修正指示を行うことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0045】
図1は、品質評価装置100の概略構成を示すブロック図である。
【0046】
当該品質評価装置100は、CADシステム102と、品質基準作成システム104と、設備CADシステム106と、部品形状記憶装置108と、品質基準記憶装置110と、設備データ記憶装置112と、計測結果記憶装置116と、重ね合わせサブシステム118と、精度解析サブシステム120と、データ修正サブシステム122と、設備修正指示サブシステム128と、計測装置114と、成形シミュレータ124と、組立シミュレータ126と、生産設備130とを有する。
【0047】
CADシステム102は、生産する製品(部品および複数の部品を組み立てた状態を含む)の基準状態を設計するために使用される。また、CADシステム102は、設計に基づいて、生産する製品の基準状態を点群として表現した基準立体形状のデータを作成する。以下では、CADシステム102で作成された基準立体形状のデータを基準データという。この基準データは、製品形状記憶装置108に記憶される。
【0048】
品質基準作成システム104は、生産された製品が一定の品質を満たすかどうかを判断するための評価の基準となる品質基準を作成するために使用される。なお、品質基準は、生産された製品の基準データに対する差異の許容値として作成される。作成された品質基準は、品質基準記憶装置110に記憶される。
【0049】
設備CADシステム106は、製品を生産する設備の形状(たとえば、圧型など)を設計するために使用され、生産設備の立体形状のデータを作成する。作成された設備形状データは、設備データ記憶装置112に記憶される。また、製品を生産するために使用される設備の順番も設備データ記憶装置112に記憶される。以下では、設備CADシステム106で作成された生産設備の立体形状のデータと、使用される設備の順番の情報とをまとめて設備データという。
【0050】
計測装置114は、生産された製品の立体形状を計測し、計測結果に基づいて、製品の立体形状を点群として表現した計測立体形状のデータを作成する。以下では、計測装置114で作成された計測立体形状のデータを計測データという。この計測データは、計測結果記憶装置116に記憶される。なお、計測装置114は、レーザ光を用いて非接触で計測する方式、あるいはプローブを接触させて計測する方式等種々あるが、公知の装置であるので詳細説明は省略する。
【0051】
重ね合わせサブシステム118は、製品形状記憶装置108に記憶されている基準データと計測結果記憶装置116に記憶されている計測データとを比較するために、計測立体形状を基準立体形状に重ね合わせる。
【0052】
精度解析サブシステム120は、重ね合わせサブシステム118において重ね合わされた計測立体形状と基準立体形状とを解析し、品質基準を満たしているかどうかを判断する。
【0053】
データ修正サブシステム122は、精度解析サブシステム120によって製品の品質基準が満たされていないと判断された場合、精度解析サブシステム120の解析および判断に基づいて、設備データを修正する。
【0054】
成形シミュレータ124は、修正された設備データによって生産される製品が品質基準を満たすかどうかをシミュレートして判断する。
【0055】
組立シミュレータ126は、修正された設備データによって生産される製品がこれから組み立てられる部品である場合、当該修正された計測データを使用して、組立が行われた状態をシミュレートし、組立が品質基準を満たすかどうかを判断する。
【0056】
設備修正指示サブシステム128は、成形シミュレータ124または組立シミュレータ126によって品質基準が満たされていると判断された場合、実際に設備を修正するための修正指示を作成する。ここで、修正指示は、設備データ記憶装置112に記憶されている設備の形状などの修正を指示するため情報である。
【0057】
生産設備130は、設備データ記憶装置112に記憶されている設備データに基づいて、実際に部品を生産し、組み立てる。
【0058】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、品質評価装置100が単一の部品である製品の品質を評価する動作について説明する。
【0059】
図2は、製品(単一の部品)の品質を評価するときの品質評価装置100の動作を示すフローチャートである。
【0060】
最初に、部品の基準となる立体形状を示す基準データがCADシステム102に入力され、入力された基準データが製品形状記憶装置108に記憶される(ステップS201)。そして、部品の品質基準が品質基準作成システム104に入力され、入力された品質基準が品質基準記憶装置110に記憶される(ステップS202)。さらに、実際に生産された部品が計測装置114で計測され、計測結果に基づいて計測データが作成され、作成された計測データが計測結果記憶装置116に記憶される(ステップS203)。
【0061】
次に、CADデータで表現された設備の形状を示す設備データが設備CADシステム106に入力され、入力された設備データが設備データ記憶装置112に記憶される(ステップS204)。
【0062】
そして、基準データと計測データを比較するために、基準データに基づく基準立体形状と計測データに基づく計測立体形状が、重ね合わせサブシステム118で重ね合わされる(ステップS205)。基準立体形状と計測立体形状が重ね合わされることによって、計測立体形状の基準立体形状に対する誤差が算出され、当該誤差を有する部品が品質基準を満たすかどうかが精度解析サブシステム120で評価される(ステップS206)。
【0063】
部品が品質基準を満たすと評価された場合(ステップS207:YES)、所望の部品が生産されていることになるので、そのまま部品の品質評価が終了される。一方、部品が品質基準を満たさないと評価された場合(ステップS207:NO)、所望の部品が生産されていないことになるので、当該部品を生産する設備を修正するために、設備の修正指示データがデータ修正サブシステム122で作成される(ステップS208)。なお、修正指示データは、算出された誤差に基づいて作成され、所望の製品を生産するために設備をどのように修正すればよいかを指示するためのデータである。
【0064】
設備データと作成された修正指示データに基づいて、成形シミュレータ124で設備データが修正され、修正後の設備データを使用して生産される部品がシミュレートされる(ステップS209)。
【0065】
シミュレートされた部品が品質基準を満たしている場合(ステップS210:YES)、修正指示データに基づけば所望の部品を生産できるので、作成された修正指示データが表示される(ステップS211)。作業者は、表示された修正指示データに基づいて生産設備の変更および修正を検討することができる。
【0066】
一方、シミュレートされた部品が品質基準を満たしていない場合(ステップS210:NO)、修正指示データに基づいても所望の部品を生産することができないので、修正指示データを作成するためのシミュレーションのパラメータが変更され(ステップS212)、ステップS208からの動作が繰り返される。
【0067】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、品質評価装置100が複数の部品を組み立ててできた製品の品質を評価する動作について説明する。
【0068】
図3は、製品(複数の部品が組み立てられたもの)の品質を評価するときの品質評価装置100の動作を示すフローチャートであり、図4は、図3における設備修正処理の流れを示すフローチャートである。
【0069】
最初に、複数の部品の基準となる立体形状を示す基準データおよび当該複数の部品を組み立ててできた製品の立体形状を示す基準データがCADシステム102に入力され、入力された基準データが製品形状記憶装置108に記憶される(ステップS301)。そして、製品の品質基準が品質基準作成システム104に入力され、入力された品質基準が品質基準記憶装置110に記憶される(ステップS302)。さらに、CADデータで表現された設備の形状を示す設備データが設備CADシステム106に入力され、入力された設備データが設備データ記憶装置112に記憶される(ステップS303)。
【0070】
次に、実際に生産された複数の部品および当該部品を組み立ててできた製品の形状が計測装置114で計測され、計測結果に基づいて計測データが作成され、作成された計測データが計測結果記憶装置116に記憶される(ステップS304)。
【0071】
そして、製品の基準データと製品の計測データを比較するために、基準データに基づく基準立体形状と計測データに基づく計測立体形状が、重ね合わせサブシステム118で重ね合わされる(ステップS305)。基準立体形状と計測立体形状が重ね合わされることによって、計測立体形状の基準立体形状に対する誤差が算出され、当該誤差を有する製品が品質基準を満たすかどうかが精度解析サブシステム120で評価される(ステップS306)。
【0072】
製品が品質基準を満たさないと評価された場合(ステップS307:NO)、所望の製品が組み立てられていないので、当該製品を構成する各部品の計測データについての品質が精度解析サブシステム120で評価され(ステップS308)、評価結果に基づいてデータ修正サブシステム122で部品の計測データが品質基準を満たすように修正される(ステップS309)。そして、修正された部品の計測データを使用した仮想的な組立が組立シミュレータ126で実行され、当該仮想的な組立に基づいて新たな製品の計測データが作成される(ステップS310)。作成された計測データに基づいてステップS304からの処理が繰り返される。
【0073】
一方、製品が品質基準を満たすと評価された場合(ステップS307:YES)、データ上では所望の組立が行われているので、当該製品の品質基準を満たすために部品の計測データが修正されているかどうかが判断される(ステップS311)。
【0074】
部品の計測データが修正されている場合(ステップS311:YES)、計測データに合った部品を生産するために、設備修正処理が実行される(ステップS312)。設備修正処理は、図4に示す手順で実行される。
【0075】
次に、図4に示すフローチャートを参照しながら、設備修正処理について説明する。
【0076】
修正された計測データが計測結果記憶装置116に記憶される(ステップS401)。そして、修正された部品の計測データおよび設備データに基づいて、当該修正された部品を生産するための設備を修正するための修正指示データがデータ修正サブシステム122で作成される(ステップS402)。
【0077】
設備データと作成された修正指示データに基づいて、成形シミュレータ124で設備データが修正され、修正後の設備データに基づいて生産される部品がシミュレートされる(ステップS403)。
【0078】
シミュレートされた部品が品質基準を満たしている場合(ステップS404:YES)、修正指示データに基づけば所望の部品を生産できるので、作成された修正指示データが表示される(ステップS405)。作業者は、表示された修正指示データに基づいて生産設備の変更および修正を検討することができる。
【0079】
一方、シミュレートされた部品が品質基準を満たしていない場合(ステップS404:NO)、修正指示データに基づいても所望の部品を生産することができないので、修正指示データを作成するためのシミュレーションのパラメータが変更され(ステップS406)、ステップS402からの動作が繰り返される。
【0080】
以上、各実施の形態で説明したように、品質評価装置100は、基準立体形状と計測立体形状とを直接重ね合わせるので、それらを正確かつ容易に比較することができる。また、品質評価装置100は、製品の品質を評価して、製品が所望の品質基準を満たすように、設備の修正を行うことができる。さらに、品質評価装置100は、生産設備の修正をシミュレートすることができるので、実際に生産設備を修正する回数を大幅に減らし、所望の部品が生産できるまでの時間を短縮することができる。
【0081】
次に、各実施の形態で説明した、A.重ね合わせサブシステム118、B.精度解析サブシステム120、C.データ修正サブシステム122およびD.設備修正指示サブシステム128の動作をそれぞれ具体的に説明する。
【0082】
A.重ね合わせサブシステム。
【0083】
最初に、重ね合わせサブシステム118について説明する。重ね合わせサブシステム118は、図2に示したフローチャートのステップS205または図3に示したフローチャートのステップS305において、基準データと計測データを比較するために、基準立体形状と計測立体形状を重ね合わせる。
【0084】
基準立体形状と計測立体形状を重ね合わせる方法として、二種類の方法がある。一つは、6軸合わせ方法と称することとする。もう一つは、平面重ね合わせ方法と称することとする。重ね合わせサブシステム118は、当該二種類の方法のどちらを用いて重ね合わせてもよい。以下、重ね合わせサブシステム118の動作を、▲1▼6軸合わせ方法、▲2▼平面重ね合わせ方法の順に説明する。
【0085】
▲1▼6軸合わせ方法(重ね合わせサブシステム)。
【0086】
6軸合わせ方法は、予め決められた三次元座標上に配置された基準立体形状上に設けられた基準点に、当該基準点に対応し同三次元座標上に配置された計測立体形状上に設けられた対象点を一致させることによって、基準立体形状と計測立体形状とを重ね合わせる方法である。
【0087】
図5は、6軸合わせの手順を示すフローチャートである。また、図6は対象点が軸に一致していない状態を示す図、図7は6軸合わせの1〜3軸目までの一致を示す図、図8は6軸合わせの4、5軸目の一致を示す図、図9は6軸合わせの4、5軸目の一致を示す図である。図10は、基準点とその座標値を示す図、図11は、軸合わせ指示情報の内容を示す図である。
【0088】
図5に示すフローチャートに入る前提として、図2および図3に示すように、製品の基準データと計測データがすでに入力されている。
【0089】
まず、重ね合わせサブシステム118は、基準立体形状を三次元座標上に配置し、当該基準立体形状上の6つの基準点P1〜P6を認識する(ステップ501)。基準点P1〜P6は、予め基準立体形状上に設けられており、製品の精度を保持したい部分である。6つの各基準点P1〜P6の座標値は、基準データに含まれており、図10に示すように基準点P1〜P6とその座標値が記憶される。
【0090】
そして、三次元座標上に配置された計測立体形状上において、6つの基準点に対応する6つの対象点Q1〜Q6(図6参照)が指定される(ステップS502)。ここで、対象点の指定は、予め製品の精度を保持したい部分に付けてある印、たとえば、小さな穴、くぼみ、ボルトなどに基づいて行われる。指定された対象点Q1は基準点P1に、Q2はP2に、Q3はP3に、Q4はP4に、Q5はP5に、Q6はP6に対応する点である。そして、指定された対象点Q1〜Q6とその座標値が、それぞれ記憶される。記憶された対象点Q1〜Q6は、三次元XYZ空間に図6に示すように表現される。なお、基準点P1〜P6は基準立体形状、対象点Q1〜Q6は計測立体形状上の点なので、相対的な位置関係は変化しない。
【0091】
次に、軸合わせ指示情報が入力される(ステップS503)。軸合わせ指示情報とは、対象点Q1〜Q6をそれぞれ基準点P1〜P6とどの軸で一致させるかを指定する情報である。軸合わせ指示情報は、たとえば図11に示すように記憶される。ここで、対象点Q1の行について見ると、重ね合わせ対象軸としてX軸が指定され、合わせ座標値としてx1が指定されている。これは、対象点Q1が、基準点P1のX座標値と一致し、そのX座標値はX=x1であることを意味する。また、たとえば、対象点Q4は、基準点P4のY座標値と一致し、そのY座標値はY=y4であることを意味する。
【0092】
入力された軸合わせ指示情報に基づいて、対象点Q1のX座標値が基準点P1のX座標値に一致するように、対象点Q1〜Q6の平行移動(図7参照)が行われる(ステップS504)。
【0093】
そして、軸合わせ指示情報に基づいて、対象点Q2が基準点P2のX座標値に一致するように、さらに、対象点Q3が基準点P3のX座標値に一致するように対象点Q1〜Q6の移動(図7参照)が行われる(ステップS505)。ここでは、まず、対象点Q1の位置を固定して、対象点Q2のX座標値が基準点P2のX座標値に一致するように、対象点Q1〜Q6の移動が行われる。すなわち、点Q1を中心とする半径|Q2−Q1|の球体とX=x2を満たすYZ平面との交点に点Q2が移動するように、対象点Q1〜Q6の移動が行われる。そして、X=x2のYZ平面上に円形に現れる、YZ平面と球体との交点のうち、適当な点が選択される。適当な点とは、Q1と移動したQ2を結ぶ直線を回転軸として対象点Q1〜Q6を回転させた場合にQ3のX座標値とP3のX座標値が一致できる点である。そして、Q1とQ2を結ぶ直線を回転軸として回転させたときの対象点Q3の軌道とX=x3を満たすYZ平面との交点は、通常、図7に示す交点701および交点702のように二点ある。二点のうちの交点701を含む方の対象点Q1〜Q6については図7に示し、交点702を含む方については図8に示す。
【0094】
次に、対象点Q4が基準点P4のY座標値に一致するように対象点Q1〜Q6の平行移動(図8、9参照)が行われる(ステップS506)。
【0095】
そして、対象点Q1〜Q3についてはX座標値が変化しないように、対象点Q4についてはY座標値が変化しないように、対象点Q5のY座標値を基準点P5のY座標値に一致させるために、Y=y4、Z=0を満たすX軸に平行な直線を回転軸として対象点Q1〜Q6を回転させ、対象点Q5のY座標値を基準点P5のY座標値に一致させる(ステップS507)。ここで、対象点Q5の回転の軌跡とY=y5を満たすXZ平面との交点は、通常2点になる。この2点は、図8では交点801および交点802、図9では交点901および交点902として示される。したがって、ここまでで、対象点Q1〜Q6の移動パターンには、交点801を含むパターンと、交点802を含むパターンと、交点901を含むパターンと、交点902を含むパターンとの4パターンが存在することになる。
【0096】
そして、対象点Q1〜Q3についてはX座標値が変化しないように、対象点Q4、Q5についてはY座標値が変化しないように、対象点Q6のZ座標値を基準点P6のZ座標値に一致させる(ステップS508)。ここでは、対象点Q6のZ座標値がZ=z6になるように、対象点Q1〜Q6をZ軸に平行に移動させる。ステップS507での対象点Q1〜Q6の移動結果からわかるように、軸合わせ指示情報を満たす対象点Q1〜Q6の移動は最大4パターン存在する。しかし、実際に計測データが基準データに重ね合わされているのは、1パターンのみである。
【0097】
最後に、計測立体形状が基準立体形状に重ね合わされている適切なパターンが対象点Q1〜Q6の移動結果4パターンから選択される(ステップS509)。ここで、移動後の対象点Q1〜Q6の座標値と、基準点P1〜P6の座標値とを比較して、誤差の合計が最も小さなものが適切なパターンとして選択されることができる。または、基準立体形状、および対象点Q1〜Q6の移動に伴って移動する計測立体形状を画面に表示し、ユーザの目視によって、適切なパターンが選択されてもよい。
【0098】
以上のように、対象点Q1〜Q6を、対応する基準点P1〜P6のX座標値、Y座標値またはZ座標値のいずれかと一致させることによって、計測立体形状を基準立体形状に重ね合わせることができる。
【0099】
しかし、計測立体形状の基準立体形状への重ね合わせは、基準点と対象点がそれぞれ6点なくても行うことができる。たとえば、基準点P1〜P5と当該基準点P1〜P5に対応する対象点Q1〜Q5を設け、対象点Q1を基準点P1のY座標値とZ座標値に一致させ、対象点Q2を基準点P2のZ座標値に一致させ、対象点Q3を基準点P3のX座標値に一致させ、対象点Q4を基準点P4のX座標値に一致させ、対象点Q5を基準点P5のX座標値に一致させることによっても、計測立体形状を基準立体形状に重ね合わせることができる。
【0100】
言い換えれば、少なくとも3点の基準点と対応する対象点があり、少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じX座標値を有するようにし、残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じY座標値を有するようにし、さらに残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じZ座標値を有するようにして、少なくとも三つの対象点が有するXYZ座標値のうち六つの座標値を対応する基準点のXYZ座標値と同一にすれば、計測立体形状を基準立体形状に重ね合わせることができる。
【0101】
なお、軸合わせ指示情報は、重ね合わせサブシステム118が有するコンピュータ上で入力される。軸合わせ指示情報を入力する場合、ユーザは、図12に示すような画面を見ながら軸合わせ指示情報などを入力する。
【0102】
図12は、軸合わせ指示情報の入力画面を示す図である。ユーザは、対象点の座標を基準点のどの座標値と一致させるかを、図12に示す表示1201で指定する。たとえば、図12の表示1201では、対象点Q1は基準点P1のY座標値とZ座標値に一致するように指定されている。また、対象点Q6は、基準点P6のどの座標値とも一致するように指定されていない。そして、表示1201の上の表示1202では、表示1201での指定に基づいて、対象点に一致される基準点の各座標値が入力される。また、計測データに基づいて移動前の対象点の各座標値も表示1202に表示される。図12の表示1202では、対象点ごとに、一致される基準点の座標が上に、移動前の対象点の座標が下に表示される。
【0103】
そして、対象点を移動した結果は、前述の通り最大4パターン存在するので、結果数と結果表示ボタン1203が表示される。結果表示のボタンをクリックすると、画面に計算結果が表示される。たとえば、結果表示のボタン「3」をクリックすると、図13に示すような軸合わせ結果表示画面が表示される。図13では、対象点ごとに、対象点の移動前と移動後の座標と、当該対象点の移動先とされる基準点の座標とが表示される。
【0104】
さらに図13に示す軸合わせ結果表示画面において、座標変換実行ボタン1301をクリックすると、図14に示すように、CAD上で計測データの座標変換(移動)を見ることができる。計測データが移動して基準データに重ね合わされた場合、図15に示すようになる。
【0105】
以上のように、重ね合わせサブシステム118は、6軸合わせ方法を実行する。したがって、基準立体形状上の基準点と計測立体形状上の対象点とを一致させることによって計測立体形状が基準立体形状に重ね合わされるので、正確に重ね合わせをすることができる。
【0106】
B.平面重ね合わせ方法(重ね合わせサブシステム)。
【0107】
次に、重ね合わせサブシステム118のもう一つの重ね合わせ方法である平面重ね合わせ方法を説明する。
【0108】
平面重ね合わせ方法は、計測立体形状および基準立体形状上に3点ずつ定義し、当該3点同士を一致させるように計測立体形状を移動させることによって、計測データを基準データに重ね合わせる。つまり、この方法では、図16に示すように、計測立体形状上に定義された対象点Q1〜Q3が基準立体形状上に定義された基準点P1〜P3に一致させられる。
【0109】
重ね合わせサブシステム118が、対象点Q1〜Q3を基準データP1〜P3に一致させる手順を図17、図18、図19および図20を参照して説明する。
【0110】
図17は重ね合わせサブシステム118が、対象点Q1〜Q3を基準点P1〜P3に一致させる手順を示すフローチャート、図18は対象点Q1を基準点P1に一致させる状態を示す図、図19は対象点Q2を基準点P2に一致させる状態を示す図、図20は対象点Q3を基準点P3に一致させる状態を示す図である。
【0111】
図17に示すフローチャートに入る前提として、図2および図3に示すように、製品の基準データと計測データがすでに入力されている。
【0112】
まず、重ね合わせサブシステム118は、基準立体形状を三次元座標上に配置し、基準立体形状上の3つの基準点P1〜P3を認識する(ステップ1701)。基準点P1〜P3は、予め基準立体形状上に設けられており、製品の精度を保持したい部分である。3つの各基準点P1〜P3の座標値は、基準データに含まれており、基準点P1〜P3とその座標値が記憶される。
【0113】
そして、計測立体形状上において、3つの基準点に対応する3つの対象点Q1〜Q3(図16参照)が指定される(ステップS1702)。ここで、対象点の指定は、予め製品の精度を保持したい部分に付けてある印、たとえば、小さな穴、くぼみ、ボルトなどに基づいて行われる。指定された対象点Q1は基準点P1に、Q2はP2に、Q3はP3に対応する点である。そして、指定された対象点Q1〜Q3とその座標値が、それぞれ記憶される。記憶された対象点Q1〜Q3は、三次元XYZ空間に図16に示すように表現され、それぞれの相対的な位置関係は変化しない。
【0114】
対象点Q1が基準点P1に一致するように、対象点Q1〜Q3の平行移動(図18参照)が行われる(ステップS1703)。
【0115】
次に、対象点Q1を中心として対象点Q1〜Q3を回転させ、対象点Q2を基準点P2に一致(図19参照)させる(ステップS1704)。ここで、対象点Q2と基準点P2が、完全には一致しない場合、基準点P1とP2を結ぶ直線上でP2の近くにQ2を移動させる。
【0116】
さらに、対象点Q1と対象点Q2を結ぶ直線を軸として、対象点Q3を回転させ、対象点Q3を基準点P3に一致(図20参照)させる(ステップS1705)。ここで、対象点Q3と基準点P3が、完全には一致しない場合、基準点P1〜P3を含む基準平面上で基準点P3の近くに対象点Q3を移動させる。
【0117】
最後に、対応付けられている基準点と対象点の誤差の合計が最も小さくなるように、形状位置合わせが実行される(ステップS1706)。形状位置合わせは、具体的には、図21に示す手順で実行される。
【0118】
以下、平面重ね合わせ方法における形状位置合わせの手順を詳細に説明する。
【0119】
図21は、形状位置合わせの手順を示すフローチャートである。また、図22は重ね合わされた計測データと基準データを示す図、図23は基準データにおける基準点P1〜P3ごとのベクトルを示す図、図24は形状位置合わせを説明するための図である。
【0120】
形状位置合わせでは、まず、各基準点P1〜P3のベクトルが算出される(ステップS2101)。ここで、各基準点P1〜P3のベクトルを算出するために、図22に示すような各基準点P1〜P3を中心とする範囲R1〜R3が定義される。この範囲R1〜R3は、高い精度を保証したい基準点P1〜P3を中心として、任意の半径で、基準立体形状上に定義される。そして、定義された範囲R1〜R3において、その表面のベクトルの平均が算出され、基準点のベクトルとされる。たとえば、図23で吹き出しに示すように、範囲R2の表面が湾曲している場合、範囲R2内で複数箇所のベクトル(法線)が算出され、複数箇所のベクトルの平均が、基準点P2のベクトルとされる。
【0121】
そして、ステップS2101で算出された各基準点P1〜P3の平均をとった平均ベクトルNが算出される(ステップS2102)。
【0122】
次に、中心点G0が算出される(ステップS2103)。ここで、最初は、図23に示すように、基準点P1〜P3によって定義される三角形の重心が、中心点G0とされる。そして、ステップS2102で算出された平均ベクトルNが、中心点G0を通るように配置される。
【0123】
さらに、図24に示すように、平均ベクトルN上に、中心点G0から任意の距離に最小点G1と最大点G2が定義される(ステップS2104)。
【0124】
そして、平均ベクトルNに沿って中心点G0と交差する場所まで計測立体形状が平行移動させられ、当該中心点G0を中心として回転させられ、対象点Q1〜Q3の基準点P1〜P3に対する各誤差の合計が最小になるときの最小合計誤差L0が算出される(ステップS2105)。
【0125】
次に、最小合計誤差L0の絶対値が、所定の最適化条件値εより小さいかどうかが判断される(ステップS2106)。ここで、最適化条件値εは、後述するようにユーザによって定義される値であって、基準点P1〜P3に対する対象点Q1〜Q3の誤差の合計で、位置合わせが正しく行われたことを許容する条件の値である。
【0126】
最小合計誤差L0の絶対値が最適化条件値εより小さい場合(ステップS2106:YES)、計測立体形状が基準立体形状に最適に位置合わせされていることになるので、形状位置合わせが終了される。
【0127】
一方、最小合計誤差L0の絶対値が最適化条件値εより小さくない場合(ステップS2106:NO)、平均ベクトルNに沿って最小点G1と交差する場所まで計測立体形状が平行移動させられ、当該最小点G1を中心として回転させられ、対象点Q1〜Q3の基準点P1〜P3に対する各誤差の合計が最小になるときの最小合計誤差L1が算出される(ステップS2107)。
【0128】
また、平均ベクトルNに沿って最大点G2と交差する場所まで計測立体形状が平行移動させられ、当該最大点G2を中心として回転させられ、対象点Q1〜Q3の基準点P1〜P3に対する各誤差の合計が最小になるときの最小合計誤差L2も算出される(ステップS2108)。
【0129】
そして、G1の位置での最小合計誤差L1の絶対値と、G2の位置での最小合計誤差L2の絶対値とが比較される(ステップS2109)。最小合計誤差L1の絶対値の方が小さい場合(ステップS2109:YES)、G2の位置がG0の位置に置き換えられ、最小合計誤差L2の値が最小合計誤差L0に置き換えられる(ステップS2110)。これは、最小合計誤差L1の絶対値の方が小さいため、計測立体形状を最適な位置に移動させるための範囲を、G1側に絞りこむために行われる。
【0130】
また、ステップS2110と同様の理由で、最小合計誤差L1の絶対値の方が大きい場合(ステップS2109:NO)、G1の位置がG0の位置に置き換えられ、最小合計誤差L1の値が最小合計誤差L0に置き換えられる(ステップS2111)。
【0131】
そして、G0の位置を新たなG1およびG2の位置の中間に置き換えるために、G0の値が、(G1+G2)/2の計算結果に置き換えられ(ステップS2112)、新たなG0、G1、G2について再び計算するために、ステップS2105に戻る。
【0132】
以上のように、平面重ね合わせ方法の仕上げとして形状位置合わせが行われるので、対象点Q1〜Q3を単なる点の位置としてだけでなく周囲の面およびそのベクトルとの関係からも位置合わせすることができる。したがって、より正確に計測立体形状を基準立体形状に位置合わせすることができる。
【0133】
なお、計測立体形状が有する3つの対象点Q1〜Q3を基準立体形状が有する3つの基準点P1〜P3に一致させる様子は、CAD上で立体形状として表示され、ユーザに示される。平面重ね合わせが行われるときに、ユーザが見る画面を順に説明する。図25は最適化条件値εを設定する画面を示す図、図26は重ね合わせ前の基準立体形状と計測立体形状が表示された画面を示す図、図27は重ね合わせ後の基準立体形状と計測立体形状が表示された画面を示す図である。
【0134】
ユーザは、まず、図25に示す画面を見る。ここで、▲1▼には、計測立体形状が表示され、▲2▼には基準立体形状上の基準点P1〜P3の座標が表示され、▲3▼には計測立体形状上の対象点Q1〜Q3の座標が表示される。なお、▲1▼、▲2▼、▲3▼の各表示の右上にある取得ボタンをユーザが選択すると、各データが取得される。なお、各データの取得は、通常、製品の計測結果などに基づいて取得されるが、ユーザが直接入力してもよい。
【0135】
さらに、ユーザは、▲4▼において、最適化条件値εを入力できる。そして、ユーザが実行ボタンを選択すると、最初に図26に示す画面が表示される。
【0136】
図26に示す画面において、計測立体形状は、前述の方法で重ね合わされ、最終的には図27に示すように基準立体形状とほぼ同じ位置に重ね合わされる。図26の状態から図27の状態になるまでの、計測立体形状の変化をユーザは画面上で見ることができる。
【0137】
なお、平面重ね合わせ方法の仕上げとして実行される形状位置合わせは、6軸合わせ方法の仕上げとして実行されてもよい。
【0138】
B.精度解析サブシステム。
【0139】
次に、精度解析サブシステム120について説明する。
【0140】
精度解析サブシステム120は、重ね合わせサブシステム118において重ね合わされた計測立体形状の基準立体形状に対する形状間誤差を算出し、算出結果を画面に表示する。以下、形状間誤差の算出および算出結果の画面表示の手順を、図28に示すフローチャートに従って説明する。
【0141】
図28は、精度解析サブシステム120の動作を示すフローチャートである。
【0142】
最初に、重ね合わせサブシステム118によって重ね合わされた計測立体形状および基準立体形状が入力される(ステップS2801)。そして、入力された計測立体形状および基準立体形状がそれぞれ点群データに変換される(ステップS2802)。
【0143】
点群データとして変換された計測立体形状および基準立体形状に基づいて、基準立体形状に対する計測立体形状の形状間誤差が算出される(ステップS2803)。
【0144】
算出された形状間誤差に基づいて、当該形状間誤差を視覚的にユーザに示すための画面表示用データが作成される(ステップS2804)。そして、作成された画面表示用データによって、算出された形状間誤差が視覚的に画面に表示される(ステップS2805)。
【0145】
最後に、算出された形状間誤差に基づいて、計測立体形状が所定の品質基準を満たすかどうかを判断する(ステップS2806)。
【0146】
ステップS2802において、入力された計測立体形状および基準立体形状がそれぞれ点群データに変換されるので、入力されたデータが、異なっていても形状間誤差を算出することができる。たとえば、入力されたデータが製品形状を多面体近似したポリゴンデータと、製品形状を平面および曲面補間式で表現した面データとであっても、それらを同様の点群データに変換して比較することができる。また、変換された点群データの隣接する点間距離は1mm以下であることが望ましい。
【0147】
点群データに変換された計測立体形状および基準立体形状は、色を異ならせて、図31に示すように画面に表示される。
【0148】
ステップS2803における、形状間誤差の具体的な算出手順を、図29および図30を参照しながら説明する。
【0149】
図29は形状間誤差の算出手順を示すフローチャート、図30は形状間誤差を説明するための図である。
【0150】
まず、点群データに変換された基準立体形状の全ての点に対し、1から順にnまで番号が付与される(ステップS2901)。以下、i番目の基準立体形状の点を点piという。なお、nは、基準立体形状の点の個数と等しい数である。そして、1番目の点p1から、形状間誤差を算出するために、iに1が代入される(ステップS2902)。
【0151】
そして、点p1の近くにある他の基準立体形状の点を2点特定し、当該2点と点p1との3点で三角形の平面H(図30参照)が定義される(ステップS2903)。次に、平面Hの重心gおよび法線N(図30参照)が算出される(ステップS2904)。
【0152】
法線Nから最も近い計測立体形状の点qが検出される(ステップS2905)。計測立体形状も点群データに変換されているので、法線Nから最も近い点qを検出することができる。そして、点qから法線Nへ下ろされた垂線と当該法線Nとの交点(垂線の足)pfが算出される(ステップS2906)。
【0153】
次に、点pfと重心gとの距離dが算出され(ステップS2907)、重心gに対する点pfの方向sが算出される(ステップS2908)。ここで、方向sとは、基準立体形状に対して計測立体形状が重なっているか、または、離れているかを示す符号であり、法線N上において重心gを基準として、特定の方向に点qfがある場合を「+」、その反対の方向にある場合を「−」として示すものである。
【0154】
算出した距離dと方向sが乗算され、点piに対する計測立体形状の形状間誤差Eiが算出され(ステップS2909)、形状間誤差Eiが記憶される(ステップS2910)。
【0155】
そして、最後の基準立体形状の点pnについてまで形状間誤差が算出されたかどうかが判断され(ステップS2911)、点pnについてまで算出された場合は(ステップS2911:YES)、形状間誤差の算出の処理を終了して図28に示すステップS2804に続く。点pnについてまで算出されていない場合は(ステップS2911:NO)、iに1を加えて(ステップS2912)、ステップS2903に戻る。
【0156】
以上のような手順で、形状間誤差が算出されるので、基準立体形状に対する計測立体形状の形状間誤差は、誤差の大きさdと方向s(+または−)の情報を含む。したがって、図28のステップS2805における形状間誤差の表示では、図32に示すように、基準立体形状に対し計測データの誤差がどれくらいあるかを色の濃度によって表示し、基準立体形状に対して+の方向に離れているか−の方向に離れているかを色の種類によって、判断できるように表示できる。たとえば、+の方向に形状間誤差がある場合は赤色で、−の方向に形状間誤差がある場合は青色で表示し、形状間誤差が大きくなるほど色の濃度を濃くして表示することができる。
【0157】
そして、計測立体形状が所定の品質基準を満たすかどうかが上記形状間誤差の算出に基づいて判断される。
【0158】
C.データ修正サブシステム。
【0159】
データ修正サブシステム122は、精度解析サブシステム120で算出された形状間誤差に基づき、形状間誤差の大きい個所が修正された製品が生産されるように、設備データ記憶装置112に記憶された設備データを修正する。
【0160】
以下、データ修正サブシステム122が設備データを修正する手順を図33に示すフローチャートの手順に従って説明する。
【0161】
まず、精度解析サブシステム120によって算出された形状間誤差に基づいて、計測立体形状のうち、基準立体形状に対して誤差が大きい部位を特定する(ステップS3301)。そして、特定された計測データの部位について、基準データと同じになるように、計測データが修正される(ステップS3302)。さらに、設備データ記憶装置112に記憶されている設備データを、修正された計測データの製品を生産できるような設備データに修正する(ステップS3303)。
【0162】
D.設備修正指示サブシステム。
【0163】
設備修正指示サブシステム128は、データ修正サブシステム122によって修正された設備データに基づいて、設備をどのように修正すればよいかをユーザに視覚的に知らせるための設備修正指示データを作成する。
【0164】
以下、設備修正指示サブシステム128が設備修正指示データを作成し、設備修正指示を表示する手順を図34に示すフローチャートに従って説明する。
【0165】
まず、設備修正指示サブシステム128は、データ修正サブシステム122によって修正された設備データと、修正される前の設備データとを比較する(ステップS3401)。そして、修正前の設備データのどの部分をどのように修正すれば、修正後の設備データになるかを示すための設備修正指示データを作成する(ステップS3402)。
【0166】
最後に、設備修正指示データに基づいて、設備データの修正する部分についてどのように修正すればよいかを表示する(ステップS3403)。ここで、修正個所をどのように修正すればよいかをユーザにわかりやすくするために、修正前の状態(図35参照)と修正後の状態(図36参照)が表示される。修正前の状態の設備データには、図35に示すように、修正方向と修正の大きさを示す矢印などの情報が付加されて表示される。したがって、経験を持たないユーザでも、経験や勘に頼らず、実際の設備を修正することができ、結果として作業効率が高くなる。
【0167】
以上のように、設備修正指示サブシステム128によって、設備修正指示データが作成され表示されるので、実際の設備修正を行わずに修正結果の妥当性を判断することができ、実際の設備の修正回数を大幅に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 品質評価装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 部品の品質を評価するときの品質評価装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】 製品(複数の部品が組み立てられたもの)の品質を評価するときの品質評価装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】 図3における型修正処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】 6軸合わせの手順を示すフローチャートである。
【図6】 対象点が軸に一致していない状態を示す図である。
【図7】 6軸合わせの1〜3軸目までの一致を示す図である。
【図8】 6軸合わせの4、5軸目の一致を示す図である。
【図9】 6軸合わせの4、5軸目の一致を示す図である。
【図10】 基準点とその座標値を示す図である。
【図11】 軸合わせ指示情報の内容を示す図である。
【図12】 軸合わせ指示情報の入力画面を示す図である。
【図13】 軸合わせ結果の表示画面を示す図である。
【図14】 画面に表示された計測立体形状および基準立体形状を示す図である。
【図15】 計測立体形状が基準立体形状に重ね合わされていない状態を示す図である。
【図16】 対象点Q1〜Q3が基準点P1〜P3に一致
【図17】 重ね合わせサブシステム118が、対象点Q1〜Q3を基準点P1〜P3に一致させる手順を示すフローチャートである。
【図18】 対象点Q1を基準点P1に一致させる状態を示す図である。
【図19】 対象点Q2を基準点P2に一致させる状態を示す図である。
【図20】 対象点Q3を基準点P3に一致させる状態を示す図である。
【図21】 形状位置合わせの手順を示すフローチャートである。
【図22】 重ね合わされた計測立体形状と基準立体形状を示す図である。
【図23】 基準立体形状における基準点ごとの法線を示す図である。
【図24】 形状位置合わせを説明するための図である。
【図25】 最適化条件値εを設定する画面を示す図である。
【図26】 重ね合わせ前の基準立体形状と計測立体形状を示す図である。
【図27】 重ね合わせ後の基準立体形状と計測立体形状を示す図である。
【図28】 精度解析サブシステムの動作を示すフローチャートである。
【図29】 形状間誤差の算出手順を示すフローチャートである。
【図30】 形状間誤差を説明するための図である。
【図31】 点群データに変換された基準立体形状および計測立体形状の表示を示す図である。
【図32】 形状間誤差の算出結果を示す図である。
【図33】 データ修正サブシステムが設備データを修正する手順を示すフローチャートである。
【図34】 設備修正指示サブシステムが設備修正指示データを作成する手順を示すフローチャートである。
【図35】 修正前の設備データの表示を示す図である。
【図36】 修正後の設備データの表示を示す図である。
【符号の説明】
108…製品形状記憶装置、
110…品質基準記憶装置、
112…設備データ記憶装置、
114…計測装置、
116…計測結果記憶装置、
118…重ね合わせサブシステム、
120…精度解析サブシステム、
122…データ修正サブシステム、
124…成形シミュレータ、
126…組立シミュレータ、
128…設備修正指示サブシステム、
130…生産設備

Claims (20)

  1. 品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価装置であって、前記基準立体形状のデータを記憶した基準データ記憶手段と、前記計測立体形状のデータを作成する計測データ作成手段と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる重ね合わせ手段と、を有し、
    前記重ね合わせ手段は、
    予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、重ね合わせの基準となる少なくとも三つの基準点を定義する基準点定義手段と、
    前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記少なくとも三つの基準点に対応対象点を定義する対象点定義手段と、を有し、
    少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じX座標値を有するようにし、残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じY座標値を有するようにし、さらに残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じZ座標値を有するようにして、少なくとも三つの対象点が有するXYZ座標値のうち六つの座標値を対応する基準点のXYZ座標値と同一にすることを特徴とする品質評価装置。
  2. 品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価装置であって、前記基準立体形状のデータを記憶した基準データ記憶手段と、前記計測立体形状のデータを作成する計測データ作成手段と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる重ね合わせ手段と、を有し、
    前記重ね合わせ手段は、
    予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、第1基準点、第2基準点、および第3基準点を定義する基準点定義手段と、
    前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記第1基準点に対応する第1対象点、前記第2基準点に対応する第2対象点、および前記第3基準点に対応する第3対象点を定義する対象点定義手段と、
    第1対象点が第1基準点に一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に平行移動させる移動手段と、
    前記第1基準点と前記第2基準点を結ぶ直線上であって第2基準点側に前記第2対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点を中心として回転させる第1回転手段と、
    前記第1基準点、前記第2基準点および前記第3基準点を含む平面上であって前記第3基準点側に前記第3対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点および前記第2対象点を結ぶ直線を回転軸として回転させる第2回転手段と、
    を含むことを特徴とする品質評価装置。
  3. 前記基準立体形状のデータは、一つの部品の立体形状を示すデータであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の品質評価装置。
  4. 前記基準立体形状のデータは、複数の部品によって組み立てられた状態の立体形状を示すデータであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の品質評価装置。
  5. 前記重ね合わせ手段は、さらに、
    前記基準立体形状上であって各基準点から所定の範囲内の法線の平均を算出して各基準点の法線とし、全基準点の法線の平均を算出して全基準点の重心の法線とする法線設定手段を含み、
    前記重心の法線に対して平行に前記計測立体形状を移動させ、前記重心の法線と前記計測立体形状の交点を回転の中心として前記計測立体形状を相対的に回転させ、各基準点に対応する各対象点の誤差の合計の最小値を算出し、前記誤差の合計の最小値が所定の値より小さくなったときの計測立体形状の前記重心の法線上の位置を最適位置として、前記計測立体形状を前記基準立体形状に重ね合わせることを特徴とする請求項または請求項に記載の品質評価装置。
  6. 前記重ね合わせ手段は、
    前記誤差の合計の最小値を、前記重心の法線上に設定される任意の中心点と、前記重心の法線上で前記中心点からそれぞれ反対方向に所定の距離を介して配置される最大点および最小点との三点で算出し、
    前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が、所定の値より小さい場合、当該中心点を前記最適位置とし、
    前記中心点で算出した前記誤差の合計の最小値が、所定の値より大きい場合、前記最大点で算出した誤差の合計の最小値と、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値とを比較し、
    前記最大点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最小点とし、前記新たな最小点と前記最大点との中間を新たな中心点とし、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最大点とし、前記新たな最大点と前記最小点と中間を新たな中心点とすることを特徴とする請求項に記載の品質評価装置。
  7. 前記重ね合わせ手段は、前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が前記所定の値より小さくなるまで、請求項に記載の動作を繰り返すことを特徴とする請求項に記載の品質評価装置。
  8. 前記重ね合わせ手段によって重ね合わされた前記基準立体形状と前記計測立体形状とを比較する比較手段をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の品質評価装置。
  9. 前記製品を生産する生産設備の立体形状を示す設備立体形状のデータを記憶する記憶手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて、前記計測立体形状のデータを修正する修正手段と、
    修正された前記計測立体形状のデータと一致する製品が生産されるように、前記設備立体形状のデータの修正する設備データ修正手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項に記載の品質評価装置。
  10. 前記設備データ修正手段によって修正された前記設備立体形状のデータに基づいて設備の修正を指示する設備修正指示データを作成する作成手段と、
    前記設備修正指示データに基づいて修正指示を表示する表示手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項に記載の品質評価装置。
  11. 品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価方法であって、前記基準立体形状のデータを記憶する工程と、前記計測立体形状のデータを作成する工程と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる工程と、を有し、
    前記重ね合わせる工程は、
    予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、重ね合わせの基準となる三つの基準点を定義する工程と、
    前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記六つの基準点に対応する三つの対象点を定義する工程と、を有し、
    少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じX座標値を有するようにし、残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じY座標値を有するようにし、さらに残りの少なくとも一つの対象点を対応する基準点と同じZ座標値を有するようにして、少なくとも三つの対象点が有するXYZ座標値のうち三つの座標値を対応する基準点のXYZ座標値と同一にすることを特徴とする品質評価方法。
  12. 品質評価基準となる基準立体形状と、生産された製品を計測して得られた計測立体形状とを比較することで、製品の品質を向上させるための品質評価方法であって、前記基準立体形状のデータを記憶する工程と、前記計測立体形状のデータを作成する工程と、前記計測立体形状と前記基準立体形状とを重ね合わせる工程と、を有し、
    前記重ね合わせる工程は、
    予め決められた三次元座標上に配置された前記基準立体形状上に、第1基準点、第2基準点、および第3基準点を定義する工程と、
    前記三次元座標上に配置された前記計測立体形状上に、前記第1基準点に対応する第1対象点、前記第2基準点に対応する第2対象点、および前記第3基準点に対応する第3対象点を定義する工程と、
    第1対象点が第1基準点に一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に平行移動させる工程と、
    前記第1基準点と前記第2基準点を結ぶ直線上であって第2基準点側に前記第2対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点を中心として回転させる工程と、
    前記第1基準点、前記第2基準点および前記第3基準点を含む平面上であって前記第3基準点側に前記第3対象点が一致するように、前記計測立体形状を前記基準立体形状に対して相対的に、前記第1対象点および前記第2対象点を結ぶ直線を回転軸として回転させる工程と、
    を含むことを特徴とする品質評価方法。
  13. 前記基準立体形状のデータは、一つの部品の立体形状を示すデータであることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の品質評価方法。
  14. 前記基準立体形状のデータは、複数の部品によって組み立てられた状態の立体形状を示すデータであることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の品質評価方法。
  15. 前記重ね合わせる工程は、さらに、
    前記基準立体形状上であって各基準点から所定の範囲内の法線の平均を算出して各基準点の法線とし、全基準点の法線の平均を算出して全基準点の重心の法線とする工程を含み、
    前記重心の法線に対して平行に前記計測立体形状を移動させ、前記重心の法線と前記計測立体形状の交点を回転の中心として前記計測立体形状を相対的に回転させ、各基準点に対応する各対象点の誤差の合計の最小値を算出し、前記誤差の合計の最小値が所定の値より小さくなったときの計測立体形状の前記重心の法線上の位置を最適位置として、前記計測立体形状を前記基準立体形状に重ね合わせることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の品質評価方法。
  16. 前記重ね合わせる工程は、
    前記誤差の合計の最小値を、前記重心の法線上に設定される任意の中心点と、前記重心の法線上で前記中心点からそれぞれ反対方向に所定の距離を介して配置される最大点および最小点との三点で算出し、
    前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が、所定の値より小さい場合、当該中心点を前記最適位置とし、
    前記中心点で算出した前記誤差の合計の最小値が、所定の値より大きい場合、前記最大点で算出した誤差の合計の最小値と、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値とを比較し、
    前記最大点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最小点とし、前記新たな最小点と前記最大点との中間を新たな中心点とし、前記最小点で算出した誤差の合計の最小値の方が小さい場合、前記中心点を新たな最大点とし、前記新たな最大点と前記最小点と中間を新たな中心点とすることを特徴とする請求項15に記載の品質評価方法。
  17. 前記重ね合わせる工程は、前記中心点で算出した誤差の合計の最小値が前記所定の値より小さくなるまで、請求項16に記載の動作を繰り返すことを特徴とする請求項16に記載の品質評価方法。
  18. 前記重ね合わせる工程において重ね合わされた前記基準立体形状と前記計測立体形状とを比較する工程をさらに有することを特徴とする請求項11から請求項17のいずれか一項に記載の品質評価方法。
  19. 前記製品を生産する生産設備の立体形状を示す設備立体形状のデータを記憶する工程と、
    前記比較工程における比較結果に基づいて、前記計測立体形状のデータを修正する工程と、
    修正された前記計測立体形状のデータと一致する製品が生産されるように、前記設備立体形状のデータの修正する工程と、
    をさらに有することを特徴とする請求項18に記載の品質評価方法。
  20. 前記設備立体形状のデータを修正する工程において修正された前記設備立体形状のデータに基づいて設備の修正を指示する設備修正指示データを作成する工程と、
    前記設備修正指示データに基づいて修正指示を表示する工程と、
    をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の品質評価方法。
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